JPH11105407A - 孔版印刷用紙 - Google Patents

孔版印刷用紙

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JPH11105407A
JPH11105407A JP9290500A JP29050097A JPH11105407A JP H11105407 A JPH11105407 A JP H11105407A JP 9290500 A JP9290500 A JP 9290500A JP 29050097 A JP29050097 A JP 29050097A JP H11105407 A JPH11105407 A JP H11105407A
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JP
Japan
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ink
stencil printing
printing
paper
stencil
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JP9290500A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kawamura
栄一 川村
Mitsumasa Omura
光正 大村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面光沢性、インキの吸収性、画像透明性、
ドット再現性等に優れた、モノカラーおよび多色カラー
孔版印刷用紙及びそれを用いたモノカラーおよび多色カ
ラー孔版印刷方法を提供する。 【解決手段】 支持体の少なくとも一方の面に、一層以
上のインキ吸収層を設けた孔版印刷用紙であって、支持
体上に、吸油量150ml/100g以上で平均粒径3
μm以上15μm以下の合成シリカ系顔料とバインダー
を主成分として含有するインキ吸収層形成用塗工液を塗
布し、インキ吸収層形成用塗工層を設け、該塗工層が湿
潤状態にあるうちに、加熱した鏡面ドラムに圧接、乾燥
してインキ吸収層を形成させることにより製造されたも
のである孔版印刷用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷に使用す
る印刷用紙およびそれを用いた印刷方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱穿孔を用いた孔版印刷は、デ
ジタル方式により版の作製が容易に行なえ、自動化が進
み操作も簡単になり、簡易印刷として広く利用されるよ
うになってきた。孔版印刷における製版は、一般に熱可
塑性樹脂フィルムからなる孔版印刷用原紙を用いてサー
マルヘッド等により直接フィルムを加熱溶融して穿孔印
字し製版される。印刷はこのようにして形成された穿孔
画像の穿孔部を介して行われ、版胴にsetされた版の
内側に設けられたインキ供給部よりインキを穿孔部を通
過せしめて紙等の被印刷物表面に転移させ印刷を行うも
のである。
【0003】現在、広く利用されている孔版印刷は、メ
ンテナンスフリーの簡易印刷を基本とすることから印刷
後の洗浄処理は行わず、次の印刷までインキを長時間版
面上に放置してもインキの乾燥による穿孔部の目詰まり
が起きず、様々な環境下でも次の印刷直後から良好な印
刷物が得られることが要望されている。そのため孔版印
刷用インキは、一般に着色剤を分散した高沸点オイル中
に多量の水を乳化した構成からなり、放置により硬化し
ない油中水滴型エマルジョンタイプの印刷インキが用い
られ種々改良が行われてきた。従って、孔版印刷におい
て、油相成分と水相成分とからなる油中水滴型エマルジ
ョンインキは、インキを長時間印刷版面上に放置して
も、常に安定した状態で保持され、メンテナンスフリー
の簡易印刷が行えるに好ましい形態のインキであると言
える。
【0004】しかしながら、孔版印刷では、上述したよ
うにインキは版面での乾燥性が抑えられているにもかか
わらず、印刷時エマルジョンが破壊され、印刷用紙へ、
油が先に、水が後で浸透し、不揮発性の鉱油と水を主成
分とした多量のインキが転移し、また印刷後の被印刷面
における乾燥は主として被印刷物へのインキの浸透乾燥
による浸透乾燥型インキをコールドセット型印刷機で行
