JPH11109641A - ポジ型感光性平版印刷版 - Google Patents

ポジ型感光性平版印刷版

Info

Publication number
JPH11109641A
JPH11109641A JP26431197A JP26431197A JPH11109641A JP H11109641 A JPH11109641 A JP H11109641A JP 26431197 A JP26431197 A JP 26431197A JP 26431197 A JP26431197 A JP 26431197A JP H11109641 A JPH11109641 A JP H11109641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
group
layer
photosensitive
printing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP26431197A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Imaizumi
充弘 今泉
Keiji Akiyama
慶侍 秋山
Seiji Uno
誠次 宇野
Shiro Tan
史郎 丹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP26431197A priority Critical patent/JPH11109641A/ja
Priority to EP98106412A priority patent/EP0871070B1/en
Priority to US09/055,969 priority patent/US6114089A/en
Priority to DE69819584T priority patent/DE69819584T2/de
Publication of JPH11109641A publication Critical patent/JPH11109641A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れ、耐刷性能、消去性能、残色・焼き出し
性能、耐薬品性能が良好なポジ型感光性平版印刷版を提
供すること。 【解決手段】 陽極酸化処理及び親水化処理が施された
アルミニウム支持体上に、(イ)アルミナ層と相互作用
する単位及び(ロ)親水化処理層と相互作用する単位を
含む高分子化合物を含有する中間層を設けた上に、ポジ
型感光層を設けてなるポジ型感光性平版印刷版が提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性平版印刷版に
関し、特にポジ型感光性平版印刷版に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、広く使用されているポジ型感
光性平版印刷版は、粗面化処理あるいはアルカリエッチ
ングあるいは陽極酸化処理を施したアルミニウム支持体
上に、o−キノンジアジド化合物を含むポジ型感光層を
設けたものである。o−キノンジアジド化合物は紫外線
露光によりカルボン酸に変化することが知られており、
画像露光後アルカリ水溶液で現像すると当該感光層の露
光部のみが溶解除去され、支持体表面が露出する。従っ
て、未露光部(画像部)は親油的な感光層が残存するた
めインキ受容部になり、露光部(非画像部)は親水的な
支持体表面が露出するため、水を保持しインキ反発部に
なる。ところが、アルミニウム支持体表面は親水性が不
十分であるために、インキ反発力が不十分であり、非画
像部にインキが付着する問題があった(以後、汚れ性能
と呼ぶ)。従って、通常は汚れ性能を良化する目的で、
非画像部を親水化する必要がある。ところが、一般に親
水化処理した支持体上にポジ型感光層を設けると、親水
的な支持体表面と親油的な感光層との密着が悪いため、
正常に印刷することができる枚数が減ってしまう問題が
ある(以後、耐刷性能という)。従って、通常は現像時
に、珪酸ナトリウムや珪酸カリウム等の珪酸塩を含む現
像液を用いることにより、非画像部のみを親水化してい
た。ところが、珪酸塩を含む現像液を用いる場合、Si
2に起因する固形物が析出し、あるいは現像廃液を中
和処理する際にSiO2に起因するゲルが生成し、その
結果、自動現像機の現像浴槽内や送液管内で珪酸塩を主
成分とする現像処理液が固化しセンサーの誤作動を招い
たり、配管中の液詰まりを生じる等の問題点があった。
【0003】従って、予め表面を親水化処理した支持体
にポジ型感光層を設けても、支持体と感光層との密着が
良く、耐刷性能が劣化しない技術が望まれていた。
【0004】上記の諸問題を解決するため、米国特許第
3,136,636号明細書においては、ポリアクリル
酸、カルボキシルメチルヒドロキシエチルセルロース等
の水溶性ポリマーの中間層を設けることが提案されてい
るが、未だ耐刷力の点で満足のゆくものではなかった。
米国特許第4,483,913号明細書においては、ポ
リ (ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)のよう
な4級アンモニウム化合物の中間層を設けることが提案
されているが、汚れ性能が不十分であり満足のゆくもの
ではなかった。また、予め表面を親水化処理した支持体
にポジ感光層を設けたポジ型平版印刷版は、消去性能
(一般に消去液と称される薬品を用いて不要な画像部の
除去を行う際の除去の容易さ)も十分ではなく、その改
良が望まれていた。また、残色(感光層中に添加した染
料が、現像後の非画像部支持体上に残存する程度)ある
いは焼き出し性能(現像前の露光部と未露光部の光学濃
度の差)についても十分ではなく、その改良が望まれて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、汚れと耐刷性能が良好なポジ型感光性平版印刷版を
提供することにある。本発明の他の目的は、消去性能及
び残色・焼き出し性能、耐薬品性能(プレートクリーナ
ーで画像を拭きながら印刷する際正常に印刷することが
できる枚数)が良好なポジ型感光性平版印刷版を提供す
ることにある。更に、本発明の他の目的は、珪酸塩を含
まない現像液を用いて現像した場合においても、汚れと
耐刷性能及び消去性能、残色、焼き出し性能、耐薬品性
能が良好なポジ型感光性平版印刷版を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、下記感光性平版印刷版により上記の目的を解決す
るに至った。即ち、本発明によれば、陽極酸化処理及び
親水化処理が施され表面にアルミナ層及び親水化処理層
を有するアルミニウム支持体上に、(イ)該アルミナ層
と相互作用する単位及び(ロ)該親水化処理層と相互作
用する単位を含む高分子化合物を含有する中間層を設
け、更に該中間層上にポジ型感光層を設けてなるポジ型
感光性平版印刷版が提供されて、上記目的が達成され
る。
【0007】従来、珪酸塩処理等により親水化処理を施
したアルミニウム支持体上に感光層を設けると密着性が
低く、耐刷性能が著しく低かった。本発明においては、
(イ)アルミナ層と相互作用する単位と(ロ)親水化処
理層と相互作用する単位を含む高分子化合物を含有する
中間層を設けることにより、画像部においては密着力が
向上し、耐刷性能及び耐薬品性が著しく向上した。更
に、非画像部においては、当該高分子化合物中はアルカ
リ現像液に親和性を有するので、この高分子化合物は支
持体表面から除去される。従って、非画像部において
は、現像処理により親水化処理された支持体表面が露出
するため、汚れ性能も良好であった。加えて、現像処理
液として、珪酸塩を含有する現像処理液を必ずしも必要
としないので、自動現像機の現像浴槽内や送液管内で珪
酸塩を主成分とする現像処理液が固化しセンサーの誤作
動を招いたり、配管中の液詰まりを生じる等の問題点が
なくなり、煩雑な洗浄作業や交換作業が不要となった。
更に、驚くべきことに消去性能、残色及び焼き出し性能
も極めて良好であった。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、本発明のポジ型感光性平版
印刷版の中間層に含有される高分子化合物(以下、「本
発明の高分子化合物」というときもある)について詳し
く説明する。上述したように、上記高分子化合物は、
(イ)アルミナ層と相互作用する単位(単位(イ)とい
う)と、(ロ)親水化処理層と相互作用する単位(単位
(ロ)という)を含有している。ここで、「アルミナ層
と相互作用する単位」とは、アルミナを主成分とした薄
層クロマトグラフィーをメタノールで展開したときのR
f値が0.5以下、好ましくは0.2以下の単量体(単
量体(イ)という)から誘導され、下記単量体(ロ)と
重合して生成する高分子化合物を構成する単位のことで
ある。また、「親水化処理層と相互作用する単位」と
は、シリカを主成分とした薄層クロマトグラフィーをメ
タノールで展開したときのRf値が0.5以下、好まし
くは0.2以下の単量体(単量体(ロ)という)から誘
導され、上記単量体(イ)と重合して生成する高分子化
合物を構成する単位のことである。
【0009】本発明の高分子化合物は、好ましくは、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂及びポリスチレンで例示さ
れるビニル系単量体の付加重合体、又はウレタン樹脂、
ポリエステル、ポリアミドで例示される重付加重合体あ
るいは重縮合重合体である。より好ましくは、上記ビニ
ル系単量体の付加重合体である。特に好ましい高分子化
合物は、単量体(イ)として下記一般式(1)又は
(2)で表される単量体を用い、単量体(ロ)として下
記一般式(3)、(4)又は(5)で表される単量体を
用いて共重合して得られるものである。
【0010】単量体(イ)は、酸基を有する単量体、ア
ルキレンオキシ基を有する単量体、オニウム基を有する
単量体等から適宜選択することができる。
【0011】酸基を有する単量体(イ)について、まず
説明する。酸基として好ましいものは、酸解離指数(p
Ka)が7以下のものであり、より好ましくは−COO
