JPH1110511A - スラリ循環装置、ワイヤソー及び記録媒体 - Google Patents

スラリ循環装置、ワイヤソー及び記録媒体

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JPH1110511A
JPH1110511A JP16441797A JP16441797A JPH1110511A JP H1110511 A JPH1110511 A JP H1110511A JP 16441797 A JP16441797 A JP 16441797A JP 16441797 A JP16441797 A JP 16441797A JP H1110511 A JPH1110511 A JP H1110511A
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dispersion liquid
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昭夫 川北
Satoshi Ishizuka
智 石塚
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Nippei Toyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワークの切削中において、自動的にスラリの砥
粒濃度をほぼ一定にすることが可能なスラリ循環装置、
スラリ循環装置を備えたワイヤソー及びスラリ循環装置
を動作させるためのプログラムを記録した記録媒体を提
供すること。 【解決手段】ワーク21の切削加工部に供給するスラリ
は、供給配管路37中に配設された粘度計41aによっ
て測定される。スラリの粘度が上限値を超えている場合
は、制御部からの制御信号に基づいて第3バルブ46b
を全開にさせる。分散液用流量計47は、流れる分散液
の量を測定する。その測定結果に応じて所定量の分散液
がスラリ貯留タンク36内に供給されると、第3バルブ
46bが閉じられる。このため、ワーク21の切削時に
発生する熱によって分散液が蒸発して、スラリ中に含ま
れる遊離砥粒が相対的に上昇することはなく、ワイヤ1
5には均一の遊離砥粒が付着し、ワーク21の切削効率
が低下することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤを用いて、
半導体材料、磁性材料、セラミック等の硬脆材料のワー
クを切削加工するためのワイヤソーに装設されるスラリ
循環装置、そのスラリ循環装置を備えたワイヤソー及び
スラリ循環装置を動作させるためのプログラムを記録し
た記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーにおいては、複数の加工用ロ
ーラが所定間隔おきに配設され、それらのローラの外周
には複数の環状溝が所定ピッチで形成されている。ま
た、各加工用ローラ間において、環状溝には1本のワイ
ヤが順に巻回されている。そして、ワイヤが走行されな
がら、そのワイヤ上に遊離砥粒を含む水性または油性の
スラリが供給され、この状態でワイヤに対しワークが押
し付け接触されて、そのワークが切削されてウェハ状に
スライス加工される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記スラリ
はワークの切削時、発熱によって分散液(水や油)が蒸
発したりして、スラリ中に含まれる遊離砥粒の量が相対
的に上昇する。これは、特に分散液が水性である場合に
顕著であった。このため、スラリの粘度が高くなり、ス
ラリの流動性も低下する。その結果、遊離砥粒がワイヤ
に対して均一に付着せず、ワークの切削効率が低下する
とともに、ワークのスライス面の精度が低下していた。
【0004】しかしながら、従来スラリの砥粒濃度を管
理する方法は、作業者の勘や経験に頼られていた。つま
り、スラリの砥粒濃度が大きくなると、作業者が装置を
一旦停止させて、スラリの一部または全部を廃棄し、ス
ラリを補充していた。このため、作業効率が低下すると
ともに、スラリが無駄に廃棄されることもあった。
【0005】本発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点に着目してなされたもので、その目的は、ワー
クの切削中において、自動的にスラリの砥粒濃度をほぼ
一定にすることが可能なスラリ循環装置、スラリ循環装
置を備えたワイヤソー及びスラリ循環装置を動作させる
ためのプログラムを記録した記録媒体を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、分散液に砥粒が混合されたスラリをワークの
切削加工部に供給した後、そのスラリを回収して再び切
削加工部に供給するスラリ循環装置において、切削加工
部に供給するスラリの砥粒濃度を測定する濃度測定手段
と、スラリ貯留部に分散液を供給する分散液供給手段
と、濃度測定手段による測定結果が上限値を超えたとき
分散液供給手段を動作させる制御手段とを備えた。
【0007】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載のスラリ循環装置において、制御手段は、濃度
測定手段による測定結果と上限値との比較に基づいて分
散液供給量を自動的に決定する。
【0008】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または請求項2に記載のスラリ循環装置において、分
