JPH11104436A - 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 - Google Patents

排ガス処理装置及び排ガス処理方法

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JPH11104436A
JPH11104436A JP9268610A JP26861097A JPH11104436A JP H11104436 A JPH11104436 A JP H11104436A JP 9268610 A JP9268610 A JP 9268610A JP 26861097 A JP26861097 A JP 26861097A JP H11104436 A JPH11104436 A JP H11104436A
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exhaust gas
adsorbent
reaction tower
cleaning
gas treatment
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俊二 田中
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邦則 古山
Shiro Shimizu
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  • Treating Waste Gases (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトな固定層式の反応塔によって、排
ガスの処理運転及び吸着材に付着したダストを除去する
洗浄運転の両方をできるようにする。 【解決手段】 反応塔2内を保持板16によって上下方
向に2室に区画するとともに、上側の室内に吸着材17
を充填して固定層18を形成する。保持板16に加振部
材21を連結し、保持板16を介して吸着材17を加振
可能とする。反応塔2内に排ガスを流入させ、固定層1
8を流通させて反応塔2外に流出させる排ガス処理運転
によって、排ガス中に含まれる窒素酸化物、ダスト等の
有害物質が除去される。排ガス処理運転を停止し、反応
塔2内に洗浄ガスを流入させ、このとき加振部材21に
よって保持板16を介して吸着材17に振動を加え、洗
浄ガスを固定層18を流通させて反応塔2外に流出させ
る洗浄処理運転によって、吸着材に付着したダストが除
去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の排ガス中
に含まれる有害物質を除去するための排ガス処理装置及
び排ガス処理方法に関し、特に、除去すべき有害物質が
窒素酸化物とダストである場合、ダイオキシンとダスト
である場合等に有効な乾式の排ガス処理装置及び排ガス
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】ボイラー排ガス、石油精
製排ガス、焼結機排ガス、都市ゴミ焼却排ガス、ディー
ゼルエンジン排ガス等の排ガス中には、硫黄酸化物、窒
素酸化物、ダスト、重金属、ダイオキシン等の有害物質
が含まれ、これらの有害物質を除去する方法として、粒
状の吸着材を充填した移動層式又は固定層式の反応塔に
排ガスを導入し、排ガスを吸着材と接触させることによ
り有害物質を除去する方法が行われている。
【0003】排ガス処理用の吸着材(触媒)としては種
々のものが提案されており、最近では、「処理温度が比
較的低い」、「各種の有害物質を同時に除去できる」等
の理由から、炭素質吸着材が広く用いられている。
【0004】一方、処理すべき排ガスの性状は発生源の
種類によって異なり、最近では、発生源が多様化してい
ることから排ガスの性状も様々となり、それに応じた処
理方法や処理装置が要求されている。
【0005】排ガス中に硫黄酸化物が含まれる場合に
は、硫黄酸化物が吸着材に吸着されて排ガスから除去さ
れるが、これによって吸着材の吸着性能(触媒性能)が
次第に劣化するので、反応塔内の吸着材を更新する必要
がある。
【0006】排ガス中にダストが含まれる場合には、ダ
ストは吸着材の表面に付着して排ガスから除去される
が、これによって排ガスの通風圧力損失が増加するの
で、何等かの方法で捕集したダストを除去する必要があ
る。
【0007】硫黄酸化物の吸着によって劣化した吸着材
を再生するには、高温に加熱して吸着物を脱着しなけれ
