JP3839564B2 - 排ガス処理装置及び排ガス処理方法 - Google Patents

排ガス処理装置及び排ガス処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種の排ガス中に含まれる有害物質を除去するための排ガス処理装置及び排ガス処理方法に関し、特に、除去すべき有害物質が窒素酸化物とダストである場合、ダイオキシンとダストである場合等に有効な乾式の排ガス処理装置及び排ガス処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
ボイラー排ガス、石油精製排ガス、焼結機排ガス、都市ゴミ焼却排ガス、ディーゼルエンジン排ガス等の排ガス中には、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダスト、重金属、ダイオキシン等の有害物質が含まれ、これらの有害物質を除去する方法として、粒状の吸着材を充填した移動層式又は固定層式の反応塔に排ガスを導入し、排ガスを吸着材と接触させることにより有害物質を除去する方法が行われている。
【0003】
排ガス処理用の吸着材(触媒)としては種々のものが提案されており、最近では、「処理温度が比較的低い」、「各種の有害物質を同時に除去できる」等の理由から、炭素質吸着材が広く用いられている。
【0004】
一方、処理すべき排ガスの性状は発生源の種類によって異なり、最近では、発生源が多様化していることから排ガスの性状も様々となり、それに応じた処理方法や処理装置が要求されている。
【0005】
排ガス中に硫黄酸化物が含まれる場合には、硫黄酸化物が吸着材に吸着されて排ガスから除去されるが、これによって吸着材の吸着性能(触媒性能)が次第に劣化するので、反応塔内の吸着材を更新する必要がある。
【0006】
排ガス中にダストが含まれる場合には、ダストは吸着材の表面に付着して排ガスから除去されるが、これによって排ガスの通風圧力損失が増加するので、何等かの方法で捕集したダストを除去する必要がある。
【0007】
硫黄酸化物の吸着によって劣化した吸着材を再生するには、高温に加熱して吸着物を脱着しなければならないので、反応塔内に充填したままの状態で再生することはできない。
【0008】
そこで、大規模な排ガス処理装置においては、移動層式の反応塔を用いるとともに、反応塔の近くに再生装置を設けて、劣化した吸着材を反応塔の底部から抜き出し、これを再生装置で再生した後、反応塔の頂部から反応塔内に供給している。
【0009】
一方、吸着材に付着したダストは、反応塔に供給する前に振動式の篩等を用いて取り除くようにしている。この場合、摩擦によって粉化した吸着材も同時に除去している。
【0010】
中小規模の排ガス処理装置の場合には、再生装置を併設することは不経済であるので、別の場所で集中的に再生処理を行っている。すなわち、劣化した吸着材を移動層式反応塔から抜き出して再生工場に送り、再生された吸着材を再び搬入して使用している。
【0011】
前述したように、排ガスの発生源が多様化している中で、最近では、排ガス中に硫黄酸化物が少量しか含まれないことも少なくない。例えば、除去すべき有害物質が主として窒素酸化物とダストである場合、ダイオキシンとダストである場合等である。
【0012】
このような場合には、吸着材の劣化速度は非常に遅く、付着したダストを除去することができれば、長期間継続して運転することができる。
【0013】
従来は、このような場合も移動層式反応塔を用いて、吸着材を反応塔から抜き出して振動式の篩などを用いて再生していた。
【0014】
しかしながら、移動層式の反応塔を用いた場合には、吸着材を供給するためのコンベアと排出するためのコンベアとを必ず設置しなければならないため、設備全体が大型化する。したがって、単に吸着材に付着したダストを除去するだけの目的で移動層式の反応塔を採用することは経済的に好ましくない。又、中小規模の排ガス処理装置においては、経済性の問題とともに、設置スペースに制約を受けることが多く、コンパクトな設備が求められていた。
【0015】
この発明は前記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、排ガス中に硫黄酸化物が少量しか含まれない場合、例えば、除去すべき有害物質が主として窒素酸化物とダストである場合、ダイオキシンとダストである場合等に有効な、小型で、コンパクトで、小さな設置スペースで足り、しかも、経済性にも優れる排ガス処理装置及び排ガス処理方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【問題点を解決するための手段】
