JPH11114485A - 硬化膜およびその製造法 - Google Patents

硬化膜およびその製造法

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JPH11114485A
JPH11114485A JP27712897A JP27712897A JPH11114485A JP H11114485 A JPH11114485 A JP H11114485A JP 27712897 A JP27712897 A JP 27712897A JP 27712897 A JP27712897 A JP 27712897A JP H11114485 A JPH11114485 A JP H11114485A
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Masamutsu Suzuki
正睦 鈴木
Tomohiro Uko
友広 宇高
Masayuki Endo
昌之 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低誘電率で平坦度、耐熱性、耐溶剤性、透明
性、絶縁性、プロセス許容性などに優れた硬化膜および
それを製造する方法を提供すること 【解決手段】 アルカリ可溶性、熱硬化性樹脂のパター
ン化された硬化膜および(1)基板上にアルカリ可溶性
の熱硬化性樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の
温度でプレベークし、(2)その上に、感放射線性樹脂
組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でベーク
し、(3)所定のマスクを介して放射線を照射しそして
室温ないし200℃の温度でベークし、(4)アルカリ
性現像液で現像し、(5)工程(1)〜(3)で採用し
た温度よりも高い温度でベークしてアルカリ可溶性の熱
硬化性樹脂の架橋による硬化を促進させ、(6)現像液
に残った未露光部の全面に露光し、(7)アルカリ性現
像液に浸漬しそして(8)100〜300℃の温度に加
熱してアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂をパターン化す
る、ことを特徴とする硬化膜の製造法または上記工程
(5)と工程(6)の前後を逆にした製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパターン化された硬
化膜およびその製造法に関する。さらに詳しくは非感放
射線性である熱硬化性樹脂組成物の上に感放射線性樹脂
組成物を塗布することで、下層の熱硬化性樹脂をパター
ニングして形成するパターン化された、電子部品の保護
膜、平坦化膜、層間絶縁膜、特に、液晶表示素子、集積
回路素子および固体撮像素子の層間絶縁膜に有用な硬化
膜およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像
素子などの電子部品においては、一般に、電子部品表面
の平坦性を確保するために平坦化膜、劣化または損傷を
防ぐための保護膜、電気絶縁性を保つための絶縁膜など
が該部品上に形成される。さらに、薄膜トランジスタ型
液晶表示素子および集積回路素子においては、層状に配
置された配線の間を絶縁するための層間膜が設けられ
る。また、上記素子および該素子における配線は、近
年、高密度化される傾向にあるため、低誘電率の膜を与
えることができる樹脂組成物が望まれる。さらに重要な
要素として層間絶縁膜に透明性が必要とされる場合が出
てきており、特に液晶表示素子用に用いられる絶縁膜な
どには必須な特性となっている。また、絶縁膜状に透明
電極を形成するために耐熱性が重要な特性となってい
る。しかし、従来の感放射線性樹脂を用いて例えば層間
絶縁膜を形成すると高温で加熱した場合、含有する感光
剤の強酸性度などによる樹脂の酸化がおこり、十分な透
明度を有するものが得られない、また、高い極性により
高誘電になるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、低誘電率で平坦度、耐熱性、耐溶剤性、透明性、絶
縁性、プロセス許容性などに優れた硬化膜およびそれを
製造する方法を提供することにある。本発明の他の目的
および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を鋭意検討した結果、特定の樹脂組成物の組み合わせ
を用いることにより上記の課題を解決できることを見出
した。
【0005】すなわち、本発明によれば、本発明の上記
目的および利点は、第1に、アルカリ可溶性、熱硬化性
樹脂のパターン化された硬化膜によって達成される。ま
た、第2に、(1)基板上にアルカリ可溶性の熱硬化性
樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でプレ
ベークし、(2)その上に、感放射線性樹脂組成物を塗
布しそして50〜200℃の温度でベークし、(3)所
定のマスクを介して放射線を照射しそして室温ないし2
00℃の温度でベークし、(4)アルカリ性現像液で現
像し、(5)工程(1)〜(3)で採用した温度よりも
高い温度でベークしてアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂の
架橋による硬化を促進させ、(6)現像液に残った未露
光部の全面に露光し、(7)アルカリ性現像液に浸漬し
そして(8)100〜300℃の温度に加熱してアルカ
リ可溶性の熱硬化性樹脂をパターン化する、ことを特徴
とする硬化膜の製造法または上記工程(5)と工程
(6)の前後を逆にした製造法によって達成される。
【0006】(A)感放射線性樹脂組成物 (A)本発明の製造法において、感放射線性樹脂組成物
としては、アルカリ可溶性樹脂特にノボラック樹脂、感
放射線性化合物、溶剤および必要においてその他の添加
物からなるのが好適である。
【0007】ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデ
ヒド類とを酸触媒存在下で重縮合して得られる。この際
使用されるフェノール類としては、例えば、フェノー
ル、o−クレゾール、m−クレゾール、,p−クレゾー
ル、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、、
p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブ
チルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシ
レノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,
3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチル
フェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、
カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノー
ル、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトール、
ビスフェノールA、ジヒドロキシ安息香酸エステル、没
食子酸エステル、o−ニトロフェノール、m−ニトロフ
ェノール、p−ニトロフェノール、o−クロロフェノー
ル、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール等を
挙げることができる。これらの化合物のうちo−クレゾ
ール、m−クレゾール、,p−クレゾール、2,3−キシ
レノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノー
ル、2−メチルレゾルシノール等が好ましい。これらの
フェノール類は、単独でまたは2種以上組み合わせて使
用することができる。
【0008】また、上記フェノール類と重縮合するアル
デヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、トリオ
キサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアルデ
ヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニル
プロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−
クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒ
ド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズア
ルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベ
ンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メ
チルベンズアルデヒド、o−エチルベンズアルデヒド、
m−エチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ノルマルブチルアルデヒド、フルフラー
ル、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2
−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド等を挙げることが
できる。これらのうち、特にホルムアルデヒドを好適に
用いることができる。これらのアルデヒド類は、単独で
又は2種以上組み合わせて使用することができる。アル
デヒド類はフェノール類に対して、通常、0.7〜3モ
ル、好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
【0009】酸触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蟻
酸、酢酸、シュウ酸等を使用することができる。その使
用量は、フェノール類1モル当たり1×10-4〜5×1
-1モルが好ましい。重縮合の反応には、通常、反応媒
質として水が用いられるが、重縮合の反応において使用
するフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、
反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として
親水性溶媒を使用することもできる。この際使用される
溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、ブタノ
ール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等の環状エーテル類を挙げることができる。これらの
反応媒質の使用量は、反応原料100重量部当たり、2
0〜100重量部が好ましい。
【0010】縮合の反応温度は、反応原料の反応性に応
じて適宜調節することができるが、通常、10〜200
℃である。重縮合の反応終了後、系内に存在する未反応
原料、酸触媒及び反応媒質を除去するため、一般的には
温度を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮発分を
留去し、ノボラック樹脂を回収する。また、ノボラック
樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「M
w」という。)は、通常、2,000〜20,000の範
囲であり、3,000〜15,000の範囲であることが
好ましい。Mwが20,000を超えると、組成物をウ
ェハーに均一に塗布することが困難となる場合があり、
さらに現像性及び感度が低下する場合がある。またMw
が2,000未満であると、上層膜としての耐アルカリ
性が低下する傾向がある。
【0011】なお、熱硬化膜の用途がLCD用途等の層
間絶縁膜として使用される場合、感放射線性樹脂組成物
はポジ型が好ましい。感放射線性組成物がネガ型の場
合、ほぼ全面を露光するため、露光機レンズの負担が大
きく、レンズの性能劣化の原因になる。また、露光枠と
露光枠のつなぎ目に露光ムラが生ずるなどの問題があ
る。感放射線性組成物がポジ型の場合、露光面積が少な
く、つなぎ目の露光ムラは生じない。このような点か
ら、感放射線性組成物はポジ型が好ましい。
【0012】本発明に使用される感放射線性化合物とし
ては、ポリヒドロキシ化合物の1,2−ベンゾキノンジ
アジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフト
キノンジアジド−5−スルホン酸エステルおよび1,2
−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステルなど
が挙げられ、特に、1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸エステルが好ましい。
【0013】感放射線性化合物は、例えば、ポリヒドロ
キシ化合物とキノンジアジドスルホニルクロリドとを塩
基性触媒の存在下で反応させることにより得られる。通
常、ポリヒドロキシ化合物の全水酸基に対するキノンジ
アジドスルホン酸エステルの割合(平均エステル化率)
は、20%以上100%以下であり、好ましくは40%
以上95%以下である。平均エステル化率が低すぎる
と、パターン形成が難しく、高すぎると感度の低下を招
くことがある。ここで、用いられるポリヒドロキシ化合
物としては、特に限定される物ではないが、具体例とし
て下記に示す化合物が挙げられる。
【0014】
【化1】 式中、X1〜X15は、それぞれ相互に同一または異な
り、水素原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアル
コキシ基、C6〜C10のアリール基または水酸基であ
る。ただし、X1〜X5およびX6〜X10のそれぞれの組
み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。ま
た、Y1は、水素原子またはC1〜C4のアルキル基であ
る。
【0015】
【化2】 式中、X16〜X30は、前記X1〜X15と同様である。た
だし、X16〜X20、X21〜X25およびX26〜X30のそれ
ぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つは水酸基であ
る。また、Y2〜Y4は、それぞれ相互に同一または異な
り、水素原子またはC1〜C4のアルキル基である。
【0016】
【化3】 式中、X31〜X44は、前記X1〜X15と同様である。た
だし、X31〜X35において少なくとも1つは水酸基であ
る。また、Y5〜Y8は、それぞれ相互に同一または異な
り水素原子またはC1〜C4のアルキル基である。
【0017】
【化4】 式中、X45〜X58は、それぞれ相互に同一または異な
り、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、
1〜C4のアルコキシ基、C5〜C7のシクロアルキル基
または水酸基である。ただし、X45〜X48およびX49
53のそれぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つは
水酸基である。また、Y9およびY10は、それぞれ相互
に同一または異なり水素原子、C1〜C4のアルキル基ま
たはC5〜C7のシクロアルキル基である。
【0018】
【化5】 式中、X59〜X80は、前記X45〜X58と同様である。た
だし、X59〜X63、X64〜X67、X72〜X75およびX76
〜X80のそれぞれの組み合わせにおいて少なくとも1つ
は水酸基である。また、Y11〜Y18は、それぞれ相互に
同一または異なり水素原子またはC1〜C4のアルキル基
である。
【0019】
【化6】 式中、X81〜X90はそれぞれ相互に同一または異なり、
水素原子、C1〜C4のアルコキシ基、C6〜C10のアリ
ール基または水酸基である。ただし、X81〜X90の組み
合わせにおいて少なくとも1つは水酸基である。
【0020】本発明の組成物においては、感放射線性化
合物は、樹脂(A)100重量部当たり、5〜60重量
部、特に10〜50重量部の割合で使用することが好ま
しい。また、感放射線性化合物は単独であるいは2種以
上を組み合わせて使用することができる。また、本発明
の組成物中に占める1,2−キノンジアジドスルホニル
残基の総重量は、組成物の全固形分に対する割合とし
て、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜
30重量%となるように調節される。
【0021】本発明における感放射線性樹脂組成物に
は、増感剤、界面活性剤、溶解促進剤等の各種配合剤を
配合することができる。増感剤は、組成物の感度を向上
させるために配合されるものである。このような増感剤
としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,4
−オキサジン3(4H)−オン類、10H−ピリド−
