JPH11112217A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JPH11112217A
JPH11112217A JP27095897A JP27095897A JPH11112217A JP H11112217 A JPH11112217 A JP H11112217A JP 27095897 A JP27095897 A JP 27095897A JP 27095897 A JP27095897 A JP 27095897A JP H11112217 A JPH11112217 A JP H11112217A
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JP
Japan
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antenna device
substrate
antenna
element pattern
antenna element
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JP27095897A
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Katsuhiko Hayashi
克彦 林
Toshiaki Yamada
俊昭 山田
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンテナ素子パターンとして広い面積と導体厚
が確保されて放射効率および受信信号のエネルギー損失
を改善することができ、かつ製造が容易となるアンテナ
装置を提供する。 【解決手段】誘電体基板10の両主表面に電極パターン
を設ける。一方の面には電波放射乃至受信用のアンテナ
素子パターン11が形成され、他の面には略全面に接地
導体が設けられる。誘電体基板10は無線装置の高周波
回路部に設けられるシールド筐体23の天板部全体乃至
は一部を成す形態に装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等の携帯
無線機器の高周波回路部において利用可能なアンテナ装
置に関し、例えば、携帯電話機筐体内に内蔵可能なアン
テナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯電話等で利用される筐体内に
内蔵されるアンテナとしては、例えば特開平9−930
16号には、セラミック誘電体を使用したチップアンテ
ナの例がある。図4(A)にそのチップアンテナの構造
を示す。
【0003】図4(A)に示すチップアンテナは、セラ
ミック誘電体50の表面に導体でなるアンテナ素子パタ
ーン51を形成し、前記アンテナ素子パターン51は前
記セラミック誘電体基板50の側面に形成された入力端
子52に接続している。入力端子52の両側には接地端
子53、54が設けられている。このアンテナ55は、
図4(B)に示すように、携帯電話機56の高周波回路
部品を搭載した基板57に搭載される。
【0004】上記の構成により前記チップアンテナは対
象とする周波数帯域の電波を表面導体であるアンテナ素
子パターン51から空間に電波を放射させたり、逆に空
間より電波を受信させている。また、電波を送受信する
際、アンテナ素子パターン51の寸法により電波の放射
(受信)の効率が変化するが、セラミック誘電体基板5
0の誘電率を高くすることにより電波の波長短縮効果が
得られるため、前記チップアンテナの小型化が可能とな
る。これにより、前記チップアンテナは携帯電話機56
等の高周波回路部を構成する基板57上に搭載すること
が可能となり携帯電話器等の筐体58内に内蔵させるこ
とが可能となる。
【0005】また、例えば実開昭59−106205
号、及び実開昭64−40910号には、図4(C)に
一例を示すように、高周波回路部のシールキャップ60
を樹脂で形成し、基板57の対向面にシールド金属でな
る接地電極62をメッキすると共に、外面にアンテナ素
子パターン51をメッキにより形成したものが開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図4(A)、(B)に
示すチップアンテナは、携帯電話機の高周波回路を構成
する基板55上に実装される必要があるため、機器全体
を小型化する上でも、前記チップアンテナは極端に小型
化する必要がある。
【0007】しかし、一般的にアンテナを小型化するこ
とは、渡来する電波を受ける面積が減ることになるた
め、渡来電波から受信できるエネルギーが低下してしま
うという問題があった。
【0008】また、図4(C)に示すように、シールド
キャップ60の表面にアンテナ素子パターン51を形成
したものは、シールドキャップ60が凹凸を有する立体
構造となるため、該シールドキャップ60を製造するた
めに金型によるインジェクション成形が必要となり、そ
の表面を金属化するためには全面メッキを行うため、ア
ンテナ素子パターン51の形状を自由に形成するのには
適していない。
【0009】即ち、凹凸を有する立体構造にアンテナ素
子パターン51を形成するには、前記全面メッキ後エッ
チングレジストを再度全面に塗り、アンテナ素子パター
ン51を作るためのパターンのマスクを凹凸を有する前
記樹脂のキャップ60を形成し、その後エッチングでア
ンテナ素子パターンを形成することになり、製造上の困
難を伴う。
【0010】また、アンテナ素子パターン51をメッキ
により形成する場合、膜厚はせいぜい数μm程度の厚み
にしか形成できないため、形成される導体の高周波帯で
の実抵抗が大きくなり、エネルギー損失が大きく、発
信、受信性能が低下するという問題点がある。
【0011】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであり、アンテナ素子パターンとして広い面積
と導体厚が確保されて放射効率および受信信号のエネル
ギー損失を改善することができ、かつ製造が容易となる
アンテナ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次の様に構成したものである。
【0013】請求項1のアンテナ装置においては、誘電
体基板の一方の面に電波放射乃至受信用のアンテナ素子
パターンが形成され、他の面には略全面に接地導体が形
成され、前記誘電体基板が、無線装置の高周波回路部に
設けられるシールド筐体の天板部全体乃至は一部を成す
形態に、アンテナ素子パターンの形成面側を外面側にし
て装着されるものである。
【0014】請求項2のアンテナ装置は、前記誘電体基
板の比誘電率を5以下としたものである。
【0015】請求項3のアンテナ装置は、前記誘電体基
板の基板材料を、ガラスクロスを含まない樹脂材料のみ
からなる低誘電率材料により構成したものである。
【0016】(1)本発明において、前記請求項1〜3
の誘電体基板の基板材料は重量平均絶対分子量1000
以上、1000万以下の樹脂の1種または2種以上から
なる樹脂組成物であって、その組成物の炭素原子と水素
原子の原子数の和が99%以上であり、かつ樹脂分子間
の一部またはすべてが相互に化学的結合を有する耐熱性
低誘電性高分子材料を使用することが、前記低い誘電率
の誘電体基板を得る意味において好ましい。
【0017】(2)また、前記(1)の該誘電体材料
が、前記分子量等を持つ上、耐熱性低誘電性高分子材料
であって、化学的結合が、架橋、ブロック重合およびグ