H,−SO3 H,−OSO3 H,−PO3 2 ,−OP
3 2 ,−CONHSO2−,−SO2 NHSO2
であり、更に好ましくは−COOHである。特に好まし
い酸基を有する単量体(イ)は、下記の一般式(1)あ
るいは一般式(2)で表される単量体である。
【0012】
【化1】
【0013】式中、Aは2価の連結基を表す。Bは芳香
族基あるいは置換芳香族基を表す。D及びEはそれぞれ
独立して2価の連結基を表す。Gは3価の連結基を表
す。X及びX′はそれぞれ独立してpKaが7以下の酸
基あるいはそのアルカリ金属塩あるいはアンモニウム塩
を表す。R1 は水素原子、アルキル基またはハロゲン原
子を表す。a,b,d,eはそれぞれ独立して0または
1を表す。tは1〜3の整数である。式中、より好まし
くは、Aは−COO−または−CONH−であり、Bは
フェニレン基あるいは置換フェニレン基をであり、その
置換基は水酸基、ハロゲン原子あるいはアルキル基であ
り、D及びEは、それぞれ独立して、アルキレン基ある
いは式Cn2nO、Cn2nSあるいはCn2n+1Nで表
される2価の連結基であり、Gは式Cn2n-1、Cn
2n-1O、Cn2n-1Sで表される2価の連結基あるいは
n2nNで表される3価の連結基であり(ここでnは
1〜12の整数を表す)、X及びX′はそれぞれ独立し
てカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、硫酸モノエス
テルあるいは燐酸モノエステルであり、R1は水素原子
またはアルキル基であり、a,b,d,eは、それぞれ
独立して、0または1であるが、aとbは同時に0では
ない。酸基を有する単量体(イ)の中で、特に好ましく
は一般式(1)で示す化合物であり、Bはフェニレン基
あるいは置換フェニレン基を表し、その置換基は水酸基
あるいは炭素数1〜3のアルキル基である。D及びE
は、それぞれ独立して、炭素数1〜2のアルキレン基あ
るいは酸素原子で連結した炭素数1〜2のアルキレン基
を表す。R1 は水素原子あるいはメチル基を表す。Xは
カルボン酸基を表す。aは0であり、bは1である。
【0014】酸基を有する単量体(イ)の具体例を以下
に示す。但し、本発明はこの具体例に限定されるもので
はない。 (酸基を有する単量体(イ)の具体例)アクリル酸(R
f:0.09)、メタクリル酸(Rf:0.09)、マ
レイン酸(Rf:0.00)、
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】単量体(イ)の別のタイプの具体例とし
て、下記の単量体を挙げることができる。
【0018】
【化4】
【0019】単量体(ロ)は、オニウム基を有する化合
物、アルキレンオキシ基を有する単量体等から適宜選択
される。
【0020】上記オニウム基を有する単量体(ロ)は、
典型的には下記一般式(3)、(4)、(5)で表わさ
れる。
【0021】
【化5】
【0022】上記式(3)〜(5)中、Jは2価の連結
基を表す。Kは芳香族基あるいは置換芳香族基を表す。
Mはそれぞれ独立して2価の連結基を表す。Y1は周期
律表第V族の原子を表し、Y2は周期律表第VI族の原子
を表す。Z-は対アニオンを表す。R2は水素原子、アル
キル基またはハロゲン原子を表す。R3,R4,R5,R 7
はそれぞれ独立して水素原子あるいは場合によっては置
換基が結合してもよいアルキル基、芳香族基、アラルキ
ル基を表し、R6はアルキリジン基あるいは置換アルキ
リジンを表すが、R3とR4あるいはR6とR7はそれぞれ
結合して環を形成してもよい。j,k,mはそれぞれ独
立して0または1を表す。uは1〜3の整数を表す。
【0023】オニウム基を有するより好ましい単量体
(ロ)は、一般式(3)〜(5)において、Jが−CO
O−又は−CONH−であり、Kがフェニレン基又は置
換フェニレン基であり、その置換基が水酸基、ハロゲン
原子又はアルキル基であり、Mがアルキレン基又は式C
n2nO、Cn2nSあるいはCn2n+1Nで表される2
価の連結基であり(ここでnは1〜12の整数であ
り)、Y1が窒素原子またはリン原子であり、Y2がイオ
ウ原子であり、Z-がハロゲンイオン、PF6 -、BF 4 -
又はR8SO3 -であり、R2が水素原子またはアルキル基
であり、R3,R4,R 5,R7が、それぞれ独立して、水
素原子又は場合によっては置換基が結合してもよい炭素
数1〜10のアルキル基、芳香族基、アラルキル基を表
し、R6が炭素数1〜10のアルキリジン基又は置換ア
ルキリジンであり、但しR3とR4又はR 6とR7がそれぞ
れ結合して環を形成してもよく、そしてj,k,mが、
それぞれ独立して、0または1である(但しjとkが同
時に0となることはない)ものである。
【0024】特にオニウム基を有する上記単量体(ロ)
は、Kがフェニレン基又は置換フェニレン基であり、そ
の置換基が水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基であ
り、Mが炭素数1〜2のアルキレン基又は酸素原子で連
結した炭素数1〜2のアルキレン基であり、Z-が塩素
イオン又はR8SO3 -であり、R2が水素原子又はメチル
基であり、jが0であり、そしてkが1であるものであ
る。
【0025】オニウム基を有する上記単量体(ロ)の具
体例を以下に示す。但し、この具体例に限定されるもの
ではない。 (オニウム基を有する単量体(ロ)の具体例)
【0026】
【化6】
【0027】単量体(ロ)の別のタイプのとして、4−
クラウンエーテル、6−クラウンエーテルを含有するも
のを挙げることができる。
【0028】中間層に含有される本発明の高分子化合物
は、単位(イ)を5モル%以上、好ましくは10モル%
以上、特に好ましくは15〜95モル%含み、単位
(ロ)を1モル%以上、好ましくは5モル%以上、特に
好ましくは5〜85モル%含むことが望ましい。単位
(イ)を20モル%以上含むことにより、アルカリ現像
時の除去性が一層促進され、単位(ロ)を1モル%以上
含むことにより単位(イ)との相乗効果により密着性が
一層向上される。また、単位(イ)は1種類あるいは2
種類以上組み合わせても良く、また、単位(ロ)も1種
類あるいは2種類以上組み合わせても良い。更に、中間
層は、単位(イ)及び(ロ)の種類、これら単位の組成
比あるいは分子量の異なる高分子化合物を2種類以上含
有してもよい。
【0029】次に、中間層に用いられる高分子化合物の
代表的な例を以下に示す。なお、ポリマー構造の組成比
はモル百分率を表す。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】本発明に係る高分子化合物は、一般には、
ラジカル連鎖重合法を用いて製造することができる
(“Textbook of Polymer Science" 3rd ed,(1984)F.W.
Billmeyer,A Wiley-Interscience Publication参照)。
本発明の高分子化合物の分子量は広範囲であってもよい
が、光散乱法を用いて測定した時、重量平均分子量(M
w)が500〜2,000,000であることが好まし
く、また2,000〜600,000の範囲であること
が更に好ましい。また、本発明の高分子化合物中に含ま
れる未反応モノマー量は広範囲であってもよいが、20
重量%以下であることが好ましく、また10重量%以下
であることが更に好ましい。
【0035】次に、中間層に含有される本発明の高分子
化合物の合成例を示す。 〔合成例〕 p−ビニル安息香酸とビニルベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロリドとの共重合体(No.1)の合成 p−ビニル安息香酸[北興化学工業(株)製]146.
9g(0.99mol)、ビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロリド44.2g(0.21mol)及び
2−メトキシエタノール446gを1Lの3口フラスコ
に取り、窒素気流下攪拌しながら、加熱し75℃に保っ
た。次に2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル2,7
6g(12mmol)を加え、攪拌を続けた。2時間
後、2,2−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル2,76g
(12mmol)を追加した。更に、2時間後、2,2
−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル2.76g(12mm
ol)を追加した。2時間攪拌した後、室温まで放冷し
た。この反応液を攪拌下12Lの酢酸エチル中に注い
だ。析出する固体を濾取し、乾燥した。その収量は18
9.5gであった。得られた固体は光散乱法で分子量測
定を行った結果、重量平均分子量(Mw)は3.2万で
あった。本発明の他の高分子化合物も同様の方法で合成
される。
【0036】上記高分子化合物を含有する中間層は、後
述する親水化処理を施したアルミニウム板上に種々の方
法により塗布して設けられる。
【0037】この中間層は次のような方法で設けること
ができる。メタノール、エタノール、メチルエチルケト
ン等の有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤あるいはこれ
ら有機溶剤と水との混合溶剤に上記高分子化合物を溶解
させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける
方法と、メタノール、エタノール、メチルエチルケトン
等の有機溶剤あるいはこれら有機溶剤と水との混合溶剤
もしくはそれらの混合溶剤に上記高分子化合物を溶解さ
せた溶液に、アルミニウム板を浸漬して高分子化合物を
吸着させ、しかる後、水等によって洗浄、乾燥して有機
中間層を設ける方法である。前者の方法では、上記高分
子化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を種々
の方法で塗布できる。例えば、バーコーター塗布、回転
塗布、スプレー塗布、カーテン塗布等いずれの方法を用
いてもよい。また、後者の方法では、溶液の濃度は0.
