JPH11101834A - 吸引式ファラデーケージ - Google Patents

吸引式ファラデーケージ

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JPH11101834A
JPH11101834A JP26375997A JP26375997A JPH11101834A JP H11101834 A JPH11101834 A JP H11101834A JP 26375997 A JP26375997 A JP 26375997A JP 26375997 A JP26375997 A JP 26375997A JP H11101834 A JPH11101834 A JP H11101834A
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suction
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cylindrical filter
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博 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内側金属ケースに捕集された帯電粉体の重量を
直接測定して、帯電粉体の単位重量当たりの電荷量を正
確に測定すると共に、測定後の帯電した粉体を内側金属
ケースから容易に取り除くことの可能な吸引式ファラデ
ーケージを提供する。 【解決手段】接地された外側金属ケースと、この外側金
属ケースに収容され、電気的に絶縁された内側金属ケー
スと、この内側金属ケースに収容され、気体輸送されて
くる帯電粉体を捕集する捕集容器と、前記帯電粉体を外
部から前記捕集容器に導入する導入口を有する絶縁体製
の帯電粉体の吸引導入口取付部と、この吸引導入口の下
部に設けられた捕集容器の取付部と、前記帯電粉体を前
記捕集容器内に捕集するために前記帯電粉体を輸送する
気体を吸引する吸引排気口と、前記外側金属ケースと前
記内側金属ケースとのそれぞれに設けられ、両金属ケー
ス間の電位差を測定する電位計が接続される電極とを有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定試料である帯
電粉体を吸引して捕集し、捕集された帯電粉体の電荷量
や帯電量を測定する吸引式ファラデーケージに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸引式ファラデーケージは、図4
に示すように、外側金属ケース110の内部に収容され
た内側金属ケース112の底にフィルター114を設
け、そのフィルター114で帯電粉体116を濾過する
とともに搬送気体(空気)は吸引排気口118を通して
吸引ポンプ120で排出することによって帯電粉体11
6を内側金属ケース112内に吸引して捕集し、電位計
122で外側金属ケース110と内側金属ケース112
との電位差を測定し、内側金属ケース112内に捕集さ
れた帯電粉体116の荷電量を測定するものである。
【0003】しかし、この従来の吸引式ファラデーケー
ジは、吸引ポンプ120による搬送気体の流れによって
帯電粉体116を内側金属ケース112内に吸引して捕
集するものなので、内側金属ケース112に捕集された
帯電粉体116の重量を実際に測定することはできな
い。そのため、通常は供給された粉体の量が内側金属ケ
ース112に収納された帯電粉体116の量であるとし
て処理しているが、実際には、内側金属ケースの上面1
12は開かれた空間に向かって開口しており、吸引ポン
プ120によって帯電粉体116を吸引して内側金属ケ
ース112内に捕集しても帯電粉体116が内側金属ケ
ース112に完全に捕集されるとは限らず、帯電粉体1
16が微量ながら開かれた空間に残るので、内側金属ケ
ース112に捕集された帯電粉体116の量として供給
された粉体の量を使用することは正確ではない。
【0004】このため、従来の吸引式ファラデーケージ
で帯電粉体の電荷量を測定するときには、供給された粉
体に与えられた総電荷量が測定されるのではなく、内側
金属ケース112に収納された帯電粉体116の総電荷
量が測定される結果となり、従って、粉体の単位重量当
たりの電荷量としては誤差が生じることになる。
【0005】特開平5−119095号公報には、供給
された帯電粉体をロートを用いて可能な限り集めて内側
金属ケースに収納する技術が開示されているが、これで
も供給された粉体を完全に内側金属ケース内に収納する
ことは極めて困難であり、内側金属ケースに収納された
帯電粉体の量を直接測定しなければ正確な測定結果を得
ることはできない。
【0006】また、従来技術では、内側金属ケースに帯
電粉体を直接収納して電荷量を測定するので、測定した
後に帯電した粉体を内側金属ケースから取り出して清掃
しなければならない。しかし、液晶スペーサの散布や電
