JPH1110757A - 有機溶剤が浸透しない合成樹脂管 - Google Patents
有機溶剤が浸透しない合成樹脂管Info
- Publication number
- JPH1110757A JPH1110757A JP9163770A JP16377097A JPH1110757A JP H1110757 A JPH1110757 A JP H1110757A JP 9163770 A JP9163770 A JP 9163770A JP 16377097 A JP16377097 A JP 16377097A JP H1110757 A JPH1110757 A JP H1110757A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- resin pipe
- pipe
- organic solvent
- polyethylene resin
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリエチレン樹脂管内への有機溶剤の浸透を
阻止する。 【解決手段】 ポリエチレン樹脂管の外面、内面及び内
部のうちの少なくとも1つにガス不透過性樹脂層が少な
くとも1層形成されている。
阻止する。 【解決手段】 ポリエチレン樹脂管の外面、内面及び内
部のうちの少なくとも1つにガス不透過性樹脂層が少な
くとも1層形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂管、特
に、有機溶剤の浸透を簡単な構造によって確実に阻止す
ることができる合成樹脂管に関するものである。
に、有機溶剤の浸透を簡単な構造によって確実に阻止す
ることができる合成樹脂管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン樹脂管は、有機溶剤の浸透
阻止効果を有さない。従って、有機溶剤によって汚染さ
れている土中に、例えば、水道水用ポリエチレン樹脂管
を埋設すると、土中の有機溶剤が管内に浸透して管内の
水道水を汚染する。これによって、異臭や異味が発生し
たり、あるいは、健康を害する恐れがあった。
阻止効果を有さない。従って、有機溶剤によって汚染さ
れている土中に、例えば、水道水用ポリエチレン樹脂管
を埋設すると、土中の有機溶剤が管内に浸透して管内の
水道水を汚染する。これによって、異臭や異味が発生し
たり、あるいは、健康を害する恐れがあった。
【0003】なお、ポリエチレン樹脂管は、金属管に比
べて以下のような利点を有していることから、我国にお
ける水道用ポリエチレン樹脂管の需要は、一層高まる。 酸、アルカリ、電気に対する耐腐食性に富む。 電気融着継手によって完全に一体化した管路が構築
できる。 可撓性に優れている。 引張りに対して良く伸びる。 軽量であるので施工性に優れている。 からの利点を有していることから優れた耐震性
を有する。
べて以下のような利点を有していることから、我国にお
ける水道用ポリエチレン樹脂管の需要は、一層高まる。 酸、アルカリ、電気に対する耐腐食性に富む。 電気融着継手によって完全に一体化した管路が構築
できる。 可撓性に優れている。 引張りに対して良く伸びる。 軽量であるので施工性に優れている。 からの利点を有していることから優れた耐震性
を有する。
【0004】従来、上述の問題に対処するために、以下
の方法がとられていた。 有機溶剤の浸透阻止に比較的効果があるナイロン−
6からなるフィルムをポリエチレン樹脂管に巻き付け、
これを埋設する。 有機溶剤による土壌の汚染場所を大きく迂回して、
ポリエチレン樹脂管を埋設する。 有機溶剤による土壌の汚染場所に敷設する管を、有
機溶剤が浸透しない金属製とする。
の方法がとられていた。 有機溶剤の浸透阻止に比較的効果があるナイロン−
6からなるフィルムをポリエチレン樹脂管に巻き付け、
これを埋設する。 有機溶剤による土壌の汚染場所を大きく迂回して、
ポリエチレン樹脂管を埋設する。 有機溶剤による土壌の汚染場所に敷設する管を、有
機溶剤が浸透しない金属製とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来法は、以下のような問題があった。の方法によ
れば、ナイロン−6のフィルムをポリエチレン樹脂管に
巻き付けるのに手間がかかる。しかも、埋設時にナイロ
ン−6のフィルムがポリエチレン樹脂管から剥離しない
ように慎重に埋設工事を行う必要があるので、ナイロン
−6のフィルムが巻き付けられていない場合に比べて埋
設工事に時間がかかり、しかも、施工の確実性に乏し
い。の方法によれば、配管を迂回する分だけ工事費が
高騰する。の方法によれば、樹脂管と金属管とを併用
するので、工事が煩雑となり、しかも、ポリエチレン樹
脂管が有する優れた耐震性及び耐食性が得られない。
た従来法は、以下のような問題があった。の方法によ
れば、ナイロン−6のフィルムをポリエチレン樹脂管に
巻き付けるのに手間がかかる。しかも、埋設時にナイロ
ン−6のフィルムがポリエチレン樹脂管から剥離しない
ように慎重に埋設工事を行う必要があるので、ナイロン
−6のフィルムが巻き付けられていない場合に比べて埋
設工事に時間がかかり、しかも、施工の確実性に乏し
