JPH11114407A - 粉粒体処理装置および粉粒体処理方法 - Google Patents

粉粒体処理装置および粉粒体処理方法

Info

Publication number
JPH11114407A
JPH11114407A JP28723797A JP28723797A JPH11114407A JP H11114407 A JPH11114407 A JP H11114407A JP 28723797 A JP28723797 A JP 28723797A JP 28723797 A JP28723797 A JP 28723797A JP H11114407 A JPH11114407 A JP H11114407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ventilation
rotating
disk valve
container
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28723797A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Iwasaki
章 岩崎
Shuri Yamada
収里 山田
Kazutomi Unosawa
一臣 鵜野沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Freund Corp
Original Assignee
Freund Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Freund Corp filed Critical Freund Corp
Priority to JP28723797A priority Critical patent/JPH11114407A/ja
Publication of JPH11114407A publication Critical patent/JPH11114407A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物の混入等に起因するコンタミネーション
を防止する。 【解決手段】 横型ドラム状の回転容器の回転側と固定
側とにそれぞれ設けられる回転側ディスクバルブと固定
側ディスクバルブ17との通気孔16a,16bおよび
17a,17bを有し、給気側の通気孔16a,17a
と排気側の通気孔16b,17bとを両ディスクバルブ
の同心円上に径を異にした位置に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品や食品等の
粉粒体の造粒、コーティング、乾燥、混合等を行う粉粒
体処理装置、特に通気乾燥機構として横型ドラム状の回
転容器(コーティングパン)の周壁に通気部を有する粉
粒体処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、通気乾燥機構を有する横型ドラム
状の回転容器による造粒、コーティング、乾燥、混合等
を行う粉粒体処理装置は、乾燥空気等の処理気体の通気
方式を採っている。その通気方式としては以下の通りで
ある。
【0003】.回転容器内で処理されている錠剤下部
の通気部より給気して回転容器の上部の通気部より排気
する方式を採る向流型のもの、 .錠剤下部の通気部より排気して回転容器の上部の通
気部より給気する方式を採る並流型のもの、 .回転容器の中央より給気して並流を兼ね備える方式
を採るセンター給気型のもの、 .回転容器の中央より排気して向流を兼ね備える方式
を採るセンター排気型のもの、 .回転容器の中央より給気して並流を兼ね備える方式
を採る冷風センター給気下部排気型のもの、 .回転容器の中央より給気してパン上部より排気する
方式を採る冷風センター給気上部排気型のもの、 .他の通気機能をなくしセンター給気のみとする方式
を採るセンター給気(単独)型のもの、 .センター給気においてドラム内にダクトを押し入れ
乾燥空気等の処理気体を導く方式を採るセンター給気イ
ンナーダクト型のもの、 .センター排気でドラム内に排気ダクトを入れる方式
を採るセンター排気インナーダクト型のもの等がある。
【0004】上記の向流型を採る通気方式は、コーテ
ィングされるコーティング液のスプレー方向と乾燥用の
熱風が対向した向流になるために、空気の流れは顆粒を
持ち上げるような流れになり、強度の弱い製品でも摩損
せず、顆粒コーティングが可能で、前乾燥(予熱)・後
乾燥が長時間可能である。
【0005】また、乾燥空気等の処理気体がコーティン
グされた製品層の中を通過してくるため、スプレーゾー
ンが低温の雰囲気となるため、スプレーミストが製品に
到達するまでにスプレードライされたダストが生じる現