上記のような問題点を解決するためにこの発明は、内部に粒状の吸着材が充填されるとともに、上部に排ガスの流入用及び洗浄ガスの流出用の上部ガス出入口を有し、下部に排ガスの流出用及び洗浄ガスの流入用の下部ガス出入口を有する複数基の反応塔と、各反応塔内に装着される吸着材を保持するための保持板と、各保持板を振動させるための加振部材とを具え、各反応塔の各上部ガス出入口を開閉バルブを介して排ガス流入用の配管及び洗浄ガス流出用の配管に接続し、各反応塔の各下部ガス出入口を開閉バルブを介して排ガス流出用の配管及び洗浄ガス流入用の配管に接続したことを特徴とする排ガス処理装置を採用したものである。また、この排ガス処理装置を用いて、反応塔内に充填した粒状の吸着材に排ガスを流通させることにより、排ガス中に含まれる有害物質を除去する排ガス処理工程と、吸着材に振動を与えつつ洗浄ガスを反応塔内に流通させることにより、吸着材から剥離したダストを系外に排出させる洗浄工程とを交互に繰り返し行う排ガス処理方法を採用したものである。さらに、前記排ガス処理工程と前記洗浄工程とを交互に繰り返した後に、劣化した前記吸着材が充填された反応塔を前記排ガス処理装置から取り外し、劣化した前記吸着材を充填したままの状態で搬送して吸着材を再生する工程からなる排ガス処理方法を採用したものである。
【0017】
【作用】
この発明は前記のような手段を採用したことにより、反応塔の上部ガス出入口から反応塔内に排ガスを流入させると、排ガスは反応塔内の吸着材を流通して窒素酸化物、ダイオキシン、ダストなどの有害物質が除去され、有害物質が除去された後の排ガスは下部ガス出入口から反応塔外に排出される。そして、排ガスの上部ガス出入口から反応塔内への流入を停止し、下部ガス出入口から反応塔内に洗浄ガスを流入させて吸着材を流通させ、このとき加振部材によって保持板を介して吸着材を振動させると、吸着材から剥離したダストが洗浄ガスの流れによって上部ガス出入口から反応塔外に排出されることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
前述したように、排ガス処理用の吸着材(触媒)がダストの付着によって再生を必要とした場合には、硫黄酸化物の吸着によって劣化した場合と異なり、付着したダストを物理的に除去するだけの操作で再生することができることから、反応塔内に吸着材を充填したままの状態で再生操作を行うことができれば、長期間、吸着材を交換することなく、運転を継続することができるはずである。
【0019】
そこで、ダストの付着した吸着材を、反応塔内に充填した状態で再生することが、新たな研究課題となった。すなわち、従来の移動層式反応塔や固定層式反応塔とは違った新しいタイプの反応塔の開発である。
【0020】
ダストのみに着目すると、吸着材を充填した固定層は単純にろ過装置として考えることができる。そして、付着したダストを取り除くという吸着材の再生も、通常のろ過装置の洗浄工程と同様に考えることができる。
【0021】
粒状物をろ材とするろ過装置は、従来から知られているが、その使用は非常に特殊な場合に限られており、再生に関する研究はあまり行われていない。これは、ガス中に含まれる固体粒子を捕集する装置として、サイクロン、電気集塵機、各種の湿式スクラバー等があり、さらに、ろ過装置としては布をろ材とした、バグフィルターが一般に多く用いられているからである。
【0022】
特開平8−224424号公報には、粒状物をろ過材とするろ過装置の一例が記載されている。
【0023】
ろ過材は収納容器に充填されており、排ガスを収納容器に対して下から上に向かって流すことにより、排ガス中のダストが捕集される。ダストの回収は、カムが取り付けられた軸を手動で回転させることにより、収納容器に上下運動を与え、急激な持ち上げと落下による衝撃力によって付着したダストを払い落とすようになっている。
【0024】
このような操作は、手動でできる程度のものである場合には有効であるが、重量物となった場合には機械力を要するとともに、衝撃力を与えることも強度などの点で好ましくない。
【0025】
又、ダストの回収は、単に重力による落下を利用するものであるが、この方法では回収には長時間を要するとともに、ろ過材粒子の摩耗が問題となる場合には好ましくない。
【0026】
洗浄工程における操作条件は次のように考えられる。先ず、ダストは吸着材に付着しているので、付着したダストを吸着材から剥離することが必要である。この剥離操作を実現するためには、吸着材粒子を相対的に運動させて粒子相互間に衝撃力や摩擦力を発生させることが必要と考えられる。
【0027】
しかし、吸着材はもともと固気接触に適した状態で充填されているので、この状態を乱すことは好ましくない。この状態を一旦乱してしまうと、排ガス処理運転に適した状態に回復することが困難となり、洗浄運転終了後直ちに通常の排ガス処理運転に移行できることが困難となるからである。
