JPH11104556A - 金属面の塗装方法 - Google Patents

金属面の塗装方法

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JPH11104556A
JPH11104556A JP26859497A JP26859497A JPH11104556A JP H11104556 A JPH11104556 A JP H11104556A JP 26859497 A JP26859497 A JP 26859497A JP 26859497 A JP26859497 A JP 26859497A JP H11104556 A JPH11104556 A JP H11104556A
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JP
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water
coating
paint
weight
coating material
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JP26859497A
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Seiji Nagashima
清二 長島
Kazuto Yamamoto
一人 山本
Akira Takano
亮 高野
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】防食性、耐候性、付着性に優れた塗膜を金属面
に形成できる塗装方法を提供する。 【解決手段】金属面に、防食塗料を塗装後、水性上塗り
塗料を塗装する方法であって、該水性上塗り塗料とし
て、バインダ−成分が水酸基価5〜200mgKOH/
gである水分散型樹脂であるベ−ス塗料(I)に、1分
子中少なくとも2個以上のイソシアネ−ト基を含有する
化合物を含む架橋剤(II)を、ベ−ス塗料(I)中に含
まれる水酸基1モルに対して架橋剤(II)中に含まれる
イソシアネ−ト基が0.2〜3.0モルとなるように、
使用直前に混合してなる2液型水性塗料を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属面の塗装方法
に関し、詳しくは防食性、耐候性、付着性、さらに耐汚
染性に優れた塗膜を金属面に形成できる塗装方法に関す
る。本発明方法は、建造物、橋梁、船舶、車両などの塗
装に適用可能である。
【0002】
【従来技術及びその課題】従来、鉄鋼建造物、橋梁など
の塗装には、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン塗料、塩
化ゴム塗料等の防食塗料を塗装後、上塗り塗装が行われ
ている。近年環境保全や作業環境の改善の面から、有機
溶剤系塗料から水系塗料へと移行しつつあり、上記塗装
に適用する上塗り塗料についても種々検討が行われてい
る。
【0003】一般に屋外用の常乾型水性塗料には、ビヒ
クル成分として主にアクリル系共重合体エマルションが
使用されている。該アクリル系共重合体エマルション
は、塗装後のエマルション粒子同士の融着により成膜す
るものであり、かかる融着による造膜性を確保する点か
ら、共重合体のガラス転移温度を高く設計することが困
難であった。このため、該アクリル系共重合体エマルシ
ョンを用いた水性塗料による塗膜は、耐汚染性に劣り、
耐水性についても脆弱さは否めなかった。
【0004】これに対し本出願人は、エマルション粒子
間を比較的分子量の小さい架橋剤で架橋させることを提
案し(特開平4−249587号公報)、これにより造
膜性を補強し、耐汚染性、耐水性だけでなく、耐候性、
初期乾燥性も確保した。
【0005】しかしながら、この水性塗料を鉄鋼建造物
等の上塗り塗装に用いると、該塗料中のエマルションに
よる乳化剤や親水性の架橋基等のために得られる塗膜の
透水・透湿性が高く、下層の防食塗膜種によっては、防
食性に悪影響を及ぼし、経時で錆やフクレ、ハガレを生
じるという不具合があった。
【0006】一方、特公平8−32851号公報には、
イソシアネ−ト硬化の2液型の水性塗料が開示されてい
る。かかる水性塗料では耐溶剤性、硬度に優れる塗膜が
得られるが、造膜性の面からガラス転移温度(Tg)が
0℃以上の基体樹脂を用いると常温で均一な膜ができな
いことがあるため、Tgが0℃以下の樹脂を用いざるを
えない。樹脂のTgが低いと耐水性や耐汚染性に悪影響