象が起きにくい。しかも、スプレーミストが万一、一部
乾燥ダストになっても製品層の中を通って排気されず、
上部に排気されるため錠剤の刻印が埋まり難く、有機系
液コーティング時にこの利点は顕著に現れる。さらに空
気の流れがまろやかなため、製品層に対して乾燥空気等
の処理気体が偏らず万遍なく行き渡る。
【0006】上記の並流型を採る方式は、コーティン
グされるコーティング液のスプレー方向と乾燥用の熱風
が同一方向の並流になるため、すなわち乾燥空気等の処
理気体が製品を押さえるような流れとなるため、食品
(チョコレート、チューインガム等)の糖衣に適し、ポ
リッシング(艶出し)に良い。また、乾燥空気等の処理
気体とコーティング液のスプレー方向が同じため、ドラ
ム内が汚れにくく、水系フィルムコーティングに最適で
ある。
【0007】上記のセンター給気型を採る通気方法
は、高温の乾燥空気等の処理気体がドラム外周より入れ
ないため、ドラムの温度を低く保つことができ、その結
果、HPMCASなどのように熱に敏感な液が製品にコ
ーティングされた時、ドラム内面に付着しにくく、特に
糖衣時に液がドラム内面に付着しにくく、糖衣時、ボッ
チの発生率が少ない。さらに、乾燥空気等の処理気体が
ドラムセンターより給気されて、ドラム下部より排気さ
れるため、給・排気が同じ経路を通らないため洗浄が充
分でなくてもコンタミネーションの原因になりにくい。
【0008】上記のセンター排気型を採る通気方法
は、この方式のように向流で運転しても給排気経路は別
にでき、コンタミネーションの原因になりにくい。ま
た、顆粒コーティングでドラムのメッシュが目詰まりし
ない。
【0009】上記の冷風センター給気下部排気型を採
る通気方式は、糖衣ポーズ時、少量の冷風をドラムセン
ターより入れ、製品層の中を通過させ、ドラム下部より
排気することにより、乾燥促進が可能で、濡れ摩損を防
止し、ドラムへの液の付着が少なくなるためボッチ発生
率が少ない。
【0010】上記の冷風センター給気上部排気型を採
る通気方式は、糖衣ポーズ時に少量の冷風をドラムセン
ターより入れ、ドラム上部へ排気することにより、ベー
パー持ち去りおよび濡れ摩損の防止となり、乾燥時間の
短縮となる。
【0011】上記のセンター給気(単独)型を採る通
気方式は、余分な洗浄個所をなくし、シンプルにするこ
とができ、余分な部品がなくなりコストダウンできる。
【0012】上記のセンター給気インナーダクト型を
採る通気方式は、製品に確実に乾燥空気等の処理気体を
当て通過させることができ、ドラム内面の温度を上昇さ
せることが少ない。
【0013】上記のセンター排気インナーダクト型を
採る通気方式は、顆粒コーティング時、細かい目のメッ
シュスクリーンが目詰まりし易いのに対して、この方法
であれば目詰まりしない。同様に液が目詰まりし易い時
に良い。なお、ここに挙げた製品とは、ゼラチンカプセ
ル、顆粒、錠剤などをいう。
【0014】これら通気方式は、上述したように種々固
有の属性を有するが、通気の供給排出は同一のジャケッ
ト(通気経路)を兼用しており、そのためにGMPによ
るバリデーションが悪くなるおそれがあった。
【0015】ここで、上記の通気方式に関する従来例を
挙げると、錠剤コーティングをなす横型ドラム状回転容
器の通気乾燥技術は、本出願人による特公昭50−38
713号公報にその基本的内容が開示されており、その
内容は、横型ドラム状回転容器の周壁数個所を適当な広
さの多孔板で形成し、その各多孔板部分を容器外周面か
ら容器ダクトで被覆し、その容器ダクトの外端を容器後
面の固定排気ダクトに容器の回転で特定の位置に回転し
てきたときに流通するようにし、容器前面の開口部に送
気ダクトを臨ませた構成のものである。
【0016】また、同じく本出願人による実公昭61−
34060号公報には、熱風の通路を回転容器内側また
は外側から粒体集積部を通過して回転容器外へ抜けるよ
うに形成すると共に、熱風の通路に粒体集積部の粒体量
の増減および嵩の変化に伴う粒体集積部表面積に変化が
生じたときに積極的に表面に熱風流を集中させるべく粒
体の集積量および(または)嵩に対応して通路開口面積
を調節する機構を設けた粒体乾燥装置が開示されてい
る。
【0017】さらに、同じく本出願人による特公昭63
−97号公報には、上記特公昭50−38713号公報
と同様に、図6に示すように、回転可能な横型ドラム状
の回転容器(コーティングパン)1の胴部の周囲数個所
または全周に設けられた通気用の多孔部2と、給気導管
3と、通気ダクト4と、排気導管5とからなる通気乾燥
機構を備えたパンコーティング装置が開示されている。
【0018】このパンコーティング装置では、給気導管
3から回転容器1内に吹き込まれた加熱ガスは回転容器
1内で転動する粉粒体6に吹き付けられ、この粉粒体6