【0028】
したがって、充填された状態を乱すことなく、衝撃力や摩擦力を発生させる剥離操作を行うことが必要である。
【0029】
次に、剥離したダストを素速く充填層から系外に排出する必要がある。すなわち、剥離したダストは、剥離操作の衝撃力や摩擦力を弱めるように働くとともに、再付着を起こすと考えられるからである。
【0030】
この排出操作は、充填層内に洗浄用のガスを送って、剥離したダストを反応塔から系外に排出し、洗浄用のガスから再度バグフィルター等を用いて回収するのが好ましいと考えられる。つまり、充填層に洗浄用のガスを流すと同時に適当な剥離操作を行って、短時間にダストを回収することが洗浄工程における必要条件と理解される。
【0031】
吸着材粒子を相対的に運動させて粒子相互間に衝撃力や摩擦力を発生させる剥離操作としては、種々の方法が考えられる。
【0032】
しかし、例えば、充填層に機械的な攪拌を与えるような方法は、充填層の状態を乱すことになり好ましくない。又、特開平8−224424号公報に記載されたもののように、充填層全体に衝撃力を加える方法も、強度の面で好ましくない。そこで、可能性が考えられるいくつかの方法を試みた。
【0033】
剥離操作は、洗浄用ガスの流通と同時に行うことが必要であるが、洗浄用のガスを充填層の下から上に向かって流した場合には、流速を速くすると流動層を形成することができるので、この流動層を剥離操作に利用することが考えられる。すなわち、流動層で発生する粒子間の激しい相対運動は、ダストの剥離に適した運動と考えられるので、比較的簡単な方法で剥離操作と排出操作を同時に実現することが可能と考えた。
【0034】
そこで、小規模の装置で吸着材の充填層を流動化するテストを試みた。この結果、流速約1.0m/sで流動化が得られた。しかし、吸着材の粒子径が幅広い粒度分布を持つことや、不規則な形状のために均一な流動層を形成することができず、充填層の一部をガスが吹き抜ける現象が起こり、この結果、充填層を乱して好ましくないことが判明した。
【0035】
次に、充填層に振動を与える方法について検討した。振動を与える方法としては、吸着材粒子を直接加振する方法と、吸着材を保持している充填層の底板等を機械的に加振して、間接的に吸着材粒子を加振する方法とが考えられる。
【0036】
まず、直接加振する超音波について検討したが、超音波はその及ぶ範囲が非常に限られているために、充填層全体に超音波を当てるには発振機を動かす必要があり、実用化は困難であると判断した。
【0037】
そこで、機械的な加振機を用いて小規模な装置を用いてテストを行った。例えば、スプリングで支持された可動の箱体に吸着材を充填し、この箱体に振幅10mm以上で振動数10Hz以上に強い加振力を与えた場合には、箱体全体が激しく振動するとともに、充填された吸着材粒子も相対的に激しい運動をすることが観察され、明らかに有効であると判断された。しかし、充填層全体にこのような強い振動を与えることは、強度上の問題を伴うことになるので、実用化が難しいと判断された。
【0038】
一方、スプリングを用いないで、充填層の底板に振幅1mm程度の弱い振動を与えた場合には、吸着材粒子の振動は観察されない。すなわち、この方法は、間接的な加振であるために、加振力が比較的小さい場合には、500mmの高さに充填された吸着材粒子の全体に目視できる程度の運動を確認することはできなかった。
【0039】
そこで、さらにより詳細にテストを行うことにした。テスト装置には、ダストによって劣化した吸着材を充填して、洗浄ガスを流すと共に、振動を加えるようにした。排ガス中に含まれるダストは、バグフィルターで回収して、大まかな回収量を確認できるようにした。そして、振幅及び振動数を変化させて種々の振動形態で加振することにより、その剥離効果を観察した。
【0040】
このようにして、テストを繰り返し行った結果、目視できないような振幅の小さな振動においても剥離作用を得ることができることが確認された。すなわち、目視では効果が認められない微振動においても、ミクロ的な剥離効果があり、この効果は振動数を大きくすることによって、強度的に問題のない微振動でもダストの剥離が可能であることが確認された。
【0041】
更に、洗浄用のガスを充填層の下から上に向かって流すことにより、粒子の振動とガス流との相乗的効果によるミクロ的な流動層が形成され、実用的な洗浄が可能であることが確認された。
【0042】
以上の結果から、反応塔は極めて単純な構造とすることが可能となった。すなわち、排ガスの流れを上から下に向かって流す基本的な固定層式の反応塔であり、通常の多孔板を用いた吸着材の保持板に加振機を固定するものである。