(3,2−b)−1,4−ベンゾチアジン類、ウラゾール
類、ヒダントイン類、パルビツール酸類、グリシン無水
物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサ
ン類、マレイミド類等が挙げられる。これらの増感剤の
配合量は、感放射線性化合物100重量部に対し、通
常、50重量部以下である。
【0022】また界面活性剤は、組成物の塗布性や現像
性を改良するために配合されるものである。このような
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリ
コールジラウレート、ポリエチレングリコールジステア
レート、エフトップEF301,EF303,EF352
(商品名、新秋田化成(株)製)、メガファックス F
171,F172,F173(商品名、大日本インキ化学
工業(株)製)、フロラード FC430,FC431
(商品名、住友スリーエム(株)製)、アサヒガード
AG710,サーフロン S−382,SC−101,S
C−102,SC−103,SC−104,SC−105,
SC−106(商品名、旭硝子(株)製)、KP341
(商品名、信越化学工業(株)製)、ポリフロー N
o.75、No.95(商品名、共栄社、油脂化学工業
(株)製)等が挙げられる。これらの界面活性剤の配合
量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常、
2重量部以下である。
【0023】本発明において、アルカリ可溶性樹脂のア
ルカリ溶解性を促進する目的で、低分子量のフェノール
化合物の溶解促進剤を添加することができる。この溶解
促進剤としては、ベンゼン環数が2〜5のフェノール化
合物が好適であり、例えば下記式(1)〜(9)で表さ
れる化合物を例示することができる。
【0024】
【化7】 a、bおよびcは、それぞれ0〜3の数であり(ただ
し、いずれもが0の場合は除く)、x、yおよびzはそ
れぞれ0〜3の数であり、そしてa+x≦5、b+y≦
5およびc+z≦5(ただし、(3)および(4)につ
いてはb+y≦4である)である。
【0025】かかる溶解促進剤の配合量は、通常、樹脂
100重量部当たり、50重量部以下である。
【0026】溶剤 下層膜として使用するアルカリ可溶性樹脂とインターミ
キシングを防ぐため以上のような非プロトン性溶媒が挙
げられる。具体的には、メトキシ酢酸メチル、メトキシ
酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチ
ル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキ
シ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸
メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピ
ル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブト
キシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸
ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキ
シプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロ
ピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシ
プロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチ
ル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシ
プロピオン酸ブチル、2−プロポキシプロピオン酸メチ
ル、2−プロポキシプロピオン酸エチル、2−プロポキ
シプロピオン酸プロピル、2−プロポキシプ^ノン、4
−ヘプタノン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−
n−オクチルケトン、メチル−n−ドデシルケトン、エ
チル−n−ペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、
ジイソプロピルケトン、n−プロピルイソプロピルケト
ン、ジ−n−ブチルケトン、ジ−n−ペンチルケトン等
の脂肪族モノケトン:および2−メチルシクロヘキサノ
ン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘ
キサノン、2−エチルシクロヘキサノン、4−エチルシ
クロヘキサノン、2−t−ブチルシクロヘキサノン、シ
クロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、
シクロウンデカノン等の脂環式モノケトンを挙げること
ができる。
【0027】これらの有機溶剤は、2種以上組み合わせ
て用いることもできる。本願発明では、これらのうちで
も、特に下層膜とのインターミキシングを起こさない溶
媒として3−エトキシプロピオン酸エチル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキ
サノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノンなどが好適に
用いられる。本発明に係る感放射線性樹脂組成物の溶液
中の濃度は、使用目的によって適宜選択され、特に限定
されるものではないが、通常5〜50重量%程度である
ことが望ましい。
【0028】本発明における感放射線性樹脂組成物は、
アルカリ可溶性樹脂、感放射線性化合物、溶剤及び必要
に応じて前述した各種の配合剤を、例えば固形分濃度が
10〜50重量%となるように溶剤に溶解させ、孔径
0.2μm程度のフィルターで濾過することによって有
利に調製される。この組成物は、これを回転塗布(スピ
ンコート)、流し塗布、ロール塗布等によって、以下に
詳細に記述する下層膜(B)上に塗布され、所定のパタ
ーンを形成するための放射線、好ましくは紫外線、遠紫
外線又は電子線の照射を受け、現像液で現像されること
により、パターンに形成される。
【0029】組成物の現像液としては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナト
リウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルア
ミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−
プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルア
ミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピ
ペリジン、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−7
−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−(4,3,0)
−5−ノネン等のアルカリ性化合物を、濃度が例えば
0.1〜10重量%となるように溶解してなるアルカリ
性水溶液が使用される。また該現像液には、水溶性有機
溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類
や界面活性剤を適量添加して使用することもできる。な
お、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を用い
て現像を行なった場合は、一般には引き続き水でリンス
を行なうことが好ましい。
【0030】(B)熱硬化性樹脂組成物 熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂[B]、密着助
剤、溶剤および必要に応じてその他の添加物からなるの
が好適である。本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]
は、(b−1)不飽和カルボン酸と(b−2)エポキシ
基を含有するラジカル重合性化合物と、必要に応じて
(b−3)上記の(b−1)、(b−2)と共重合しう
る他のラジカル重合性化合物との共重合体である。不飽
和カルボン酸(b−1)としては、例えばエチレン性不
飽和二重結合を有する不飽和カルボン酸を好ましいもの
として挙げられる。
【0031】このような不飽和カルボン酸(b−1)の