散液供給量を任意に設定可能な分散液供給量設定手段を
備えた。
【0009】請求項4に記載の発明においては、請求項
1に記載のスラリ循環装置において、遊離砥粒をスラリ
貯留部に供給する砥粒供給手段を備え、制御手段は、濃
度測定手段による測定結果が下限値に満たないとき、砥
粒供給手段を動作させる。
【0010】請求項5に記載の発明においては、請求項
1または請求項4に記載のスラリ循環装置において、ス
ラリ貯留部内におけるスラリをスラリ廃液部に排出する
スラリ排出手段と、スラリ貯留部に新しいスラリを供給
するスラリ供給手段とを備えた。
【0011】請求項6に記載の発明においては、請求項
5に記載のスラリ循環装置において、スラリ定量交換指
令手段と、このスラリ定量交換手段により、スラリ排出
手段とスラリ供給手段とが動作されて、スラリ貯留部内
におけるスラリの定量交換を行い、その後に濃度測定手
段を実行する。
【0012】請求項7に記載の発明においては、請求項
1〜請求項3のいずれか1項に記載のスラリ循環装置に
おいて、分散液供給手段による分散液の供給累積量が設
定量に達した場合は、スラリ排出手段及びスラリ供給手
段によりスラリ貯留部内におけるスラリをすべて新しい
スラリに交換する。
【0013】請求項8に記載の発明においては、請求項
5〜請求項7のいずれか1項に記載のスラリ循環装置に
おいて、スラリ供給手段は、分散液供給手段と砥粒供給
手段とから構成される。
【0014】請求項9に記載の発明においては、請求項
1〜請求項8のいずれか1項に記載のスラリ循環装置を
備えた。請求項10に記載の発明においては、請求項1
〜請求項8のいずれか1項に記載のスラリ循環装置にお
いて、コンピュータにスラリ循環装置の動作を実行させ
るためのプログラムを記録した。
【0015】なお、以下に述べる発明の実施の形態にお
いて、特許請求の範囲または課題を解決するための手段
に記載の「濃度測定手段」は粘度計41aに相当し、同
じく「スラリ供給手段を構成する分散液供給手段」は第
3バルブ46bに相当し、同じく「スラリ供給手段を構
成する砥粒供給手段」はスクリューフィーダ45bに相
当し、同じく「制御手段」及び「コンピュータ」はCP
U51a、ROM51b、RAM51cに相当し、同じ
く「分散液供給量設定手段」は入力キー51dに相当
し、同じく「スラリ定量交換指令手段」は定量交換指令
キー51fに相当し、同じく「スラリ排出手段」はスラ
リ供給ポンプ38、供給配管路37、分岐配管路37
a、第1バルブ38a及び第2バルブ38bに相当し、
同じく「スラリ貯留部」はスラリ貯留タンク36に相当
し、同じく「スラリ廃液部」はスラリ回収タンク42に
相当する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態について図面を用いて説明する。先ず、はじめにワ
イヤソーの構成について説明する。
【0017】図1及び図2に示すように、切断機構11
は装置基台12上に装設されている。この切断機構11
は平行に延びる加工用駆動ローラ13及び加工用被動ロ
ーラ14を備え、それらの外周には環状溝13a,14
aが所定ピッチで形成されている。なお、図面において
は理解を容易にするために、環状溝13a,14aの数
を実際よりも少なく描いてある。
【0018】1本の線材よりなるワイヤ15は前記加工
用ローラ13,14の各環状溝13a,14aに連続的
に巻回されている。ワイヤ走行用モータ16は装置基台
12上に配設され、このモータ16により加工用駆動ロ
ーラ13が直接回転されると、ワイヤ15を介して加工
用被動ローラ14が回転される。そして、これらの加工
用ローラ13,14の回転によって、ワイヤ15が所定
の走行速度で走行される。このワイヤ15の走行は、一
定量前進(例えば10m)及び一定量後退(例えば9
m)を繰り返し、全体として歩進的に前進するように行
われる。
【0019】ワーク支持機構19は前記切断機構11の
上方に位置するように、装置基台12上に立設されたコ
ラム20に上下動可能に支持され、その下部には硬脆材
料よりなるワーク21が着脱自在にセットされる。ワー
ク昇降用モータ22はコラム20上に配設され、このモ
ータ22により図示しないボールスクリュー等を介して
ワーク支持機構19が上下動される。スラリ供給機構3
4は切断機構11の上方に対向配置され、加工用ローラ
13,14と平行に延び、ワーク21の前後両側に位置
する複数のスラリ供給パイプ35を備えている。
【0020】そして、このワイヤソーの運転時には、ワ
イヤ15が切断機構11の加工用ローラ13,14間で
走行されながら、ワーク支持機構19が切断機構11に
向かって下降される。このとき、スラリ供給機構34の
スラリ供給パイプ35からワイヤ15上へ、遊離砥粒を
含む水性または油性のスラリが供給されるとともに、そ
のワイヤ15に対しワーク21が押し付け接触され、ラ
ッピング作用によってワーク21がスライス状に切削加
工される。切削加工部17は、加工用ローラ13,1
4、ワイヤ15及びスラリ供給パイプ35で構成されて
いる。
【0021】リール機構23は前記装置基台12上に装
設され、ワイヤ15を繰り出すための繰出しリール24
と、ワイヤ15を巻き取るための巻取りリール25とを
備えている。回転方向及び回転速度を変更可能なサーボ
モータよりなる一対のリール回転用モータ26,27は
装置基台12に配設され、それらのモータ軸には図示し
ない伝達機構を介してリール24,25が連結されてい