【0043】
以下、この発明による排ガス処理装置の実施例について説明する。
【0044】
図1には、この発明による排ガス処理装置の一実施例が示されている。この排ガス処理装置1は、反応塔2と、保持板16と、加振部材21とを具えている。
【0045】
反応塔2は、4枚の側板3と上板4と底板5とからなる箱体状をなすものであって、内部に密閉された処理室6が形成されるようになっている。処理室6内には粒状の吸着材17(例えば、炭素質吸着材等)が所定量充填され、この吸着材17によって処理室6内に固定層18が形成されるようになっている。
【0046】
図中右側の側板3の上部には処理室6内外を水平方向に貫通する排ガス流入用・洗浄ガス流出用の上部ガス出入口7が設けられ、下部には処理室6内外を水平方向に貫通する排ガス流出用・洗浄ガス流入用の下部ガス出入口8が設けられるようになっている。
【0047】
上板4の中心部には処理室6内外を垂直方向に貫通する吸着材供給用の供給口9が設けられ、この供給口9は蓋部材10によって開閉可能となっている。
【0048】
底板5の中心部には処理室6内外を垂直方向に貫通する貫通孔11が設けられるとともに、この貫通孔11の周縁部には筒状の伸縮継手12の下端開口部がボルト・ナット13を介して取り付けられるようになっている。伸縮継手12の上端開口部には円板状の盲板14がボルト・ナット13を介して取り付けられ、この盲板14によって伸縮継手12の上端開口部が閉塞されるようになっている。
【0049】
盲板14の上方には、格子状をなす支持部材15が水平に取り付けられ、この支持部材15によって処理室6内が上下方向に2室に区画されるようになっている。支持部材15の上部には複数の孔(図示せず)を有する多孔板である保持板16が垂直方向、水平方向に僅かに移動可能に取り付けられ、この保持板16の上部に吸着材17が所定量充填されるようになっている。
【0050】
保持板16は、連結部材19を介して盲板14の上面側に連結されるようになっている。盲板14の下面側には連結部材20が取り付けられるとともに、この連結部材20には振動を発生させる加振部材21が取り付けられるようになっている。
【0051】
そして、上記のように構成した排ガス処理装置1の反応塔2の処理室6内に吸着材17を0.5m3 を充填して固定層18を形成し、窒素酸化物、ダイオキシン、ダスト等の有害物質を含むゴミ焼却炉排ガス1000Nm3 /Hrを上部ガス出入口7から処理室6内に流入させ、処理室6内の固定層18を上から下に向かって流通させて、窒素酸化物、ダイオキシン、ダスト等の有害物質を除去し、有害物質を除去した後の排ガスを下部ガス出入口8から処理室6外に流出させる排ガス処理運転を連続約50時間行った。この結果、排ガスの圧力損失は約50mmH2 O上昇した。
【0052】
次に、洗浄ガス(空気)を下部ガス出入口8から処理室6内に流入させ、処理室6内の固定層18を下から上に向かって0.5m/secの流速で流通させ、このとき、同時に加振部材21によって振幅1mm、振動数30Hzの上下方向の振動を保持板16を介して固定層18の吸着材17に加え、吸着材17に付着したダストを剥離させて洗浄ガスの流れによって上部ガス出入口7から処理室6外に流出させる洗浄運転を約10分間行った。
【0053】
この結果、再度排ガス処理運転を行ったところ、圧力損失はほぼ回復し、最初の運転開始時点よりも3mmH2 O上昇しているだけであることが確認された。更に、排ガス処理運転と洗浄運転とを交互に10回繰り返した。この結果、夫々の排ガス処理運転において、排ガスの圧力損失は50〜60mmH2 O上昇したが、洗浄運転によって回復することが確認された。
【0054】
最初の運転開始時点と比べて、夫々の排ガス処理運転開始時点での圧力損失は徐々に上昇したが、回数を重ねる度に上昇しなくなり、最終の排ガス処理運転の開始時点でも最初の運転開始時点よりも12mmH2 O上昇しただけであった。従って、排ガス処理運転と洗浄運転とを更に繰り返し行ったとしても、この圧力損失の上昇は20mmH2 O程度と予測され、長期間運転を継続できることが確認された。
【0055】
図2には、この発明による排ガス処理装置の他の実施例が示されている。この排ガス処理装置25は、10基の反応塔2を設置するとともに、各反応塔2の各上部ガス出入口7をそれぞれ開閉バルブ26、26を介して排ガス流入用の配管28及び洗浄ガス流出用の配管31に接続し、各下部ガス出入口8をそれぞれ開閉バルブ27、27を介して排ガス流出用の配管29及び洗浄ガス流入用の配管30に接続したものである。
【0056】
