JPH11111441A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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Publication number
JPH11111441A
JPH11111441A JP27547197A JP27547197A JPH11111441A JP H11111441 A JPH11111441 A JP H11111441A JP 27547197 A JP27547197 A JP 27547197A JP 27547197 A JP27547197 A JP 27547197A JP H11111441 A JPH11111441 A JP H11111441A
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JP
Japan
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switching element
power supply
voltage
time
value
Prior art date
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Application number
JP27547197A
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English (en)
Inventor
Tadaaki Ito
忠明 伊東
Hiroshi Tominaga
博 富永
Toshiaki Iwai
利明 岩井
Yuji Fujii
裕二 藤井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング素子を効果的に保護する誘導加
熱調理器を提供すること。 【解決手段】 入力電圧検知手段16で検知した値と、
出力電圧検知手段17で検知した値からインバータ回路
14の出力電圧が所望の値となるように、駆動回路15
を制御する第1の制御設定手段18を備え、入力電圧検
知手段16で検知した値と無関係に前記出力電圧検知手
段17で検知した値で前記駆動回路15を制御する第2
の制御設定手段20を設け、2つの制御設定手段18,
20よりスイッチング素子14cのオン時間を制御する
ことで、商用電源11の電圧の変動時に前記スイッチン
グ素子14cの損失の急激な増加を抑制すると共に、ス
イッチング素子14cの両端電圧が耐電圧を超えないよ
うに保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭及びレス
トラン等で使用される誘導加熱調理器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、誘導加熱調理器は火を用いず安全
且つ清潔であるという観点から、その需要も伸びつつあ
る。
【0003】以下に従来の誘導加熱調理器についての一
例を、図面を用いて説明する。図9は従来の誘導加熱調
理器の一例である。図9で11は商用電源、12はダイ
オードブリッジ、13は平滑用コンデンサで、商用電源
11をダイオードブリッジ12及び平滑用コンデンサ1
3で直流に整流している。14はインバータ回路で14
aの負荷鍋を加熱する加熱コイル、14bの共振コンデ
ンサ、14cのスイッチング素子で構成されいる。15
はスイッチング素子14cを駆動する駆動回路、16は
インバータ回路の入力電圧Vinを検知する入力電圧検知
手段、17はインバータ回路の出力電圧で本例ではスイ
ッチング素子の両端電圧Vceを検知している出力電圧検
知手段、18は出力電圧検知手段17の検知電圧が入力
電圧Vinとスイッチング素子のオン時間に応じて設定電
圧以下となるようにスイッチング素子14cのオン時間
を決め駆動回路15を制御する第1の制御設定手段であ
る。19は過電圧保護回路で19aの入力電圧Vinの微
少時間の変化量を検知する微分検知手段、19bの微分
検知手段19aで検知した値がしきい値以上となったと
きに駆動回路15を停止する制御停止手段で構成されて
いる。
【0004】以上のような構成の誘導加熱調理器では、
第1の制御設定手段18が駆動回路15を通してスイッ
