JPH11114761A - テーブルの位置決め方法及び装置 - Google Patents

テーブルの位置決め方法及び装置

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JPH11114761A
JPH11114761A JP29950797A JP29950797A JPH11114761A JP H11114761 A JPH11114761 A JP H11114761A JP 29950797 A JP29950797 A JP 29950797A JP 29950797 A JP29950797 A JP 29950797A JP H11114761 A JPH11114761 A JP H11114761A
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JP
Japan
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screw shaft
feed screw
displacement
slide
feed
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Application number
JP29950797A
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English (en)
Inventor
Takahiko Azusawa
隆彦 小豆澤
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Corp
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作機械のテーブル位置決め装置において、
ねじ軸の熱膨張のテーブル位置決め精度におよぼす影響
を最小にする方法及び装置の提供。 【解決手段】 ベッド1上には主軸頭6を載置したテー
ブル5と、このテーブルを駆動する送りねじ軸8の軸承
部材15,16を配設した移動体3があり、テーブル5
は第1案内4上を、特設した移動体3は第2案内2上を
同方向に移動する。移動体3上の送りねじ軸8の熱膨張
量δを軸端位置で検出しスライドねじ軸18から戻しね
じ軸ナット13に至る間の変換手段により得た熱膨張の
逆方向の移動量δ/2を移動体3に位置誤差の補償量と
して付与することにより、送りねじ軸8の送り範囲の1
/2の点においてテーブル5の位置決め精度への熱膨張
の影響を最小にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械の位置決め
方法及び装置に関するもので、詳しくは稼働中に生ずる
送りねじ軸の熱膨張による位置決め精度におよぼす影響
を少なくするためにテーブル位置決め誤差を補償し、被
加工物寸法の精度管理が容易な工作機械の位置決め方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械は各部の発熱に起因して熱変位
が生じ、ワークの加工精度が経時的に変化する。加工機
は起動時から機台全体が熱的に飽和するまでの間は機台
を構成する主要な摺動部分、主軸軸受部分及び送りねじ
軸部等の発熱が主たる原因で加工精度が低下する。特
に、始動時から熱的に飽和するまでの加工精度上の不安
定さを回避するためには、暖機運転が必要となる場合が
ある。
【0003】従来のテーブル位置決め装置における熱膨
張を示す説明図の図5において、送りねじ軸108の熱
膨張の影響を減少させるために、モータ110取り付け
の反対側のハウジング116の近くにプリテンション装
置107を設け送りねじ軸108の熱膨張量に対応する
一定の変位を軸の伸長方向にハウジング116の軸受を
介しプリテンションを与えているベッド101の案内1
04上にテーブル105は送りねじ軸108の軸方向に
移動可能に架設されている。送りねじ軸108はベッド
101上に固定されたハウジング115,116に軸承
されモータ110で回転制御されたテーブル105が位
置決めされる。しかし送りねじ軸108の全熱膨張量を
軸受を介して送りねじ軸108の予備的な伸長量に置換
することは軸受に過大な負荷となり無理がありプリテン
ションで補償するレベルは一定の伸長量の範囲に限定さ
れることとなる。
【0004】図5において従来構造においては送りねじ
