JPH11104693A - 汚泥処理系返流水の処理方法 - Google Patents
汚泥処理系返流水の処理方法Info
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Abstract
窒素を水処理系のBOD源を使わずに除去でき、かつ硝
酸性窒素の残留により浮上槽でのりんの吐き出しを抑制
でき、水処理系の処理の安定と水質向上をもたらすこと
ができるような汚泥処理系返流水の処理方法を提供す
る。 【解決手段】汚泥処理プロセスより発生する返流水か
ら、りんおよび一部のアンモニア性窒素をりん酸マグネ
シウムアンモニウム粒子として回収した後、残留するア
ンモニア性窒素を生物学的に硝化し、その処理水に生汚
泥2を加えて、脱窒槽7にて水処理系とは関係しないB
ODを使って脱窒を行なう汚泥処理系返流水の処理方
法。
Description
より発生する返流水に含有する窒素、りんを効率良く処
理し、水処理系の処理水質の安定および向上をねらった
汚泥処理系返流水の処理方法に関するものである。
泥は、濃縮、消化、脱水などの工程を経て処理され、各
処理プロセス中で発生する分離液は、通常水処理系に返
流される。この返流水中には、BOD、アンモニア性窒
素、オルトりん態りんが高濃度に含まれており、返流水
にともなう負荷が水処理系の処理水質の悪化の原因とな
っている。
施設では、返流水によるアンモニア性窒素、オルトりん
態りん負荷により、水処理系のBODが不足し、脱窒、
りん除去が悪化するケースが少なくない。
については、特公平7−12477号公報に開示されて
いる技術により、返流水中のりんを95%以上回収する
ことができ、水処理系のりん負荷を約40%カットする
ことができる。特公平7−12477号公報に開示され
ている技術とは、アンモニウムイオンを多量に含むし
尿,産業排水などからりんを効率良く除去する方法に関
するものであり、排水中のりんをりん酸マグネシウムア
ンモニウム粒子として結晶化させるというものである。
一方、アンモニア性窒素については、本出願人の一部が
先に提案した特願平7−241365号、特願平7−3
30133号における2つの技術によりアンモニア性窒
素を硝酸性窒素に90%程度硝化することができる技術
が完成している。特願平7−241365号における技
術とは、りんを含む高濃度アンモニア性窒素の処理方法
に関するものであり、りんおよびアンモニア性窒素排水
から、りんと一部のアンモニア性窒素をりん酸マグネシ
ウムアンモニウム粒子として回収してから、残る高濃度
アンモニア性窒素をMAP担体を利用した高速生物学的
硝化法により処理する方法である。また、特願平7−3
30133号における技術とは、高濃度アンモニア性窒
素の硝化方法に関するものであり、生物学的な硝化にお
いて、菌の付着媒体として繊維担体を用い、担体を投入
した硝化槽のMLDOを制御することによって、担体の
硝化能力を最大限に引き出す運転方法である。
同時除去法として代表的なA2 O法は、嫌気槽−無酸素
槽−好気槽の順に反応タンクが並べられ、原水がその順
に流れるプロセスであり、最初沈殿池(以下、初沈とい
う)はその前に置かれている。ここに硝化後の返流水を
戻し、初沈内のBODと脱窒菌により脱窒することが、
特願平7−241365号および特願平7−33013
3号に記載されている。これらの特許は水処理系のアン
モニア性窒素負荷削減について検討したものであるが、
抜本的な水処理系の水質向上を考えたとき、窒素負荷削
減を考えなければならない。そうしたときに再度プロセ
スを見直すと、初沈−嫌気槽−無酸素槽−好気槽に並ん