各反応塔2は、前述した排ガス処理装置1の反応塔2と同様の構成を有するものであるが、処理能力は前述したものよりも少し大きく、3000Nm3 /Hrである。したがって、10基の反応塔2全体で30000Nm3 /Hrの排ガスを処理することができるものである。
【0057】
上記のように構成した排ガス処理装置25にあっては、開閉バルブ26、26、27、27の操作により、10基の反応塔2の内の任意のものについて、排ガス処理の運転・停止、洗浄処理の運転・停止を行うことができる。したがって、任意の反応塔2について洗浄運転を行う場合に、他の反応塔2について継続して排ガス処理運転を行うことができるので、10基の反応塔2全体として排ガス処理運転を長期間継続して行うことができることになる。
【0058】
また、10基の反応塔2の他に1基の予備の反応塔(図示せず)を設置しておくことにより、排ガス処理運転と洗浄運転とを交互に繰り返して吸着材17が最終的に劣化した場合に、その反応塔2を予備の反応塔と交換することにより、劣化した反応塔2を交換する場合に排ガス処理装置25全体を停止することがなくなる。
【0059】
そして、排ガス処理装置25から取り外した反応塔2は、劣化した吸着材を充填したままの状態で再生工場に搬送して吸着材を再生し、その後返送してラインに組み込んで予備の反応塔とし、このような作業を順次行うことにより、排ガス処理装置25全体を停止させることなく、長期間運転を継続することができることになる。
【0060】
【発明の効果】
この発明は前記のように構成したことにより、反応塔内において、排ガス中に含まれる窒素酸化物、ダイオキシン、ダスト等の有害物質を除去する排ガス処理運転と、吸着材に付着したダストを吸着材から除去する洗浄運転とを行うことができることになる。したがって、コンパクトな固定層式の反応塔で充分に足りることになるので、設備全体を小型化、コンパクト化することができ、小さなスペースで設置でき、経済性に優れたものを提供することができることになる。また、複数基の反応塔を設置して排ガス処理装置を構成した場合には、複数基の反応塔の内の任意のものの排気ガス処理の運転・停止、洗浄処理の運転・停止を行うことができることになるので、装置全体を停止することなく、任意の反応塔の洗浄処理、任意の反応塔の交換等を行うことができることになる。したがって、装置全体を長期間継続運転することができることになるので、各種の排ガス処理に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による排ガス処理装置の一実施例を示した概略縦断面図である。
【図2】この発明による排ガス処理装置の他の実施例を示した概略説明図である。
【符号の説明】
1、25……排ガス処理装置
2……反応塔
3……側板
4……上板
5……底板
6……処理室
7……上部ガス出入口
8……下部ガス出入口
9……供給口
10……蓋部材
11……貫通孔
12……伸縮継手
13……ボルト・ナット
14……盲板
15……支持部材
16……保持板
17……吸着材
18……固定層
19、20……連結部材
21……加振部材
26、27……開閉バルブ
28……排ガス流入用の配管
29……排ガス流出用の配管
30……洗浄ガス流入用の配管
31……洗浄ガス流出用の配管

Claims (3)

  1. 内部に粒状の吸着材が充填されるとともに、上部に排ガスの流入用及び洗浄ガスの流出用の上部ガス出入口を有し、下部に排ガスの流出用及び洗浄ガスの流入用の下部ガス出入口を有する複数基の反応塔と、各反応塔内に装着される吸着材を保持するための保持板と、各保持板を振動させるための加振部材とを具え、各反応塔の各上部ガス出入口を開閉バルブを介して排ガス流入用の配管及び洗浄ガス流出用の配管に接続し、各反応塔の各下部ガス出入口を開閉バルブを介して排ガス流出用の配管及び洗浄ガス流入用の配管に接続したことを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 請求項1記載の排ガス処理装置を用いて、反応塔内に充填した粒状の吸着材に排ガスを流通させることにより、排ガス中に含まれる有害物質を除去する排ガス処理工程と、吸着材に振動を与えつつ洗浄ガスを反応塔内に流通させることにより、吸着材から剥離したダストを系外に排出させる洗浄工程とを交互に繰り返し行う排ガス処理方法。
  3. 前記排ガス処理工程と前記洗浄工程とを交互に繰り返した後に、劣化した前記吸着材が充填された反応塔を前記排ガス処理装置から取り外し、劣化した前記吸着材を充填したままの状態で搬送して吸着材を再生する工程からなることを特徴とする請求項2記載の排ガス処理方法。
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