JPH11115009A - 射出成形機の型締装置 - Google Patents

射出成形機の型締装置

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JPH11115009A
JPH11115009A JP29338497A JP29338497A JPH11115009A JP H11115009 A JPH11115009 A JP H11115009A JP 29338497 A JP29338497 A JP 29338497A JP 29338497 A JP29338497 A JP 29338497A JP H11115009 A JPH11115009 A JP H11115009A
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JP
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mold
mold clamping
nut
closing
screw shaft
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JP29338497A
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English (en)
Inventor
Misao Fujikawa
操 藤川
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Sodick Co Ltd
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Sodick Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型開閉動作を電動機で行い、型締動作を型締
ラムで行う射出成形機の型締装置に関し、型開閉動作時
に、型締め用の滑り接触ねじ装置のねじ軸とナットが摺
接しないように同期運動して摩擦抵抗の発生を防止す
る。 【解決手段】 ボールねじである型開閉ナット及び型開
閉ねじ軸を含む型開閉ねじ装置と、型締ラムと、角ねじ
または台形ねじである型締ナット及び型締ねじ軸を含む
型締ねじ装置とを備え、電動機で型開閉ナット又は型開
閉ねじ軸を回転させることによって型開閉ねじ軸又は型
開閉ナットを移動させて可動プラテンの開閉を行い、型
締ラムを前進させることによって型締ナットを前進さ
せ、型締ねじ軸を押圧して型締めを行う射出成形機の型
締装置において、型開閉中に型締ナットと型締ねじ軸と
が隙間を保持した状態で運動する一方、型締めの際に型
締ナットが型締ねじ軸を押圧して型締めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機の型締
装置に関するものであり、特に型開閉動作を電動機で行
い、型締動作を型締ラムで行う型締装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電動式の型締装置は、電動機によってボ
ールねじ軸( 又はボールナット) を回転し、ボールナッ
ト( 又はボールねじ軸) を移動させて型開閉するもので
あり、電動機としてサーボモータを用い、可動プラテン
の位置をエンコーダ等でフィードバックしながら型開閉
し、型締めする。
【0003】この種の従来の型締装置の第1の構造とし
て、型開閉手段及び型締手段にボールねじを使用したも
のが、例えば特公平3−17651号公報に記載されて
いる。この装置では、型締動作時の強大な型締力がボー
ルねじのボールを介して可動プラテンに伝達されるの
で、ボールとねじ面との間に点接触に近い状態で大きな
接触面応力が作用する。そこで型締め用に大容量のボー
ルねじを別に用意する必要がある。
【0004】そこで第2の構造として、型開閉手段にボ
ールねじを使用し、型締手段に台形ねじ、角ねじ等を使
用して、電磁石で発生した型締力を台形ねじ、角ねじ等
を介して伝達する型締装置( 特開平9−48051号公
報) が提案されている。この装置によれば型締力を面接
触する角ねじまたは台形ねじを介して伝達するので、ボ
ールねじに過大な負荷をかけることなく強大な型締力を
発揮することができるという長所がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記第2
の構造の型締装置では、型開閉動作中に型締ねじ軸と型
締ナットとが摺接しながら高速運動するから、ねじ軸と
ナットとの間に摩擦抵抗が発生し、エネルギーのロスが
避けられず、型開閉動作の高速化や型開き位置あるいは
型閉じ位置の精密な位置決め停止の妨げとなっていた。
一方油圧式の型締装置の圧力制御の正確さは捨てがたい
ものがある。
【0006】そこで本発明は、型開閉動作を電動機で行
い、型締動作を油圧ラムで行う型締装置において、型開
閉動作時に、型締め用の滑り接触ねじ装置のねじ軸とナ
ットが摺接しないように同期運動して摩擦抵抗の発生を
防止するとともに、型締めが油圧式に行われる型締装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的は、(1)ボ
ールねじである型開閉ナット及び型開閉ねじ軸を含む型
開閉ねじ装置と、型締ラムと、角ねじまたは台形ねじで
ある型締ナット及び型締ねじ軸を含む型締ねじ装置とを
備え、電動機で前記型開閉ナット又は前記型開閉ねじ軸
を回転させることによって型開閉ねじ軸又は型開閉ナッ
トを移動させて可動プラテンの開閉を行う一方、前記型
締ラムを前進させることによって前記型締ナットを前進
させ、前記型締ねじ軸を押圧して型締めを行う射出成形
機の型締装置において、型開閉中に前記型締ナットと前
記型締ねじ軸とが隙間を保持した状態で運動する一方、
型締めの際に前記型締ナットが前記型締ねじ軸を押圧し
