JPH11103248A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JPH11103248A
JPH11103248A JP10216296A JP21629698A JPH11103248A JP H11103248 A JPH11103248 A JP H11103248A JP 10216296 A JP10216296 A JP 10216296A JP 21629698 A JP21629698 A JP 21629698A JP H11103248 A JPH11103248 A JP H11103248A
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JP
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mos transistor
source
driver
potential
node
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JP10216296A
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Toru Iwata
徹 岩田
Hironori Akamatsu
寛範 赤松
Takashi Hirata
貴士 平田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライバ回路の動作に伴うドライバ電源の変
動を緩和し、データを高速かつ正確に送信可能なデータ
出力回路を提供する。 【解決手段】 本発明の半導体集積回路は、MOSトラ
ンジスタを有し、負荷をドライブするドライバと、前記
MOSトランジスタのゲート・ソース間の寄生容量に基
づく前記MOSトランジスタのソースの電圧変動を緩和
する緩和手段と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
関し、特に高速に動作するデータ出力回路に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像データなどを処理するために、デ
ータ転送レートの一層の向上が必要となっている。従来
より、データの転送レートを上げるために、複数のデー
タ線を使って同時にデータを転送し、それを高速におこ
なう手法がとられているが、チップ外部とのインタフェ
ースを司るドライバ回路がデータ線毎に必要である。ま
た、ドライバ回路は、負荷容量を駆動するので、高速に
なればなるほど電流消費量が増大する。このため、他の
回路と共通の電源線からドライバ回路に電源を供給する
構成であると、電源供給能力が不足し、電源電位の降下
などを引き起こし、他の回路の動作を不安定にする。こ
の問題を回避するため、従来はドライバ回路のみ独立に
電源VDDQおよびVSSQを設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドライ
バが動作する際に、ドライバを構成するMOSトランジ
スタのゲートとソースの容量結合でソース電位が変動
し、データの遷移速度に悪影響を与える。
【0004】図14の(a)は、従来の技術がもつ課題
を説明するための回路図であり、図14の(b)は、我
々が図14の(a)の回路の動作をシミュレートした結
果を示す波形図である。
【0005】図14に示すように、1つのデータに対応
するドライバ5がP型MOSトランジスタ101および
N型MOSトランジスタ102で構成されている。
【0006】図14の(b)の期間t1に示すように、
ドライバ5に入力される信号がハイレベルからロウレベ
ルに遷移すると、ドライバ5から出力される信号はロウ
レベルからハイレベルに遷移する。その際、MOSトラ
ンジスタ101のゲート・ソース間の寄生容量111お
よびMOSトランジスタ102のゲート・ソース間の寄
生容量112によって、図14の(b)の期間t1に示
すように、ソース電位int.VDDQおよびint.
VSSQは降下する。
【0007】ドライバ5に印加されている電源VDDQ
およびVSSQは、上述したように、他の回路とは独立
に設けられている。特に、電源が1つのドライバ毎に独
立であると、ドライバ5の電源容量が小さく、さらに、
ドライバ5の電源ノードにはドライバを構成するトラン
ジスタ以外の素子もないため、ドライバ5のトランジス
タのソースとそのトランジスタのゲート間の容量結合に
よって、ドライバ5のゲート電位の変動に応じて、ドラ
イバのトランジスタのソースノードの電位が変動する。
このため、ドライバ5の出力端子であるパッドP1の電
位が確定する時間が、理想的な信号と比べて、期間t2
だけ遅れる。
【0008】特に、ドライバ5が高い周波数で負荷を駆
動する場合、ソースノードの電位が変動することによる
影響は大きい。図14の(a)に示すように、ソースノ
ードは、ボンディングワイヤを介して電源と接続されて
いる。ボンディングワイヤはインダクタンスを有する。
そのインダクタンスは、ソースノードに電荷を供給する
ことおよびソースノードから電荷を排出することを妨げ
る。
【0009】図15は、図14の(a)の回路につい
て、ノードAの電位がハイからロウに遷移する場合の、
ソースノードの電位の変動を我々がシミュレートした結
果を示す図である。具体的には、図15は、ノードAの
電位(A200、A400、A600、A800、A1
000)が1.5ボルトから0ボルトに変移する時間を
200p秒から1n秒に変化させた場合のソースノード
の電位(P200、P400、P600、P800、P
1000)の変化を示している。
【0010】曲線P200は、ノードAの信号が200
p秒でハイからロウに遷移する場合、そのソースノード
の電位の変動は、定格電圧の10%以内に抑えられない
ことを示している。一般に、信号周期に対する遷移期間
(上述した遷移する時間の2倍)の比率は50%以下で
ある。たとえば、曲線P200が、200p秒でハイか
らロウに遷移し、200p秒の間ロウを維持し、200
p秒でロウからハイに遷移し、200p秒の間ハイを維
持する信号の一部である場合、その信号の周波数は、
1.25GHzとなる。ゲート・ソース間の電圧が1.