があり、常乾用塗料として実用的でなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、上塗り塗装として特定
のアクリル系共重合体エマルションを含む2液型のイソ
シアネ−ト硬化塗料を適用することで、下層の防食塗膜
種に関係なく、防食性、耐候性、付着性等に優れた塗膜
を金属面に形成できることを見出し本発明を完成するに
至った。
【0008】即ち本発明は、金属面に、防食塗料を塗装
後、水性上塗り塗料を塗装する方法であって、該水性上
塗り塗料として、バインダ−成分が水酸基価5〜200
mgKOH/gである水分散型樹脂であるベ−ス塗料
(I)に、1分子中少なくとも2個以上のイソシアネ−
ト基を含有する化合物を含む架橋剤(II)を、ベ−ス塗
料(I)中に含まれる水酸基1モルに対して架橋剤(I
I)中に含まれるイソシアネ−ト基が0.2〜3.0モ
ルとなるように、使用直前に混合してなる2液型水性塗
料を用いることを特徴とする金属面の塗装方法を提供す
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において金属面とは、鉄、
アルミ、亜鉛等の金属素材面及びその表面処理面、さら
に該素材上の旧塗膜面などを含む。
【0010】本発明において上記金属面に塗装される防
食塗料としては、特に制限なく従来公知の溶剤型又は水
性の防食塗料が適用でき、例えば油性アルキド系、フェ
ノ−ルアルキド系、エポキシエステル系、1液型又は2
液型のエポキシアミン系、ポリウレタン系、塩化ゴム系
などの溶剤型防食塗料、アルキド変性アクリル系、エポ
キシエステル系、2液型のエポキシアミン系などの水性
防食塗料などが挙げられる。
【0011】該防食塗料の塗装は、ハケ塗り、スプレ−
塗り、ロ−ラ−塗り、各種コ−タ−塗装等の一般的な方
法により行うことができる。該防食塗料の塗布量は、特
に限定されるものではなく、一般には乾燥膜厚で約10
〜150μm、好ましくは約25〜120μmの範囲内
が適当である。このように形成される防食塗膜上に、必
要に応じて中塗り塗装を行った後、水性上塗り塗料が塗
装される。
【0012】本発明においては、該水性上塗り塗料とし
て、下記に説明するベ−ス塗料(I)と架橋剤(II)と
を使用直前に混合してなる2液型水性塗料が使用され
る。
【0013】上記ベ−ス塗料(I)に用いられる水分散
型樹脂は、水酸基価5〜200mgKOH/g、好まし
くは10〜100mgKOH/gで、酸価0〜300m
gKOH/g、好ましくは0〜150mgKOH/g、
ガラス転移温度0〜80℃、好ましくは10〜60℃、
重量平均分子量1,000〜400,000、好ましく
は20,000〜300,000のアクリル系、ポリエ
ステル系、ポリウレタン系、シリコン系、フッ素系など
のポリオ−ル樹脂であり、好ましくは、水酸基含有モノ
マ−及びこれと共重合可能な他の不飽和モノマ−を含む
モノマ−混合物を乳化剤の存在下で乳化重合させること
により得られるアクリル系共重合体のエマルションであ
る。
【0014】上記水分散型樹脂の水酸基価が5mgKO
H/g未満では架橋点が乏しく防食性や塗膜物性が不十
分となり、一方200mgKOH/gを越えると初期耐
水性が低下し、さらに塗料粘度が高くなるため塗装作業
性も低下するので好ましくない。
【0015】また該水分散型樹脂の酸価が300mgK
OH/gを越えると塗膜の耐水性が低下し、該水分散型
樹脂のガラス転移温度が0℃未満では形成膜の耐水性、
耐汚染性に劣り、一方80℃を越えると造膜のための可
塑剤や有機溶剤を過剰量必要とするため初期乾燥性が悪
くなり形成膜にも経時でワレなどが発生しやすくなるの
で望ましくない。さらに該水分散型樹脂の重量平均分子
量が1,000未満では、形成膜の耐候性、耐水性に劣
り、一方400,000を越えると、他の塗料成分との
相溶性に劣り造膜性、硬化性が低下するので望ましくな
い。
【0016】上記共重合体の製造に用いられる水酸基含
有モノマ−としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレ−トなどのアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数
1〜6のヒドロキシアルキルエステル;ヒドロキシエチ
ルビニルエ−テルなどのヒドロキシアルキルビニルエ−
テル類;エチレングリコ−ルなどのグリコ−ル(炭素数
2〜20)やポリエチレングリコ−ルなどのポリエ−テ
ルポリオ−ルと(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボ
ン酸との等モル付加物;ポリエチレングリコ−ルなどの
