JPH11116893A - コンクリート型枠用塗料組成物 - Google Patents

コンクリート型枠用塗料組成物

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JPH11116893A
JPH11116893A JP28357297A JP28357297A JPH11116893A JP H11116893 A JPH11116893 A JP H11116893A JP 28357297 A JP28357297 A JP 28357297A JP 28357297 A JP28357297 A JP 28357297A JP H11116893 A JPH11116893 A JP H11116893A
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group
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curing agent
agent component
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JP28357297A
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English (en)
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Shigeki Matsui
茂樹 松井
Koji Tokunaga
幸次 徳永
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装後の耐ブロッキング性ならびにコンクリ
ートうち後のモルタルの離型性と、さらには、耐候性な
らびに耐アルカリ性などの優れるコンクリート型枠用塗
料組成物を提供するにある。 【解決手段】 特定のポリオール類と、反応性基を有さ
ないという、特定の芳香族系炭化水素化合物とから成る
主剤成分と、片や、ポリイソシアネート類からなる硬化
剤成分とを必須の成分とするコンクリート型枠用塗料組
成物を用いるということによって、初めて、所期の目的
を、見事に、解決し得ることが出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
る、コンクリート型枠用の木質板塗装用塗料組成物に関
する。さらに詳細には、本発明は、特定のポリオール成
分と、反応性基不含の特定の芳香族系炭化水素化合物と
を必須成分として含有する形の主剤成分と、ポリイソシ
アネート化合物とから成る硬化剤成分とを、必須の成分
として含有することから成る、コンクリート型枠用塗料
組成物に関する。
【0002】そして、本発明は、塗装後の其の塗装木質
板を積み重ねるに際して、とりわけ、耐ブロッキング性
にも優れるし、コンクリート打ち後の型枠の剥離性にも
優れるし、しかも、耐候性が良好であって、硬化塗膜中
の残存気泡の極めて少ない、無公害にして、かつ、省資
源型のコンクリート型枠用塗料組成物を提供するもので
ある。
【0003】
【従来の技術】これまでにも、木工用などの方面では、
アクリル樹脂塗料、アルキッド樹脂塗料あるいはウレタ
ン樹脂塗料などのように、比較的分子量が高く、有機溶
剤を多量に含有するという形の、いわゆる汎用塗料が使
用されている。
【0004】しかし、これらの塗料類の多くは、本質的
なる塗膜形成には不必要なる有機溶剤を含むという処か
ら、およそ、今日の省資源化ならびに環境保護に対する
要求にそぐわなくなっている。
【0005】さらに、引火爆発などの危険性をも伴うと
いうことになる。また、斯かる有機溶剤は、労働安全衛
生法の有機溶剤中毒予防法規則に定められている通り、
その取扱いには、いずれも、安全衛生上の制約がある。
【0006】近年、これらの諸々の欠点を改良したもの
として、無溶剤二液型ウレタン樹脂塗料が提案されては
いる。
【0007】他方、塗装後の塗装木質板の積み重ねの際
に、塗装面との接触、あるいは該塗装面と裏面との接触
により起こるブロッキング防止対策としては、これまで
は、いわゆるブロッキング防止剤などが使用されている
というのが実状である。
【0008】しかしながら、こうしたブロッキング防止
剤それ自体は、表面張力を低下させるというものが多