だA 2 Oのプロセスにおいて、初沈に硝化後の返流水を
戻すと、初沈内の溶解性BODを使って脱窒が起こるた
め、水処理系のBOD量が減少する。次の嫌気槽はりん
除去に関係するが、りん除去性能は、嫌気槽におけるり
んの放出量と関係があり、一般的にりんの放出量が多い
方がりんの処理性が安定するとされている。りんの放出
量は供給できるBOD量と関係し、りん1に対し、約2
0倍のBODが必要とされている。返流水の脱窒のた
め、供給できるBOD量が減り、りん放出量に影響を及
ぼすかもしれないが、初沈の後、原水が最初に流入する
嫌気槽はBOD濃度が比較的高く維持できるので、その
影響は少ないものと思われる。しかし、その後の無酸素
槽における脱窒処理については、返流水の脱窒、りんの
放出によるBOD消費が続き、反応タンクでのBODが
不足し、脱窒プロセスが不安定で、処理水における窒素
(NOX −N)濃度が高くなることが考えられる。脱窒
槽のBODを確保するため、生汚泥の注入や、メタノー
ルの注入などが必要となる。すなわち、水処理系のBO
Dの不足が問題となっていた。
沈降汚泥が堆積する汚泥ピットのみであり、その滞留時
間はあまりにも短すぎるものと考えられる。さらに、脱
窒に作用する微生物量が少ないことからも、初沈におけ
る脱窒はかなり難しいと考えられる。
−12477号公報に開示の技術により95%以上のり
んを回収し、返流水のりん負荷を下げることができる。
その効果は、りん濃度が高い脱水ろ液で得られるが、汚
泥処理方式の違いにより、りんを効率的に回収できない
場合もある。返流水には生汚泥系のものと、余剰汚泥系
のものが存在し、生汚泥系のものはBODが高く、余剰
汚泥系のものは水処理系の運転方法にもよるが、汚泥中
にアンモニア性窒素とオルトりん態りんが高濃度に含ま
れる。これらを別途に濃縮し、消化−脱水する方法(図
5参照)と、濃縮前に混合し、一緒に濃縮−消化−脱水
する方法(図6参照)があるが、前者の方法では消化槽
でアンモニア性窒素、りんを吐き出すだけなのに対し
て、後者の方法では生汚泥と余剰汚泥を混合した時点か
らの各プロセス、流路内でアンモニア性窒素、りんを吐
き出す。後者の図6に示すフローでは、生汚泥と余剰汚
泥を均一に混合するため、中間槽が設けられるが、その
中間槽で吐き出すりんが問題となっている。この生汚泥
と余剰汚泥の混合により、生汚泥がBODを供給し、余
剰汚泥に含まれるNOX −NがそのBODによりほとん
ど消費され、BODの菌体内取り込みにともないりんの
放出が生じる。中間槽で吐き出すりん濃度は20〜30
ppmと低い濃度であるが、分離液の流量が多い。ま
た、この現象によるアンモニア性窒素の放出は少なく、
りんの回収を対象とした特公平7−12477号公報に
示される技術も、りん濃度20ppm、アンモニア性窒
素濃度20ppm程度ではりん除去率25%程度であ
り、効率が悪い。すなわち、この濃縮分離液はりん回収
ができず水量が多いため、りん負荷にすると大半が水処
理系に返流される形となってしまい、水処理系のBOD
不足を招くという問題があった。
すると、流入水は、最初沈殿池1で比重の重い成分を沈
降させ、生物反応槽2で生物処理した後、最終沈殿池3
にて活性汚泥を沈降させ、固液分離を行なって放流され
る。これが水処理系と呼ばれる本ラインである。
ほぼ全量と最終沈殿池3で沈降する汚泥の一部の余剰汚
泥処理に該当する。最初沈殿池1で沈降した生汚泥2
は、重力濃縮槽23で濃縮され、濃縮生汚泥24あるい
は濃縮生汚泥25として引き抜かれる。重力濃縮槽23
での分離液26は、流入水と混合されて最初沈殿池1に
戻される。