01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%であ
り、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃
であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒
〜1分である。上記の溶液は、アンモニア、トリエチル
アミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、リン
酸、硫酸、硝酸等の無機酸、ニトロベンゼンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸等の有機スルホン酸、フェニ
ルスルホン酸等の有機ホスホン酸、安息香酸、クマル
酸、リンゴ酸等の有機カルボン酸等種々有機酸性物質、
ナフタレンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホニル
クロライド等の有機酸クロライド等によりpHを調整
し、pH=0〜12、より好ましくはpH=0〜5、の
範囲で使用することもできる。また、感光性平版印刷版
の調子再現性改良のために黄色染料を添加することもで
きる。本発明の高分子化合物の乾燥後の被覆量は、2〜
100mg/m2 が適当であり、好ましくは5〜50m
g/m2 である。上記被覆量が2mg/m2 よりも少な
いと、十分な効果が得られない。また、100mg/m
2 より多くても同様である。
【0038】次に本発明のポジ型感光性平版印刷版につ
いて(1)支持体、(2)感光性組成物、(3)現像処
理の順に詳しく説明する。また、本発明において、感光
性平版印刷版はPS版ということもある。
【0039】<1>支持体 以下に本発明のポジ型感光性平版印刷版に使用される支
持体及びその処理に関して説明する。 (アルミニウム板)本発明において用いられるアルミニ
ウム板は、純アルミニウム又はアルミニウムを主成分と
し微量の異原子を含むアルミニウム合金等の板状体であ
る。この異原子には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグ
ネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン
等がある。合成組成としては、10重量%以下の異原子
含有率のものである。本発明に好適なアルミニウムは、
純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウム
は、精錬技術上製造が困難であるため、できるだけ異原
子を含まないものがよい。また、上述した程度の異原子
含有率のアルミニウム合金であれば、本発明に使用し得
る素材という事ができる。このように本発明に使用され
るアルミニウム板は、その組成が特に限定されるもので
はなく、従来公知、公用の素材のものを適宜利用する事
ができる。好ましい素材としては、JISA 105
0、同1100、同1200、同3003、同310
3、同3005材が含まれる。本発明において用いられ
るアルミニウム板の厚さは、約0.1mm〜0.6mm程度
である。アルミニウム板を粗面化処理するに先立ち、表
面の圧延油を除去するための、例えば界面活性剤又はア
ルカリ性水溶液で処理する脱脂処理が必要に応じて行わ
れる。
【0040】(粗面化処理及び陽極酸化処理)アルミニ
ウム板の表面を粗面化処理する方法としては、機械的に
粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方
法及び化学的に表面を選択溶解させる方法がある。機械
的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラス
ト研磨法、バフ研磨法等と称せられる公知の方法を用い
ることが出来る。また、電気化学的な粗面化法としては
塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により行う方法が
ある。また、特開昭54−63902号公報に開示され
ているように両者を組み合わせた方法も利用することが
出来る。このように粗面化されたアルミニウム板は、必
要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された
後、表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処
理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いら
れる電解質としては多孔質酸化皮膜を形成するものなら
ばいかなるものでも使用することができ、一般には硫
酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用
いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によっ
て適宜決められる。陽極酸化の処理条件は用いる電解質
により種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的に
は電解質の濃度が1〜80%溶液、液温は5〜70℃、
電流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時
間10秒〜5分の範囲にあれば適当である。陽極酸化皮
膜の量は1.0g/m2以上が好適であるが、より好まし
くは2.0〜6.0g/m2の範囲である。陽極酸化皮膜
が1.0g/m2未満であると耐刷性が不十分であった
り、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、印刷
時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が
生じ易くなる。尚、このような陽極酸化処理は平版印刷
版の支持体の印刷に用いる面に施されるが、電気力線の
裏回りにより、裏面にも0.01〜3g/m2の陽極酸化
皮膜が形成されるのが一般的である。
【0041】(親水化処理)上述の処理を施した後に用
いられる親水化処理としては、従来より知られている、
親水化処理が用いられる。このような親水化処理として
は、米国特許第2,714,066号公報、第3,18
1,461号、第3,280,734号、第3,90
2,734号に開示されているようなアルカリ金属珪酸
塩(例えば珪酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法
においては、支持体が珪酸ナトリウム水溶液中で浸漬処
理されるか又は電解処理される。あるいは、特公昭36
−22063号公報に開示されている弗化ジルコン酸カ
リウム及び米国特許第3,276,868号、第4,1
53,461号、第4,689,272号に開示されて
いる様なポリビニルホスホン酸で処理する方法等が用い
られる。これらの中で、本発明において特に好ましい親
水化処理は珪酸塩処理である。珪酸塩処理について以下
に説明する。
【0042】(珪酸塩処理)上述の如き処理を施したア
ルミニウム板の陽極酸化皮膜を、アルカリ金属珪酸塩が
0.001〜30重量%、好ましくは0.005〜10
重量%であり、25℃でのpHが10〜13である水溶
液に、例えば15〜80℃で0.5〜120秒浸漬す
る。アルカリ金属珪酸塩水溶液のpHが10より低いと
液はゲル化し13.0より高いと酸化皮膜が溶解されて
しまう。本発明に用いられるアルカリ金属珪酸塩として
は、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等が
使用される。アルカリ金属珪酸塩水溶液のpHを高くす
るために使用される水酸化物としては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等がある。なお、
上記の処理液にアルカリ土類金属塩もしくは第IVB族金
属塩を配合してもよい。アルカリ土類金属塩としては、
硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウ
ム、硝酸バリウムのような硝酸塩や、硫酸塩、塩酸塩、
燐酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、ホウ酸塩等の水溶性の塩が挙
げられる。第IVB族金属塩として、四塩化チタン、三塩
化チタン、フッ化チタンカリウム、蓚酸チタンカリウ
ム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウ
ム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四
塩化ジルコニウム等を挙げることができる。アルカリ土
類金属塩もしくは、第IVB族金属塩は単独又は2以上組
み合わせて使用することができる。これらの金属塩の好
ましい範囲は0.01〜10重量%であり、更に好まし
い範囲は0.05〜5.0重量%である。珪酸塩処理に
より、アルミニウム板表面上の親水性が一層改善される
ため、印刷の際、インクが非画像部に付着しにくくな
り、汚れ性能が向上する。
【0043】(バックコート)支持体の裏面には、必要
に応じてバックコートが設けられる。かかるバックコー
トとしては、特開平5−45885号公報記載の有機高
分子化合物及び特開平6−35174号公報記載の有機
又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られ
る金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。こ
れらの被覆層のうち、Si(OCH34、Si(OC2
54、Si(OC374、Si(OC494等の珪
素のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから与
られる金属酸化物の被覆層が耐現像性に優れており特に
好ましい。
【0044】<2>感光性組成物 次に本発明の感光性平版印刷版に使用する感光性組成物
について詳しく述べる。本発明に使用される感光性組成
物としては、露光前後で現像液に対する溶解性、又は膨
潤性が変化するものであればいずれでも使用できる。以
下、代表的な感光性組成物について説明するが、これに
より本発明は限定されない。
【0045】感光性組成物の感光性化合物としては、o
−キノンジアジド化合物が挙げられ、その代表例として
o−ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。o−ナ
フトキノンジアジド化合物としては、特公昭43−28
403号公報に記載されている1,2−ジアゾナフトキ
ノンスルホン酸クロリドとピロガロール−アセトン樹脂
とのエステルであるものが好ましい。
【0046】その他の好適なo−キノンジアジド化合物
としては米国特許第3,046,120号及び同第3,
188,210号明細書中に記載されている1,2−ジ
アゾナフトキノンスルホン酸クロリドとフェノールホル
ムアルデヒド樹脂とのエステルがある。
【0047】その他の有用なo−ナフトキノンジアジド
化合物としては、数多くの特許に報告され、知られてい
るものが挙げられる。例えば、特開昭47−5303号
公報、同48−63802号公報、同48−63803
号公報、同48−96575号公報、同49−3870
1号公報、同48−13354号公報、特公昭37−1
8015号公報、同41−11222号公報、同45−
9610号公報、同49−17481号公報、特開平5
−11444号公報、特開平5−19477号公報、特
開平5−19478号公報、特開平5−107755号
公報、米国特許第2,797,213号、同第3,45
4,400号、同第3,544,323号、同第3,5
73,917号、同第3,674,495号、同第3,
785,825号、英国特許第1,227,602号、
同第1,251,345号、同第1,267,005
号、同第1,329,888号、同第1,330,93
2号、ドイツ特許第854,890号等の各明細書中に
記載されているものを挙げることができる。
【0048】更にその他のo−キノンジアジド化合物と
しては、分子量1,000以下のポリヒドロキシ化合物
と1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロリドとの
反応により得られるo−ナフトキノンジアジド化合物も
使用することができる。例えば特開昭51−13940
2号公報、同58−150948号公報、同58−20
3434号公報、同59−165053号公報、同60
−121445号公報、同60−134235号公報、
同60−163043号公報、同61−118744号
公報、同62−10645号公報、同62−10646
号公報、同62−153950号公報、同62−178
562号公報、同64−76047号公報、米国特許第
3,102,809号、同第3,126,281号、同
第3,130,047号、同第3,148,983号、
同第3,184,310号、同第3,188,210
号、同第4,639,406号等の各公報又は明細書に
記載されているものを挙げることができる。
【0049】これらのo−ナフトキノンジアジド化合物
を合成する際には、ポリヒドロキシ化合物のヒドロキシ
ル基に対して1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸ク
ロリドを0.2〜1.2当量反応させることが好まし
く、0.3〜1.0当量反応させることがさらに好まし
い。1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロリドと
しては、1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホン酸
クロリドが好ましいが、1,2−ジアゾナフトキノン−
4−スルホン酸クロリドも用いることができる。また得
られるo−ナフトキノンジアジド化合物は、1,2−ジ
アゾナフトキノンスルホン酸エステル基の位置及び導入
量の種々異なるものの混合物となるが、ヒドロキシル基
がすべて1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステ
ルに転換された化合物がこの混合物中に占める割合(完
全にエステル化された化合物の含有率)は5モル%以上
であることが好ましく、さらに好ましくは20〜99モ
ル%である。
【0050】また、o−ナフトキノンジアジド化合物を
用いずにポジ型に作用する感光性化合物として、例えば
特公昭52−2696号公報に記載されているo−ニト
リルカルビノールエステル基を含有するポリマー化合物
やピリジニウム基含有化合物(特開平4−365049
号公報等)、ジアゾニウム基含有化合物(特開平5−2
49664号公報、特開平6−83047号公報、特開
平6−324495号公報、特開平7−72621号公
報等)も本発明に使用することが出来る。更に光分解に
より酸を発生する化合物と(特開平4−121748号
公報、特開平4−365043号公報等)、酸により解
離するC−O−C基又はC−O−Si基を有する化合物
との組み合せ系も本発明に使用することができる。例え
ば光分解により酸を発生する化合物とアセタール又は
O、N−アセタール化合物との組み合せ(特開昭48−
89003号公報等)、オルトエステル又はアミドアセ
タール化合物との組み合せ(特開昭51−120714
号公報等)、主鎖にアセタール又はケタール基を有する
ポリマーとの組み合せ(特開昭53−133429号公
報等)、エノールエーテル化合物との組み合せ(特開昭
55−12995号公報、特開平4−19748号公