ラフト重合から選ばれる1種以上である耐熱性低誘電性
高分子材料を使用することが、高い強度を得、かつ天板
の取付けを半田付けによる行う場合において、熱による
軟化を避ける意味において好ましい。
【0018】(3)また、前記(1)、(2)の誘電体
材料が、前記分子量等と架橋構造等を有する上、樹脂組
成物が、非極性α−オレフィン系重合体セグメントおよ
び/または非極性共役ジエン系重合体セグメントとビニ
ル芳香族系重合体セグメントとが化学的結合をした共重
合体であって、一方のセグメントにより形成された分散
相が他方のセグメントより形成された連続相中に微細に
分散している多相構造を示す熱可塑性樹脂である耐熱性
低誘電性高分子材料からなることが、強度、耐熱性の面
において好ましい。
【0019】(4)また、前記(3)の誘電体材料が、
非極性α−オレフィン系重合体セグメントとビニル芳香
族系重合体セグメントとが化学的結合をした共重合体で
ある耐熱性低誘電性高分子材料からなることが好まし
い。
【0020】(5)また、前記(3)、(4)の誘電体
材料が、ビニル芳香族系重合体セグメントがジビニルベ
ンゼンの単量体を含むビニル芳香族系共重合体セグメン
トである耐熱性低誘電性高分子材料からなることが好ま
しい。
【0021】(6)また、前記(4)、(5)の誘電体
材料が、グラフト重合により化学的に結合した共重合体
である耐熱性低誘電性高分子材料からなることが好まし
い。
【0022】(7)また、前記(1)〜(6)の誘電体
材料が、樹脂組成物に4−メチルペンテン−1の単量体
を含む非極性α−オレフィン系重合体を加えた耐熱性低
誘電性高分子材料からなることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】図3(A)、(B)はそれぞれ携
帯電話機のマザーボード20の高周波回路部21を覆う
シールド筐体22の天板部をアンテナ装置1として用い
た本発明の実施例を示す斜視図と断面図であり、誘電体
材料でなる基板10の外面にアンテナ素子パターン11
を形成し、裏面に接地導体15をほぼ全面に設けてい
る。
【0024】このような本発明に係るアンテナ装置1に
よれば、アンテナ装置1の構造を平板化させることによ
り、従来のチップアンテナに比べ渡来する電波を受ける
面積が大きくなり、渡来電波に対するアンテナの受信効
率を上げることができる。即ち渡来電波に対する携帯電
話等の機器の受信感度を向上させることができる。
【0025】しかしながら、最近の携帯電話機等では各
部品の小型化が要求されており、上記のように特性改善
を図るために単にアンテナ装置の面積が大型化するよう
な改善は受け入れられるものではない。
【0026】そこで、本発明に係るアンテナ装置は下記
のようにして改善を図っている。まず、本発明に係るア
ンテナ装置はその構造を平板化させているが、前記平板
の厚みをできるだけ薄い構造にしている。
【0027】通常携帯電話機等の高周波回路部はその外
部及び内部からの電磁波の影響を少なくするために金属
板によるシールド筐体22、23によって覆われてい
る。そこで、本発明に係るアンテナ装置1の平板の1面
には略全面が接地導体15が構成されるので、前記した
如く薄く設計された構造の平面型のアンテナ装置1を前
記シールド筐体23の天板部全体乃至一部として構成さ
せることが可能である。
【0028】天板部は平板状であるため、アンテナ素子
パターンを構成する金属膜として、メッキ以外の前記平
板に接着した銅箔等を利用でき、エネルギー損失を低減
できる。
【0029】一方、一般にアンテナ装置1から空間に効
率的に電波を放射させるためにはアンテナ素子パターン
11のインピーダンスは空間インピーダンスに近づくよ
うに設計する必要がある。そのためある程度高インピー
ダンスに設計する必要がある。前述の如く本発明に係る
アンテナ装置1は一方の面を略全面にわたって接地導体
15が形成され、また電波を放射するアンテナ素子パタ
ーン11は前記接地導体15が形成された面とは反対側
の面に形成している。
【0030】しかしながら前記構成の場合、前記接地導
体15とアンテナ素子パターン11の間隔、即ちアンテ
ナ装置1の基板10の厚みをあまり薄くし過ぎるとアン
テナ素子のインピーダンスが低下してしまう。
【0031】即ち、アンテナ素子の対接地導体15に対
する容量(接地容量)が増大することによる高周波帯で
のインピーダンスの低下が起きる。そのため、本発明に
係るアンテナ装置1は接地導体15とアンテナ素子パタ
ーン11を保持する基板の比誘電率を5以下としてい
る。
【0032】一般に前記のようなパターンのインピーダ
ンスは基板10の材料の誘電率と基板10の厚み、更に
アンテナ素子パターン11の巾と厚みにより決まるが、
アンテナ素子パターン11が50μm以下の細線化が可
能であれば、基板の比誘電率が5以下程度で基板厚み2
mm以下程度で十分電波を放出するに十分なアンテナ素
子パターン11のインピーダンスが得られる。
【0033】よって本発明に係るアンテナ装置1は、ア
ンテナ素子パターン11のインピーダンスの低化を防
ぎ、且つ前記基板10の厚みを薄型化して、前述した携
帯電話機の高周波回路部のシールド筐体の天板全体乃至
はその一部として装着することが可能となる。
【0034】また、本発明のアンテナ装置1の接地導体
15の面は前記シールド筐体23の天板部として機能す
ることができ、且つ携帯電話機等の機器全体を大きくさ
せることもない。
【0035】更に、上記した本発明に係るアンテナ装置
1の基板10については比誘電率5以下とすることが好
ましいが、基板材料としては樹脂材料が適している。何
故ならば樹脂を使った基板は金属銅箔を導体パターンと
して使用するため、セラミック基板上に形成される焼結
導体による導体パターン等に比べ高周波帯における導体
材料による実抵抗損失が小さく高周波用のアンテナ装置
に適しているからである。
【0036】一方、本発明に係るアンテナ装置1の基板
10の材料は比誘電率を5以下とすることが好ましい
が、上記の構成のアンテナ装置1とするために基板10
の材料の比誘電率は更に小さくした方がよりアンテナ素
子パターン11のインピーダンスを大きく出きると共
に、基板10の更なる薄型化も可能となる。
【0037】そこで、本発明に係るアンテナ装置1の基
板10は、一般の樹脂基板で要求される強度及び、熱膨
張係数を低下させるために基板内部に含まれるガラスク
ロスを基板内に含まない構成とし、前記アンテナ装置に
使用する基板の誘電率を低下させている。
【0038】これは、前記ガラスクロスは一般的に比誘
電率が5以上であり、樹脂材料を比誘電率を5以下にし
ても、ガラスクロスとの混合により基板全体として誘電
率が上昇してしまうためである。
【0039】そこで本発明に係るアンテナ装置1では、
誘電率が低く且つ十分な強度を有し、更に基板表面に形
成される導体パターン11に対して十分な接着強度を有
し、更にまた半田耐熱性をも有する樹脂材料として下記
に説明する樹脂材料を用いている。
【0040】本発明の耐熱性低誘電性高分子材料は、重
量平均絶対分子量が1000以上の1種または2種以上
の樹脂で構成される樹脂組成物であって、炭素原子と水
素原子の原子数の和が99%以上からなり、かつ樹脂分
子間の一部またはすべてが相互に化学的結合しているも
のである。
【0041】このような重量平均絶対分子量の樹脂組成
物とすることによって、耐熱性低誘電性高分子材料とし
て用いるときの強度、金属との密着性、耐熱性が十分に
なる。
【0042】これに対し、重量平均絶対分子量が100
0より小さいと、機械的物性、耐熱性等が不足になり不
