JPH11105784A - ダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法 - Google Patents
ダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法Info
- Publication number
- JPH11105784A JPH11105784A JP28758597A JP28758597A JPH11105784A JP H11105784 A JPH11105784 A JP H11105784A JP 28758597 A JP28758597 A JP 28758597A JP 28758597 A JP28758597 A JP 28758597A JP H11105784 A JPH11105784 A JP H11105784A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil tank
- exhaust gas
- cargo oil
- cargo
- supplied
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
- Drying Of Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 原油タンカーの貨油タンクにボイラー排ガス
をイナートガスとして供給する場合、ダブルハル構造の
タンカーの方がシングルハル構造に比べて錆が発生しや
すいので、これを解決するための防食方法を提供するこ
と。 【解決手段】 ボイラー２の排ガスからＳＯX成分を除
去し、該排ガスをイナートガスとして貨油タンク１内に
供給する貨油タンクの防食方法において、貨油タンク１
への排ガス供給管路５に除湿装置６を設置し、窒素ガス
製造装置７からの窒素ガスを排ガス供給管路５に供給し
たこと。
をイナートガスとして供給する場合、ダブルハル構造の
タンカーの方がシングルハル構造に比べて錆が発生しや
すいので、これを解決するための防食方法を提供するこ
と。 【解決手段】 ボイラー２の排ガスからＳＯX成分を除
去し、該排ガスをイナートガスとして貨油タンク１内に
供給する貨油タンクの防食方法において、貨油タンク１
への排ガス供給管路５に除湿装置６を設置し、窒素ガス
製造装置７からの窒素ガスを排ガス供給管路５に供給し
たこと。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダブルハル構造
の原油タンカーにおける貨油タンクの腐食を防止する方
法に関する。
の原油タンカーにおける貨油タンクの腐食を防止する方
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から原油タンカーでは図２に示すよ
うに、原油を積載する貨油タンク１内の空所にイナート
ガスを充填して防爆対策を施しており、このイナートガ
スとしてボイラー２の燃焼排ガスを海水による湿式洗浄
装置３によりＳＯX等の成分を除去し、デッキウォータ
ーシール４を通して貨油タンク１内空所に供給してい
る。なお、デッキウォーターシールは貨油タンク内の油
が逆流してボイラーや押し込みファンなどで爆発を起こ
さないように、法令で義務付されている上甲板上に設置
されたシール装置である。このイナートガスの成分は、
酸素：２〜４％、炭酸ガス：１２〜１４％、亜硫酸ガ
ス：０．３％、窒素ガス：８０％、水分がほぼ飽和状態
で含まれている。
うに、原油を積載する貨油タンク１内の空所にイナート
ガスを充填して防爆対策を施しており、このイナートガ
スとしてボイラー２の燃焼排ガスを海水による湿式洗浄
装置３によりＳＯX等の成分を除去し、デッキウォータ
ーシール４を通して貨油タンク１内空所に供給してい
る。なお、デッキウォーターシールは貨油タンク内の油
が逆流してボイラーや押し込みファンなどで爆発を起こ
さないように、法令で義務付されている上甲板上に設置
されたシール装置である。このイナートガスの成分は、
酸素：２〜４％、炭酸ガス：１２〜１４％、亜硫酸ガ
ス：０．３％、窒素ガス：８０％、水分がほぼ飽和状態
で含まれている。
【０００３】揚荷時や積荷時、また、航行時にタンク内
圧が減少した場合にはイナートガスを供給し、貨油タン
ク１内は貨油とイナートガスで常に充満されていること
から、酸素濃度が低く貨油タンクの腐食はこれまで殆ど
ないと考えられており、そのために貨油タンク内の防食
塗装は一般に行なわれていない。
圧が減少した場合にはイナートガスを供給し、貨油タン
ク１内は貨油とイナートガスで常に充満されていること
から、酸素濃度が低く貨油タンクの腐食はこれまで殆ど
ないと考えられており、そのために貨油タンク内の防食
塗装は一般に行なわれていない。
