JP2006236650A - 誘導加熱電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インバータ自身のサージ保護機能を強化するインバータ制御手段を提供し、電源環境を制約するバリスタ保護機能に依存しない雷サージ保護手段を実現する誘導加熱電源装置を提供する。
【解決手段】 誘導加熱電源装置において、雷サージ電圧によりLCローパスフィルター手段コイルに蓄積したサージエネルギーによる電源電圧の上昇を監視する電源電圧監視手段と、前記電源電圧監視手段により所定電圧を超えた場合スイッチ手段の導通信号を遮断する導通制限手段と、遮断タイミングからの経過時間を計時し、所定時間遮断状態を保持した後通電可能状態とする導通制限保持手段とを構成したことにより、電源電圧上昇時の誘導加熱コイルへの電流チャージエネルギを制限し、フライバック電圧による過電圧破壊とフライバック期間中の再通電による突入電流破壊を防止したサージ保護手段を特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、定着装置の外来サージ保護手段に関し、特に誘導加熱により定着を行うインバータ電源装置を用いた誘導加熱電源装置に関する。
プリンタの定着用誘導加熱電源のようにチョークコイルとスイッチング周波数平滑用フィルムコンデンサによりフィルタを構成し、脈流DC電源をスイッチ手段に電源を供給し、スイッチングにより誘導加熱コイルに通電して脈流DC電圧に比例した高周波交流電流を通電する誘導加熱電源装置において、雷サージの電圧がフィルタのチョークコイルを瞬間的にチャージし、放電することにより電源電圧を上昇させ、過電圧下のスイッチによるフライバック電圧によりスイッチ素子を壊してしまうのを防止するため、フィルタ後のライン間にバリスタを配し、定電圧特性により導通させ電圧上昇を抑制し保護していた。
一方、バリスタはラインノイズなどの過電圧で導通を繰り返すと劣化し最終的に発火する性質を有するため、閾値電圧は入力電圧に対して十分マージンを持って設定するのが望ましい。しかし、バリスタの電圧に対するインピーダンス特性変化は、他の定電圧素子に比べてなだらかにしか変化しないため、過電圧保護のためには閾値電圧を許容電圧より十分低くしないと過電圧抑制効果が得られない。
そこで、バリスタ発火に対する防護措置を十分とった上でやむ終えず低めの閾値電圧を設定していた。
図5は、従来例の誘導加熱を電子写真プリンタの定着器に適用したシングル電圧共振型誘導加熱電源のハード構成を説明する構成図である。
また図6は前記図5のスイッチング制御部913のハード構成を説明する構成図である。
904は整流ブリッジダイオードであり、商用電源901に電源スイッチ902、ヒューズ903を介して接続し、AC電圧を全波整流する。905はチョークコイルであり整流ブリッジダイオード904出力に直列に接続し、商用電源周波数を通過させるとともにスイッチング周波数の流出を阻止する。906はフィルムコンデンサでありチョークコイル905下流のライン間に接続し、スイッチング周波数に対する電源インピーダンスを低下させ、前記チョークコイル905との組み合わせによりローパスフィルタを構成している。
907はバリスタであり前記フィルタの下流のライン間に接続し、ライン間の電圧が定格電圧を上回った場合定電圧特性によりオンし電圧上昇を抑制する。
908はスイッチ手段であり絶縁ゲートバイポーラトランジスタ912(以後IGBTと呼ぶ)とその波形整形回路からなる。IGBT912は、FETに迫る高速性とトランジスタの耐圧及び低飽和電圧特性を兼ね備え、低損失で大電力を高速にスイッチする機能を有する。
909は誘導加熱コイルであり前記スイッチ手段908のIGBT912のコレクタとDC電源手段であるローパスフィルタ出力との間に直列に接続している。