の層を通過した後、多孔部2から通気ダクト4および排
気導管5を経て排気される。また、符号7は回転容器1
を回転させるための回転軸、8は回転軸7の軸受、9は
回転容器1の支持ロール、10は該回転軸7をベルトま
たはチェーンの如き伝動手段11を介して駆動するモー
タ、12は回転容器1への材料投入口を形成するパン口
元、13は該パン口元12の蓋であり、これらのパン口
元12と蓋13および前記給気導管3、排気導管5は回
転せず、この非回転部と回転容器1などの回転部との間
の連結部はラビリンスシールなどでシールされるように
なっている。
【0019】また、特公昭63−97号公報には、図7
に示すように、回転容器1の多孔部2を金網で構成する
と共に、給気導管3も排気導管5と同じく回転容器1の
後面すなわち駆動側に配設した構造のパンコーティング
装置も開示されている。
【0020】これらのパンコーティング装置では、通気
ダクト4と排気導管5の連結面は図8(a)および7
(a)のように構成されている。すなわち、図8(a)
が通気ダクト4の外端4a、図8(b)が排気導管5の
外端5aの断面である。通気ダクト4の外端4aが図9
(a)の位置に来たとき通気が始まり、同図9(b)の
位置で終了する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
パンコーティングは様々な点で極めて有用なものがある
が、これらの装置において、仕込量の増大や乾燥時間の
短縮のため通気量を大きくするには、ブロワ(図示せ
ず)の能力アップ、通気面積の増加、排気導管5の外端
5aの開口面積増加などの方法が考えられる。
【0022】ところが、単にブロワの能力をアップし、
通気量を増大すると、通気系の圧力損失が大幅に上昇す
るのでそれを見込んでブロワの能力を大幅にアップさせ
る必要があり、コストが大幅にアップする。しかも粉粒
体層を通過するガス速度が大きくなると、造粒物の粉
砕、コーティング表面の損傷などの問題も生じる。
【0023】また、通気面積の増加や排気導管5の外端
5aの開口面積の増加を行うと、図10に示すように加
熱ガスの一部が粉粒体層を通過せずに短絡してしまうの
で、熱効率が低下し、乾燥時間が長くかかる結果とな
る。加熱ガスの短絡防止のためにそれぞれの通気ダクト
を小さくして数を増やすことも考えられるが、大幅なコ
ストアップになるばかりでなく、通気ダクト部の分解・
洗浄の作業時間が著しく長くかかる結果となる。
【0024】また、上記した従来のパンコーティング装
置では、処理用の空気の供給および排出が同一の通気ダ
クトすなわち通気経路を兼用して行われているため、コ
ンタミネーションによるGMP上のバリデーションをさ
らに向上させる技術が望まれることを本発明者は見い出
した。
【0025】さらに、従来のパンコーティング装置にお
いては、処理用の空気の供給および排出用の通気孔がデ
ィスクバルブの径方向の同じ位置に設けられているた
め、回転容器および回転側ディスクバルブの回転に伴う
コンタミネーションをさらに有効に防止する技術が望ま
れることを本発明者は見い出した。
【0026】また、従来のいわゆるマウスリンク方式の
パンコーティング装置(図6参照)では、給気導管3か
ら供給された熱風が回転容器1の中心軸を斜めに横切る
ようにして粉粒体6に吹き付けられるので、回転容器1
内のスプレーノズルから噴出されるスプレーパターンが
給気導管3からの熱風によって乱されるため、均一なコ
ーティング等を行うためにさらに有効な技術が望まれる
ことを本発明者は見い出した。
【0027】本発明の目的は、コンタミネーションを生
じることがなく、GMP上のバリデーションを向上させ
ることのできる粉粒体処理技術を提供することにある。
【0028】本発明の他の目的は、通気量を大きく確保
することのできる粉粒体処理技術を提供することにあ
る。
【0029】本発明のさらに他の目的は、異物の混入や
目詰まりがなく、洗浄性の良好な粉粒体処理技術を提供
することにある。
【0030】本発明のさらに他の目的は、スプレーパタ
ーンを乱すことなく、良好な粉粒体処理を実行できる技
術を提供することにある。
【0031】本発明のさらに他の目的は、製品の損傷を
防止し、品質の良い製品を得ることのできる粉粒体処理
技術を提供することにある。
【0032】本発明のさらに他の目的は、コストの上昇
を阻止できる粉粒体処理技術を提供することにある。
【0033】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明の粉粒体処理装置
は、回転側ディスクバルブまたは固定側ディスクバルブ
のそれぞれの通気孔が、給気側と排気側とで同心円上に
径を異にして配設されているものである。
【0035】また、前記固定側ディスクバルブの前記通