適である。特に好ましくは3000以上、最も好ましく
は5000以上である。このときの重量平均絶対分子量
の上限に特に制限はないが、通常1000万程度であ
る。
【0043】また、本発明の樹脂組成物において炭素と
水素と原子数の和を99%以上とするのは、存在する化
学的結合を非極性結合とするためであり、これにより耐
熱性低誘電性高分子材料として用いるときの誘電損失特
性を十分小さくすることができる。
【0044】これに対し、炭素と水素の原子数の和が9
9%より少ない場合、特に酸素原子や、窒素原子などの
有極性分子を形成する原子数が1%より多く含まれる場
合、電気的特性、特に誘電正接が高くなるため不適であ
る。
【0045】上記高分子材料を構成する樹脂の具体例と
しては、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、
超超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低分子
量ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−
プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リ4−メチルペンテン等の非極性α−オレフィンの単独
ないし共重合体[以下、(共)重合体ともいう]、ブタ
ジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン、ヘ
プタジエン、オクタジエン、フェニルブタジエン、ジフ
ェニルブタジエン等の共役ジエンの各単量体の(共)重
合体、スチレン、核置換スチレン、例えばメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピル
スチレン、クロルスチレン、α−置換スチレン、例えば
α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、ビニルシクロヘキサン等の炭素環含有ビニルの
各単量体の(共)重合体等が挙げられる。
【0046】上記では、非極性α−オレフィンの単量体
同士、共役ジエンの単量体同士、炭素環含有ビニルの単
量体同士の重合体を主に例示したが、例えば非極性α−
オレフィンの単量体と共役ジエンの単量体、非極性α−
オレフィンの単量体と炭素環含有ビニルの単量体のよう
に、異なる化合物種の単量体から得られた共重合体であ
ってもよい。
【0047】このように、これらの重合体、すなわち樹
脂の1種または2種以上により樹脂組成物が構成される
が、これらの樹脂分子間の一部またはすべてが相互に化
学的結合をしていなければならない。したがって、一部
は混合状態であってもよい。
【0048】このように少なくとも一部に化学的結合を
有することによって耐熱性低誘電性高分子材料として用
いるときの強度、金属との密着性、耐熱性が十分にな
る。これに対し、単なる混合で、化学的結合を有しない
ときは、耐熱性、機械的物性の観点から不十分である。
【0049】本発明における化学的結合の形態は特に限
定はないが、架橋構造、ブロック構造、グラフト構造な
どが挙げられる。このような化学的結合を生じさせるに
は公知の方法によればよく、グラフト構造、ブロック構
造の好ましい態様については後述する。架橋構造を生じ
させる具体的方法としては、熱による架橋が好ましく、
このときの温度は50〜300℃程度が好ましい。この
ほか電子線照射による架橋等も挙げられる。本発明によ
る化学的結合の有無は架橋度、グラフト構造においては
グラフト効率等を求めることによって確認することがで
きる。また、透過型電子顕微鏡(TEM)写真や走査型
電子顕微鏡(SEM)写真によっても確認することがで
きる。
【0050】これに対し、単なる混合物(ブレンドポリ
マー)では、グラフト共重合体のような両ポリマー同士
の相溶性はみられず、分散粒子の粒径は大きいものとな
る。
【0051】本発明における樹脂組成物としては、ま
ず、非極性α−オレフィン系重合体セグメントとビニル
芳香族系共重合体セグメントとが化学的に結合した共重
合体であって、一方のセグメントにより形成された分散
相が他方のセグメントより形成された連続相中に微細に
分散している多相構造を示す熱可塑性樹脂が好ましいも
のとして挙げられる。
【0052】上記のような特定の多相構造を示す熱可塑
性樹脂中のセグメントの一つである非極性α−オレフィ
ン系重合体とは、高圧ラジカル重合、中低圧イオン重合
等で得られる非極性α−オレフィン単量体の単独重合体
または2種類以上の非極性α−オレフィン単量体の共重
合体でなければならない。極性ビニル単量体との共重合
体は誘電正接が高くなるため不適である。
【0053】上記重合体の非極性α−オレフィン単量体
としてはエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1類が挙げ
られ、なかでもエチレン、プロピレン、ブテン−1、4
−メチルペンテン−1が、得られる非極性α−オレフィ
ン系重合体の誘電率が低いため好ましい。
【0054】上記非極性α−オレフィン(共)重合体の
具体例としては、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエ
チレン、超超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、低分子量ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、
エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ポリ
ブテン、ポリ4−メチルペンテン等が挙げられる。ま
た、これらの非極性α−オレフィン(共)重合体は、単
独で使用することも、2種以上併用することもできる。
【0055】このような非極性α−オレフィン(共)重
合体の好ましい分子量は重量平均絶対分子量で1000
以上である。この上限には特に制限はないが、1000
万程度である。
【0056】一方、特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂
中のセグメントの一つであるビニル芳香族系重合体と
は、非極性のものであり、具体的には、スチレン、核置
換スチレン、例えばメチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロルス
チレン、α−置換スチレン、例えばα−メチルスチレ
ン、α−エチルスチレン、o−,m−,p−ジビニルベ
ンゼン(好ましくはm−,p−ジビニルベンゼン、特に
好ましくはp−ジビニルベンゼン)等の各単量体の
(共)重合体である。このように非極性のものとするの
は、極性官能基を持った単量体を共重合で導入すると、
誘電正接が高くなるため不適であるからである。ビニル
芳香族系重合体は単独で使用することも、2種以上併用
することもできる。
【0057】なかでもビニル芳香族系共重合体は、ジビ
ニルベンゼンの単量体を含むビニル芳香族共重合体が耐
熱性を向上させる上で好ましい。ジビニルベンゼンを含
むビニル芳香族共重合体とは、具体的には、スチレン、
核置換スチレン、例えばメチルスチレン、ジメチルスチ
レン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロル
スチレン、α−置換スチレン、例えばα−メチルスチレ
ン、α−エチルスチレン等の各単量体とジビニルベンゼ
ンの単量体の共重合体である。