913はスイッチング制御部であり、オン幅制御信号915を入力し、図6で説明する電力制御部1012構成によりオン幅制御信号に応じたオン幅の導通パルス信号1004を発生する。
電力制御部1012構成はオン幅タイマー1001とオフ幅タイマー1002の2つの単安定マルチバイブレータを組み合わせ、それぞれの反転出力をそれぞれ相手の入力に接続し、オン幅計時とオフ幅計時を交互に繰り返す発振器を構成し、前記発振器のオンタイマー出力を導通パルス信号1004として出力させたものである。
オフ幅タイマー1002の計時時間は、予め電圧共振周期の半周期に定めているのに対し、オン幅タイマー1001の計時時間は、オン幅制御信号915を時間とともに単調増加する積分コンデンサ電位とコンパレータ1003により比較し、積分コンデンサ電位がオン幅制御信号電位を上回ったら積分動作をリセットさせることにより、オン幅制御信号に応じてオン幅を増減するよう構成している。
前記導通パルス信号1004を、一次と二次回路を絶縁するフォトカップラ914を介してバッファ911に伝え、スイッチ手段908のIGBT912のゲート入力をドライブすることにより、オン幅制御信号に応じたデューティで誘導加熱コイル909をパルス通電し電力を制御したものである。
オフ時間はIGBT912のコレクタエミッタ間に並列に接続した共振用コンデンサ910と誘導加熱コイル909との電圧共振周期の半周期に設定していることにより、同期して再通電することにより、ゼロボルトスイッチを行いスイッチロスを極小として効率よく高周波通電を行える様にしている。
917は磁性体よりなる定着スリーブであり、誘導加熱コイル909の高周波電流の電磁誘導作用により渦電流を生じ、そのジュール熱により加熱する。
918はサーミスタであり定着スリーブ917に当接配置し、温度をCPU919のA/Dポートに入力している。
CPU919はサーミスタ918の検出温度が予め定めたターゲット温度となるようオン幅制御信号915を調節して電力を制御し温調フィードバック制御を行う。
また、スイッチング制御部913は前記スイッチ手段908の通電電流を検出するカレントトランス916の検出信号を入力し、電流値を電圧信号に変換する負荷抵抗1005、ピーク検出回路1006、平均化回路1007からなる簡易実効値電流検出処理を経てコンパレータ1008に入力し、最大電力時の電流値相当の電圧に設定された基準電圧と比較し、スイッチ手段908の通電電流実効値が最大電力時の最大電流レベルに達するとオン幅制御信号915の増大に関わらずオン幅を制限するようフィードバック制御を行うことにより、温調フィードバック制御における電力制御の最大電力を設定したものである。
図7及び図8は前記図5ハード構成における温調制御時の出力電力制御の動作を説明する波形グラフである。
図7はスイッチング導通幅を可変することにより出力を可変する電力制御のミクロ動作を説明する波形であり、1101は電力絞り込み出力時の波形群、1102は電力最大出力時の波形群である。1105、1108はスイッチ手段IGBTのゲート電圧、1106、1109はIGBTのコレクタ電流(点線はダイオード電流)、1107、1110はIGBTのコレクタエミッタ間電圧を表す。横軸は時間軸であり1105〜1107、1108〜1110の各波形群で同期している。1103はオン幅、1104はオフ幅を表す。これらの波形から分かるようにスイッチング制御部はオン幅制御信号915の大きさに応じて、スイッチ手段908のオン幅1103を調整し、誘導加熱コイルにチャージする電流の振幅を調節している。スイッチ手段をオフすると誘導加熱コイルのインダクタンスにチャージした電流エネルギを共振コンデンサに再チャージする電圧共振の半周期にあたる期間1104だけオフ時間を取り、再度オンするときにゼロボルトスイッチさせ、理論上のスイッチングロスをゼロとしている。
誘導加熱コイル両端に発生する電圧は、誘導加熱コイルにチャージする電流の振幅に比例するため、一周期の出力は電流振幅即ちオン幅の二乗に比例するものの、周波数が低下するため、定着スリーブに発生させる熱エネルギーはオン幅にほぼ比例する。