具体例としては、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン
酸、o−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、p−ビ
ニル安息香酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマ
ル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、1,4
−シクロヘキセンジカルボン酸、3−ビニルフタル酸、
4−ビニルフタル酸、メチル−5−ノルボルネン−2,
3−ジカルボン酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル
酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテ
トラヒドロフタル酸などのジカルボン酸が挙げられる。
これらのうち、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸
などが好ましく用いられる。
【0032】また、本発明では、不飽和カルボン酸(b
−1)として、カルボン酸基の一部が遊離のまま残存し
ている、上記不飽和カルボン酸の部分エステル化物また
は部分アミド化物、例えば不飽和ジカルボン酸のハーフ
エステルまたはハーフアミドを用いることもできる。こ
のような不飽和カルボン酸のハーフエステルまたはハー
フアミドとしては、例えばイタコン酸モノメチル、イタ
コン酸モノブチルなどが好ましく用いられる。これらの
不飽和カルボン酸は、単独であるいは2種以上組み合わ
せて用いることができる。
【0033】エポキシ基を含有するラジカル重合性化合
物(b−2)としては、例えばグリシジル(メタ)アク
リレート、α−エチルグリシジル(メタ)アクリレー
ト、α−n−プロピルグリシジル(メタ)アクリレー
ト、α−n−ブチルグリシジル(メタ)アクリレート、
2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルグリシジル(メタ)アクリレート、2−プロピルグリ
シジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル
(メタ)アクリレート、3,4−エポキシヘプチル(メ
タ)アクリレート、α−エチル−6,7−エポキシヘプ
チル(メタ)アクリレート等のメタクリル酸エステル
類;o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニ
ルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグ
リシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグ
リシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグ
リシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグ
リシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシメチル
スチレン、2,4−ジグリシジルオキシメチルスチレ
ン、2,5−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,6
−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,4−トリ
グリシジルオキシメチルスチレン、2,3,5−トリグリ
シジルオキシメチルスチレン、2,3,6ートリグリシジ
ルオキシメチルスチレン、3,4,5−トリグリシジルオ
キシメチルスチレン、2,4,6−トリグリシジルオキシ
メチルスチレン等のスチレン類などが挙げられる。
【0034】これらのうち、グリシジル(メタ)アクリ
レート、2−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、
o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベ
ンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシ
ジルエーテルなどが好ましく用いられる。これらの化合
物(b−2)は、単独であるいは2種以上組み合わせて
用いることができる。
【0035】本発明で用いられる他のラジカル重合性化
合物(b−3)としては、例えば(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−i−プロピル、
(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸
−sec−ブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブ
チル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシ
ル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)
アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸2−メチルシクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ジシクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸アリル、
(メタ)アクリル酸プロバギル、(メタ)アクリル酸フ
ェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリ
ル酸アントラセニル、(メタ)アクリル酸シクロペンチ
ル、(メタ)アクリル酸フリル、(メタ)アクリル酸テ
トラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ピラニル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェネシ
ル、(メタ)アクリル酸クレジル、(メタ)アクリル酸
−1,1,1−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸
パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ
−n−プロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロ−i
−プロピル、(メタ)アクリル酸トリフェニルメチル、
(メタ)アクリル酸クミル、(メタ)アクリル酸−2−
ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸−アミド、(メタ)ア
クリル酸−N,N−ジメチルアミド、(メタ)アクリル
酸−N,N−ジプロピルアミド、(メタ)アクリル酸−
アニリド、(メタ)アクリロニトリルなどの(メタ)ア
クリロイル基含有ラジカル重合性化合物;アクロレイ
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、N−ビニルピロリド
ン、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、o−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−メトキシメチルスチ
レン、p−tert−ブトキシスチレン、クロロメチル
スチレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、
イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジ
エチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステルなどが挙げ
られる。
【0036】これらのうち、スチレン、α−メチルスチ
レン、p−tert−ブトキシスチレン、メタクリル酸
ジシクロペンタニル、メタクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸−tert−ブチル、メタクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ベンジル、ブタジエン、イ
ソプレンなどが好ましく用いられる。これらの化合物を
共重合成分として用いることにより、ポリマーのアルカ