部の余剰汚泥4として加圧浮上槽5で浮上濃縮され、浮
上濃縮汚泥6は濃縮生汚泥24と一緒に消化タンク17
に入る。加圧浮上槽5で固液分離される分離液22は、
流入水と混ざり、最初沈殿池1に戻る。
は、濃縮生汚泥25と混合される場合もあり、脱水機1
0で脱水される。脱水ろ液11は流入水と混ざって、最
初沈殿池1に戻される。
と、最初沈殿池1で沈降した生汚泥2と最終沈殿池3で
分離された汚泥の一部である余剰汚泥4は、脱窒槽であ
る中間槽7で混合され、常圧浮上槽27で浮上濃縮され
る。分離された分離液14は流入水と混ぜられ、最初沈
殿池1に戻される。一方、濃縮汚泥6は消化タンク17
で減量化され、脱水機10で脱水される。分離液の脱水
ろ液11は流入水と混ぜられ、最初沈殿池1に戻され
る。
を解決するものであって、本発明の要旨は、汚泥プロセ
スより発生する返流水から、りんおよび一部のアンモニ
ア性窒素をりん酸マグネシウムアンモニウム粒子として
回収した後、残留するアンモニア性窒素を生物学的に硝
化し、その処理水に生汚泥を加えて、水処理系とは関係
しないBODを使って脱窒を行なうことを特徴とする汚
泥処理系返流水の処理方法である。
る。先ず、図1に示す汚泥処理系では、最初沈殿池1に
おいて沈殿した生汚泥2と、最終沈殿池3に沈殿した余
剰汚泥4を加圧浮上槽5にて浮上させた濃縮汚泥6が発
生する。濃縮汚泥6と生汚泥2は、脱窒槽7にて返流硝
化液8と混合され、脱窒が起こる。なお、ここでいう返
流硝化液8とは、消化汚泥9を脱水機10により脱水し
た後の脱水ろ液11から、りんおよび一部のアンモニア
性窒素をりん酸マグネシウムアンモニウムとして回収し
た後、残留するアンモニア性窒素を生物学的に硝化した
後の処理水のことである。なお、脱水機10により消化
汚泥9を前記脱水ろ液11とスラッジ15に分離する。
脱窒槽7からの返流脱窒液12には、アンモニア性窒
素、硝酸性窒素、亜硝酸性窒素がほとんど存在しない状
態である。ただし、再浮上槽13での汚泥からのりんの
吐き出しを抑制するため、5〜10mg/リットル程度の硝酸
性窒素を残しておくことが好ましい。脱窒における硝酸
性窒素のコントロールは、脱窒槽にORP電極を入れ、
ORP値の相対的変化から見ることができ、りんの吐き
出しを抑制するには、ORP値を−5〜−250mvに
制御することが好ましい。硝酸性窒素がない場合、また
はBODが過剰に残存する場合では再浮上槽13におい
て、汚泥からのりんの吐き出しが生じ、分離液14のラ
インで水処理系に返される。分離液14のラインのりん
の回収は、りん濃度が低いため、造粒脱りん装置では困
難である。
13にて再濃縮され、再濃縮汚泥16は消化タンク17
に導かれる。消化タンク17では、汚泥の減量化が生じ
るが、同時にアンモニア性窒素、オルトりん態りんの吐
き出しも生じる。再浮上槽13にてりんの吐き出しを生
じた場合、この消化タンク17での吐き出し分が少なく
なり、回収量も少なくなるため、好ましくない。
濃度に含む消化汚泥9は脱水機10にて順次脱水され
る。このとき生じた脱水ろ液11には、アンモニア性窒
素、りんが多量に含まれ、造粒脱りん装置18にてりん
と一部のアンモニア性窒素を回収する。その処理水(造
粒脱りん水19)は、硝化槽20に導かれ、微生物によ
りアンモニア性窒素が、硝酸性窒素に硝化される。この
硝酸性窒素を高濃度に含む硝化液は返流硝化液8として
前記したように脱窒槽7にて、余剰汚泥4の濃縮汚泥6
と生汚泥2と混合され、硝酸性窒素は無害な窒素ガスへ
転換される。使われた汚泥は消化タンク17で汚泥消化
され、脱水されて汚泥返流水となり、汚泥処理系を循環