図8は図7で説明した電力制御動作を商用周波数半周期以上に渡るマクロなスケールにおける実効値電力制御の動作を説明する波形である。1204〜1210よりなる波形群は横軸である時間軸で同期しており、前記図7で説明している2つの電力制御動作状態について商用周波数のそれぞれ半周期の電力通電動作波形とその移行イメージを説明している。1201は1102の電力最大出力時の波形群に対応し、1203は電力絞り込み出力時の波形群に対応する。また1202は電力最大出力時1201から電力絞り込み出力時1203への商用周波数複数周期に渡る時間の電力絞り込み出力時電力移行イメージを時間軸を圧縮して表したものである。
1204は整流ダイオード904の全波整流出力の波形である。この電圧は905、906からなるローパスフィルタに入力し、1205に示される波形がフィルタを通過した出力電圧として出力される。1206はCPU919のD/Aポートから出力されるオン幅制御信号915の波形であり、電力絞り込み出力時1203は電力最大出力時1201に比べて低く、1207のIGBTゲートオン信号の波形のようにオン幅が狭まっている。1208はIGBTのコレクタ電流波形、1209はIGBTのコレクタエミッタ間電圧の波形である。1210は前記ローパスフィルタを通じて流れる電源電流波形であり、ローパスフィルタ特性によりスイッチ周波数に関しての実効電流が流れる。
誘導加熱コイルはL負荷であるため、チャージ電流はその時の電源電圧に比例する。
従って1208電流波形及び1209電圧波形に示すようにマクロ動作としては、オン幅を少なくとも商用周波数半周期に渡って一定とした場合、スイッチによる電流と電圧の振幅は商用周波数を全波整流した脈流電圧の時間変化に比例して変化する。
このようにオン幅制御信号を商用周波数の半周期より長い周期で変化させ調節することにより、1210の電源電流波形のように商用周波数電圧変化に同期して電流が流れるため見かけ上、力率100%の可変電力ヒーターとなり、あたかもインピーダンス調整可能な抵抗体のヒーターように動作させ、出力を制御し、温調制御を構成したものである。
1011は過電流保護部でありスイッチング制御部913に配設され、カレントトランス916の検出信号を入力し、電流値を電圧信号に変換する負荷抵抗1005を経てコンパレータ1011に入力し、誘導加熱コイルのチャージ電流が共振コンデンサに再チャージした際の最大電圧がスイッチ手段であるIGBTの破壊電圧未満となるよう遮断電流レベルを設定し、相当の電圧に設定された基準電圧と比較し、スイッチ手段908の通電電流実遮断電流レベルに達すると直ちにオン幅タイマーをリセットし、誘導加熱コイルの通電を遮断するよう保護手段を構成したものである。
以下に前記保護手段によるサージ電圧に対する保護機能を説明する。
図9は前記シングル電圧共振型誘導加熱電源におけるサージ電圧保護動作を説明する保護動作波形説明図である。
図9の1301の列は従来例を説明するモーターのブラシノイズなどの通常のサージ電圧が商用電源に印加されたときの過電圧保護動作を説明する保護動作波形説明図である。
1302の列は従来例である雷サージ対策の原因である雷サージ電圧が印加された場合の過電圧保護動作不全を説明する保護動作波形説明図である。
1303の列は従来例である雷サージ対策を説明する商用電源に雷サージ電圧が印加された場合の過電圧保護動作を説明する保護動作波形説明図である。
1304から1310迄の各波形は図8同様、横軸である時間軸で同期している。
1304は整流ダイオード904の全波整流出力の波形であり、ローパスフィルタの入力電圧でもある。
1305は、フィルタを通過した出力電圧である。1306はオン幅制御信号915の波形である。
1307はIGBTゲートオン信号の波形である。1308はIGBTのコレクタ電流波形、1309はIGBTのコレクタエミッタ間電圧の波形である。1310は前記ローパスフィルタの通過電流波形である。
