JPH11104946A - 複合回転磨き機 - Google Patents

複合回転磨き機

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JPH11104946A JP28472197A JP28472197A JPH11104946A JP H11104946 A JPH11104946 A JP H11104946A JP 28472197 A JP28472197 A JP 28472197A JP 28472197 A JP28472197 A JP 28472197A JP H11104946 A JPH11104946 A JP H11104946A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バフ、サンドペーパ、ブラシ等の磨き部
材により、磨き力、研磨力が強くしかも磨き傷の目立た
ない仕上げを行う複合回転磨き機を提供する。 【解決手段】 動力装置によりバフ等の磨き部材を回転
する回転磨き機において、公転及び自転を行う偏心軸
と、ブラシ等の磨き部材を取り付けた回転作業軸を連動
させ、一方向の回転に一定角度の揺動運動を加えた複合
運動を回転作業軸にさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モーター、エ
アモーター、油圧モーター等の動力装置によりバフ、サ
ンドペーパ、研磨砥石、ブラシ等の磨き部材を回転さ
せ、車体、床、工作物、その他の物品を磨く複合回転磨
き機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転磨き機においては、バフ、サ
ンドペーパ、研磨砥石、ブラシ等の磨き部材を、動力装
置により一方向に回転して磨くか、又は一定角度往復回
転、即ち振動運動により磨くかのいずれかの方法が行わ
れていた。しかしながら、一方向のみ回転する回転磨き
機では、磨くための力、研磨力は強いが、微細であるが
連続し長い目立つ磨き傷が残り、見た目の仕上がりがよ
くないという問題があった。
【0003】一方、一定角度往復回転する回転磨き機
は、連続した長く目立つ傷はできないが、一方向の強力
な回転力に比べると往復回転は、磨き力、研磨力が弱い
ためきれいに磨くには、仕上がりに時間がかかるという
問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の二つの回転磨き機の各々の抱える問題点を解決
する複合回転磨き機を提供するもので、バフ、サンドペ
ーパ、研磨砥石、ブラシ等の磨き部材を、一方向の回転
だけでなく、揺動運動を加えた複合回転をさせることに
より、従来の二つの方法の優れた性能だけをミックスさ
せ、磨き力、研磨力を低下させることなく、磨き傷も目
立たないようにきれいに仕上げを行う、バフ、サンドペ
ーパ、ブラシ等による複合回転磨き機を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、本発明は、動力装置の回転により、回転作業軸
及び該回転作業軸の先端に取り付けられる磨き部材を回
転させる複合回転磨き機において、前記複合回転機のフ
レーム内に固着された固定内歯車と前記複合回転磨き機
のフレーム内に回転可能に設けられたキャリアプレート
と、前記キャリアプレートに枢着されており、前記動力
装置で回転され、前記固定内歯車と同心の太陽歯車と、
前記キャリアプレートに枢着され、前記太陽歯車及び固
定内歯車と噛み合う遊星歯車と、前記キャリアプレート
に枢着され、前記遊星歯車の一つ、前記太陽歯車と同心
一体の歯車又は前記固定内歯車の内の一つのみと噛み合
う歯車及び偏心カムを有する偏心カム軸と、前記回転作
業軸に対して直角方向に伸び、回転作業軸と上記偏心カ
ムを連結し、回転作業軸と偏心カムのいずれか一方に対
して摺動可能に取り付けられた連結杆と、具備すること
を特徴とする複合回転磨き機を提供する。
【0006】さらに、本発明は、上記複合回転機の回転
作業軸の軸心をキャリアプレートの軸心と偏心して配設
した複合回転磨き機を提供する。
【0007】さらに、本発明は、上記複合回転機の回転