軸108の軸端で熱膨張量δが生じた場合、送りねじ軸
108の送り範囲の1/2の位置ではδ/2の位置誤差
が生じていることを示している。テーブル105が送り
範囲の両端では位置誤差は0乃至δであり被加工物の精
度管理上問題があることを示している。
【0005】送りねじ軸の熱膨張は位置決め精度に及ぼ
す影響が大きいため前述を含め、次のような各種の熱安
定化の方法が検討されてきた。 (1)前述したようにねじ軸にプリテンションを加えて
おき、ねじ軸の一定範囲内の熱膨張量をプリテンション
で吸収する方法。 (2)ねじ軸の中心に冷却液を循環させてねじ軸自体の
熱膨張を抑制する方法。 (3)ねじ軸の支持軸受をオイルエアで強制冷却し、発
熱を抑える方法。 (4)ねじ軸をオイルバスに浸漬し熱容量を大きくし
て、熱膨張の急増を抑える方法。
【0006】ねじ軸にプリテンションを付与する方法で
は送りねじ軸を支持する軸受が発熱し、これによる軸受
寿命の短縮と補償量が制限されるという問題がある。ま
た他の従来方法においても、冷却液の温度管理上の問
題、オイルエアによる強制冷却ではその効果の評価の困
難性、オイルバスの方法では冷却系の構造体の複雑さの
問題を含んでおり、これらは熱量を制御対象とするので
環境温度に左右されやすいという問題も有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術のこ
のような問題に鑑みなされたものであり、その目的とす
るところは、送りねじ軸の熱膨張を抑制することなく、
その伸長量を送りねじ軸の軸端位置で検出し、その伸長
量の半分だけ送りねじ軸の支持部材を伸長の逆方向に戻
すことにより送りねじ軸の中央部におけるテーブルの位
置決め誤差を最小にする位置決め方法及び装置を提供し
ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のテーブル位置決め方法及び装置は、ねじ送り
でテーブルを位置決めする装置において、送りねじ軸の
軸方向に移動可能な軸端位置において送りねじ軸の熱膨
張にもとづく軸方向変位を検出し逆方向の1/2変位量
に変換する手段により、前記テーブルの送りねじ軸の軸
承部材を熱膨張の変位方向と逆方向にその変位量の1/
2を送るようにしてなり、前記送りねじ軸の送り範囲の
1/2の点においてテーブルの位置決め精度への熱変位
の影響を最小とするものである。
【0009】本方法により送りねじ軸の軸承部材を支え
る移動体を特設し、これに送りねじ軸の熱膨張の伸長量
を変換手段を介し得た逆方向の1/2の変位を付与する
ことにより熱膨張により生ずる位置決め誤差について送
りねじ軸の送り範囲の1/2の点における影響を最小に
することができる位置決め補償が可能となる。本方法に
よればテーブルを位置決めする制御モータによる手段の
他に送りねじ軸の熱膨張により生ずる位置決め誤差を前
記手段とは独立した方法で補償することにより精度のよ
い位置決めが可能となる。
【0010】また、工作機械のベッドの第1案内上に載
置したテーブル等を移動位置決めする送りねじ軸の発熱
にもとづく変位による位置決め誤差を補償する装置であ
って、前記ベッドに前記第1案内と平行に設けた第2案
内上に移動可能に移動体を載置し、該移動体に前記送り
ねじ軸が一端は軸方向位置固定で他端は軸方向の変位を
許容し且つ回転可能に設けられ、前記送りねじ軸の発熱
にもとづく変位量を軸変位許容側で検出し熱変位の逆方
向に変位量の1/2移動量に変換する変換手段を設け、
該変換手段により移動体を送りねじ軸の熱変位方向の逆
方向に移動してなり、送りねじ軸のストロークの中央部
においてテーブルの位置決めに及ぼす熱変位にもとづく
影響を最小にするものである。
【0011】本装置によればテーブル5をベッド1の第
1案内4上に載置し、別にベッド上に設けた第2案内2
上を送りねじ軸8方向に移動可能に特設された移動体3
上に設けられた送りねじ軸8により位置決めされてお
り、この動作とは別に熱膨張によるテーブル5の位置偏
位は送りねじ軸8の発熱による伸長量を変換手段により
得た移動体3の位置誤差補正量として移動体に付与し位
置決め誤差を最小にすることができる。本装置の採用に
より案内の温度条件や機械の運転条件により熱膨張に及
ぼす原因が変化してもテーブル5の位置精度に及ぼす影
響を除去することが可能となる。
【0012】また、変換手段は移動体に設けられた送り
ねじ軸の熱変位にともなってスライドするスライドねじ