報、特開平6−230574号公報等)、N−アシルイ
ミノ炭素化合物との組み合せ(特開昭55−12623
6号公報等)、主鎖にオルトエステル基を有するポリマ
ーとの組み合せ(特開昭56−17345号公報等)、
シリルエステル基を有するポリマーとの組み合せ(特開
昭60−10247号公報等)、及びシリルエーテル化
合物との組み合せ(特開昭60−37549号公報、特
開昭60−121446号公報、特開昭63−2360
28号公報、特開昭63−236029号公報、特開昭
63−276046号公報等)等が挙げられる。本発明
の感光性組成物中に占めるこれらのポジ型に作用する感
光性化合物(上記のような組み合せを含む)の量は10
〜50重量%が適当であり、より好ましくは15〜40
重量%である。
【0051】o−キノンジアジド化合物は単独でも感光
層を構成し得るが、結合剤(バインダー)としてのアル
カリ水に可溶な樹脂と共に使用することが好ましい。こ
のようなアルカリ水に可溶性の樹脂としては、この性質
を有するノボラック樹脂があり、たとえばフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド
樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p
−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/
クレゾール(m−、p−、o−又はm−/p−/o−混
合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のク
レゾールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。これら
のアルカリ性可溶性高分子化合物は、重量平均分子量が
500〜100,000のものが好ましい。その他、レ
ゾール型のフェノール樹脂類も好適に用いられ、フェノ
ール/クレゾール(m−、p−、o−又はm−/p−/
o−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂
が好ましく、特に特開昭61−217034号公報に記
載されているフェノール樹脂類が好ましい。
【0052】また、フェノール変性キシレン樹脂、ポリ
ヒドロキシスチレン、ポリハロゲン化ヒドロキシスチレ
ン、特開昭51−34711号公報に開示されているよ
うなフェノール性水酸基を含有するアクリル系樹脂、特
開平2−866号公報に記載のスルホンアミド基を有す
るビニル樹脂やウレタン樹脂、特開平7−28244号
公報、特開平7−36184号公報、特開平7−361
85号公報、特開平7−248628号公報、特開平7
−261394号公報、特開平7−333839号公報
等に記載の構造単位を有するビニル樹脂等種々のアルカ
リ可溶性の高分子化合物を含有させることができる。特
にビニル樹脂においては、以下に示す(1)〜(4)の
アルカリ可溶性基含有モノマーから選ばれる少なくとも
1種を重合成分として有する皮膜形成性樹脂が好まし
い。
【0053】(1)N−(4−ヒドロキシフェニル)ア
クリルアミド又はN−(4−ヒドロキシフェニル)メタ
クリルアミド、o−、m−又はp−ヒドロキシスチレ
ン、o−又はm−ブロモ−p−ヒドロキシスチレン、o
−又はm−クロル−p−ヒドロキシスチレン、o−、m
−又はp−ヒドロキシフェニルアクリレート又はメタク
リレート等の芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、
メタクリルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリ
ル酸エステル類及びビドロキシスチレン類、(2)アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸及
びそのハーフエステル、イタコン酸、無水イタコン酸及
びそのハーフエステル等の不飽和カルボン酸、
【0054】(3)N−(o−アミノスルホニルフェニ
ル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェ
ニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフ
ェニル)アクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスル
ホニル)ナフチル〕アクリルアミド、N−(2−アミノ
スルホニルエチル)アクリルアミド等のアクリルアミド
類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタクリル
アミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メタク
リルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホニル)
ナフチル〕メタクリルアミド、N−(2−アミノスルホ
ニルエチル)メタクリルアミド等のメタクリルアミド
類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリレー
ト、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−
アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3−ア
ミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレート等のア
クリル酸エステル類等の不飽和スルホンアミド、o−ア
ミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−アミノス
ルホニルフェニルメタクリレート、p−アミノスルホニ
ルフェニルメタクリレート、1−(3−アミノスルホニ
ルフェニルナフチル)メタクリレート等のメタクリル酸
エステル類等の不飽和スルホンアミド、
【0055】(4)トシルアクリルアミドのように置換
基があってもよいフェニルスルホニルアクリルアミド、
及びトシルメタクリルアミドのような置換基があっても
よいフェニルスルホニルメタクリルアミド。更に、これ
らのアルカリ可溶性基含有モノマーの他に以下に記す
(5)〜(14)のモノマーを共重合した皮膜形成性樹
脂が好適に用いられる。(5)脂肪族水酸基を有するア
クリル酸エステル類及びメタクリル酸エステル類、例え
ば、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、(6)アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロ
ロエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジ
ルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト等の(置換)アクリル酸エステル、(7)メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸オクチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸
ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、メタクリ
ル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルメタクリレー
ト、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等の(置
換)メタクリル酸エステル、
【0056】(8)アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチ
ルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N
−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアク
リルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N
−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N
−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルア
ミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェ
ニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルア
ミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド及びN
−エチル−N−フェニルメタクリルアミド等のアクリル
アミドもしくはメタクリルアミド、(9)エチルビニル
エーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブ
チルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類、
【0057】(10)ビニルアセテート、ビニルクロロ
アセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビ
ニルエステル類、(11)スチレン、α−メチルスチレ
ン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレ
ン類、(12)メチルビニルケトン、エチルビニルケト
ン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等の
ビニルケトン類、(13)エチレン、プロピレン、イソ
ブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類、
(14)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等。
【0058】これらのアルカリ可溶性高分子化合物は、
重量平均分子量が500〜500,000のものが好ま
しい。このようなアルカリ可溶性高分子化合物は1種類
あるいは2種類以上を組み合せて使用してもよく、全組
成物の99重量%以下、好ましくは30〜95重量%、
より好ましくは50〜95重量%の添加量で用いられ
る。この範囲であると現像性及び耐刷性の点で好まし
い。
【0059】更に、米国特許第4,123,279号明
細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデ
ヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基
として有するフェノールホルムアルデヒドとの縮合物あ
るいはこれらの縮合物のo−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸エステル(例えば特開昭61−243446号公
報に記載のもの)を併用することは画像の感脂性を向上
させる上で好ましい。
【0060】(現像促進剤)本発明における感光性組成
物中には、感度アップ及び現像性の向上のために環状酸
無水物類、フェノール類及び有機酸類を添加することが
好ましい。環状酸無水物としては米国特許4,115,
128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,
6−エンドオキシ−Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、
テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無
水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハ
ク酸、無水ピロメリット酸等が使用できる。フェノール
類としては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノー
ル、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒド
ロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベ
ンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,
4′,4″−トリヒドロキシ−トリフェニルメタン、
4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,
3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタン等が挙げ
られる。
【0061】更に、有機酸類としては、特開昭60−8
8942号公報、特開平2−96755号公報等に記載
されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル
硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類及びカルボン
酸類等があり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、
ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン
酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフ
ィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香
酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,
4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、
1,4−シクロヘキセン−2,2−ジカルボン酸、エル
カ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン
酸、アミノ酸等が挙げられる。上記の環状酸無水物類、
フェノール類及び有機酸類の感光性組成物中に占める割
合は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましく
は0.1〜5重量%である。
【0062】(現像安定剤)また、本発明における感光
性組成物中には、現像条件に対する処理の安定性(いわ
ゆる現像許容性)を広げるため、特開昭62−2517
40号公報や特開平4−68355号公報に記載されて
いるような非イオン界面活性剤、特開昭59−1210
44号公報、特開平4−13149号公報に記載されて
いるような両性界面活性剤を添加することができる。非
イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリス
テアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
トリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両性界面活
性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グ
リシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2
−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエ
チルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−
N,N−ベタイン型(例えば、商品名アモーゲンK、第
一工業(株)製)及びアルキルイミダゾリン系(例え
ば、商品名レボン15、三洋化成(株)製)等が挙げら
れる。上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の感
光性組成物中に占める割合は、0.05〜15重量%が
好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0063】(焼き出し剤、染料、その他)本発明にお
ける感光性組成物中には、露光後直ちに可視像を得るた
めの焼出し剤、画像着色剤としての染料やその他のフィ
ラー等を加えることができる。本発明に用いることので
きる染料としては、特開平5−313359号公報に記
載の塩基性染料骨格を有するカチオンと、スルホン酸基
を唯一の交換基として有し、1〜3個の水酸基を有する
炭素数10以上の有機アニオンとの塩からなる塩基性染
料をあげることができる。添加量は、全感光性組成物の
0.2〜5重量%である。
【0064】また、上記特開平5−313359号公報
に記載の染料と相互作用して色調を変えさせる光分解物
を発生させる化合物、例えば特開昭50−36209号
公報(米国特許3,969,118号)に記載のo−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニド、特開
昭53−36223号(米国特許4,160,671号
公報)に記載のトリハロメチル−2−ピロンやトリハロ
メチルトリシジン、特開昭55−62444号(米国特
許2,038,801号公報)に記載の種々のo−ナフ
トキノンジアジド化合物、特開昭55−77742号
(米国特許4,279,982号)に記載の2−トリハ
ロメチル−5−アリール1,3,4−オキサジアゾール
化合物等を添加することができる。これらの化合物は単
独又は混合し使用することができる。これらの化合物の
うち400nmに吸収を有する化合物を先の黄色染料と
して用いてもよい。
【0065】画像の着色剤として前記上記特開平5−3
13359号公報公報に記載の染料以外に他の染料を用
いることができる。塩形成性有機染料を含めて好適な染
料として油溶性染料及び塩基染料をあげることができ
る。具体的には、オイルグリーンBG、オイルブルーB
OS、オイルブルー#603、(以上、オリエント化学
工業株式会社製)、ビクトリアピュアブルーBOH、ビ
クトリアピュアブルーNAPS、エチルバイオレット6
HNAPS〔以上、保土谷化学工業(株)製〕、ローダ
ミンB〔C145170B〕、マラカイトグリーン(C
142000)、メチレンブルー(C152015)等
をあげることができる。
【0066】また本発明における感光性組成物中には、
以下の黄色系染料を添加することができる。一般式
〔I〕、〔II〕あるいは〔III〕で表わされ、417n
mの吸光度が436nmの吸光度の70%以上である黄
色系染料
【0067】
【化11】
【0068】式〔I〕中、R1及びR2はそれぞれ独立に
水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基又
はアルケニル基を示す。またR1とR2は環を形成しても
よい。R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜10のアルキル基を示す。G1、G2はそれぞれ独
立にアルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシル基、アリールカルボニル基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基又はフルオロアルキルスルホニル基を示
す。またG1とG2は環を形成してもよい。さらにR1
2、R3、R4、R 5、G1、G2のうち1つ以上に1つ以
上のスルホン酸基、カルボキシル基、スルホンアミド
基、イミド基、N−スルホニルアミド基、フェノール性
水酸基、スルホンイミド基、又はその金属塩、無機又は
有機アンモニウム塩を有する。YはO、S、NR(Rは
水素原子もしくはアルキル基又はアリール基)、Se、
−C(CH32−、−CH=CH−より選ばれる2価原
子団を示し、n1は0又は1を示す。
【0069】
【化12】
【0070】式〔II〕中、R6及びR7はそれぞれ独立に
水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、
置換アリール基、ヘテロ環基、置換ヘテロ環基、アリル
基又は置換アリル基を表わし、また、R6とR7とは共に
それが結合している炭素原子と共に環を形成しても良
い。n2は0、1又は2を表わす。G3及びG4はそれぞ
れ独立に、水素原子、シアノ基、アルコキシカルボニル
基、置換アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、置換アリールオキシカルボニル基、アシル
基、置換アシル基、アリールカルボニル基、置換アリー
ルカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、フルオロ
アルキルスルホニル基を表わす。ただし、G3とG4が同
時に水素原子となることはない。また、G3とG4とはそ
れが結合している炭素原子と共に非金属原子から成る環
を形成しても良い。〕 さらにR6、R7、G3、G4のうち1つ以上に1つ以上の
スルホン酸基、カルボキシル基、スルホンアミド基、イ
ミド基、N−スルホニルアミド基、フェノール性水酸
基、スルホンイミド基、又はその金属塩、無機又は有機
アンモニウム塩を有する。
【0071】
【化13】
【0072】式〔III〕中、R8、R9、R10、R11、R
12、R13はそれぞれ同じでも異なっていてもよく水素原
子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、
シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、ニトロ基、カルボキシル基、クロル基、ブ
ロモ基を表わす。
【0073】本発明における感光性平版印刷版は、前記
の各感光性組成物の成分を溶解する溶媒に溶かして塗布
することによって得られる。ここで使用する溶媒として
は、γ−ブチロラクトン、エチレンジクロライド、シク
ロヘキサノン、メチルエチルケトン、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキ
シ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルア
セテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エ
チル、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド、水、N−メチルピロリドン、テ
トラヒドロフルフリルアルコール、アセトン、ジアセト
ンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ジエチレングリコールジメチルエーテル等があ
り、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。そ
して上記成分中の濃度(固形分)は、2〜50重量%が
適当である。塗布量としては0.5g/m2 〜4.0g
/m2 が好ましい。0.5g/m2 よりも少ないと耐刷
性が劣化する。4.0g/m2 よりも多いと耐刷性は向
上するが、感度が低下してしまう。
【0074】本発明における感光性組成物中には、塗布
法を良化するための界面活性剤、例えば、特開昭62−
170950号公報公報に記載されているようなフッ素
系界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量
は、全感光性組成物の0.01〜5重量%であり、更に
好ましくは0.05〜1.0重量%である。以上のよう
にして得られた平版印刷版では原画フィルムに対して忠
実な印刷物を得ることができるが焼ボケ及び印刷物のが
さつき感が悪い。焼ボケを改良する方法としてこのよう
にして設けられた感光量の表面を凹凸にする方法があ
る。例えば特開昭61−258255号公報公報に記載
されているように感光液中に数μmの粒子を添加し、そ
れを塗布する方法があるがこの方法では焼ボケの改良効
果も小さくかつがさつき感は全く改良されない。
【0075】ところが、例えば特開昭50−12580
5号公報、特公昭57−6582号公報、同61−28
986号公報、同62−62337号公報に記載されて
いるような感光量の表面に凹凸となる成分をつける方法
を用いると焼ボケは改良され、更に印刷物のがさつき感
は良化する。更に、特公昭55−30619号公報に記
載されているように感光物の感光波長領域に吸収を持つ
光吸収剤をマット層中に含有させると焼ボケ・がさつき
感がさらに良化する。また1インチ175線の線数から
なる原画フィルムよりも焼ボケしやすく、印刷物のがさ
つき感が出やすい1インチ300線以上の線数からなる
原画フィルム及びFMスクリーニングにより得られた原
画フィルムを用いても良好な印刷物を得ることができ
る。以上のように感光性印刷版の感光層表面に設けられ
た微少パターンは次のようなものが望ましい。すなわち
塗布部分の高さは1〜40μm、特に2〜20μmの範
囲が好ましく、大きさ(幅)は10〜10000μm、
特に20〜200μmの範囲が好ましい。また量は1〜
1000個/mm2 、好ましくは5〜500個/mm 2
の範囲である。
【0076】<3>現像処理 次に、本発明の感光性平版印刷板の現像処理について説
明する。 (露光)本発明の感光性平版印刷版は像露光された後に
現像処理される。像露光に用いられる活性光線の光源と
してはカーボンアーク灯、水銀灯、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ、タングステンランプ、ケミカルラ
ンプ等がある。放射線としては、電子線、X線、イオン
ビーム、遠赤外線等がある。また、g線、i線、Dee
p−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービー
ム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウム・
ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザ
ー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマー
レーザー、半導体レーザー、YAGレーザー等が挙げら
れる。
【0077】(現像液)本発明の感光性平版印刷版の現
像液として好ましいものは、実質的に有機溶剤を含まな
いアルカリ性の水溶液である。具体的には珪酸ナトリウ
ム、珪酸カリウム、NaOH、KOH、LiOH、第3
リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、第3リン酸
アンモニウム、第2リン酸アンモニウム、メタ珪酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、アンモニア水等のような水溶液が適当である。更
に好ましくは(a)非還元糖から選ばれる少なくとも一
種の糖類及び(b)少なくとも一種の塩基を含有し、p
Hが9.0〜13.5の範囲にある現像液である。以下
この現像液について詳しく説明する。なお、本明細書中
において、特にことわりのない限り、現像液とは現像開
始液(狭義の現像液)と現像補充液とを意味する。
【0078】(非還元糖及び塩基)この現像液は、その
主成分が、非還元糖から選ばれる少なくとも一つの化合
物と、少なくとも一種の塩基からなり、液のpHが9.
0〜13.5の範囲であることを特徴とする。かかる非
還元糖とは、遊離のアルデヒド基やケトン基を持たず、
還元性を示さない糖類であり、還元基同士の結合したト
レハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した
配糖体及び糖類に水素添加して還元した糖アルコールに
分類され、何れも好適に用いられる。トレハロース型少
糖類には、サッカロースやトレハロースがあり、配糖体
としては、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ
油配糖体等が挙げられる。また糖アルコールとしては
D,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−
ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、
D,L−タリット、ズリシット及びアロズルシット等が
挙げられる。更に二糖類の水素添加で得られるマルチト
ール及びオリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水
あめ)が好適に用いられる。これらの中で特に好ましい
非還元糖は糖アルコールとサッカロースであり、特にD
−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH
領域に緩衝作用があることと、低価格であることで好ま
しい。これらの非還元糖は、単独もしくは二種以上を組
み合わせて使用でき、それらの現像液中に占める割合は
0.1〜30重量%が好ましく、更に好ましくは、1〜
20重量%である。この範囲以下では十分な緩衝作用が
得られず、またこの範囲以上の濃度では、高濃縮化し難
く、また原価アップの問題が出てくる。尚、還元糖を塩
基と組み合わせて使用した場合、経時的に褐色に変色
し、pHも徐々に下がり、よって現像性が低下するとい
う問題点がある。
【0079】非還元糖に組み合わせる塩基としては従来
より知られているアルカリ剤が使用できる。例えば、水
酸化ナトリウム、同カリウム、同リチウム、燐酸三ナト
リウム、同カリウム、同アンモニウム、燐酸二ナトリウ
ム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同
カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カ
リウム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウ
ム、同アンモニウム等の無機アルカリ剤が挙げられる。
また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルア
ミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、モノイソプロピノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、
ピリジン等の有機アルカリ剤も用いられる。これらのア
ルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いら
れる。これらの中で好ましいのは水酸化ナトリウム、同
カリウムである。その理由は、非還元糖に対するこれら
の量を調整することにより広いpH領域でpH調整が可
能となるためである。また、燐酸三ナトリウム、同カリ
ウム、炭酸ナトリウム、同カリウム等もそれ自身に緩衝
作用があるので好ましい。これらのアルカリ剤は現像液
のpHを9.0〜13.5の範囲になるように添加さ
れ、その添加量は所望のpH、非還元糖の種類と添加量
によって決められるが、より好ましいpH範囲は10.