5Vであり、トランジスタのしきい値電圧が0.5Vで
ある場合、ソースノードの電位が10%下がると、トラ
ンジスタの駆動電流が30%低下し、そのトランジスタ
がオンするタイミングも遅れる。つまり、ドライバが出
力するデータが確定されるまでに、数百p秒の遅延が生
じる。1.25GHz以上の周波数の信号が図14の
(a)のドライバに入力されると、ソースノードの電位
の落ち込みがさらに激しくなり、ドライバが出力するデ
ータの値が確定されるまでの時間がより長くなる。
【0011】図15に示すように、図14の(a)の回
路から、1GHz以上の周波数でデータを出力すること
は、上述した遅延により、困難となる。
【0012】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、ドライバに専用電源が供
給される半導体集積回路において、ドライバのゲート電
位の変動によってトライバのソースに現れる電圧変動を
緩和し、これによりデータを高速かつ正確に送信できる
半導体集積回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路
は、MOSトランジスタを有し、負荷をドライブするド
ライバと、前記MOSトランジスタのゲート・ソース間
の寄生容量に基づく前記MOSトランジスタのソースの
電圧変動を緩和する緩和手段とを備え、そのことにより
上記目的を達成する。
【0014】前記ドライバが、前記負荷を1GHz以上
の周波数で駆動することができる。
【0015】前記MOSトランジスタのソースの電位が
第1の電位から前記第1の電位と異なる第2の電位に変
動するとき、前記緩和手段が前記電位変動を抑制するよ
うに前記ソースに電荷を与えてもよい。
【0016】前記半導体集積回路は、MOSトランジス
タを有し、前記ドライバが受け取る信号を生成する論理
回路をさらに備え、前記緩和手段が、前記ドライバのM
OSトランジスタのソースと前記論理回路のMOSトラ
ンジスタのソースとを第1の電源に接続する接続手段を
有してもよい。
【0017】前記第1の電源は、接地電源または前記接
地電源より高い電源であってもよい。
【0018】前記半導体集積回路は、論理回路をさらに
備え、前記緩和手段が、前記ドライバのMOSトランジ
スタのソースと前記ドライバのMOSトランジスタのゲ
ートの電位変動と逆方向に電位変動する、前記論理回路
のノードとを結合するキャパシタを有してもよい。
【0019】前記キャパシタが、ドレインおよびソース
を結線した電界効果トランジスタから構成されてもよ
い。
【0020】前記ドライバは、前記MOSトランジスタ
と直列に接続された他のMOSトランジスタをさらに有
し、前記緩和手段が、第1の電源および前記第1の電源
と異なる第2の電源と、前記MOSトランジスタのソー
スと前記第1の電源に接続された第1のキャパシタと、
前記他のMOSトランジスタのソースと前記第2の電源
に接続された第2のキャパシタとを有してもよい。
【0021】前記第1および第2のキャパシタが、ドレ
インおよびソースを結線した電界効果トランジスタから
構成されてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明による半導体集積回路にお
いては、最終段のドライバ、つまりチップ外部に信号を
出力するドライバがその前段の制御回路に駆動されると
きに、最終段のドライバの電源ノードに発生するノイズ
(変動成分)を、そのノイズと逆相のノイズによって相
殺することによって電源ノードの変動が低減される。
【0023】以下、本発明の原理を図面を参照しながら
説明する。明細書および図面において、同じ参照符号
は、同じ構成要素を示す。
【0024】以下に、本発明の原理を図1を用いて説明
する。図1は、本発明の原理を示す図である。
【0025】本発明の半導体集積回路11は、負荷8を
駆動するドライバ5と、ドライバ5を制御する制御回路
6と、電圧変動緩和手段10とを備えている。
【0026】ドライバ5は、制御回路6からの信号を受
け取り、受け取った信号に基づきパッドP1を介して負
荷8を駆動する。ドライバ5は、MOSトランジスタを
有している。このため、ドライバ5のMOSトランジス
タはゲート・ソース間に寄生容量を有する。
【0027】ドライバ5のMOSトランジスタのソース
はノード9に接続されている。そのソースには、負荷8
を駆動するための電源が電源VQから供給される。電源
VQは、接地電源であってもよいし、接地電源の電位よ
り高い電位を有する電源であってもよい。
【0028】ドライバ5はMOSトランジスタを有して
いるため、ゲート・ソース間の寄生容量に基づく電圧変
動の影響をノード9は受けるが、電圧変動緩和手段10
がその寄生容量に基づく電圧変動を緩和する。具体的に
は、電圧変動緩和手段10が、制御回路6からの信号、
たとえば電荷を受け取り、その信号に基づき、ゲート・
ソース間の寄生容量によって生じるノイズを抑制する。
言い換えると、電圧変動緩和手段10は、制御回路6か
らの信号に基づき、ノード9に対してフィードフォワー
ド制御を行う。つまり、電圧変動緩和手段10は、ドラ
イバ5のMOSトランジスタのソースとそのMOSトラ
ンジスタのゲートとの電位変動とは逆方向に電位変動す
る制御回路6のノードと、ノード9を直接的および/ま
たは間接的に結合する。
【0029】なお、本発明の半導体集積回路11は、複
数の電圧変動緩和手段を備えていてもよい。たとえば、
第1の電圧変動緩和手段が接地電源に接続され、第2の
電圧変動緩和手段の一端が接地電位より高い電源に接続
されてもよい。
【0030】なお、半導体集積回路11は、ボンディン
グワイヤを介して電源VQに接続されている。つまり、
ボンディングワイヤはインダクタンスLを有している。
ボンディングワイヤのもつインダクタンスLは、ノード
9の電荷の供給および排出を妨げる。特に、負荷8が1
GHz以上の周波数で駆動される場合、それが顕著に表
れる。しかしながら、上述したように、電圧変動緩和手
段10がゲート・ソース間の寄生容量に基づく電圧変動