軸及び該スライドねじ軸のスライドにより回転される第
1同調プーリと、ベッドに設けられた回転のみ可能に送
りねじ軸と平行に設けられた戻しねじ軸及び該戻しねじ
軸に固定された前記第1同調プーリと対をなす第2同調
プーリとよりなり、スライドねじ軸と戻しねじ軸とは逆
ねじとし第1同調プーリに対し第2同調プーリの径比を
1:2とするものである。
【0013】送りねじ軸の熱変位にともなってスライド
するスライドねじ軸が軸移動して、ねじのリードにより
第1同調プーリが回転され、この回転は同調ベルトによ
りプーリ直径が2倍の第2同調プーリの半分の回転角と
して伝えられる。この第2同調プーリの回転角を一体の
戻しねじ軸に伝えられるスライドねじ軸と戻しねじ軸と
は逆ねじとされているので戻しねじ軸の回転による移動
体の移動は熱膨張方向と逆方向となり、その戻し量は1
/2となる。
【0014】本変換手段により熱膨張量による送りねじ
軸の伸長量をスライドねじ軸の移動量として把握し、第
1・第2の同調プーリの回転角に置き換え更に第2同調
プーリ軸でもある戻しねじ軸のねじ部分の回転を対応す
るナットの移動量に変換することができるので、これに
よりナットが嵌着された移動体の位置誤差補正が可能と
なる。
【0015】また、変換手段は移動体に設けられた送り
ねじ軸の熱変位にともなってスライドするスライドねじ
軸及び該スライドねじ軸のスライドにより回転される第
1同調プーリと、ベッドに設けられた回転のみ可能に送
りねじ軸を平行に設けられた戻しねじ軸及び該戻しねじ
軸に固定された前記第1同調プーリと対をなす第2同調
プーリとよりなり、スライドねじ軸と戻しねじ軸を逆ね
じでスライドねじ軸のリードに対し戻しねじ軸のリード
を1/2とし、第1,第2同調プーリの径比を1とする
ものである。
【0016】スライドねじ軸と戻しねじ軸を逆ねじでリ
ードを2:1とし、第1,第2同調プーリの径比が1:
1としたものである。本変換手段により熱膨張量による
送りねじ軸の伸長量をスライドねじ軸の移動量として把
握し、第1・第2の同調プーリの回転角に置き換え更に
第2同調プーリ軸でもある戻しねじ軸のねじ部分の回転
を対応するナットの移動量に変換することができるの
で、これによりナットが嵌着された移動体の位置誤差補
正が可能となる。
【0017】また、変換手段は移動体に設けられた送り
ねじ軸の熱変位にともなってスライドするスライドねじ
軸及び該スライドねじ軸のスライドにより回転される第
1歯車と、ベッドに設けられた回転のみ可能に送りねじ
軸を平行に設けられた戻しねじ軸及び該戻しねじ軸に固
定された前記第1歯車と対をなす第2歯車とよりなり、
スライドねじ軸と戻しねじ軸を順ねじでリードを等しく
し、第1歯車の歯数に対し第2歯車の歯数を2倍とする
ものである。
【0018】スライドねじ軸と戻しねじ軸を順ねじでリ
ードを等しくし、第1,第2歯車の歯数比が1:2とし
たものである。本変換手段により熱膨張量による送りね
じ軸の伸長量をスライドねじ軸の移動量として把握し、
第1・第2の歯車の回転角に置き換え更に第2歯車でも
ある戻しねじ軸のねじ部分の回転を対応するナットの移
動量に変換することができるので、これによりナットが
嵌着された移動体の位置誤差補正が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を位置
決め装置の主要部を含む断面を示す図1、図1のテーブ
ル中心を通るA−A矢印方向視図の図2、図1の右側面
図の図3にもとづき説明する。
【0020】
【実施例】図1において、ベッド1上には第1案内4上
を水平に移動可能なテーブル5と同じく第2案内2上を
テーブル5と同方向に移動可能な移動体3が載架されて
いる。主軸頭6を載置されたテーブル5は移動体3上に
ハウジング15,16に軸承された送りねじ軸8のナッ
ト13により駆動され第1案内4上に移動して位置決め
される。
【0021】送りねじ軸8の固定ハウジング15側の軸
端はカップリング11を介して位置決め用の制御モータ
10と連結されている。モータ10は移動体以外のベッ
ド等の固定位置に設けることもできる。送りねじ軸8の
他方のハウジング16は制御モータ10とは反対側の軸
端位置にあってハウジング16は送りねじ軸8の熱膨張
の方向に若干量移動可能でかつ摺動可能に移動体上の案
内17に嵌装されている。
【0022】ハウジング16は送りねじ軸8と一体とな
りこの軸の熱膨張量分だけ移動可能である。次に送りね