チング素子14cをオンオフさせることにより加熱コイ
ル14aに高周波電流が流れ、加熱コイル14a上方近
傍に載置された負荷鍋に誘導電流を発生させて、鉄損に
よる発熱を利用して負荷鍋を加熱していた。負荷鍋に供
給される電力は、スイッチング素子のオン時間を変化さ
せることで自在に変化させることができるが、供給電力
が大きくなりスイッチング素子14cのVceが高くなる
とスイッチング素子14cの損失による発熱が増大し、
機器の冷却限界を超えてスイッチング素子14cが破損
に至る可能性がある。
【0005】図10はスイッチング素子14cの両端電
圧Vceとオン時間Tonとの関係を示した図である。図1
0のように負荷鍋の種類によりTonに対するVceの軌跡
は異なり、また同一鍋であっても電源電圧が異なれば軌
跡も異なってくる。スイッチング素子14cの損失も負
荷鍋により異なり、材質がSUS304に代表される特
性Aのような軌跡の負荷鍋は、短いオン時間で比較的高
いVceとなり動作周波数も高くスイッチング素子14c
の損失は大きくなる。よって、特性Aのような負荷鍋に
おいて電源電圧の変動によるスイッチング素子14cの
損失の急激な変化を抑えるため、スイッチング素子14
cのオン時間と入力電圧検知手段16で検知したVinに
応じて、スイッチング素子14cの損失が機器の冷却限
界より大きくならないようにVceのしきい値を設定し、
出力電圧検知手段17による検知電圧が設定電圧以下と
なるように、第1の制御設定手段18はスイッチング素
子14cのオン時間を制御している。
【0006】また、電源異常により電源電圧が急峻に変
化して、微分検知手段19aで検知した値が設定された
しきい値より大くなる場合は、制御停止手段19bによ
り駆動回路15によるスイッチング素子14cの駆動を
停止していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の誘導加熱調理器の制御方式では、電源電圧の変動に
よるスイッチング素子の損失の急激な変化を抑えるた
め、電源電圧に応じてVceのしきい値を設定している。
このためVceのしきい値が最も高くなる電源電圧条件で
は、図12の特性Bのような負荷鍋の場合オン時間が長
い領域でVceがスイッチング素子の耐電圧に近づいて、
電源電圧異常時に制御停止手段による停止より前にVce
がスイッチング素子の耐電圧を超えて破壊に至るという
問題点があった。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、電源
電圧の変動時の急激なスイッチング素子の損失の変化を
抑制し、スイッチング素子の両端電圧の最大値を制限し
た誘導加熱調理器を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、スイッチング素子のオンオフ制御により交
流電源を高周波電力に変換するインバータ回路を備え、
前記スイッチング素子の両端電圧は、そのオン時間及び
前記交流電源の電源電圧に応じた許容値以下に制御され
るとともに、所定の絶対値以下となるよう制御されてな
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1記載の本発明は、スイッ
チング素子のオンオフ制御により交流電源を高周波電力
に変換するインバータ回路を備え、前記スイッチング素
子の両端電圧は、そのオン時間及び前記交流電源の電源
電圧に応じた許容値以下に制御されるとともに、所定の
絶対値以下となるよう制御されてなることにより、商用
電源の電圧の変動時に前記スイッチング素子の損失の急
激な増加を抑制すると共に、前記スイッチング素子の両
端電圧の絶対値を制限し、前記スイッチング素子を保護
するという作用を有するものである。
【0011】請求項2記載の発明は、スイッチング素子
のオンオフ制御により交流電源を高周波電力に変換する
インバータ回路を備え、前記スイッチング素子は、その
両端電圧がオン時間及び前記交流電源の電源電圧に応じ
た許容値以下に制御されるとともに、前記交流電源電圧
の変化率が所定値以上となれば停止するよう制御されて
なることにより、商用電源の電圧の変動時に前記スイッ
チング素子の損失の急激な増加を抑制すると共に、電源
異常時に前記スイッチング素子の両端電圧が耐電圧を超