ポリエ−テルポリオ−ルと2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−トなどの水酸基含有モノマ−とのモノエ
−テルなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上適宜
選択して使用できる。
【0017】上記共重合体の製造に用いられる他の不飽
和モノマ−としては、例えばメチル(メタ)アクリレ−
ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、n−ブチル(メタ)
アクリレ−ト、i−ブチル(メタ)アクリレ−ト、t−
ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト、イ
ソボルニル(メタ)アクリレ−ト等のアクリル酸又はメ
タクリル酸の炭素数1〜24のアルキルエステル又はシ
クロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸などの不飽
和カルボン酸、スルホエチル(メタ)アクリレ−ト及び
そのナトリウム塩もしくはアンモニウム塩;ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレ−ト、(メタ)アクリルア
ミド;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン
等のビニル芳香族化合物;酢酸ビニル、塩化ビニル、ビ
ニルエ−テル、(メタ)アクリロニトリル;ビニルトリ
メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モ
ノマ−;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレー
ト、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート
等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フル
オロオレフィンなどが挙げられ、これらは1種又は2種
以上適宜選択して使用できる。
【0018】上記水分散型樹脂は、ベ−ス塗料(I)の
ビヒクル成分中に固形分で20重量%以上、好ましくは
50重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上含有
される。該含有量が20重量%未満では、耐水性や耐久
性などの塗膜性能が十分得られないので好ましくない。
【0019】ベ−ス塗料(I)のビヒクル成分として、
必要に応じて併用される他の樹脂エマルションとして
は、例えば、酢酸ビニルエマルション、アクリル樹脂エ
マルション、酢ビ−アクリルエマルション、エチレン−
酢ビエマルション、シリコンアクリルエマルション、エ
ポキシ樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、
アルキド樹脂エマルション、ポリウレタンエマルション
などが挙げられ、また併用される水溶性樹脂としては、
水溶性アクリル樹脂、ポリビニルアルコ−ル、天然もし
くは合成ゴムラテックスなどが挙げられ、これらは1種
又は2種以上適宜選択して使用できる。
【0020】上記ベ−ス塗料(I)は、造膜助剤とし
て、SP値(溶解性パラメ−タ−値)が7.4〜9.8
である可塑剤及び/又は有機溶剤を樹脂固形分100重
量部に対し1〜50重量部含有することが好適である。
SP値がこの範囲外では樹脂との相溶性に劣り塗料中で
分離する場合があるので好ましくない。
【0021】このような可塑剤としては、例えばジ−2
−エチルヘキシルフタレ−ト、ジイソニルフタレ−ト、
ジブチルフタレ−ト、ジイソデシルフタレ−トなどが挙
げられ、有機溶剤としては、例えばテキサノ−ル、テキ
サノ−ルイソブチレ−ト、ブチルセロソルブ、プロピレ
ングリコ−ルモノメチルエ−テル、ブチルカルビト−
ル、アジピン酸ジイソプロピルなどのアルコ−ル系、エ
ステル系、エ−テル系、炭化水素系溶剤が挙げられ、こ
れらは1種又は2種以上適宜選択して使用できる。これ
らの含有量はベ−ス塗料(I)中に樹脂固形分100重
量部に対して1〜50重量部、好ましくは10〜30重
量部が好適である。該含有量が1重量部未満では、造膜
中に膜がワレたり均一な膜が得られず、一方50重量部
を越えると乾燥性が低下し汚れやすくなるので好ましく
ない。
【0022】上記ベ−ス塗料(I)は、さらに必要に応
じて、着色顔料や体質顔料などの顔料類;顔料分散剤、
