JPH11116475A - 炎症性腸疾患予防及び/又は治療剤 - Google Patents

炎症性腸疾患予防及び/又は治療剤

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JPH11116475A
JPH11116475A JP9290363A JP29036397A JPH11116475A JP H11116475 A JPH11116475 A JP H11116475A JP 9290363 A JP9290363 A JP 9290363A JP 29036397 A JP29036397 A JP 29036397A JP H11116475 A JPH11116475 A JP H11116475A
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JP
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catechin
inflammatory bowel
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catechins
disease
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JP9290363A
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Tsuyoshi Nakamura
強 中村
Daiji Yoshihara
大二 吉原
Nobuyasu Ota
宣康 太田
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炎症性腸疾患の予防及び/又は治療剤の提
供。 【解決手段】 カテキン類、詳しくは、エピガロカテキ
ンガレートを10〜70重量%含むカテキン類を有効成
分とする、炎症性腸疾患予防治療剤、及びそれを含有す
る栄養組成物の提供。 【効果】 クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾
患に対し優れた効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カテキン類、詳し
くは、エピガロカテキンガレートを10〜70重量%含
むカテキン類を有効成分とする、炎症性腸疾患予防及び
/又は治療剤、及びそれを含有する栄養組成物に関す
る。本発明薬剤及びそれを含有する栄養組成物は、クロ
ーン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に対し優れた
効果を有する。
【0002】
【従来の技術】消化管は食物を消化し吸収する臓器であ
り、そのために消化管の粘膜は豊富な血液の供給を受け
ている。いったん微小循環が障害されると、容易にその
粘膜が障害され、出血や潰瘍を生じる。近年、これら消
化管病変の発現機序として、活性酸素やフリーラジカル
の関与が注目されている。ラジカルによる消化管の障害
は、ストレス、動脈硬化、腸間膜動脈閉塞症、ショッ
ク、大量出血、高度貧血、免疫学的機序、放射線照射な
どによって生じることが示唆されている。このラジカル
の発生源としては各臓器や各病態によって異なるとされ
ているが、キサンチン−キサンチンオキシダーゼ系な
どの酵素反応、好中球、マクロファージ、血管内皮細
胞、アラキドン酸代謝、外来異物、ミトコンドリ
ア内での電子伝達系の破綻などが考えられている。当
然、消化管はこれらラジカルによる障害に対して防御機
構を有しているが、ラジカルの大量産生、あるいは防御
系の低下によってそのバランスが破綻した場合、出血や
粘膜障害をきたす。活性酸素やフリーラジカルが発症に
関与する疾患は多岐にわたっているが、炎症や炎症性腸
疾患ではこれが重要な組織傷害因子の一つとなってい
る。特に、炎症の場においては食細胞の産生する活性酸
素がもっとも重要である。即ち、先に示したように、活
性酸素やフリーラジカルは一般に生体防御機構の一環と
して正の方向に作用するが、生体のラジカルに対する防
御能を上回る量が生成された場合には、炎症、あるいは
疾患部位が腸であれば炎症性腸疾患を引き起こすことに
なる。
【0003】クロ−ン病や潰瘍性大腸炎を代表とする炎
症性腸疾患の患者は、一般的に、食餌摂取が不可能であ
ったり、又、食餌摂取ができたとしても、消化吸収障害
や炎症部位からのたん白漏出、炎症による発熱などのた
めに、摂取必要エネルギ−量が増加するなど、いくつか
の要因により低栄養状態を呈することが多い。このた
め、当初は、炎症性腸疾患に対する治療として、中心静
脈栄養法や経腸栄養法などの栄養療法が用いられてき
た。加えて近年、これら炎症性腸疾患、特にクロ−ン病
において、その発症原因や症状進行と食餌性抗原との間
で密接な関連性が指摘されており、又、栄養療法自体が
栄養状態の改善のみならず、腸管病変そのものを治癒さ
せ得ることなどが報告されていることから、この疾患の
治療に際しては食餌性抗原が排除された栄養剤、即ち窒
素源がアミノ酸からなる成分栄養剤、あるいは窒素源が
低分子ペプチドからなる消化態栄養剤などの使用が第一
選択薬となっている。
【0004】さらに、栄養療法以外にも、薬物療法が選