えないように前記駆動回路を停止させ、前記スイッチン
グ素子を保護するという作用を有するものである。
【0012】請求項3記載の発明は、スイッチング素子
のオンオフ制御により交流電源を高周波電力に変換する
インバータ回路を備え、前記スイッチング素子の入力電
流は、そのオン時間及び前記交流電源の電源電圧に応じ
た許容値以下に制御されるとともに、所定の絶対値以下
となるよう制御されてなることにより、商用電源の電圧
の変動時に前記スイッチング素子の損失の急激な増加を
抑制すると共に、前記インバータ回路に流れる電流の絶
対値を制限し前記スイッチング素子の最大許容電流を超
えないように前記駆動回路を制御し、前記スイッチング
素子を保護するという作用を有するものである。
【0013】請求項4記載の発明は、特に、スイッチン
グ素子の停止に係わる交流電源電圧の変化率の値を交流
電源電圧に応じて変更してなることにより、商用電源の
電圧の変動時に前記スイッチング素子の損失の急激な増
加を抑制すると共に、前記インバータ回路に流れる電流
の絶対値を制限し前記スイッチング素子の最大許容電流
を超えないように前記駆動回路を制御し、且つ前記スイ
ッチング素子の両端電圧が耐電圧を超えないように前記
駆動回路を停止させ、前記スイッチング素子を保護する
という作用を有するものである。
【0014】請求項5記載の発明は、特に、スイッチン
グ素子の入力電流が、そのオン時間及び交流電源の電源
電圧に応じた許容値以下に制御されるとともに、所定の
絶対値以下となるよう制御されてなることにより、商用
電源の電圧の変動時に前記スイッチング素子の損失の急
激な増加および機器の急激な電力増加を抑制する作用を
有するものである。
【0015】請求項6記載の発明は、特に、スイッチン
グ素子が、交流電源電圧の変化率が所定値以上となれば
停止するよう制御されてなることにより、商用電源の電
圧の変動時に前記スイッチング素子の損失の急激な増加
および機器の急激な電力増加を抑制すると共に、電源異
常時に前記スイッチング素子の両端電圧が耐電圧を超え
ないように前記駆動回路を停止させ、前記スイッチング
素子を保護するという作用を有するものである。
【0016】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に付いて図面
を用いて説明する。図1において11は商用電源、12
はダイオードブリッジ、13は平滑用コンデンサで、商
用電源11をダイオードブリッジ12及び平滑用コンデ
ンサ13で直流に整流している。14はインバータ回路
で14aの負荷鍋を加熱する加熱コイル、14bの共振
コンデンサ、14cのスイッチング素子で構成されい
る。15はスイッチング素子14cを駆動する駆動回
路、16はインバータ回路の入力電圧Vinを検知する入
力電圧検知手段、17はインバータ回路の出力電圧で本
例ではスイッチング素子の両端電圧Vceを検知する出力
電圧検知手段、18は出力電圧検知手段17の検知電圧
が入力電圧Vinとスイッチング素子のオン時間に応じて
設定電圧以下となるようにスイッチング素子14cのオ
ン時間を決め駆動回路15を制御する第1の制御設定手
段、20はスイッチング素子14cの両端電圧Vceがし
きい値を超えないようにスイッチング素子14cのオン
時間を決め駆動回路15を制御する第2の制御設定手段
である。
【0017】以上のような構成の誘導加熱調理器で、第
1の制御設定手段18が駆動回路15を通してスイッチ
ング素子14cをオンオフさせることにより加熱コイル
14aに高周波電流が流れ、加熱コイル14a上方近傍
に載置された負荷鍋に誘導電流を発生させて、鉄損によ
る発熱を利用して負荷鍋の加熱を行う。負荷鍋に供給さ
れる電力は、スイッチング素子のオン時間を変化させる
ことで自在に変化させることができるが、供給電力が大
きくなりスイッチング素子14cのVceが高くなるとス
イッチング素子14cの損失による発熱が増大し、機器
の冷却限界を超えてスイッチング素子14cが破損に至
る可能性がある。
【0018】また、図2はスイッチング素子14cの両
端電圧Vceとオン時間Tonとの関係を示した図である。
図2のように負荷鍋の種類によりTonに対するVceの軌
跡は異なり、また同一鍋であっても電源電圧が異なれば
軌跡も異なってくる。スイッチング素子14cの損失も
負荷鍋により異なり、材質がSUS304に代表される