うため乾燥が遅く、印刷後の未乾燥のインキが次の印刷
物の裏面に移転する、いわゆる裏移りや印刷物のハンド
リングの際に汚れる等の問題が発生し、永年の課題とな
っている。
【0005】更に、孔版印刷によるドット再現性は製版
時の穿孔精度、印刷時のインキ転移量の制御および被印
刷面でのインキが浸透乾燥により紙層間に浸透吸収され
る際に、インキが紙の繊維に沿ってにじむ等からドット
ゲインは大きく、ドット形状も不均一な不定形になり、
ドット再現性が低下し、鮮明性に欠け、印刷品質は通常
のオフセット印刷物などと比較して低く、品質の向上も
求められている。
【0006】このため、版面にインキを長時間放置した
場合の機上放置安定性と印刷後の裏うつり防止の双方を
両立させ、更に印刷品質を高めるために、これまで印刷
用原紙、インキ、用紙、装置等から多くの提案がなされ
てきた。用紙側からの出願件数は少ないが、例えば顔料
としてケイソウ土とバインダーによるインキ定着層を設
けた孔版印刷用紙(特開平6−331796)、吸油量
45ml/100g以上、120ml/100g以下の
顔料とバインダーによるインキ吸収層を設けた孔版印刷
用紙(特開平6−171201)等が提案されている。
【0007】しかしながら、これらの対策においても、
孔版印刷の長所であるメンテナンスフリーの機上放置安
定性を損なうことなく裏移りしない、しかもドット再現
性の良い品質の優れた印刷物を得るには満足できる解決
には至っていない。
【0008】また、孔版印刷方式では、用紙として、一
般に非塗工紙が用いられているが、用紙の供給されるイ
ンキの転移量がオフセット印刷などの他の印刷方式と比
較して非常に多く、従来の印刷用紙ではインキの吸収性
には限界があり、このため多量のインキが転移される
と、インキの乾燥性が遅く裏移りの発生が避けられな
い。特に複数のインキが次々に印刷される多色インキを
使用したカラー印刷により多色重ね印刷を行う場合に
は、印刷された色の上に次の印刷を行って重ねられるこ
とから、例えば異なる3色カラーインキによる印刷では
3倍のインキ転移量となり、水および不揮発性の鉱物油
を主成分とするエマルジョンインキを迅速に浸透乾燥す
ることは困難で乾燥性と耐裏移り性は更に悪くなる。
【0009】更にまた、孔版印刷による印刷物は表面光
沢性が低く、表面光沢性の良い優れた外観特性を有する
高品質の孔版印刷物が要望されている。一般に、表面光
沢性の高い用紙としては、顔料を塗布し、スーパーキャ
レンダー等により加圧仕上げされた塗工紙や鏡面を有す
る加熱ドラム面に圧接、乾燥するキャスト塗工紙が知ら
れている。しかしながら、これらの通常の塗工紙は塗工
層を設けることによりドット再現性は改善されるもの
の、エマルジョンインキに対する吸収性が極端に悪く乾
燥性および定着性は非塗工紙よりも著しく低下するた
め、現在の孔版印刷では使用できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、表面
光沢性の良い優れた外観特性を有し、インキの吸収性、
画像透明性、ドット再現性等に優れたモノカラーおよび
多色カラーインキ孔版印刷用紙、およびそれを用いたモ
ノカラーおよび多色カラー孔版印刷方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、支持体の少なくとも一方の面に、一層以上のインキ
吸収層を設けた孔版印刷用紙であって、支持体上に、吸
油量150ml/100g以上で平均粒径3μm以上1
5μm以下の合成シリカ系顔料とバインダーを主成分と
して含有するインキ吸収層形成用塗工液を塗布し、イン
キ吸収層形成用塗工層を設け、かつ該塗工層が湿潤状態
にあるうちに、加熱した鏡面ドラムに圧接、乾燥してイ
ンキ吸収層を形成させることにより製造されたものであ
ることを特徴とする孔版印刷用紙が提供される。第二
に、前記記載の孔版印刷用紙を用いて、紫外線硬化型イ
ンキにより孔版印刷を行うことを特徴とする印刷方法が
提供される。第三に、前記紫外線硬化型インキが、複数
のカラーインキであることを特徴とするカラー孔版印刷
方法が提供される。
【0012】一般に、孔版印刷では油相成分が約20〜
50重量%の油中水滴型エマルジョンインキを用いた場
合、該インキの10g/m2前後が用紙に転移し、油相
成分は不揮発性のため用紙中に残る。これが複数のカラ