て型締めすることにより、達成できる。
【0008】また、(2)ボールねじである型開閉ナッ
ト及び型開閉ねじ軸を含む型開閉ねじ装置と、型締ラム
と、角ねじまたは台形ねじである型締ナット及び型締ね
じ軸を含む型締ねじ装置とを備え、電動機で前記型開閉
ねじ軸を回転させることによって前記型開閉ナットと一
体の前記型締ねじ軸を移動させて可動プラテンの開閉を
行う一方、前記型締ラムを前進させることによって前記
型締ナットを前進させ、前記型締ねじ軸を押圧して型締
めを行う射出成形機の型締装置において、前記型開閉ね
じ軸と前記型締ナットとを同期して回転させる同期装置
と、前記型開閉ねじ軸を軸支する第1の支持装置と、前
記型締ナットを軸支する第2の支持装置とを備え、前記
第1、第2両方の支持装置が型開閉中に前記型締ナット
と前記型開閉ねじ軸とを支持プラテンに対して後退位置
に保持して前記型締ナットと前記型締ねじ軸とが隙間を
保持した状態で運動するようにする一方、型締めの際に
前記型締ナットと前記型開閉ねじ軸とが前記支持プラテ
ンに対して前進することを許容して、型締力が前記型締
ねじにのみ負担されるようにすることによっても達成で
きる。
【0009】また、(3)前記(2)において、前記第
1の支持装置が、前記型開閉ねじ軸を軸支するベアリン
グを固定するものであって前記支持プラテンに対して前
方に移動可能なピストン状の第1の支持部材を含み、前
記第2の支持装置が、前記型締ナットを軸支するベアリ
ングを固定するものであって前記支持プラテンに対して
前方に移動可能なピストン状の第2の支持部材を含むこ
とによっても達成できる。
【0010】また、(4)前記(2)において、前記第
1の支持装置が、前記型開閉ねじ軸を軸支するベアリン
グを固定するものであって前記支持プラテンに対して前
方に移動可能なピストン状の第1の支持部材を含み、前
記第2の支持装置が、前記型締ナットを軸支するベアリ
ングと、該ベアリングを前記支持プラテンに対して前方
に移動可能に後方へ付勢して固定するばねとを含むこと
によっても達成できる。
【0011】また、(5)ボールねじである型開閉ナッ
ト及び型開閉ねじ軸を含む型開閉ねじ装置と、型締ラム
と、角ねじまたは台形ねじである型締ナット及び型締ね
じ軸を含む型締ねじ装置とを備え、電動機で前記型開閉
ナットを回転させることによって前記型開閉ねじ軸を移
動させて可動プラテンの開閉を行う一方、前記型締ラム
を前進させることによって前記型締ナットを前進させ、
前記型締ねじ軸を押圧して型締めを行う射出成形機の型
締装置において、前記型開閉ナットと前記型締ナットと
を同期して回転させる同期装置と、前記型開閉ナットを
支持プラテンに対して回転自在に軸支するベアリング
と、前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテンに対して接離
可能に、かつ回転止めして取り付ける第3の支持装置
と、前記型締ナットを支持プラテンに対して前進可能に
軸支する第2の支持装置とを備え、型開閉中に、前記第
3の支持装置が前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテンに
当接させて保持し、前記第2の支持装置が前記型締ナッ
トを前記支持プラテンに対して後退限の位置に保持する
ことによって、前記型締ナットと前記型締ねじ軸とが隙
間を保持した状態で運動するようにする一方、型締めの
際に、前記第3の支持装置が前記型開閉ねじ軸の前記可
動プラテンからの離隔を許容し、前記第2の支持装置が
前記型締ナットの前記支持プラテンに対する前進を許容
して、型締力が前記型締ねじにのみ負担されるようにす
ることによっても達成できる。
【0012】また(6)前記(5)において、前記第3
の支持装置が前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテンに当
接させて保持するピストンを備え、前記第2の支持装置
が前記型締ナットを軸支するベアリングと該ベアリング
を前記支持プラテンに対して前方に移動可能に後方へ付
勢するばねとを含み、型開閉中に、前記第3の支持装置
の前記ピストンが前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテン
に当接させ、前記第2の支持装置の前記ばねが前記型締
ナットを前記支持プラテンに対して後退限位置に後退さ
せて、前記型締ナットと前記型締ねじ軸とが隙間を保持
した状態で運動するようにする一方、型締めの際に、前
記第3の支持装置の前記ピストンが前記型開閉ねじ軸の
前記可動プラテンからの離隔を許容し、前記第2の支持
装置の前記ばねが前記型締ナットの前記支持プラテンに
対する前進を許容することによっても達成できる。
【0013】また(7)前記(5)において、前記第3
の支持装置が前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテンに当
接させて保持するピストンを備え、前記第2の支持装置
が前記型締ナットを軸支するベアリングを固定するもの
であって前記支持プラテンに対して前方に移動可能なピ
ストン状の第2の支持部材を含み、型開閉中に、前記第
3の支持装置の前記ピストンが前記型開閉ねじ軸を前記
可動プラテンに当接させ、前記第2の支持装置の第2の
支持部材が前記型締ナットを前記支持プラテンに対して
後退限位置に後退させて、前記型締ナットと前記型締ね
じ軸とが隙間を保持した状態で運動するようにする一
方、型締めの際に、前記第3の支持装置のピストンが前
記型開閉ねじ軸の前記可動プラテンからの離隔を許容
し、前記第2の支持部材が前記型締ナットの前記支持プ
ラテンに対する前進を許容することによっても達成でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1ないし図5は本発明の型締装