する。水処理系(最初沈殿池1−生物反応槽21−最終
沈殿池3)の工程に戻るのは、窒素20mg/リットル、りん
10mg/リットル以下の低負荷に処理した分離液14と加圧
浮上槽5からの分離液22のみとなる。
濃縮された余剰汚泥4を脱窒槽7に入れる方式を採って
いる。これは、汚泥濃度を高め、脱窒槽7の容量を小さ
くするためである。余剰汚泥4をそのまま脱窒槽7に入
れれば、消化タンク17の前の汚泥濃縮は、加圧浮上槽
5でまかなえるため、再浮上槽13は必要なくなる。し
かし、余剰汚泥4をそのまま濃縮せずに脱窒に用いる
と、脱窒槽7の容量が大きくなる。そこで、水処理系と
は切り離した形で、脱窒菌の馴養が行なえる担体法がク
ローズアップされる。担体法は脱窒槽に担体を投入し、
無酸素状態で撹拌流動させるものであり、担体への汚泥
の付着を助けるため、余剰汚泥の一部を流入させ、担体
と汚泥を併用して脱窒を行なっても良い。
示す。図2において、最初沈殿池1で沈降分離された生
汚泥2を重力濃縮槽23で濃縮し、濃縮生汚泥25を担
体単独の脱窒槽7にBOD源として投入する。スタート
アップ時には担体への汚泥の着床を助けるため、余剰汚
泥4の一部を投入しても良い。一方、窒素源であるNO
3 −Nは余剰汚泥4の処理系統から発生する。余剰汚泥
4は最終沈殿池3から引き抜かれ、加圧浮上槽5で浮上
濃縮後、濃縮汚泥6は消化タンク17で減量化される。
このとき、濃縮生汚泥24と混合される場合もある。消
化タンク17の減量に合わせ、NH4 −N、PO4 −P
の吐き出しが生じる。窒素、りんを多量に含んだ消化汚
泥は、脱水機10で水分とスラッジに分離される。水分
の脱水ろ液11のりんは、造粒脱りん装置18により、
りん酸マグネシウムアンモニウムとして回収される。残
る窒素は、硝化槽20でNO3 −N、NO2 −Nに硝化
され、脱窒槽7でBOD源である濃縮生汚泥24と混合
されて、窒素ガスに還元される。本方式は、基本的に余
剰汚泥4のような浮遊汚泥を使わないため、脱窒槽7か
らの流出液からSS分を取り除く必要がなく、脱窒速度
も浮遊汚泥を使う場合よりも高速であるため、装置のコ
ンパクト化が図れる。
て、りんの吐き出しが問題となっているが、図3に示す
返流水の硝化、脱窒プロセスを組み込んだフローでは、
りんの吐き出しが解消される。図3において、最初沈殿
池1で沈降した生汚泥2と最終沈殿池3で分離された汚
泥の一部である余剰汚泥4は、脱窒槽である中間槽7で
混合され、常圧浮上槽27で浮上濃縮される。分離され
た分離液14は流入水と混ぜられ、最初沈殿池1に戻さ
れる。一方、濃縮汚泥6は消化タンク17で減量化さ
れ、脱水機10で脱水される。脱水機10により分離さ
れた脱水ろ液11のりんを造粒脱りん装置18によりり
ん酸マグネシウムアンモニウムとして回収し、残るNH
4 −Nは硝化槽20でNO3 −N、NO2 −Nに硝化さ
れる。その後、図6では中間槽であった水槽を脱窒槽7
に改造し、NO3 −Nが多量に含まれる返流硝化液8と
BOD源である生汚泥2、脱窒菌を含む余剰汚泥4を混
合して脱窒が生じ、窒素ガスに転換される。
2と余剰汚泥4が中間槽7で均一に混合される。従来は
脱水ろ液11がそのまま最初沈殿池1の前に戻っていた
が、水処理系の窒素負荷の低減に際し、造粒脱りん装置
18と硝化槽20が加えられ、返流硝化液8が中間槽7
に戻り、中間槽7を脱窒槽として改造する。この場合、
この脱窒槽(中間槽7)で硝酸性窒素を5〜10mg/リッ
トル程度残存させることが重要である。そうすれば、図3
の分離液14でのりん濃度が低下し、その分脱水ろ液1
1のりん濃度が上昇して造粒脱りん装置でのりんの回収