じ軸8の軸端の熱による伸長量を移動体3の逆方向移動
量に変換する手段を図1にもとづき説明する。スライド
ねじ軸18の形状はフランジ付のねじ軸であって送りね
じ軸8の延長線上に同心に前記フランジ部分がハウジン
グ16の移動方向側の端面に取り付けられている。スラ
イドねじ軸のフランジの反対側軸部分にはねじが刻設さ
れており、当該スライドねじ軸の移動に対し螺合するナ
ットの回転が得られるようにねじのピッチは大きくする
ことによりリードが大とし、このスライドねじ軸とナッ
ト部分との円滑化のためボールねじを採用することが望
ましい。
【0023】スライドねじ軸18のナット19は第1歯
付プーリ20の中心に嵌着されており、第1歯付プーリ
20は移動体3に固定されたブラケット21にそのフラ
ンジ部で回転可能に軸承されている。このためスライド
ねじ軸18の移動量は歯付プーリ20の回転角に変換さ
れることとなる。スライドねじ軸8と戻しねじ軸25の
ねじのリードは同一である。
【0024】ベッド1には戻しねじ軸25が送りねじ軸
8と平行に軸承されており、移動体3を送りねじ軸8の
熱膨張の逆方向に移動させる役割を有する。第1歯付プ
ーリ20に対応する第2歯付プーリ28は、戻しねじ軸
25の軸端に嵌着され第1,第2歯付プーリ間で1:2
の径比で歯付ベルト30により回転が伝えられる。戻し
ねじ軸25の第2歯付プーリ28の嵌着されている反対
側には、戻し用ねじが刻設されている。このねじに螺合
するナット29は移動体3の下面ほぼ中央に嵌着されて
おり戻しねじ軸25の回転により移動体3は送りねじ軸
8の熱膨張方向と逆方向の移動が与えられる。
【0025】本発明において送りねじ軸8とその軸承部
材の一連の位置決め部材を特設した移動体3上に設けた
ことは発明の主要な構成部分であり、移動体3はテーブ
ル5の位置決め制御とは別に送りねじ軸8の熱膨張と関
連した位置誤差を補償するために熱膨張量と対応した位
置補正を独立的に行うことができる。
【0026】次に本発明の構成の作用について説明す
る。図4において、送りねじ軸8の熱膨張により軸が伸
長する。送りねじ軸8の移動可能なハウジング16の移
動量δに同期しスライドねじ軸18もδだけ同方向に移
動する。歯付プーリ20は移動体3に固定されたブラケ
ット21内に軸承されているので、スライドねじ軸18
がナット19内で回転し第1歯付プーリ20の回転角θ
1に変換される。
【0027】スライドねじ軸18と戻しねじ軸25は逆
ねじであり、仮にスライドねじ軸18を右ねじに選べば
第1歯付プーリ20は制御モータ10の方向から見て左
回転てとなり戻しねじ軸25も左回転となる。回転角θ
1は第2歯付プーリ28に歯付ベルト30で伝えられ戻
しねじ軸25の回転角θ2となる。第1,第2歯付プー
リの2軸間はθ2/θ1=1/2であり、スライドねじ
軸18の右ねじ方向と逆ねじに戻しねじ軸は左ねじとな
るので、移動体3は熱膨張の方向の逆方向にδ/2移動
し熱膨張による位置誤差を補償することができる。
【0028】起動前においては送りねじ軸8を軸承する
ハウジング15,16間の寸法はLである。熱膨張δが
移動可能なハウジング16の軸端位置で生じたとき、ハ
ウジング15,16間の寸法は移動体3の上でL+δで
ある。移動体3が戻しねじ軸25の回転でδ/2熱膨張
の逆方向に戻されたとき送りねじ軸8の送り範囲の1/
2の位置換言すればテーブル5の中心位置における熱膨
張による位置誤差は理論上零であり、δ=0である。す
なわち誤差を最小とすることができる。送り範囲の両端
ではいずれもδ/2の位置誤差を示している。従って加
工上テーブル5の中心から振り分けに位置誤差を予定す
れば良いので被加工物の精度管理が可能である。とりわ
けテーブル5の中心近傍では常に熱膨張の影響を最小に
できるので被加工物の寸法精度の維持が容易となる。
【0029】
【実施例】変換手段の第2の実施例を図1にもとづき述
べる。スライドねじ軸18のナット19は第1歯付プー
リ20の中心に嵌着されており、第1歯付プーリ20は
移動体3に固定さたブラケット21にそのフランジ部で
回転可能に軸承されている。このためスライドねじ軸1
8の移動量は第1歯付プーリ20の回転角に変換される
こととなる。
【0030】ベッド1には戻しねじ軸25が送りねじ軸
8と平行に軸承されており、移動体3を送りねじ軸8の
熱膨張の逆方向に移動させる役割を有する。スライドね
じ軸8と戻しねじ軸25のねじのリードは同一である。
第1歯付プーリ20に対応する第2歯付プーリ28は、