置の第1実施例を示したものであり、図1は型閉じして
いる型締装置の全体概略図、図2は型開きしている型締
装置の要部を断面で示す側面図、図3は第1の支持装置
の詳細を示す断面図、図4は型締ラム及び第2の支持装
置の詳細を示す断面図、図5は、型締め時の型締装置の
状態を示す断面図である。後述するように型締ねじ軸と
型開閉ねじ軸が同軸上に配置されており、第1の支持装
置及び第2の支持装置が油圧装置を備えている。
【0015】図1で示すように、型締装置は、機台1に
固定された固定プラテン2と機台1上で固定プラテン2
の反対方向に摺動可能な支持プラテン3とを備え、この
固定プラテン2と支持プラテン3との間に渡されたタイ
バー5、5、5、5に沿って可動プラテン4が移動する
構成である。そして固定プラテン2に固定された固定側
金型6に対して、可動プラテン4に固定された可動側金
型7を型開きし、型閉じし、型締めするために、可動プ
ラテン4を固定プラテン2に対して開閉し、型締めす
る。なお型閉じした後に型締めすると、型締力によって
タイバー5が伸長して、図示の想像線で示すように支持
プラテン3が距離Tだけ後退する。
【0016】図2で示すように、同期装置20はつぎの
ように構成されている。サーボモータ11が機台1また
は支持プラテン3に取り付けベースによって固定され、
その出力軸にタイミングベルト14に係合するプーリ1
2が固定されている。機台1または支持プラテン3に取
り付けられたブラケット28、28にベアリング29、
29が取り付けられ、これに連結軸27が回転自在に軸
支され、その両端にプーリ21、23が固定されてい
る。連結軸27にはさらにタイミングベルト14に係合
するプーリ13が固定されている。後述する型締ナット
32にはプーリ22が一体に固定されており、プーリ2
1との間にタイミングベルト25が張架されている。後
述する型開閉ねじ軸41の後端にプーリ24が固定され
ている。そしてプーリ23とプーリ24との間にかけら
れたタイミングベルト26によりサーボモータ11の回
転が伝達されて、可動プラテン4の開閉が行われる。な
お同期装置20はこれに限定されず、プーリをギヤにし
てギヤを組み合わせた装置であってもよい。
【0017】可動プラテン4に型締ねじ軸31が固定さ
れており、その外周に角ねじまたは台形ねじが形成して
ある。この型締ねじ軸31とこれに螺合する型締ナット
32とで型締めねじ装置が構成されるが、両者のねじ山
の少なくとも一方の厚さは、摺動に必要な寸法差だけね
じ溝の溝幅より薄い通常のねじ山の厚さに比べて更に薄
い形状に形成されている。そして両者が支持プラテン3
に対して後述するような後退限の位置にあるときに、両
者のねじがその軸方向に隙間を有するように配置されて
いる。そして型締ナット32が型締ねじ軸31に対して
前方へ前進したときにのみ、型締ナット32のねじ山が
型締ねじ軸31のねじ山に当接し、ねじ面の全面が当接
するようになっている。ここで後述する説明のために型
締ナット32のねじ山の前方側の隙間を隙間Lとしてお
く。
【0018】支持プラテン3の後方(図では左方)に
は、円筒状の膨出部が形成された背面支持部材40が取
り付けられており、その中に型締ねじ軸31の後端が収
容されている。型締ねじ軸31の後端部33には滑り軸
受ブッシュ34がはめ込まれており、型開閉のときに背
面支持部材40の内筒面上で摺動するようになってい
る。このように型締ねじ軸31の後端部33が摺動して
支持され、かつその前端が可動プラテン4に固定されて
いるので、型締ねじ軸31は2箇所で支持されており、
従ってその軸心が型締ナット32の軸心に対して常に合
わされている。
【0019】また型締ねじ軸31の軸心が中空状に形成
されており、その先端(図では左方の後端)に型開閉ナ
ット42が一体に固定されている。この型開閉ナット4
2は、型開閉ねじ軸41とともに型開閉ねじ装置を構成
し、ボールねじナットとなっている。このように型締ね
じ軸31の中空部にボールねじナットと螺合する型開閉
ねじ軸41が収容されており、型開閉ねじ軸41を回転
することによって型締ねじ軸31が移動するようになっ
ている。
【0020】図3に示すように第1の支持装置100が
設けられている。背面支持部材40の後端部46にシリ
ンダ穴46hが形成されており、ここに型開閉ねじ軸4
1を軸支するベアリング43を固定する第1の支持部材
45がピストン状に形成されて収容されている。この第
1の支持部材45のピストン部45pとシリンダ穴46
hの段部46aとの間に油室93が形成されている。ま
た第1の支持部材45のラム部45rの先端にエンドス
トッパ47が固定されている。このような第1の支持装
置100の油室93に圧油がかけられると、そのエンド
ストッパ47がシリンダ穴46hの段部46aに当たる
まで後退し、第1の支持部材45が後退限まで後退す
る。そして第1の支持部材45が後退限まで後退する
と、型開閉ねじ軸41も後退限の位置に移動し、結局型
締ねじ軸31が支持プラテン3に対して後退限の位置に
後退する。このストロークは、最大の型締力がかけられ
たときのタイバー5の伸びTより大きい。なおここで言
う後退限の位置とは型開閉に伴って型締めねじ軸が後退
するときの基準となる位置であって、型開閉のストロー
クでの後退終端位置ではない。また油室93に図示省略
した油圧装置に連通する連通路が設けられていることは
当然であり、以下の説明でも各油室に連通路がそれぞれ
設けられている。
【0021】図4に示すように、油圧式である第2の支
持装置200が設けられている。支持プラテン3の前方
(図では右方)に、膨出部を有する前面支持部材30が
取り付けられており、この膨出部に形成されたシリンダ
穴30hに第2の支持部材35がピストン状に形成され
て収容されている。この第2の支持部材35の内側に型
締ナット32を回転自在に軸支するベアリング36、3
6が固定されている。そして第2の支持部材35のピス