特性Aのような軌跡の負荷鍋は、短いオン時間で比較的
高いVceとなり動作周波数も高くスイッチング素子14
cの損失は大きくなる。よって、特性Aのような負荷鍋
において電源電圧の変動によるスイッチング素子14c
の損失の急激な変化を抑えるため、スイッチング素子1
4cのオン時間と入力電圧検知手段16で検知したVin
に応じて、スイッチング素子14cの損失が機器の冷却
限界より大きくならないようにVceのしきい値を設定
し、出力電圧検知手段17による検知電圧が設定電圧以
下となるように、第1の制御設定手段18はスイッチン
グ素子14cのオン時間を制御する。
【0019】また、図2の特性Bのような負荷鍋の場
合、第1の制御設定手段による制御ではVceのしきい値
が最も高くなる電源電圧条件で、且つオン時間が長い領
域でVceがスイッチング素子の耐電圧に近づくが、第2
の制御設定手段で電源電圧に関係なくスイッチング素子
14cの耐電圧より低い値で絶対的なVceのしきい値を
設け、出力電圧検知手段17による検知電圧Vceが必ず
設定電圧以下となるようにスイッチング素子14cのオ
ン時間を制御する。これら第1の制御手段18と第2の
制御手段20でスイッチング素子14cのオン時間を制
御することで、電源電圧異常時にVceがスイッチング素
子の耐電圧を超えて破壊に至るという不具合を防ぐこと
が可能となる。
【0020】なお本実施例ではインバータ回路の出力電
圧をスイッチング素子の両端電圧としたが、加熱コイル
の両端電圧などでも同様である。また本実施例ではイン
バータ回路を1石としたが、多数のスイッチング素子で
構成されたインバータ回路においても同様の効果が得ら
れる。
【0021】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
に付いて図面を用いて説明する。図3おいて11は商用
電源、12はダイオードブリッジ、13は平滑用コンデ
ンサで、商用電源11をダイオードブリッジ12及び平
滑用コンデンサ13で直流に整流している。14はイン
バータ回路で14aの負荷鍋を加熱する加熱コイル、1
4bの共振コンデンサ、14cのスイッチング素子で構
成されいる。15はスイッチング素子14cを駆動する
駆動回路、16はインバータ回路の入力電圧Vinを検知
する入力電圧検知手段、17はインバータ回路の出力電
圧で本例ではスイッチング素子の両端電圧Vceを検知す
る出力電圧検知手段、18は出力電圧検知手段17の検
知電圧が入力電圧Vinとスイッチング素子14cのオン
時間に応じて設定電圧以下となるようにスイッチング素
子14cのオン時間を決め駆動回路15を制御する第1
の制御設定手段、19は過電圧保護回路で19aの入力
電圧検知手段16で検知した値の微少時間の変化量ΔV
/Δtを検知する微分検知手段と19bの駆動回路15
を停止する停止する制御停止手段で構成されている。
【0022】以上のような構成の誘導加熱調理器で、第
1の制御設定手段18が駆動回路15を通してスイッチ
ング素子14cをオンオフさせることにより加熱コイル
14aに高周波電流が流れ、加熱コイル14a上方近傍
に載置された負荷鍋に誘導電流を発生させて、鉄損によ
る発熱を利用して負荷鍋の加熱を行う。負荷鍋に供給さ
れる電力は、スイッチング素子のオン時間を変化させる
ことで自在に変化させることができるが、供給電力が大
きくなりスイッチング素子14cのVceが高くなるとス
イッチング素子14cの損失による発熱が増大し、機器
の冷却限界を超えてスイッチング素子14cが破損に至
る可能性がある。
【0023】電源電圧の変動によるスイッチング素子1
4cの損失の急激な変化を抑えるため、スイッチング素
子14cのオン時間と入力電圧検知手段16で検知した
Vinに応じて、スイッチング素子14cの損失が機器の
冷却限界より大きくならないようにVceのしきい値を設
定し、第1の制御設定手段18は出力電圧検知手段17
による検知電圧が設定電圧以下となるように、スイッチ
ング素子14cのオン時間を制御する。また制御停止手
段19bは、電源異常により電源が急峻に変化して微分
検知手段19aで検知した値ΔV/Δtが設定されたし
きい値より大きくなると駆動回路15の駆動を停止する
が、図4のように入力電圧手段16で検知した値Vinが
ある所定の値V1以上なら微分検知手段19aで検知し