気孔または前記回転側ディスクバルブの前記通気孔は、
それぞれ異なる位相で周方向に適宜の開口角度を持って
配設することができる。
【0036】さらに、本発明の粉粒体処理装置は、前記
回転側ディスクバルブの前記通気孔と前記固定側ディス
クバルブの前記通気孔とが互いに同心円上に径を異にし
た位置においてそれぞれ円周方向に交互に複数個配設さ
れているものとすることができる。
【0037】さらに、本発明の粉粒体処理装置は、前記
回転側ディスクバルブおよび前記固定側ディスクバルブ
の両方が前記回転容器の駆動側または操作側の一方のみ
に設けられているものとすることができる。
【0038】さらに、本発明の粉粒体処理装置は、前記
回転側ディスクバルブおよび前記固定側ディスクバルブ
の両方がそれぞれ前記回転容器の駆動側と操作側の両方
に設けられているものとすることができる。
【0039】さらに、本発明の粉粒体処理方法は、上記
した粉粒体処理装置を用い、前記回転側ディスクバルブ
の前記通気孔または前記固定側ディスクバルブの前記通
気孔のいずれか一方を介して処理気体を供給し、その処
理気体を回転中の前記回転容器の内部および前記通気部
ならびに前記通気ダクトを経て他方の前記通気孔から排
出しながら粉粒体の造粒、コーティング、乾燥、混合等
を行うものとすることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1は本発明による粉粒体処理装置の
一実施の形態を示す部分的側断面図、図2はその回転側
ディスクバルブを側面方向に見た図、図3は固定側ディ
スクバルブを側面方向に見た図である。
【0041】本実施の形態における粉粒体処理装置は、
横型ドラム状の回転容器(コーティングパン)1を有
し、この回転容器1の外周部におけるコニカル部を除く
平坦な部分には、その外周部の数個所または全周に乾燥
空気等の処理気体の通気用の通気部2が設けられてい
る。
【0042】各通気部2には、以下に説明するように、
給気導管3から供給される処理気体を回転容器1内に供
給するための給気ダクト14と、回転容器1内の処理気
体を排気導管5を介して排出するための排気ダクト15
とが各通気部2を覆うように設けられている。回転容器
1内の粉粒体6は、該回転容器1の回転、およびその回
転容器1内を通過する処理気体によって、造粒、コーテ
ィング、乾燥、混合等の所望の処理を施される。なお、
図1においては、コーティング液やバインダ液および
(または)粉末材料を供給するために回転容器1内に設
けられるノズル等は図示を省略されている。
【0043】また、図1において、符号7は回転容器1
を回転させるための回転軸、8は回転軸7の軸受、9は
回転容器1の支持ロール、10は該回転軸7をベルトま
たはチェーンの如き伝動手段11を介して駆動するモー
タ、12は回転容器1への材料投入口を形成するパン口
元、13は該パン口元12の蓋である。
【0044】前記した給気導管3から通気ダクト14、
回転容器1、通気ダクト15、排気導管5に至る通気お
よび粉粒体処理機構のうち、給気導管3と5の側は固定
されていて回転せず、回転容器1と通気ダクト14およ
び15の側がモータ10で回転される。
【0045】そして、これらの固定側と回転側との間
は、ラビリンスシール等でシールされると共に、両者間
の通気を所定の関係で確保するためにディスクバルブを
用いた通気連通機構が設けられている。
【0046】この通気連通機構は、回転容器1の軸方向
の一端(図1の右端)に該回転容器1と一緒に回転する
よう該回転容器1と一体に設けられた回転側ディスクバ
ルブ16と、この回転側ディスクバルブ16と対面状に
気密に摺接して、たとえば給気導管3および排気導管5
と結合して位置固定的に設けられた固定側ディスクバル
ブ17とを備えている。
【0047】これらの両ディスクバルブ16と17は、
回転側ディスクバルブ16が所定の回転位置に来た時に
互いに連通して給気導管3と給気ダクト14との間、お
よび排気ダクト15と排気導管5との間でそれぞれ処理
気体の供給または排出を行うため、それぞれ通気孔16
aと17aとを備えている(図2および3参照)。
【0048】まず、図2に示すように、回転側ディスク
バルブ16は、給気ダクト14と連通する給気用の通気
孔16aと、排気ダクト15と連通する排気用の通気孔
16bとをそれぞれ径方向に異なる位置、すなわち同心
円上に径を異にした直径D1とD2 の位置において円周
方向に複数個(本実施の形態では各4個)ずつ備えてい
る。
【0049】これらの各4個の通気孔16aと16bと
は、図2および3から明らかなように、互いに異なる径
方向の位置、すなわち同心円上に径を異にした位置(直
径D1 とD2 )において互いに90度の周方向位置に設
けられているので、通気孔16aと16bとは互いに4