硬化触媒、消泡剤、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤などの
塗料用添加剤を含有してもよい。
【0023】このうち硬化触媒としては、特に制限なく
従来公知のものが使用でき、例えばトリエチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジエタノ−ル
アミン、トリエタノ−ルアミンなどのアミン触媒;ジブ
チル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫オキサイド、オクチル
酸錫、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルトなどが使用で
き、また消泡剤としては、例えばポリエ−テル系、ポリ
シロキサンとポリエ−テルの共重合系、ポリシロキサン
とケイ酸の縮合物系、金属石鹸系などが使用できる。
【0024】次いで架橋剤(II)は、1分子中少なくと
も2個以上のイソシアネ−ト基を含有する化合物を含む
ものであり、該架橋剤(II)として、1分子中にイソシ
アネ−ト基を少なくとも2個以上含有するポリイソシア
ネ−ト化合物を、このままで或いは界面活性剤と共に使
用して上記ベ−ス塗料(I)に添加し攪拌混合すること
ができ、さらに水分散性の点からは該ポリイソシアネ−
ト化合物を界面活性剤などにより変性して使用すること
が好適である。かかる変性物としては、従来公知の手法
により親水性鎖を導入してなるものであれば特に制限な
く使用でき、例えば(i)アルコキシポリアルキレング
リコ−ルとポリイソシアネ−ト化合物との反応生成物、
(ii)ポリイソシアネ−ト化合物にアルコキシポリアル
キレングリコ−ルとジアルカノ−ルアミンとを反応させ
ることにより得られる乳化剤と、ポリイソシアネ−ト化
合物との混合物、及び(iii )上記(i)又は(ii)と
片末端に水酸基又はアミノ基をもう片末端にアルコキシ
シリル基を有するシランカップリング剤との反応生成物
又は混合物などが挙げられ、これらの中から適宜選択し
て使用できる。
【0025】該ポリイソシアネ−ト化合物としては、例
えばテトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネ−ト、イソホロンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジ
イソシアネ−ト;4・4´−メチレンビス(シクロヘキ
シルイソシアネ−ト)、イソホロンジイソシアネ−トな
どの脂環族ジイソシアネ−ト;キシリレンジイソシアネ
−ト、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジ
イソシアネ−ト、ポリフェニルメタンジイソシアネ−ト
(以下ポリメリックMDI)などの芳香族ジイソシアネ
−ト;及びこれらのイソシアヌレ−ト体やビュウレット
体等の類似の化合物が挙げられ、これらは1種又は2種
以上混合して使用できる。
【0026】上記ポリイソシアネ−ト化合物とアルコキ
シポリアルキレングリコ−ルとの反応生成物(i)は、
残存イソシアネ−ト含量が20〜30重量%となるよう
に反応せしめてなる水分散可能なポリイソシアネ−トで
あり、具体的には、上記ポリイソシアネ−ト化合物とア
ルコキシポリアルキレングリコ−ルとを、イソシアネ−
ト基/水酸基の当量比が3〜30好ましくは10〜25
程度となるよう反応させるのが適当である。該アルコキ
シポリアルキレングリコ−ルとしては、一般式R1 O−
(R2 O)n −H(ここでR1 はアルキル基、R2 はア
ルキレン基、nは2〜100)で示されるものであり、
例えばメトキシポリメチレンエ−テルグリコ−ル、メト
キシポリエチレンエ−テルグリコ−ル、エトキシポリエ
チレンエ−テルグリコ−ル、エトキシポリブチレンエ−
テルグリコ−ルなどが挙げられ、分子量が100〜4,
000、好ましくは400〜2,000の範囲を有する
ものが使用できる。
【0027】上記ポリイソシアネ−ト化合物にアルコキ
シポリアルキレングリコ−ルとジアルカノ−ルアミンと
を反応させることにより得られる乳化剤と、ポリイソシ
アネ−ト化合物との混合物(ii)は、水分散可能なポリ
イソシアネ−ト組成物であり、該乳化剤とポリイソシア
ネ−ト化合物とをイソシアネ−ト含量が3〜50重量
%、好ましくは5〜30重量%となるように混合したも
のが適当であり、これらは一部反応させておいてもよ
い。
【0028】該乳化剤は、ポリイソシアネ−ト化合物と
アルコキシポリアルキレングリコ−ルとをイソシアネ−
ト基/水酸基の当量比が3〜30、好ましくは10〜2