ーインキを用いるカラー印刷となると、前記したように
インキの転移量はその数倍、例えば異なる3色カラーイ
ンキによる印刷では3倍となる。このため、従来の孔版
印刷用紙は浸透性の良いざら紙が主に使われてきた。し
かし、ざら紙でも十分なインキ吸収性は得られず、ドッ
トのにじみが大きく、当然乍ら光沢性がない。本発明者
らは、インキ吸収性に優れ、裏移りがなく、しかも表面
光沢性を有する孔版印刷用紙について鋭意検討した結
果、上記特定の顔料を含有させ、上記特定の処理を施し
て形成したインキ吸収層を設けることにより、上記問題
を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の孔版印刷用紙のインキ吸収層に含有させる顔料
は、合成シリカ系顔料である。合成シリカ系顔料は、非
晶質シリカ系顔料であり、製法により沈降性タイプのシ
リカとゲルタイプのシリカがあるが、比表面積の大きい
ゲルタイプのシリカが好ましい。
【0014】本発明において用いられる該合成シリカ系
顔料の吸油量は、JIS K5101による吸油量測定
法に基いて150ml/100g以上、好ましくは20
0〜300ml/100gである。吸油量が150ml
/100g未満ではインキ吸収性が低下し、インキセッ
ト性、乾燥性が遅くなり、裏移りが発生し、また十分な
インキ吸収性を付与するためにはインキ吸収層を厚くし
なければならないという問題が生じる。
【0015】また、本発明において、該合成シリカ系顔
料の平均粒径は、コールターカウンター法による平均粒
径で3μm以上15μm以下である。平均粒径が3μm
未満ではインキ吸収性の低下、乾燥性の低下、筆記性の
低下、および搬送性の不良等を招き、15μmを超える
と平滑性が低下し、ドット再現性が悪くなる。
【0016】本発明においては、合成シリカ系顔料は、
一種類あるいは規定された吸油量で平均粒径の異なる二
種類の非晶質シリカを組み合わせても用いることができ
る。この場合比率は求める品質特性を考慮して自由に選
択することができ、更に一種類使用の場合では得られな
い特性を得ることも可能である。その理由は二種類使用
による互いの相乗効果と、塗工時の層構成の変化による
ものと考えられる。求める特性により特に限定はされな
いが、平均粒子径の差が4〜5μm以上で、比率が等量
付近が二種混合の効果が大きく好ましい。
【0017】本発明で用いることのできるバインダーと
しては、水性または水分散性の高分子物質が適宜使用で
きる。具体的には、例えば、ポリビニルアルコールおよ
びその誘導体、ポリビニルピロリドン、澱粉およびその
誘導体、セルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、スチ
レン−ブタジエン系共重合体、酢酸ビニル系重合体、ア
クリル系共重合体ラッテクスなどが挙げられ、中でもポ
リビニルアルコールおよびその誘導体が好ましい。これ
らは単独或いは二種以上混合して用いることができる。
【0018】本発明において、インキ吸収層を形成する
ための顔料とバインダーとの使用比率は、顔料100重
量部に対してバインダーは10〜50重量部が好まし
く、更に好ましくは15〜35重量部の割合で使用され
る。また、インキ吸収層はインキを吸収するための空隙
を多く有する多孔質層であることが望ましい。この場
合、バインダーが50重量部を超えて用いると空隙構造
が減じてインキの吸収性の低下をきたし、また10重量
部未満では顔料に対しての十分な結着効果が得られず、
粉落ちの原因になるので好ましくない。
【0019】本発明の孔版印刷用紙に使用する支持体と
しては、例えば上質紙が用いられ、特にJIS P81
22によるステキヒトサイズ度が1〜20秒の上質紙を
用いると更に好ましい結果が得られる。
【0020】即ち、孔版印刷用エマルジョンインキは、
印刷時にインキ吸収層の高吸油性顔料により速やかに吸
収されるが、インキ吸収層を出来るだけ薄くした構成で
充分なインキ吸収性を確保するためには、一部支持体の
基紙に到達したインキを基紙により急速に吸着する必要
があり、また、孔版印刷に用いられる油中水滴型エマル
ジョンインキは50%以上の多量の水相成分は後から浸
透するが、サイズ度の高い用紙の場合には浸透速度が遅
くなり、インキの乾燥性が低下する。このため、本発明
においては、上記したように支持体としてステキヒトサ