た値ΔV/Δtのしきい値を減少させ、電源電圧が高い
状態で動作中に電源異常が生じた場合、入力電源の微少
時間の変化量つまり微分検知手段で検知した値が小さい
時にも駆動回路15によるスイッチング素子の駆動を停
止する。
【0024】これにより電源電圧の高いほど電圧異常時
により早く駆動回路15を停止させることができ、Vce
がスイッチング素子の耐電圧を超えて破壊に至るという
不具合を防ぐことが可能となる。
【0025】なお、本実施例ではインバータ回路の出力
電圧をスイッチング素子の両端電圧としたが、加熱コイ
ルの両端電圧などでも同様である。また本実施例ではイ
ンバータ回路を1石としたが、多数のスイッチング素子
で構成されたインバータ回路においても同様の効果が得
られる。
【0026】(実施例3)以下、本発明の第3と第4の
実施例に付いて図面を用いて説明する。図5において1
1は商用電源、12はダイオードブリッジ、13は平滑
用コンデンサで、商用電源11をダイオードブリッジ1
2及び平滑用コンデンサ13で直流に整流している。1
4はインバータ回路で14aの負荷鍋を加熱する加熱コ
イル、14bの共振コンデンサ、14cのスイッチング
素子で構成されいる。15はスイッチング素子14cを
駆動する駆動回路、16はインバータ回路の入力電圧V
inを検知する入力電圧検知手段、21は加熱コイル14
に流れる電流ILを検知するコイル電流検知手段、22
はコイル電流検知手段21の検知電流が設定電流以下と
なるように入力電圧Vinに応じてスイッチング素子14
cのオン時間を決め駆動回路15を制御する第3の制御
設定手段、23はスイッチング素子14cの最大許容電
流を超えないコイル電流となるようにスイッチング素子
14cのオン時間を決め駆動回路15を制御する第4の
制御設定手段、19は過電圧保護回路で19aの入力電
圧検知手段16で検知した値の微少時間の変化量ΔV/
Δtを検知する微分検知手段と19bの駆動回路15を
停止する停止する制御停止手段で構成されている。
【0027】以上のような構成の誘導加熱調理器で、第
3の制御設定手段22が駆動回路15を通してスイッチ
ング素子14cをオンオフさせることにより加熱コイル
14aに高周波電流が流れ、加熱コイル14a上方近傍
に載置された負荷鍋に誘導電流を発生させて、鉄損によ
る発熱を利用して負荷鍋の加熱を行う。負荷鍋に供給さ
れる電力は、加熱コイル14aに流れる電流を変化させ
る、つまりスイッチング素子のオン時間を変化させるこ
とで自在に変化させることができるが、供給電力が大き
くなりスイッチング素子に流れる電流が増加するとスイ
ッチング素子14cの損失による発熱が増大し、機器の
冷却限界を超えてスイッチング素子14cが破損に至る
可能性がある。
【0028】また、図6は加熱コイル14aに流れる電
流ILとオン時間Tonとの関係を示した図である。図6
のように負荷鍋の種類によりTonに対するILの軌跡は
異なり、また同一鍋であっても電源電圧が異なれば軌跡
も異なってくる。スイッチング素子14cの損失も負荷
鍋により異なり、材質がSUS304で代表される特性
Cのような軌跡の負荷鍋では、短いオン時間でILが大
きくなり動作周波数も高くスイッチング素子14cの損
失は大きくなる。よって、特性Cのような負荷鍋におい
て電源電圧の変動によるスイッチング素子14cの損失
の急激な変化を抑えるため、入力電圧検知手段16で検
知したVinに応じて、スイッチング素子14cの損失が
機器の冷却限界より大きくならないようにILのしきい
値を設定し、コイル電流検知手段21による検知電流が
設定電流以下となるように、第3の制御設定手段22は
スイッチング素子14cのオン時間を制御する。
【0029】また図6の特性Dのような負荷鍋の場合、
第3の制御設定手段22ではILのしきい値が最も高く
なる電源電圧条件で且つオン時間が長い領域ではILが
スイッチング素子の最大許容電流に近づくため、第4の
制御設定手段23は電源電圧に関係なくスイッチング素
子14cの許容電流より小さい値となる絶対的なILの
しきい値を設け、コイル電流検知手段21による検知電
流ILが必ず設定電流以下となるようにスイッチング素
子14cのオン時間を制御する。これら第3の制御手段
22と第4の制御手段23でスイッチング素子14cの
オン時間を制御することで、電源電圧異常時にILがス