図10は従来例雷サージ対策の保護動作波形時間軸で拡大対比した保護動作波形説明図である。1302列の雷サージ未対策時の波形はグレーで表示している。
先ず、図9の1301列のモーターのブラシノイズなど、エネルギ量が低い通常のサージ電圧が印加された場合の過電流保護機能による過電圧保護動作を説明する。
商用電源よりサージ電圧がフィルタに入力されると、チョークコイル905により一旦阻止され、さらに電流チャージされたエネルギも、フィルムコンデンサ906により積分され、元のサージ電圧に比較して緩やかに電圧が立ち上がり、ライン間バリスタ907による放電電流が徐々に上昇し、さらに電圧上昇が抑圧される。電源電圧の上昇に比例して、IGBTの通電によるコレクタ電流の立ち上がり速度も上昇する。このタイムスケールでは制御上のオン幅は一定であるためチャージ電流が過大になる。よってチャージ電流が過電流遮断レベル(1311)に達すると、前記過電流保護部1011が働き、誘導加熱コイルの電流チャージは過電流遮断レベル以上行われることはない。電圧共振波形のピーク値もIGBTの過電圧破壊レベル以下に制限される。
次に、1302の列の従来例雷サージ対策の原因であって雷サージ電圧が印加された場合の過電圧保護動作不全を生じたときの動作を図10の時間軸拡大対比波形も加えて説明する。
商用電源より雷のようにエネルギ量とピーク電圧が高く、立ち上がりが急峻であって、降伏後は電流モードに切り替わり強制的にサージエネルギーが注入されるコンビネーション波形発生器による雷サージ電圧が入力されると、チョークコイル905は一旦サージ電圧を阻止するもののサージエネルギーが大きいため瞬時に電流がチャージされ、フィルムコンデンサ906による積分電圧も通常のサージ電圧に比べて急激に立ち上がりピーク電圧も大きい。
ライン間に用いる金属酸化物バリスタのV−I特性は、ツェナーダイオードなどのスイッチ的にインピーダンス変化する特性とは異なり、定格電圧から電圧の上昇とともにインピーダンスが緩やか低下する特性を有するため、雷サージのようにチョークコイルにチャージされるエネルギが大きい場合、電源環境を考慮して高めに設定した470V定格のライン間バリスタ907による放電電流では、フィルタ出力に現れる電圧上昇を十分抑えきることができない(1401)。よって、IGBTに掛かる電圧もさらに上昇し、この電圧で通電を行うとチャージ電流の立ち上がり速度もさらに上昇し、過電流遮断レベル(1311)を超えたことを検出して、ゲート信号をオフし遮断しても、遮断の応答遅れ時間(1405)の間にチャージ電流ピーク値が過電流遮断レベルを相当分上回ってしまう。従ってオフ動作により共振電圧ピークがIGBTの過電圧破壊レベル(1312)を上回りIGBTを過電圧破壊してしまう問題があった(1406)。
次に図10に従来例である雷サージ対策であるバリスタ定格を引き下げた場合の過電圧保護動作を説明する。
従来例雷サージ対策では、ライン間バリスタ907の定格電圧を470V(1402)から270V(1404)迄引き下げて放電動作を電圧の低い内から早めに効かせ、雷サージエネルギによるフィルタ部出力の電位上昇(1403)を強く抑制したものである。このように、フィルタ部出力の電位上昇を強く抑制したことにより、誘導加熱コイルのチャージ電流の上昇速度を落とし、過電流遮断の応答遅れによるピーク電流も下げる。よって、チャージ電流に比例した電圧共振波形のピーク値を1407から1408のレベルに引き下げ(1313)IGBTの過電圧破壊レベル未満に制限しIGBTを過電圧から保護したものである。
特開2004−061559号公報 特開2002−237377号公報