5度の周方向位置に交互に配置されていることになる。
この交互配置は、図2に示されるように、通気ダクト1
4と排気ダクト15とが交互に4つずつ周方向に45度
の角度毎に配置されていることに対応している。
【0050】一方、図3に示すように、固定側ディスク
バルブ17は、給気導管3と連通する給気用の通気孔1
7aを前記回転側ディスクバルブ16の通気孔16aと
同じく直径D1 の位置に有しており、本実施の形態では
90度の周方向の開口角度にわたって円弧状に形成され
ている。この通気孔17aは、回転側ディスクバルブ1
6の回転位置に応じて通気孔16aと連通するようにな
っている。
【0051】また、同じく図3に示すように、固定側デ
ィスクバルブ17は、排気導管5と連通する排気用の通
気孔17bを前記回転側ディスクバルブ16の通気孔1
6bと同じく直径D2 の位置に有しており、本実施の形
態では前記通気孔17aと同じく90度の周方向の開口
角度にわたって円弧状に形成されている。そして、この
通気孔17bは、回転側ディスクバルブ16の回転位置
に応じて通気孔16bと連通するようになっている。固
定側ディスクバルブ17の通気孔17aと17bとはそ
れぞれ異なる位相、本実施の形態では互いに対角をなし
て180度異なる位相で90度の同一の周方向の開口角
度にわたって形成されている。
【0052】したがって、本実施の形態では、回転側デ
ィスクバルブ16の通気孔16a,16bと、固定側デ
ィスクバルブ17の通気孔17a,17bとが、給気側
と排気側とでそれぞれ異なる位相かつ同一の周方向の開
口角度で形成されているので、固定側ディスクバルブ1
7の通気孔17aとの連通位置を通過する回転側ディス
クバルブ16の通気孔16aの通過時間と、固定側ディ
スクバルブ17の通気孔17bとの連通位置を通過する
回転側ディスクバルブ16の通気孔16bの通過時間と
が同一となるよう構成されていると共に、固定側ディス
クバルブ17の通気孔17a,17bはそのディスク面
上で互いに対角をなして、共に90度の周方向の開口角
度をもって円弧状に形成されているので、それらの通気
孔17a,17bを通る給排気時における通気孔16
a,16bの通過時間が十分大きくなり、大風量の処理
気体(加熱空気等)の供給および排出を行うことができ
る。
【0053】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0054】まず、回転容器1の蓋13を開けて、パン
口元12から粉粒体原料を投入し、モータ10で伝動手
段11および回転軸7を介して回転容器1を該回転軸7
の回りで回転させながら、回転容器1内に、図示しない
ノズルからコーティング液、バインダ液、粉末材料等を
所望に応じて供給することにより、回転容器1内で粉粒
体6の造粒、コーティング、乾燥、混合等の所望の処理
が行える。
【0055】その際、たとえば粉粒体6の乾燥が必要な
場合、給気導管3を経て処理気体としての加熱ガスない
し乾燥空気が回転容器1内に供給される。
【0056】その場合において、給気導管3から供給さ
れた処理気体は、回転側ディスクバルブ16の通気孔1
6aが固定側ディスクバルブ17の通気孔17aと連通
する位置(図3参照)に来た時にのみ、これらの通気孔
17aから16aを通り、さらには給気ダクト14およ
び通気部2を経て回転容器1の中に供給される。
【0057】一方、回転容器1内からの処理気体の排出
は、本実施の形態においては、図3に示されるように、
上記した通気孔16aと17aとの連通と同時に回転側
ディスクバルブ16の通気孔16bと固定側ディスクバ
ルブ17の通気孔17bとが連通することにより、回転
容器1内の下部に位置する粉粒体6の層および通気部2
を通り、さらに排気ダクト15、通気孔16a,16
b、排気導管5を経て行われる。
【0058】その時、給気導管3から給気ダクト14へ
の給気と、排気ダクト15から排気導管5への排気と
は、たとえばそれぞれ別個のブロワ等の給気源および排
気源により行われる。
【0059】本実施の形態のおいては、回転側ディスク
バルブ16の通気孔16a,16b、および固定側ディ
スクバルブ17の通気孔17a,17bが、給気側と排
気側とでそれぞれ異なる径方向の位置、すなわち同心円
上に径を異にした位置(直径D1 とD2 )に配設されて
いるので、給気と排気とがそれぞれ別々の通気経路で行
われることになり、同一の通気経路で給気と排気とを行
う場合と違って、異物の混入や回転容器1の通気部2の
目詰まり等を防止でき、コンタミネーションのない粉粒
体処理を行うことができる。その結果、GMP上のバリ
デーションを向上させることができる。
【0060】また、本実施の形態においては、回転側デ
ィスクバルブ16の通気孔16a,16bと、固定側デ