イッチング素子14cの最大許容電流を超えて破壊に至
るという不具合を防ぐことが可能となる。
【0030】更に微分検知回路19aと制御停止手段1
9bで構成された過電圧保護回路19により、微分検知
手段19aで検知した値ΔV/Δtが設定されたしきい
値以上ならば制御停止手段19bにより駆動回路15の
駆動を停止させる。この制御停止手段19bは入力電圧
手段16で検知した値Vinが所定の値V1以上なら微分
検知手段19aで検知した値ΔV/Δtのしきい値を減
少させ、電源電圧が高い状態で動作中に電源異常が生じ
た場合には入力電源の微少時間の変化量つまり微分検知
手段で検知した値が小さい時でも駆動回路15によるス
イッチング素子14cの駆動を停止させる。これにより
電源電圧の高いほど電圧異常時により早く駆動回路15
を停止させることができ、スイッチング素子14cの両
端電圧が耐電圧を超えて破壊に至るという不具合を防ぐ
ことが可能となる。
【0031】なお本実施例ではインバータ回路に流れる
電流を加熱コイルに流れる電流としたが、スイッチング
素子に流れる電流などでも同様である。また本実施例で
はインバータ回路を1石としたが、多数のスイッチング
素子で構成されたインバータ回路においても同様の効果
が得られる。
【0032】(実施例4)以下、本発明の第5と第6の
実施例に付いて図面を用いて説明する。図7において1
1は商用電源、12はダイオードブリッジ、13は平滑
用コンデンサで、商用電源11をダイオードブリッジ1
2及び平滑用コンデンサ13で直流に整流している。1
4はインバータ回路で14aの負荷鍋を加熱する加熱コ
イル、14bの共振コンデンサ、14cのスイッチング
素子で構成されいる。15はスイッチング素子14cを
駆動する駆動回路、16はインバータ回路の入力電圧V
inを検知する入力電圧検知手段、24はインバータ回路
の入力電流Iinを検知する入力電流検知手段、25は入
力電流検知手段24の検知電流が入力電圧Vinとスイッ
チング素子のオン時間に応じて設定電流以下となるよう
にスイッチング素子14cのオン時間を決め駆動回路1
5を制御する第5の制御設定手段、26は機器に過電流
が流れてヒューズ等の破壊が無いように入力電流Iinを
絶対的なしきい値で制限するようにスイッチング素子1
4cのオン時間を決め駆動回路15を制御する第6の制
御設定手段、19は過電圧保護回路で19aの入力電圧
検知手段16で検知した値の微少時間の変化量ΔV/Δ
tを検知する微分検知手段と19bの駆動回路15を停
止する停止する制御停止手段19で構成されている。
【0033】以上のような構成の誘導加熱調理器で、第
5の制御設定手段25が駆動回路15を通してスイッチ
ング素子14cをオンオフさせることにより加熱コイル
14aに高周波電流が流れ、加熱コイル14a上方近傍
に載置された負荷鍋に誘導電流を発生させて、鉄損によ
る発熱を利用して負荷鍋の加熱を行う。負荷鍋に供給さ
れる電力は、スイッチング素子のオン時間を変化させる
ことで自在に変化させることができるが、負荷鍋によっ
ては供給電力が大きくなるとスイッチング素子14cの
損失による発熱が増大し、機器の冷却限界を超えてスイ
ッチング素子14cが破損に至る可能性がある。
【0034】また、図8は入力電流Iinとオン時間Ton
との関係を示した図である。図8のように負荷鍋の種類
によりTonに対するIinの軌跡は異なり、また同一鍋で
あっても電源電圧が異なれば軌跡も異なってくる。スイ
ッチング素子14cの損失も負荷鍋により異なり、材質
がSUS304に代表される特性Eのような軌跡の負荷
鍋は、短いオン時間で大きなIinとなり動作周波数も高
くスイッチング素子14cの損失は大きくなる。よっ
て、特性Eのような負荷鍋において電源電圧の変動によ
るスイッチング素子14cの損失の急激な変化を抑える
ため、第5の制御設定手段24は入力電圧検知手段16
で検知したVinとスイッチング素子14aのオン時間に
応じて、スイッチング素子14cの損失が機器の冷却限
界より大きくならないようにIinのしきい値を設定し、
入力電流検知手段24による検知電流が設定電流以下と
なるようにスイッチング素子14cのオン時間を制御す
る。
【0035】また、図8の特性Fのような負荷鍋の場
合、第5の制御設定手段25では電源電圧が高くなると