作業軸の先端に車体磨き用のバフを装着して成る車体用
の複合回転磨き機を提供する。
【0008】さらに、本発明は、上記複合回転機の回転
作業軸の先端に研磨部材を装着して成る研磨用の複合回
転磨き機を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き図面を参照にして説明する。本発明の実施例を説明す
る前に、本発明の特徴である複合回転動作の原理を説明
する。図1において、円形のキャリアプレート1は点O
を中心に回転する。このキャリアプレート1に、偏心カ
ム2を有する偏心カム軸3が点O’で枢着されており、
キャリアプレート1と一緒に公転するとともに自転す
る。このキャリアプレート1と同心的に、キャリアプレ
ート1とは独立して回転可能な回転作業軸4が設けられ
ている。回転作業軸4より連結杆5が伸びている。この
連結杆5の軸心は回転作業軸4の軸心を通る延長線上に
配置され、その基端が回転作業軸4に固定され、その先
端には長孔6が設けられている。この長孔6に偏心カム
2が摺動可能に挿通されている。
【0010】このような構成によると、その作動は次の
ようになる。偏心カム軸3は、自転し、さらにキャリア
プレート1の時計方向の回転に応じて、時計方向に公転
する。偏心カム軸3が時計方向に公転すると、連結杆5
を介して回転作業軸4が点Oを中心に回転する。ところ
が、偏心カム軸3自体が自転しているので、キャリアプ
レート1が回転しないで静止していると仮定すると、偏
心カム2により連結杆5の先端が点Oを中心に一定角度
で往復回転(揺動)するので、この連結杆5を介して、
回転作業軸4は点Oを中心に、一定の角度で往復回転す
る。従って、キャリアプレート1が回転すると、偏心カ
ム軸3が公転し、連結杆5を介して回転作業軸4も時計
方向に回転し、さらに偏心カム軸3の自転に従って連結
杆5を介して回転作業軸4も点Oを中心に一定角度で往
復回転する。結局、回転作業軸4は、点Oを中心に時計
方向の回転中に、この時計方向の回転とは速度の違う時
計・反時計方向の揺動運動をすることとなる。
【0011】なお、図1では、連結杆5の先端の長孔6
内を偏心カム2が摺動する構成としたが、連結杆5の基
端が回転作業軸4の孔7に摺動可能に取り付けられ、連
結杆5の先端が偏心カム2に枢着されている構成にして
もよい。
【0012】以上の複合回転動作の原理に基づく具体的
な本発明の構成について説明する。原理図とその具体的
な構成との対応を明確にするために、原理図の各要素に
対応した部材については同じ番号を使用する。図3
(a)及び図4において、本発明の複合回転磨き機8
は、複合回転装置9と動力部10とを有する。複合回転
装置9は、フレーム11内に複合回転機構が配設され、
フレーム11の先端開口はキャッププレート12が被せ
られてボルト13により固定されている。動力部10
は、フレーム11内に電動モーター、空気モーター、油
圧モーター、又はその他の動力装置14が配設されてい
る。
【0013】本発明の複合回転機構について説明する。
図3(a)、(b)及び図4において、内歯車15が、
固定用環体16により押さえられ、ボルト17によって
フレーム11に固定されている。内歯車15と同心的
に、固定用環体16に軸受18を介してキャリアプレー
ト1が回転可能に取り付けられている。
【0014】円形のキャリアプレート1は、上部1aと
下部1bとから成る。下部1bには周方向に等間隔に三
つの円柱形突部1b’が形成されており、ボルト25
は、この突部1b’を通して螺着され、上部1aと下部
1bとが一体に締結される。キャリアプレート1の中心
に太陽軸19が回転可能に枢着されている。この太陽軸
19は太陽歯車20を固定しており、減速歯車機構を介
して動力部10の動力装置14の出力軸に結合されて駆
動される。太陽歯車20及び内歯車15に噛み合う三つ
の遊星歯車21、22、23が、突部1b’に回転可能
に嵌合されることによりキャリアプレート1に枢着され
ている。
【0015】内歯車15の内方に位置し、偏心カム軸3
がキャリアプレート1に軸受26を介して回転可能に取
り付けられている。この偏心カム軸3の下部には、遊星