しかしながら、前記従来例によればバリスタ電圧を高く設定できないため、電源事情の良くない辺境地域の保証電源条件外の電源環境で使用することが困難となり、近年のIT化のグローバリゼーションに対応できない問題があった。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたものであって、インバータ自身のサージ保護機能を強化するインバータ制御手段を提供し、電源環境を制約するバリスタ保護機能に依存しない雷サージ保護手段を実現する誘導加熱電源装置を提供することを目的とする。
本発明は前記問題点を解決するために発明したものであり、
商用電源周波数は通過させスイッチング周波数以上の電流は阻止する、チョークコイルとスイッチング周波数平滑用フィルムコンデンサの少なくとも一対から成るローパスフィルタ手段と、前記ローパスフィルタ手段脈流DC電圧を電源としてスイッチ手段に供給し、誘導加熱コイルを周期的に通電し、商用周波数の電圧変化に比例させた実効電流を商用電源より導入するインバータ電源手段を有した誘導加熱電源装置において、
前記ローパスフィルタ手段の出力電圧を予め設定した基準電圧と比較する電源電圧監視手段と、前記電源電圧監視手段出力信号に基づきスイッチ手段の導通を制限する導通制限手段と、導通制限手段の導通制限状態を保持する導通制限保持手段とにより、導通動作によりスイッチ素子に許容電圧を超えて電圧が印加されるのを防止したスイッチ素子保護制御手段を講じたものである。
即ち、インバータ電源手段はスイッチ手段を誘導加熱コイルと共振用コンデンサのLC並列共振回路に直列に接続し、共振周期に同期して通電を行う電圧共振方式であって、前記電源電圧監視手段により基準電圧を超えた場合スイッチ手段の導通信号を遮断する導通制限手段と、前記遮断タイミングから計時し所定時間遮断状態を保持した後通電可能状態とする導通制限保持手段により、電源電圧上昇時の誘導加熱コイルの導通を遮断して電流チャージエネルギを制限し、フライバック電圧を許容電圧以下に制限するとともに、フライバック期間中のスイッチング素子の再通電による突入電流よりスイッチ素子を保護するスイッチ素子保護制御手段を講じたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱電源装置。
また、前記導通制限保持手段の遮断状態計時時間は共振回路の半周期とし、導通制限解除後の再通電によるスイッチング素子の突入電流破壊に対するマージンを最大化したものである。
また、前記電圧共振方式の計時手段はスイッチ手段オフ周期発生手段と共用化するよう構成したことによりシンプルかつローコストに過電圧保護手段を講じたものである。
商用AC電源をDC電圧に整流し、ローパスフィルタ手段出力の脈流DC電圧を電源をスイッチしてなるインバータ電源手段を有した誘導加熱電源装置において、
雷サージ電圧によるローパスフィルタ手段に蓄積したサージエネルギーによる電圧上昇を監視する電源電圧監視手段と、前記電源電圧監視手段により所定電圧を超えた場合スイッチ手段の導通信号を遮断する導通制限手段と、遮断タイミングからの経過時間を計時し、所定時間遮断状態を保持した後通電可能状態とする導通制限保持手段とを構成したことにより、電源電圧上昇時の誘導加熱コイルへの導通を遮断して電流チャージエネルギを制限し、フライバック電圧によるスイッチ素子の過電圧破壊を防止するとともに、フライバック期間中の再通電によるスイッチング素子の突入電流破壊を防止したものである。また、遮断状態を共振回路の半周期に設定することにより、フライバック期間中の再通電によるスイッチング素子の突入電流破壊に対するマージンを最大化したものである。また、前記電圧共振方式の計時手段をスイッチ手段オフ周期発生手段と共用化するよう構成したことによりシンプルかつローコストに過電圧保護手段を構成したものである。これらの構成により、インバータ電源の過電圧サージに対する耐性が高まり、従来雷サージ対策であるライン間バリスタの定格電圧の引き下げによる対策に依存することなく対策でき、バリスタ電圧の引き上げが可能となる。