る。
【0022】トラバース機構28は前記リール機構23
に隣接して装置基台12上に装設され、繰出しリール2
4からのワイヤ15の繰出し及び巻取りリール25への
ワイヤ15の巻取りを、上下にトラバースしながら案内
する。そして、前記リール機構23の両リール24,2
5の回転により、繰出しリール24から切断機構11へ
ワイヤ15が繰り出されるとともに、加工後のワイヤ1
5が巻取りリール25に巻き取られる。
【0023】張力付与機構29及びガイド機構30は、
前記リール機構23と切断機構11との間に配設されて
いる。そして、切断機構11の加工用ローラ13,14
間に巻回されたワイヤ15の両端が、ガイド機構30の
各ガイドローラ31を介して張力付与機構29に掛装さ
れている。この状態で、張力付与機構29により、加工
用ローラ13,14間のワイヤ15に所定の張力が付与
される。
【0024】張力低減機構32は前記リール機構23と
張力付与機構29との間に配設され、一対の回転ローラ
33を備えている。そして、これらの回転ローラ33に
はワイヤ15が掛装され、両回転ローラ33が回転され
ることによって、張力付与機構29からリール機構23
の各リール24,25側へ波及するワイヤ15の張力が
低減される。
【0025】次に、前記スラリ供給機構34の構成につ
いて説明する。図3に示すように、ワイヤソーの下部に
位置するスラリ貯溜タンク36は遊離砥粒を含む水性ま
たは油性のスラリを貯溜している。このスラリは、油性
または水性の分散液とSiC等の遊離砥粒とが調合され
ている。攪拌翼36bは、スラリ貯溜タンク36の内底
部に回転可能に配設され、この攪拌翼36bがモータ
(図示略)によりスラリ攪拌のために回転する。
【0026】また、スラリ貯留タンク36には、スラリ
循環配管路40aが配設されている。そのスラリ循環配
管路40aには、三方バルブ40bを介してスラリ貯留
タンク36内のスラリを循環させるための循環ポンプ4
0cと、スラリを冷却するための熱交換器40とが配設
されている。循環ポンプ40cは、スラリ貯留タンク3
6内のスラリ温度が常に一定になるように、スラリ貯留
タンク36内のスラリをスラリ循環配管路40aに供給
している。さらに、三方バルブ40bには、スラリをス
ラリ廃液タンク39へ排出するためのスラリ排出配管路
40dが接続されている。
【0027】スラリ貯溜タンク36とスラリ供給パイプ
35との間には、供給配管路37が接続されている。供
給ポンプ38は供給配管路37中に配設され、スラリ貯
溜タンク36内のスラリが、この供給ポンプ38の動作
により、供給配管路37を介してスラリ供給パイプ35
からワイヤ15上に供給される。
【0028】第1バルブ38aは、供給配管路37中に
配設されている。そして、第1バルブ38aの開閉量に
応じてスラリ供給パイプ35に供給するスラリ量が調整
される。
【0029】第2バルブ38bは、供給配管路37から
分岐した分岐配管路37a中に配設されている。第1バ
ルブ38aが閉じているときに、この第2バルブ38b
を開くことにより、供給配管路37中に存在するスラリ
が分岐配管路37aを介してワイヤソーの外部に位置す
るスラリ廃液タンク39に排出される。
【0030】流量計41は、供給配管路37中に配設さ
れ、この流量計41により供給配管路37内を流れるス
ラリの流量が測定される。粘度計41aは、供給配管路
37中において、流量計41の下流側に配設され、この
粘度計41aにより供給配管路37内を流れるスラリの
粘度が検出されて、スラリ中の砥粒濃度が測定される。
【0031】スラリ回収タンク42は前記切断機構11
の下方に配設され、このスラリ回収タンク42とスラリ
貯溜タンク36との間には、回収配管路43が接続され
ている。回収ポンプ44は回収配管路43中に配設さ
れ、ワイヤ15上からスラリ回収タンク42内に落下し
たスラリが、この回収ポンプ44の動作により、回収配
管路43を介してスラリ貯溜タンク36に戻される。
【0032】スラリ貯留タンク36の上部に位置する砥
粒タンク45は遊離砥粒を収容し、スクリューフィーダ
45bはその砥粒タンク45の直下に配設され、砥粒タ
ンク45から供給される遊離砥粒の量を調整する。供給
配管路45aは、スクリューフィーダ45bに接続さ
れ、スクリューフィーダ45bからの遊離砥粒をスラリ
貯留タンク36に導く。
【0033】スラリ貯留タンク36の上部に位置する分
散液タンク46は、水性または油性の分散液を貯留して
いる。供給配管路46aは、分散液タンク46に接続さ
れ、分散液をスラリ貯留タンク36に導く。第3バルブ
46bは、供給配管路46aを開閉する。分散液用流量
計47は供給配管路46a中を流れる分散液の量を測定
する。
【0034】次に、前記スラリ循環装置の制御回路図に
ついて説明する。図4に示すように、制御回路50は制
御部51、各タンク36,39,42の液面レベルセン
サ36a,39a,42a、流量計41、粘度計41
a、分散液用流量計47、供給ポンプ38、回収ポンプ
44、第1バルブ38a、第2バルブ38b、第3バル
ブ46b及びスクリューフィーダ45bで構成されてい
る。
【0035】制御部51はCPU(Central Processing
Unit)51a、ROM(Read OnlyMemory)51b、R
AM(Randam Access Memory)51c,入力キー51d
で構成されている。CPU51aは制御回路50全体の
制御を行う。ROM51bは制御回路50の制御を行う
