JPH1110456A - 圧入装置 - Google Patents

圧入装置

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JPH1110456A
JPH1110456A JP16820397A JP16820397A JPH1110456A JP H1110456 A JPH1110456 A JP H1110456A JP 16820397 A JP16820397 A JP 16820397A JP 16820397 A JP16820397 A JP 16820397A JP H1110456 A JPH1110456 A JP H1110456A
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Yoshiaki Tose
義明 東瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブシート嵌合穴とこの嵌合穴に圧入され
るバルブシートとの間の芯ずれ十分に許容して、これを
吸収しつつバルブシートをスムーズに圧入する。 【解決手段】 圧入ホルダ12にてバルブシート3をバ
ルブシート嵌合穴2に圧入するにあたり、圧入ホルダ1
2の先端のフローティングホルダ14に、C1なる軸心
方向のフローティング自由度と、C2なる径方向のフロ
ーティング自由度とをもたせる。リターンスプリング3
0にて付勢されたレバー28にてバルブシートを保持す
るにあたり、レバー28にてエア吹出口33を閉塞さ
せ、エア供給通路32の背圧上昇によりバルブシート3
の有無を圧力センサ37にて検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品の圧入作業に
用いられる圧入装置に関し、特に相手側部品に圧入すべ
き円形のワークを予め軸状のホルダに支持させた上で、
この圧入ホルダを相手側部品に対して前進動作させるこ
とによりそのワークを相手側部品に圧入するようにした
圧入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸排気弁のバルブシートをシ
リンダヘッドに圧入するための装置として図5,6に示
す構造のものがある(類似構造が特開平5−26162
8号公報に記載されている)。
【0003】このバルブシートの圧入装置では、予め1
10〜130℃程度に加熱されているシリンダヘッド1
側のバルブシート嵌合穴2に対して常温状態にあるリン
グ状のバルブシート3を圧入するもので、バルブシート
3は、先端にガイドピン4を有する圧入ホルダ5に予め
保持されるようになっている。より詳しくは、ロッド6
に支持された圧入ホルダ5のシート保持部7には板ばね
8にて付勢された複数のスチールボール9が組み込まれ
ており、そのシート保持部7にバルブシート3を挿入す
ると、それらのばね付勢された複数のスチールボール9
によってバルブシート3が脱落しないように保持され
る。
【0004】したがって、予めバルブシート3が保持さ
れている圧入ホルダ5を図示外の油圧シリンダ等にて前
進させると、その圧入ホルダ5側のガイドピン4がバル
ブガイド10のガイド穴11に挿入されることで案内効
果が発揮され、バルブシート3はバルブシート嵌合穴2
に圧入される。
【0005】そして、図6に示すように、シート保持部
7の外周面とバルブシート3の内周面との間には予めC
3なるクリアランス(例えば0.2〜0.4mm程度)
を設定してあることから、このクリアランスC3によっ
て圧入ホルダ5とバルブシート嵌合穴2との間の芯ずれ
が吸収される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の構
造では、クリアランス寸法C3が小さいために圧入ホル
ダ5とバルブシート嵌合穴2との間の芯ずれを必ずしも
十分に吸収することができない。これは、バルブシート
3を焼ばめ状態で圧入するためにシリンダヘッド1を加
熱していることから、その加熱に伴って、例えば直列4
気筒エンジンの場合ではシリンダヘッド1が長手方向に
1mm程度熱膨張してしまうためである。その結果とし
て、バルブシート3がバルブシート嵌合穴2との間でか
じり現象を生じたり、あるいは圧入量のばらつきが発生
するほか、場合によってはガイドピン4の曲がりが発生
するなどのトラブルを招く結果となって好ましくない。
【0007】また、従来の構造では、圧入ホルダ5のシ
ート保持部7にバルブシート3が装着されたかどうかチ
ェックする機能を有していないため、仮にバルブシート
3が装着されていなくても圧入ホルダ5は圧入動作を実
行してしまい、シリンダヘッド1に対するバルブシート