く、無溶剤二液ウレタン樹脂のような、空気中の水分あ
るいは樹脂中に微量に存在する水分と、ポリイソシアネ
ート化合物中のイソシアネート基とが反応して、炭酸ガ
スが発生するというような場合が多分にある硬化系にお
いては、其処に発生した気泡が安定化され、形成塗膜中
に気泡が残存し易くなり、それによって、意匠性を損ね
たり、塗膜強度を低下させるという不具合が、多分にあ
った。結局の処は、とりわけ、耐ブロッキング性に優れ
る実用的なる塗料組成物は得られていないというのが実
状である。。
【0009】また、上述したような諸々の従来型技術以
外にも、コンクリート型枠に、コンクリートを打ち込ん
だ時に、その型枠を剥離し易くするために、一般的に、
いわゆる剥離剤として、たとえば、脂肪酸の金属石鹸あ
るいはパラフィン溶解鉱物油などが使用されて来たが、
それ自体が油性であるというような場合には、火災の危
険性があったし、また、雨などに曝された場合には、地
中などに流出したりして、環境面の上での問題点もあっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
ような従来型技術に従う限りは、どうしても、塗装乾燥
直後の耐ブロッキング性にも優れるし、コンクリート打
ち後の型枠の離型性にも優れるし、加えて、耐候性が良
好であるし、無発泡性の無公害化ならびに省資源型のも
のとして、極めて実用性の高いという形のコンクリート
型枠用塗料組成物を提供することは、頗る、困難であっ
た。
【0011】しかるに、本発明者らは、上述したような
従来型技術における種々の欠点ないしは欠陥の存在に鑑
み、主として、それぞれ、塗装乾燥直後の耐ブロッキン
グ性にも優れるし、コンクリート打ち後の型枠の離型性
にも優れるし、加えて、耐候性が良好であるし、無発泡
性の無公害化ならびに省資源型のものとして、極めて実
用性の高いという形のコンクリート型枠用塗料組成物を
求めて、鋭意、研究を開始した。
【0012】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、上述した従来型の、いわゆる無溶剤二液ウレタン
塗料組成物の問題点をも解決し、塗装時ならびに塗膜形
成後の塗膜中への気泡の残存が極めて少なく、しかも、
塗装後の、いわゆる塗装木質板の積み重ねの際における
耐ブロッキング性にも優れるし、加えて、耐候性にも優
れるし、さらには、コンクリート打ち後の型枠の剥離性
も良好であるという、極めて実用性の高いコンクリート
型枠用塗料組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような発明が解決しようとする課題に照準を合
わせて、鋭意、検討を重ねた結果、ビスフェノールAの
フェノール末端にアルキレンオキサイドを付加せしめる
か、あるいは縮合せしめた形の、一般式〔I〕
【0014】
【化5】
【0015】(ただし、式中のRは、水素原子または炭
素数が4以下の低級アルキル基を表わすものとし、ま
た、mまたはnは正の整数であり、かつ、2≦m+n≦
10であるものとする。)
【0016】で示される化合物(a)および/または其
の他の一分子当たり少なくとも2個の水酸基を有する化
合物(b)と、分子中に反応性基を有さない、一般式
〔II〕
【0017】
【化6】
【0018】(ただし、式中のR1 、R2 およびR3
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、水
素原子、フェニル基またはフェニレン基を有する炭素数
が30以下の炭化水素系の基を表わすものとする。)
【0019】で示される芳香族系炭化水素化合物(c)
とを必須の成分として含有する形の、いわゆる主剤成分
と、片や、ポリイソシアネート化合物とから成る硬化剤
成分(d)とを必須の成分として含有する塗料組成物
が、該塗料組成物を用いて硬化させた塗膜には、残存す
る気泡が極めて少なく、とりわけ、塗装後の耐ブロッキ
ング性にも優れるし、しかも、耐アルカリ性や、コンク
リート打ち後の型枠の剥離性も良好であるのは勿論のこ
と、とりわけ、耐候性ならびに塗膜外観などにも優れる
という、極めて実用性の高い塗膜が得られることを見出
すに及んで、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0020】すなわち、本発明は、基本的には、それぞ