ばならないので、反応塔内に充填したままの状態で再生
することはできない。
【0008】そこで、大規模な排ガス処理装置において
は、移動層式の反応塔を用いるとともに、反応塔の近く
に再生装置を設けて、劣化した吸着材を反応塔の底部か
ら抜き出し、これを再生装置で再生した後、反応塔の頂
部から反応塔内に供給している。
【0009】一方、吸着材に付着したダストは、反応塔
に供給する前に振動式の篩等を用いて取り除くようにし
ている。この場合、摩擦によって粉化した吸着材も同時
に除去している。
【0010】中小規模の排ガス処理装置の場合には、再
生装置を併設することは不経済であるので、別の場所で
集中的に再生処理を行っている。すなわち、劣化した吸
着材を移動層式反応塔から抜き出して再生工場に送り、
再生された吸着材を再び搬入して使用している。
【0011】前述したように、排ガスの発生源が多様化
している中で、最近では、排ガス中に硫黄酸化物が少量
しか含まれないことも少なくない。例えば、除去すべき
有害物質が主として窒素酸化物とダストである場合、ダ
イオキシンとダストである場合等である。
【0012】このような場合には、吸着材の劣化速度は
非常に遅く、付着したダストを除去することができれ
ば、長期間継続して運転することができる。
【0013】従来は、このような場合も移動層式反応塔
を用いて、吸着材を反応塔から抜き出して振動式の篩な
どを用いて再生していた。
【0014】しかしながら、移動層式の反応塔を用いた
場合には、吸着材を供給するためのコンベアと排出する
ためのコンベアとを必ず設置しなければならないため、
設備全体が大型化する。したがって、単に吸着材に付着
したダストを除去するだけの目的で移動層式の反応塔を
採用することは経済的に好ましくない。又、中小規模の
排ガス処理装置においては、経済性の問題とともに、設
置スペースに制約を受けることが多く、コンパクトな設
備が求められていた。
【0015】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、排ガス中に硫黄酸化物
が少量しか含まれない場合、例えば、除去すべき有害物
質が主として窒素酸化物とダストである場合、ダイオキ
シンとダストである場合等に有効な、小型で、コンパク
トで、小さな設置スペースで足り、しかも、経済性にも
優れる排ガス処理装置及び排ガス処理方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0016】
【問題点を解決するための手段】上記のような問題点を
解決するためにこの発明は、内部に粒状の吸着材が充填
されるとともに、上部に排ガスの流入用又は洗浄ガスの
流出用の上部ガス出入口を有し、下部に排ガスの流出用
又は洗浄ガスの流入用の下部ガス出入口を有する反応塔
と、該反応塔内に装着される吸着材を保持するための保
持板と、該保持板を振動させるための加振部材とを具え
た手段を採用したものである。また、内部に粒状の吸着
材が充填されるとともに、上部に排ガスの流入用又は洗
浄ガスの流出用の上部ガス出入口を有し、下部に排ガス
の流出用又は洗浄ガスの流入用の下部ガス出入口を有す
る複数基の反応塔と、各反応塔内に装着される吸着材を
保持するための保持板と、各保持板を振動させるための
加振部材とを具え、各反応塔の各上部ガス出入口を開閉
バルブを介して排ガス流入用の配管及び洗浄ガス流出用
の配管に接続し、各反応塔の各下部ガス出入口を開閉バ
ルブを介して排ガス流出用の配管及び洗浄ガス流入用の
配管に接続した手段を採用したものである。さらに、反
応塔内に充填した粒状の吸着材に排ガスを流通させるこ
とにより、排ガス中に含まれる窒素酸化物、ダイオキシ
ン、ダスト等の有害物質を除去する排ガス処理工程と、
吸着材に振動を与えつつ洗浄ガスを反応塔内に流通させ
ることにより、吸着材から剥離したダストを系外に排出
させる洗浄工程とからなる手段を採用したものである。
そして、前記排ガス処理工程と前記洗浄工程とを交互に
繰り返し行う手段を採用したものである。
【0017】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、反応塔の上部ガス出入口から反応塔内に排ガスを
流入させると、排ガスは反応塔内の吸着材を流通して窒
素酸化物、ダイオキシン、ダストなどの有害物質が除去
され、有害物質が除去された後の排ガスは下部ガス出入
口から反応塔外に排出される。そして、排ガスの上部ガ
ス出入口から反応塔内への流入を停止し、下部ガス出入
口から反応塔内に洗浄ガスを流入させて吸着材を流通さ