リ溶解性、ガラス転移温度、誘電率などをコントロール
することができ、その結果、解像度、残膜率などのレジ
ストとしての性能や、透明性、耐熱性などの永久膜とし
ての性能が向上することができる。これらの化合物(b
−3)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0037】本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]
は、上記の各化合物を共重合させることにより得られ
る。共重合体は不飽和カルボン酸(b−1)成分を、好
ましくは5〜50重量%、特に好ましくは10〜40重
量%の量で、エポキシ基含有ラジカル重合性化合物(b
−2)を、好ましくは5〜90重量%、特に好ましくは
30〜70重量%の量で、そして他のラジカル重合性化
合物(b−3)の重合単位を、好ましくは70重量%以
下、特に好ましくは20〜60重量%の量で含有してい
る。
【0038】不飽和カルボン酸(b−1)成分の含量が
5重量%未満であると、得られる被膜はアルカリ水溶液
からなる現像液に対する溶解性が低下し現像性が悪化し
て、感度が低下する場合がある。一方50重量%を超え
ると、得られる被膜はアルカリ水溶液に対する溶解性が
大きくなりすぎて、得られるレジストパターンの残膜率
が悪化する場合がある。また、エポキシ基化合物(b−
2)成分の含量が5重量%未満であると、得られる被膜
は架橋密度が不足して耐熱性や耐薬品性が劣ることがあ
り、一方90重量%を超えると、得られる被膜はアルカ
リ水溶液に対する溶解性が低下して現像性が悪化した
り、感度が低下する場合がある。さらに、他のラジカル
重合性化合物(b−3)成分の含量が70重量%を超え
る場合には、ポリマーのアルカリ水溶液からなる現像液
に対する溶解性のバランスが悪くなり、パターニングが
困難になる場合がある。
【0039】本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]
は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」
という)が、通常、2×103〜1×105、好ましくは
5×103〜5×104であることが望ましい。Mwが2
×103未満であると、得られる被膜は、現像性、残膜
率などが低下したり、またパターン形状、耐熱性などに
劣ることがあり、一方1×105を超えると、感度が低
下したりパターン形状に劣ることがある。上記のような
本発明で用いられる熱硬化性樹脂[B]は、不飽和カル
ボン酸(b−1)と、エポキシ基含有化合物(b−2)
と、場合によりさらに他のラジカル重合性化合物(b−
3)を、種々の重合方法により共重合させることによっ
て得られるが、溶媒中で、触媒(重合開始剤)の存在下
に共重合させる方法が好ましい。
【0040】共重合に用いられる溶媒の具体例として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどの環状エーテル類;メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブエス
テル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール
エーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート
などのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテー
ト類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−
ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタ
ノンなどのケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エト
キシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキ
シ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エ
トキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジ
メチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなど
の極性溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、重合性化合
物[(b−1)、(b−2)および(b−3)]の合計
100重量部に対して、通常20〜1000重量部の量
で用いられる。
【0041】また、触媒としては、一般的にラジカル重
合開始剤として知られているものを広く用いることがで
き、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキ
シド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、1,1’−ビス(t−ブチルパーオキシ)
シクロヘキサンなどの有機過酸化物および過酸化水素な
どを用いることができる。ラジカル重合開始剤として過
酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用
いてレドックス型重合開始剤としてもよい。さらに、上
記共重合において、α−メチルスチレンダイマーなどの
分子量調節剤を添加することもできる。
【0042】上記熱硬化性樹脂[B]は、不飽和カルボ
ン酸(b−1)に由来するカルボキシル基とエポキシ基
含有化合物(b−2)に由来するエポキシ基とを有して
おり、アルカリ可溶性と自己架橋性とを有する。また、
熱硬化性樹脂[B]は、アルカリ水溶液に対して適度の
溶解性を有しており、高感度、高残膜率、現像性などに
優れた感放射線性樹脂組成物を与える。さらに熱硬化性
樹脂[B]を用いることによって得られるレジストパタ
ーンは、耐熱性、基板との密着性、可視光域での透明
性、耐薬品性などの諸特性に優れる。
【0043】熱硬化性樹脂組成物は基板との密着性を向
上させるため密着助剤を含有することができる。かかる
密着助剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロ
ロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。これらのうち、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシランが好ましく用いられ
る。
【0044】溶剤 本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、上記のような共重
合体と、この共重合体を溶解する有機溶剤とからなる。
【0045】このような有機溶剤としては、上述したよ
うな共重合体を製造する際に用いた有機溶剤(溶媒)で
あってもよく、また共重合体を製造する際に用いた有機
溶剤でなくてもよいが、下記のような有機溶剤が挙げら
れる。具体的には、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ
酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸プロピル、ヒドロキシ酢酸
ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸
ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒド
ロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン
酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチルなどの
ヒドロキシカルボン酸エステル類;メトキシ酢酸メチ
ル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メト
キシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エ
チル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プ
ロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキ
シ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸
メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、
ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチ
ル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプ
ロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチ
ル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプ
ロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピ
ル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−プロポキシ
プロピオン酸メチル、2−プロポキシプロピオン酸エチ
ル、2−プロポキシプロピオン酸プロピル、2−プロポ
キシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メ
チル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシ
プロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプ
ロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピ
ル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプ
ロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、
3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロ
ピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、
3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプ
ロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチ
ル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプ
ロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピ
ル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのアルコキシ
カルボン酸エステル類;プロピレングリコール(モノ)
メチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテ
ル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレ
ングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコー
ル(モノ)アルキルエーテル類;プロピレングリコール
(モノ)ジ−n−ブチルケトン、ジ−n−ペンチルケト
ン等の脂肪族モノケトン;および2−メチルシクロヘキ
サノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシク
ロヘキサノン、2−エチルシクロヘキサノン、4−エチ
ルシクロヘキサノン、2−t−ブチルシクロヘキサノ
ン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナ
ノン、シクロウンデカノン等の脂環式モノケトンを挙げ
ることができる。これらのうち好ましくは、2−ヘプタ
ノン、3−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノ
ン、メチル−n−ヘキシルケトン等を挙げることができ
る。
【0046】これらの有機溶剤は、2種以上組み合わせ
て用いることもできる。本発明では、これらのうちで
も、共重合体の溶解性に優れている有機溶剤が好まし
く、具体的に、特に乳酸メチル、乳酸エチル、3−メト
キシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エ
チル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シク
ロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、ジア
セトンアルコールなどが好適に用いられる。
【0047】本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、共重
合体が上記のような溶剤に溶解された溶液として調製さ
れるが、この溶液中の共重合体(固形分)濃度は、使用
目的によって適宜選択され、特に限定されるものではな
いが、通常、5〜50重量%程度であることが望まし
い。
【0048】熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性、基板との
密着性をさらに向上させる目的で、分子内に少なくとも
2個のエポキシ基を有するラジカル重合性を有さない化
合物を含むことができる。このような化合物としては、
例えばエピコート1001、同1002、同1003、
同1004、同1007、同1009、同1010、同
828(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などの
ビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート807
(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)などのビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂;エピコート152、同15
4(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)、EPPN
201、同202(商品名;日本化薬(株)製)などの
フェノールノボラック型エポキシ樹脂;EOCN10
2、同103S、同104S、1020、1025、1
027(商品名;日本化薬(株)製)、エピコート18
0S75(商品名;油化シェルエポキシ(株)製)など
のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート1
032H60、同XY−4000(商品名;油化シェル
エポキシ(株)製)などのポリフェノール型エポキシ樹
脂;CY−175、同177、同179、アラルダイト
CY−182、同192、184(商品名;チバガイギ
ー(株)製)、ERL−4234、4299、422
1、4206(商品名;U.C.C社製)、ショーダイン
509(商品名;昭和電工(株)製)、エピクロン20
0、同400(商品名;大日本インキ(株)製)、エピ
コート871、同872(商品名;油化シェルエポキシ
(株)製)、ED−5661、同5662(商品名;セ
ラニーズコーティング(株)製)などの環状脂肪族エポ
キシ樹脂;エポライト100MF(共栄社油脂化学工業
(株)製)、エピオールTMP(日本油脂(株)製)な
どの脂肪族ポリグリシジルエーテルが挙げられる。これ
らの化合物は、熱硬化性樹脂[B]100重量部に対し
て、50重量部以下の量で必要に応じて用いられる。
【0049】さらに熱硬化性樹脂組成物には、ストリエ
ーション(塗布すじあと)の防止、現像性の向上などの
目的で、界面活性剤を配合することもできる。界面活性
剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレン
アルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポ
リオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジ
ステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエス
テル類などのノニオン系界面活性剤;DC11PA、S
H28PA、ST94PA、ST103PA、SH19
0、同192、同194、SF2902L、同290
4、同2908、同2909、SRX280A、同29
4A、同298(東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製)などのポリシロキサン系界面活性剤;エフト