を緩和するため、半導体集積回路11は1GHz以上の
周波数で負荷8を駆動することができる。
【0031】以下、本発明による半導体集積回路の実施
形態を図面を参照しながら説明する。明細書および図面
において、同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0032】(実施の形態1)以下に、本発明における
半導体集積回路の第1の実施形態を図2を用いて説明す
る。
【0033】図2の(a)は、本発明における半導体集
積回路の第1の実施形態を示す図である。
【0034】図2の(a)の半導体集積回路21は、ド
ライバ5と、ドライバ5を制御する制御回路6と、電圧
変動緩和手段10および10’とを備えている。ドライ
バ5は、P型MOSトランジスタ101とN型MOSト
ランジスタ102を有し、制御回路6はP型MOSトラ
ンジスタ201とN型MOSトランジスタ202とノー
ド22を有している。電圧変動緩和手段10は配線50
を有し、ノード9とノード22とを結合する。
【0035】図2の(a)に示すように、ドライバ5を
構成するP型MOSトランジスタ101のゲートおよび
ソースは、容量111によって互いに電気的に結合して
おり、ドライバ5を構成するN型MOSトランジスタ1
02のゲートおよびソースは、容量112によって互い
に電気的に結合している。同様に、制御回路6を構成す
るP型MOSトランジスタ201のゲートおよびソース
は、容量211によって互いに電気的に結合しており、
制御回路6を構成するN型MOSトランジスタ202の
ゲートおよびソースは、容量212によって互いに電気
的に結合している。容量111、112、211および
212は、いずれもMOSトランジスタのゲート・ソー
ス間に存在する寄生容量である。
【0036】図2の(a)には、回路中のそれぞれの部
分における電位変動の遷移の方向を示す記号を付してい
る。すなわち図2の(a)の記号は、ノードINの電位
がロウからハイに遷移するとき、P型MOSトランジス
タ201のソースの電位がロウからハイに遷移し、ノー
ドAの電位がハイからロウに遷移し、P型MOSトラン
ジスタ101のソースの電位がハイからロウに遷移し、
パッドP1の電位がロウからハイに遷移することを示
す。これらの遷移を示す記号は、実線の記号が互いに対
応に対応する。以下で参照する図面についても遷移を示
す記号は同様である。
【0037】以下に、半導体集積回路21の動作を図2
の(b)を用いて説明する。
【0038】図2の(b)は、半導体集積回路21の各
部における波形を示す図である。図2の(b)に示すよ
うに、ノードINの電位がロウからハイに遷移したとす
ると、容量211および212によってドライバ5のソ
ース電位int.VDDQおよびint.VSSQが上
昇する。制御回路6の出力ノード、つまりドライバ5の
入力ノードAの電位は、入力に応じてハイからロウに遷
移する。このため、容量111および112によって、
ドライバ5のソース電位int.VDDQおよびin
t.VSSQが降下しそうになるが、容量211および
212による電位上昇効果によってソース電位int.
VDDQおよびint.VSSQの降下を抑えることが
できる。言い換えると、寄生キャパシタ111の影響
で、ノードAの電位が下がるにしたがってソース電位i
nt.VDDQも下がるが、寄生キャパシタ211の影
響で、ノードINの電位が上がるにしたがってソース電
位int.VDDQが上がるため、ソース電位int.
VDDQの変動は緩和される。
【0039】なお、半導体集積回路21は、電圧変動緩
和手段10’である配線50’を有し、ノード9’とノ
ード22’とを結合する。このため、ソース電位in
t.VSSQの変動も同様に緩和される。
【0040】MOSトランジスタ101、102、20
1および202のゲート・ソース間容量111、11
2、211および212が以下の条件を満たす場合、電
圧変動緩和手段はソース電位の変動を緩和する能力が高
くなる。上記条件とは、ゲート・ソース間容量111が
ゲート・ソース間容量211とほぼ等しく、ゲート・ソ
ース間容量112がゲート・ソース間容量212とほぼ
等しくなる場合である。
【0041】上記条件が満たされない場合、ドライバ5
および制御回路6のトランジスタに寄生するゲート・ソ
ース間容量に加えて、容量素子を設けることによって、
P型MOSトランジスタ101のゲートとソースとの間
の容量がP型MOSトランジスタ201のゲートとソー
スとの間の容量と等しくし、N型MOSトランジスタ1
02のゲートとソースとの間の容量がN型MOSトラン
ジスタ202のゲートとソースとの間の容量と等しくし
てもよい。容量素子は、MOSトランジスタの、ソース
とドレインを結線することにより、形成されてもよい。
【0042】なお、上記制御回路6は、MOSトランジ
スタ201および202からなるC−MOSインバータ
にかぎられない。たとえば、制御回路6は、NAND回
路やNOR回路であってもよい。
【0043】また、図2の(a)に示す半導体集積回路
21は電圧変動緩和手段10および電圧変動緩和手段1
0’を備えているが、半導体集積回路21はそれらの電
圧変動緩和手段のうちの一方だけを備えていてもよい。
【0044】(実施の形態2)以下に、本発明における
半導体集積回路の第2の実施形態を図3を用いて説明す
る。
【0045】図3の(a)は、本発明における半導体集
積回路の第2の実施形態を示す図である。
【0046】図3の(a)の半導体集積回路31は、ド
ライバ5と、ドライバ5を制御する制御回路6と、電圧
変動緩和手段10と、電圧変動緩和手段10’とを備え
ている。ドライバ5は、P型MOSトランジスタ101
とN型MOSトランジスタ102を有し、制御回路6は
P型MOSトランジスタ201とN型MOSトランジス
タ202とノード23および23’を有している。電圧
変動緩和手段10はキャパシタ113を有し、ノード9
とノード23とを結合する。また、電圧変動緩和手段1
0’はキャパシタ114を有し、ノード9’とノード2
3’とを結合する。