ィスクバルブ17の通気孔17a,17bとが、給気側
と排気側とでそれぞれ異なる位相かつ同一の周方向の開
口角度で円弧状に形成されていることにより、固定側デ
ィスクバルブ17の通気孔17aとの連通位置を通過す
る回転側ディスクバルブ16の通気孔16aの通過時間
と、固定側ディスクバルブ17の通気孔17bとの連通
位置を通過する回転側ディスクバルブ16の通過時間と
が同一となり、また固定側ディスクバルブ17の通気孔
17a,17bはそのディスク面上で互いに180度の
対角をなして、共に90度の周方向の開口角度で円弧状
に形成されているので、通気孔17a,17bを通る給
排気時における通気孔16a,16bの通過時間が十分
大きくなり、大風量の処理気体の供給および排出を行う
ことができる。
【0061】(実施の形態2)図5は本発明による粉粒
体処理装置の他の実施の形態を示す部分的側断面図であ
る。
【0062】この実施の形態2においては、給気導管3
および給気ダクト14が実施の形態1とは違って操作側
に配置されているが、排気導管5および排気ダクト15
は実施の形態1と同じく駆動側に配置されている。
【0063】したがって本実施の形態では、回転側ディ
スクバルブ16と固定側ディスクバルブ17が駆動側の
みならず、操作側にもそれぞれ一組ずつ設けられてい
る。
【0064】以上、本発明を実施の形態1と2に関して
説明したが、本発明はこれらの実施の形態のみに限定さ
れるものではなく、他の様々な変形が可能である。
【0065】たとえば、給気ダクト14や排気ダクト1
5の本数は各4本以外でもよい。
【0066】また、回転容器1の通気部2は回転容器1
の全周に形成してもよい。
【0067】勿論、実施の形態1および2とは違って、
両ディスクバルブ16,17を操作側のみに設けること
もできる。
【0068】また、図示4(a)に示すように、固定デ
ィスクバルブ17における通気孔17a,17bの位置
関係は、必ずしも互いに対角をなす位相の位置に配設さ
れるものではなく、粉粒体処理の目的に応じて任意な位
相の位置に配設することができる。
【0069】さらに、回転側および固定側ディスクバル
ブ16,17の通気孔16a,16b,17a,17b
の個数や、周方向の開口角度等も任意の個数や周方向の
任意の開口角度とすることができる。たとえば、固定側
ディスクバルブ17の通気孔17a,17bは図4
(b)に示すような周方向の開口角度とすることができ
る。
【0070】また、本発明における回転容器は円錐(コ
ニカル)形や円柱のみならず、八角柱形、多角柱形、オ
ニオン形等の様々な形状のものとすることができる。
【0071】さらに、本発明の粉粒体処理装置は、図1
および図5に一点鎖線で示すように、給・排気を逆転さ
せることも可能であり、また造粒、コーティング、乾
燥、混合以外の処理にも応用できる。
【0072】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0073】(1).本発明によれば、回転容器への給気と
排気とが別々の通気経路で行われるので、異物の混入や
回転容器の通気部の目詰まりを防止でき、コンタミネー
ションが防止されるので、GMP上のバリデーションを
向上させることができる。
【0074】(2).回転側ディスクバルブおよび固定側デ
ィスクバルブの通気孔を通る処理気体の通気量を大きく
確保することができ、効率の良い処理を行うことができ
る。
【0075】(3).異物の混入や回転容器の通気部の目詰
まりを防止できるので、洗浄性を向上させることができ
る。
【0076】(4).スプレーパターンを乱すことなく、円
滑で良好な粉粒体処理を行うことができる。
【0077】(5).処理気体の通気量を大きくできるの
で、製品の表面の損傷を防止し、品質の良い製品を得る
ことができる。
【0078】(6).処理気体の通気量を大きく確保できる
ので、ブロワの能力をアップする必要がなく、コストの
上昇を抑制することができる。
【0079】(7).固定側または回転側ディスクバルブの
通気孔が互いに異なる位相の位置に任意の角度の周方向
の任意な開口角度にわたって円弧状に形成されているこ
とにより、給排気時における通気孔どうしの通過時間を
可変でき、粉粒体の処理目的に応じて処理気体の最適な
供給および排出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粉粒体処理装置の一実施の形態を
示す部分的側断面図である。
【図2】図1の回転側ディスクバルブを側面方向に見た
図である。
【図3】図1の固定側ディスクバルブを側面方向に見た
図である。
【図4】(a),(b)は固定側ディスクバルブの他の
実施の形態を示す図である。
【図5】本発明による粉粒体処理装置の他の実施の形態