トン部35pとシリンダ穴30hの段部30aとの間に
油室94が形成されており、またその先端35rにエン
ドストッパ37が固定されている。このような第2の支
持装置200の油室94に圧油がかけられると、そのエ
ンドストッパ37がシリンダ穴30hの段部30aに当
たるまで後退し、第2の支持部材35が後退限まで後退
する。すると型締ねじ軸32も後退限の位置に後退す
る。このストロークは、最大の型締力がかけられたとき
のタイバー5の伸びTと型締ねじの隙間Lとの和より大
きくなっている。
【0022】支持プラテン3には、型締シリンダ穴50
が形成されている。そして前面支持部材30が型締シリ
ンダ穴50に対するエンドプレートに相当する部分30
eを備えてシリンダ穴50を前面から閉鎖している。こ
の穴に型締ラム51が挿入され、そのピストン部の前後
に油室91と油室92とが形成されている。型開閉中
に、油室92と油室94とに圧油がかけられて型締ラム
51と型締ナット32とがその後退限の位置に移動した
とき、型締ラム51と型締ナット32とが僅かに隙間M
を残した位置になっている。このように構成してあるの
で、型締めの際に型締ラム51を僅かに前進させるだけ
で型締ナット32を押圧することができる。ここで型締
ラム51のストロークは、型締ラム51と型締ナット3
2との隙間M、型締ねじの隙間L及び型締めのときのタ
イバー5の伸びTの和を超えるものとなっている。なお
型締ラム51によって型締ナット32に強大な型締力が
かかるが、これに螺合する型締ねじ軸31のねじがほぼ
全面で当たるから面圧は小さくなっている。また型締ナ
ット32と当接する型締ラム51の部分には、できれば
硬度の高い材料の押圧部材52を取り付けるとよい。
【0023】型締ラム51に少なくとも2箇所程度の穴
51hが同一円周上に等間隔に分配され、この穴51h
に支持プラテン3に固定された回り止めピン56が出没
可能にはめ込まれている。これによって型締ラム51が
進退する際に回転しないようになっている。なお型締め
のときに、型締ねじのリード角が大きい場合等に型締ナ
ット32が回転することがある。この場合特別に回転止
め装置を用意することがあり、図示省略したが、例え
ば、ディスクブレーキ状の板材を型締ナット32に対し
て前後動自在に、かつ回転を規制した状態ではめ込み、
型締めのときにこのディスクブレーキが型締ラム51に
押されて、前面支持部材30の内側に当接して、型締ナ
ット32の回転を止めるものを採用するとよいが、通常
は型締ねじのリード角が小さいので上記の回り止めピン
56で足りる。ここで回り止めピン56の前方の油室9
5は、連通路96または回り止めピン56の側面に形成
した溝によって油室91に連通しており、型締ラム51
の進退を妨げないようにしている。
【0024】同期装置20は、型締ねじ軸31と型締ナ
ット32との隙間Lを保持したまま型締ナット32と型
開閉ねじ軸41とを同期運転して型開閉するものであ
り、上記のプーリ21、22、23、24とタイミング
ベルト25、26および連結軸27とからなるが、下記
の式を満足するようになっている。 P1×t1/t2=P2×t3/t4 式1 ここで、t1:プーリ21の歯数、t2:プーリ22の
歯数、t3:プーリ23の歯数、t4:プーリ24の歯
数、P1:型締ねじのねじピッチ数、P2:型開閉ねじ
のねじピッチ数である。
【0025】すなわち、モータ回転数をNとすると、型
締ねじ軸の軸方向速度V1が V1=N×P1×t1/t2 と表され、型開閉ねじナットの軸方向速度V2が V2=N×P2×t3/t4 で表され、これらが等しくなるように同期させるには、 V1=V2 であることから、式1が導かれる。なお型開閉ねじが軸
側を回転し型締ねじがナット側を回転することと、ベル
ト伝動装置により両者が同方向に回転することと、それ
ぞれのねじ軸がそれぞれのナットに対して逆方向に進行
することから、型開閉ねじのねじり方向と型締ねじのそ
れとは同じ方向であり、例えば共に右ねじとなってい
る。ねじの駆動方向が異なれば右ねじと左ねじになる場
合もあるが、上記のねじピッチ数の関係は常に成立しな
ければならない。
【0026】以上のように構成された型締装置の型開閉
動作及び型締動作を以下に説明する。型閉じが行われる
前に先ず油室92、93、94に高圧がかけられ油室9
1がタンク側に開放される。図2ないし図4の状態であ
る。油室92の高圧によって型締ラム51が後退限まで
後退し型締ナット32が自由になっている。油室93の
高圧により第1の支持部材45が後退限まで後退してい
るので、型開閉ねじ軸41が後退限位置にあり、型締ね
じ軸31も支持プラテン3に対して後退限を基準とした
位置にある。また油室94の高圧により第2の支持部材
35も後退しているので、型締ナット32も後退限の位
置にある。このように型締ねじ軸31と型締ナット32
とが支持プラテン3に対して後退限の位置にあるとき、
それらのねじ同士の間に隙間Lが発生している。また型
締ラム51の前端と型締ナット32の後端との間に隙間
Mが発生している。この状態でサーボモータ11を高速
回転すると、その回転がプーリ12からタイミングベル
ト14を経てプーリ13に伝導され、連結軸27からプ
ーリ23、タイミングベルト26、プーリ24に伝達さ
れて型開閉ねじ41が高速回転する。すると型開閉ナッ
ト42が高速前進し、これと一体の型締ねじ軸31が前
進して、可動プラテン4が高速で型閉じされる。同時に
プーリ21、タイミングベルト25、プーリ22によっ
て型締ナット32に回転が伝わり、型締ナット32が同
期して高速回転する。このとき上述した式1が満足され
ているので、型締ナット32と型締ねじ軸31とは所定
の隙間Lが保持されたままでお互いに同期して動く。当
然サーボモータにより型開き位置が精密に制御される。
【0027】次に図5のように型締めが行われる。サー
ボモータ11の回転を停止して可動プラテン4を停止す