5程度となるよう反応させた後、未反応のポリイソシア
ネ−ト化合物を除去し、次いでジアルカノ−ルアミンを
イソシアネ−ト基/アミノ基の当量比が0.5〜2、好
ましくは0.8〜1.2程度となるよう反応させること
により得られる。該乳化剤の製造に用いられるアルコキ
シポリアルキレングリコ−ルは、上記(i)と同様のも
のが使用でき、該ジアルカノ−ルアミンとしては、例え
ばジメタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、ジイソプ
ロパノ−ルアミン、ジエタノ−ルアニリン等が使用でき
る。
【0029】上記(i)又は(ii)と片末端に水酸基又
はアミノ基をもう片末端にアルコキシシリル基を有する
シランカップリング剤との反応生成物又は混合物(iii
)は、上記(i)又は(ii)の水分散可能に親水化さ
れたポリイソシアネ−トのイソシアネ−ト基にシランカ
ップリング剤の水酸基又はアミノ基をイソシアネ−ト基
/水酸基又はアミノ基の当量比が3〜30で反応させる
ことにより、残存イソシアネ−ト含量が3〜50重量
%、好ましくは5〜30重量%の反応生成物又は混合物
を得ることができる。該含量が3重量%未満では、得ら
れる塗膜の耐水性に劣り、一方50重量%を越えると架
橋剤の水分散性が悪くなるので望ましくない。
【0030】上記反応生成物(iii )の製造に用いられ
るシランカップリング剤としては、例えばN−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ンなどが挙げられる。また上記反応生成物(iii )の製
造に用いられるアルコキシポリアルキレングリコ−ル
は、上記(i)と同様のものが使用できる。
【0031】上記(i)〜(iii )のうち架橋剤(II)
としては、特に水分散時の安定性の面から親水性と疎水
性のバランスのとれた(iii )が好適である。
【0032】上記の通り上塗り塗装に用いられる2液型
水性塗料は、上記ベ−ス塗料(I)及び架橋剤(II)か
らなり、これらはベ−ス塗料(I)中に含まれる水酸基
1モルに対して架橋剤(II)中に含まれるイソシアネ−
ト基が0.2〜3.0モル、好ましくは0.5〜2.5
モルとなるように使用直前に混合して使用に供する。ま
た上記2液型水性塗料は、耐汚染性の点から、必要に応
じてオルガノシリケ−ト及び/又はその縮合物を含有す
ることができる。該オルガノシリケ−トとしては、例え
ばテトラヒドロキシシラン、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラフェノキシシランなどが
挙げられ、これらの縮合物としては縮合度が2〜10
0、好ましくは2〜10のものが挙げられる。該オルガ
ノシリケ−ト及びその縮合物の配合量は、塗料中の全樹
脂固形分100重量部当たり0.1〜40重量部の範囲
内が適当である。
【0033】上記2液型水性塗料の塗装は、スプレ−塗
装、ロ−ラ−塗装、刷毛塗り、浸漬など従来公知の方法
で行われる。塗布量は、特に制限はないが、一般には乾
燥膜厚で約10〜150μm、好ましくは約25〜12
0μmの範囲内が適当である。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。尚、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。
【0035】水分散型樹脂の製造例 製造例1 攪拌機、温度計、還流管、窒素導入管を備えた容量2リ
ットルの4つ口フラスコに脱イオン水309部、New
col707SF(日本乳化剤社製、アニオン界面活性
剤、不揮発分30%)1.1部を加え窒素置換後攪拌し
ながら85℃に保った。この中に下記組成をエマルショ
ン化してなるプレエマルションのうち21部及び過硫酸
アンモニウム0.65部及びオクチルメルカプタン1.
3部を添加し、添加20分後から残りのプレエマルショ
ンを4時間かけて滴下した。
【0036】 脱イオン水 325 部 Newcol707SF 43.3〃 メチルメタクリレ−ト 48.8〃 スチレン 130 〃 n−ブチルメタクリレ−ト 191.8〃 2−エチルヘキシルメタクリレ−ト 208 〃 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト 65 〃 アクリル酸 6.5〃 過硫酸アンモニウム 1.3〃 滴下終了時から2時間85℃に保持した後、40℃に降
温した。アンモニア水でpH8.5に調整し固形分50
%、重量平均分子量80,000のアクリル共重合体エ
マルション(A)を得た。