0〜13.2である。
【0080】現像液には更に、糖類以外の弱酸と強塩基
からなるアルカリ性緩衝液が併用できる。かかる緩衝液
として用いられる弱酸としては、pKaが10.0〜1
3.2のものが好ましい。このような弱酸としては、Pe
rgamon Press社発行のIONISATION CONSTANTS OF ORGANI
C ACIDS IN AQUEOUS SOLUTION等に記載されているもの
から選ばれ、例えば2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロパノール−1(pKa12.74)、トリフルオロエ
タノール(同12.37)、トリクロロエタノール(同
12.24)等のアルコール類、ピリジン−2−アルデ
ヒド(同12.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同
12.05)等のアルデヒド類、サリチル酸(同13.
0)、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(同12.8
4)、カテコール(同12.6)、没食子酸(同12.
4)、スルホサリチル酸(同11.7)、3,4−ジヒ
ドロキシスルホン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロ
キシ安息香酸(同11.94)、1,2,4−トリヒド
ロキシベンゼン(同11.82)、ハイドロキノン(同
11.56)、ピロガロール(同11.34)、o−ク
レゾール(同10.33)、レゾルシノール(同11.
27)、p−クレゾール(同10.27)、m−クレゾ
ール(同10.09)等のフェノール性水酸基を有する
化合物、
【0081】2−ブタノンオキシム(同12.45)、
アセトキシム(同12.42)、1,2−シクロヘプタ
ンジオンジオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベ
ンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグ
リオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム
(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.
35)等のオキシム類、アデノシン(同12.56)、
イノシン(同12.5)、グアニン(同12.3)、シ
トシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同12.
1)、キサンチン(同11.9)等の核酸関連物質、他
に、ジエチルアミノメチルホスホン酸(同12.3
2)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香酸
(同12.29)、イソプロピリデンジホスホン酸(同
12.10)、1,1−エチリデンジホスホン酸(同1
1.54)、1,1−エチリデンジホスホン酸1−ヒド
ロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール(同1
2.86)、チオベンズアミド(同12.8)、ピコリ
ンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸(同1
2.5)等の弱酸が挙げられる。
【0082】これらの弱酸の中で好ましいのは、スルホ
サリチル酸、サリチル酸である。これらの弱酸に組み合
わせる塩基としては、水酸化ナトリウム、同アンモニウ
ム、同カリウム及び同リチウムが好適に用いられる。こ
れらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせ
て用いられる。上記の各種アルカリ剤は濃度及び組み合
わせによりpHを好ましい範囲内に調整して使用され
る。
【0083】(界面活性剤)現像液には、現像性の促進
や現像カスの分散及び印刷版画像部の親インキ性を高め
る目的で必要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添加
できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カ
チオン系、ノニオン系及び両性界面活性剤が挙げられ
る。界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリル
フェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エ
ステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエ
リスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコ
ールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分エステル
類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル
類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステ
ル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリ
グリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン
化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部
分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−
ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エ
ステル、トリアルキルアミンオキシド等の非イオン性界
面活性剤、
【0084】脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキ
シアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、
ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキ
ルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩
類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテ
ル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム
塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム
塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキ
ルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステ
ル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル
塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫
酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エス
テル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸
化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸
化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等
のアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩類、テトラブ
チルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩
類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチ
レンポリアミン誘導体等のカチオン性界面活性剤、カル
ボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイ
ン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類等の両性
界面活性剤が挙げられる。以上挙げた界面活性剤の中で
ポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチレ
ン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等のポ
リオキシアルキレンに読み替えることもでき、それらの
界面活性剤もまた包含される。
【0085】更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフ
ルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤であ
る。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のアニオ
ン型、パーフルオロアルキルベタイン等の両性型、パー
フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオ
ン型及びパーフルオロアルキルアミンオキサイド、パー
フルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオ
ロアルキル基及び親水性基含有オリゴマー、パーフルオ
ロアルキル基及び親油性基含有オリゴマー、パーフルオ
ロアルキル基、親水性基及び親油性基含有オリゴマー、
パーフルオロアルキル基及び親油性基含有ウレタン等の
非イオン型が挙げられる。上記の界面活性剤は、単独も
しくは2種以上を組み合わせて使用することができ、現
像液中に0.001〜10重量%、より好ましくは0.
01〜5重量%の範囲で添加される。
【0086】(現像安定化剤)現像液には、種々の現像
安定化剤が用いられる。それらの好ましい例として、特
開平6−282079号公報記載の糖アルコールのポリ
エチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウム
ヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウム塩、テト
ラブチルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩及
びジフェニルヨードニウムクロライド等のヨードニウム
塩が好ましい例として挙げられる。更には、特開昭50
−51324号公報記載のアニオン界面活性剤又は両性
界面活性剤、また特開昭55−95946号公報記載の
水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−14252
8号公報に記載されている水溶性の両性高分子電解質が
ある。更に、特開昭59−84241号公報のアルキレ
ングリコールが付加された有機ホウ素化合物、特開昭6
0−111246号公報記載のポリオキシエチレン・ポ
リオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面活性
剤、特開昭60−129750号公報のポリオキシエチ
レン・ポリオキシプロピレンを置換したアルキレンジア
ミン化合物、特開昭61−215554号公報記載の重
量平均分子量300以上のポリエチレングリコール、特
開昭63−175858号公報のカチオン性基を有する
含フッ素界面活性剤、特開平2−39157号公報の酸
又はアルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加
して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水
溶性ポリアルキレン化合物等が挙げられる。
【0087】(有機溶剤)本発明の現像液は実質的に有
機溶剤を含まないものであるが、必要により有機溶剤が
加えられる。かかる有機溶剤としては、水に対する溶解
度が約10重量%以下のものが適しており、好ましくは
5重量%以下のものから選ばれる。例えば、1−フェニ
ルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニル
−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、
4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブ
タノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオ
キシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m
−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベンジル
アルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノー
ル、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロ
ヘキサノール及び4−メチルシクロヘキサノール、N−
フェニルエタノールアミン及びN−フェニルジエタノー
ルアミン等を挙げることができる。本発明の現像液にお
いて実質的に有機溶剤を含まないとは、有機溶剤の含有
量が使用液の総重量に対して5重量%以下であることを
いう。その使用量は界面活性剤の使用量と密接な関係が
あり、有機溶剤の量が増すにつれ、界面活性剤の量は増
加させることが好ましい。これは界面活性剤の量が少な
く、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤が完全に溶解
せず、従って、良好な現像性の確保が期待できなくなる
からである。
【0088】(還元剤)現像液には更に還元剤を加える
ことができる。これは印刷版の汚れを防止するものであ
り、特に感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型感光
性平版印刷版を現像する際に有効である。好ましい有機
還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メ
トール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾ
ルシン等のフェノール化合物、フェニレンジアミン、フ
ェニルヒドラジン等のアミン化合物が挙げられる。更に
好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水素
酸、亜リン酸、亜リン酸水素酸、亜リン酸二水素酸、チ
オ硫酸及び亜ジチオン酸等の無機酸のナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩等を挙げることができる。こ
れらの還元剤のうち汚れ防止効果が特に優れているのは
亜硫酸塩である。これらの還元剤は使用時の現像液に対
して好ましくは、0.05〜5重量%の範囲で含有され
る。
【0089】(有機カルボン酸)現像液には更に有機カ
ルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン
酸は炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸及び芳香族
カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例とし
ては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸等
があり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸
である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸
でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。芳香族カル
ボン酸としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセ
ン環等にカルボキシル基が置換された化合物で、具体的
には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−
ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−ア
ミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6
−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ナフト
エ酸、2−ナフトエ酸等があるがヒドロキシナフトエ酸
は特に有効である。上記脂肪族及び芳香族カルボン酸は
水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩又はア
ンモニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用い
る現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はない
が、0.1重量%より低いと効果が十分でなく、また1
0重量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないばか
りか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることがあ
る。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対して
0.1〜10重量%であり、より好ましくは0.5〜4
重量%である。
【0090】(その他)現像液には、更に必要に応じ
て、防腐剤、着色剤、増粘剤、消泡剤及び硬水軟化剤等
を含有させることもできる。硬水軟化剤としては例え
ば、ポリ燐酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩及びア
ンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレ
ントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキ
サ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、
ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテ
トラ酢酸及び1,3−ジアミノ−2−プロパノールテト
ラ酢酸等のアミノポリカルボン酸及びそれらのナトリウ
ム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩、アミノトリ(メ
チレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレ
ンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレ
ンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチ
レンホスホン酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン
トリ(メチレンホスホン酸)及び1−ヒドロキシエタン
−1,1−ジホスホン酸やそれらのナトリウム塩、カリ
ウム塩及びアンモニウム塩を挙げることができる。
【0091】このような硬水軟化剤はそのキレート化力
と使用される硬水の硬度及び硬水の量によって最適値が
変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像液
に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜0.