【0047】キャパシタ113の容量は、P型MOSト
ランジスタ101のゲートとソースとの間の容量とほぼ
等しいことが好ましい。同様に、キャパシタ114の容
量は、N型MOSトランジスタ102のゲートとソース
との間の容量とほぼ等しいことが好ましい。
【0048】また、キャパシタ113は、図3の(b)
に示すように、MOSトランジスタのソースとドレイン
を結線することにより形成されることが好ましい。一般
に、MOSトランジスタのゲート容量は、ゲート・ソー
ス間の容量よりも1桁程度大きい。このため、ゲート容
量を利用したキャパシタ113を有する半導体集積回路
の大きさは、ゲート・ソース間の容量を利用したものに
比べて、約1/10程度小さくなる。同様に、キャパシ
タ114は、MOSトランジスタのソースとドレインを
結線することにより形成されることが好ましい。インバ
ータのファンアウトが4で構成されていた場合を考える
と、制御回路6のゲート・ソース間容量を用いてドライ
バ電源電位の変動を最も小さくしようとすると、制御回
路6のトランジスタサイズを4倍にしなければならない
が、ゲート容量を利用したカップリングキャパシタを用
いる場合は、制御回路6のゲート面積が約1.3倍にな
るのと等しく、消費電流およびレイアウト面積の増加を
抑制することが可能である。
【0049】一般に、半導体集積回路が、複数の負荷を
駆動するために、複数のドライバを備えている。その場
合、ドライバ5を構成するMOSトランジスタのゲート
の電位遷移によるソース電位の変動量はデータパターン
によって異なる。
【0050】たとえば、半導体集積回路が8個のドライ
バを備えている場合、すなわち、半導体集積回路が8ビ
ットのデータを出力する場合を考える。8ビットが同時
に、同一方向に遷移する場合、8個のドライバ5のソー
スノードに現われるノイズにより、データ遷移の遅れが
もっとも大きくなる。これは、上述したように、ゲート
・ソース間の寄生容量を介して8個のドライバ5のソー
スノードに現われる、ドライバ5のゲート電位の遷移に
よるノイズが重畳されるからである。この場合をワース
トケースと呼ぶ。
【0051】また、8ビットのうちの7ビットが同時に
同一方向に遷移し、1ビットだけ異なる方向に遷移する
場合、逆方向に遷移した1ビットのドライバのソースノ
ードに現われるノイズにより、そのビットにおけるデー
タ遷移が加速される。これは、7ビット分のノイズが、
残りの1ビットのゲート・ソース間電位を拡大する方向
に働くからである。この場合をベストケースと呼ぶ。
【0052】図4は、ベストケースおよびワーストケー
スにおける、従来の半導体集積回路のドライバに入力さ
れる信号とドライバから出力される信号の波形を示して
いる。上述したように、図14(a)に示される従来の
半導体集積回路は、8個のドライバを備えているとす
る。
【0053】図4に示すように、ワーストケースの場
合、従来の半導体集積回路は正常に動作していない。
【0054】次に、図3の半導体集積回路31が8個の
ドライバを備えている場合、すなわち、半導体集積回路
が8ビットのデータを出力する場合を考える。図5は、
ベストケースおよびワーストケースにおける、8個のド
ライバのうちの1つのドライバに入力される信号とドラ
イバから出力される信号の波形を示している。半導体集
積回路31は、電圧変動緩和手段10および10’を備
えているため、ベストケースおよびワーストケースにお
いても、データの伝送が可能である。
【0055】なお、図5の結果を得たシミュレーション
においては、ワーストケースのノイズを抑える目的で、
図3に示すキャパシタ113および114の容量値を十
分大きな値に設定したため、ベストケースの波形が乱れ
ている。ワーストケースのノイズの抑制とベストケース
の波形の安定性の両立は、キャパシタ113および11
4の容量値の最適化によって実現できる。
【0056】なお、図3の(a)に示す半導体集積回路
31は電圧変動緩和手段10および電圧変動緩和手段1
0’を備えているが、半導体集積回路31はそれらの電
圧変動緩和手段のうちの一方だけを備えていてもよい。
【0057】(実施の形態3)以下に、本発明における
半導体集積回路の第3の実施形態を図6を用いて説明す
る。
【0058】図6は、本発明における半導体集積回路の
第3の実施形態を示す図である。
【0059】図6の半導体集積回路41は、N型MOS
インバータであるドライバ5と、ドライバ5を制御する
制御回路6と、電圧変動緩和手段10とを備えている。
ドライバ5は、N型MOSトランジスタ104および1
05を有し、制御回路6はP型MOSトランジスタ20
3および205とN型MOSトランジスタ204および
206とノード24を有している。電圧変動緩和手段1
0は配線51を有し、ノード9とノード24とを結合す
る。
【0060】以下に、半導体集積回路41の動作を説明
する。なお、遷移を示す記号は、実線の記号が互いに対
応し、破線の記号が互いに対応する。以下で参照する図
面についても遷移を示す記号は同様である。
【0061】ノードAおよびBの電位は、非動作時に共
にロウになる。ドライバ5が活性化され、ドライバ5が
ハイレベルの信号を出力するとき、ノードBの電位だけ
がハイになる。ドライバ5が活性化され、ドライバ5が
ロウレベルの信号を出力するとき、ノードAの電位だけ
がハイになる。なお、N型MOSトランジスタ104お
よび105が共にオンすると、電源VDDQからノード
9へと貫通電流が流れるので、このような論理の組み合
わせは禁止されている。
【0062】端子Cに実線で示された信号が入力される
と、ノードAの電位がロウからハイに遷移する。この場
合、パッドP1の電位は、ハイからロウに遷移する。つ
まり、ノードAの電位が遷移する方向は、パッドP1の
電位が遷移する方向と逆である。このため、ノード9の
電位が上昇するように変動する。この電位の変動は、ド
ライバ5から出力される信号の遷移速度を減少するよう
に作用する。しかしながら、図6の半導体集積回路41
は電圧変動緩和手段10を備えているため、実際には、
ドライバ5から出力される信号の遷移速度の減少が緩和