択される場合、あるいは栄養療法と薬物療法の併用で治
療される場合もある。炎症性腸疾患の薬物治療としては
副腎皮質ホルモン、サラゾピリン、免疫抑制剤などが用
いられている。特に、副腎皮質ホルモンはリポコルチン
という蛋白の合成を誘導し、フォスフォリパーゼA2
作用を抑制することによりアラキドン酸代謝を阻害し、
プロスタグランジンやロイコトリエンなどの炎症メディ
エーターの産生を抑制し、そのため抗炎症作用を示すと
されている。これらアラキドン酸代謝物のうち、ロイコ
トリエンは白血球や好中球の強い遊走能を有し、同時に
スーパーオキシド産生などの好中球活性化を生じ、炎症
を増強させ、組織の傷害をもたらすとされている。即
ち、副腎皮質ホルモンはアラキドン酸代謝物の産生抑
制、さらにスーパーオキシドの産生抑制を通じて、結果
として炎症を軽減化させる作用を有している。しかしな
がら、従来の薬物療法はこのような理論的根拠にもかか
わらず、特にクローン病において明確な治癒効果を示し
得ず、又、薬物による全身的なアラキドン酸代謝の制御
により、末梢神経障害や食欲不振、悪心、白血球減少な
どの副作用も指摘されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明者らはクロ−ン病や潰瘍性大腸炎などの炎症
性腸疾患の予防治療剤を自然界に広く求め鋭意研究の結
果、カテキン類、特にエピガロカテキンガレートを10
〜70重量%含有するカテキン類が、クロ−ン病や潰瘍
性大腸炎などの炎症性腸疾患の予防及び/又は治療に有
効であることを見出した。従って本発明は、カテキン
類、特にエピガロカテキンガレートを10〜70重量%
含有するカテキン類を有効成分とする炎症性腸疾患予防
及び/又は治療剤、及びそれを含有する栄養組成物を提
供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、カテキン類、
詳しくは、エピガロカテキンガレートを10〜70重量
%含むカテキン類を有効成分とする、炎症性腸疾患予防
及び/又は治療剤、及びそれを含有する栄養組成物に関
する。本発明薬剤及びそれを含有する栄養組成物は、ク
ローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に対し優れ
た効果を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の有効成分であるカテキン
類は、エピガロカテキンガレートを10〜70重量%含
むカテキン類であり、その他カテキン、エピカテキン、
ガロカテキン、エピガロカテキン、ガロカテキンガレー
ト、エピカテキンガレートから選択される一もしくは二
以上の成分を含む。その由来及び形態などは特に限定さ
れないが、好ましくは緑茶、ウーロン茶、紅茶などの茶
由来のもの、又はこれらカテキン類の重合体などが用い
られる。本発明のカテキン類を含有する発明の薬剤は、
カテキン類を薬剤1g 当たり少なくとも0.5 mg含むこと
が望ましい。カテキン類は極めて毒性が低いものであ
り、ヒト及び動物に対し、医薬として経口的に安全に投
与される。経口投与製剤として例えば錠剤(糖衣錠、コ
ーティング錠、バッカル錠を含む)、散剤、カプセル剤
(ソフトカプセルを含む)、顆粒剤(コーティングした
物も含む)、丸剤、トローチ剤、液剤、又はこれらの製
剤学的に許容され得る徐放化製剤などが挙げられる。経
口投与用液剤には懸濁剤、乳剤、シロップ剤(ドライシ
ロップを含む)、エリキシル剤などが挙げられる。これ
らの製剤は公知の製剤学的製法に準じ、製剤として薬理
学的に許容され得る担体、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、着
色剤などと共に医薬組成物として投与される。これらの
製剤に用いる担体や賦形剤としては、例えば乳糖、ブド
ウ糖、白糖、マンニトール、馬鈴薯デンプン、トウモロ
コシデンプン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫
酸カルシウム、結晶セルロース、カンゾウ末、ゲンチア
ナ末などが用いられる。結合剤としては、例えばデンプ
ン、トラガントゴム、ゼラチン、シロップ、ポリビニル
アルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリド
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースな
どが用いられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、寒
天、ゼラチン末、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、結晶セル
ロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギ
ン酸ナトリウムなどが用いられる。滑沢剤としては、例
えばステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物
油、マクロゴールなどが用いられる。着色剤としては、
医薬品に添加することが許容されているものを用いるこ
とができる。錠剤、顆粒剤は必要に応じ白糖、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、精製セラック、ゼ