Iinも大きくなり機器に供給される電力が急激に増加す
るので、第6の制御設定手段26で入力電圧検知手段1
6で検知された電圧Vinに関係なく絶対的なIinのしき
い値を設け、入力電流検知手段24による検知電流Iin
が必ず設定電流以下となるようにスイッチング素子14
cのオン時間を制御する。これら第5の制御手段25と
第6の制御手段26でスイッチング素子14cのオン時
間を制御することで、電源電圧異常時にスイッチング素
子14cの損失の急激な増加を抑制すると共に、機器の
急激な電力増加や過電流によるヒューズ破壊等を防ぐこ
とが可能となる。
【0036】更に微分検知回路19aと制御停止手段1
9bで構成された過電圧保護回路19により、微分検知
手段19aで検知した値ΔV/Δtが設定されたしきい
値以上ならば制御停止手段19bにより駆動回路15の
駆動を停止させる。この制御停止手段19bは入力電圧
手段16で検知した値Vinがある所定の値V1以上なら
微分検知手段19aで検知した値ΔV/Δtのしきい値
を減少させ、電源電圧が高い状態で動作中に電源異常が
生じた場合、電源電圧の急峻な変化を検知する感度が高
くなり、微分検知手段で検知した値が小さい時でも駆動
回路15によるスイッチング素子14cの駆動を停止さ
せる。これにより電源電圧の高いほど電圧変動時により
早く駆動回路15を停止させることができ、スイッチン
グ素子14cの両端電圧が耐電圧を超えて破壊に至ると
いう不具合を防ぐことが可能となる。
【0037】なお本実施例ではインバータ回路を1石と
したが、多数のスイッチング素子で構成されたインバー
タ回路においても同様の効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、商用電源の電圧が変動した場合にもスイッチング
素子の損失の急激な増大を抑制すると共に、Vceの最大
値を絶対的なしきい値で制限することが可能となり、電
源電圧の変動や異常時によるスイッチング素子の破壊を
低減させる効果がある。
【0039】また、請求項2記載の発明によれば、商用
電源の電圧が変動した場合にもスイッチング素子の損失
の急激な増大を抑制すると共に、電源電圧の高い状態で
の動作時には電源電圧の急峻な変化を検知する感度が高
くなりスイッチング素子を保護することが可能となる。
【0040】また、請求項3記載の発明によれば、商用
電源の電圧が変動した場合にもスイッチング素子の損失
の急激な増大を抑制すると共に、スイッチング素子の許
容電流を超えないように駆動回路を制御することが可能
となる。
【0041】また、請求項4記載の発明によれば、商用
電源の電圧が変動した場合にもスイッチング素子の損失
の急激な増大を抑制すると共に、スイッチング素子の許
容電流を超えないように駆動回路を制御し、且つ電源電
圧の高い状態での動作時には電源電圧の急峻な変化を検
知する感度が高くなりスイッチング素子を保護すること
が可能となる。
【0042】また、請求項5記載の発明によれば、商用
電源の電圧が変動した場合にもスイッチング素子の損失
の急激な増加を抑制すると共に、機器の急激な電力増加
や過電流によるヒューズ破壊等を防ぐことが可能とな
る。
【0043】また、請求項6記載の発明によれば、商用
電源の電圧が変動した場合にもスイッチング素子の損失
の急激な増加を抑制すると共に、機器の急激な電力増加
や過電流によるヒューズ破壊等を防ぎ、更に電源電圧の
高い状態での動作時には電源電圧の急峻な変化を検知す
る感度が高くなりスイッチング素子を保護することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における誘導加熱調理器を示
すブロック図
【図2】同、誘導加熱調理器のスイッチング素子のオン
時間とVceの関係図
【図3】本発明の実施例2における誘導加熱調理器を示
すブロック図
【図4】同、誘導加熱調理器の入力電圧に対する入力電
圧変化率の関係図
【図5】本発明の実施例3における誘導加熱調理器を示
すブロック図
【図6】同、誘導加熱調理器のスイッチング素子のオン
時間とコイル電流の関係図
【図7】本発明の実施例4における誘導加熱調理器を示
すブロック図
【図8】同、誘導加熱調理器のスイッチング素子のオン
時間と入力電流の関係図
【図9】従来例における誘導加熱調理器を示すブロック