される。
【0063】その理由は、ノードAの電位が上昇する際
に、端子Cの電位が降下するため、N型MOSトランジ
スタ206のゲート・ソース間容量によってノード24
の電位が下がり、ノード24が電圧変動緩和手段10に
よってノード9に結合されているため、ノード9の電位
の上昇が緩和される。
【0064】また、端子Cに破線で示された信号が入力
されると、ノードAの電位がハイからロウに遷移する。
この場合、パッドP1の電位は、ロウからハイに遷移す
る。つまり、ノードAの電位が遷移する方向は、パッド
P1の電位が遷移する方向と逆である。このため、ノー
ド9の電位が降下するように変動する。この電位の変動
は、ドライバ5から出力される信号の遷移速度を減少す
るように作用する。しかしながら、図6の半導体集積回
路41は電圧変動緩和手段10を備えているため、実際
には、ドライバ5から出力される信号の遷移速度の減少
が緩和される。
【0065】その理由は、ノードAの電位が降下する際
に、端子Cの電位が上昇するため、N型MOSトランジ
スタ206のゲート・ソース間容量によってノード24
の電位が上がり、ノード24が電圧変動緩和手段10に
よってノード9に結合されているため、ノード9の電位
の降下が緩和される。
【0066】なお、ノードBの遷移による電源の変動
は、考慮する必要がない。以下に、その理由を示す。
【0067】端子Dに実線で示された信号が入力される
と、ノードBの電位がハイからロウに遷移する。この場
合、パッドP1の電位は、ハイからロウに遷移する。つ
まり、ノードBの電位が遷移する方向は、パッドP1の
電位が遷移する方向と同じである。このため、電源VD
DQに現れる電圧変動は、ドライバ5から出力される信
号の遷移速度を増加するように作用する。
【0068】また、端子Dに破線で示された信号が入力
されると、ノードBの電位がロウからハイに遷移する。
この場合、パッドP1の電位は、ロウからハイに遷移す
る。つまり、ノードBの電位が遷移する方向は、パッド
P1の電位が遷移する方向と同じである。このため、電
源VDDQに現れる電圧変動は、ドライバ5から出力さ
れる信号の遷移速度を増加するように作用する。
【0069】第3の実施形態では、N型MOSトランジ
スタ206のゲート・ソース間の容量とN型MOSトラ
ンジスタ105のゲート・ソース間の容量とを等しくす
ることが好ましい。それらのゲート・ソース間の容量と
を等しくするために、N型MOSトランジスタ206の
ゲート幅とN型MOSトランジスタ105のゲート幅と
を等しくしてもよい。
【0070】図6の電圧変動緩和手段10はノード24
とノード9を結合したが、電圧変動緩和手段10はN型
MOSトランジスタ105のゲートの電位変動と逆方向
に電位変動するノードとノード9とを結合してもよい。
【0071】以下に、電圧変動緩和手段10がキャパシ
タを用いて、ノード9に接続されているMOSトランジ
スタのゲートの電位変動と逆方向に電位変動するノード
とノード9とを結合する一例を図7および図8を用いて
説明する。
【0072】図7の電圧変動緩和手段10はキャパシタ
213を有し、ノード9とノードCとを結合する。ノー
ドAの電位が降下する際に、ノード9の電位が降下しよ
うとする。しかしながら、ノードAの電位が降下する際
に、ノードCの電位が上昇するため、キャパシタ213
の容量によってノード9の電位が上がり、ノード9の電
位の降下が緩和される。ノードAの電位が上昇する際に
ついても、図7の電圧変動緩和手段10はノード9の電
位の上昇を緩和する。
【0073】キャパシタ213の容量は、N型MOSト
ランジスタ105のゲートとソースとの間の容量とほぼ
等しいことが好ましい。
【0074】また、キャパシタ213は、図3の(b)
に示すように、MOSトランジスタのソースとドレイン
を結線することにより形成されることが好ましい。
【0075】図8の電圧変動緩和手段10はキャパシタ
216を有し、ノード9とノードBとを結合する。ノー
ドAの電位が降下する際に、ノード9の電位が降下しよ
うとする。しかしながら、ノードAの電位が降下する際
に、ノードBの電位が上昇するため、キャパシタ216
の容量によってノード9の電位が上がり、ノード9の電
位の降下が緩和される。ノードAの電位が上昇する際に
ついても、図8の電圧変動緩和手段10はノード9の電
位の上昇を緩和する。
【0076】キャパシタ216の容量は、N型MOSト
ランジスタ105のゲートとソースとの間の容量とほぼ
等しいことが好ましい。
【0077】また、キャパシタ216は、図3の(b)
に示すように、MOSトランジスタのソースとドレイン
を結線することにより形成されることが好ましい。
【0078】上述した実施形態では、ドライバ5は、C
−MOSドライバ、またはN−MOSドライバであっ
た。本発明のドライバは、オープンドレインにより構成
されてもよい。
【0079】以下に、オープンドレインであるドライバ
を用いた一例を図9を用いて説明する。
【0080】図9の半導体集積回路61は、オープンド
レインであるドライバ5と、ドライバ5を制御する制御
回路6と、電圧変動緩和手段10とを備えている。ドラ
イバ5は、N型MOSトランジスタ103を有し、制御
回路6はP型MOSトランジスタ201とN型MOSト
ランジスタ202とノード25を有している。電圧変動
緩和手段10は、配線52によってノード25とノード
9を結合し、キャパシタ114によってノードINとノ
ード9を結合する。このことにより、図9の電圧変動緩
和手段10は、ノード9の電位の変動を抑えることがで
きる。
【0081】キャパシタ114の容量は、N型MOSト
ランジスタ103のゲートとソースとの間の容量からN
型MOSトランジスタ202のゲートとソースとの間の
容量を引いたものとほぼ等しいことが好ましい。
【0082】また、キャパシタ114は、図3の(b)
に示すように、MOSトランジスタのソースとドレイン
を結線することにより形成されることが好ましい。
【0083】なお、図9の電圧変動緩和手段10は、配
線52およびキャパシタ114のうちの一方だけを有し