よって、近年のIT化のグローバリゼーションにより、電源事情の良くない辺境地域で使用される機会が増え、保証電源条件外であっても品質をより高めることが販売戦略上有利になりつつある状況にあって、バリスタ定格電圧の引き上げにより保証電源条件外での耐サージ特性実力のアップが可能となり、より広い地域への拡販が可能となるメリットがある。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
図1は本発明実施例1のハード構成を説明する概略構成図であり、前記図5の従来例のハード構成の説明図と同一機能を有する同一構成は同一番号を付し説明を省略する。
101は電源電圧監視手段でありローパスフィルタ手段の出力電圧を分圧抵抗102と103により圧縮し、予め設定した基準電圧104と比較し、単安定マルチバイブレータ106のセット端子に入力する。単安定マルチバイブレータ106は電源電圧監視手段出力信号を受け取るとQ出力をセットし、ロジック制御手段109に入力してスイッチパルスのスイッチ手段への伝達を阻止し導通を制限する導通制限手段を構成するとともに、単安定マルチバイブレータ106の電流設定抵抗107により設定した定電流を積分コンデンサ108にチャージし、所定電圧に達するまでQ出力のセット状態を保持し続け、導通制限手段の導通制限状態を保持する導通制限保持手段を構成したものである。
図2は、前記図1のハード構成における雷サージに対する保護動作を説明する波形説明図である。
商用電源901より雷サージ電圧(204)が入力されると、そのサージ電圧はローパスフィルタ手段のチョークコイル905に印加され、1KVを超える50Ωのパルスによりチョークコイルを瞬時に電流チャージする。雷サージパルスそのものは最長でも50μSEC以内で消失するものの、その期間にチョークコイル905に電流チャージされたエネルギがフィルムコンデンサ906に再チャージされることにより、チョークコイル905とフィルムコンデンサ906の共振時定数によりローパスフィルタ手段の出力電圧が上昇する(203)。
電源電圧監視手段101はローパスフィルタ手段の出力電圧を監視し、過電圧遮断レベル(201)に到達すると前述ハード手段により、IGBTのゲート電圧をスイッチング制御部からの導通パルス信号(202)に関わらず所定時間ローレベルとしIGBTの導通を遮断し(207)、再度電源電圧監視手段101によりローパスフィルタ手段の出力電圧を監視し過電圧遮断レベル以下に低下するまで同様に制御をくりかしたものである(203)。
これらの動作によりスイッチング手段の電源電圧が雷サージエネルギによりバリスタによる吸収を超えて急上昇し、誘導加熱コイルの急激な電流チャージが生じてしまう条件においても、早く遮断し誘導加熱コイルへのチャージを電流を低く抑制することができる(208)。よって、共振コンデンサ910との共振ピーク電圧(209)も抑制することができ、IGBTの過電圧破壊を防止したスイッチ素子保護制御手段を構成したものである。
図3は本発明実施例2のハード構成を説明する概略構成図であり、前記図5の従来例のハード構成及び前記図1の実施例1のハード構成を説明する概略構成図と同一機能を有する同一構成は同一番号を付し説明を省略する。
本実施例2の特徴として、前記実施例1では導通制限保持手段に独立した単安定マルチバイブレータを設け保持したのに対し、本実施例2では、導通制限保持手段にスイッチング制御部913のオフ幅タイマーを共用したことにある。
以下に図3に従って、ハード構成を説明する。
101は電源電圧監視手段であり前記実施例1同様ローパスフィルタ手段出力の過電圧を監視している。
電源電圧監視手段出力は、フォトカップラ301を介してスイッチング制御部913のオン幅タイマー1001のリセット入力に接続している。
図4は、前記図2のハード構成における雷サージに対する保護動作を説明する波形説明図である。
前記実施例1同様に商用電源901より雷サージ電圧が入力されるとローパスフィルタ手段の出力電圧が上昇する。