せ、このとき加振部材によって保持板を介して吸着材を
振動させると、吸着材から剥離したダストが洗浄ガスの
流れによって上部ガス出入口から反応塔外に排出される
ことになる。
【0018】
【発明の実施の形態】前述したように、排ガス処理用の
吸着材(触媒)がダストの付着によって再生を必要とし
た場合には、硫黄酸化物の吸着によって劣化した場合と
異なり、付着したダストを物理的に除去するだけの操作
で再生することができることから、反応塔内に吸着材を
充填したままの状態で再生操作を行うことができれば、
長期間、吸着材を交換することなく、運転を継続するこ
とができるはずである。
【0019】そこで、ダストの付着した吸着材を、反応
塔内に充填した状態で再生することが、新たな研究課題
となった。すなわち、従来の移動層式反応塔や固定層式
反応塔とは違った新しいタイプの反応塔の開発である。
【0020】ダストのみに着目すると、吸着材を充填し
た固定層は単純にろ過装置として考えることができる。
そして、付着したダストを取り除くという吸着材の再生
も、通常のろ過装置の洗浄工程と同様に考えることがで
きる。
【0021】粒状物をろ材とするろ過装置は、従来から
知られているが、その使用は非常に特殊な場合に限られ
ており、再生に関する研究はあまり行われていない。こ
れは、ガス中に含まれる固体粒子を捕集する装置とし
て、サイクロン、電気集塵機、各種の湿式スクラバー等
があり、さらに、ろ過装置としては布をろ材とした、バ
グフィルターが一般に多く用いられているからである。
【0022】特開平8−224424号公報には、粒状
物をろ過材とするろ過装置の一例が記載されている。
【0023】ろ過材は収納容器に充填されており、排ガ
スを収納容器に対して下から上に向かって流すことによ
り、排ガス中のダストが捕集される。ダストの回収は、
カムが取り付けられた軸を手動で回転させることによ
り、収納容器に上下運動を与え、急激な持ち上げと落下
による衝撃力によって付着したダストを払い落とすよう
になっている。
【0024】このような操作は、手動でできる程度のも
のである場合には有効であるが、重量物となった場合に
は機械力を要するとともに、衝撃力を与えることも強度
などの点で好ましくない。
【0025】又、ダストの回収は、単に重力による落下
を利用するものであるが、この方法では回収には長時間
を要するとともに、ろ過材粒子の摩耗が問題となる場合
には好ましくない。
【0026】洗浄工程における操作条件は次のように考
えられる。先ず、ダストは吸着材に付着しているので、
付着したダストを吸着材から剥離することが必要であ
る。この剥離操作を実現するためには、吸着材粒子を相
対的に運動させて粒子相互間に衝撃力や摩擦力を発生さ
せることが必要と考えられる。
【0027】しかし、吸着材はもともと固気接触に適し
た状態で充填されているので、この状態を乱すことは好
ましくない。この状態を一旦乱してしまうと、排ガス処
理運転に適した状態に回復することが困難となり、洗浄
運転終了後直ちに通常の排ガス処理運転に移行できるこ
とが困難となるからである。
【0028】したがって、充填された状態を乱すことな
く、衝撃力や摩擦力を発生させる剥離操作を行うことが
必要である。
【0029】次に、剥離したダストを素速く充填層から
系外に排出する必要がある。すなわち、剥離したダスト
は、剥離操作の衝撃力や摩擦力を弱めるように働くとと
もに、再付着を起こすと考えられるからである。
【0030】この排出操作は、充填層内に洗浄用のガス
を送って、剥離したダストを反応塔から系外に排出し、
洗浄用のガスから再度バグフィルター等を用いて回収す
るのが好ましいと考えられる。つまり、充填層に洗浄用
のガスを流すと同時に適当な剥離操作を行って、短時間
にダストを回収することが洗浄工程における必要条件と
理解される。
【0031】吸着材粒子を相対的に運動させて粒子相互
間に衝撃力や摩擦力を発生させる剥離操作としては、種
々の方法が考えられる。
【0032】しかし、例えば、充填層に機械的な攪拌を
与えるような方法は、充填層の状態を乱すことになり好
ましくない。又、特開平8−224424号公報に記載
されたもののように、充填層全体に衝撃力を加える方法
も、強度の面で好ましくない。そこで、可能性が考えら
れるいくつかの方法を試みた。
【0033】剥離操作は、洗浄用ガスの流通と同時に行
うことが必要であるが、洗浄用のガスを充填層の下から
上に向かって流した場合には、流速を速くすると流動層
を形成することができるので、この流動層を剥離操作に
利用することが考えられる。すなわち、流動層で発生す