ていてもよい。図9の電圧変動緩和手段10が配線52
だけを有する場合、N型MOSトランジスタ103のゲ
ートとソースとの間の容量は、N型MOSトランジスタ
202のゲートとソースとの間の容量とほぼ等しいこと
が好ましい。
【0084】また、図9の電圧変動緩和手段10がキャ
パシタ114だけを有する場合、キャパシタ114の容
量は、N型MOSトランジスタ103のゲートとソース
との間の容量とほぼ等しいことが好ましい。また、キャ
パシタ114は、図3の(b)に示すように、MOSト
ランジスタのソースとドレインを結線することにより形
成されることが好ましい。
【0085】(実施の形態4)以下に、本発明における
半導体集積回路の第4の実施形態を図10を用いて説明
する。第4の実施形態では、負荷を駆動するドライバが
有するMOSトランジスタのゲートの電位変動とは逆方
向に電位変動するノードと、そのMOSトランジスタの
ソースに接続されているノードとが結合される。
【0086】図10は、本発明における半導体集積回路
の第4の実施形態を示す図である。
【0087】図10の半導体集積回路71は、負荷(図
示されず)を駆動するドライバ5と、ドライバ5を制御
する制御回路6と、電圧変動緩和手段10および10’
とを備えている。
【0088】ドライバ5は、P型MOSトランジスタ1
01およびN型MOSトランジスタ102を有し、制御
回路6はインバータ72および73とナンド回路74を
有している。
【0089】電圧変動緩和手段10はキャパシタ902
および904を有し、キャパシタ902によってノード
9がノード75と接続され、キャパシタ904によって
ノード9がノードINと接続される。また、電圧変動緩
和手段10’はキャパシタ906および908を有し、
キャパシタ906によってノード9がノード75と接続
され、キャパシタ908によってノード9がノードIN
と接続される。
【0090】負荷(図示されず)を駆動するドライバが
有するMOSトランジスタのゲートの電位変動とは逆方
向に電位変動するノードと、そのMOSトランジスタの
ソースに接続されているノードとが結合される。
【0091】図10の制御回路6では、インバータ72
および73とナンドゲート74が直列に配置されてい
る。このような、インバータなどの論理回路が直列に配
置される構成の場合、負荷を駆動するドライバが有する
MOSトランジスタのゲートの電位変動とは逆方向に電
位変動するノードは、1つおきの論理回路の入力ノード
となるかもしれない。つまり、電圧変動緩和手段10お
よび10’は、負荷を駆動するドライバ5が有するMO
Sトランジスタのソースと、制御回路6が有する1つお
きの論理回路の入力ノードとをキャパシタを用いて結合
する。なお、ノード9と結合される入力ノードの1つ
は、ドライバ5に直接接続されている論理回路の入力ノ
ードであってもよい。
【0092】キャパシタ902の容量とキャパシタ90
4の容量の和は、P型MOSトランジスタ101の容量
とほぼ等しくてもよい。同様に、キャパシタ906の容
量とキャパシタ908の容量の和は、N型MOSトラン
ジスタ102の容量とほぼ等しくてもよい。
【0093】また、キャパシタ902、904、906
および908は、図3の(b)に示すように、MOSト
ランジスタのソースとドレインを結線することにより形
成されることが好ましい。
【0094】また、図10の半導体集積回路71は電圧
変動緩和手段10および電圧変動緩和手段10’を備え
ているが、本実施形態はそれらの電圧変動緩和手段のう
ちの一方だけを備えていてもよい。
【0095】また、図10の電圧変動緩和手段10はキ
ャパシタ902およびキャパシタ904を備えている
が、本実施形態の電圧変動緩和手段はそれらのキャパシ
タのうちの一方だけを備えていてもよいし、MOSトラ
ンジスタ101および102のゲートとの電位変動とは
逆方向に電位変動するノードとノード9を結合する別の
キャパシタをさらに備えていてもよい。
【0096】なお、図10の電圧変動緩和手段10が1
つのキャパシタだけを有している場合、P型MOSトラ
ンジスタ101のゲートとソースとの間の容量は、その
キャパシタの容量とほぼ等しいことが好ましい。
【0097】同様に、図10の電圧変動緩和手段10’
はキャパシタ906およびキャパシタ908を備えてい
るが、本実施形態の電圧変動緩和手段はそれらのキャパ
シタのうちの一方だけを備えていてもよいし、MOSト
ランジスタ101および102のゲートとの電位変動と
は逆方向に電位変動するノードとノード9を結合する別
のキャパシタをさらに備えていてもよい。
【0098】なお、図10の電圧変動緩和手段10’が
1つのキャパシタだけを有している場合、P型MOSト
ランジスタ102のゲートとソースとの間の容量は、そ
のキャパシタの容量とほぼ等しいことが好ましい。
【0099】(実施形態5)以下に、本発明における半
導体集積回路の第5の実施形態を図11を用いて説明す
る。
【0100】図11は、本発明における半導体集積回路
の第5の実施形態を示す図である。
【0101】図11の半導体集積回路81は、負荷(図
示されず)を駆動するドライバ5と、ドライバ5を制御
する制御回路6と、電圧変動緩和手段10とを備えてい
る。ドライバ5は複数のインバータを有し、制御回路6
は信号生成部3およびバッファ部2を有している。バッ
ファ部2は、複数のインバータを有し、信号生成回路3
はインバータなどの複数の論理回路を有している。バッ
ファ部2およびドライバ5は電源を共有している。具体
的には、バッファ部2のインバータおよびドライバ5の
インバータには正極である電源VDDQが与えられ、さ
らに、バッファ部2のインバータおよびドライバ5のイ
ンバータには負極である電源VSSQが与えられる。な
お、上記ドライバ5、信号生成部3およびバッファ部2
のインバータは、C−MOSトランジスタであってもよ
い。
【0102】従来のドライバでは、ドライバに入力され
る信号電位の遷移によって、ドライバの電源電位が変動
する。その電源電位の変動が、ドライバの動作を遅ら