ためのプログラムを記憶している。RAM51cはフラ
ッシュメモリ等で構成され、プログラム実行時に発生す
る一時的なデータを記憶する。入力キー51dは分散液
供給量等の設定入力に必要なテンキー等を備えている。
自動/手動設定キー51eは分散液等の供給量やスラリ
の排出量の設定を自動または手動で行うかを設定するも
のである。定量交換指令キー51fはスラリ定量交換を
実行させるものである。
【0036】各液面レベルセンサ36a,39a,42
aは、それぞれの各タンク36,39,42に備えら
れ、制御部51に各タンク36,39,42内における
スラリの情報(例えば所定量有り、空等)を示す旨の信
号を送出する。
【0037】流量計41、粘度計41a及び分散液用流
量計47は、それぞれ測定結果を制御部51に送出す
る。供給ポンプ38及び回収ポンプ44は、制御部51
からの制御信号に基づいて動作するように構成されてい
る。第1バルブ38a、第2バルブ38b及び第3バル
ブ46bも制御部51からの制御信号に基づいて開閉動
作するように構成されている。
【0038】スクリューフィーダ45bは、制御部51
からの制御信号に基づいて、所定時間、スクリュー(図
示略)を回転させることにより、砥粒タンク45内の遊
離砥粒を供給配管路45aを介してスラリ貯留タンク3
6に供給する。また、第3バルブ46b及びスクリュー
フィーダ45bは、スラリ定量交換或いは全量交換にお
けるスラリ供給手段を構成している。
【0039】次に、前記のように構成されたワイヤソー
の動作を説明する。さて、このワイヤソーにおいては、
ワイヤ15がリール機構23の繰出しリール24から繰
り出され、切断機構11の加工用ローラ13,14間に
おいて歩進的に走行された後、巻取りリール25に巻き
取られる。そして、スラリ供給機構34のスラリ供給パ
イプ35から、加工用ローラ13,14間のワイヤ15
上に、遊離砥粒を含むスラリが供給されながら、ワーク
支持機構19の下降により、ワイヤ15に対してワーク
21が押し付け接触される。これにより、ワーク21が
所定の厚さに切削加工される。
【0040】次に、スラリ貯留タンク36内に分散液と
遊離砥粒とを供給する方法について、図5に示すフロー
チャートを用いて説明する。なお、このフローチャート
は制御部51のROM51bに記憶されているプログラ
ムに基づいて、CPU51aの制御のもとに進行する。
また、スラリの粘度を上限値以下に調整するために必要
な分散液の供給量は、粘度計41aの測定結果に対応し
ており、その対応関係はROM51bに記憶されてい
る。さらに、スラリの粘度を下限値に調整するために必
要な遊離砥粒の供給量は、粘度計41aの測定結果に対
応しており、その対応関係もROM51bに記憶されて
いる。
【0041】S1においては、加工中或いは加工停止時
に行われ、粘度計41aの測定結果が予め規定した粘度
の上限値を超えているか否かが判断される。測定結果が
上限値を超えている場合、すなわち砥粒濃度が上限値を
超えている場合は、分散液が不足している場合であるた
め、S2に移行する。
【0042】一方、測定結果が上限値以下の場合は、ス
ラリの濃度が適正な状態か、或いは遊離砥粒が不足して
いる場合であるため、S7に移行する。すなわち、通常
ワーク21のスライス加工においては分散液の蒸発の方
が、遊離砥粒の不足よりも早いのが一般的であるが、遊
離砥粒の摩耗や何らかの原因によって遊離砥粒が早くに
不足する場合も想定して、S7以降の処理を設けている
訳である。
【0043】S2においては、自動/手動設定キー51
eが自動に設定されているか否かが判断される。自動に
設定されている場合は、S3に移行して第3バルブ46
bが開らかれ、ROM51bに設定された粘度計41a
の測定結果に対応する供給量の分散液がスラリ貯留タン
ク36に供給される。一方、自動に設定されていない場
合、すなわち手動に設定されている場合は、S4に移行
して手動で供給量を設定し、その設定量の分散液の供給
が行われる。
【0044】S5においては、分散液用流量計47を流
れる分散液の流量が前記S1の測定結果に対応した流量
に達するまで待たれる。S6においては、前記S3にお
いて、分散液用流量計47を流れる分散液の流量が前記
S1の測定結果に対応した流量に達したと判断して、第
3バルブ46bが閉じられ、この処理を終了する。
【0045】S7においては、粘度計41aの測定結果
が予め規定した粘度の下限値未満であるか否かが判断さ
れる。測定結果が下限値未満の場合、すなわち砥粒濃度
が下限値未満である場合は、遊離砥粒が不足している場
合であるため、S8に移行する。一方、測定結果がスラ
リの濃度が適正な状態であるため、この処理を終了す
る。
【0046】S8においては、スクリューフィーダ45
bが起動され、その回転が開始される。S9において
は、スクリューフィーダ45bが前記S1の測定結果に
対応した回転回数に達するまで待たれる。
【0047】S10においては、スクリューフィーダ4
5bが停止され、この処理が終了される。次に、前記図
5のS4における手動操作について、図6に示すフロー
チャートを用いて説明する。
【0048】S11においては、作業者によって分散液
供給量が入力キー51dにより設定される。S12にお
いては、第3バルブ46bが開かれる。
【0049】S13においては、分散液用流量計47を
流れる分散液の流量が前記S11における設定量に達す
るまで待たれる。S14においては、前記S11におい