ップEF301、同303、同352(新秋田化成
(株)製)、メガファックF−171、同F−172、
同F−173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロ
ラードFC−430、同FC−431(住友スリーエム
(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−
382、同SC−101、同SC−102、同SC−1
03、同SC−104、同SC−105、同SC−10
6(旭硝子(株)製)などのフッ素系界面活性剤;オル
ガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業
(株)製)、ポリフローNo. 57、同95(共栄社
油脂化学工業(株)製)などの(メタ)アクリル酸共重
合体系界面活性剤が挙げられる。
【0050】上記界面活性剤は、樹脂[B]の固形分に
対して、5重量%以下、好ましくは1重量%以下の量で
必要に応じて用いられる。さらに樹脂[B]は、必要に
応じて帯電防止剤、保存安定剤、消泡剤、顔料、染料な
どを含んでいてもよい。
【0051】感放射線性樹脂組成物の調製 本発明における感放射線性樹脂組成物は、ノボラック樹
脂、キノンジアジド化合物および必要に応じて界面活性
剤などの添加剤を均一に混合し、常法により、有機溶剤
に溶解して調製される。
【0052】熱硬化性樹脂組成物の調製 熱硬化性樹脂は、上記[B]成分および必要に応じて密
着助剤やその他の添加剤を均一に混合することにより、
通常有機溶剤に溶解して用いられる。
【0053】上記感放射線性樹脂組成物および熱硬化性
樹脂ともに調製使用前にろ過される。ろ過の手段として
は、例えば孔径0.2〜1.0μmのミリポアフィルター
などが挙げられる。
【0054】本発明によれば、これらの組成物および樹
脂を用いて、例えば以下のようにして、熱硬化性樹脂硬
化膜を形成することができる。 (1) 調製した熱硬化性樹脂組成物を、スプレー法、
ロールコート法、回転塗布法などにより基板表面に塗布
する。その後、該塗布された基板をプリベークして有機
溶剤を除去し、組成物の塗膜を基板の上に形成する。プ
リベークの温度は、組成物の成分、使用割合、有機溶剤
の種類などにより適宜決められばよく、通常、50〜2
00℃、好ましくは、70〜170℃さらに好ましくは
80〜150℃である。また、プリベークの時間は、通
常、30秒〜15分程度でよい。
【0055】(2) 調製した感放射性樹脂組成物の溶
液を、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法などに
より上記熱硬化性樹脂塗布基板表面に塗布する。その
後、塗布された該基板をプリベークして有機溶剤を除去
し、感放射性樹脂組成物の塗膜を基板の上に形成する。
プリベークの温度は、組成物の成分、使用割合、有機溶
剤の種類などにより適宜決められばよく、通常、50〜
200℃、好ましくは、70〜170℃さらに好ましく
は80〜150℃である。また、プリベークの時間は、
通常、30秒〜15分程度でよい。
【0056】(3) 所定のパターン形状を有するマス
クを介して放射線を照射する。放射線のエネルギー量、
すなわち放射線の種類は、所望の解像度、感放射線性化
合物の感応波長などに応じて適宜決めればよく、通常、
g線(波長436nm)、h線(405nm)、i線
(波長365nm)などの紫外線、エキシマ(KrF、
ArF)レーザーなどの遠紫外線、シンクロトロン放射
線などのX線、電子線などの荷電粒子線を用いることが
でき、好ましくはg線またはi線が用いられる。放射線
照射後、アルカリ現像を行う前に、PEB(露光後ベー
ク)を室温〜200℃で行う。PEB時間は、通常、
0.1〜10分間程度でよい。
【0057】(4)続いて現像を行う。上層の感放射線
性樹脂組成物の膜の内、該放射線の照射された部分が、
アルカリ可溶性となり、現像液に溶出し、その下部にあ
る下層のアルカリ可溶性熱硬化性樹脂も同時に現像液に
溶出し、パターンが形成される。現像液としては、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモ
ニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルア
ミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メ
チルジエチルアミン、N−メチルピロリドン、ジメチル
エタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウ
ムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンなど
のアルカリ類からなるアルカリ水溶液を用いることがで
きる。該アルカリ水溶性の濃度は、通常0.1〜10重
量%、好ましくは0.2〜4.0重量%である。更に好ま
しくは0.5〜3.0重量%である。
【0058】また上記アルカリ水溶液に、メタノール、
エタノールなどの水溶性有機溶媒、界面活性剤などを適
当量添加した水溶液を現像液として使用することもでき
る。現像時間は、通常10〜240秒間であり、また現
像方法は液盛り法、ディッピング法などのいずれでもよ
い。現像後、流水洗浄を30〜240秒間行い、圧縮空
気や圧縮窒素で風乾させることによって、基板上の水分
を除去し、パターン状被膜が形成される。
【0059】(5)次にプレベークより高温で再度例え
ば80〜250℃で、所定時間ベークすることにより、
下層膜の架橋を促進し、下層膜のアルカリ不溶化を行
う。 (6)(3)と同様の光源を用い、全面露光を行い、上
層部をアルカリ可溶とする (7)再度、上記記述のアルカリ現像液に10〜100
0秒浸漬し、上層部を現像液に溶解させて下層から剥離
する。 (8)(7)で残った下層膜をホットプレート、オーブ
ンなどの加熱装置により、所定温度、例えば100〜3
00℃で、所定時間、ホットプレート、もしくはオーブ
ン加熱処理をすることによって、パターン形成された層
間膜を得る。 なお、(5)と(6)の順序は、その逆でもよい。
【0060】こうして得られる硬化膜を、周波数1MH
zで測定した時の比誘電率は、3.5以下、好ましくは
3.2以下である。また、該硬化膜は、高解像度、絶縁
性、平坦度、耐熱性、透明度などの物性に優れる。した
がって、電子部品の保護膜、平坦化膜、層間絶縁膜など
に有用であり、特に、液晶表示素子、集積回路素子およ
び固体撮像素子の層間絶縁膜に有用である。
【0061】
【実施例1〜5】以下、実施例により、本発明を具体的
に説明する。
【0062】(1)上層感放射線性樹脂組成物の調製 表1に示す組成物に界面活性剤としてF−173を0.
01g添加し、混合溶解した後、孔径0.50μmのミ
リポアフィルターでろ過して、上層用の感放射線性樹脂
組成物(A)を調製した。
【0063】(2) 下層熱硬化性樹脂組成物の調製 表2に示す共重合体10g、及び密着助剤としての3−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.05g、
界面活性剤としてF−172 0.005gを混合し、
固形分濃度が30重量%になるようにジエチレングリコ
ールエチルメチルエーテルに溶解させた後、孔径0.2
2μmのミリポアフィルターで濾過して下層用の熱硬化
性樹脂組成物(B)を調製した。
【0064】(3) 塗布 上記で得られた組成物(B)を、スピンナーを用いてシ
リコン基板上に塗布した後、90℃のホットプレート上
で60秒間プリベークして、膜厚3.0μmの塗膜を形
成した。次に、組成物溶液(A)をスピンナーを用いて
シリコン基板のこの塗膜上に塗布した後、90℃のホッ
トプレート上で60秒間プリベークして、膜厚1.5μ
mの塗膜を形成した。
【0065】(4) パターニング 上記で塗膜を形成したシリコン基板上に、所定のパター
ンを有するマスクを置き、波長365nm、光強度10
mW/cm2の紫外線を空気中で50mJ/cm2のエネ
ルギー量となるように照射した。次いで2.38wt%
(0.26N)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
水溶液を用いて、23℃×50秒間の現像を行い、上層
膜及び下層膜を一括にポジ型にパターンニングした。次
に超純水で60秒のリンスを行った。
【0066】(5) 上層感放射線性膜の剥離 (4)でパターンニングした基板を125℃×10分ベ
ークした後、波長365nm、光強度10mW/cm2
の紫外線を空気中で300mJ/cm2のエネルギー量
となるように全面照射した。次いで2.38wt%(0.