3の圧入忘れが発生する可能性を残している。
【0008】本発明は上記のような課題に着目してなさ
れたもので、とりわけ圧入ホルダとバルブシート嵌合穴
との間の芯ずれを十二分に吸収することができて、しか
も圧入ホルダにバルブシートが正しく装着されたかどう
かを検知できるようにした圧入装置を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、相手側部品に圧入すべき円形のワークを予め軸状の
圧入ホルダに支持させ、この圧入ホルダを相手側部品に
対して前進動作させることにより前記ワークを相手側部
品に圧入するようにした装置であって、前記圧入ホルダ
におけるホルダ本体の先端に、その軸心方向および直径
方向の二方向にそれぞれフローティング可能に支持され
て、相手側部品に圧入すべきワークが予め装着されるフ
ローティングホルダと、前記フローティングホルダをホ
ルダ本体に対して反ホルダ本体側に付勢するスラスト方
向付勢手段と、前記フローティングホルダをホルダ本体
に対してその直径方向のフローティング中立位置に保持
させるラジアル方向付勢手段と、前記フローティングホ
ルダにワークが保持されたことを確認検出するワーク検
知手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明におけるワーク検知手段が、フローティングホル
ダからのワークの脱落を阻止するワーク保持手段を兼ね
ていることを特徴としている。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明におけるワーク検知手段が、フローティングホル
ダの外周部にその直径方向に進退可能に設けられ、ワー
クを保持した状態ではフローティングホルダに密着する
爪部材と、この爪部材を上記直径方向の外方側に付勢す
る爪部材付勢手段と、前記フローティングホルダと爪部
材との密着部に開口するとともに圧縮空気が供給される
エア供給通路と、このエア供給通路よりも上流側のエア
供給系に設けられ、前記密着部の隙間の大小に応じたエ
ア供給通路の圧力変化を検出する圧力センサとから構成
されていることを特徴としている。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、エア供給通路に対するエア供給口がホ
ルダ本体に形成されていることを特徴としている。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明における前記ラジアル方向付勢手
段が、フローティングホルダの周囲の等分位置に配置さ
れた3個以上のボールプランジャユニットによって形成
されていることを特徴としている。
【0014】したがって、請求項1に記載の発明では、
フローティングホルダが軸心方向および直径方向の二方
向のフローティング自由度を有していて、しかもフロー
ティングホルダが直径方向のフローティング中立位置に
位置するようにラジアル方向付勢手段にて付勢されてい
るため、ワークが圧入されるべき相手側部品と圧入ホル
ダとの間の芯ずれが大きくても、上記のフローティング
自由度によってこれを無理なく吸収する。
【0015】そして、相手側部品に対するワークの圧入
動作に先立って、圧入ホルダでのワークの保持状態が予
めワーク検知手段によって検知されることから、例えば
圧入ホルダにワークが保持されていないような場合に
は、上記のワーク検知手段の出力をもとにその後のワー
クの圧入動作を中止して、結果的に相手側部品に対する
ワークの圧入忘れを未然に防止できるようになる。
【0016】請求項2に記載の発明では、ワーク検知手
段が、フローティングホルダからのワークの脱落を阻止
するワーク保持手段を兼ねていることから、ワーク保持
手段がワークを保持すればこれをもって直ちにワークの
存在を検知する。
【0017】請求項3に記載の発明では、爪部材付勢手
段にて付勢されている爪部材がワークを保持すると、そ
の爪部材がフローティングホルダに密着し、実質的にエ
ア供給通路の開口部が閉塞される。これをもってエア供
給通路の背圧上昇を圧力センサが検知し、フローティン
グホルダがワークの保持を完了したことを確認的に検出
する。
【0018】特に、請求項4に記載の発明のように、エ
ア供給通路に対するエア供給口がフローティングホルダ
でなくホルダ本体に形成されていると、そのエア供給口
に対してコネクタ等を介してエア供給ホース等が接続さ
れることから、エア供給口がフローティングホルダに形
成されている場合のように、上記のエア供給ホース等が
フローティングホルダのフローティング自由度を阻害す
ることがなくなる。