【0058】ジビニルベンゼンの単量体と、これ以外の
上記のようなビニル芳香族の単量体との割合は特に限定
はないが、半田耐熱性を満足するために、ジビニルベン
ゼンの単量体の割合が1重量%以上含まれていることが
好ましい。ジビニルベンゼンの単量体は100重量%で
もかまわないが、合成上の問題から上限は90重量%が
好ましい。
【0059】このような一方のセグメントであるビニル
芳香族系重合体の分子量は、重量平均絶対分子量で10
00以上であることが好ましい。この上限には特に制限
はないが、1000万程度である。
【0060】本発明の特定の多相構造を示す熱可塑性樹
脂は、オレフィン系重合体セグメントが5〜95重量
%、好ましくは40〜90重量%、最も好ましくは50
〜80重量%からなるものである。したがって、ビニル
系重合体セグメントは95〜5重量%、好ましくは60
〜10重量%、最も好ましくは50〜20重量%であ
る。オレフィン系重合体セグメントが少なくなると、成
形物が脆くなるため好ましくない。また、オレフィン系
重合体セグメントが多くなると、金属との密着性が低く
好ましくない。
【0061】このような熱可塑性樹脂の重量平均絶対分
子量は1000以上である。この上限には特に制限はな
いが、成形性の点から1000万程度である。
【0062】オレフィン系重合体セグメントとビニル系
重合体セグメントとが化学的に結合した構造の共重合体
としては具体的にはブロック共重合体やグラフト共重合
体を例示することができる。なかでも製造の容易さから
グラフト共重合体が特に好ましい。
【0063】なお、これらの共重合体にはブロック共重
合体、グラフト共重合体等の特徴を逸脱しない範囲で、
オレフィン系重合体やビニル系重合体が含まれていても
かまわない。
【0064】本発明の特定の多相構造を示す熱可塑性樹
脂を製造する方法は、グラフト化法として一般によく知
られている連鎖移動法、電離性放射線照射法等いずれの
方法によってもよいが、最も好ましいのは、下記に示す
方法によるものである。なぜならグラフト効率が高く熱
による二次的凝集が起こらないため、性能の発現がより
効果的であり、また製造方法が簡便であるためである。
【0065】以下、本発明の特定の多相構造を示す熱可
塑性樹脂であるグラフト共重合体の製造方法を具体的に
詳述する。すなわち、オレフィン系重合体100重量部
を水に懸濁させて、別にビニル芳香族系単量体5〜40
0重量部に、下記化1または化2の一般式で表されるラ
ジカル重合性有機過酸化物の1種または2種以上の混合
物を上記ビニル単量体100重量部に対して0.1〜1
0重量部と、10時間の半減期を得るための分解温度が
40〜90℃であるラジカル重合開始剤をビニル単量体
とラジカル重合性有機過酸化物との合計100重量部に
対して0.01〜5重量部とを溶解させた溶液を加え、
ラジカル重合開始剤の分解が実質的に起こらない条件で
加熱し、ビニル単量体、ラジカル重合性有機過酸化物お
よびラジカル重合開始剤をオレフィン系重合体に含浸さ
せて、この水性懸濁液の温度を上昇させ、ビニル単量体
とラジカル重合性有機過酸化物とをオレフィン共重合体
中で共重合させて、グラフト化前駆体を得る。
【0066】ついでグラフト化前駆体を100〜300
℃の溶融下、混練することにより、本発明のグラフト共
重合体を得ることができる。このとき、グラフト化前駆
体に、別にオレフィン系重合体またはビニル系重合体を
混合し、溶融下に混練してもグラフト共重合体を得るこ
とができる。最も好ましいのはグラフト化前駆体を混練
して得られたグラフト共重合体である。
【0067】
【化1】 前記化1中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアル
キル基を示し、R2は水素原子またはメチル基を示し、
3およびR4はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R5は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、
アルキル置換フェニル基または炭素数3〜12のシクロ
アルキル基を示す。m1は1または2である。
【0068】
【化2】 前記化2中、R6は水素原子または炭素数1〜4のアル
キル基を示し、R7は水素原子またはメチル基を示し、
8およびR9はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R10は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、
アルキル置換フェニル基または炭素数3〜12のシクロ
アルキル基を示す。m2は0、1または2である。
【0069】化1で表されるラジカル重合性有機過酸化
物として、具体的には、t−ブチルペルオキシアクリロ
イロキシエチルカ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシア
クリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペル
オキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;1,1,
3,3−テトラメチルブチルペルオキシアクリロイロキ
シエチルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシアクリロイロ
キシエチルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペル
オキシアクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチ
ルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;
t−アミルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボ
ネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメタクリロイロキシエ
チルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;
クミルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−
ト;p−イソプロピルクミルペルオキシメタクリロイロ
キシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメタク
リロイロキシエチルカ−ボネ−ボネ−ト;t−アミルペ
ルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−
ト;t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエトキシ
エチルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメチルブ
チルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチルカ−ボ
ネ−ト;クミルペルオキシアクリロイロキシエトキシエ
チルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペルオキシ
アクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブ
チルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカ−
ボネ−ト;t−アミルペルオキシメタクリロイロキシエ
トキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメ
タクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;1,
1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタクリロ
イロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;クミルペルオキ
シメタクリロイロキシエトキシエチルカ−ボネ−ト;p
−イソプロピルクミルペルオキシメタクリロイロキシエ
トキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシアク
リロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−アミルペ
ルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;
t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシイソプロピル
カ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメチルブチルペ
ルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;
クミルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルカ−ボ
ネ−ト;p−イソプロピルクミルペルオキシアクリロイ
ロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキ
シメタクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−
アミルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカ−
ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシメタクリロイロキシ
イソプロピルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシメタクリロイロキシイソプロピル
カ−ボネ−ト;クミルペルオキシメタクリロイロキシイ
ソプロピルカ−ボネ−ト;p−イソプロピルクミルペル
オキシメタクリロイロキシイソプロピルカ−ボネ−ト等
を例示することができる。
【0070】さらに、化2で表される化合物としては、
t−ブチルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−アミル
ペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキ
シアリルカ−ボネ−ト;1,1,3,3−テトラメチル
ブチルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;p−メンタンペ
ルオキシアリルカ−ボネ−ト;クミルペルオキシアリル
カ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメタリルカ−ボネ
−ト;t−アミルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;t
−ヘキシルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;1,1,
3,3−テトラメチルブチルペルオキシメタリルカ−ボ
ネ−ト;p−メンタンペルオキシメタリルカ−ボネ−
ト;クミルペルオキシメタリルカ−ボネ−ト;t−ブチ
ルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t−アミ
ルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ヘキ
シルペルオキシアリロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブ
チルペルオキシメタリロキシエチルカ−ボネ−ト;t−
アミルペルキシメタリロキシエチルカ−ボネ−ト;t−
ヘキシルペルオキシメタリロキシエチルカ−ボネ−ト;
t−ブチルペルオキシアリロキシイソプロピルカ−ボネ
−ト;t−アミルペルオキシアリロキシイソプロピルカ
−ボネ−ト;t−ヘキシルペルオキシアリロキシイソプ
ロピルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオキシメタリロキ
シイソプロピルカ−ボネ−ト;t−アミルペルオキシメ
タリロキシイソプロピルカ−ボネ−ト;t−ヘキシルペ
ルオキシメタリロキシイソプロピルカ−ボネ−ト等を例
示することができる。
【0071】中でも好ましくは、t−ブチルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブチルペル
オキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト;t−ブ
チルペルオキシアリルカ−ボネ−ト;t−ブチルペルオ
キシメタリルカ−ボネ−トである。
【0072】このようにして得られるグラフト共重合体
のグラフト効率は20〜100重量%である。グラフト
効率はグラフト化していない重合体の溶媒抽出を行い、
その割合から求めることができる。
【0073】本発明の特定の多相構造を示す熱可塑性樹
脂としては、上記の非極性α−オレフィン系重合体セグ
メントとビニル芳香族系重合体セグメントとのグラフト
共重合体が好ましいが、このようなグラフト共重合体に
おいて、非極性α−オレフィン系重合体セグメントのか
わりに、あるいはこれに加えて非極性共役ジエン系重合
体セグメントを用いたものであってもよい。非極性共役
ジエン系重合体としては、前述のものを用いることがで
き、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
【0074】なお、以上のグラフト共重合体における非
極性α−オレフィン系重合体には共役ジエン単量体が含
まれていてもよく、非極性共役ジエン系重合体にはα−
オレフィンの単量体が含まれていてもよい。また、本発
明では、得られたグラフト共重合体にさらにジビニルベ
ンゼン等を用いて架橋することもできる。特に、ジビニ
ルベンゼンの単量体を含まないグラフト共重合体におい
て、耐熱性向上の観点から好ましい。
【0075】一方、本発明の特定の多相構造を示す熱可
塑性樹脂としては、ブロック共重合体であってもよく、
ブロック共重合体としては、少なくとも1つのビニル芳
香族単量体の重合体と、少なくとも1つの共役ジエンの
重合体とを含むブロック共重合体を挙げることができ、
直鎖型であっても、ラジアル型、すなわちハードセグメ
ントとソフトセグメントが放射線状に結合したものであ
ってもよい。
【0076】また、共役ジエンを含む重合体が少量のビ
ニル芳香族の単量体とのランダム共重合体であってもよ
く、いわゆるテーパー型ブロック共重合体、すなわち1
つのブロック内でビニル芳香族の単量体が漸増するもの
であってもよい。
【0077】ブロック共重合体の構造については特に制
限はなく、(A−B)n型、(A−B)n−A型または
(A、B)n−C型のいずれであってもよい。これらの