せ、データ転送周波数を制限する。
【0103】しかしながら、本実施形態では、バッファ
部2およびドライバ5は電源を共有しているため、ドラ
イバの動作が遅くならない。以下に、その理由を示す。
バッファ部2におけるインバータのゲート電位が変動す
ることによって、バッファ部2におけるインバータの電
源電位も変動する。同様に、ドライバ5におけるインバ
ータのゲート電位が変動することによって、ドライバ5
におけるインバータの電源電位も変動する。バッファ部
2の電源電位が変動する向きは、ドライバ5の電源電位
が変動する向きと異なる。バッファ部2およびドライバ
5が電源を共有しているため、バッファ部2の電源電位
の変動によって、ドライバ5の電源電位の変動が相殺さ
れる。
【0104】上述したように、従来のドライバでは、1
GHz以上で負荷を安定して駆動することは困難である
(図4)。なぜなら、外部から与えられる電源の正極V
DDQとパッドP2との間、および、外部から与えられ
る電源の負極VSSQとパッドP3との間には、ボンデ
ィングワイヤによるインダクタンスLが存在するため
(図14)、インダクタンスLがインピーダンスとして
働き、ノイズによる、電源の正極VDDQおよび負極V
SSQの電位変動を抑えられなくなるからである。ボン
ディングワイヤのインピーダンスZは、Z=jωL(ω
=2πf)であり、一般に、ボンディングワイヤのイン
ダクタンスLのオーダーは、nHである。このため、電
源の正極VDDQおよび負極VSSQの電位変動の周波
数のオーダーがGHzであると、数十mAの電流ノイズ
により、数百mVの電位変動が生じる。ボンディングワ
イヤのインダクタンスLのため、ノイズによる電位変動
は、ノイズの周波数が高いほど大きくなる。
【0105】図12は、図11の半導体集積回路81に
おける、ドライバに入力される信号とドライバから出力
される信号との関係をシミュレートした結果を示してい
る。ここで、半導体集積回路81のドライバ5は、8個
のドライバを備え、8ビットのデータを出力する。上述
したように、8ビットが同時に、同一方向に遷移する場
合、ドライバ5のソースノードに現われるノイズによ
り、データ遷移の遅れがもっとも大きくなる。この場合
をワーストケースと呼ぶ。また、8ビットのうちの7ビ
ットが同時方向に遷移し、1ビットだけ異なる方向に遷
移する場合、逆方向に遷移した1ビットのドライバのソ
ースノードに現われるノイズにより、そのビットにおけ
るデータ遷移が加速される。この場合をベストケースと
呼ぶ。図12に示すように、半導体集積回路81は、電
圧変動緩和手段10を備えているため、ベストケースお
よびワーストケースにおいても、正常に動作する。
【0106】つまり、本実施形態では、上述したよう
に、バッファ部2およびドライバ5が電源を共有してい
るため、バッファ部2の電源電位の変動によって、ドラ
イバ5の電源電位の変動が相殺される。このため、本実
施形態は、負荷を1GHzよりも高い周波数で駆動する
ことが可能である。さらに、本実施形態は、負荷を1.
6GHzよりも高い周波数で駆動することも可能であ
る。
【0107】(実施の形態6)以下に、本発明における
半導体集積回路の第6の実施形態を図13を用いて説明
する。
【0108】図13は、本発明における半導体集積回路
の第6の実施形態を示す図である。
【0109】図13の半導体集積回路91は、負荷(図
示されず)を駆動するドライバ5と、ドライバ5を制御
する制御回路6と、電圧変動緩和手段10および10’
とを備えている。
【0110】ドライバ5は、P型MOSトランジスタ1
01およびN型MOSトランジスタ102を有し、制御
回路6は電源VSSおよび電源VDDに接続されたイン
バータを有している。電圧変動緩和手段10はキャパシ
タ117を有し、電源VSSとノード9とを結合する。
電圧変動緩和手段10’はキャパシタ118を有し、電
源VDDとノード9’とを結合する。実施形態6は、平
滑キャパシタ117および118をドライバ5の電源に
挿入している。そのことにより、電源の容量を大きくす
ることができる。
【0111】図13の実線のように、ノードAの電位が
ハイからロウに遷移し、ドライバ5がハイレベルの信号
を出力する場合を考える。電源VSSには、ノードAの
電位を降下させるために、引き抜かれた電位が排出さ
れ、瞬間的には、ノードAにつながる電源VSSの電位
が上昇する。MOSトランジスタ101のソースノード
9がキャパシタ117を介して電源VSSと接続される
と、電源VSSの電位の上昇により、ソースノード9に
は、ノードAの電位の降下とほぼ同時に電位を上昇させ
るノイズが与えられ、ノードAの電位の降下によるソー
スノード9の電圧降下が緩和される。この際、電源VD
D側では、ノードAとの接続が遮断されるので、ノード
Aの電位による変動はほとんどない。つまり、MOSト
ランジスタ101のソースノード9に関しては、ノード
9と電源VDDを容量結合するよりも、ノード9と電源
VSSを容量結合する方が好ましい。
【0112】ノード9と同様に、MOSトランジスタ1
02のソースノード9’がキャパシタ118を介して電
源VDDと接続されると、ノードAの電位の上昇による
ソースノード9’のノイズが緩和される。
【0113】なお、キャパシタ117をN型MOSトラ
ンジスタで構成し、N型MOSトランジスタのゲート電
極をノード9と接続し、N型MOSトランジスタのソー
ス・ドレイン電極を電源VSSと接続することで、ゲー
ト容量を効率よく利用することができる。これは、ノー
ド9の電位が電源VSSより高いので、N型MOSトラ
ンジスタのソース・ドレイン間にチャネルが形成された
状態になるからである。キャパシタ117をP型MOS
トランジスタで構成した場合、逆に、P型MOSトラン
ジスタのゲート電極を電源VSSと接続し、P型MOS
トランジスタのソース・ドレイン電極をノード9と接続
することで、ゲート容量を効率よく利用することができ
る。なお、キャパシタ118に関しては、キャパシタ1
17の場合と極性を逆にすることで、同様の効果が得ら
れる。