子写真のトナーによる複写や印刷、静電塗装の粉体塗料
による塗装の例を示すまでもなく、帯電した粉体を完全
に取り除くことは非常に困難であることは周知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解消し、内側金属ケースに吸引して
捕集された帯電粉体の電荷量や帯電量および重量を直接
容易に測定することができ、従って帯電粉体の単位重量
当たりの電荷量を正確に測定すると共に、測定後の帯電
粉体を内側金属ケースから容易に取り除くことができる
吸引式ファラデーケージを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、吸引式ファラデーケージについて鋭意
研究した結果、内側金属ケースの更に内側に捕集容器を
設け、この捕集容器内の帯電粉体の電荷量を通常の測定
と同様に測定した後、この捕集容器に収納された帯電粉
体の重量を測定することによって、帯電粉体の電荷量と
重量をそれぞれ直接測定することが可能であり、測定後
には、捕集容器を取り除くことによって容易に帯電粉体
を内側金属ケースから完全に取り除くことが可能である
ことを知見し、本発明に到達したものである。
【0009】すなわち、本発明の態様は、接地された外
側金属ケースと、この外側金属ケースに収容され、電気
的に絶縁された内側金属ケースと、この内側金属ケース
に収容され、気体輸送されてくる帯電粉体を捕集する捕
集容器と、前記帯電粉体を外部から前記捕集容器に導入
する導入口を有する絶縁体製の帯電粉体の吸引導入口取
付部材と、この吸引導入口の下部に設けられた捕集容器
の取付部と、前記帯電粉体を前記捕集容器内に捕集する
ために前記帯電粉体を輸送する気体を吸引する吸引排気
口と、前記外側金属ケースと前記内側金属ケースとのそ
れぞれに設けられ、両金属ケース間の電位差を測定する
電位計が接続される電極とを有することを特徴とする吸
引式ファラデーケージを提供するものである。
【0010】ここで、前記外側金属ケースには、取り外
し自在に設けられ前記外側金属ケースの蓋となるプレー
トを有し、該プレートに前記帯電粉体の吸引導入口取付
部材を設けることが好ましく、また、前記捕集容器が、
袋状に形成されたガラス繊維製の円筒フィルタであり、
前記ガラス繊維製の円筒フィルタの開口部を前記捕集容
器の取付部に挿入し、ナットを締めて円筒フィルタを固
定することが好ましい。また、前記捕集容器が、袋状に
形成された2重円筒フィルタであり、内側がガラス繊維
製円筒フィルタであり、外側がセルロース製円筒フィル
タであり、この外側のセルロース製フィルタの開口部を
前記取付部に挿入してナットを締めて前記捕集容器を固
定することが好ましい。さらに、前記帯電粉体の吸引導
入口取付部材の絶縁体が、1014Ω・cm以上の電気抵
抗を有する硬質プラスチックであり、かつ前記硬質プラ
スチックが、テフロンまたはデルリンであることが好ま
しい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる吸引式フ
ァラデーケージを添付の図面に示す好適実施例に基づい
てより詳細に説明する。図1は、本発明の吸引式ファラ
デーケージの一実施例を示す構成図である。同図に示す
ように、本発明の吸引式ファラデーケージは、装置全体
を外側金属ケース10で囲み、その中心に内側金属ケー
ス12が収容されるように設けられている。内側金属ケ
ース12は、本実施例では中空の管状に形成されてお
り、外側金属ケース10の底面から突出した複数個(本
実施例では3個)の棒状の絶縁体14によって容易に着
脱できるように支持されている。これら外側金属ケース
10および内側金属ケース12は、導電性の高い、例え
ばアルミニウム、アルミニウム合金やステンレスのよう
な金属材料によって作られる。
【0012】外側金属ケース10の上面には、外側金属
ケース10の蓋となるプレート16が外側金属ケース1
0から取り外し自在に設けられており、このプレート1
6の中心に、測定試料である液晶スペーサ粒子、電子写
真トナー、粉体塗料等の帯電粉体20を内側金属ケース
12内に吸引して捕集するための電気抵抗の十分に大き
な絶縁体で形成された帯電粉体の吸引導入口取付部材
(以下、単に取付部材という)22を螺合させることに
よって取り付ける。この帯電粉体の吸引導入口の取付部
材22は中心に帯電粉体20を気体輸送する輸送管(図
示せず)を挿入する、吸引導入口となる貫通孔24を有
するものでプレート16を貫通して設けられており、下
部には捕集容器であるガラス繊維製の円筒フィルタ26
の開口部を挿入して保持する捕集容器の取付部28が設
けられている。帯電粉体20の吸引導入口の取付部材2
2およびその貫通孔24の形状は、特に制限的ではな
く、帯電粉体20を供給する側の部材の形状に合わせ
て、適宜選択することができる。例えば、供給部材を取
り付ける取付部を設けてもよいし、図2に示すように、