るとともに、油室91に高圧をかけ、油室92、93、
94をタンク側に開放するように迅速に切替える。する
と型締ラム51が前進し、型締ナット32を押圧する。
このとき油室94が開放されているから第2の支持部材
35の前進が許容されている。それでベアリング36に
負荷をかけることなく型締ナット32が前進し、型締ね
じ軸31が押圧されて型締めが行われる。またこのとき
型締力によってタイバー5が伸長し、支持プラテン3が
型締ねじ軸31に対してさらに後退しようとするが、油
室93が開放されて第1の支持部材45が前進可能とな
っているので、支持プラテン3が型開閉ねじ軸41に対
して後退可能であり、これと一体の型締ねじ軸31に対
しても支持プラテン3が後退することを許容している。
したがって型締力がベアリング43や型開閉ねじ41、
42にかかることを防止している。なおこのとき型締ラ
ム51が回り止めピン56で回転止めされて、型締ナッ
ト32が回り止めされることは前述したとおりである。
【0028】このように型締力が型締ねじ装置にかかる
だけであるから、ベアリング36、43や型開閉ねじ装
置のボールねじの損耗の心配がなく、また型締力がねじ
面全面に負担されるから型締ねじ装置の損耗も少ない。
またモータ停止後に圧油のかかる油室を切り替えるだけ
で、型閉じから型締めへ迅速に切替えられ、また型締ね
じ軸31と型締ナット32との隙間Lが小さいから、切
替時の時間的なロスや負荷変動によるショックも少な
い。こうすることにより従来の電動・油圧併用式の型締
装置にありがちな型閉じ動作から型締動作への切替の複
雑さと時間的なロスを伴うことがない。さらにまた、第
1、第2いずれの支持部材35、45も前進側の位置に
あるから、万一充填工程において過充填(オーバーパッ
ク)が発生しても、可動プラテン4が後退側に逃げて、
過大な引っ張り力がタイバー5に発生しない効果もあ
る。
【0029】型開きは、型閉じ動作に準じて以下のよう
にして行われる。先ず型閉じのときと同様に、油室9
2、93、94に圧油がかけられ油室91が開放されて
型締力が解除され、型締ラム51と型締ナット32との
間の隙間Mと型締ねじ軸31と型締ナット32との間の
隙間Lとが迅速に確保される。この状態でサーボモータ
が反対に回転して、型締ねじ軸31と型締ナット32と
が非接触に運動しながら型開きが行われる。
【0030】このようにして、ボールねじである型開閉
ねじ装置によって高速型開きするとき、型締ナット32
と型締ねじ軸31とは全く摺動することがない。また油
室の圧油を切り替え、モータを起動するだけで、型締め
動作から型開き動作への切替えが迅速にできる。当然サ
ーボモータにより型開き位置が精密に制御できる。
【0031】図6ないし図9は本発明の型締装置の第2
実施例を示したものであり、図6は型閉じしている型締
装置の全体概略図、図7は型締ラム及び第2の支持装置
の詳細を示す断面図、図8は第3の支持装置の詳細を示
す断面図、図9は同期装置であるプーリの配置図であ
る。図6のように型締ねじ装置と型開閉ねじ装置が個別
に並列に配置されており、かつ第1の支持装置の代わり
に第3の支持装置を採用し、第2の支持装置が油圧式で
はなくばね式になっている。図中、第1実施例と共通す
る機能の部品には第1実施例と同一の符号が付されてい
る。
【0032】可動プラテン4の背面の中心に型締ねじ軸
31が固定されており、また型開閉ねじ軸61が型締ね
じ軸31を中心として対称な側方の位置に後述する第3
の支持装置300によって支持されている。そして図7
で示すように型締ナット32が型締ねじ軸31と螺合し
ている。この型締ねじ軸31と型締ナット32の両者
が、第1実施例と同様なねじ山に形成されており、支持
プラテン3に対して後述するような後退限の位置にある
ときに、両者のねじがその軸方向に所定の隙間、特に前
面の隙間Lを有している。
【0033】支持プラテン3には、型締シリンダ穴50
が設けてあり、この穴の前面を前面支持部材30が覆っ
ている。そしてシリンダ穴50の中で進退する型締ラム
51が備えられ、そのピストンの前後に油室92と91
が形成されている。型締ラム51の中心に円孔51hが
形成してあり、第1実施例の滑り軸受ブッシュ34に相
当する滑り軸受部材54を装着して、型締ねじ軸31を
支持するようになっている。型締ラム51の回り止めピ
ン56も第1実施例と同様である。このような型締ラム
51の前方に接近して型締ナット32が内装され、これ
がばね式の第2の支持装置200によって前面支持部材
30に対して回転自在に、かつ前進可能に支持されてい
る。
【0034】第2の支持装置200は、型締ナット32
を軸支するベアリング71、72をコイルばね73によ
って前後移動可能に前面支持部材30に支持する機構で
ある。後方のベアリング71は、その外輪が前面支持部
材30の円筒部30cに固定され、その内輪が型締ナッ
ト32の外周面に摺動自在に嵌入されている。前方のベ
アリング72は、その外輪が前記円筒部30cに摺動自
在に嵌入され、前面支持部材30にセットされたコイル
ばね73によって前記円筒部30cの内側鍔30bに付
勢されている。コイルばね73は、型締ねじ軸31を中
心とする円周上に、例えば、60度間隔で6個等間隔に
前面支持部材30にはめ込まれて配置されている。そし
てコイルばね73のばね定数が次のように選定されてい
る。すなわち型締時に型締ラム51が前進して、型締ナ
ット32を押圧するときコイルばね73が型締力によっ
て縮短し、ベアリング72と71が型締ナット32とと
もに移動するように、かつ型締していないときに、コイ
ルばね73がベアリング72を後退限の位置に復帰させ
るように、である。
【0035】なおばね式の第2の支持装置200はこの
構造に限定されない。ベアリング71、72が、型締め
するときに前方に滑り、型締めしないときに元の位置に