イズ度が1〜20秒の基紙を用いることが望ましい。ス
テキヒトサイズ度が20秒を超えるとインキ吸収性が不
足し、吸収性を保持するためにはインキ吸収層を厚くす
ることが必要となるので好ましくない。また、ステキヒ
トサイズ度が1秒未満であると水溶性塗工液の浸透が速
くなり均一塗工が難しくなってくる。更に、塗工後、印
刷用紙の表面の平滑度も低下する。
【0021】本発明の孔版印刷用紙において、特定のイ
ンキ吸収層を設けることにより、インキ吸収層形成用塗
工液の少ない塗工量でインキ吸収性、ドット再現性、鮮
明性が得られるとともに低サイズ度の基紙により十分な
インキ吸収性が確保される。インキ吸収層の形成用塗工
液の塗工量は2〜20g/m2好ましくは、特に4〜1
5g/m2の範囲とすることが望ましい。塗工量が2g
/m2未満ではインキ吸収性が不足し乾燥が遅く、ドッ
ト形状やドットゲインも悪くなり、20g/m2を越え
ると粉落ちが発生し、ペーパーライク性に欠けてくる。
【0022】本発明においては、前記したように、イン
キ吸収層の塗工液は顔料とバインダーを主成分とする
が、塗工液中には、必要に応じて従来公知の分散剤、増
粘剤、蛍向増白剤、紫外線吸収剤など適宜配合してもよ
【0023】本発明において、支持体にインキ吸収層を
設けるためのインキ吸収層形成用塗工液の塗工機として
はブレードコーター、エアナイフコーター、バーコータ
ー、ロールコーター、サイズプレス塗工の一般に使用さ
れている各種コーターをオンマシン或いはオフマシンで
使用することができる。上記塗工機により塗工液を支持
体表面に塗工したのち、次いでキャスト法によって仕上
げ、所望のインキ吸収層を形成する。該キャスト法とし
ては、インキ吸収層形成用塗工層が湿潤状態にあるうち
に加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト仕上
げすることによって行われる。この際、鏡面ドラムの加
熱温度は80〜120℃、好ましくは100℃程度であ
る。
【0024】本発明のキャスト仕上げによって、処理さ
れたインキ吸収層表面の平滑度が高くなり、それによっ
て孔版印刷用紙の光沢を向上させることができる。また
インキ吸収性も向上させることができる。本発明の印刷
用紙が平面の平滑度が高いにもかかわらずインク吸収性
に優れる理由は定かではないが、上記キャスト法により
インキ吸収層の塗工層を処理する際に、湿潤塗工層表面
が加熱されたドラム面に接し乾燥されるので、塗工層中
の水分が紙層中を通過して紙の裏面に抜けることによっ
て、インキ吸収層中に微細毛細管(多孔質)が形成さ
れ、インキ吸収性の向上した吸収層が形成されることに
よるものと考えられる。
【0025】本発明の孔版印刷方法は、上記本発明の孔
版印刷用紙を用いて行われる。孔版印刷は、先ず孔版印
刷用原紙を用いて、サーマルヘッド等により該原紙に穿
孔印字して製版する。次いで、このようにして製造され
た版を版胴に巻きつけ、該版の内側に設けられたインキ
供給部よりインキを該版に設けられた穿孔部を通過させ
て、紙等の被印刷物表面に転移させることにより行なう
ものである。本発明の印刷方法は、該被印刷物として本
発明の孔版印刷用紙を用い、また該インキとして特に紫
外線硬化型インキを用いて行なう。
【0026】本発明の印刷方法において、本発明の孔版
印刷用紙を用いることにより、前記したように、インキ
の裏移りやインキのにじみがなく、ドット形状にも優
れ、しかも表面光沢等にも優れた印刷物が得られる。ま
た、インキとして特に紫外線硬化型インキを用いること
により、上記インキの裏移りがない等の効果が更に向上
する。そして、本発明の孔版印刷用紙は、該紫外線硬化
型インキとして、異なる色調の複数のインキを用いたカ
ラー印刷において、特に優れた効果を発揮する。
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、実施例中の部及び%はいずれも重量基
準である。
【0027】実施例1 合成シリカ(ミズカシルP−78A、水沢化学工業社
製、平均粒子径3.5μm、吸油量250ml/100
g、比表面積360m2/g)10部、ポリビニルアル
コール(PVA 117 クラレ社製)2.5部を水で
固形分濃度16%に混合、分散して塗工液とした。この
塗工液をステキヒトサイズ度5秒、坪量80g/m2
上質紙の片面に乾燥後の塗工量が6g/m2となるよう