歯車の一つ23と噛み合う歯車27が形成されており、
偏心カム軸3の上面には偏心カム2が形成されている。
【0016】キャリアプレート1の外方に位置して、キ
ャリアプレート1と同心的に回転作業軸4が、キャップ
プレート12に軸受28を介して回転可能に取り付けら
れている。回転作業軸4の先端に、車体を磨くバフ2
9、ブラシ、スポンンジ等、あるいは工作物を研磨する
バフやサンドペーパ等の、磨き部材、研磨部材が着脱自
在に取り付けられる。
【0017】図3(c)において、回転作業軸4の基端
には連結杆5の基端部が固定されている。連結杆5の先
端部には長手方向に長孔6が形成されている。この長孔
6内に偏心カム2の先端部が摺動可能に挿通されてい
る。
【0018】以上の構成による複合回転磨き機8の作用
を説明する。動力装置14を回転すると、その回転力は
減速歯車機構を介して太陽歯車20に伝動され、太陽歯
車20が回転する。太陽歯車20が例えば時計方向に回
転すると、遊星歯車21、22、23は反時計方向に自
転しながら内歯車15内を太陽歯車20を中心に時計方
向に公転する。又、遊星歯車23と噛み合う歯車27は
時計方向に自転する。
【0019】遊星歯車23及び偏心カム軸3は、各々キ
ャリアプレート1に回転可能に取り付けられているの
で、遊星歯車23が時計方向に公転すると、キャリアプ
レート1は時計方向に回転し、歯車27も時計方向に公
転するとともに時計方向に自転する。
【0020】歯車27が時計方向に公転すると、連結杆
5を介して回転作業軸4はその軸心を中心にして時計方
向に回転する。そして、偏心カム軸3が時計方向に自転
すると、偏心カム軸3の軸心を中心に偏心カム2が回転
し、これにより連結杆5の一端が作業軸の4の軸心を中
心に揺動する。即ち、偏心カム2の先端は、連結杆5の
長孔6に摺動可能に挿通されているので、連結杆5全体
としては、回転作業軸4の軸心を中心に一定角度もって
時計方向及び反時計方向に往復回転(揺動運動)する。
これにより回転作業軸4は、時計方向及び反時計方向の
往復回転(揺動運動)をする。
【0021】従って、偏心カム軸3がキャリアプレート
1とともに時計方向に公転すると、回転作業軸4は、連
結杆5を介して時計方向へ回転するが、偏心カム軸3の
自転により偏心カム2が偏心カム軸3の軸心の回りに回
転すると、回転作業軸4は連結杆5を介し時計方向及び
反時計方向の一定角度の往復回転が行われる。この結
果、回転作業軸4及びその先端に取り付けられたバフ2
9、サンドペーパー、研磨砥石、ブラシ等の磨き部材
は、時計方向に回転しながらも、速度の違う時計方向・
反時計方向の揺動運動をするという複合回転が生じるこ
ととなる。
【0022】磨き部材又は研磨部材の一方向の回転は、
連続した長い磨き傷が残り見た目も仕上がりがよくない
が、本発明の複合回転磨き機8では、速度の違う揺動運
動をするので、磨き傷は、連続した長い傷とならずに、
見た目では目立たない不連続の短い小刻みの傷となり、
仕上がりも良くなる。しかも、本発明では、磨きの方向
が一方向の強力な磨きをしながらも、揺動運動が加わる
ので、従来の往復回転(揺動運動)のみの磨き機に比べ
磨き力が強くよりきれいに磨くことができる。
【0023】ところで、回転作業軸4は、偏心カム軸3
の公転による時計方向の回転と、偏心カム軸3の自転に
よる反時計方向への逆回転が同時にできないのではない
かという疑問が生じるところである。しかしながら、本
発明では、互いに別個の運動である、偏心カム軸3の公
転に伴う回転作業軸4の回転運動と、偏心カム軸3の自
転に伴う回転作業軸4の往復回転運動が、同時に複合的
に行われているだけであり、何等不明な点はない。
【0024】上記実施例では、本発明を車体磨き用の回
転磨きバフに適用した例であるが、その他、床掃除用の
電動回転ブラシ、靴磨き用ハンディーブラシ等、動力装
置により磨き部材を回転するものであれば、いろいろな
用途に適用できる。
【0025】偏心カム軸3の偏心カム2の偏心距離(偏
心カム軸3の軸心と偏心カム2の軸心との距離)の大小
により、連結杆の往復回転角度が変わるので、複合回転
磨き機8の用途の応じて適宜設計すればよい。