れ、一般式〔I〕
【0021】
【化7】
【0022】(ただし、式中のRは、水素原子または炭
素数が4以下の低級アルキル基を表わすものとし、ま
た、mまたはnは正の整数であり、かつ、2≦m+n≦
10であるものとする。)
【0023】で示される化合物(a)および/または其
の他の一分子当たり少なくとも2個の水酸基を有する化
合物(b)と、分子中に反応性基を有さない、一般式
〔II〕
【0024】
【化8】
【0025】(ただし、式中のR1 、R2 およびR3
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、水
素原子、フェニル基またはフェニレン基を有する炭素数
が30以下の炭化水素系の基を表わすものとする。)
【0026】で示される芳香族系炭化水素化合物(c)
とを必須の成分として含有する主剤成分と、ポリイソシ
アネート化合物とから成る硬化剤成分(d)とを必須の
成分として含有することから成る、コンクリート型枠用
塗料組成物を提供しようとするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を、より一層、具
体的に説明することにする。
【0028】すなわち、本発明においては、一般式
〔I〕
【0029】
【化9】
【0030】(ただし、式中のRは、水素原子または炭
素数が4以下の低級アルキル基を表わすものとし、ま
た、mまたはnは正の整数であり、かつ、2≦m+n≦
10であるものとする。)
【0031】で示される化合物(a)および/または其
の他の一分子当たり少なくとも2個の水酸基を有する化
合物(b)と、分子中に反応性基を有さない、一般式
〔II〕
【0032】
【化10】
【0033】(ただし、式中のR1 、R2 およびR3
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、水
素原子、フェニル基またはフェニレン基を有する炭素数
が30以下の炭化水素系の基を表わすものとする。)
【0034】で示される芳香族系炭化水素化合物(c)
とを必須の成分として含有する主剤成分と、ポリイソシ
アネート化合物とから成る硬化剤成分(d)とを必須の
成分とする塗料組成物を用いるが、当該塗料組成物のう
ち、まず、上記した化合物(a)とは、たとえば、ビス
フェノールAのフェノール末端に、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイドな
どのような、いわゆるアルキレンオキサイドを付加反応
せしめるか、あるいはビスフェノールAと、斯かるアル
キレングリコールとを縮合反応せしめた形の化合物を指
称するものである。
【0035】ここにおいて、上記したビスフェノールA
のアルキレンオキサイド付加物としての特に代表的なる
市販品のみを例示するにとどめるならば、日本乳化剤
(株)製の、それぞれ、「BA−P2グリコール、BA
−P3グリコール、BA−P8グリコール、BA−3グ
リコール、BA−4グリコール、BA−8グリコールも
しくはBA−10グリコール」または「Newcol−
1900」などであるけれども、勿論、これらの例示例
のみに、決して、限定されるものではない。
【0036】次いで、本発明において用いられる、上掲
したような諸々の化合物のほかにも、その他の少なくと
も2個の水酸基を有する化合物(b)という成分につい
ての説明をすることにする。
【0037】勿論、此の、少なくとも2個の水酸基を有
する化合物(b)それ自体は、無溶剤型で用いられる、
2個以上の水酸基を有するポリオールでさえあれば、特
に限定されないけれども、それらのうちでも特に代表的
なるもののみ例示するにとどめれば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、水添ビスフェノールA、ダ
イマー酸ジオールの如き、各種のジオール類;グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンの
如き、各種のトルオール類;ジグリセリン、ペンタエリ
スリトールの如き、各種のテトラオール類;ならびに上
掲したような多価アルコールと、エチレンオキサイドま
たはプロピレンオキサイドの如き、各種のアルキレンオ
キサイドとを反応せしめた形のポリエーテルポリオール
類;