て、設定量の分散液が供給されたと判断して、第3バル
ブ46bが閉じられる。
【0050】S15においては、粘度が下限値〜上限値
の間になったか否かが判断される。下限値〜上限値の間
になった場合は、この処理を終了する。一方、下限値〜
上限値の間になった場合は、S11に戻ってこの処理が
繰り返えされる。
【0051】以上のフローチャートを次に述べるスラリ
定量交換動作後に続いて実行させるようにプログラムす
ることもできる。すなわち、図7のフローチャートに示
すように、S20においては、作業者によって、定量交
換支持キー51fが押下される。
【0052】S21においては、供給ポンプ38が起動
される。S22においては、第1バルブ38aが開かれ
るとともに、第2バルブ38bが閉じられる。すなわ
ち、スラリ貯留タンク36内のスラリをスラリ回収タン
ク42へ排出するスラリ排出工程が開始される。
【0053】S23においては、流量計41を通過する
スラリの量が定量に達するまで待たれる。S24におい
ては、第1バルブ38aが閉じられるとともに、第2バ
ルブ38bが開かれる。すなわち、スラリ貯留タンク3
6内のスラリをスラリ回収タンク42へ排出するスラリ
排出工程が終了される。
【0054】S25においては、スクリューフィーダ4
5bが起動される。すなわち、遊離砥粒をスラリ貯留タ
ンク36内に供給する砥粒供給工程が開始される。S2
6においては、スクリューフィーダ45bが所定回数、
回転されることにより、所定量の遊離砥粒がスラリ貯留
タンク36に供給されるまで待たれる。
【0055】S27においては、スクリューフィーダ4
5bが所定回数、回転されると、停止される。すなわ
ち、遊離砥粒をスラリ貯留タンク36内へ供給する砥粒
供給工程が終了する。
【0056】S28においては、第3バルブ46bが開
かれる。すなわち、分散液をスラリ貯留タンク36内に
供給する分散液供給工程が開始される。S29において
は、分散液用流量計47によって、所定量の分散液がス
ラリ貯留タンク36に供給されるまで待たれる。
【0057】S30においては、第3バルブ46bが閉
じられる。すなわち、分散液をスラリ貯留タンク36内
へ供給する分散液供給工程が終了される。ところで、分
散液の累積量が設定量に達するまでには、ワーク21の
切削加工によってスラリ中にワーク21の切削粉が混入
される。スラリ中に切削粉が混入すると、スラリ中に含
まれる遊離砥粒の割合が相対的に減少する。このため、
ワイヤ15に対して遊離砥粒が付着しにくくなり、ワー
ク21の切削効率が低下する。従って、累積した分散液
の供給量が所定量に達した場合は、スラリ中に含まれる
切削粉も増加して、スラリ中の遊離砥粒の量が相対的に
減少していると判断し、スラリ貯留タンク36内のすべ
てのスラリをスラリ廃液タンク39に排出させてから遊
離砥粒と分散液とをスラリ貯留タンク36内に供給し
て、新しいスラリにする。
【0058】以下に、スラリ貯留タンク36内のすべて
のスラリをスラリ廃液タンク39に排出させて、スラリ
貯留タンク36内に遊離砥粒と分散液とを供給する方法
について説明する。
【0059】先ず、制御部51からの制御信号により、
第1バルブ38aが閉じられるとともに、第2バルブ3
8bが全開にされる。すると、供給配管路37から供給
されるスラリは、分岐配管路37aを介してスラリ廃液
タンク39への排出が開始される。スラリ貯留タンク3
6内のすべてのスラリが供給ポンプ38によって、スラ
リ廃液タンク39に排出されると、スラリ貯留タンク用
液面レベルセンサ36aにより、スラリ貯留タンク36
内のほぼすべてのスラリがなくなり、空になった旨の信
号が制御部51に送出される。すると、スクリューフィ
ーダ45bのスクリューを制御部51からの制御信号に
基づいて、スクリューの回転が開始されて遊離砥粒の供
給が開始されるとともに、第3バルブ46bが全開にさ
れて分散液の供給が開始される。
【0060】ところで、スラリ貯留タンク36内に貯留
することができるスラリは、一定量であるため、スクリ
ューフィーダ45bのスクリューを所定時間回転させる
ことにより、所定量の遊離砥粒がスラリ貯留タンク36
内に供給される。また、分散液用流量計47を流れる流
量により、分散液が測定され、スラリ貯留タンク36に
供給される。そして、所定量の分散液が分散液用流量計
47を流れると、分散液用流量計47は、所定量の分散
液が流れた旨の制御信号を制御部51に送出する。する
と、第3バルブ46bが閉じられる。そして、スラリ貯
留タンク36内に供給された遊離砥粒と分散液とは、攪
拌翼36bによって攪拌されて、新しいスラリとなる。
【0061】以上、詳述したように本実施形態によれ
ば、次のような効果を得ることができる。 ・ワーク21の切削加工部に供給するスラリは、供給配
管路37中に配設された粘度計41aによって測定され
る。そして、スラリの粘度が上限値を超えている場合
は、すなわち砥粒濃度が上限値を超えている場合は、制
御部51からの制御信号に基づいて第3バルブ46bを
全開にさせる。そして、粘度計41aの測定結果に応じ
た分散液がスラリ貯留タンク36内に供給されると、第
3バルブ46bが閉じられる。このため、ワーク21の
切削時に発生する熱によって分散液(水や油)が蒸発し
て、スラリ中に含まれる遊離砥粒の量が相対的に減少す
ることはなく、スラリが無駄に廃棄されることもない。
故に、スラリの粘度が高くなり、供給配管路37内にお
いてスラリの流動性が低下することもない。従って、ワ
イヤ15には均一の遊離砥粒が付着し、ワーク21の切
