JPH11106897A - スパッタリングマスクの再生方法 - Google Patents

スパッタリングマスクの再生方法

Info

Publication number
JPH11106897A
JPH11106897A JP26689997A JP26689997A JPH11106897A JP H11106897 A JPH11106897 A JP H11106897A JP 26689997 A JP26689997 A JP 26689997A JP 26689997 A JP26689997 A JP 26689997A JP H11106897 A JPH11106897 A JP H11106897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask material
ito
nitric acid
mask
sputtering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26689997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ochi
弘 越智
Tadashi Ikushima
忠司 幾島
Masayoshi Miki
正義 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EHIME GENERAL SERVICE KK
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
EHIME GENERAL SERVICE KK
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EHIME GENERAL SERVICE KK, Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical EHIME GENERAL SERVICE KK
Priority to JP26689997A priority Critical patent/JPH11106897A/ja
Publication of JPH11106897A publication Critical patent/JPH11106897A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタリングによりITOが付着したマス
ク材から、廉価で、マスク材を実質的に腐食させたり、
損傷することなく、ITOのみを確実、迅速に除去し、
マスク材としての再生方法を提供する。 【解決手段】 亜硝酸イオンを含有する硝酸水溶液を用
い、ITOが付着するスパッタリングマスクを洗浄し、
マスク材からITOを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶カラーフィルタ
ー製造過程等で使用されたスパッタリングマスクの再生
方法に関する。更に詳細には液晶カラーフィルター製造
過程等に於いて、カラ−フィルター基板へのITO(イ
ンジウムと錫の酸化物)スパッタリング時に使用された
ITOが付着したスパッタリングマスクの再生方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターの製造過程におけるI
TOのパターニング方法としては、主としてフォトリソ
グラフィ法とマスクスパッタ法がある。マスクスパッタ
法ではガラス基板のオーバーコート層(保護膜)の上に
所要の開口部を形成した金属製スパッタリングマスク
(以下単にマスク材と称する場合がある。)を密着さ
せ、そのままスパッタを行うが、この時使用する金属製
のマスク材はITOで繰り返し汚染されるため、製品へ
の影響を考慮して一定使用期間毎に新しいマスク材と交
換して使用されている。
【0003】ITOの付着により汚染されたマスク材は
薬液で洗浄し、ITOをマスク材より除去する方法が考
えられるが、マスク材を洗浄再生するには、マスク材を
傷つけず、マスク材を腐食させないで、付着したITO
皮膜だけを完全に除去する必要がある。
【0004】マスクスパッタ法ではガラス基板にマスク
材を密着させ、ガラス基板にムラなくITOをスパッタ
リングさせる必要があるため、薄肉のマスク材が用いら
れている。また、高温でスパッタリングを行う場合には
ガラス基板とマスク材の熱膨張率が異なると形成される
ITOの寸法精度が悪くなったり、スパッタ中に両者の
間に熱歪みが発生し、ガラス基板表面が傷つくこともあ
るため、マスク材はガラス基板の熱膨張率に近い材料、
例えばNi合金、より具体的には42合金(Ni42
%、残部Fe等)や38合金(Ni38%、残部Fe
等)やInvar(Ni36.5%、Fe63.5%)
等が使われている。更にマスク材がガラス基板と接する
面、すなわちマスク材裏面には、多くの場合、ガラス基
板の保護と滑り性の向上を目的として樹脂コーティング
が施されている。
【0005】それ故、マスク材の洗浄再生に於いては、
マスク材を腐食させずITOを除去させることは勿論、
マスク材裏面に被着した樹脂コーティングは剥離、損傷
させない必要がある。上記した多くの課題のためか、従
来、マスク材よりITOを洗浄除去しマスク材を再生使
用する方法は知られておらず、これまではITOの付着
により汚染されたマスク材は極めて高価であるにもかか
わらず、通常廃棄処分されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者等は、スパッタリングによりITOが付着した
マスク材から、廉価で、マスク材を実質的に腐食させた
り、損傷することなくITOのみを確実、迅速に洗浄除
去し、マスク材を少なくとも数回以上再使用し得る再生
方法、更には、マスク材に被着した樹脂コーティングを
も損傷させることなく、上記ITOのみを確実、迅速に
洗浄除去し得るマスク材の再生方法を見出すことを課題
として鋭意検討した結果、特定濃度の硝酸水溶液に特定
量の亜硝酸イオンを存在せしめた水溶液を洗浄材として
用いる場合には、上記課題が全て解決し得ることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は亜硝
酸イオンを含有する硝酸水溶液を用い、ITOが付着す
るスパッタリングマスクからITOを洗浄除去すること
を特徴とするスパッタリングマスクの再生方法を提供す
るにある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に於いて洗浄対象とするス
パッタリングマスクはマスクスパッタ法に適用されたI
TOが付着するスパッタリングマスク材であれば特に制
限されないが、より具体的にはガラス基板と熱膨張率が
近いNi合金、より具体的には38合金や42合金或い
はInvarよりなるマスク材に特に優れた効果を発揮
する。
【0009】該マスク材はガラス基板との接触面に樹脂
がコーティングされたものであってもよい。ガラス基板
の保護と、ガラス基板とマスク材の接触面に於ける滑り
性の目的によりコーティングされている樹脂としては、
マスク材との密着性に優れ、耐熱性に優れる当該分野で
使用されているものであればよいが、例えばPFA(テ
トラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体)或いはFEP(テトラフルオロエチレ
ン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体)が挙げられ
る。
【0010】本発明の洗浄の対象となるマスク材はIT
Oがその表面に付着したものであれば特に制限されない
が、通常マスク材として数十回〜百回程度繰り返しスパ
ッタリングに使用したもので、その付着量はスパッタリ