式中、Aはビニル芳香族の単量体の重合体、Bは共役ジ
エンの重合体、Cはカップリング剤残基、nは1以上の
整数を示す。
【0078】なお、このブロック共重合体において、共
役ジエン部分が水素添加されたブロック共重合体を使用
することも可能である。このようなブロック共重合体に
おいて、上記の非極性共役ジエン系共重体のかわりに、
あるいはこれに加えて、前述の非極性α−オレフィン系
重合体を用いてもよく、非極性共役ジエン系重合体はα
−オレフィン単量体を含んでいるものであってもよく、
非極性α−オレフィン系重合体は、共役ジエンの単量体
を含んでいるものであってもよい。ブロック共重合体に
おける各セグメントの量比や好ましい態様についてはグ
ラフト共重合体に準じる。
【0079】本発明の樹脂組成物、好ましくは特定の多
相構造を示す熱可塑性樹脂(特に好ましくはグラフト共
重合体)には、耐熱性を向上させるために、4−メチル
ペンテン−1の単量体を含む非極性α−オレフィン系重
合体を加えることが好ましい。なお、本発明では、4−
メチルペンテン−1の単量体を含む非極性α−オレフィ
ン系重合体が化学的結合をすることなく樹脂組成物に含
有されている場合もありうるが、このような場合には必
ずしもその添加は必要とはされない。ただし、所定の特
性を得るためにさらに添加してもよい。
【0080】このような4−メチルペンテン−1の単量
体を含む非極性α−オレフィン系共重合体における4−
メチルペンテン−1の単量体の割合は50重量%以上で
あることが好ましい。なお、このような非極性α−オレ
フィン系共重体は、共役ジエンの単量体を含むものであ
ってもよい。特に、4−メチルペンテン−1の単量体を
含む非極性α−オレフィン系共重合体としては、4−メ
チルペンテン−1の単量体の単独重合体であるポリ4−
メチルペンテン−1であることが好ましい。
【0081】ポリ4−メチルペンテン−1は、結晶性の
ポリ4−メチルペンテン−1であって、プロピレンの2
量体である4−メチルペンテン−1をチーグラー・ナッ
タ系触媒等を用いて重合されるアイソタクチック・ポリ
4−メチルペンテン−1が好ましい。ポリ4−メチルペ
ンテン−1と特定の多相構造を示す熱可塑性樹脂の割合
は、特に限定はないが、耐熱性および金属との接着性を
満足するために、ポリ4−メチルペンテン−1の割合が
10〜90重量%であることが好ましい。ポリ4−メチ
ルペンテン−1の割合が少ないと半田耐熱性が不足する
傾向がある。またポリ4−メチルペンテン−1の割合が
多くなると金属との密着性が不足する傾向がある。ポリ
4−メチルペンテン−1にかえて、共重合体を使用する
ときの添加量は、これに準じるものとすればよい。
【0082】本発明の樹脂組成物(4−メチルペンテン
−1の単量体を含む非極性α−オレフィン系重合体を加
えたものを含む)の軟化点は200〜260℃であり、
適宜選択して用いることにより、十分な半田耐熱性を得
ることができる。
【0083】本発明の耐熱性低誘電性高分子材料は、前
記樹脂組成物から構成される樹脂材料を熱プレス等によ
り例えば薄膜(フィルム)等の所望形状に成形する方法
等により得ることができるほか、せん断力のある、例え
ばロ−ルミキサ−、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−、単
軸あるいは二軸の押出成型機等で、他の熱可塑性樹脂と
溶融混合し、所望形状に成形する方法等によっても得る
ことができる。
【0084】本発明の樹脂材料は、フィルムとして、あ
るいはバルク状や所定形状の成形体で、そしてフィルム
状のラミネーションとして、など種々の形態で用いるこ
とができる。従って、本発明のアンテナ装置、即ち携帯
電話の高周波部のシールド筐体の天板部分の1部及び全
部として成形することが可能である。例えば、フィルム
間および/または最外層に銅等の金属導体フィルムであ
る金属導体層を積層し、熱融着することで多層基板を得
ることができる。この場合も金属導体フィルムとの密着
性が良好なものが得られる。この場合のフィルムは成形
等によって50μm以上の厚さのものが得られ、このよ
うな目的では100〜1000μmの厚さとされる。す
なわち、いわゆる基板といえる厚さのものまで含む。
【0085】また、金属導体フィルムとして好ましく使
用される銅箔の厚さは18〜35μmである。そして、
基板全体の厚さは、積層タイプのものも含め、通常、
0.1〜1.6mmである。但し、場合によってはこれ
以上の厚さとされることもあり、10.0mm程度の厚
さで用いられることもある。なお、金属導体層をパター
ン状に形成するときは、金属導体フィルムを所定の形状
にパターン化してから密着してもよい。ただし、積層に
よって金属導体フィルムと電気絶縁フィルムとを密着す
る場合、最外層となる金属導体層はパターン化してから
密着しても、密着してからエッチングによる除去を行っ
てパターン化してもよい。また、金属導体層は真空蒸着
法等によって形成してもよい。
【0086】補強用充填剤含有フィルム中の樹脂材料の
含有量は10〜70重量%が適当である。これにより強
度が十分で、低誘電性を有し、耐熱性のあるフィルムな
いし基板となる。このような含有量は、フィルムを積層
する際、あるいは基板を積層する際に樹脂のりとして樹
脂材料、すなわち樹脂材料自体が熱融着できる量(10
重量%以上)を維持することによって実現されるもので
あってもよい。
【0087】本発明の樹脂材料を所定形状にする成形方
法としては、すでに述べたものもあるが、モールディン
グ法、コンプレッション法、押し出し法などが挙げら
れ、公知の方法に準じ、本発明の樹脂材料の使用目的に
応じ安価に成形できる方法を選択すればよい。
【0088】本発明の耐熱性低誘電性高分子材料の電気
的性能においては、特に周波数帯域が60MHz以上、
特に60MHz〜10GHzの高周波数帯域において、
誘電率(ε)が1以上、特に2.0〜3.0を示し、か
つ誘電損失正接(tanδ)が、0.01以下、通常
0.001〜0.01を有する低誘電性電気絶縁材料を
得ることができ、また電気素子となる補強用充填剤含有
電気絶縁基板にすることによって、基板強度を改善し、
低誘電性電気絶縁基板そのものよりも膨張係数を小さく
し、熱伝導性を向上させることができる。なお、本発明
の高分子材料の絶縁抵抗率は常態における体積抵抗率で
2〜5×1014Ωcm以上である。また、絶縁破壊強度
も強く、15KV/mm以上、特に18〜30KV/m
mとすぐれた特性を示す。また、本発明の高分子材料
は、耐熱性に優れ、半田付けの際の加熱温度に耐え得
る。したがって、基板や電子部品のみならず、このよう
な処理が必要なハウジングやケーシングに使用すること
が好ましい。
【0089】前記実開昭59−106205号または前
記実開昭64−40910号によれば、前記開示された
例ではシールドキャップは凹凸を有する立体構造となる
ため金型によるインジェクション成形が必要となり、そ
の表面を金属化するためには全面メッキを行うため、ア
ンテナ素子パターンの形状を自由に形成するのには適し
ていない。
【0090】即ち、前記全面メッキ後エッチングレジス
トを再度全面に塗り、アンテナ素子パターンを作るため
のパターンのマスクを凹凸を有する前記樹脂のキャップ
の形成する必要があり、困難を伴う。
【0091】それに比べ本発明のアンテナ装置1は、シ
ール筐体を天板部と壁面部を分けたため、アンテナ装置
となる天板部は平板となるため従来の配線板のように自
由にアンテナ素子パターン11の形成が可能であり、ま