【図10】同、誘導加熱調理器のスイッチング素子のオ
ン時間とVceの関係図
【符号の説明】
11 商用電源 12 ダイオードブリッジ 13 平滑用コンデンサ 14 インバータ回路 14a 加熱コイル 14b 共振コンデンサ 14c スイッチング素子 15 駆動回路 16 入力電圧検知手段 17 出力電圧検知手段 18 第1の制御設定手段 19 過電圧保護回路 19a 微分回路 19b 制御停止手段 20 第2の制御設定手段 21 コイル電流検知手段 22 第3の制御設定手段 23 第4の制御設定手段 24 入力電流検知手段 25 第5の制御設定手段 26 第6の制御設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子のオンオフ制御により
    交流電源を高周波電力に変換するインバータ回路を備
    え、前記スイッチング素子の両端電圧は、そのオン時間
    及び前記交流電源の電源電圧に応じた許容値以下に制御
    されるとともに、所定の絶対値以下となるよう制御され
    てなる誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 スイッチング素子のオンオフ制御により
    交流電源を高周波電力に変換するインバータ回路を備
    え、前記スイッチング素子は、その両端電圧がオン時間
    及び前記交流電源の電源電圧に応じた許容値以下に制御
    されるとともに、前記交流電源電圧の変化率が所定値以
    上となれば停止するよう制御されてなる誘導加熱調理
    器。
  3. 【請求項3】 スイッチング素子のオンオフ制御により
    交流電源を高周波電力に変換するインバータ回路を備
    え、前記スイッチング素子の入力電流は、そのオン時間
    及び前記交流電源の電源電圧に応じた許容値以下に制御
    されるとともに、所定の絶対値以下となるよう制御され
    てなる誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 スイッチング素子の停止に係わる交流電
    源電圧の変化率の値を交流電源電圧に応じて変更してな
    る請求項2記載の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 スイッチング素子の入力電流は、そのオ
    ン時間及び交流電源の電源電圧に応じた許容値以下に制
    御されるとともに、所定の絶対値以下となるよう制御さ
    れてなる請求項1記載の誘導加熱調理器。
  6. 【請求項6】 スイッチング素子は、交流電源電圧の変
    化率が所定値以上となれば停止するよう制御されてなる
    請求項1記載の誘導加熱調理器。
JP27547197A 1997-10-08 1997-10-08 誘導加熱調理器 Pending JPH11111441A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2690923A1 (en) * 2012-07-23 2014-01-29 Whirlpool Corporation A power supply device for a household appliance and an operating method thereof
JP2014022348A (ja) * 2012-07-24 2014-02-03 Panasonic Corp 炊飯器
JP2017011835A (ja) * 2015-06-18 2017-01-12 高周波熱錬株式会社 熱処理用電力変換装置及び方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2690923A1 (en) * 2012-07-23 2014-01-29 Whirlpool Corporation A power supply device for a household appliance and an operating method thereof
JP2014022348A (ja) * 2012-07-24 2014-02-03 Panasonic Corp 炊飯器
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