ング条件により、さらには製品に要求される品質特性に
より決定されるので一義的ではない。
【0011】ITOが付着するスパッタリングマスクか
らITOを洗浄除去方法としては、通常、亜硝酸イオン
を含有する希硝酸水溶液中に該マスク材を浸漬した後、
水洗するのみで剥離、除去し得るが、必要に応じて超音
波加振や、ブラッシング、更には高圧溶液を吹きつける
等によりマスク材に被着したITOの剥離を行い、次い
で水洗、乾燥させてもよい。希硝酸水溶液とマスク材の
接触時間は付着するITOの量、マスク材の大きさ、マ
スク材の形状、超音波加振やブラッシング等の強制剥離
操作の付加の有無等により一義的ではないが、通常約3
0分〜約24時間、好ましくは約1時間〜約10時間で
ある。マスク材と接触(浸漬)せしめる硝酸水溶液の温
度は特に制限されないが通常10℃〜約40℃、好まし
くは約20〜30℃の範囲で実施される。
【0012】洗浄に使用する硝酸水溶液は、硝酸濃度が
約30〜約50重量%、好ましくは約35〜約45重量
%である。硝酸水溶液中の硝酸濃度が約10重量%以上
〜約30重量%未満ではマスク材として42合金を用い
る場合には合金の腐食速度が大きく、他方硝酸濃度が1
0重量%未満ではITOの除去に長時間を必要とする。
【0013】本発明の実施に於いては硝酸溶液中に亜硝
酸イオンを約0.001〜約5.0重量%、好ましくは
約0.01〜約0.5重量%含有せしめることを必須と
する。硝酸溶液中の亜硝酸イオンの含有量が約0.00
1重量%未満の場合にはマスク材の腐食防止効果が低
く、他方5.0重量%を越え多量存在させても、添加量
に見合う更なる防食効果の発現はない。
【0014】42合金や38合金よりなるマスク材に付
着したITOの除去には他の水溶液、例えば1〜10重
量%塩酸水溶液や硫酸水溶液、或いは5%以上のシュウ
酸や酢酸等の有機酸によっても可能であるが、これらは
マスク材にPFAやFEP等の樹脂コーティングされた
ものに対しては、ITOと同時にこれらコーティング樹
脂も剥離する。
【0015】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に於いては亜
硝酸イオンを特定量含有する特定濃度の硝酸水溶液にI
TOが付着したマスク材を浸漬せしめるという極めて簡
単な方法でマスク材を実質的に腐食することなく、また
マスク材が樹脂コーティングを有するものにあっては、
該樹脂を剥離することなくマスク材よりITOを剥離、
除去し、スパッタマスクとしての再使用を可能ならしめ
るもので、その産業上に於ける価値は頗る大である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 参考例1 サイズ25mm×40mm×0.3mmtの42合金
(主成分:Ni42%、Fe52%)よりなるテストピ
ースを亜硝酸イオンを0.1重量%含有する下表に示す
濃度の硝酸溶液液200ml中に1時間浸漬し腐食速度
を測定した。また比較のため亜硝酸イオンを含有しない
硝酸溶液を用いて腐食速度を測定した。これらの結果を
表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】実施例1 40重量%濃度の硝酸溶液(亜硝酸イオン含有量0)に
表1に示す量の亜硝酸イオンを添加した液温25℃の洗
浄液に、スパッタリング操作でITOがマスク材(42
合金−裏面にPFA樹脂をコーティングしたもの)前面
の全面に被着したマスク材を浸漬し、30分毎にITO
の除去程度、マスク材の腐食程度を観察した。その結果
を表2に示す。尚、これらの実験においてはいずれもマ
スク材裏面の樹脂コーティングに剥離等の異常はみられ
なかった。
【0019】
【表2】 表中に於いて ○は、マスク材の腐食もなくITOの
付着物が除去されているもの、×は、ITOの付着物の
除去効果は有するもののマスク材に腐食が見られるも
の、を示す。
【0020】比較例1 実施例1で用いたと同じITOの付着したマスク材を用
いて、洗浄溶液として濃度5重量%の塩酸水溶液、濃度
5重量%の硫酸水溶液及び濃度5重量%の蓚酸水溶液い
浸漬し、ITO、樹脂コーティング物質の剥離、及びマ
スク材の腐食程度を調査した。その結果、いずれの試験
片からも浸漬後1時間以内に付着したITOは完全に除
去されたが、試験片全てに於いて樹脂コーティングが剥
離した。これらは酸濃度を10、20、40重量%と変
えた場合も同じであった。
【0021】実施例2 カラーフィルター製造過程でのスパッタリング操作で、
ITOが付着したマスク材(42合金:370mm×4
70mm×0.3mmt)50枚を0.1%の亜硝酸イ
オンを含有する濃度40重量%の硝酸水溶液80リット
ル中に浸漬し、液温25℃で2時間浸漬後取り出し、流
水で洗浄した。その結果、マスク材50枚からは付着し
ていたITOは全て除去されており、マスク材の腐食は
なく、マスク材裏面の樹脂コーティングにも何らの影響
はなく、水洗、乾燥後、マスク材として再使用が可能で
あった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 正義 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化学 工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜硝酸イオンを含有する硝酸水溶液を用
    い、ITOが付着するスパッタリングマスクからITO
    を洗浄除去することを特徴とするスパッタリングマスク
    の再生方法。
  2. 【請求項2】 亜硝酸イオンの含有量が0.01〜0.
    5重量%であることを特徴とする請求項1記載のスパッ
    タリングマスクの再生方法。
  3. 【請求項3】 硝酸水溶液中の硝酸濃度が30〜50重
    量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のスパ
    ッタリングマスクの再生方法。
  4. 【請求項4】 スパッタリングマスクの材質がNi合金
    であることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング
    マスクの再生方法。
  5. 【請求項5】 スパッタリングマスクの材質が38合
    金、42合金およびインバー(Invar)の少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1記載のスパッタ
    リングマスクの再生方法。
  6. 【請求項6】 スパッタリングマスク裏面(基板と接す
    る面)が樹脂コーティング層を有することを特徴とする
    請求項1〜4何れか記載のスパッタリングマスクの再生
    方法。
JP26689997A 1997-09-30 1997-09-30 スパッタリングマスクの再生方法 Pending JPH11106897A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26689997A JPH11106897A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 スパッタリングマスクの再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26689997A JPH11106897A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 スパッタリングマスクの再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11106897A true JPH11106897A (ja) 1999-04-20