る粒子間の激しい相対運動は、ダストの剥離に適した運
動と考えられるので、比較的簡単な方法で剥離操作と排
出操作を同時に実現することが可能と考えた。
【0034】そこで、小規模の装置で吸着材の充填層を
流動化するテストを試みた。この結果、流速約1.0m
/sで流動化が得られた。しかし、吸着材の粒子径が幅
広い粒度分布を持つことや、不規則な形状のために均一
な流動層を形成することができず、充填層の一部をガス
が吹き抜ける現象が起こり、この結果、充填層を乱して
好ましくないことが判明した。
【0035】次に、充填層に振動を与える方法について
検討した。振動を与える方法としては、吸着材粒子を直
接加振する方法と、吸着材を保持している充填層の底板
等を機械的に加振して、間接的に吸着材粒子を加振する
方法とが考えられる。
【0036】まず、直接加振する超音波について検討し
たが、超音波はその及ぶ範囲が非常に限られているため
に、充填層全体に超音波を当てるには発振機を動かす必
要があり、実用化は困難であると判断した。
【0037】そこで、機械的な加振機を用いて小規模な
装置を用いてテストを行った。例えば、スプリングで支
持された可動の箱体に吸着材を充填し、この箱体に振幅
10mm以上で振動数10Hz以上に強い加振力を与え
た場合には、箱体全体が激しく振動するとともに、充填
された吸着材粒子も相対的に激しい運動をすることが観
察され、明らかに有効であると判断された。しかし、充
填層全体にこのような強い振動を与えることは、強度上
の問題を伴うことになるので、実用化が難しいと判断さ
れた。
【0038】一方、スプリングを用いないで、充填層の
底板に振幅1mm程度の弱い振動を与えた場合には、吸
着材粒子の振動は観察されない。すなわち、この方法
は、間接的な加振であるために、加振力が比較的小さい
場合には、500mmの高さに充填された吸着材粒子の
全体に目視できる程度の運動を確認することはできなか
った。
【0039】そこで、さらにより詳細にテストを行うこ
とにした。テスト装置には、ダストによって劣化した吸
着材を充填して、洗浄ガスを流すと共に、振動を加える
ようにした。排ガス中に含まれるダストは、バグフィル
ターで回収して、大まかな回収量を確認できるようにし
た。そして、振幅及び振動数を変化させて種々の振動形
態で加振することにより、その剥離効果を観察した。
【0040】このようにして、テストを繰り返し行った
結果、目視できないような振幅の小さな振動においても
剥離作用を得ることができることが確認された。すなわ
ち、目視では効果が認められない微振動においても、ミ
クロ的な剥離効果があり、この効果は振動数を大きくす
ることによって、強度的に問題のない微振動でもダスト
の剥離が可能であることが確認された。
【0041】更に、洗浄用のガスを充填層の下から上に
向かって流すことにより、粒子の振動とガス流との相乗
的効果によるミクロ的な流動層が形成され、実用的な洗
浄が可能であることが確認された。
【0042】以上の結果から、反応塔は極めて単純な構
造とすることが可能となった。すなわち、排ガスの流れ
を上から下に向かって流す基本的な固定層式の反応塔で
あり、通常の多孔板を用いた吸着材の保持板に加振機を
固定するものである。
【0043】以下、この発明による排ガス処理装置の実
施例について説明する。
【0044】図1には、この発明による排ガス処理装置
の一実施例が示されている。この排ガス処理装置1は、
反応塔2と、保持板16と、加振部材21とを具えてい
る。
【0045】反応塔2は、4枚の側板3と上板4と底板
5とからなる箱体状をなすものであって、内部に密閉さ
れた処理室6が形成されるようになっている。処理室6
内には粒状の吸着材17(例えば、炭素質吸着材等)が
所定量充填され、この吸着材17によって処理室6内に
固定層18が形成されるようになっている。
【0046】図中右側の側板3の上部には処理室6内外
を水平方向に貫通する排ガス流入用・洗浄ガス流出用の
上部ガス出入口7が設けられ、下部には処理室6内外を
水平方向に貫通する排ガス流出用・洗浄ガス流入用の下
部ガス出入口8が設けられるようになっている。
【0047】上板4の中心部には処理室6内外を垂直方
向に貫通する吸着材供給用の供給口9が設けられ、この
供給口9は蓋部材10によって開閉可能となっている。
【0048】底板5の中心部には処理室6内外を垂直方
向に貫通する貫通孔11が設けられるとともに、この貫
通孔11の周縁部には筒状の伸縮継手12の下端開口部
がボルト・ナット13を介して取り付けられるようにな