【0037】製造例2〜4 製造例1においてプレエマルションのモノマ−量及び触
媒量を表1の通りとする以外は製造例1と同様の操作で
アクリル共重合体エマルション(B)〜(D)を得た。
【0038】
【表1】
【0039】架橋剤の作成 攪拌機、温度計、還流管、窒素導入管を備えた4つ口フ
ラスコに、数平均分子量550のメトキシポリエチレン
エ−テルグリコ−ル225部と1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト871部を入れ、窒素置換後70℃で
6時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留装置にか
け、未反応の1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト
を取り除き、メトキシポリエチレンエ−テルグリコ−ル
を有するモノイソシアネ−ト化合物を得た。
【0040】次いで同様の別フラスコに、ジエタノ−ル
アミン37部を入れ、窒素置換後空冷しながら作成例1
で得たメトキシポリエチレンエ−テルグリコ−ルを有す
るモノイソシアネ−ト化合物250部を反応温度が70
℃を越えないように徐々に滴下した。滴下終了後、約1
時間70℃で攪拌しイソシアネ−ト基が消失したことを
確認し、乳化剤を得た。
【0041】別フラスコにこの乳化剤42部と「タケネ
−トD170HN」(武田薬品工業社製、1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアネ−トの三量体)358部を入
れ、さらにN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン12部を入れて、70℃で6時
間攪拌することにより、水分散可能なポリイソシアネ−
トを得た。イソシアネ−ト含量は17.7%、粘度80
0cpsであった。
【0042】水性上塗り塗料の作成 4リットルのステンレス容器に下記配合の原料を入れ、
ディスパ−で30分間攪拌し、顔料分散ペ−ストを得
た。
【0043】 上水 960部 「ノプコサントK」(サンノプコ社製、顔料分散剤) 48〃 「アデカノ−ルVH420」(旭電化社製、増粘剤) 16〃 「SNデフォ−マ−A63」(サンノプコ社製、消泡剤) 32〃 チタン白 3520〃 エタノ−ル 288〃 次に1リットルのステンレス容器に、表2に示す配合
で、上記顔料ペ−ストや前記製造例で得た各アクリル共
重合体エマルションなどを攪拌しながら配合し、各ベ−
ス塗料を作成した。
【0044】得られたベ−ス塗料に、前記作成例で得た
架橋剤を表2に示す組合せ及び配合量で配合し、攪拌し
て各水性上塗り塗料〜を得た。尚、塗料は、架橋
剤として、前記作成例で得た架橋剤46部及び「エチル
シリケ−ト40」(コルコ−ト社製、テトラエトキシシ
ランの低縮合物)13部を「スワゾ−ル#1000」
(コスモ石油社製、芳香族系溶剤)59部に溶解して調
整された架橋剤溶液を配合した。
【0045】表2中の(注1)〜(注3)は下記の通り
である。
【0046】(注1)造膜助剤イ〜ハは次の通りであ
る。
【0047】 イ:アジピン酸ジイソプロピル(SP値7.5) ロ:ジブチルフタレ−ト(SP値9.4) ハ:テキサノ−ル(SP値9.6) (注2)プライマルTT−935:ロ−ム・アンド・ハ
−ス社製、増粘剤 (注3)スラオフS:武田薬品社製、防腐剤
【0048】
【表2】
【0049】実施例及び比較例 0.8×70×150mmの磨き軟鋼板(JIS G
3141)上に、表3に示す下塗り塗料を乾燥膜厚が約
40μmになるように刷毛塗装し、1日放置後、上記で
得られた各水性上塗り塗料を表3に示す組合せで乾燥膜
厚が約30μmになるように刷毛塗装し、20℃・65
%RHの雰囲気で7日間乾燥して各塗板を得た。得られ
た各塗板を下記性能試験に供した。結果を表3に示す。
尚、表中の下塗り塗料及び比較用水性上塗り塗料は下記
の通りである。
【0050】(下塗り塗料種) a:「SDシアナミドサビナイト」、関西ペイント社
製、油性アルキド系錆止め塗料 b:「ニュ−アクノンプライマ−」、関西ペイント社
製、溶剤型フェノ−ルアルキド系錆止め塗料 c:「ミリオン10プライマ−」、関西ペイント社製、
エポキシエステル系溶剤型下塗り塗料 d:「レタンPGプライマ−」、関西ペイント社製、ポ
リウレタン系溶剤型下塗り塗料 e:「アレスイ−グル」、関西ペイント社製、エポキシ
・アミン系1液溶剤型下塗り塗料 f:「エスコ」、関西ペイント社製、エポキシ・アミン
系2液溶剤型下塗り塗料 g:「アクアマックス」、関西ペイント社製、特殊アル