【0038】エタノールアミン、N−メチルジエタノー
ルアミン、エチレンジアミン、アニリン、トリレンジア
ミン、イソフォロンジアミン、フェニレンジアミンまた
はキシリレンジアミンの如き、各種のアミン類に、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドまたはブチレン
オキサイドの如き、各種のアルキレンオキサイド類を付
加反応せしめた形の、触媒活性能を有するポリオール
(以後、アミンポリオールともいう。)などのような種
々のアミンポリオール類;ならびに上掲したようなアミ
ンポリオール類と、エチレンオキサイドまたはプロピレ
ンオキサイドの如き、各種のアルキレンオキサイド類と
を反応せしめた形の種々のポリエーテルポリオール類な
どを始め、
【0039】さらには、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチ
レン・ポリオキシプロピレングリコールまたはポリオキ
シブチレングリコールあるいは其れ等の混合物の如き、
各種のポリエーテル系ポリオール類;ならびにポリカー
ボネートジオール類;加えて、ひまし油または、ひまし
油類と上掲したような種々のポリオール類とのエステル
交換反応によって得られるという形のポリオール類;さ
らには亦、ひまし油ならびに、ひまし油類とエポキシ樹
脂との付加反応によって得られるという形のポリオール
類などであるが、本発明は、勿論、これらの例示例のみ
に、決して、限定されるわけではない。
【0040】次いで、本発明において用いられる、一般
式〔I〕
【0041】
【化11】
【0042】(ただし、式中のRは、水素原子または炭
素数が4以下の低級アルキル基を表わすものとし、ま
た、mまたはnは正の整数であり、かつ、2≦m+n≦
10であるものとする。)
【0043】で示される化合物(a)および/または其
の他の一分子当たり少なくとも2個の水酸基を有する化
合物(b)と、分子中に反応性基を有さない、一般式
〔II〕
【0044】
【化12】
【0045】(ただし、式中のR1 、R2 およびR3
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、水
素原子、フェニル基またはフェニレン基を有する炭素数
が30以下の炭化水素系の基を表わすものとする。)
【0046】で示される芳香族系炭化水素化合物(c)
とを必須の成分として含有する主剤成分と、ポリイソシ
アネート化合物とから成る硬化剤成分(d)とを必須の
成分として含有することから成る、コンクリート型枠用
塗料組成物のうちの、此の、反応性基を有しない芳香族
系炭化水素化合物(c)についての説明をすることにす
る。
【0047】すなわち、此の、反応性基を有しない芳香
族系炭化水素化合物(c)を塗料系の一成分として使用
することによって、一般的に使用されているブロッキン
グ防止剤を使用することなしに、こうした塗料の塗装後
の耐ブロッキング性を著しく向上化させることが出来る
し、しかも、塗膜中に残存する気泡が極めて少なく、ま
た、離型剤を使用することなしに、コンクリート打ち後
の型枠の離型性をも向上化させることが出来るし、さら
には、塗装木質板の耐候性をも著しく向上化せしめるこ
とが出来るし、さらには亦、良好なる耐アルカリ性をも
付与することが可能となる。
【0048】特に、前述したような、耐ブロッキング性
や、離型性などという性能それ自体は、塗装終了後にお
ける加熱乾燥によって、より効果的に向上化するという
ものである。
【0049】ここにおいて、此の、反応性基を有しない
芳香族系炭化水素化合物(c)として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、一般式〔II〕
【0050】
【化13】
【0051】(ただし、式中のR1 、R2 およびR3
は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、水
素原子、フェニル基またはフェニレン基を有する炭素数
が30以下の炭化水素系の基を表わすものとする。)
【0052】で示されるような化合物などであるが、そ
れらのうちでも、斯かる一般式〔II〕中における「R
1 」、「R2 」または「R3 」が、それぞれ、
【0053】R1 =R3 =Hであって、しかも、
【0054】
【化14】