復帰するように構成されていれば良く、内輪、外輪のい
ずれを滑らし、いずれをばねで付勢するかは、本実施例
に限定されるものではないからである。また第2の支持
装置200は第1実施例にて説明した油圧式の第2の支
持装置200に相当するもので、第2実施例において油
圧式の第2の支持装置を採用することも容易にできる。
【0036】支持プラテン3には型締ねじ軸31を中心
として側方に対称な位置に型開閉ねじ軸61が貫通孔3
h、3hに挿通されており、これに螺合する型開閉ナッ
ト62が貫通孔3hの前方側の大径部にベアリング6
3、63によって固定されている。この型開閉ねじは、
第1実施例と同様にボールねじである。型開閉ねじ軸6
1の前端は、後述する第3の支持装置300を介して可
動プラテン4に連結されている。
【0037】図8は第3の支持装置300を示したもの
である。シリンダ筒体84は可動プラテン4の背面側に
ボルトで固定されており、キャップ85によって閉鎖さ
れている。キャップ85の中心に型開閉ねじ軸61の先
端部が挿通されており、その先端にピストン81がキー
82によって回り止めされナット86で締め付けられて
固定されている。このピストン81がシリンダ筒体84
の中で前進可能なように油室97が形成されている。ま
たピストン81の前端の鍔部81fに回り止めピン83
が挿通されている。このように型開閉ねじ軸61は回り
止めピン83によって回転止めされ、油室97の圧油に
よってその先端が可動プラテン4に突き当てられてい
る。そして型締め動作中にタイバー5の伸びTによる支
持プラテン3の後退があるとき、油室97を開放してお
くことによって型開閉ねじ軸61が可動プラテン4から
離れることを許容して、型開閉ねじ軸61にかかる型締
力を緩和する一方、型開閉動作中に、油室97の圧油に
よって型開閉ねじ軸61を可動プラテン4に当接させる
ことにより、支持プラテン3を可動プラテン4側に引き
寄せて、結果的に型締ねじ軸31が支持プラテン3に対
してその後退限位置を基準に移動するようにして、型締
ナット32と型締ねじ軸31との間に所定の隙間Lが発
生するようにしている。
【0038】以上から判るように、第3の支持装置30
0は第1実施例における第1の支持装置100の機能を
実現するものであり、支持プラテン3側で型開閉ねじ軸
61の移動を許容しない代わりに可動プラテン4側で移
動を許容することによって、同等の機能を実現してい
る。第1の支持装置100と同様にするには、型締ナッ
ト62を軸支する第1の支持部材45に相当する部品を
支持プラテン3側で用意して、これが支持プラテン3に
設けたシリンダの中で前進可能に組み込まれるようにす
ればよい。
【0039】図7及び図9に示すように、支持プラテン
3の上面にはサーボモータ11が固定され、その出力軸
に固定された駆動プーリ21と型締ナット32の前端面
に固定された中間プーリ22との間にタイミングベルト
25が巻回されている。また、型締ナット32には中間
プーリ22の前方に2個の同期プーリ23、23が固定
されており、同期プーリ23、23は、型開閉ナット6
2に一体的に設けられた従動プーリ24、24にそれぞ
れタイミングベルト26、26で連結されている。これ
らの同期プーリ23、従動プーリ24及びタイミングベ
ルト26により同期装置20が形成されている。こうし
て型開閉動作時には、同期装置20が型締ナット32と
型開閉ナット62とを同期回転させる。
【0040】この同期の関係は、第1実施例と同様な技
術思想であるが、第1実施例のような連結軸27がない
から、上述の関係式がそのまま当てはまらず、下記の式
を満足するようになっている。 P1=P2×t3/t4 式2 ここで、P1:型締ねじのねじピッチ数、P2:型開閉
ねじのねじピッチ数である。
【0041】すなわち、N:モータ回転数、t1:プー
リ21の歯数、t2:プーリ22の歯数、t3:プーリ
23の歯数、t4:プーリ24の歯数とすると、型締ね
じ軸の軸方向速度V1が、 V1=N×P1×t1/t2 で表され、型開閉ねじ軸の軸方向速度V2が、 V2=N×P2×t1×t3/(t2×t4) で表され、これらが等しくなるように同期させるには、 V1=V2 であることが必要だからである。特にt3=t4である
場合には、 P1=P2 であればよい。なお両方のナット側を回転するだけだか
ら型開閉ねじのねじり方向と型締ねじのそれとは同じ方
向であり、例えば共に右ねじとなっている。
【0042】上記の第2実施例の型締装置の動作を次に
説明するが、第1実施例と異なる部分を重点的に説明す
る。先ず型閉じについて説明する。型開閉ナット62を
型締ナット32に同期して回転すると型開閉ねじ軸61
が前進し、可動プラテン4と一体の型締ねじ軸31も前
進して型閉じが行われる。このとき、第2の支持装置2
00のコイルばね73によって、ベアリング71及びベ
アリング72が後退限にあり、型締ナット32が後退限
にある。また第3の支持装置300の油室97に圧油が
供給されているので、ピストン81が前進し、型開閉ね
じ軸61の先端が可動プラテン4に当接しており、型締
ねじ軸31が支持プラテン3に対してその後退限を基準
とした位置で移動している。このように型締ナット32
と型締ねじ軸31とが共に支持プラテン3に対して後退
限の位置にあるのでこれらの間に所定の隙間Lが発生し
ている。また型締ラム51の前端と型締ナット32の後
端との間に隙間Mが発生している。このように隙間を保
持した状態で型締めナット32も同期して回転される。
【0043】型締め動作に切り替えるには、先ずサーボ
モータ11を停止し、すぐに型締ラム51を前進させ
る。そして型締ラム51の先端面で型締ナット32の後
端面を押圧し、型締ねじ軸31を前進させて型締めが行
われる。このとき、第2の支持装置200のコイルばね
73が縮短して、ベアリング71及びベアリング72が
滑って型締ナット32の前進を許容するので、ベアリン