キドアクリル系水性下塗り塗料 h:「レディ−ム」、太洋塗料社製、エポキシ・アミン
系2液水性下塗り塗料 i:「アスカプライマ−」、関西ペイント社製、エポキ
シエステル系水性下塗り塗料 (比較用水性上塗り塗料) m:「アレスアクアレタン白」、関西ペイント社製、1
液反応硬化型水性ウレタン塗料 (試験方法) (*1)防食性:各試験塗板に素地に達するようにナイ
フでカット傷を入れ、これらを35℃で480時間塩水
噴霧試験に供した後、塗面の錆、フクレの発生を観察し
外観を評価した。
【0051】 ○:異常なし △:部分的にフクレが発生 ×:全面に錆・フクレが発生 さらに試験後24時間後の塗面にクロスカットキズを入
れそこにセロハンテ−プを貼着し急激に剥がした後の塗
面を観察し付着性を評価した。
【0052】 ○:異常なし △:部分的に剥がれあり ×:シ−ト状に剥がれる (*2)屋外汚染性:各試験塗板を、平塚市内で南面に
向かって塗面を上に30°に傾けて3ケ月及び12ケ月
屋外暴露試験に供し、夫々試験後の塗面を目視で評価し
た。
【0053】 ◎:汚れが殆どみられない ○:汚れが僅かにみられる △:汚れている ×:汚れが著しい (*3)耐候性:各試験塗板をサンシャインウェザ−メ
−タ−で1000時間促進耐候試験に供し、試験後の塗
膜を目視で評価した。
【0054】 ○:塗膜にワレ、ハガレ、フクレが全くない △:塗膜にワレ、ハガレ、フクレがみられる ×:塗膜にワレ、ハガレ、フクレがかなりみられる
【0055】
【発明の効果】本発明方法によれば、上塗り塗装として
特定の2液型水性塗料を適用することで、下層の防食塗
膜種に関係なく、防食性、耐候性、付着性に優れた塗膜
を金属面に形成でき、さらにオルガノシリケ−ト類を配
合する場合には耐汚染性に優れた塗膜が形成できる。特
に下塗り、上塗り共に水性塗料を用いる場合には環境保
全や作業環境の改善の面から非常に有用である。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属面に、防食塗料を塗装後、水性上
    塗り塗料を塗装する方法であって、該水性上塗り塗料と
    して、バインダ−成分が水酸基価5〜200mgKOH
    /gである水分散型樹脂であるベ−ス塗料(I)に、1
    分子中少なくとも2個以上のイソシアネ−ト基を含有す
    る化合物を含む架橋剤(II)を、ベ−ス塗料(I)中に
    含まれる水酸基1モルに対して架橋剤(II)中に含まれ
    るイソシアネ−ト基が0.2〜3.0モルとなるよう
    に、使用直前に混合してなる2液型水性塗料を用いるこ
    とを特徴とする金属面の塗装方法。
  2. 【請求項2】 ベ−ス塗料(I)が、ガラス転移温度
    0〜80℃、重量平均分子量1,000〜400,00
    0の水分散型共重合体をビヒクル成分中に固形分で20
    重量%以上含有し、且つSP値(溶解性パラメ−タ−
    値)が7.4〜9.8である可塑剤及び/又は有機溶剤
    を樹脂固形分100重量部に対し1〜50重量部含有す
    るものである請求項1記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】 架橋剤(II)が、アルコキシポリアル
    キレングリコ−ルとポリイソシアネ−ト化合物との反応
    生成物(i)、ポリイソシアネ−ト化合物にアルコキシ
    ポリアルキレングリコ−ルとジアルカノ−ルアミンとを
    反応させることにより得られる乳化剤と、ポリイソシア
    ネ−ト化合物との混合物(ii)、及び該(i)又は(i
    i)のポリイソシアネ−トと、片末端に水酸基又はアミ
    ノ基をもう片末端にアルコキシシリル基を有するシラン
    カップリング剤との反応生成物又は混合物(iii )の中
    から選ばれる1種である請求項1又は2記載の塗装方
    法。
  4. 【請求項4】 2液型水性塗料が、オルガノシリケ−
    ト及び/又はその縮合物を含有する請求項1ないし3の
    いずれか1項記載の塗装方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106634406A (zh) * 2016-10-20 2017-05-10 深圳市富粤新材料有限公司 一种彩色地坪材料及其制备方法与铺设方法
CN114096581A (zh) * 2019-07-15 2022-02-25 凯密特尔有限责任公司 用于金属预处理的组合物和方法

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