削効率が低下するとともなく、ワーク21のスライス面
の精度が低下することもない。
【0062】・スラリ貯留タンク36内のスラリをスラ
リ廃液タンク39に排出する際にも、通常ワイヤ15に
スラリを供給するための供給ポンプ38が用いられてい
る。すなわち、第1バルブ38aと第2バルブ38bと
の開閉を制御部51からの制御信号にて制御することに
より、スラリを分岐配管路37aに導いてスラリの排出
が行われている。このため、スラリ貯留タンク36内の
スラリをスラリ廃液タンク39に排出するための専用の
ポンプを設ける必要はない。
【0063】・スラリ貯留タンク36内に供給する遊離
砥粒と分散液とは、スラリ貯留タンク36の上部に位置
している。このため、スクリューフィーダ45b及び第
3バルブ46bを制御部51からの制御信号によって調
整することにより、遊離砥粒と分散液とをスラリ貯留タ
ンク36に供給することができる。従って、遊離砥粒と
分散液とを供給するための構成が簡単である。また、ス
クリューフィーダ45bと第3バルブ46bとを別々に
制御しているため、それぞれ独立させて動作させること
もできる。
【0064】・スラリ貯留タンク36内には、攪拌翼3
6bが配設され、常時攪拌されている。このため、予め
スラリ貯留タンク36の外部で遊離砥粒と分散液とを調
合することはない。すなわち、別々にスラリ貯留タンク
36内に供給しても遊離砥粒と分散液とが攪拌翼36b
により調合されてスラリとなる。また、スラリ貯留タン
ク36内に貯留しているスラリの遊離砥粒が分散液から
分離して、スラリ貯留タンク36の内底部に沈殿するお
それを確実に防止することができる。
【0065】・定量交換指令キー51fの押下によっ
て、ワーク21の切削に供したスラリがスラリ回収タン
ク42に排出される。そして、分散液と遊離砥粒とがス
ラリ貯留タンク36内に供給され、スラリ貯留タンク3
6内は、新しいスラリとなる。さらに、スラリ中の砥粒
濃度が測定される。そして、スラリ中の砥粒濃度が下限
値〜上限値の間にないときは、再度スラリ中の砥粒濃度
が調整されるため、確実にスラリ中の砥粒濃度をほぼ一
定にすることができる。
【0066】なお、前記本実施形態は次のように変更し
て具体化することも可能である。 ・分散液が水性の場合は、特に加工中に蒸発し易く、す
ぐに粘度が上限値を超えるため、分散液の補給が必要と
なる。しかしながら、頻繁にワイヤソーを停止させてい
ては、稼働率が低下してしまう。そこで、図5のフロー
チャートを実行する前に、図7に示すフローチャートに
代えて、図8に示すフローチャートを実行するように構
成しても良い。すなわち、ワーク21を加工中は、スラ
リ供給ポンプ38は起動され、第1バルブ38aが開か
れ、第2バルブ38bが閉じられた状態である。
【0067】この状態において、S31においては、作
業者によって、定量交換指令キー51fが押下される。
S32においは、三方バルブ40bのスラリ排出配管路
40d側のバルブが開かれる。
【0068】S33においては、スラリ貯留タンク36
内のスラリがスラリ回収タンク42へ排出されるのに伴
って、スラリ貯留タンク36内のスラリが減少する。そ
して、スラリ貯留タンク36内のスラリが所定量以下に
なるまで、換言すれば、液面レベルセンサ36aが制御
部51に対して、排出レベルを検出した旨の信号を送出
するのが待たれる。
【0069】S34においては、三方バルブ40bのス
ラリ排出配管路40d側のバルブが閉じられる。S35
においては、前記S25〜S27に示した砥粒供給工程
と同様にスラリ貯留タンク36内に遊離砥粒の供給が行
われる。
【0070】S36においては、前記S28〜S30に
示した分散液供給工程と同様にスラリ貯留タンク36内
に分散液の供給が行われる。このように構成すれば、第
1バルブ38aを閉じることなく、スラリ貯留タンク3
6内のスラリをスラリ回収タンク42に排出することが
できるとともに、ワーク21の切削中に新しいスラリ
(分散液及び遊離砥粒)をスラリ貯留タンク36内に供
給することができる。その結果、ワイヤソーを停止させ
ることなく、使用中のスラリを新しいスラリに交換する
ことができる。従って、ワイヤソーの稼働率が低下する
ことはない。
【0071】・分散液の累積量が設定量に達するまでに
は、ワーク21の切削加工によってスラリ中にワーク2
1の切削粉が混入される。スラリ中に切削粉が混入する
と、スラリ中に含まれる遊離砥粒の割合が相対的に減少
する。このため、ワイヤ15に対して遊離砥粒が付着し
にくくなり、ワーク21の切削効率が低下する。従っ
て、累積した分散液の供給量が設定量に達した場合は、
スラリ中に含まれる切削粉も増加して、スラリ中の遊離
砥粒の量が相対的に減少していると判断し、スラリ貯留
タンク36内のすべてのスラリをスラリ廃液タンク39
に排出させてから遊離砥粒と分散液とをスラリ貯留タン
ク36内に供給して、新しいスラリにする必要がある。
そこで、図5及び図6に示すフローチャートが実行され
て分散液がスラリ貯留タンク36内に供給される度に、
換言すれば、第3バルブ46bが「開」になる度に、図
9に示すフローチャートを実行させるようにしても良
い。
【0072】すなわち、S41においては、スラリ貯留
タンク36内に供給した分散液の累積が分散液用流量計
47によって行われる。S42においては、分散液の累
積量が予め設定した設定量以上になったか否かが判断さ
れる。累積量が設定量以上になった場合はS43に移行
する。一方、累積量が設定量未満の場合は、S41に戻