にワイヤーバーコーターを用いて塗工し、塗膜が湿潤状
態にあるうちに表面温度100℃の鏡面仕上げしたキャ
ストドラムに圧着して乾燥し、本発明の孔版印刷用キャ
ストコート紙を得た。
【0028】実施例2 合成シリカ(ミズカシルP−78D、水沢化学工業社
製、平均粒子径8.0μm、吸油量240ml/100
g、比表面積360m2/g)10部、ポリビニルアル
コール(PVA 117 クラレ社製)2.5部を水で
固形分濃度16%に混合、分散して塗工液とした。この
塗工液をステキヒトサイズ度5秒、坪量80g/m2
上質紙の片面に乾燥後の塗工量が6g/m2となるよう
実施例1と同様にして塗工し、キャスト処理して、本発
明の孔版印刷用キャストコート紙を得た。
【0029】実施例3 合成シリカ(ミズカシルP−78F、水沢化学工業社
製、平均粒子径12.5μm、吸油量230ml/10
0g、比表面積380m2/g)10部、ポリビニルア
ルコール(PVA 117 クラレ社社製)2.5部を
水で固形分濃度16%に混合、分散して塗工液とした。
この塗工液をステキヒトサイズ度5秒、坪量80g/m
2の上質紙の片面に乾燥後の塗工量が6g/m2となるよ
う実施例1と同様にして塗工し、キャスト処理して、本
発明の孔版印刷用キャストコート紙を得た。
【0030】実施例4 合成シリカ(ミズカシルP−78A、水沢化学工業社
製、平均粒子径3.5μm、吸油量250ml/100
g、比表面積360m2/g)5部、合成シリカ(ミズ
カシルP−78D、水沢化学工業社製、平均粒子径8.
0μm、吸油量240ml/100g、比表面積360
2)5部、ポリビニルアルコール(PVA 117
クラレ社製)2.5部を水で固形分濃度16%に混合、
分散して塗工液とした。この塗工液をステキヒトサイズ
度5秒、坪量80g/m2の上質紙の片面に乾燥後の塗
工量が6g/m2となるよう実施例1と同様にして塗工
し、キャスト処理して、本発明の孔版印刷用キャストコ
ート紙を得た。
【0031】比較例1〜3 実施例1において、合成シリカ(ミズカシルP−78
A、水沢化学工業社製、平均粒子径3.5μm、吸油量
250ml/100g、比表面積360m2/g)10
部を次のように代えた以外は実施例1と同様の条件で本
発明の孔版印刷用キャストコート紙を得た。 比較例1 合成シリカ:平均粒子径3.5μm、吸油量135
ml/100g 比較例2 合成シリカ:平均粒子径18μm、吸油量190m
l/100g 比較例3 合成シリカ:平均粒子径1.2〜2.2μm、吸油
量250ml/100g
【0032】比較例4 実施例1において、キャストコーティング処理(鏡面ト
ラムに圧接)なしで常法により乾燥し、直接孔版印刷用
紙を得た。
【0033】以上のようにして得られた各実施例および
比較例の印刷用紙に対し、孔版印刷機として、プリポー
トVT3850(リコー社製)を使用し、インキとして
孔版印刷用油中水滴型エマルジョンインキ(プリポート
インキVT−600ブラックリコー社製)を用いて印刷
速度80枚/分で印刷を行い、次に示す方法で適性評価
を行った。その結果を表1に示す。
【0034】〈白紙光沢〉日本電色工業(株)光沢度計
(PG−1)、入反射角60度にて測定した。
【0035】〈インキの裏移り〉テストパターンチャー
トの20枚連続印刷による印刷物裏面のインキ汚れ度合
いの目視による観察、及び印刷終了5秒、10秒後上質
紙を重ね合わせ50g/cm2の一定加重を加えた後の
上質紙面へのインキ付着度合いをマクベス社製反射濃度
計RD914を用いて測定し濃度との対比により総合評
価によって◎、○、△、×で評価した。 ◎:インキの裏移りがほとんどなし ○:インキの裏移りが少しある △:インキの裏移りがやや目立つ ×:インキの裏移りが著しい
【0036】〈ドット形状〉テストパターンチャートの
印刷物から、ドットの形状を目視によって観察し評価し
た。 ◎:ほぼ円形状のもの ○:円形状が多少くずれているもの △:円形状ではあるが不均一でくずれているもの ×:不定形のもの
【0037】〈ドットゲイン〉感熱穿孔により原紙に穿
孔した穿孔径(円形、直径50μm)に対して、印刷後の
ドットの直径を顕微鏡により測定し評価した。
【0038】〈インキのにじみ〉テストパターンチャー
トの印刷物から、解像度評価及びドット周辺のにじみを