を示す部分断面図である。
【図6】従来の粉粒体処理装置の部分的側断面図であ
る。
【図7】従来技術による粉粒体処理装置の他の例を示す
部分的側断面図である。
【図8】(a)は通気ダクト外側の概略的正断面図、
(b)は排気導管の外側の概略的正断面図である。
【図9】(a)と(b)はそれぞれ通気ダクト外端と排
気導管外端の相対位置関係図である。
【図10】通気ダクトにおける加熱ガスの短絡を示した
概略的正断面図である。
【符号の説明】
1 回転容器(コーティングパン) 2 通気部 3 給気導管 5 排気導管 6 粉粒体 7 回転軸 8 軸受 9 支持ロール 10 モータ 11 伝動手段 12 パン口元 13 蓋 14 通気ダクト 15 通気ダクト 16 回転側ディスクバルブ 16a,16b 通気孔 17 固定側ディスクバルブ 17a,17b 通気孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体の造粒、コーティング、乾燥、混
    合等を行う粉粒体処理装置であって、 その周壁の少なくとも1個所以上または全周に通気部を
    有する横型ドラム上の回転容器と、 前記回転容器の前記通気部を前記回転容器の外周側から
    覆う通気ダクトと、 前記回転容器の一端または両端に一体に設けられ、前記
    通気ダクトの通気口と連通する通気孔を備えた回転側デ
    ィスクバルブと、 前記回転側ディスクバルブと対面状に摺接して設けら
    れ、前記回転容器が所定の回転位置に来た時に前記回転
    側ディスクバルブの前記通気孔と連通する通気孔を備え
    た固定側ディスクバルブとからなり、 前記回転側ディスクバルブまたは前記固定側ディスクバ
    ルブのそれぞれの前記通気孔が、給気側と排気側とで同
    心円上に径を異にして配設されていることを特徴とする
    粉粒体処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粉粒体処理装置におい
    て、 前記固定側ディスクバルブの前記通気孔または前記回転
    側ディスクバルブの前記通気孔が、それぞれ異なる位相
    で周方向に適宜の開口角度を持って配設されていること
    を特徴とする粉粒体処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の粉粒体処理装置におい
    て、 前記回転側ディスクバルブの前記通気孔と、前記固定側
    ディスクバルブの前記通気孔とが互いに同心円上に径を
    異にした位置においてそれぞれ円周方向に交互に複数個
    配設されていることを特徴とする粉粒体処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の粉粒体処理装置におい
    て、 前記回転側ディスクバルブおよび前記固定側ディスクバ
    ルブの両方が前記回転容器の駆動側または操作側の一方
    のみに設けられていることを特徴とする粉粒体処理装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の粉粒体処理装置におい
    て、 前記回転側ディスクバルブおよび前記固定側ディスクバ
    ルブの両方がそれぞれ前記回転容器の駆動側と操作側の
    両方に設けられていることを特徴とする粉粒体処理装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉
    粒体処理装置を用いた粉粒体処理方法であって、 前記回転側ディスクバルブの前記通気孔または前記固定
    側ディスクバルブの前記通気孔のいずれか一方を介して
    処理気体を供給し、その処理気体を回転中の前記回転容
    器の内部および前記通気部ならびに前記通気ダクトを経
    て他方の前記通気孔から排出しながら粉粒体の造粒、コ
    ーティング、乾燥、混合等を行うことを特徴とする粉粒
    体処理方法。
JP28723797A 1997-10-20 1997-10-20 粉粒体処理装置および粉粒体処理方法 Pending JPH11114407A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28723797A JPH11114407A (ja) 1997-10-20 1997-10-20 粉粒体処理装置および粉粒体処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28723797A JPH11114407A (ja) 1997-10-20 1997-10-20 粉粒体処理装置および粉粒体処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11114407A true JPH11114407A (ja) 1999-04-27