っている。伸縮継手12の上端開口部には円板状の盲板
14がボルト・ナット13を介して取り付けられ、この
盲板14によって伸縮継手12の上端開口部が閉塞され
るようになっている。
【0049】盲板14の上方には、格子状をなす支持部
材15が水平に取り付けられ、この支持部材15によっ
て処理室6内が上下方向に2室に区画されるようになっ
ている。支持部材15の上部には複数の孔(図示せず)
を有する多孔板である保持板16が垂直方向、水平方向
に僅かに移動可能に取り付けられ、この保持板16の上
部に吸着材17が所定量充填されるようになっている。
【0050】保持板16は、連結部材19を介して盲板
14の上面側に連結されるようになっている。盲板14
の下面側には連結部材20が取り付けられるとともに、
この連結部材20には振動を発生させる加振部材21が
取り付けられるようになっている。
【0051】そして、上記のように構成した排ガス処理
装置1の反応塔2の処理室6内に吸着材17を0.5m
3 を充填して固定層18を形成し、窒素酸化物、ダイオ
キシン、ダスト等の有害物質を含むゴミ焼却炉排ガス1
000Nm3 /Hrを上部ガス出入口7から処理室6内
に流入させ、処理室6内の固定層18を上から下に向か
って流通させて、窒素酸化物、ダイオキシン、ダスト等
の有害物質を除去し、有害物質を除去した後の排ガスを
下部ガス出入口8から処理室6外に流出させる排ガス処
理運転を連続約50時間行った。この結果、排ガスの圧
力損失は約50mmH2 O上昇した。
【0052】次に、洗浄ガス(空気)を下部ガス出入口
8から処理室6内に流入させ、処理室6内の固定層18
を下から上に向かって0.5m/secの流速で流通さ
せ、このとき、同時に加振部材21によって振幅1m
m、振動数30Hzの上下方向の振動を保持板16を介
して固定層18の吸着材17に加え、吸着材17に付着
したダストを剥離させて洗浄ガスの流れによって上部ガ
ス出入口7から処理室6外に流出させる洗浄運転を約1
0分間行った。
【0053】この結果、再度排ガス処理運転を行ったと
ころ、圧力損失はほぼ回復し、最初の運転開始時点より
も3mmH2 O上昇しているだけであることが確認され
た。更に、排ガス処理運転と洗浄運転とを交互に10回
繰り返した。この結果、夫々の排ガス処理運転におい
て、排ガスの圧力損失は50〜60mmH2 O上昇した
が、洗浄運転によって回復することが確認された。
【0054】最初の運転開始時点と比べて、夫々の排ガ
ス処理運転開始時点での圧力損失は徐々に上昇したが、
回数を重ねる度に上昇しなくなり、最終の排ガス処理運
転の開始時点でも最初の運転開始時点よりも12mmH
2 O上昇しただけであった。従って、排ガス処理運転と
洗浄運転とを更に繰り返し行ったとしても、この圧力損
失の上昇は20mmH2 O程度と予測され、長期間運転
を継続できることが確認された。
【0055】図2には、この発明による排ガス処理装置
の他の実施例が示されている。この排ガス処理装置25
は、10基の反応塔2を設置するとともに、各反応塔2
の各上部ガス出入口7をそれぞれ開閉バルブ26、26
を介して排ガス流入用の配管28及び洗浄ガス流出用の
配管31に接続し、各下部ガス出入口8をそれぞれ開閉
バルブ27、27を介して排ガス流出用の配管29及び
洗浄ガス流入用の配管30に接続したものである。
【0056】各反応塔2は、前述した排ガス処理装置1
の反応塔2と同様の構成を有するものであるが、処理能
力は前述したものよりも少し大きく、3000Nm3
Hrである。したがって、10基の反応塔2全体で30
000Nm3 /Hrの排ガスを処理することができるも
のである。
【0057】上記のように構成した排ガス処理装置25
にあっては、開閉バルブ26、26、27、27の操作
により、10基の反応塔2の内の任意のものについて、
排ガス処理の運転・停止、洗浄処理の運転・停止を行う
ことができる。したがって、任意の反応塔2について洗
浄運転を行う場合に、他の反応塔2について継続して排
ガス処理運転を行うことができるので、10基の反応塔
2全体として排ガス処理運転を長期間継続して行うこと
ができることになる。
【0058】また、10基の反応塔2の他に1基の予備
の反応塔(図示せず)を設置しておくことにより、排ガ
ス処理運転と洗浄運転とを交互に繰り返して吸着材17
が最終的に劣化した場合に、その反応塔2を予備の反応
塔と交換することにより、劣化した反応塔2を交換する
場合に排ガス処理装置25全体を停止することがなくな
る。
【0059】そして、排ガス処理装置25から取り外し