戻しねじ軸25の軸端に嵌着され第1,第2の歯付プー
リ間で1:1の径比で同調ベルト30により回転が伝え
られる。戻しねじ軸25の第2歯付プーリ28の嵌着さ
れている反対側には、戻し用ねじが刻設されている。こ
のねじに螺合するナット29は移動体3の下面ほぼ中央
に嵌着されており、戻しねじ軸25の回転により移動体
3は送りねじ軸8の熱膨張方向と逆方向の移動が与えら
れる。
【0031】次に第2の実施例の作用について説明す
る。図4において、送りねじ軸8の熱膨張により軸が伸
長する。送りねじ軸8の移動可能なハウジング16の移
動量δに同期しスライドねじ軸18もδだけ同方向に移
動する。歯付プーリ20は移動体3に固定されたブラケ
ット21内に軸承されているので、スライドねじ軸18
がナット19内で回転し第1歯付プーリ20の回転角θ
3に変換される。
【0032】スライドねじ軸18と戻しねじ軸25は逆
ねじであり、仮にスライドねじ軸18を右ねじに選べば
第1歯付プーリ20は制御モータ10の方向から見て左
回転てとなり戻しねじ軸25も左回転となる。回転角θ
3は第2歯付プーリ28に歯付ベルト30で伝えられ戻
しねじ軸25の回転角θ4となる。第1,第2歯付プー
リの2軸間はθ4/θ3=1/1であり、スライドねじ
軸18の右ねじ方向と逆ねじの戻しねじ軸は左ねじとな
りリードが1/2となるので、移動体3は熱膨張の方向
の逆方向にδ/2移動し熱膨張による位置誤差を補償す
ることができる。
【0033】変換手段の第3の実施例を図1にもとづき
述べる。スライドねじ軸18のナット19は第1歯車の
中心に嵌着されており、第1歯車は移動体3に固定され
たブラケット21にそのフランジ部で回転可能に軸承さ
れている。このためスライドねじ軸18の移動量は第1
歯車の回転角に変換されることとなる。
【0034】ベッド1には戻しねじ軸25が送りねじ軸
8と平行に軸承されており、移動体3を送りねじ軸8の
熱膨張の逆方向に移動させる役割を有する。スライドね
じ軸8と戻しねじ軸25のねじのリードは同一である。
第1歯車に対応する第2歯車は、戻しねじ軸25の軸端
に嵌着され第1,第2の歯車間で1:2の歯数比で回転
が伝えられる。戻しねじ軸25の第2歯車の嵌着されて
いる反対側には、戻し用ねじが刻設されている。このね
じに螺合するナット29は移動体3の下面ほぼ中央に嵌
着されており、戻しねじ軸25の回転により移動体3は
送りねじ軸8の熱膨張方向と逆方向の移動が与えられ
る。
【0035】次に第3の実施例の作用について説明す
る。図4において、送りねじ軸8の熱膨張により軸が伸
長する。送りねじ軸8の移動可能なハウジング16の移
動量δに同期しスライドねじ軸18もδだけ同方向に移
動する。歯付プーリ20は移動体3に固定されたブラケ
ット21内に軸承されているので、スライドねじ軸18
がナット19内で回転し第1歯付プーリ20の回転角θ
5に変換される。
【0036】スライドねじ軸18と戻しねじ軸25は順
ねじであり、仮にスライドねじ軸18を右ねじに選べば
第1歯車は制御モータ10の方向から見て左回転てとな
り戻しねじ軸25は右回転となる。回転角θ5は第2歯
車で伝えられ戻しねじ軸25の回転角θ6となる。第
1,第2歯車の2軸間はθ6/θ5=1/2であり、ス
ライドねじ軸18の右ねじ方向と順ねじの戻しねじ軸は
右ねじとなり移動体3は熱膨張の方向の逆方向にδ/2
移動し熱膨張による位置誤差を補償することができる。
本実施例においては、歯車のバックラッシュを取り除く
手段、或いはバックラッシュをなくす、又は最小化する
歯車の使用等が望ましい。尚、送りねじ軸8の熱膨張量
をその軸端部で軸端の移動量又はスライドねじ軸18の
移動量として把握し直接リンク機構で拡大する手段を併
用して構成することも可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明のテーブルの位置決め方法及び装
置は、以下に記載する効果を奏する。送りねじ軸の熱膨
張量の半分量だけ送りねじ軸支持部材を熱膨張の逆方向
に移動させるので位置誤差が補償され、テーブルがねじ
の送り範囲の1/2の点にあって加工を続ける限り位置
決め精度におよぼす熱膨張の影響は最小であり、加工機
械の起動時以降継続して位置決め精度の維持が可能であ
る。またプリテンション装置を使用しないので送りねじ
軸を支える軸受寿命が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテーブルの位置決め装置の断面説明図