Family

ID=17714817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28723797A Pending JPH11114407A (ja) 1997-10-20 1997-10-20 粉粒体処理装置および粉粒体処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11114407A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008538723A (ja) * 2005-04-13 2008-11-06 イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ 回転パン
US7614359B2 (en) 2002-09-04 2009-11-10 Kabushiki Kaisha Powrex Coating apparatus
CN106705606A (zh) * 2015-11-13 2017-05-24 李磊 一种pvc颗粒烘干机

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7614359B2 (en) 2002-09-04 2009-11-10 Kabushiki Kaisha Powrex Coating apparatus
JP2008538723A (ja) * 2005-04-13 2008-11-06 イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ 回転パン
CN106705606A (zh) * 2015-11-13 2017-05-24 李磊 一种pvc颗粒烘干机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4243022B2 (ja) 流し込み可能な製品を乾燥させるための装置及びこの装置を使用するための方法
CN1056054C (zh) 粒料涂层设备
EP0423701B1 (en) Granulating and coating method and apparatus therefor
JP3349580B2 (ja) パンコーティング装置
WO2000074834A1 (fr) Dispositif de granulation a rouleau centrifuge et procede de traitement de materiaux pulverulents et granulaires a l'aide de ce dispositif
WO2006009102A1 (ja) コーティング装置
US4363285A (en) Device for coating granular solids
JP2004148292A (ja) コーティング装置
WO2004022246A1 (ja) コーティング装置
JPH11114407A (ja) 粉粒体処理装置および粉粒体処理方法
JP5813526B2 (ja) コーティング装置
KR100696053B1 (ko) 유동층 조립 코팅 장치 및 유동층 조립 코팅 방법
JPH08266883A (ja) 粉粒体コーティング装置および方法
JP2002059037A (ja) スプレーガン及びそれを用いた粉粒体処理装置、並びに粉粒体処理方法
JP3805453B2 (ja) 粉粒体処理装置およびこれを用いた粉粒体処理方法
US7544250B2 (en) Method and apparatus for treating particulate-shaped material, in particular for mixing, drying, graduating, pelletizing and/or coating the material
JP2001276598A (ja) 造粒乾燥方法並びに流動層造粒乾燥機
JP4271386B2 (ja) 粉粒体処理装置
US7798092B2 (en) Process and apparatus for treating a particulate material
JP2002172320A (ja) 流動層装置およびそれを使用した粉粒体処理方法
JP2640107B2 (ja) 多室型通気回転乾燥装置
JPS60244330A (ja) 造粒・乾燥・コ−チング装置
JP2001334140A (ja) 遠心転動造粒装置
JP2001187115A (ja) 粉粒体処理方法および装置
JP3372082B2 (ja) 流動層装置