5重量%の範囲である。この範囲より少ない添加量では
所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲より
多い場合は、色抜け等、画像部への悪影響がでてくる。
現像液の残余の成分は水である。現像液は、使用時より
も水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に
水で希釈するようにしておくことが運搬上有利である。
この場合の濃縮度は、各成分が分離や析出を起こさない
程度が適当である。
【0092】本発明の感光性平版印刷版の現像液として
はまた、特開平6−282079号公報記載の現像液も
使用できる。これは、SiO2/M2O(Mはアルカリ金
属を示す)のモル比が0.5〜2.0の珪酸アルカリ金
属塩と、水酸基を4以上有する糖アルコールに5モル以
上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレ
ンオキシド付加化合物を含有する現像液である。糖アル
コールは糖のアルデヒド基及びケトン基を還元してそれ
ぞれ第一、第二アルコール基としたものに相当する多価
アルコールである。糖アルコールの具体的な例として
は、D,L−トレイット、エリトリット、D,L−アラ
ビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、
D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリ
ット、ズルシット、アロズルシット等であり、更に糖ア
ルコールを縮合したジ、トリ、テトラ、ペンタ及びヘキ
サグリセリン等も挙げられる。上記水溶性エチレンオキ
シド付加化合物は上記糖アルコール1モルに対し5モル
以上のエチレンオキシドを付加することにより得られ
る。さらにエチレンオキシド付加化合物には必要に応じ
てプロピレンオキシドを溶解性が許容できる範囲でブロ
ック共重合させてもよい。これらのエチレンオキシド付
加化合物は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いて
もよい。これらの水溶性エチレンオキシド付加化合物の
添加量は現像液(使用液)に対して0.001〜5重量
%が適しており、より好ましくは0.001〜2重量%
である。この現像液にはさらに、現像性の促進や現像カ
スの分散及び印刷版画像部の親インキ性を高める目的で
必要に応じて、前述の種々の界面活性剤や有機溶剤を添
加できる。
【0093】(現像及び後処理)かかる組成の現像液で
現像処理されたPS版は水洗水、界面活性剤等を含有す
るリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を主成分とす
るフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。本
発明のPS版の後処理にはこれらの処理を種々組み合わ
せて用いることができる。近年、製版・印刷業界では製
版作業の合理化及び標準化のため、PS版用の自動現像
機が広く用いられている。この自動現像機は、一般に現
像部と後処理部からなり、PS版を搬送する装置と、各
処理液槽及びスプレー装置からなり、露光済みのPS版
を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液を
スプレーノズルから吹き付けて現像及び後処理するもの
である。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に
液中ガイドロール等によってPS版を浸漬搬送させて現
像処理する方法や、現像後一定量の少量の水洗水を版面
に供給して水洗し、その廃水を現像液原液の希釈水とし
て再利用する方法も知られている。このような自動処理
においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じてそ
れぞれの補充液を補充しながら処理することができる。
また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い
捨て処理方式も適用できる。このような処理によって得
られた平版印刷版はオフセット印刷機に掛けられ、多数
枚の印刷に用いられる。
【0094】
【実施例】次に、本発明の実施例を示し、詳細に説明す
る。なお、下記実施例におけるパーセントは、他に指定
のない限り、すべて重量%である。 (実施例1〜4、比較例1〜5)厚さ0.24mmのJI
S A1050アルミニウム板の表面をナイロンブラシ
と400メッシュのパミストンの水懸濁液を用い砂目立
てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウム
水溶液に70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、
流水で水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗した。
これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電
流を用いて1%硝酸水溶液中で260クーロン/dm2
陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さ
を測定したところ0.55μm(Ra表示)であった。
ひきつづいて30%のH2SO4水溶液中に浸漬し、55
℃で2分間デスマットした後、20%H2SO4水溶液中
で電流密度14A/dm2、陽極酸化皮膜量が2.5g/m
2相当になるように陽極酸化し、水洗して基板[A]を
作成した。基板[A]を珪酸ナトリウム2.5重量%水
溶液で30℃で10秒処理し、水洗して基板[B]を作
成した。この様にして処理された基板[A]あるいは
[B]の表面に表1に示した本発明の高分子化合物を塗
布し、80℃で15秒間乾燥した。乾燥後の被覆量は、
15mg/m2であった。
【0095】 表1の高分子化合物 0.3g メタノール 100g 水 1g 次に、この基板上に下記感光液[A]を塗布することに
より感光層を設ける。乾燥後の感光層塗膜量は1.3g
/m2 であった。更に、真空密着時間を短縮させるた
め、特公昭61−28986号公報記載の方法でマット
層を形成させることにより、感光性平版印刷版を作成し
た(実施例1〜4)。
【0096】比較のために基板[A]に処理も中間層も
施していない基板をも作成した(比較例1、2)。更に
比較のため、基板[B]の表面上に中間層を設けていな
い基板も作成した(比較例3)。また、基板[B]の表
面上に本発明の高分子化合物に該当しない液を塗布し、
80℃で15秒間乾燥した(比較例4、5)。次にこれ
らの基板上に実施例1〜4と同様に感光層及びマット層
を設け、感光性平版印刷版を作成した。
【0097】 〔感光液A〕 1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホニルクロリドと ピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物(米国特許 第3,635,709 号明細書の実施例1に記載されているもの) 0.8g バインダー ノボラックI 1.5g ノボラックII 0.2g ノボラック以外の樹脂III 0.4g p−ノルマルオクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂 (米国特許第4,123,279 号明細書に記載されているもの) 0.02g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド 0.01g テトラヒドロ無水フタル酸 0.02g 安息香酸 0.02g ピロガロール 0.05g 4−〔p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル) アミノフェニル〕−2,6−ビス(トリクロロメチル) −S−トリアジン(以下トリアジンAと略) 0.07g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学(株)製の 対アニオンを1−ナフタレンスルホン酸に変えた染料) 0.045g F176PF(フッ素系界面活性剤) (大日本インキ化学工業(株)製) 0.01g メチルエチルケトン 15g 1−メトキシ−2−プロパノール 10g
【0098】
【化14】
【0099】このように作成した感光性平版印刷版を1
mの距離から3kWのメタルハライドランプにより1分
間画像露光し、次に示す現像液を用いて富士写真フイル
ム(株)製PSプロセッサー900VRを用いて、30
℃12秒間現像した。 現像液A:D−ソルビトール 5.1重量部 水酸化ナトリウム 1.1重量部 トリエタノールアミン・エチレンオキサイド 付加物(30モル) 0.03重量部 水 93.8重量部 現像液B:[SiO2]/[Na2O]モル比1.2 SiO2 1.4重量%の珪酸ナトリウム水溶液 100重量部 エチレンジアミン・エチレンオキサイド 付加物(30モル) 0.03重量部
【0100】このように現像処理したのち、消去液にて
不要画像部を富士写真フイルム(株)製消去液RP−2
で消去、水洗した後、消去跡の見えにくさ(消去性)を
次のように目視評価した。 ◎…消去部と非画像部の色の差が全くない ○…消去部と非画像部の色の差がほとんどない △…消去部の方が非画像部よりもわずかに濃く見える ×…消去部の方が非画像部よりも明らかに濃く見える 2×…消去部の方が非画像部よりも明らかに汚れて見え
る また、非画像部の残色は非画像部の濃度と塗布前の基板
の濃度の差を次のように目視評価した。 ◎…非画像部と塗布前の基板に色の差が全くない ○…非画像部と塗布前の基板に色の差がほとんどない △…非画像部の方が塗布前の基板よりもわずかに濃く見
える ×…非画像部の方が塗布前の基板よりも明らかに濃く見
える 2×…非画像部の方が塗布前の基板よりも極めて濃く見
える
【0101】更に、放置汚れはハイデル製印刷機SOR
−Mにて、2000枚印刷後印刷版を印刷機から外し、
60分間放置した後に再度印刷を再開し、この時の非画
像部のインキの払われかたを次のように評価した。 ○…非画像部のインキの払われかたが速い △…非画像部のインキの払われかたがやや遅い ×…非画像部のインキの払われかたがとても遅い 2×…非画像部のインキの払われかたが極めて遅い 焼き出し性は画像露光前後の感光層光学濃度の差(Δ
D)をマクベス反射濃度計を用いて測定した。露光によ
り得られた画像は露光部の濃度と未露光部の濃度のそれ
との間の差(ΔD)が大きいほど鮮明にみえる。耐薬品
性は小森印刷機(株)製印刷機スプリントを用いて5千
枚印刷毎にベタ部を富士写真フイルム(株)製プレート
クリーナー(CL−2)で拭き、正常に印刷されなくな
るまでの印刷枚数をもって評価した。この印刷枚数が多
いほど、耐薬品性が良好であることを示す。耐刷性は、
上述の耐薬品性評価と同一条件で、クリーナー拭きしな
いで印刷した時に、どれだけの枚数が印刷できるかを評
価した。この印刷枚数が多いほど、耐刷性が良好である
ことを示す。結果を表1に示す。
【0102】(実施例5〜10、比較例6〜10)厚さ
0.24mmのJIS A1050アルミニウム板の表面
をナイロンブラシと400メッシュのパミストンの水懸
濁液を用い砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%
水酸化ナトリウム水溶液に70℃で60秒間浸漬してエ
ッチングした後、流水で水洗後、20%HNO3で中和
洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正
弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で260
クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行っ
た。その表面粗さを測定したところ0.55μm(Ra
表示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4水溶液
中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、20%
2SO4水溶液中で電流密度14A/dm2、陽極酸化皮
膜量が2.5g/m2相当になるように陽極酸化し、水洗
して基板[A]を作成した。基板[A]を珪酸ナトリウ
ム0.001重量%水溶液で30℃で10秒処理し、水
洗して基板[C]を作成した。この様にして処理された
基板[A]あるいは[C]の表面に表1に示した本発明
の高分子化合物を塗布し、80℃で15秒間乾燥した。
乾燥後の被覆量は、15mg/m2であった。
【0103】 表1の高分子化合物 0.3g メタノール 90g エタノール 10g 水 1g 次に、この基板上に下記感光液[B]を塗布することに
より感光層を設けた。乾燥後の感光層塗膜量は1.8g
/m2 であった。更に、真空密着時間を短縮させるた
め、特公昭61−28986号公報記載の方法でマット
層を形成させることにより、感光性平版印刷版を作成し
た(実施例5〜8)。
【0104】比較のために基板[C]に処理も中間層も
施していない基板をも作成した(比較例6、7)。更に
比較のため、基板[D]の表面上に中間層を設けていな
い基板も作成した(比較例8)。また、基板[D]の表
面上に本発明の高分子化合物に該当しない液を塗布し、
80℃で15秒間乾燥した(比較例9、10)。次にこ
れらの基板上に実施例5〜8と同様に感光層及びマット
層を設け、感光性平版印刷版を作成した。
【0105】 〔感光液B〕 1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホニルクロリドと ピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物(米国特 許第3,635,709 号明細書の実施例1に記載されているもの) 0.9g バインダー ノボラックIV 1.60g ノボラックV 0.3g p−ノルマルオクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂 (米国特許第4,123,279 号明細書に記載されているもの) 0.02g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド 0.01g テトラヒドロ無水フタル酸 0.02g 安息香酸 0.02g ピロガロール 0.05g トリアジンA 0.07g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学(株)製の 対アニオンを1−ナフタレンスルホン酸に変えた染料) 0.10g F176PF(フッ素系界面活性剤) (大日本インキ化学工業(株)製) 0.06g メチルエチルケトン 12.0g
【0106】
【化15】
【0107】また、基板[C]の表面上に表1に示した
本発明の高分子化合物を塗布し、下記感光液[C]を塗
布する以外は実施例5〜8と同様にして感光性平版印刷
版を作成した(実施例9、10) 〔感光液C〕 1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホニルクロリドと 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物 (エステル化率90%) 0.6g N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/ アクリロニトリル/メタクリル酸メチル共重合体 (モル比45/30/25,Mw=75000) 1.7g ノボラックIV 0.7g テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g トリアジンA 0.07g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学(株)製の 対アニオンを1−ナフタレンスルホン酸に変えた染料) 0.05g F176PF(フッ素系界面活性剤) (大日本インキ化学工業(株)製) 0.06g γ−ブチロラクトン 8.0g メチルエチルケトン 12.0g 1−メトキシ−2−プロパノール 10.0g
【0108】このように作成した感光性平版印刷版を実
施例1と同様な方法で画像露光し、表1に示した様に前
述の現像液A、B用いて実施例1と同様な方法で現像処
理した。
【0109】このように現像処理したのち、実施例1と
同様な方法で消去性、残色、放置汚れ、焼き出し性、耐