た反応塔2は、劣化した吸着材を充填したままの状態で
再生工場に搬送して吸着材を再生し、その後返送してラ
インに組み込んで予備の反応塔とし、このような作業を
順次行うことにより、排ガス処理装置25全体を停止さ
せることなく、長期間運転を継続することができること
になる。
【0060】
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、反応塔内において、排ガス中に含まれる窒素酸化
物、ダイオキシン、ダスト等の有害物質を除去する排ガ
ス処理運転と、吸着材に付着したダストを吸着材から除
去する洗浄運転とを行うことができることになる。した
がって、コンパクトな固定層式の反応塔で充分に足りる
ことになるので、設備全体を小型化、コンパクト化する
ことができ、小さなスペースで設置でき、経済性に優れ
たものを提供することができることになる。また、複数
基の反応塔を設置して排ガス処理装置を構成した場合に
は、複数基の反応塔の内の任意のものの排気ガス処理の
運転・停止、洗浄処理の運転・停止を行うことができる
ことになるので、装置全体を停止することなく、任意の
反応塔の洗浄処理、任意の反応塔の交換等を行うことが
できることになる。したがって、装置全体を長期間継続
運転することができることになるので、各種の排ガス処
理に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による排ガス処理装置の一実施例を示
した概略縦断面図である。
【図2】この発明による排ガス処理装置の他の実施例を
示した概略説明図である。
【符号の説明】 1、25……排ガス処理装置 2……反応塔 3……側板 4……上板 5……底板 6……処理室 7……上部ガス出入口 8……下部ガス出入口 9……供給口 10……蓋部材 11……貫通孔 12……伸縮継手 13……ボルト・ナット 14……盲板 15……支持部材 16……保持板 17……吸着材 18……固定層 19、20……連結部材 21……加振部材 26、27……開閉バルブ 28……排ガス流入用の配管 29……排ガス流出用の配管 30……洗浄ガス流入用の配管 31……洗浄ガス流出用の配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 53/70 B01D 53/36 101Z 53/86 ZAB 53/94

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に粒状の吸着材が充填されるととも
    に、上部に排ガスの流入用又は洗浄ガスの流出用の上部
    ガス出入口を有し、下部に排ガスの流出用又は洗浄ガス
    の流入用の下部ガス出入口を有する反応塔と、該反応塔
    内に装着される吸着材を保持するための保持板と、該保
    持板を振動させるための加振部材とを具えたことを特徴
    とする排ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 内部に粒状の吸着材が充填されるととも
    に、上部に排ガスの流入用又は洗浄ガスの流出用の上部
    ガス出入口を有し、下部に排ガスの流出用又は洗浄ガス
    の流入用の下部ガス出入口を有する複数基の反応塔と、
    各反応塔内に装着される吸着材を保持するための保持板
    と、各保持板を振動させるための加振部材とを具え、各
    反応塔の各上部ガス出入口を開閉バルブを介して排ガス
    流入用の配管及び洗浄ガス流出用の配管に接続し、各反
    応塔の各下部ガス出入口を開閉バルブを介して排ガス流
    出用の配管及び洗浄ガス流入用の配管に接続したことを
    特徴とする排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 反応塔内に充填した粒状の吸着材に排ガ
    スを流通させることにより、排ガス中に含まれる窒素酸
    化物、ダイオキシン、ダスト等の有害物質を除去する排
    ガス処理工程と、吸着材に振動を与えつつ洗浄ガスを反
    応塔内に流通させることにより、吸着材から剥離したダ
    ストを系外に排出させる洗浄工程とからなることを特徴
    とする排ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 前記排ガス処理工程と前記洗浄工程とを
    交互に繰り返し行う請求項3記載の排ガス処理方法。
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