グ71及びベアリング72に型締力が負担されない。ま
た型締力によって支持プラテン3が後退し、型開閉ねじ
軸61が引っ張られても、第3の支持装置300の油室
97が開放されているので、ピストン81がこの引っ張
りに対して反力を発生することなく後退し、型開閉ねじ
軸61の先端が可動プラテン4から抵抗なく離隔するの
で、型開閉ねじ軸61に引っ張り力が発生しない。この
ようにして、ベアリング63や型開閉ねじ61、62の
ボールねじに型締力が作用することを防止している。
【0044】型開きを行うときには、先ず型締ラム51
を元の後退限位置に後退させる。すると、ベアリング7
2がコイルばね73の付勢力によって後退限の位置に復
帰し、型締めナット32が後退限に復帰する。同時に第
3の支持装置300の油室97に圧油を供給することに
よって、型締ねじ軸31が支持プラテン3に対してその
後退限を基準とした位置に復帰する。こうして型締ねじ
軸31と型締ナット32との間の隙間Lを再び発生させ
てから、サーボモータ11を逆転して型開きが行われ
る。
【0045】以上、第2実施例は、第1実施例と比べて
支持プラテン背後に突き出る部分がほとんどないので型
締装置の全長が短くて済むが、型開閉ねじ装置を少なく
とも2組備えなければならない。また第1実施例におい
て第2の支持装置を油圧式のもので説明したが、第2実
施例のようにばね式にすることもできる。第2の支持装
置200が型締ナット32を復帰させるだけの力を必要
とするから、ばね式、油圧式いずれであってもよいから
である。但し、第1の支持装置は、型開きのときに必要
な型開力によっては、型開閉ねじ軸または型開閉ナット
が移動しないものでなければならないから、油圧式が望
ましい。
【0046】
【発明の効果】ボールねじである型開閉ねじ装置によっ
て高速型開き、型閉じするとき、型締ナットと型締ねじ
軸とは全く摺動することがないので、高速型開閉がロス
なく行え、かつ加速減速の制御や型開き停止位置、型閉
じ停止の位置制御が正確に行うことができる。また、型
締力が型締ねじ装置にかかるだけであるから、ベアリン
グや型開閉ねじ装置の損耗の心配がなく、また型締力が
ねじ面全面に負担されるから型締ねじ装置の損耗も少な
い。また圧油のかかる油室を切り替えるだけで、型閉じ
から型締めへ、型締めから型開きへ迅速に切替えられ
る。また型締ねじ軸と型締ナットとの隙間が小さいか
ら、切替時の時間的なロスや負荷変動によるショックも
少ない。したがって従来の電動・油圧併用式の型締装置
にありがちな型閉じ動作から型締動作への切替えの複雑
さと時間的なロスがない。また第1実施例では、型開閉
ねじを1組備えるだけでよいから、全体として簡略な装
置となる。また第2実施例では、支持プラテン背後に突
き出る部分がほとんどないので型締装置の全長が短くて
済む。また型締めが油圧力によって制御されるので、油
圧特有の利点も併せ持つ。また第1の支持装置が油圧式
であるから、型開きのときに必要な型開力を可動プラテ
ンに確実に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】型閉じ時の第1実施例の型締装置の全体概略図
【図2】型開き時の第1実施例の型締装置の要部を断面
で示す側面図
【図3】第1実施例の型締装置の第1の支持装置の詳細
断面図
【図4】第1実施例の型締装置の型締ラム及び第2の支
持装置の詳細断面図
【図5】型締め時の第1実施例の型締装置の状態を示す
断面図
【図6】型閉じ時の第2実施例の型締装置の全体概略図
【図7】型開き時の第2実施例の型締装置の型締ラム及
び第2の支持装置の詳細断面図
【図8】第2実施例の型締装置の第3の支持装置の断面
詳細図
【図9】第2実施例の型締装置の同期装置のプーリの配
置図
【符号の説明】
2 固定プラテン 3 支持プラテン 4 可動プラテン 11 サーボモータ 20 同期装置 31 型締ねじ軸 32 型締ナット 35 第2の支持部材 36 ベアリング 41、61 型開閉ねじ軸 42、62 型開閉ナット 43 ベアリング 45 第1の支持部材 51 型締ラム 63 ベアリング 71、72 ベアリング 73 コイルばね 81 ピストン 100 第1の支持装置 200 第2の支持装置 300 第3の支持装置 L 型締めねじ装置の隙間 M 型締ラムと型締ナットとの隙間 T 型締め時の支持プラテンの後退量(タイバーの伸
び)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボールねじである型開閉ナット及び型開
    閉ねじ軸を含む型開閉ねじ装置と、型締ラムと、角ねじ
    または台形ねじである型締ナット及び型締ねじ軸を含む
    型締ねじ装置とを備え、電動機で前記型開閉ナット又は
    前記型開閉ねじ軸を回転させることによって型開閉ねじ
    軸又は型開閉ナットを移動させて可動プラテンの開閉を
    行う一方、前記型締ラムを前進させることによって前記
    型締ナットを前進させ、前記型締ねじ軸を押圧して型締
    めを行う射出成形機の型締装置において、型開閉中に前
    記型締ナットと前記型締ねじ軸とが隙間を保持した状態
    で運動する一方、型締めの際に前記型締ナットが前記型
    締ねじ軸を押圧して型締めすることを特徴とする、射出
    成形機の型締装置。
  2. 【請求項2】 ボールねじである型開閉ナット及び型開
    閉ねじ軸を含む型開閉ねじ装置と、型締ラムと、角ねじ
    または台形ねじである型締ナット及び型締ねじ軸を含む
    型締ねじ装置とを備え、電動機で前記型開閉ねじ軸を回
    転させることによって前記型開閉ナットを移動させて可
    動プラテンの開閉を行う一方、前記型締ラムを前進させ
    ることによって前記型締ナットを前進させ、前記型締ね
    じ軸を押圧して型締めを行う射出成形機の型締装置にお
    いて、前記型開閉ナットと実質上一体の前記型締ねじ軸