電源電圧監視手段101はローパスフィルタ手段の出力電圧を監視し、過電圧遮断レベルに到達すると前述ハード手段により、スイッチング制御部913のオン幅タイマー1001をリセットする。
スイッチング制御部は、導通パルス信号をオフにし、スイッチ手段の導通を制限する導通制限手段を構成するとともに、オフ幅タイマーをセットし、導通制限状態をオフ幅タイマーに設定した時間保持し続ける導通制限保持手段と、前記導通制限保持手段の保持状態を解除する導通制限解除手段とを同時に構成したものである。導通制限が解除されるとオンタイマー1001がセットされ、再度電源電圧監視手段101によりローパスフィルタ手段の出力電圧を監視し過電圧遮断レベル以下に低下するまで同様に制御をくりかしたものである。
これらの構成により前記実施例1と同様のスイッチ素子保護制御手段を講じるとともに、導通制限時間を誘導加熱コイルの共振周期の半分に設定したオフタイマーと同じにすることができ、スイッチング密度を上げ過電圧状態から早く脱出することができる。もちろん前記実施例1の導通制限保持時間を共振周期の半分に設定しても良いが、本実施例2の方がシンプルで高効率かつ信頼性の高いインバータ電源を構成できるメリットがある。
本発明実施例1のハード構成を説明する概略構成図 本発明実施例1の雷サージに対する保護動作を説明する波形説明図 本発明実施例2のハード構成を説明する概略構成図 本発明実施例2の雷サージに対する保護動作を説明する波形説明図 従来例のシングル電圧共振型誘導加熱電源のハード構成を説明する構成図 従来例のスイッチング制御部ハード構成を説明する構成図 従来例の温調制御時の出力電力制御のミクロ動作を説明する波形図 従来例の温調制御時の出力電力制御のマクロ動作を説明する波形図 従来例のシングル電圧共振型誘導加熱電源のサージ電圧保護動作を説明する波形図 従来例の通常サージと雷サージ印加時の保護動作の時間軸拡大比較波形図
符号の説明
101 電源電圧監視手段
102 分圧抵抗
103 分圧抵抗
104 基準電圧
106 単安定マルチバイブレータ(導通制限保持手段)
107 電流設定抵抗
108 定電流を積分コンデンサ
109 ロジック制御手段
201 過電圧遮断レベル
202 導通パルス信号
203 過電圧保護動作
204 整流ダイオード904の全波整流出力の波形
205 ローパスフィルタ出力電圧波形
206 CPUD/Aポートからのオン幅制御信号915の波形
207 IGBTゲートオン信号波形
208 IGBTのコレクタ電流波形
209 IGBTのコレクタエミッタ間電圧波形
210 ローパスフィルタ電流波形
301 フォトカップラ
901 商用電源
902 電源スイッチ
903 ヒューズ
904 整流ブリッジダイオード
(901〜904) 整流手段
905 チョークコイル
906 フィルムコンデンサ
(905〜906) ローパスフィルタ手段
907 バリスタ
908 スイッチ手段
909 誘導加熱コイル
910 共振用コンデンサ
911 バッファ
912 IGBT
913 スイッチング制御部
914 フォトカップラ
915 オン幅制御信号
916 カレントトランス
917 定着スリーブ
918 サーミスタ
919 CPU
1001 オン幅タイマー
1002 オフ幅タイマー
1003 コンパレータ
1004 導通パルス信号
1005 負荷抵抗
1006 ピーク検出回路
1007 平均化回路
1008 コンパレータ
1009 最大電力制御部
1010 コンパレータ
1011 過電流保護部
1012 電力制御部
1101 電力絞り込み出力時の波形群
1102 電力最大出力時の波形群
1103 オン幅
1104 オフ幅
1105 スイッチ手段IGBTのゲート電圧
1106 IGBTのコレクタ電流(点線はダイオード電流)
1107 IGBTのコレクタエミッタ間電圧
1108 スイッチ手段IGBTのゲート電圧