い。の方法によれば、配管を迂回する分だけ工事費が
高騰する。の方法によれば、樹脂管と金属管とを併用
するので、工事が煩雑となり、しかも、ポリエチレン樹
脂管が有する優れた耐震性及び耐食性が得られない。
【0006】このようなことから、有機溶剤の浸透を簡
単な構造によって確実に阻止することができる合成樹脂
管の開発が望まれていたが、かかる合成樹脂管は、まだ
提案されていない。
単な構造によって確実に阻止することができる合成樹脂
管の開発が望まれていたが、かかる合成樹脂管は、まだ
提案されていない。
【0007】従って、この発明の目的は、有機溶剤の浸
透を簡単な構造によって確実に阻止することができる合
成樹脂管を提供することにある。
透を簡単な構造によって確実に阻止することができる合
成樹脂管を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
合成樹脂管の外面、内面及び内部のうちの少なくとも1
つにガス不透過性樹脂層が少なくとも1層形成され、か
くして、前記合成樹脂管内への有機溶剤の浸透を阻止す
ることに特徴を有するものである。
合成樹脂管の外面、内面及び内部のうちの少なくとも1
つにガス不透過性樹脂層が少なくとも1層形成され、か
くして、前記合成樹脂管内への有機溶剤の浸透を阻止す
ることに特徴を有するものである。
【0009】請求項2記載の発明は、前記ガス不透過性
樹脂層は、エチレンビニルアルコール共重合樹脂からな
っていることに特徴を有するものである。請求項3記載
の発明は、前記合成樹脂管は、水道用ポリエチレン樹脂
管であることに特徴を有するものである。
樹脂層は、エチレンビニルアルコール共重合樹脂からな
っていることに特徴を有するものである。請求項3記載
の発明は、前記合成樹脂管は、水道用ポリエチレン樹脂
管であることに特徴を有するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、この発明の合成樹脂管の一
実施態様を、図面を参照しながら説明する。図1は、こ
の発明の合成樹脂管を示す部分断面図、図2は、この発
明の別の合成樹脂管を示す部分断面図、図3は、この発
明の更に別の合成樹脂管を示す部分断面図である。
実施態様を、図面を参照しながら説明する。図1は、こ
の発明の合成樹脂管を示す部分断面図、図2は、この発
明の別の合成樹脂管を示す部分断面図、図3は、この発
明の更に別の合成樹脂管を示す部分断面図である。
【0011】図1に示すように、この発明の合成樹脂管
は、例えば、水道水用ポリエチレン樹脂管1の外面にガ
ス不透過性樹脂層2が形成されているものからなってい
る。ガス不透過性樹脂層2は、例えば、株式会社クラレ
から登録商標「エバール」として販売されているエチレ
ンビニルアルコール共重合樹脂からなるものである。
は、例えば、水道水用ポリエチレン樹脂管1の外面にガ
ス不透過性樹脂層2が形成されているものからなってい
る。ガス不透過性樹脂層2は、例えば、株式会社クラレ
から登録商標「エバール」として販売されているエチレ
ンビニルアルコール共重合樹脂からなるものである。
【0012】化1にエバールの分子構造を示し、表1に
エバール製フィルムと、ナイロン6、ポリエステル、ポ
リプロピレン及びポリエチレンとのガス(窒素、酸素、
二酸化炭素及びヘリウム)透過量の比較を示す。
エバール製フィルムと、ナイロン6、ポリエステル、ポ
リプロピレン及びポリエチレンとのガス(窒素、酸素、
二酸化炭素及びヘリウム)透過量の比較を示す。
【0013】
【化1】
【0014】
【表1】
【0015】表1から明らかなように、エバール製フィ
ルムは、ガス不透過性樹脂であるナイロン−6等に比べ
て大幅に優れたガス不透過性を有している。ポリエチレ
ン樹脂管1の外面にガス不透過性樹脂層2を形成するに
は、ガス不透過性樹脂製フィルムをポリエチレン樹脂管
1の外面に巻付け、融着させるか、あるいは、ポリエチ
レン樹脂管1の射出成形時に、射出成形用口金を複層化
して、ガス不透過性樹脂をポリエチレン樹脂の射出と同
時に射出する。ガス不透過性樹脂層2の肉厚は、数10
μmで良い。
ルムは、ガス不透過性樹脂であるナイロン−6等に比べ
て大幅に優れたガス不透過性を有している。ポリエチレ
ン樹脂管1の外面にガス不透過性樹脂層2を形成するに
は、ガス不透過性樹脂製フィルムをポリエチレン樹脂管
1の外面に巻付け、融着させるか、あるいは、ポリエチ
レン樹脂管1の射出成形時に、射出成形用口金を複層化
して、ガス不透過性樹脂をポリエチレン樹脂の射出と同
時に射出する。ガス不透過性樹脂層2の肉厚は、数10
μmで良い。
【0016】ガス不透過性樹脂層2は、図2に示すよう
に、ポリエチレン樹脂管1の内面に形成しても、図3に
示すように、ポリエチレン樹脂管1内に形成しても、あ
るいは、これらを組み合わせても良い。更に、例えば、
ガス不透過性樹脂層2をポリエチレン樹脂管1内に形成
する場合、ガス不透過性樹脂層2を複層に形成しても良
い。
に、ポリエチレン樹脂管1の内面に形成しても、図3に
示すように、ポリエチレン樹脂管1内に形成しても、あ
るいは、これらを組み合わせても良い。更に、例えば、
ガス不透過性樹脂層2をポリエチレン樹脂管1内に形成