【0055】(ただし、Phはフェニル基を表わすもの
とし、また、pは1なる整数であるものとする。)
【0056】R1 =R3 =Hであって、しかも、
【0057】
【化15】
【0058】(ただし、Phはフェニル基を表わすもの
とし、また、pは2なる整数であるものとする。)
【0059】R1 =R3 =Hであって、しかも、
【0060】
【化16】
【0061】(ただし、Phはフェニル基を表わすもの
とし、また、pは3なる整数であるものとする。)
【0062】
【化17】
【0063】(ただし、Phはフェニル基を表わすもの
とする。)
【0064】であって、しかも、R2 =R3 =H
【0065】
【化18】
【0066】(ただし、Phはフェニル基を表わすもの
とする。)
【0067】であって、しかも、R3 =H
【0068】
【化19】
【0069】(ただし、Phはフェニル基を表わすもの
とする。)
【0070】R1 =R3 =Hであって、しかも、
【0071】
【化20】
【0072】(ただし、Phはフェニレン基を表わすも
のとし、また、pは1なる整数であるものとする。)
【0073】R1 =R3 =Hであって、しかも、
【0074】
【化21】
【0075】(ただし、Phはフェニレン基を表わすも
のとし、また、pは2なる整数であるものとする。)
【0076】R1 =R3 =Hであって、しかも、
【0077】
【化22】
【0078】(ただし、Phはフェニレン基を表わすも
のとし、また、pは3なる整数であるものとする。)
【0079】であるという形の構造式で以て代表される
ような、一群の化合物類などである。
【0080】さらに具体的には、斯かる一群の化合物類
の市販品として特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、日本石油化学(株)製の「ハイゾールSAS−
LH」などである。
【0081】当該芳香族系炭化水素化合物(c)の使用
量としては、主剤成分中のポリオール成分である、それ
ぞれ、化合物(a)および/または其の他の一分子当た
り少なくとも2個の水酸基を有する化合物(b)と、ポ
リイソシアネート化合物とから成る硬化剤成分(d)と
の合計100重量部に対して、10〜200重量%なる
範囲内が適切であり、好ましくは、15〜150重量部
%なる範囲内が適切である。
【0082】特に、10重量%未満の場合には、どうし
ても、期待し得る耐ブロッキング性などの向上化が認め
られ難くなるし、他方、200重量%を超えて余りにも
多くなるような場合には、どうしても、架橋密度が低下
し易くなり、ひいては、塗膜諸性能が出なくなるので、
いずれの場合も好ましくない。
【0083】次いで、本発明において使用される、前記
した、ポリイソシアネート化合物とから成る硬化剤成分
(d)についての説明を行なうことにする。
【0084】ポリイソシアネート化合物として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、トリレンジイソ
シアネートもしくはジフェニルメタンジイソシアネート
の如き、各種の芳香族ジイソシアネート類;メタ−キシ
リレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラ
メチル−メタ−キシリレンジイソシアネートの如き、各
種のアラルキルジイソシアネート類;
【0085】ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3
−ビスイソシアナートメチルシクロヘキサン、2−メチ
ル−1,3−ジイソシアナートシクロヘキサン、2−メ
チル−1,5−ジイソシアナートシクロヘキサンもしく
はイソホロンジイソシアネートの如き、各種の脂肪族な
いしは脂環式ジイソシアネート類;または
【0086】前掲したような各種のポリイソシアネート
類を、多価アルコール類と付加反応せしめて得られるよ
うな、イソシアネート基を有するプレポリマー類;前掲
したような各種のポリイソシアネート類を環化三量化せ
しめて得られるような、イソシアヌレート環を有するプ
レポリマー類;あるいは
【0087】前掲したような各種のポリイソシアンート
類と、水とを反応せしめて得られるような、ビウレット
構造を有するポリイソシアネート類などが挙げられる。
【0088】該ポリイソシアネートは、前記主剤成分と