【0114】上述した実施形態1〜6において、ドライ
バ5は、C−MOS型、N−MOS型、オープンドレイ
ンであってもよし、制御回路6は、インバータ、ナンド
ゲートなどの論理ゲートであればよい。
【0115】
【発明の効果】本発明の半導体集積回路は、MOSトラ
ンジスタを有し、負荷をドライブするドライバと、前記
MOSトランジスタのゲート・ソース間の寄生容量に基
づく前記MOSトランジスタのソースの電圧変動を緩和
する緩和手段とを備えている。このため、ドライバの動
作に伴う電源変動を抑えることができ、出力電位の立ち
上がりの劣化を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す図である。
【図2】(a)は、本発明における半導体集積回路の第
1の実施形態を示す図であり、(b)は、半導体集積回
路21の各部における波形を示す図である。
【図3】(a)は、本発明における半導体集積回路の第
2の実施形態を示す図であり、(b)は、MOSトラン
ジスタのソースとドレインを結線したキャパシタの一例
を示す図である。
【図4】従来の半導体集積回路における、ベストケース
およびワーストケースにおけるドライバに入力される信
号とドライバから出力される信号の波形を示す図であ
る。
【図5】図3の半導体集積回路31における、ドライバ
に入力される信号とドライバから出力される信号の波形
を示す図である。
【図6】本発明における半導体集積回路の第3の実施形
態を示す図である。
【図7】電圧変動緩和手段がキャパシタを用いて、ノー
ド9に接続されているMOSトランジスタのゲートの電
位変動と逆方向に電位変動するノードとノード9とを結
合する一例を示す図である。
【図8】電圧変動緩和手段がキャパシタを用いて、ノー
ド9に接続されているMOSトランジスタのゲートの電
位変動と逆方向に電位変動するノードとノード9とを結
合する一例を示す図である。
【図9】オープンドレインであるドライバを用いた一例
を示す図である。
【図10】本発明における半導体集積回路の第4の実施
形態を示す図である。
【図11】本発明における半導体集積回路の第5の実施
形態を示す図である。
【図12】図11の半導体集積回路81における、ドラ
イバに入力される信号とドライバから出力される信号と
の関係をシミュレーションした結果を示す図である。
【図13】本発明における半導体集積回路の第6の実施
形態を示す図である。
【図14】(a)は、従来の技術がもつ課題を説明する
ための回路図であり、(b)は、図14の(a)の回路
の動作をシミュレートした結果を示す波形図である。
【図15】図14の(a)の回路について、ノードAの
電位がハイからロウに遷移する場合の、ソースノードの
電位の変動を我々がシミュレーションした結果を示す図
である。
【符号の説明】
5 ドライバ 6 制御回路 9 ノード 8 負荷 10 電圧変動緩和手段 11 半導体集積回路 P1 パッド P2 パッド VQ 電源

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MOSトランジスタを有し、負荷をドラ
    イブするドライバと、 前記MOSトランジスタのゲート・ソース間の寄生容量
    に基づく前記MOSトランジスタのソースの電圧変動を
    緩和する緩和手段と、 を備えた半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 前記ドライバが、前記負荷を1GHz以
    上の周波数で駆動する請求項1に記載の半導体集積回
    路。
  3. 【請求項3】 前記MOSトランジスタのソースの電位
    が第1の電位から前記第1の電位と異なる第2の電位に
    変動するとき、前記緩和手段が前記電位変動を抑制する
    ように前記ソースに電荷を与える請求項1に記載の半導
    体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記半導体集積回路は、MOSトランジ
    スタを有し、前記ドライバが受け取る信号を生成する論
    理回路をさらに備え、 前記緩和手段が、前記ドライバのMOSトランジスタの
    ソースと前記論理回路のMOSトランジスタのソースと
    を第1の電源に接続する接続手段を有する請求項1乃至
    3に記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記第1の電源は、接地電源または前記
    接地電源より高い電源である請求項4に記載の半導体集
    積回路。
  6. 【請求項6】 前記半導体集積回路は、論理回路をさら
    に備え、 前記緩和手段が、前記ドライバのMOSトランジスタの
    ソースと前記ドライバのMOSトランジスタのゲートの
    電位変動と逆方向に電位変動する、前記論理回路のノー
    ドとを結合するキャパシタを有する請求項1乃至3に記
    載の半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 前記キャパシタが、ドレインおよびソー
    スを結線した電界効果トランジスタから構成されている
    請求項6に記載の半導体集積回路。
  8. 【請求項8】 前記ドライバは、前記MOSトランジス
    タと直列に接続された他のMOSトランジスタをさらに
    有し、 前記緩和手段が、第1の電源および前記第1の電源と異
    なる第2の電源と、 前記MOSトランジスタのソースと前記第1の電源に接
    続された第1のキャパシタと、前記他のMOSトランジ
    スタのソースと前記第2の電源に接続された第2のキャ
    パシタとを有する請求項1乃至3に記載の半導体集積回
    路。
  9. 【請求項9】 前記第1および第2のキャパシタが、ド
    レインおよびソースを結線した電界効果トランジスタか
    ら構成されている請求項8に記載の半導体集積回路。
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