【0019】請求項5に記載の発明では、ボール(スチ
ールボール)とこのボールを付勢する圧縮コイルスプリ
ングとを所定のケースにおさめてなる3個以上のボール
プランジャユニットにて実質的にフローティングホルダ
を付勢していることにより、無負荷状態ではフローティ
ングホルダがそのフローティングホルダの直径方向にお
けるフローティング中立位置に自律的に保持される。ま
た、上記のフローティング中立位置は、各ボールプラン
ジャユニットの位置を調整することにより微調整され
る。
【0020】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、フロー
ティングホルダが軸心方向および直径方向の二方向のフ
ローティング自由度を有していることから、圧入ホルダ
と相手側部品との間のより大きな芯ずれを許容してこれ
を無理なく吸収することができ、相手側部品に対するワ
ークの圧入量不足やかじり現象等の圧入不良を未然に防
止できるほか、上記のフローティング自由度に加えて、
フローティングホルダにワークが保持されたことを確認
検出するワーク検知手段を備えているために、ワークが
未装着のままで圧入ホルダが圧入動作してしまうことが
なく、ワークの圧入忘れを未然に防止できる効果があ
る。
【0021】請求項2に記載の発明によれば、上記のワ
ーク検知手段が実質的にフローティングホルダからのワ
ークの脱落を阻止しつつこれを保持するワーク保持手段
を兼ねているため、請求項1に記載の発明と同様の効果
に加えて、部品点数を削減しながら、ワークの保持と同
時にワークの有無を確実に検出できる効果がある。
【0022】請求項3に記載の発明によれば、ワークを
保持したときの爪部材の動きに応じてエア供給通路の開
口部を開閉して、そのエア供給通路の背圧変化によって
ワーク保持あるいは保持不良を検出するようにしている
ため、請求項2に記載の発明と同様の効果のほかに、ワ
ークの保持と同時に、より一層正確にワークの有無を検
出できる効果がある。
【0023】請求項4に記載の発明によれば、上記のワ
ーク検出手段のエア供給通路にエアを供給するための供
給口がフローティングホルダでなくホルダ本体に形成さ
れているため、エア供給用のホース等はコネクタ等を介
してホルダ本体に接続されるかたちとなって、直接ホル
ダ本体に付帯することはないので、フローティングホル
ダのフローティング自由度がエア供給用のホース等によ
って阻害されることがなく、結果的にフローティングホ
ルダによる芯ずれ吸収機能が一段と向上するという効果
がある。
【0024】請求項5に記載の発明によれば、フローテ
ィングホルダが3個以上のボールプランジャユニットで
付勢されることで、そのフローティングホルダが直径方
向でのフローティング中立位置に保持されるようになっ
ているため、無負荷状態ではフローティングホルダを上
記のフローティング中立位置に正確に位置決めすること
ができるとともに、ボールプランジャユニットの位置調
整によってフローティング中立位置の微調整を容易に行
える効果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜4は本発明の代表的な実施
の形態を示す図であって、図5,6に示した従来技術と
共通する部分には同一符号を付してある。
【0026】図1に示すように、相手側部品であるシリ
ンダヘッド1のバルブシート嵌合穴2に対してバルブシ
ート3を圧入するための圧入ホルダ12は、大別してホ
ルダ本体13とその先端部に連結されたフローティング
ホルダ14とから構成されており、ホルダ本体13は図
示しない油圧シリンダ等によって昇降駆動されるロッド
6先端に止めねじ15にて固定されているとともに、フ
ローティングホルダ14にはガイドピン4が設けられて
いる。
【0027】ホルダ本体13の先端部には、断面が略T
溝状をなす受容溝16aを有するキャップ16がボルト
16bを介して装着されているとともに、フローティン
グホルダ14の後端には上記受容溝16aに対応するフ
ランジ部17付きの支持軸部18がねじ結合されてい
る。そして、この支持軸部18を前記受容溝16aに嵌
合させることでホルダ本体13に対してフローティング
ホルダ14が支持されている。
【0028】また、支持軸部18の端面とホルダ本体1
3の先端面との間にはC1なるクリアランスが予め設定
されているとともに、フランジ部17の外周面と受容溝
16の内周面との間にはC2(C2>C1)なるクリア
ランスが予め設定されていて、これらのクリアランスC
1,C2があるためにフローティングホルダ14はホル
ダ本体13に対して実質的に遊嵌状態となっている。な
お、上記のクリアランスC1は例えば0.005〜0.