【０００４】しかしながら、ダブルハル構造の原油タン
カーでは、貨油タンク１内の温度条件等がシングルハル
構造のタンカーと比較して錆が発生しやすい状況にあ
り、さらに、貨油タンク１内のイナートガス中に水分を
多く含んでいると酸素濃度が希薄であっても酸化が加速
されることが判明した。
カーでは、貨油タンク１内の温度条件等がシングルハル
構造のタンカーと比較して錆が発生しやすい状況にあ
り、さらに、貨油タンク１内のイナートガス中に水分を
多く含んでいると酸素濃度が希薄であっても酸化が加速
されることが判明した。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記従来
の問題点を改良し、貨油タンクに防錆塗装を施こさなく
ても腐食防止可能な方法を提供することを目的としてい
る。
の問題点を改良し、貨油タンクに防錆塗装を施こさなく
ても腐食防止可能な方法を提供することを目的としてい
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】ボイラー２の排ガスから
ＳＯX成分を除去し、該排ガスをイナートガスとしてデ
ッキウォーターシール４を通って貨油タンク１内空所に
供給する貨油タンク防食方法において、デッキウォータ
ーシール４から貨油タンク１への排ガス供給管路５に除
湿装置６を設置し、窒素ガス製造装置７からの窒素ガス
を排ガス供給管路５に供給したことを特徴とする。
ＳＯX成分を除去し、該排ガスをイナートガスとしてデ
ッキウォーターシール４を通って貨油タンク１内空所に
供給する貨油タンク防食方法において、デッキウォータ
ーシール４から貨油タンク１への排ガス供給管路５に除
湿装置６を設置し、窒素ガス製造装置７からの窒素ガス
を排ガス供給管路５に供給したことを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】図１に示すブロック図を参照して
この発明にかかる貨油タンク防食方法の１実施例を説明
する。ボイラー２からの燃焼排ガスは脱硫装置３でＳＯ
X成分が除去されデッキウォーターシール４を経由し、
イナートガスとして貨油タンク１に供給される。また、
デッキウォーターシール４から貨油タンク１への排ガス
供給管路５の途中に排ガスの露点温度を５℃以下に下げ
ることとができる除湿装置６を設置している。脱硫装置
３は海水あるいは真水による湿式洗浄方式あるいは、活
性炭による乾式吸着方式いずれでもよい。
この発明にかかる貨油タンク防食方法の１実施例を説明
する。ボイラー２からの燃焼排ガスは脱硫装置３でＳＯ
X成分が除去されデッキウォーターシール４を経由し、
イナートガスとして貨油タンク１に供給される。また、
デッキウォーターシール４から貨油タンク１への排ガス
供給管路５の途中に排ガスの露点温度を５℃以下に下げ
ることとができる除湿装置６を設置している。脱硫装置
３は海水あるいは真水による湿式洗浄方式あるいは、活
性炭による乾式吸着方式いずれでもよい。
【０００８】また、除湿装置としては冷凍機により冷却
した伝熱面でガスを冷却して水分を凝縮除去する冷却方
式や、活性炭、シリカゲル、生石灰等により水分を吸着
除去する吸着方式がある。なお、除湿装置として活性炭
による吸着除去方式をとる場合は乾式脱硫装置を代用で
きる。
した伝熱面でガスを冷却して水分を凝縮除去する冷却方
式や、活性炭、シリカゲル、生石灰等により水分を吸着
除去する吸着方式がある。なお、除湿装置として活性炭
による吸着除去方式をとる場合は乾式脱硫装置を代用で
きる。
【０００９】さらに、排ガス供給管路５の途中に窒素ガ
ス製造装置７からの高純度（９９％以上）窒素ガスを供
給し、排ガスに混合して貨油タンク１内空所に供給して
いる。 なお、窒素ガス製造装置としては、一般に行な
われている空気を圧縮して液体窒素を作り、これを気化
させて窒素ガスを得るタイプや、ＰＳＡ（吸着分離）に
より空気から窒素を分離して供給するタイプ等がある。
ス製造装置７からの高純度（９９％以上）窒素ガスを供
給し、排ガスに混合して貨油タンク１内空所に供給して
いる。 なお、窒素ガス製造装置としては、一般に行な
われている空気を圧縮して液体窒素を作り、これを気化
させて窒素ガスを得るタイプや、ＰＳＡ（吸着分離）に
より空気から窒素を分離して供給するタイプ等がある。
【００１０】次にこの発明の作用について説明する。ボ
イラー２からの燃焼排ガスは湿式洗浄あるいは乾式脱硫
方式による脱硫装置３によりＳＯX成分が除去され、デ
ッキウォーターシール４を通って除湿装置６により排ガ
スの露点が５℃以下となるように除湿されるので、相対
湿度が５０％以下となり貨油タンクの腐食を防止でき
る。なお、除湿装置として活性炭による乾式脱硫装置を
使用すれば除湿と同時にＳＯX成分も除去できる。
イラー２からの燃焼排ガスは湿式洗浄あるいは乾式脱硫