である。
【図2】図1のA−A矢印方向視図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】本発明のテーブル位置決め装置における熱膨張
量と補償量との関係の説明図である。
【図5】従来のテーブル位置決め装置における熱膨張量
を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 ベッド 2 第2案内 3 移動体 4 第1案内 5 テーブル 8 送りねじ軸 15 固定ハウジング 16 移動ハウジング 18 スライドねじ軸 20 第1同調プーリ 25 戻しねじ軸 28 第2同調プーリ 29 戻しねじ軸ナット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ送りでテーブルを位置決めする装置
    において、送りねじ軸の軸方向に移動可能な軸端位置に
    おいて送りねじ軸の熱膨張にもとづく軸方向変位を検出
    し逆方向の1/2変位量に変換する手段により、前記テ
    ーブルの送りねじ軸の軸承部材を熱膨張の変位方向と逆
    方向にその変位量の1/2送るようにしてなり、前記送
    りねじ軸の送り範囲の1/2の点においてテーブルの位
    置決め精度への熱変位の影響を最小とすることを特徴と
    するテーブルの熱変位を補正するテーブルの位置決め方
    法。
  2. 【請求項2】 工作機械のベッドの第1案内上に載置し
    たテーブル等を移動位置決めする送りねじ軸の発熱にも
    とづく変位による位置決め誤差を補償する装置であっ
    て、前記ベッドに前記第1案内と平行に設けた第2案内
    上に移動可能に移動体を載置し、該移動体に前記送りね
    じ軸が一端は軸方向位置固定で他端は軸方向の変位を許
    容し且つ回転可能に設けられ、前記送りねじ軸の発熱に
    もとづく変位量を軸変位許容側で検出し熱変位の逆方向
    に変位量の1/2移動量に変換する変換手段を設け、該
    変換手段により移動体を送りねじ軸の熱変位方向の逆方
    向に移動してなり、送りねじ軸のストロークの中央部に
    おいてテーブルの位置決めに及ぼす熱変位にもとづく影
    響を最小にすることを特徴とするテーブルの位置決め装
    置。
  3. 【請求項3】 変換手段は移動体に設けられた送りねじ
    軸の熱変位にともなってスライドするスライドねじ軸及
    び該スライドねじ軸のスライドにより回転される第1同
    調プーリと、ベッドに設けられた回転のみ可能に送りね
    じ軸と平行に設けられた戻しねじ軸及び該戻しねじ軸に
    固定された前記第1同調プーリと対をなす第2同調プー
    リとよりなり、スライドねじ軸と戻しねじ軸とは逆ねじ
    とし第1同調プーリに対し第2同調プーリの径比を1:
    2とするものである請求項2記載のテーブルの位置決め
    装置。
  4. 【請求項4】 変換手段は送りねじ軸の熱変位にともな
    ってスライドするスライドねじ軸及び該スライドねじ軸
    のスライドにより回転される第1同調プーリと、ベッド
    に設けられた回転のみ可能に送りねじ軸と平行に設けら
    れた戻しねじ軸及び該戻しねじ軸に固定された前記第1
    同調プーリと対をなす第2同調プーリとよりなり、スラ
    イドねじ軸と戻しねじ軸を逆ねじでスライドねじ軸のリ
    ードに対し戻しねじ軸のリードを1:2とし、第1,第
    2同調プーリに対し第2同調プーリの径比を1とするも
    のである請求項2記載のテーブルの位置決め装置。
  5. 【請求項5】 変換手段は移動体に設けられた送りねじ
    軸の熱変位にともなってスライドするスライドねじ軸及
    び該スライドねじ軸のスライドにより回転される第1歯
    車と、ベッドに設けられた回転のみ可能に送りねじ軸を
    平行に設けられた戻しねじ軸及び該戻しねじ軸に固定さ
    れた前記第1歯車と対をなす第2歯車とよりなり、スラ
    イドねじ軸と戻しねじ軸を順ねじでリードを等しくし、
    第1歯車の歯数に対し第2歯車の歯数を2倍とするもの
    である請求項2記載のテーブルの位置決め装置。
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