たアンテナの給電部の位置についても自由設計すること
が可能であり、それらの設計変更も容易に対応できる。
特にシールド筐体23を共通にしてそれぞれ異なる周波
数帯を利用する製品群には適した構成である。また、当
然のことながら凹凸部を有する構造の筐体に対してあら
たにエッチングレジスト等の塗布をするといった必要も
ない。以上のように構成された本発明に係るアンテナ装
置については他の効用もある。
【0092】現在、携帯電話の電波による生体への影響
が議論されているが、従来のチップアンテナを使用した
携帯電話機では筐体内にアンテナがあり、またアンテナ
の指向性も無指向性にするために、携帯電話機を使う人
の頭部に電話機から放射される電波が高いエネルギーの
状態で放射されてしまう危険性がある。
【0093】その点携帯電話の筐体外にアンテナが設け
られている場合、前記問題についてはある程度の回避が
可能である。それに対し本発明に係るアンテナ装置1は
接地導体のある側のアンテナの指向性(利得)が低く、
アンテナ素子パターンがある側に指向性(利得)が集中
する性質があるため、携帯電話機を使う人の頭部の側に
本発明に係るアンテナ装置の接地導体のある側がくるよ
うにすれば、携帯電話機の筐体外部にアンテナを設けた
場合よりも携帯電話機を使う人の頭部を電話機より放射
される電波から保護することができるという利点があ
る。
【0094】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係るアンテナ装置を逆F型アンテ
ナで構成した状況を示している。図中1は前記アンテナ
装置全体を示し、アンテナ装置1を構成する基板10の
表面上にアンテナ素子パターン11を形成し、それとは
反対の基板10の裏面上にほぼ全面が電極となる接地電
極15が形成されている。アンテナ素子パターン11は
電波を放射(受信)する線状パターン14と接地部1
2、給電部13からなり、接地部12は基板10の表裏
面を接続するスルーホール電極16により接地電極15
に接続し、給電部13はスルーホール電極17により基
板10の裏面に設けられる端子18に接続されている。
【0095】図2は図1で示したアンテナ装置1を携帯
電話機に装着した際の状態を示し、図3(A)、(B)
はアンテナ装置1のマザーボードへの装着状況を示す。
図2、図3において、30は携帯電話機の筐体を示して
おり、筐体30の内部に携帯電話機を動作させる部品が
搭載されたマザーボード20が装着されている状況を示
している。通常前記マザーボード20上には高周波回路
部21が構成された部分があり、その部分は金属板ある
いは樹脂に金属メッキを行ったシールド筐体で前記高周
波回路部21を覆って電磁界的にシールドする構造をと
っている。
【0096】前記の如くマザーボード20には高周波回
路部21が設けられるが、その部分は金属(或いは樹脂
に金属メッキを行った)シールド筐体22、23を使っ
て高周波回路部21の両面側からカバーされ、シールド
構成をとっている。しかし、本実施例の一方の、シール
ド筐体22は天板部を有した構成であるが、他方のシー
ルド筐体23は天板部分を有しておらず周囲を覆う壁面
部のみの構成としている。
【0097】この状態のシールド筐体23に図3
(A)、(B)に示すように本発明の実施例であるアン
テナ装置1の表面に形成したアンテナ素子パターン11
が外側となるように上側から装着する。その際、アンテ
ナ装置1の裏面に形成された接地導体15がシールド筐
体23に電気的に接続するようにする必要がある。その
方法としては、アンテナ装置1の接地導体パターンとシ
ールド筐体23とが、半田付け、或いはネジの締め付け
による圧着、或いは嵌合構造による圧着等のいずれの方
法であってもよい。また、アンテナ装置1の給電部に設
けた接続端子18は高周波回路部21の送受信入出力端
子に接続させる。
【0098】上記の構成にすることにより、アンテナ装
置1の接地導体15は高周波回路部21のシールド構成
の1部として機能することができる。
【0099】一方、本実施例のアンテナ装置1の基板1
0の材料については次のように作製した。容積5リット
ルのステンレス製オ−トクレ−ブに、純水2000gを
入れ、さらに懸濁剤としてポリビニルアルコ−ル2.5
gを溶解させた。この中にスチレンモノマー990gと
ジビニルベンゼン10g、重合開始剤としてのベンゾイ
ルペルオキシド5gを投入・撹拌した。
【0100】次いでオ−トクレ−ブを80〜85℃に上
げ、その温度で7時間維持して重合を完結させ、濾過
後、水洗および乾燥してスチレン−ジビニルベンゼン共
重合体を得た。この樹脂を熱プレス成型機により220
℃で熱プレス成形してアンテナ装置1の基板10を作製
した。この際基板10の両面に10〜35μm程度の銅
箔を同時にプレスを行って基板表面に銅箔を接着させ
る。
【0101】上記工程により、両面に銅箔が接着された
基板10に対し、必要箇所にスルーホール電極を形成す
るためのドリル等で穴を形成し、その穴に対して銅メッ
キを行う。尚、穴開けについて本基板はガラスクロスを
含有していないため、パンチングにより穴を形成するこ
とも可能である。その後前記基板全体に対してスプレー
等でエッチングレジストの塗布を行う。
【0102】次にフォトリソグラフィ技術により板状上
に形成するアンテナ素子パターン、接地パターン、給電
点パターン等の露光、エッチングを行う。尚、必要に応
じて、前記導体パターンに対して樹脂等の保護膜を形成
する。但し、電気的接続が必要な箇所に対しては前記保
護膜を除去し、導体パターンが露出するようにする。以
上により本実施例のアンテナ装置は完成する。尚、この
時の基板の比誘電率は1GHz帯において2.59であ
り、誘電損失(誘電正接tanδ)は4.5x10-4
あった。また炭素原子と水素原子数の和の割合は99%
以上になっている。強度としてはアイゾット衝撃値で1
Kg・cm/cm2が得られており、260℃の半田耐
熱性においても問題がない。
【0103】またアンテナ装置を構成する基板への加工
性についても問題はなく、且つ基板表面に形成する導体
パターン(銅箔)の接着強度も十分強度を有している。
また、本実施例ではアンテナ装置1の基板10に使用し
た上記樹脂材料は低誘電率化のためにガラスクロスの等
を内蔵させておらず、そのため基板10の比誘電率を
2.59程度となっている。これにより、基板10の薄
型化が可能となった。
【0104】しかしながら通常配線基板で使用されるガ
ラスクロスを含んだ基板に比べ強度は問題ないレベルで
あり、基板の熱膨張についても、アンテナ装置の放射効
率及び周波数特性に大きな影響を与えることはなかっ
た。 (他の実施例)以上実施例について説明したが、本発明
は次のようにしても実施が可能である。 (1)上記実施例ではアンテナ装置1が金属キャップ
(シールド筐体23)の天板部全てを覆う形で装着され
ていたが、一部分を覆う形態での装着であってもよい。
即ち、アンテナ装置1がシールド筐体23の天板部より
も小さい場合等であって、アンテナ装置1がかからない
部分はシールド筐体23自身の材料で天板部を構成させ
ることになる。 (2)上記実施例ではアンテナ装置1のアンテナの構成
について逆F型アンテナで示したが、本発明に係るアン
テナ装置1は前記構成に限定されるものではなく、平板
上に形成可能な構成のアンテナであればよい。 (3)アンテナ装置の基板材料の他の組成の組み合わせ
として次の構成も可能である。容積5リットルのステン
レス製オ−トクレ−ブに、純水2500gを入れ、さら
に懸濁剤としてポリビニルアルコ−ル2.5gを溶解さ