塗装前に混合し使用される。その配合割合は、主剤成分
中のポリオール成分の水酸基に対するポリイソシアネー
ト化合物とから成る硬化剤成分(d)中のイソシアネー
ト基のNCO/OHなる当量比が(0.7/1.0 〜
2.0/1.0)となるようにするのが好ましい。
【0089】NCO/OHなる当量比未満の場合どうし
ても架橋が不十分なる為に、硬化塗膜に強靱性がなくな
るし、他方、此の当量比が2.0/1.0を超える場合
には、硬化塗膜中に気泡が残存し易くなるので、いずれ
の場合も好ましくない。
【0090】本発明に係る、とりわけ、無溶剤塗料組成
物の必須の構成成分たる、前述したような諸成分のほか
にも、必要に応じて、硬化触媒を配合せしめてもよい
が、当該硬化触媒として特に代表的なもののみを例示す
るにとどめれば、燐酸の如き、各種の無機酸類;p−ト
ルエンスルホン酸または燐酸モノイソプロピルまたは酢
酸の如き、各種の有機酸類;
【0091】水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの
如き、各種の無機塩基類;テトライソプロピルチタネー
トまたはテトラブチルチタネートの如き、各種のチタン
酸エステル類;ジブチル錫ジラウレートまたはオクチル
酸錫の如き、各種の錫カルボン酸塩類;
【0092】鉄、コバルト、マンガンまたは亜鉛の如
き、各種の金属のナフテン酸塩あるいはオクチル酸塩の
如き、各種の金属カルボン酸塩類;アルミニウムトリス
アセチルアセテートの如き、各種のアルミニウム化合
物;
【0093】1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,4−ジアザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、トリ
−n−ブチルアミンもしくはジメチルベンジルアミン、
ブチルアミン、オクチルアミン、
【0094】モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、イミダゾール、1−メチル
イミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールもしくは
1,4−ジエチルイミダゾールの如き、各種のアミン化
合物類;
【0095】テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチ
ルアンモニウム塩、トリメチル(2−ヒドロキシルプロ
ピル)アンモニウム塩、シクロヘキシルトリメチルアン
モニウム塩、テトラキス(ヒドロキシルメチル)アンモ
ニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、トリオ
クチルメチルアンモニウム塩またはo−トリフルオロメ
チルフェニルトリメチルアンモニウム塩の如き、各種の
4級アンモニウム塩類であって、
【0096】さらには、代表的なる対アニオンとして、
それぞれ、クロライド、ブロマイド、カルボキシレート
またはハイドロオキサイドなどを有する4級アンモニウ
ム塩類などである。
【0097】さらに、本塗料組成物には、たとえば、酸
化チタン、弁柄、黄鉛、亜鉛華、カーボンブラックまた
はフタロシアニンブルーなどで代表されるような種々の
有機ないしは無機系の着色顔料などを始め、さらには、
【0098】鉛丹、鉛酸カルシュウム、クロム酸亜鉛、
塩基性クロム酸鉛またはモリブデン酸亜鉛の如き、各種
の防錆顔料;あるいはシリカ、パライト、炭酸カルシュ
ウム、クレー、タルクまたはマイカの如き、各種の体質
顔料を配合せしめたり、さらに、いわゆる助剤として、
公知慣用の種々の平滑剤、吸湿剤あるいはシラン系ない
しはチタン系カップリング剤などを使用することも、何
ら、差し支えない。
【0099】本発明に係るコンクリート型枠用塗料組成
物の塗装方法としては、勿論のことながら、公知慣用の
種々の二液(型)塗料組成物の塗装方法を利用し適用す
ることが出来る。
【0100】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により、
一層、具体的に説明することにするが、本発明は、決し
て、これらの実施例のみに限定されるものではない。以
下において、部および%は、特に断りの無い限り、すべ
て、重量基準であるものとする。
【0101】第1表に示すような配合割合の主剤成分を