る。
【0073】S43においては、分散液の累積量がクリ
アされる。すなわち、スラリ定量交換が行われた後、図
5に示すフローチャートが実行されるため、累積量をク
リアさせている。
【0074】S44においては、図7または図8に示
す、スラリ定量交換が実行される。このように構成すれ
ば、設定量以上の分散液がスラリ貯留タンク36内に供
給された場合は、図7または図8に示すフローチャート
が実行される。このため、スラリ中に含まれる遊離砥粒
の割合が相対的に減少して、ワイヤ15に対して遊離砥
粒が付着しにくくなって、ワーク21の切削効率が低下
させることがなく、スライス面の精度が低下することも
ない。
【0075】・スラリ回収タンク42の底面からスラリ
廃液タンク39まで接続する廃液配管路48を設け、そ
の廃液配管路48中に第4バルブ49aを備える。この
ように構成すれば、スラリ回収タンク42内のスラリを
より素早くスラリ廃液タンク39に移送することができ
る。
【0076】・供給ポンプ38及び回収ポンプ44の各
ポンプを2台備え、各ポンプを交互運転させても良い。
このように構成すれば、各ポンプの寿命が延命されると
ともに、万一各ポンプ38,44のうち一方のポンプ3
8,44が故障しても他方のポンプ38,44でワイヤ
ソーを稼働させることができる。しかも、故障したポン
プ38,44はワイヤソーを稼働させながら修理するこ
とも可能である。
【0077】・粘度計41aでスラリの粘度を測定する
方法に代えて、供給配管路37中に配設された流量計4
1を流れる単位時間当たりの流量からスラリの流速を求
めてスラリの粘度を算出させ、分散液をスラリ貯留タン
ク36に供給するように構成しても良い。
【0078】・スラリ貯留タンク36内のすべてのスラ
リをスラリ廃液タンク39に排出するスラリ排出手段
と、遊離砥粒をスラリ貯留タンク36に供給する砥粒供
給手段と、分散液をスラリ貯留タンク36に供給する分
散液供給手段とを同時に動作させても良い。
【0079】・スラリ定量交換におけるスラリ供給(分
散液及び遊離砥粒)は、第3バルブ46b,スクリュー
フィーダ45bからではなく、外部に設けたミキシング
タンクに予め分散液と遊離砥粒とを調合させておき、そ
のミキシングタンクからスラリ貯留タンク36内に所定
量のスラリを供給するようにしても良い。
【0080】・図7に示すスラリ定量交換のフローチャ
ートにおいて、定量を全量とすれば、スラリ全量交換が
行われることは言うまでもない。さらに、前記本実施形
態から把握される請求項以外の技術的思想について、そ
の効果とともに以下に記載する。
【0081】・請求項1〜請求項6に記載のスラリ循環
装置において、濃度測定手段は、供給配管路中に配設し
た流量計を流れる単位時間当たりの流量からスラリの粘
度を測定するスラリ循環装置。
【0082】このように構成すれば、スラリの流量から
粘度を測定することができ、粘度を測定する専用の粘度
計を省略することができる。ところで、本明細書におい
て、記録媒体とは、読み出しが可能な半導体記憶装置、
磁気記憶装置の記録媒体、光磁気記憶装置の記録媒体な
ど、コンピュータのプログラムを記録できるものならど
のようなものでもよい。具体的には、半導体ROM、フ
ロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁
気ディスク、相変化ディスク、磁気テープなどを含むも
のとする。
【0083】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明
によれば、濃度測定手段の測定結果に基づいて、分散液
をスラリ貯留部に供給することができる。このため、ワ
ークの切削中において、自動的にスラリの砥粒濃度をほ
ぼ一定にすることができる。
【0084】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、上限値を超える場合、分
散液が自動的に供給することができる。請求項3に記載
の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明
の効果に加えて、分散液供給量設定手段により、スラリ
貯留部に供給する分散液を任意に設定することができ
る。
【0085】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、分散液と遊離砥粒とをス
ラリ貯留部に供給することができる。このため、スラリ
貯留部で新しいスラリを作ることができる。
【0086】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
または請求項4に記載の発明の効果に加えて、スラリ貯
留部内のすべてのスラリをスラリ排出手段によりスラリ
廃液部に排出させることができる。
【0087】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
に記載の発明の効果に加えて、スラリ定量交換手段によ
り、スラリ排出手段及びスラリ供給手段が実行された
後、濃度測定手段が実行される。このため、より一層確
実にスラリの砥粒濃度をほぼ一定にすることができる。
【0088】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え
て、ワークの切削効率が低下させることがなく、スライ
ス面の精度が低下することもない。
【0089】請求項8に記載の発明によれば、請求項5