02mm程度に、クリアランスC2は1mm程度にそれ
ぞれ設定されている。
【0029】そして、キャップ16には、図2にも示す
ようにその円周方向を三等分した位置にそれぞれにボー
ルプランジャユニット19が設けられており、これら三
つのボールプランジャユニット19の先端のスチールボ
ール20を支持軸部18の外周面に圧接させてある。こ
れにより、フローティングホルダ14は上記のクリアラ
ンスC1およびC2の範囲内で軸心方向および直径方向
にそれぞれフローティング可能に構成されていると同時
に、三つのボールプランジャユニット19で付勢されて
いるために、フローティングホルダ14に外力が加わら
ない状態ではそのフローティングホルダ14が直径方向
のフローティング中立位置すなわちホルダ本体13とフ
ローティングホルダ14の軸心が相互に一致するような
位置に保持されるようになっている。
【0030】ここで、上記のボールプランジャユニット
19は、周知のようにスチールボール20とこのスチー
ルボール20を付勢するための圧縮コイルスプリング2
1とをケース22内におさめてユニット化したもので、
上記ケース22の外周に形成されているおねじ部をもっ
てキャップ16に螺合されている。したがって、各ボー
ルプランジャユニット19の位置を微調整することで、
上記のフローティング中立位置が微調整可能となってい
る。
【0031】上記ホルダ本体13の先端面には図3にも
示すように受容溝16aに開口する四つのエアチャンバ
ー部23が形成されており、これらの各エアチャンバー
部23は共通のエア供給通路24に接続されているとと
もに、コネクタ25を介してエア供給源26から例えば
0.4〜0.5MPa程度のエアが供給されるようにな
っている。このように、フランジ部17の後端面とホル
ダ本体13の先端面との間に形成される空間にチャンバ
ー部23からエアを吹き出すことによりそのエアが空気
ばねのはたらきをし、それによってフローティングホル
ダ14の直径方向でのフローティング自由度を助長する
ようになっており、上記のチャンバー部および空気ばね
はフローティングホルダ14を軸心方向に付勢するスラ
スト方向付勢手段を形成している。
【0032】前記フローティングホルダ14の外周には
その一部を切り欠くようにしてレバー収容溝27が形成
されており、このレバー収容溝27には該レバー収容溝
27を埋めるかの如く爪部材としてのレバー28がヒン
ジピン29を介して回転可能に装着されている。このレ
バー28はレバー収容溝27との間に介装した爪部材付
勢手段としてのリターンスプリング30によってフロー
ティングホルダ14の直径方向外側に向けて付勢されて
いると同時に、レバー28自体の先端部の段状部28a
はフローティングホルダ14側の段状部14aとともに
ワークたるバルブシート3を保持するためのシート保持
部31を形成している。そして、図1に示すように、レ
バー28を含むフローティングホルダ14がバルブシー
ト3を保持した状態では、そのレバー28がレバー収容
溝27の底面に密着するように設定されている。
【0033】また、上記のレバー収容溝27の底部には
エア供給通路32の末端のエア吹出口33が開口してお
り、このエア吹出口33は図1に示すようにレバー28
がレバー収容溝27の底部に密着したときに閉塞される
一方、フローティングホルダ14がバルブシート3を未
保持の状態ではリターンスプリング30の力によってレ
バー28が外方に開くことにより上記のエア吹出口33
が開放されるようになっている。
【0034】そして、エア供給通路32はフローティン
グホルダ14側の通路32aとホルダ本体13側の通路
32bおよび支持軸部18側の通路32cとにより形成
されているとともに、そのエア供給通路32のエア供給
口34はホルダ本体13の外周面に開口していて、エア
供給口34に接続されたコネクタ35を介してエア供給
源36から例えば0.1〜0.2MPa程度のエアがエ
ア供給通路32に供給されるようになっている。同時
に、上記のエア供給系には圧力センサ37が設けられて
いて、エア供給系の圧力変化が圧力センサ37によって
検出される。
【0035】以上の各構成要素のうち、レバー28およ
びリターンスプリング30はフローティングホルダ14
からのバルブシート3の脱落を阻止してこれを保持する
ワーク保持手段を形成していると同時に、上記のレバー
28およびリターンスプリング30のほか、レバー28