方式による脱硫装置３によりＳＯX成分が除去され、デ
ッキウォーターシール４を通って除湿装置６により排ガ
スの露点が５℃以下となるように除湿されるので、相対
湿度が５０％以下となり貨油タンクの腐食を防止でき
る。なお、除湿装置として活性炭による乾式脱硫装置を
使用すれば除湿と同時にＳＯX成分も除去できる。
【００１１】さらに、排ガス供給管路５の途中に窒素ガ
ス製造装置７からの窒素ガスを供給することにより貨油
タンクの空所に供給されるイナートガス中のＯ2、Ｃ
Ｏ2、ＳＯ2、成分の濃度を低減でき貨油タンクの防錆効
果が一層向上される。
ス製造装置７からの窒素ガスを供給することにより貨油
タンクの空所に供給されるイナートガス中のＯ2、Ｃ
Ｏ2、ＳＯ2、成分の濃度を低減でき貨油タンクの防錆効
果が一層向上される。
【００１２】
【発明の効果】この発明によれば、貨油タンク１への排
ガス供給管路５の途中に除湿装置６を設置して、排ガス
の露点が５℃以下となるように除湿し、相対湿度を５０
％以下となるようにし、さらに排ガス供給管路５の途中
に窒素ガスを供給することにより貨油タンクの防爆およ
び防錆効果を一層向上できる。
ガス供給管路５の途中に除湿装置６を設置して、排ガス
の露点が５℃以下となるように除湿し、相対湿度を５０
％以下となるようにし、さらに排ガス供給管路５の途中
に窒素ガスを供給することにより貨油タンクの防爆およ
び防錆効果を一層向上できる。
【図１】この発明にかかる貨油タンク腐食防止方法の説
明図。
明図。
【図２】従来の貨油タンク腐食防止方法の説明図。
１ 貨油タンク ２ ボイラー ３ 脱硫装置 ４ デッキウォーターシール ５ 排ガス供給管路 ６ 除湿装置 ７ 窒素ガス製造装置
Claims (4)
- 【請求項１】ボイラー（２）の排ガスからＳＯX成分を
除去し、該排ガスをイナートガスとしてデッキウォータ
ーシール（４）を通って貨油タンク（１）内空所に供給
する貨油タンク防食方法において、デッキウォーターシ
ール（４）から貨油タンク（１）への排ガス供給管路
（５）に除湿装置（６）を設置したことを特徴とするダ
ブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法。 - 【請求項２】窒素ガス製造装置からの窒素ガスを排ガス
供給管路（５）に供給することを特徴とする請求項１記
載のダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方
法。 - 【請求項３】除湿装置（６）において排ガスの露点が５
℃以下となるように除湿されることを特徴とする請求項
１または請求項２記載のダブルハル構造原油タンカーの
貨油タンク防食方法。 - 【請求項４】除湿装置（６）は活性炭を使用する乾式脱
硫装置であることを特徴とする請求項１または請求項２
または請求項３記載のダブルハル構造原油タンカーの貨
油タンク防食方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28758597A JPH11105784A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | ダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28758597A JPH11105784A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | ダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11105784A true JPH11105784A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17719213
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28758597A Pending JPH11105784A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | ダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11105784A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002030738A1 (en) * | 2000-10-10 | 2002-04-18 | Dr. Techn. Olav Olsen As | Floating storage system |
| KR100675597B1 (ko) | 2005-09-22 | 2007-01-30 | 강림중공업 주식회사 | 유조선 폭발 방지 장치 |