用いて、第2表に示すような配合割合で以て、まずは、
諸添加剤成分と、顔料とを、必要に応じて、添加せし
め、次いで、サンドミルによって分散せしめたのちに、
硬化剤成分としてのポリイソシアネート化合物(d)を
配合せしめ、良く攪拌せしめるということによって、目
的とする塗料組性物、つまり、塗料を得た。
【0102】硬化剤成分としての斯かるポリイソシアネ
ート化合物を配合せしめた直後に、予め、表面を平滑に
調整しておいた木質合板上に、ロールコーターによっ
て、6g/100cm2 となるように塗装をし、次い
で、60℃で、1時間のあいだ、オーブンによって乾燥
させた。
【0103】かくして得られた塗膜について、塗膜外
観、耐アルカリ性、耐候性、耐ブロッキング性ならびに
コンクリート打ち後のモルタルの平滑性と、モルタルと
型枠との離型性とを評価判定した。それらの結果を、ま
とめて、第3表に示す。
【0104】
【表1】
【0105】《第1表の脚注》それぞれの使用量は、い
ずれも、重量部数である。
【0106】「BA−P2グリコール」は、本発明にお
いて用いられる、ビスフェノールAに、プロピレンオキ
サイドを付加反応せしめた形の主剤成分を構成するポリ
オール類のうちの一つである、日本乳化剤(株)製のポ
リオールである。
【0107】同様に、「BA−4グリコール」は、ビス
フェノールAに、エチレンオキサイドを付加反応せしめ
た形の主剤成分を構成するポリオール類のうちの一つで
ある、日本乳化剤(株)製のポリオールである。
【0108】「ソバモール1080」も亦、主剤成分を
構成しているポリオール類の一つであって、ひまし油の
誘導体である、ヘンケル白水(株)製のポリオールであ
る。
【0109】「ハイゾールSAS−LH」は、本発明に
おいて用いられる、分子中に反応性基を有さない芳香族
系炭化水素化合物(c)の一つであり、日本石油化学
(株)製のものである。
【0110】
【表2】
【0111】《第1表の脚注》「ハイプロックスMRQ
−300」は、大日本インキ化学工業(株)製の、触媒
能を有する、窒素原子含有のポリオール類の商品名であ
り、いわゆるアミン系ポリオール類と呼称されるもので
ある。
【0112】「ジオール400」は、三井東圧化学
(株)製の、ポリプロピレングリコール類の商品名であ
る。
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】《第2表の脚注》それぞれの使用量は、い
ずれも、重量部数である。
【0116】#化合物(c)の重量%とは、主剤成分の
化合物(a)および/または其の他の一分子当たり少な
くとも2個の水酸基を有する化合物(b)のポリオール
成分と、ポリイソシアネート化合物とから成る硬化剤成
分(d)との合計量に対しての量的割合である。
【0117】
【表5】
【0118】《第2表の脚注》「ミリオネートMR−1
00」は、日本ポリウレタン工業(株)製の、ポリメリ
ックジフェニルメタンジイソシアネートである。
【0119】「バーノッノクDN−980S」は、大日
本インキ化学工業(株)製の、ポリイソシアネート化合
物;である。
【0120】
【表6】
【0121】
【表7】
【0122】次の第3表に、実施例1〜5ならびに比較
例1〜5で得られた、それぞれ、本発明に係るコンクリ
ート型枠用塗料組成物と、片や、対照用の塗料組成物と
についての塗膜諸性能を示すことにする。
【0123】
【表8】
【0124】《第3表の脚注》 *「塗膜外観」は、塗装ならびに乾燥の1日後に、塗膜
面を、目視により観察して、平滑性ならびにピンホール
の有無を、総合的に評価判定した。
【0125】*「耐アルカリ性」は、10%水酸化ナト
リウム水溶液を、直径が2cmであって、かつ、高さが
4cmなる円柱のガラス・カップに入れて、塗装面にか
ぶせたまま、10日間のあいだ放置したのちに、塗膜表
面を、目視により評価判定した。
【0126】*「耐候性」は、DPW(デユーパネル光
コントロールウエザロメーター)による、約250時間
に及ぶ照射後における塗面を、目視により評価判定し
た。
【0127】*「耐ブロッキング性」は、それぞれの塗
料を、木質合板上に、ロールコーターによって、6g/
100cm2 となるように塗装し、次いで、60℃で、
1時間のあいだ、オーブンによって乾燥させた直後に、
塗装面と塗装面とを合わせ、プレス機によって、3Kg