26N)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
を用いて、23℃×180秒間の現像を行い、上層膜部
分のみの現像を行った(このとき下層部はアルカリ現像
液に不溶化)。次に超純水で60秒のリンスを行った。
【0067】(6)硬化膜の形成 このようにして得られたポジ型のパターンを250℃×
1時間加熱することにより硬化膜を得た。
【0068】[比較例1〜3]比較例1は[B−1]に
感光剤(PAC;hoto cid ompou
nd)PAC−1を28重量部添加し、比較例2は[B
−3]にPAC−2を37重量部添加し、それぞれ単層
で(1)、(3)、(6)の操作を行い硬化膜を形成し
た結果を示した。
【0069】〔解像度の評価〕上記のようにして形成さ
れた薄膜において、解像している最小のスペースパター
ンの寸法を走査型電子顕微鏡で測定した。結果を表2に
示す。
【0070】〔比誘電率の測定〕上記で得られた加熱硬
化膜の比誘電率を、室温、1MHzの条件で誘電率測定
装置(ヒューレット・パッカード社製)を用いて測定し
た。結果を表2に示す。
【0071】〔耐熱性の評価〕硬化膜の膜厚を測定した
後、硬化膜の形成されたシリコン基板を、さらに250
℃のオーブン内で30分間加熱した。そして、加熱処理
後の膜厚を測定し、この硬化膜の残膜率を求めた。加熱
による残膜率が95%より優るもの、90〜95%のも
の、および90%未満のものを、それぞれ、耐熱性が良
好(○)、普通(△)および不良(×)と評価した。結
果を表2に示す。
【0072】〔平坦度の評価〕前記(1)〜(3)にお
いて、シリコン基板の代わりに、表面粗さ1.0μmの
シリコン酸化膜基板を用いた以外は、(1)〜(3)と
同様の操作にて、硬化膜をシリコン酸化膜基板の上に形
成した。そして、接触式の膜厚測定器を用いて、該硬化
膜の段差を測定し、段差の最大値が5%未満のもの、お
よび5%以上のものを、それぞれ、平坦度が良好(○)
および不良(×)と評価した。結果を表2に示す。
【0073】〔透明性の評価〕前記(1)〜(3)にお
いて、シリコン基板の代わりに、ガラス基板〔商品名:
コーニング7059(コーニング社製)〕を用いた以外
は、(1)〜(3)と同様の操作にて、硬化膜をガラス
基板の上に形成した。
【0074】[合成例1] 樹脂a−1の合成 冷却管、攪拌機および温度計を装着したフラスコに、メ
タクレゾール57g(0.6mol)、パラクレゾール
38g(0.4mol)、37重量%ホルムアルデヒド
水溶液75.5g(ホルムアルデヒド0.93mol)、
シュウ酸二水和物0.63g(0.005mol)、メチ
ルイソブチルケトン264gを仕込んだ後、フラスコを
油浴中に浸し、反応液を還流させながら、攪拌下4時間
重縮合を行った。次いで油浴の温度を3時間かけて昇温
し、その後に、フラスコ内の圧力を30〜50mHgま
で減圧し、揮発分を除去し、溶融している樹脂aを室温
まで冷却して回収した。この樹脂を酢酸エチルに樹脂成
分が30%になるように溶解した後、この溶液重量の
1.3倍量のメタノールと、0.9倍量の水を加えて、攪
拌放置した。次いで2層に分離した下層を取り出し、濃
縮し、乾燥して樹脂aを回収した。この樹脂(MW80
00)を樹脂a−1とした。
【0075】[合成例2] 樹脂a−2の合成 メタクレゾール76g(0.8mol)、2,3−キシレ
ノール13.9g(0.12mol)、3,4−キシレノ
ール9.3g(0.08mol)、37重量%ホルムアル
デヒド水溶液78g(ホルムアルデヒド0.96mo
l)、シュウ酸二水和物0.63g(0.005mo
l)、メチルイソブチルケトン264gを使用した以外
は上記合成例1と同様に樹脂a−2を合成した。
【0076】 [A−1];樹脂;樹脂a−1 PAC;PAC1、30重量部 溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート530 重量部 [A−2];樹脂;樹脂a−1 PAC; PAC2、35重量部 溶剤;3−メトキシプロピオン酸メチル300重量部 3−エトキシプロピオン酸エチル200重量部 [A−3];樹脂;樹脂a−2 PAC;PAC1 、26重量部 溶剤;2−ヘプタノン400重量部、 3−エトキシプロピオン酸エチル100重量部 なお、PAC−1およびPAC−2は以下の方法により
合成した。
【0077】[合成例3](PAC−1の合成) 下記化合物(イ)4.28g(0.01mol)をテトラ
ヒドロフラン30gに溶解し、トリエチルアミン2.8
g(0.028mol)を添加した。該溶液を0〜5℃
に冷却しながら、30分をかけて、1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホニルクロリド7.11g(0.0
25mol)を添加した。5時間後、析出したトリエチ
ルアミン塩酸塩をろ過した後、脱イオン水で希釈した
0.2%重量塩酸水2,000mlに再沈し、ろ過した
後、3度水洗を繰り返した後、40℃で真空乾燥させた
後、9.2gの縮合化合物を得た。この化合物をPAC
−1とした。
【0078】[合成例4](PAC−2の合成) 下記化合物(イ)に変えて下記化合物(ロ)3.68g
(0.01mol)、トリエチルアミン1.67g(0.
0165mol)、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルクロリド4.3g(0.015mol)を使
用した以外は上記同様に実験を行い6gの縮合化合物を
得た。この化合物をPAC−2とした。
【0079】
【化8】
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、通常パターンニングす
るのに不適当な熱硬化性樹脂組成物が良好な感度及び解
像度で得られ、しかも熱硬化性樹脂組成物を硬化させる
ことにより得られる硬化膜は、低誘電率で、平坦度、耐
熱性、透明性、絶縁性などの物性に優れる。特に、耐熱
性は250℃で30分間加熱後も光線透過率が非常に良
好である。したがって、電子部品の保護膜、平坦化膜お
よび層間絶縁膜に有用であり、特に液晶表示素子、集積
回路素子、固体撮像素子などの層間絶縁膜に有用であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/26 511 H01L 21/30 566 571

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性の熱硬化性樹脂のパター
    ン化された硬化膜。
  2. 【請求項2】 (1)基板上にアルカリ可溶性の熱硬化
    性樹脂組成物を塗布しそして50〜200℃の温度でベ
    ークし、(2)その上に、感放射線性樹脂組成物を塗布
    しそして50〜200℃の温度でプレベークし、(3)
    所定のマスクを介して放射線を照射しそして室温ないし
    200℃の温度でベークし、(4)アルカリ性現像液で
    現像し、(5)工程(1)〜(3)で採用した温度より
    も高い温度でベークしてアルカリ可溶性の熱硬化性樹脂
    の架橋による硬化を促進させ、(6)現像液に残った未
    露光部の全面に露光し、(7)アルカリ性現像液に浸漬
    しそして(8)100〜300℃の温度に加熱してアル
    カリ可溶性の熱硬化性樹脂をパターン化する、ことを特
    徴とする硬化膜の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法において、工程(5)と
    工程(6)の前後を逆にして実行することを特徴とする
    硬化膜の製造法。
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