せる。この中にオレフィン系重合体としてポリプロピレ
ン「Jアロイ150G」(商品名、日本ポリオレフィン
(株)製)700gを入れ、撹拌・分散する。別にラジ
カル重合開始剤としてのベンゾイルペルオキシド1.5
g、ラジカル重合性有機過酸化物としてt−ブチルペル
オキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト9gを、
ビニル芳香族単量体としてスチレン300g中に溶解さ
せ、この溶液を前記オ−トクレ−ブ中に投入・撹拌す
る。
【0105】次いでオ−トクレ−ブを60〜65℃に昇
温し、2時間撹拌することによりラジカル重合開始剤お
よびラジカル重合性有機過酸化物を含むビニル単量体を
ポリプロピレン中に含浸させる。次いで、温度を80〜
85℃に上げ、その温度で7時間維持して重合を完結さ
せ、濾過後、水洗および乾燥してグラフト化前駆体を得
る。次いで、このグラフト化前駆体をラボプラストミル
一軸押出機((株)東洋精機製作所製)で200℃にて
押し出し、グラフト化反応させることによりグラフト共
重合体を得る。これを熱プレスして基板を形成する。 (4)また、アンテナ装置の基板材料の他の組成の組み
合わせとして次の構成も可能である。容積5リットルの
ステンレス製オ−トクレ−ブに、純水2500gを入
れ、さらに懸濁剤としてポリビニルアルコ−ル2.5g
を溶解させる。この中にオレフィン系重合体としてポリ
プロピレン「Jアロイ150G」(商品名、日本ポリオ
レフィン(株)製)800gを入れ、撹拌・分散した。
別にラジカル重合開始剤としてのベンゾイルペルオキシ
ド1.5g、ラジカル重合性有機過酸化物としてt−ブ
チルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ−ボネ−ト
6gを、ジビニルベンゼン100g、ビニル芳香族単量
体としてスチレン100gの混合液に溶解させ、この溶
液を前記オ−トクレ−ブ中に投入・撹拌した。
【0106】次いでオ−トクレ−ブを60〜65℃に昇
温し、2時間撹拌することによりラジカル重合開始剤お
よびラジカル重合性有機過酸化物を含むビニル単量体を
ポリプロピレン中に含浸させる。次いで、温度を80〜
85℃に上げ、その温度で7時間維持して重合を完結さ
せ、水洗および乾燥してグラフト化前駆体を得る。次い
で、このグラフト化前駆体をラボプラストミル一軸押出
機((株)東洋精機製作所製)で200℃にて押し出
し、グラフト化反応させることによりグラフト共重合体
を得る。これを熱プレスして基板を形成する。 (5)更に、アンテナ装置1の基板10の材料の他の組
成の組み合わせとして次の構成も可能である。ポリエチ
レン「G401」1000g(商品名、日本ポリオレフ
ィン(株)製)にパークミルD(商品名、日本油脂
(株)製)を10gブレンドし後、シリンダ−温度14
0℃に設定されたスクリュ−径30mmの同軸方向二軸
押出機に供給し、押出後造粒し、熱架橋性ポリエチレン
樹脂を得る。これにポリ4−メチルペンテン−1「TP
X RT18」(商品名、三井石油化学工業(株)製)
2700gと前記熱架橋性ポリエチレン樹脂300gを
溶融混合する。溶融混合の方法は、各樹脂をドライブレ
ンドした後、シリンダ−温度260℃に設定されたスク
リュ−径30mmの同軸方向二軸押出機に供給し、押出
後造粒し、樹脂を得る。これを熱プレスして基板を形成
する。
【0107】
【発明の効果】請求項1によれば、アンテナ装置の構造
が平板で得られるため、従来のチップアンテナに比べ放
射効率や受信感度の高いアンテナが得られる。また、請
求項1の発明のアンテナ装置は、従来のチップアンテナ
に比べ専有面積的には大型になるが、携帯電話機等の高
周波回路のシールド筐体の天板部として装着されるため
携帯電話機等の形状を大型化させずにすむ。
【0108】また、従来のように凹凸構造のキャップの
表面にアンテナ素子パターンを形成するのではなく、平
板部である天板部にアンテナ素子パターンを形成したの
で、例えば導体膜を形成した平板にエッチングによって
アンテナ素子パターンを形成することができ、立体的な
キャップにアンテナ素子パターンを形成する場合に比較
してはるかに容易にアンテナ素子パターンを形成するこ
とができ、製造が容易となる。
【0109】また、前記キャップにアンテナ素子パター
ンを形成する場合、前記アンテナ素子パターンとなる導
体は、メッキにより形成することになるが、平板部にア
ンテナ素子パターンを形成した請求項1の発明において
は、導体は平板に銅箔を接着させることによっても形成
できるため、厚みの大きなアンテナ素子パターンを形成
することができ、これによりアンテナ素子パターンを構
成する導体の高周波帯での実抵抗が小さくなり、その結
果エネルギー損失が少なくなり、受信感度をさらに向上
させることができる。
【0110】請求項2によれば、本発明のアンテナ装置
の基板として低誘電率材料を使用したため、前記アンテ
ナ装置を構成する基板について薄型化が可能となり、こ
れにより前記アンテナ装置が装着されるため携帯電話機
等の形状を大型化させずにすむ。
【0111】請求項3によれば、誘電体材料として、ガ
ラスクロスを含有しない樹脂材料のみで構成したので低
誘電率化ができ、前記基板の薄型化が可能となった。さ
らに、前述した架橋、ブロック重合、グラフト重合から
選ばれる1種以上の構造を有することにより、十分な強
度が得られ、基板を薄型化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ本発明に係るアンテ
ナ装置の一実施例を示す平面図及び断面図である。
【図2】本発明に係るアンテナ装置の携帯電話機におけ
る取付構造を示す斜視図である。
【図3】(A)は、本発明に係るアンテナ装置を携帯電
話機の高周波回路部に取付ける構造を示す斜視図、
(B)はその断面図である。
【図4】(A)は従来のチップアンテナの構造を示す斜
視図、(B)はその携帯電話機への取付け構造を示す斜
視図、(C)は従来のチップアンテナの他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1:アンテナ装置、10:基板、11:アンテナ素子パ
ターン、12:接地部、13:給電点、14:線状パタ
ーン、15:接地導体、16、17:スルーホール電
極、18:端子、20:マザーボード、21:高周波回
路部、22、23:シールド筐体、30:携帯電話機の
筐体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体基板の一方の面に電波放射乃至受信
    用のアンテナ素子パターンが形成され、他の面には略全
    面に接地導体が形成され、 前記誘電体基板が、無線装置の高周波回路部に設けられ
    るシールド筐体の天板部全体乃至は一部を成す形態に、
    アンテナ素子パターンの形成面側を外面側にして装着さ
    れることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアンテナ装置であって、前
    記誘電体基板の比誘電率を5以下としたことを特徴とす
    るアンテナ装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のアンテナ装置であ
    って、前記誘電体基板の基板材料を、樹脂材料のみから
    なる低誘電率材料により構成したことを特徴とするアン
    テナ装置。
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