刷性、耐薬品性について評価した。結果を表1に示す。
【0110】(比較例11)下記の比較高分子化合物1
を中間層に用いた以外は、実施例1と同様に行った。結
果を表1に示した。
【0111】
【化16】
【0112】(比較例12)下記の比較高分子化合物2
を中間層に用いた以外は、実施例8と同様に行った。結
果を表1に示した。
【0113】
【化17】
【0114】(比較例13)下記の比較高分子化合物3
を中間層に用いた以外は、実施例10と同様に行った。
結果を表1に示した。
【0115】
【化18】
【0116】
【表1】
【0117】表1の結果より、本発明の感光性平版印刷
版は、放置汚れ、耐刷性、消去性、残色、焼き出し性、
耐薬品性の全てにおいて優れていることがわかる。
【0118】
【発明の効果】上記の通り本発明によれば、汚れ、耐刷
性、消去性、残色、焼き出し性、耐薬品性の良好なポジ
型感光性平版印刷版を提供することができる。また、珪
酸塩を含まない現像液を用いて現像した場合において
も、汚れ、耐刷性、消去性、残色、焼き出し性、耐薬品
性の良好なポジ型感光性平版印刷版を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/039 G03F 7/039 (72)発明者 丹 史郎 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極酸化処理及び親水化処理が施された
    アルミニウム支持体上に、(イ)アルミナ層と相互作用
    する単位及び(ロ)親水化処理層と相互作用する単位を
    含む高分子化合物を含有する中間層を設けた上に、ポジ
    型感光層を設けてなるポジ型感光性平版印刷版。
  2. 【請求項2】 アルミナ層と相互作用する単位が酸基を
    有する単位である請求項1記載のポジ型感光性平版印刷
    版。
  3. 【請求項3】 親水化処理層と相互作用する単位がオニ
    ウム基を有する単位である請求項1又は2記載のポジ型
    感光性平版印刷版。
JP26431197A 1997-04-08 1997-09-29 ポジ型感光性平版印刷版 Abandoned JPH11109641A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26431197A JPH11109641A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 ポジ型感光性平版印刷版
EP98106412A EP0871070B1 (en) 1997-04-08 1998-04-07 Positive working photosensitive lithographic printing plate
US09/055,969 US6114089A (en) 1997-04-08 1998-04-07 Positive working photosensitive lithographic printing plate
DE69819584T DE69819584T2 (de) 1997-04-08 1998-04-07 Positiv arbeitende lithographische Druckplatte

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26431197A JPH11109641A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 ポジ型感光性平版印刷版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11109641A true JPH11109641A (ja) 1999-04-23

Family

ID=17401428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26431197A Abandoned JPH11109641A (ja) 1997-04-08 1997-09-29 ポジ型感光性平版印刷版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11109641A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1629975A1 (en) 2004-08-27 2006-03-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Planographic printing plate precursor and method of making planographic printing plate
EP1701213A2 (en) 2005-03-08 2006-09-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive composition
EP1705002A1 (en) 2005-03-23 2006-09-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Planographic printing plate precursor and plate-making method thereof
EP1708025A1 (en) 2005-03-25 2006-10-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic printing plate
EP1710627A1 (en) 2005-03-28 2006-10-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic printing plate
EP1757984A1 (en) 2005-08-22 2007-02-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic printing plate
EP1930770A2 (en) 2006-12-07 2008-06-11 FUJIFILM Corporation Imaging recording material and novel compound
EP1975707A1 (en) 2007-03-27 2008-10-01 Fujifilm Corporation Curable composition and planographic printing plate precursor
EP2042532A2 (en) 2007-09-28 2009-04-01 FUJIFILM Corporation Polymerizable composition and planographic printing plate precursor using the same, alkalisoluble polyrethane resin, an process for producing diol compound
EP2042340A2 (en) 2007-09-27 2009-04-01 Fujifilm Corporation Lithographic printing plate surface protective agent and platemaking method for lithographic printing plate
EP2042306A2 (en) 2007-09-28 2009-04-01 FUJIFILM Corporation Planographic printing plate precursor and method of producing a copolymer used therein
EP2042309A2 (en) 2007-09-28 2009-04-01 FUJIFILM Corporation Method of producing a negative planographic printing plate
EP2042928A3 (en) * 2007-09-28 2009-07-01 FUJIFILM Corporation Negative-working photosensitive material and negative-working planographic printing plate precursor
EP2204698A1 (en) 2009-01-06 2010-07-07 FUJIFILM Corporation Plate surface treatment agent for lithographic princting plate and method for treating lithographic printing plate

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1629975A1 (en) 2004-08-27 2006-03-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Planographic printing plate precursor and method of making planographic printing plate
EP1701213A2 (en) 2005-03-08 2006-09-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive composition
EP1705002A1 (en) 2005-03-23 2006-09-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Planographic printing plate precursor and plate-making method thereof
EP1708025A1 (en) 2005-03-25 2006-10-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic printing plate
EP1710627A1 (en) 2005-03-28 2006-10-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic printing plate
EP1757984A1 (en) 2005-08-22 2007-02-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photosensitive lithographic printing plate
EP1930770A2 (en) 2006-12-07 2008-06-11 FUJIFILM Corporation Imaging recording material and novel compound
EP1975707A1 (en) 2007-03-27 2008-10-01 Fujifilm Corporation Curable composition and planographic printing plate precursor
EP2042340A2 (en) 2007-09-27 2009-04-01 Fujifilm Corporation Lithographic printing plate surface protective agent and platemaking method for lithographic printing plate
EP2042532A2 (en) 2007-09-28 2009-04-01 FUJIFILM Corporation Polymerizable composition and planographic printing plate precursor using the same, alkalisoluble polyrethane resin, an process for producing diol compound
EP2042306A2 (en) 2007-09-28 2009-04-01 FUJIFILM Corporation Planographic printing plate precursor and method of producing a copolymer used therein
EP2042309A2 (en) 2007-09-28 2009-04-01 FUJIFILM Corporation Method of producing a negative planographic printing plate
EP2042928A3 (en) * 2007-09-28 2009-07-01 FUJIFILM Corporation Negative-working photosensitive material and negative-working planographic printing plate precursor
US7955781B2 (en) 2007-09-28 2011-06-07 Fujifilm Corporation Negative-working photosensitive material and negative-working planographic printing plate precursor
EP2204698A1 (en) 2009-01-06 2010-07-07 FUJIFILM Corporation Plate surface treatment agent for lithographic princting plate and method for treating lithographic printing plate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3810215B2 (ja) 感光性平版印刷版
US6114089A (en) Positive working photosensitive lithographic printing plate
JP3707630B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JP3894243B2 (ja) 感光性平版印刷版
JP3707638B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JP3736707B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JP3707631B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JPH1138635A (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JPH11109641A (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JPH1138629A (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JPH11327152A (ja) 感光性平版印刷版
JP3890425B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JPH1124277A (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JP3830114B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JPH08305039A (ja) 感光性平版印刷版用現像液
JP2000112128A (ja) 感光性平版印刷版
JP2000241962A (ja) 感光性平版印刷版
JP2000181053A (ja) 感光性平版印刷版
JP3862246B2 (ja) 感光性平版印刷版
JPH09244227A (ja) 平版印刷版の製造方法
JP4108255B2 (ja) 平版印刷版の製造方法
JP3611651B2 (ja) ポジ型感光性平版印刷版
JP2000112135A (ja) 感光性平版印刷版
JP3890364B2 (ja) ポジ型感光性組成物
JPH11249289A (ja) 感光性平版印刷版

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051019

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20051109