率が高くなり、窒素、りんの両方の負荷を低減できる。
る。 実施例1 図1で示した汚泥処理系のフローを考え、生汚泥をBO
Dとして、余剰汚泥を使った硝酸カリウム溶液の脱窒実
験を行ない、生汚泥をBODとした脱窒プロセスが可能
であるかどうかを調べた。
速度、必要BOD/N比 3.8〜4.4 を得た。このとき
の水処理系の脱窒速度が、1.3mgN/gSS・hrであり、水処
理系の脱窒速度よりも若干速くなり、生汚泥と余剰汚泥
を使った脱窒が可能であった。
アンモニア性窒素を水処理系のBOD源を使わずに、汚
泥処理系内にて生汚泥と余剰汚泥を使い、返流水の脱窒
を行なうことにより、返流水由来の窒素負荷を20%カ
ットすることができる。また、造粒脱りん装置により、
返流水からりんの回収を行ない、返流水由来のりん負荷
を42%カットすることができる。これにより、水処理
系のりん除去、窒素除去にともなうBOD要求量の低減
ができ、最初沈殿池のバイパスがなくても、処理の安定
性が確保できる。窒素除去においては30%程度の処理
水質の向上が見込める。 比較例1 生汚泥と余剰汚泥を混合してから、濃縮、脱水する従来
の図6に示すフローに基づいて汚泥の処理を行なった。
常圧浮上槽27の分離液14に40mg/リットル程度のりん
の吐き出しが生じていることがわかる。これは、りんを
含む余剰汚泥に濃厚なBODを持つ生汚泥が混ぜられた
ために、瞬時に嫌気雰囲気となり、汚泥のBODの取り
込みが起こり、それとともにりんの吐き出しが生じたた
めである。
ん負荷に対して60%であり、これが流入水に戻されれ
ば、水処理系の流入水のりん負荷は、分離液分のみで
1.6倍に上昇する。さらに脱水ろ液11のりん負荷分
15%が返流水として流入水に加わるので、流入水のり
ん負荷は、トータル1.75倍に増加する。
負荷を流入水のりん負荷に対する比率で見ると、前者が
60%であるのに対し、後者は15%と低く、生汚泥と
余剰汚泥と混合したことによるりんの吐き出し量が、予
想以上に大きな負荷となっていることがわかる。また、
この分離液14は、オルトりん態りん濃度自体が40mg
/リットル程度であるが、水量が脱水ろ液11の3.5倍と
多い。
導入するのが常套手段であるが、この場合、りん濃度が
低く、かつアンモニア性窒素濃度も20〜30mg/リットル
と低いため、りんの回収率が25%程度にとどまり、放
出されたりんをうまく回収する手法がないのが現状であ
る。 実施例2 余剰汚泥濃度4400mg/リットルの汚泥に、NO3 −N1
50mg/リットル、BOD2000mg/リットルの生汚泥を添加
し、図3に示すフローとなるように次の条件でりんの吐
き出しについて調べた。分離液14のりんの吐き出し量
を抑制できれば、消化タンクでの吐き出し量が増加し、
りんの回収率が高くなるはずである。
合(硝酸性窒素存在下におけるりんの吐き出し抑制の確
認と脱窒後のりんの吐き出しの確認の系)と、返流水の
代わりに工業用水を加えた場合(BODと余剰汚泥だけ
を加え、りんの吐き出しを確認する系)で実験を行なっ
た。前者は、脱水ろ液を硝化し、硝酸性窒素が多量に含
まれる返流水と、余剰汚泥、生汚泥を混合した図3に示
すフローを想定し、後者は生汚泥と余剰汚泥が混合され
る従来通りの図6に示すフローを想定したものである。
それぞれを無酸素状態で撹拌するため、窒素ガスによる
散気撹拌を行なった。
んの吐き出しとなった。従来の図6に示すフローを想定
した硝酸根のない系(□印)では、生汚泥と余剰汚泥を
混合した瞬間からりんの吐き出しが生じた。一方、硝酸
根のある系(△印)では、硝酸根の存在により、最初は
りんの吐き出しは起こらなかったが、脱窒反応が終了し