する場合、ガス不透過性樹脂層2を複層に形成しても良
い。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ポリエチレン樹脂管の外面、内面あるいは内部にガ
ス不透過性樹脂層を形成することによって、外部からポ
リエチレン樹脂管内への有機溶剤の浸透を確実に防止す
ることができる。従って、有機溶剤によって汚染されて
いる土中であっても、通常の土中におけると同様にポリ
エチレン樹脂管を埋設することができるといった有用な
効果がもたらされる。
ば、ポリエチレン樹脂管の外面、内面あるいは内部にガ
ス不透過性樹脂層を形成することによって、外部からポ
リエチレン樹脂管内への有機溶剤の浸透を確実に防止す
ることができる。従って、有機溶剤によって汚染されて
いる土中であっても、通常の土中におけると同様にポリ
エチレン樹脂管を埋設することができるといった有用な
効果がもたらされる。
【図1】この発明の合成樹脂管を示す部分断面図であ
る。
る。
【図2】この発明の別の合成樹脂管を示す部分断面図で
ある。
ある。
【図3】この発明の更に別の合成樹脂管を示す部分断面
図である。
図である。
1:ポリエチレン樹脂管 2:ガス不透過性樹脂層
フロントページの続き (72)発明者 佐竹 正明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 芝崎 智 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 合成樹脂管の外面、内面及び内部のうち
の少なくとも1つにガス不透過性樹脂層が少なくとも1
層形成され、かくして、前記合成樹脂管内への有機溶剤
の浸透を阻止することを特徴とする、有機溶剤が浸透し
ない合成樹脂管。 - 【請求項2】 前記ガス不透過性樹脂層は、エチレンビ
ニルアルコール共重合樹脂からなっていることを特徴と
する、請求項1記載の合成樹脂管。 - 【請求項3】 前記合成樹脂管は、水道用ポリエチレン
樹脂管であることを特徴とする、請求項1又は2記載の
合成樹脂管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9163770A JPH1110757A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 有機溶剤が浸透しない合成樹脂管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9163770A JPH1110757A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 有機溶剤が浸透しない合成樹脂管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1110757A true JPH1110757A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15780392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9163770A Pending JPH1110757A (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 有機溶剤が浸透しない合成樹脂管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1110757A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005145015A (ja) * | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Seiko Epson Corp | 機能液供給チューブおよびこれを備えた機能液供給機構、並びに機能液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |
JP2007268906A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Mirai Ind Co Ltd | 合成樹脂製波付管 |
-
1997
- 1997-06-20 JP JP9163770A patent/JPH1110757A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005145015A (ja) * | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Seiko Epson Corp | 機能液供給チューブおよびこれを備えた機能液供給機構、並びに機能液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |
JP2007268906A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Mirai Ind Co Ltd | 合成樹脂製波付管 |
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