によって開閉されるエア吹出口33、エア供給通路3
2、圧力センサ37等は、フローティングホルダ14に
おけるバルブシート3の有無を検知するワーク検知手段
を形成している。
【0036】ここで、上記のエア供給通路32が支持軸
部18側のフランジ部17とホルダ本体13の端面との
なす空間に連通することがないように、通路32b,3
2c同士の接続部にはOリング38が介装されている。
【0037】したがって、以上のように構成された圧入
装置によれば、図1に示すように、フローティングホル
ダ14の先端にバルブシート3を装着した状態で圧入ホ
ルダ12をバルブシート嵌合穴2と同一軸線上に位置さ
せた上で、ロッド6ごと右方向に前進させることにより
上記バルブシート3が相手側のバルブシート嵌合穴2に
圧入される。
【0038】より詳しくは、前記フローティングホルダ
14のシート保持部31にバルブシート3を保持させる
際には、エアチャンバー部23およびエア吹出口33か
らそれぞれに所定圧のエアが吹き出されており、バルブ
シート3がシート保持部31に保持されたことによって
レバー28がリターンスプリング30のばね力に抗して
レバー収容溝27の底部に密着すると、上記エア吹出口
33が閉塞される。これにより、エア供給系内の背圧が
急激に上昇し、これを圧力センサ37が「バルブシート
の保持完了」として検知する。そして、この圧力センサ
37のON作動を条件にロッド6が前進するように予め
設定しておけば、フローティングホルダ14にバルブシ
ート3が装着されないまま圧入動作を実行してしまうこ
とがなく、結果的にバルブシート嵌合穴2に対するバル
ブシート3の圧入忘れを未然に防止できる。
【0039】上記のようにロッド6が前進すると、最初
にフローティングホルダ14の先端のガイドピン4がシ
リンダヘッド1側のバルブガイド10のガイド穴11に
挿入され、以降はこのガイドピン4とバルブガイド10
とに案内されるかたちでフローティングホルダ14がロ
ッド6とともになおも前進する。この時、前述したよう
にエアチャンバー部23からエアが吹き出されているた
めに、フローティングホルダ14はそのエア圧によって
図1の右方向に付勢されており、フランジ部17の後端
面とホルダ本体13の先端面との間には所定のクリアラ
ンスC1が確保されている。
【0040】やがて、フローティングホルダ14に保持
されているバルブシート3がバルブシート嵌合穴2の開
口縁部に接触し始めると、それら両者の軸心が完全に一
致している場合にはそのままバルブシート3がバルブシ
ート嵌合穴2に圧入されるものの、そうでない場合には
フローティングホルダ14がフローティング動作する。
【0041】すなわち、フローティングホルダ14側に
支持されているバルブシート3が相手側のバルブシート
嵌合穴2に接触した時点で両者の間に芯ずれが生じてい
ると、複数のボールプランジャユニット19によって付
勢されているフローティングホルダ14がクリアランス
C2の総和として2mm程度に設定されている可動範囲
内で径方向にフローティングして、上記の芯ずれを吸収
する。
【0042】この時、フローティングホルダ14がエア
チャンバー部23からのエア圧によって右方向に付勢さ
れているために、フローティングホルダ14の径方向の
フローティング動作をより滑らかなものにする一方、バ
ルブガイド10とガイドピン4との間にも所定のクリア
ランスが予め設定されているために、バルブガイド10
は上記のフローティングホルダ14のフローティング動
作を許容する。同時に、各エア供給通路24,32にエ
アを供給するためのエア供給系を形成しているホース等
はホルダ本体13に接続されていてフローティングホル
ダ14には直接的に付帯していないため、これらのホー
ス等によってフローティングホルダ14のフローティン
グ動作が阻害されることがない。
【0043】したがって、圧入ホルダ12自体に所定の
圧入力が加えられている状態でフローティングホルダ1
4がフローティング動作することにより、バルブシート
3とバルブシート嵌合穴2との間の芯ずれを吸収しつつ
そのバルブシート3が図4に示すようにバルブシート嵌
合穴2にスムーズに圧入される。
【0044】バルブシート嵌合穴2の奥部までバルブシ
ート3が圧入されたならば、圧入ホルダ12を図4の左
方向に後退復帰させる。その際には、バルブシート嵌合
穴2とバルブシート3との間の圧入保持力よりもレバー