顕微鏡での観察により◎、○、△、×で評価した。 ◎:インキのにじみがほとんどなし ○:インキのにじみが少しある △:インキのにじみがやや目立つ ×:インキのにじみが著しい
【0039】〈ラブオフ〉テストパターンチャートを印
刷し、1時間後の印刷面を指で軽く数回こすり、インキ
落ちの程度を目視により判定した。 ◎:インキ落ちがほとんどなし ○:インキ落ちが少しある △:インキ落ちがやや目立つ ×:インキ落ちが著しい
【0040】〈筆記性〉HBの鉛筆で文字を書き、筆記
の状態を判定した。 ○:普通に書ける △:やや劣る ×:かすれが酷く濃く書けない
【0041】〈搬送性〉プリポートVT3820(リコ
ー社製)による印刷時の用紙の搬送状態を判定した。 ○:搬送性良 △:搬送性やや不良 ×:搬送性不良
【0042】
【表1】
【0043】〈紫外線硬化性インキによる評価〉着色剤
として、シアン、イエロー、マゼンタを用い、次の組成
により、各色の紫外線硬化性エマルジョンインキを調製
した。 (油相) (部) 着色剤 3.0 ソルビタンセスキオレート(乳化剤) 4.7 アルミニウムキレート(分散剤) 0.3 UV硬化樹脂(UK4153 三菱レーヨン社製) 22.0 (水相) イオン交換水 58.2 ポリアクリル酸 0.4 トリエタノールアミン 0.4 エチレングリコール 10.0
【0044】実施例5 実施例1により作製した孔版印刷用紙を用いて、孔版印
刷機(プリポートVT3820)を使用し、印刷速度8
0枚/分、上記テストパターンチャートで調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンの各色の紫外線硬化性エマルジ
ョンインキにより、各色の印刷10秒後に順次重ね刷り
を行った。
【0045】比較例5 比較例1により作製した孔版印刷用紙を用いて実施例5
と同様な重ね刷りを行った。
【0046】以上の実施例5、比較例5の印刷状態につ
いて、次の項目についての適性評価を行った。その結果
を表2に示す。 〈インキの裏移り〉それぞれの連続印刷による印刷物裏
面のインキ汚れ度合い、および印刷10秒後の上質紙重
ね合わせにより評価した。評価基準は前記と同様であ
る。 〈ドット再現性〉ドットの形状の顕微鏡観察し、評価し
た。評価基準は前記と同様である。 〈インキのにじみ〉評価方法及び評価基準は前記と同様
である。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用紙は、前記した合成
シリカ系顔料を含有するインキ吸収層を設け、該インキ
吸収層が湿潤状態にあるうちに加熱された鏡面ドラムに
圧接、乾燥させるというキャスト仕上げを行なうことに
よって、光沢性とインキセット性、乾燥性の両立が計ら
れ、しかも裏移りがなく、ドット再現性に優れた印刷物
を与える。また、該合成シリカ系顔料として、吸収油が
150ml/100g以上で、平均粒径3μm以上15
μm以下の非晶質シリカ系顔料を用いることにより、上
記効果は一層向上する。さらにまた、紫外線硬化型イン
キの使用により、複数のカラーインキを使用した重ね刷
りによるカラー印刷においても、色重ねによる裏うつ
り、にじみもなく、ドット再現性の良い光沢性のある印
刷物が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の面に、一層以
    上のインキ吸収層を設けた孔版印刷用紙であって、支持
    体上に、吸油量150ml/100g以上で平均粒径3
    μm以上15μm以下の合成シリカ系顔料とバインダー
    を主成分として含有するインキ吸収層形成用塗工液を塗
    布し、インキ吸収層形成用塗工層を設け、かつ該塗工層
    が湿潤状態にあるうちに、加熱した鏡面ドラムに圧接、
    乾燥してインキ吸収層を形成させることにより製造され
    たものであることを特徴とする孔版印刷用紙。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の孔版印刷用紙を用いて、
    紫外線硬化型インキにより孔版印刷を行うことを特徴と
    する印刷方法。
  3. 【請求項3】 前記紫外線硬化型インキが複数のカラー
    インキであることを特徴とする請求項1記載のカラー孔
    版印刷方法。
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