〜請求項7のいずれか1項に記載の発明の効果に加え
て、分散液供給手段及び砥粒供給手段を別々に動作させ
ることができる。
【0090】請求項9に記載の発明によれば、ワークの
切削中において、スラリの粘度をほぼ一定にすることが
可能なスラリ循環装置を備えたワイヤソーを提供するこ
とができる。
【0091】請求項10に記載の発明によれば、ワーク
の切削中において、スラリの粘度をほぼ一定にすること
が可能なスラリ循環装置の動作を実行させるためのプロ
グラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態におけるワイヤソーの正面図。
【図2】同じく、ワイヤソーの平面図。
【図3】同じく、スラリ供給機構を示す配管図。
【図4】同じく、電気ブロック図。
【図5】分散液と遊離砥粒との供給動作を示すフローチ
ャート。
【図6】手動操作による分散液の供給動作を示すフロー
チャート。
【図7】スラリ定量交換の動作を示すフローチャート。
【図8】スラリ定量交換の動作を示すフローチャート。
【図9】分散液の累積量が設定量以上になったときの動
作を示すフローチャート。
【符号の説明】
17…切削加工部、36…スラリ貯留部としてのスラリ
貯留タンク、37…スラリ排出手段を構成する供給配管
路、37a…スラリ排出手段を構成する分岐配管路、3
8…スラリ排出手段を構成する供給ポンプ、38a…ス
ラリ排出手段を構成する第1バルブ、38b…スラリ排
出手段を構成する第2バルブ、39…スラリ廃液部とし
てのスラリ廃液タンク、41a…濃度測定手段としての
粘度計、42…スラリ廃液部としてのスラリ回収タン
ク、45b…スラリ供給手段を構成する砥粒供給手段と
してのスクリューフィーダ、46b…スラリ供給手段を
構成する分散液供給手段としての第3バルブ、51a…
コンピュータを構成するCPU、51b…コンピュータ
を構成するROM、51c…コンピュータを構成するR
AM、51d…分散液供給量設定手段としての入力キ
ー、51f…スラリ定量交換指令手段としての定量交換
指令キー。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散液に砥粒が混合されたスラリをワー
    クの切削加工部に供給した後、そのスラリを回収して再
    び切削加工部に供給するスラリ循環装置において、 切削加工部に供給するスラリの砥粒濃度を測定する濃度
    測定手段と、 スラリ貯留部に分散液を供給する分散液供給手段と、 濃度測定手段による測定結果が上限値を超えたとき分散
    液供給手段を動作させる制御手段とを備えたスラリ循環
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスラリ循環装置におい
    て、 制御手段は、濃度測定手段による測定結果と上限値との
    比較に基づいて分散液供給量を自動的に決定するスラリ
    循環装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のスラリ
    循環装置において、 分散液供給量を任意に設定可能な分散液供給量設定手段
    を備えたスラリ循環装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のスラリ循環装置におい
    て、 遊離砥粒をスラリ貯留部に供給する砥粒供給手段を備
    え、 制御手段は、濃度測定手段による測定結果が下限値に満
    たないとき、砥粒供給手段を動作させるスラリ循環装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項4に記載のスラリ
    循環装置において、 スラリ貯留部内におけるスラリをスラリ廃液部に排出す
    るスラリ排出手段と、 スラリ貯留部に新しいスラリを供給するスラリ供給手段
    とを備えたスラリ循環装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のスラリ循環装置におい
    て、 スラリ定量交換指令手段と、このスラリ定量交換手段に
    より、スラリ排出手段とスラリ供給手段とが動作され
    て、スラリ貯留部内におけるスラリの定量交換を行い、
    その後に濃度測定手段を実行するスラリ循環装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載のスラリ循環装置において、 分散液供給手段による分散液の供給累積量が設定量に達
    した場合は、スラリ排出手段及びスラリ供給手段により
    スラリ貯留部内におけるスラリをすべて新しいスラリに
    交換するスラリ循環装置。
  8. 【請求項8】 請求項5〜請求項7のいずれか1項に記
    載のスラリ循環装置において、 スラリ供給手段は、分散液供給手段と砥粒供給手段とか
    ら構成されるスラリ循環装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記
    載のスラリ循環装置を備えたワイヤソー。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項8のいずれか1項に
    記載のスラリ循環装置において、 コンピュータにスラリ循環装置の動作を実行させるため
    のプログラムを記録した記録媒体。
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