28側のリターンスプリング30のばね力の方が著しく
小さいために、フローティングホルダ14はいわゆる無
理抜き方式で圧入済みのバルブシート3から抜き取ら
れ、フローティングホルダ14はバルブシート3をバル
ブシート嵌合穴2側に残したまま後退復帰する。
【0045】このように本実施の形態によれば、圧入ホ
ルダ12とバルブシート嵌合穴2との間の芯ずれ、すな
わち圧入すべきバルブシート3と相手側のバルブシート
嵌合穴2との間の芯ずれを2mm程度まで許容した上
で、これを無理なく吸収しつつスムーズに圧入できるよ
うになる。
【0046】なお、本実施の形態におけるバルブシート
3の圧入作業は一例にすぎず、本発明はバルブシート3
以外の種々の部品の圧入作業にも適用できることは言う
までもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧入装置の実施の形態を示す図で、圧
入前の状態を示す断面説明図。
【図2】図1のa−a線に沿う断面説明図。
【図3】図1のb−b線に沿う断面説明図。
【図4】バルブシートがバルブシート嵌合穴に圧入され
た時の圧入装置の断面説明図。
【図5】従来のバルブシート圧入用の圧入装置の一例を
示す構成説明図。
【図6】図5の要部拡大図。
【符号の説明】
シリンダヘッド(相手側部品) 2…バルブシート嵌合穴 3…バルブシート(ワーク) 12…圧入ホルダ 13…ホルダ本体 14…フローティングホルダ 19…ボールプランジャユニット(ラジアル方向付勢手
段) 23…エアチャンバー部(スラスト方向付勢手段) 28…爪部材としてのレバー(ワーク保持手段) 30…リターンスプリング(爪部材付勢手段) 31…シート保持部 32…エア供給通路 33…エア吹出口 34…エア供給口 37…圧力センサ(ワーク検知手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手側部品に圧入すべき円形のワークを
    予め軸状の圧入ホルダに支持させ、この圧入ホルダを相
    手側部品に対して前進動作させることにより前記ワーク
    を相手側部品に圧入するようにした装置であって、 前記圧入ホルダにおけるホルダ本体の先端に、その軸心
    方向および直径方向の二方向にそれぞれフローティング
    可能に支持されて、相手側部品に圧入すべきワークが予
    め装着されるフローティングホルダと、 前記フローティングホルダをホルダ本体に対して反ホル
    ダ本体側に付勢するスラスト方向付勢手段と、 前記フローティングホルダをホルダ本体に対してその直
    径方向のフローティング中立位置に保持させるラジアル
    方向付勢手段と、 前記フローティングホルダにワークが保持されたことを
    確認検出するワーク検知手段と、 を備えたことを特徴とする圧入装置。
  2. 【請求項2】 前記ワーク検知手段は、フローティング
    ホルダからのワークの脱落を阻止するワーク保持手段を
    兼ねていることを特徴とする請求項1記載の圧入装置。
  3. 【請求項3】 前記ワーク検知手段は、フローティング
    ホルダの外周部にその直径方向に進退可能に設けられ、
    ワークを保持した状態ではフローティングホルダに密着
    する爪部材と、この爪部材を上記直径方向の外方側に付
    勢する爪部材付勢手段と、前記フローティングホルダと
    爪部材との密着部に開口するとともに圧縮空気が供給さ
    れるエア供給通路と、このエア供給通路よりも上流側の
    エア供給系に設けられ、前記密着部の隙間の大小に応じ
    たエア供給通路の圧力変化を検出する圧力センサとから
    構成されていることを特徴とする請求項2記載の圧入装
    置。
  4. 【請求項4】 前記エア供給通路に対するエア供給口が
    ホルダ本体に形成されていることを特徴とする請求項3
    記載の圧入装置。
  5. 【請求項5】 前記ラジアル方向付勢手段が、フローテ
    ィングホルダの周囲の等分位置に配置された3個以上の
    ボールプランジャユニットによって形成されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧入装
    置。
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