/cm2 なる圧をかけ、約30分間のあいだ放置したの
ちに、塗膜面を、目視により評価判定した。
【0128】*「コンクリート打ち後のモルタルの平滑
性ならびに離型性」は、簡易のセメントに、水を加えて
調整した形のモルタルを、塗装面に、2cmの厚さで以
て塗り、5日間のあいだ養生させたのちに、塗装板の離
型性と、モルタル面との状況を観察して評価判定した。
【0129】評価基準
【0130】 ○…優れる △…やや不良 ×…不良
【0131】
【表9】
【0132】
【発明の効果】本発明に係るコンクリート型枠用塗料組
成物は、とりわけ、塗装乾燥直後の耐ブロッキング性に
も優れるし、コンクリート打ち後の型枠の離型性にも優
れるし、しかも、耐候性が良好であって、無発泡性の無
公害化にも、省資源型のものとしても、極めて実用性の
高いものであり、業界において、新機軸を拓くものであ
ると言い得よう。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (ただし、式中のRは、水素原子または炭素数が4以下
    の低級アルキル基を表わすものとし、また、mまたはn
    は正の整数であり、かつ、2≦m+n≦10であるもの
    とする。)で示される化合物(a)および/または其の
    他の一分子当たり少なくとも2個の水酸基を有する化合
    物(b)と、分子中に反応性基を有さない、一般式〔I
    I〕 【化2】 (ただし、式中のR1 、R2 およびR3 は、それぞれ、
    同一であっても異なっていてもよい、水素原子、フェニ
    ル基またはフェニレン基を有する炭素数が30以下の炭
    化水素系の基を表わすものとする。)で示される芳香族
    系炭化水素化合物(c)とを必須の成分として含有する
    主剤成分と、ポリイソシアネート化合物とから成る硬化
    剤成分(d)とを必須の成分として含有することを特徴
    とする、コンクリート型枠用塗料組成物。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕 【化3】 (ただし、式中のRは、水素原子または炭素数が4以下
    の低級アルキル基を表わすものとし、また、mまたはn
    は正の整数であり、かつ、2≦m+n≦10であるもの
    とする。)で示される化合物(a)および/または其の
    他の一分子当たり少なくとも2個の水酸基を有する化合
    物(b)と、分子中に反応性基を有さない、一般式〔I
    I〕 【化4】 (ただし、式中のR1 、R2 およびR3 は、それぞれ、
    同一であっても異なっていてもよい、水素原子、フェニ
    ル基またはフェニレン基を有する炭素数が30以下の炭
    化水素系の基を表わすものとする。)で示される芳香族
    系炭化水素化合物(c)とを必須の成分として含有する
    主剤成分と、ポリイソシアネート化合物とから成る硬化
    剤成分(d)とを、必須の成分として、上記した主剤成
    分の化合物(a)および/または其の他の一分子当たり
    少なくとも2個の水酸基を有する化合物(b)中の水酸
    基に対する、上記したポリイソシアネート化合物とから
    成る硬化剤成分(d)中のイソシアネート基との、NC
    O/OHなる当量比が、0.7/1.0〜2.0/1.
    0になるように配合せしめることを特徴とする、コンク
    リート型枠用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記した、分子中に反応性基を有さない
    芳香族系炭化水素化合物(c)を、主剤成分の化合物
    (a)および/または其の他の一分子当たり少なくとも
    2個の水酸基を有する化合物(b)と、ポリイソシアネ
    ート化合物とから成る硬化剤成分(d)との合計重量に
    対し、10〜200重量%なる範囲内で配合せしめるこ
    とを特徴とする、請求項1また2に記載のコンクリート
    型枠用塗料組成物。
JP28357297A 1997-10-16 1997-10-16 コンクリート型枠用塗料組成物 Pending JPH11116893A (ja)

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