1109 IGBTのコレクタ電流(点線はダイオード電流)
1110 IGBTのコレクタエミッタ間電圧
1201 電力最大出力時の波形群
1202 出力時電力移行イメージ時間軸圧縮波形図
1203 電力絞り込み出力時の波形群
1204 整流ダイオード904の全波整流出力の波形
1205 ローパスフィルタ出力電圧波形
1206 CPUからのオン幅制御信号915の波形
1207 IGBTゲートオン信号波形
1208 IGBTのコレクタ電流波形
1209 IGBTのコレクタエミッタ間電圧波形
1210 ローパスフィルタ電流波形
1301 通常サージ電圧印加時の過電圧保護動作を説明する保護動作波形
1302 雷サージ電圧印加時の過電圧保護動作不全を説明する保護動作波形
1303 従来雷サージ対策の雷サージ電圧印加時の過電圧保護動作波形
1304 整流ダイオード904の全波整流出力の波形
1305 ローパスフィルタ出力電圧
1306 CPUからのオン幅制御信号915の波形
1307 IGBTゲートオン信号波形
1308 IGBTのコレクタ電流波形
1309 IGBTのコレクタエミッタ間電圧の波形
1310 ローパスフィルタの通過電流波形
1311 過電流遮断レベル
1312 過電圧破壊レベル
1313 ピーク電圧降下
1401 従来雷サージ未対策フィルタ出力電圧上昇
1402 470Vバリスタの定格レベル
1403 従来雷サージ対策フィルタ出力電圧上昇
1404 270Vバリスタの定格レベル
1405 遮断の応答遅れ時間
1406 過電圧破壊タイミング

Claims (4)

  1. 商用電源周波数は通過させスイッチング周波数以上の電流は阻止する、チョークコイルとスイッチング周波数平滑用フィルムコンデンサの少なくとも一対から成るローパスフィルタ手段と、前記ローパスフィルタ手段脈流DC電圧を電源としてスイッチ手段に供給し、誘導加熱コイルを周期的に通電し、商用周波数の電圧変化に比例させた実効電流を商用電源より導入するインバータ電源手段を有した誘導加熱電源装置において、
    前記ローパスフィルタ手段の出力電圧を予め設定した基準電圧と比較する電源電圧監視手段と、前記電源電圧監視手段出力信号に基づきスイッチ手段の導通を制限する導通制限手段と、導通制限手段の導通制限状態を保持する導通制限保持手段とにより、導通動作によりスイッチ素子に許容電圧を超えて電圧が印加されるのを防止したスイッチ素子保護制御手段を講じたことを特徴とする誘導加熱電源装置。
  2. 前記インバータ電源手段はスイッチ手段を誘導加熱コイルと共振用コンデンサのLC並列共振回路に直列に接続し、共振周期に同期して通電を行う電圧共振方式であって、前記電源電圧監視手段により基準電圧を超えた場合スイッチ手段の導通信号を遮断する導通制限手段と、前記遮断タイミングから計時し所定時間遮断状態を保持した後通電可能状態とする導通制限保持手段により、電源電圧上昇時の誘導加熱コイルの導通を遮断して電流チャージエネルギを制限し、フライバック電圧を許容電圧以下に制限するとともに、フライバック期間中のスイッチング素子の再通電による突入電流よりスイッチ素子を保護するスイッチ素子保護制御手段を講じたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱電源装置。
  3. 前記導通制限保持手段の遮断状態計時時間は共振回路の半周期とし、フライバック期間中の再通電によるスイッチング素子の突入電流破壊に対するマージンを最大化したことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱電源装置。
  4. 前記導通制限保持手段の計時手段はスイッチ手段オフ周期発生手段を兼ねたことを特徴とする請求項2または3記載の誘導加熱電源装置。
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