ラチン、グリセリン、ソルビトール、エチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、フタル酸
セルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースフタレート、メチルメタクリレート、メタアクリ
ル酸重合体などで被膜しても良く、又、2以上の層で被
膜しても良い。さらにエチルセルロースやゼラチンのよ
うな物質のカプセルでも良い。又、食品中にカテキン類
を添加、混合し加工することも可能である。
【0008】本発明薬剤は年齢や症状などにより異なる
が、ヒト体重1kg当たり少なくともカテキン類1mgの割
合で経口的に投与され、1日当たり10〜2000mg投与する
ことが好ましい。又、本発明の有効成分であるカテキン
類を配合した栄養組成物は、カテキン類を固形物100 g
あたり0.1 〜2重量%を配合することが好ましい。その
他の栄養成分として、タンパク質、タンパク質加水分解
物、アミノ酸、脂質、糖質、ビタミン類、ミネラル類な
どを配合してもよい。この時、タンパク質としては、好
ましくは消化・吸収に優れ、下痢の発生防止、便性の改
善、薬理的活性、循環器系疾患、慢性疾患の立場から、
炎症性腸疾患患者において良質とされる乳タンパク質、
大豆タンパク質、あるいはそれらの分解物が好ましい。
又、その他の動植物タンパク質、例えば卵タンパク質、
小麦タンパク質、又はこれらの分解物、脂肪族アミノ
酸、オキシアミノ酸、含硫アミノ酸、芳香族アミノ酸な
どの中性、酸性、及び塩基性アミノ酸などを用いてもよ
い。脂質としては、腸疾患の患者においては腸管機能が
著しく低下していることから、速やかに消化、吸収され
る中鎖脂肪酸トリグリセリドが用いられる。又、その他
の動植物油、例えば、サフラワー油、コーン油、シソ
油、エゴマ油、アマ二油、キリ油、魚油、大豆油、ナタ
ネ油などの食用油などを用いても良い。糖質としては、
例えばデンプン、デキストリン、ショ糖、グルコース、
ガラクトース、マルトースなどが挙げられる。ミネラル
として、Na、K、Ca、Mg、P、Cl、Fe、Z
n、Cu、Mn、Iなどの有機塩又は無機塩を、又、ビ
タミンとしてはビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビ
タミンや、ビタミンB1 、B2 、B6 、B12、C、パン
トテン酸、ナイアシン、ビオチン、葉酸などの水溶性ビ
タミンを用いる。カテキン類を配合した栄養組成物は、
その形態は特に限定されないが、例えば各栄養成分及び
有効成分を粉粉混合して得られる粉末のもの、及び水に
溶解して得られる液状のもの、液状のものを乾燥させて
得られる粉末のものが好ましい。このようにして得られ
た栄養組成物は、炎症性腸疾患の症状を予防及び/又は
治療する効果を有し、治療薬や栄養補給剤の目的で急性
期もしくは寛緩期の患者に対して用いられる。その投与
形態としては、例えば病態食、経腸栄養剤、飲料、ある
いはプリンなどが挙げられる。又、使用に際しては、状
況に応じて経口又は経管にて投与することができる。液
状の栄養組成物の調製に当たっては、必要に応じリン脂
質、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル
などの乳化剤などを用いても良い。尚、本発明でいう炎
症性腸疾患とは、具体的にはクローン病、潰瘍性大腸
炎、虫垂炎、腸カタルなどの疾病が挙げられる。
【0009】
【実施例】以下の例をもって本発明をより詳細に説明す
るが、これらは単に例示するのみであり、本発明はこれ
らによって何ら限定されるものではない。
【0010】 (製造例1) カプセル剤の製造 カテキン類 10g 乳糖 35g 馬鈴薯澱粉 45g ヒドロキシプロピルセルロース 6.5g ステアリン酸マグネシウム 3.5g ───────────────────────── 合計 100g 各成分を良く混和し1号カプセルに充填し、カテキン類
100mgを含有するカプセル剤100個を製造した。
【0011】 (製造例2) 錠剤の製造 カテキン類 40g 馬鈴薯澱粉 6g ステアリン酸タルク 4g 6%HPC乳糖 150g ───────────────────────── 合計 200g 各成分を混合し、カテキン類100mgを含む500m
gの錠剤400個を製造した。
【0012】(製造例3)液状栄養組成物の製造 炭酸ナトリウムにて弱アルカリ性とした溶液70リット
ルにカゼイン5.14kgを加えて充分溶解させ、さら
にデキストリン16.16kg及びエピガロカテキンガ
レートを含むカテキン類130g、ミネラル類(炭酸カ
ルシウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、クエン酸
第一鉄ナトリウム、硫酸銅、硫酸亜鉛)を加えて、タン
パク質・糖質溶液を調製した。さらに、大豆油2kgに
大豆リン脂質160g及び脂溶性ビタミン類(ビタミン
A、D、E、K)を加えて、油脂類溶液を調製した。た
ん白質・糖溶液と脂類溶液は両者を充分に混合した後、
pH6.8前後に調製、均質化してO/W型乳化物を調
製した。O/W型乳化物は約25℃に冷却した後、水溶
性ビタミン類(ビタミンB1 、B2 、B6 、B12、C、
ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン、コリン、
イノシトール)を加え、さらに全量が100リットルと
なるように精製水を加えて、容器に充填した後、レトル
ト殺菌処理を行い液状栄養組成物を調製した。
【0013】(製造例4)粉末栄養組成物の製造 製造例3と同様に、カテキン類を含むO/W型乳化物を
調製後、製造例3と同様の水溶性ビタミンを加え、殺菌
した後、常法により濃縮後噴霧乾燥し、粉末栄養組成物
26kgを調製した。
【0014】
【試験例1】炎症性腸疾患モデルを用いた炎症抑制効果の確認・1 エピガロカテキンガレートを含むカテキン類の、炎症性
腸疾患治療剤としての有効性を試験した。まず、Mor
ris G.P.らの方法(Gastroentero
logy,Vol.96,p795(1989))に従
って、炎症性腸疾患モデルラットを作製した。即ち、一
晩絶食させた9週齢のSD系雄性ラット(体重250g
程度)に、トリニトロベンゼンスルホン酸(TNB)を
経肛門的に注入し、炎症性腸疾患を惹起させたラット
(TNBラット)を作製した。このTNBラットを1群
10匹の計4群設定し、それぞれの群に対し、カテキン
類無添加飼料、あるいはカテキン類無添加飼料にカテキ
ン類混合物を0.1 、0.5 、又は2重量%添加した飼料を
経口投与し、7日間飼育した場合の炎症に及ぼす影響を
比較検討した。試験に用いた飼料の組成を表1に、又、
試験に用いたカテキン類混合物の組成を表2にそれぞれ
示す。各飼料投与後の大腸における病変の状態(ダメー
ジ・スコアー)について、Wallace J.L.ら
の判定基準(Gastroenterology,Vo
l.94,p29(1989))、及びVilasec
aらの判定基準(Gut,Vol.31,p539(1
990))に従って、目視で評価判定した。結果を図1
に示す。この結果、カテキン類混合物添加飼料を投与し
た3群は、無添加飼料投与群と比較して、両判定基準と
も有意な低値を示した。従って、カテキン類混合物は炎
症性腸疾患の発生を有意に抑制することが確認された。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【試験例2】炎症性腸疾患モデルを用いた炎症抑制効果の確認・2 エピガロカテキンガレートの含有量が異なった各種カテ
キン類混合物の、炎症性腸疾患治療剤としての有効性を
試験した。まず、試験例1と同様にMorris G.
P.らの方法に従って、炎症性腸疾患モデルラット(T
NBラット)を作製した。このTNBラットを1群10
匹の計5群設定し、それぞれの群に対し、カテキン類無
添加飼料、あるいはエピガロカテキンガレートを10〜70
重量%含む4種のカテキン類混合物A〜Dを0.5 重量%
添加した計5種の飼料をそれぞれ経口投与し、7日間飼
育した場合の炎症に及ぼす影響を比較検討した。用いた
4種のカテキン類混合物の組成を表3に示す。各飼料投
与後の大腸における病変の状態(ダメージ・スコアー)
について、Wallace J.L.らの判定基準、及
びVilasecaらの判定基準に従って目視で評価判
定した。結果を図2に示す。この結果、カテキン類混合
物添加飼料を投与した4群は、無添加飼料投与群と比較
して両判定基準とも有意な低値を示した。従って、エピ
ガロカテキンガレートを10〜70重量%含むカテキン類混
合物は、いずれも炎症性腸疾患の発生を有意に抑制する
ことが確認された。
【0018】
【表3】
【0019】
【発明の効果】本発明により、カテキン類、詳しくは、
エピガロカテキンガレートを10〜70重量%含むカテ
キン類を有効成分とする、炎症性腸疾患予防及び/又は
治療剤、及びそれを含有する栄養組成物が提供される。
本発明薬剤及びそれを含有する栄養組成物は、クローン
病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に対し優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験例1における、大腸における病変の状態
(ダメージ・スコアー)について、Wallace
J.L.ら及びVilasecaらの判定基準によって
目視評価した結果を示す。
【符号の説明】
*:無添加飼料群に対し有意差あり(p<0.05)
【図2】 試験例2における、大腸における病変の状態
(ダメージ・スコアー)について、Wallace
J.L.ら及びVilasecaらの判定基準によって
目視評価した結果を示す。
【符号の説明】
*:無添加飼料群に対し有意差あり(p<0.05)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテキン類を有効成分とする炎症性腸疾
    患予防及び/又は治療剤。
  2. 【請求項2】 エピガロカテキンガレートを10〜70
    重量%含むカテキン類である、請求項1記載の炎症性腸
    疾患予防及び/又は治療剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の炎症性腸疾患予防
    及び/又は治療剤を含有する栄養組成物。
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