| KR100766387B1 (ko) * | 2000-12-08 | 2007-10-11 | 가부시끼가이샤 신 쿠루시마 도꾸 | 액상화물 수송선의 스테인레스강제 화물탱크의 부식방지장치 |
| KR101200100B1 (ko) | 2012-05-06 | 2012-11-12 | 이경우 | 탱커선용 질소발생, 저장 및 공급 시스템 및 그 제어방법 |
-
1997
- 1997-10-06 JP JP28758597A patent/JPH11105784A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002030738A1 (en) * | 2000-10-10 | 2002-04-18 | Dr. Techn. Olav Olsen As | Floating storage system |
| KR100766387B1 (ko) * | 2000-12-08 | 2007-10-11 | 가부시끼가이샤 신 쿠루시마 도꾸 | 액상화물 수송선의 스테인레스강제 화물탱크의 부식방지장치 |
| KR100675597B1 (ko) | 2005-09-22 | 2007-01-30 | 강림중공업 주식회사 | 유조선 폭발 방지 장치 |
| KR101200100B1 (ko) | 2012-05-06 | 2012-11-12 | 이경우 | 탱커선용 질소발생, 저장 및 공급 시스템 및 그 제어방법 |
| WO2013176413A1 (ko) * | 2012-05-21 | 2013-11-28 | 사단법인 한국선급 | 탱커선용 질소발생, 저장 및 공급 시스템 및 그 제어방법 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3308248B2 (ja) | 空気の純化 | |
| CA2407923C (en) | Desulfurization apparatus and desulfurization method | |
| KR102096680B1 (ko) | 유출물 가스로부터의 오염물질의 재생식 회수 | |
| US4080423A (en) | Gas absorption | |
| JPH01172204A (ja) | 混合ガスから炭酸ガスを吸着分離回収する方法 | |
| JPS58114715A (ja) | 乾式脱硫装置における不活性ガスの生成方法 | |
| JPH09103631A (ja) | 圧力スイング吸着法 | |
| US20190178574A1 (en) | Carbon dioxide recovery method and recovery apparatus | |
| EP0546740A1 (en) | Method of treating natural gas | |
| JPH11105784A (ja) | ダブルハル構造原油タンカーの貨油タンク防食方法 | |
| CA2991985C (en) | Pretreatment equipment for hydrocarbon gas to be liquefied and shipping base equipment | |
| JP2967166B2 (ja) | 炭酸ガスの分離・回収方法 | |
| US4399111A (en) | Process for removal of sour gases by scrubbing | |
| JPS62119104A (ja) | 単結晶製造炉の排ガスより高純度アルゴンを回収する方法 | |
| JPS58159830A (ja) | 天然ガス中の炭酸ガスを除去する方法 | |
| US6033460A (en) | Reactive matrix for removing moisture from a fluorine containing gas and process | |
| JPH11115887A (ja) | 原油タンカーにおける貨油タンクおよび、バラストタンクへの不活性ガス供給方法 | |
| JPS59207807A (ja) | 石炭と反応させる亜硫酸ガス含有ガスの製造方法 | |
| JP3813437B2 (ja) | 消化ガスの吸着貯蔵方法および装置 | |
| JP2005013807A (ja) | 窒素酸化物処理装置 | |
| JP7324159B2 (ja) | 酸性ガスの除去装置および除去方法 | |
| JP2824387B2 (ja) | ガス中の硫化水素と二酸化炭素を除去する方法 | |
| SU847559A1 (ru) | Способ глубокой осушки газов | |
| JPH08131777A (ja) | 排ガス処理方法 | |
| JPS6280482A (ja) | 貯槽内の乾燥方法 |