【0026】上記実施例では、回転作業軸4をキャリア
プレート1と同心的に配設したが、キャリアプレート1
と偏心的に設計してもよい。この場合は、回転作業軸4
の回転位置に応じて、偏心カム軸3が180度回転する
間に、一回の往復回転(揺動)が大きな揺動角度から小
さな揺動角度に変化し、バフ、サンドペーパー、研磨砥
石、ブラシ等の磨き部材に複雑な動作をさせることがで
きる。
【0027】なお、上記実施例の以外に、複合回転機構
における内歯車15、遊星歯車及び偏心カム軸の歯車2
7の関係的構成は、図5及及び図6に示すような構成と
してもよい。即ち、図5において、偏心カム軸3はキャ
リアプレート1(図示せず)の回転とともに公転する
が、その自転は固定内歯車15との噛み合いにより行わ
せてもよい。又、図6において、歯車27の公転は図5
と同様であるが、自転は太陽歯車20と一体の歯車30
との噛み合いにより行ってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明の複合回転磨き機では、一方向の
回転中、揺動運動を加えて複合回転動作をさせているの
で、従来のバフ、サンドペーパー、研磨砥石、ブラシ等
の磨き部材を一方向に回転し、あるいは往復回転のみさ
せる磨き機、研磨機に比較して、より強力で、すぐれた
磨き効果が生じるととともに、車体や工作物等にとっ
て、優しい、きめ細かな磨き動作を生ぜしめ、磨き傷の
目立たないきれいな仕上げがなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】本発明の原理を説明する図である。
【図3】本発明の実施例を示す部分的断面図である。
【図4】本発明の実施例の要部を説明する斜視図であ
る。
【図5】本発明の複合回転機構の別の態様を示す図であ
る。
【図6】本発明の複合回転機構のさらに別の態様を示す
図である。
【符号の説明】
1 キャリアプレート 2 偏心カム 3 偏心カム軸 4 回転作業軸 5 連結杆 6 長孔 8 複合回転磨き機 9 複合回転装置 10 動力部 11 フレーム 12 キャッププレート 14 動力装置 15 内歯車 20 太陽歯車 21、22,23 遊星歯車 27 歯車 29 バフ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力装置の回転により、回転作業軸及び該
    回転作業軸の先端に取り付けられる磨き部材を回転させ
    る複合回転磨き機において、 前記複合回転機のフレーム内に固着された固定内歯車と
    前記複合回転磨き機のフレーム内に回転可能に設けられ
    たキャリアプレートと、 前記キャリアプレートに枢着されており、前記動力装置
    で回転され、前記固定内歯車と同心の太陽歯車と、 前記キャリアプレートに枢着され、前記太陽歯車及び固
    定内歯車と噛み合う遊星歯車と、 前記キャリアプレートに枢着され、前記遊星歯車の一
    つ、前記太陽歯車と同心一体の歯車又は前記固定内歯車
    の内の一つのみと噛み合う歯車及び偏心カムを有する偏
    心カム軸と、 前記回転作業軸に対して直角方向に伸び、回転作業軸と
    上記偏心カムを連結し、回転作業軸と偏心カムのいずれ
    か一方に対して摺動可能に取り付けられた連結杆と、を
    具備することを特徴とする複合回転磨き機。
  2. 【請求項2】回転作業軸の軸心をキャリアプレートの軸
    心と偏心して配設されたことを特徴とする請求項1記載
    の複合回転磨き機。
  3. 【請求項3】回転作業軸の先端に取り付けられる磨き部
    材として車体磨き用のバフを装着したことを特徴とする
    請求項1又は2記載の複合回転磨き機。
  4. 【請求項4】回転作業軸の先端に取り付けられる磨き部
    材として研磨砥石又はサンドペーパを装着したことを特
    徴とする請求項1又は2記載の複合回転磨き機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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