    と、前記型開閉ねじ軸と前記型締ナットとを同期して回
    転させる同期装置と、前記型開閉ねじ軸を軸支する第1
    の支持装置と、前記型締ナットを軸支する第2の支持装
    置とを備え、前記第1、第2両方の支持装置が型開閉中
    に前記型締ナットと前記型開閉ねじ軸とを支持プラテン
    に対して後退位置に保持して前記型締ナットと前記型締
    ねじ軸とが隙間を保持した状態で運動するようにする一
    方、型締めの際に前記型締ナットと前記型開閉ねじ軸と
    が前記支持プラテンに対して前進することを許容して、
    型締力が前記型締ねじにのみ負担されるようにすること
    を特徴とする、射出成形機の型締装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の支持装置が、前記型開閉ねじ
    軸を軸支するベアリングを固定するものであって前記支
    持プラテンに対して前方に移動可能なピストン状の第1
    の支持部材を含み、前記第2の支持装置が、前記型締ナ
    ットを軸支するベアリングを固定するものであって前記
    支持プラテンに対して前方に移動可能なピストン状の第
    2の支持部材を含むことを特徴とする、請求項2記載の
    射出成形機の型締装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の支持装置が、前記型開閉ねじ
    軸を軸支するベアリングを固定するものであって前記支
    持プラテンに対して前方に移動可能なピストン状の第1
    の支持部材を含み、前記第2の支持装置が、前記型締ナ
    ットを軸支するベアリングと、該ベアリングを前記支持
    プラテンに対して前方に移動可能に後方へ付勢して固定
    するばねとを含むことを特徴とする、請求項2記載の射
    出成形機の型締装置。
  5. 【請求項5】 ボールねじである型開閉ナット及び型開
    閉ねじ軸を含む型開閉ねじ装置と、型締ラムと、角ねじ
    または台形ねじである型締ナット及び型締ねじ軸を含む
    型締ねじ装置とを備え、電動機で前記型開閉ナットを回
    転させることによって前記型開閉ねじ軸を移動させて可
    動プラテンの開閉を行う一方、前記型締ラムを前進させ
    ることによって前記型締ナットを前進させ、前記型締ね
    じ軸を押圧して型締めを行う射出成形機の型締装置にお
    いて、前記型開閉ナットと前記型締ナットとを同期して
    回転させる同期装置と、前記型開閉ナットを支持プラテ
    ンに対して回転自在に軸支するベアリングと、前記型開
    閉ねじ軸を前記可動プラテンに対して接離可能に、かつ
    回転止めして取り付ける第3の支持装置と、前記型締ナ
    ットを支持プラテンに対して前進可能に軸支する第2の
    支持装置とを備え、型開閉中に、前記第3の支持装置が
    前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテンに当接させて保持
    し、前記第2の支持装置が前記型締ナットを前記支持プ
    ラテンに対して後退限の位置に保持することによって、
    前記型締ナットと前記型締ねじ軸とが隙間を保持した状
    態で運動するようにする一方、型締めの際に、前記第3
    の支持装置が前記型開閉ねじ軸の前記可動プラテンから
    の離隔を許容し、前記第2の支持装置が前記型締ナット
    の前記支持プラテンに対する前進を許容して、型締力が
    前記型締ねじにのみ負担されるようにすることを特徴と
    する、射出成形機の型締装置。
  6. 【請求項6】 前記第3の支持装置が前記型開閉ねじ軸
    を前記可動プラテンに当接させて保持するピストンを備
    え、前記第2の支持装置が前記型締ナットを軸支するベ
    アリングと該ベアリングを前記支持プラテンに対して前
    方に移動可能に後方へ付勢するばねとを含み、型開閉中
    に、前記第3の支持装置の前記ピストンが前記型開閉ね
    じ軸を前記可動プラテンに当接させ、前記第2の支持装
    置の前記ばねが前記型締ナットを前記支持プラテンに対
    して後退限位置に後退させて、前記型締ナットと前記型
    締ねじ軸とが隙間を保持した状態で運動するようにする
    一方、型締めの際に、前記第3の支持装置の前記ピスト
    ンが前記型開閉ねじ軸の前記可動プラテンからの離隔を
    許容し、前記第2の支持装置の前記ばねが前記型締ナッ
    トの前記支持プラテンに対する前進を許容することを特
    徴とする、請求項5記載の射出成形機の型締装置。
  7. 【請求項7】 前記第3の支持装置が前記型開閉ねじ軸
    を前記可動プラテンに当接させて保持するピストンを備
    え、前記第2の支持装置が前記型締ナットを軸支するベ
    アリングを固定するものであって前記支持プラテンに対
    して前方に移動可能なピストン状の第2の支持部材を含
    み、型開閉中に、前記第3の支持装置の前記ピストンが
    前記型開閉ねじ軸を前記可動プラテンに当接させ、前記
    第2の支持装置の第2の支持部材が前記型締ナットを前
    記支持プラテンに対して後退限位置に後退させて、前記
    型締ナットと前記型締ねじ軸とが隙間を保持した状態で
    運動するようにする一方、型締めの際に、前記第3の支
    持装置のピストンが前記型開閉ねじ軸の前記可動プラテ
    ンからの離隔を許容し、前記第2の支持部材が前記型締
    ナットの前記支持プラテンに対する前進を許容すること
    を特徴とする、請求項5記載の射出成形機の型締装置。
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