てからりんの吐き出しが生じた。なお、図4中、□印は
硝酸根のない系でのPO4 −P濃度を示す。また、△印
は硝酸根のある系でのPO4 −P濃度を示し、◆印はN
OX −N濃度を示す。
におけるORPを−10mv程度,硝酸性窒素濃度を5
〜10mg/リットルで制御して汚泥からのりんの吐き出しを
阻止すれば脱水ろ液からのりん回収率の増加が見込め
る。 実施例3 担体を脱窒槽に投入したケースについて図2に示すフロ
ーに基づいて実験を行なった。
mg/リットル、S−BOD1900mg/リットル(38リットル/h
r)であった。一方、返流水のNOX −N濃度は200m
g/リットル(水量125リットル/hr)であった。したがっ
て、実験ではS−BOD/N比として2.9、T−BO
D/N比では5、T−BOD容積負荷として6kg/m3・
日の条件で担体の馴養を行なった。脱窒槽は490リットル
の容量とし、槽に30%の担体を充填した。担体への汚
泥の付着を促進するため、スタートアップ時に30リットル
/hr(返流水量に対し25%量)の余剰汚泥を通水し
た。
換算)は12000mg/リットルとなり、脱窒槽の流入NO
X −N濃度130mg/リットル(生汚泥、余剰汚泥による希
釈込み)は、5mg/リットルまで処理された。このときの担
体の脱窒速度は145mgN/リットル−担体・hrであった。
のNOX −N濃度は153mg/リットルとなり、処理水は1
0mg/リットルとなった。
の処理方法は、汚泥処理系から発生する返流水のりんお
よび、窒素を水処理系のBOD源を使わずに除去でき、
かつ硝酸性窒素の残留により浮上槽でのりんの吐き出し
を抑制でき、水処理系の処理の安定と水質向上をもたら
すことができる。
例を示すフロー図である。
例を示すフロー図である。
例を示すフロー図である。
フである。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 汚泥処理プロセスより発生する返流水か
ら、りんおよび一部のアンモニア性窒素をりん酸マグネ
シウムアンモニウム粒子として回収した後、残留するア
ンモニア性窒素を生物学的に硝化し、その処理水に生汚
泥を加えて、水処理系とは関係しないBODを使って脱
窒を行なうことを特徴とする汚泥処理系返流水の処理方
法。 - 【請求項2】 脱窒プロセスにおいて、硝酸性窒素を残
しておくことにより、嫌気性消化前段での微生物中に取
り込まれたりんの放出を阻止することを特徴とする請求
項1記載の汚泥処理系返流水の処理方法。 - 【請求項3】 脱窒プロセスに担体を用いて、窒素除去
を行なうことを特徴とする請求項1記載の汚泥処理系返
流水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27026097A JP4371441B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 汚泥処理系返流水の処理方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27026097A JP4371441B2 (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | 汚泥処理系返流水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP4371441B2 JP4371441B2 (ja) | 2009-11-25 |
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