Family

ID=17437214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26689997A Pending JPH11106897A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 スパッタリングマスクの再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11106897A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021001363A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 アルバックテクノ株式会社 マスクの洗浄方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021001363A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 アルバックテクノ株式会社 マスクの洗浄方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9903040B2 (en) Method for stripping nitride coatings
JP3963648B2 (ja) ステンレス鋼又はニッケル合金鋼から形成された構成材上に、強化された酸化物被膜を成長させる方法
CN110156001B (zh) 一种转移石墨烯薄膜的方法
TW200905015A (en) Method for cleaning metal mask
US4089736A (en) Method of removing Al-Cr-Co coatings from nickel alloy substrates
US20020155360A1 (en) Cleaning process for photomasks
JPH11106897A (ja) スパッタリングマスクの再生方法
JPS62181191A (ja) 平版印刷原版の製造方法
JP2001312817A (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板の洗浄方法、該洗浄方法により洗浄された磁気記録媒体用ガラス基板、および該基板を使用した磁気記録媒体
JP4055923B2 (ja) Ito膜除去用組成物及びこれを用いたito膜除去方法
JP4994719B2 (ja) 陽極酸化被膜剥離液及び陽極酸化被膜の剥離方法
JP4656308B2 (ja) 反射防止剤固化物の除去用洗浄液および洗浄方法
JP3497846B2 (ja) セラミックス部材の洗浄方法
JP2002053977A (ja) 金属表面の親水化処理方法
JPH11106913A (ja) アルミニウム製治具の再生方法
TWI567510B (zh) 具有烷基醯胺混合物之剝離組成物
JP2008153271A (ja) 使用済み治具の洗浄方法および洗浄組成物
US6348100B1 (en) Resist bowl cleaning
JP3020873B2 (ja) 有機アミン系薬剤使用機器用材料
US20080101527A1 (en) Removal of niobium second phase particle deposits from pickled zirconium-niobium alloys
JPH10260537A (ja) レジスト剥離液
JPH11350109A (ja) スパッタリング用治具の再生方法
JPH06220600A (ja) 真空薄膜形成装置等の洗浄方法
JPH05318679A (ja) フッ素樹脂皮膜の形成方法及び該方法によりフッ素樹脂皮膜を形成した物品
JP2000258923A (ja) 酸化錫導電性パタ−ンを形成させる方法