帯電粉体20が吸引されやすいようにロート状に形成す
ることもできる。また、本実施例では、帯電粉体の吸引
導入口24の取付部材22は、帯電粉体の導入口を形成
するとともに捕集容器(フィルタ)ホルダとしても機能
し、捕集容器の取付部28と一体となっているが、本発
明はこれに限定されず、プレート16の下部で切り離し
て帯電粉体の吸引導入口の取付部材22はプレート16
に取り付け、捕集容器の取付部28は内側金属ケース1
2に取り付けるようにすることもできる。この場合に
は、捕集容器の取付部28の外径を内側金属ケース12
の内径に嵌め込むことによって、捕集容器の取付部28
を内側金属ケース12に取り付けることが可能である。
【0013】従って、供給された粉体を図示しない帯電
装置で積極的に、もしくは気体輸送によって不可避的に
帯電された帯電粉体20は、吸引装置ポンプ30で吸引
された輸送気体に担持されて取付部材22に導入され、
貫通孔24を通って内側金属ケース12内に収容された
ガラス繊維製の円筒フィルタ26内に吸引され、帯電粉
体20は円筒フィルタ26内に留まり輸送気体は円筒フ
ィルタ26を通り抜けることによって帯電粉体20のみ
が円筒フィルタ26内に捕集されることになる。
【0014】外側金属ケース10は、帯電粉体20を内
側金属ケース12内に吸引して捕集するために気密にし
ておくことが望ましい。そのために、本実施例では、各
部にOリング32を用いて帯電粉体を内側金属ケース1
2内に吸引するのに支障がないように十分に気密にして
いる。なお、外側金属ケース10の蓋となるプレート1
6は、Oリング32上に載置することによって、気密で
ありかつ容易に取り外し可能となっているが、位置決め
ピン18で位置決めすることにより、取り外しの容易性
を確保しつつ正確に位置決めするようにしてもよい。
【0015】外側金属ケース10の底面から突出した複
数個(本実施例では3個)の棒状の絶縁体14は、内側
金属ケース12を正確に位置決めして支持すれば足りる
ものであるが、可能な限り電気抵抗の高い絶縁体で、且
つ断面積を小さくして絶縁性を高くすることが望まし
い。そのために、本実施例では3個の棒状で電気抵抗の
高いデルリン、テフロン等の硬質プラスチックを使用し
ている。しかし、内側金属ケース12を位置決め保持す
る絶縁体14は、この材質、形状に限られるものではな
く、セラミック等の各種の材質や各種の形状が使用可能
なことは明らかである。
【0016】なお、本実施例においては、3本の棒状絶
縁体14の頂部を一部円弧状に切り欠いて切欠部14a
を設け、この3本の絶縁体14の切欠部14aに内側金
属ケース12と略同一径もしくは少し大きい直径の円形
パンチングメタル13を載置し、このパンチングメタル
13の上に内側金属ケース12を載置することにより、
内側金属ケース12を外側ケース10内に正確に位置決
めし、かつ絶縁して容易に着脱可能に支持している。こ
の円形パンチングメタル13は、内側金属ケース12の
底面を構成し、内側金属ケース12の内側に配置される
円筒フィルタ26内に捕集された帯電粉体の電気力線を
接地外側金属ケース10に逃がさない、すなわち外側金
属ケース10から円筒フィルタ26内の帯電粉体を電気
的に遮蔽するとともに、円筒フィルタ26の下側からの
帯電粉体の搬送気体の吸引力を低下させないようにし、
円筒フィルタ26内への帯電粉体の濾別および捕集を効
率よく行うためのものである。本発明に用いられるパン
チングメタル13は、導電性金属製多孔板であれば、特
に制限的ではなく、例えばステンレス、アルミニウム、
アルミニウム合金製パンチングメタルを挙げることがで
きる。
【0017】また、内側金属ケース12は、外側金属ケ
ース10と電気的に完全に絶縁しておく必要がある。絶
縁体であっても電気抵抗の小さいもので絶縁すると、内
側金属ケース12の電荷の一部が外側金属ケース10を
経由してアースに逃げるので、荷電量の測定に誤差が生
じる。従って、この帯電粉体の導入口の取付部材22の
絶縁体は1014Ω・cm以上、より好ましくは1014
1018Ω・cmの電気抵抗を有する硬質プラスチックや
セラミックであることが望ましい。なお、上述した内側
金属ケース12をパンチングメタル13を介して支持す
る棒状絶縁体14も、同様に1014Ω・cm以上、より
好ましくは、1014〜1018Ω・cmの電気抵抗を有す
るものであるのが好ましい。この条件を満足するため
に、本実施例においては、帯電粉体の導入口の取付部材
22として電気抵抗の非常に大きい硬質プラスチックで
あるテフロンを使用している。
【0018】捕集容器であるガラス繊維製の円筒フィル
タ26は、袋状に形成され、帯電粉体20を確実に捕集
しかつ搬送気体を可能な限り抵抗なく通過させるものを
選択する。帯電粉体20の粒径にバラツキがあるとき
は、最小粒径の帯電粉体を確実に捕捉するものにする。
なお、本発明に用いられる捕集容器は、ガラス繊維製の
円筒フィルタ26に限定するものではなく、上述の如く
帯電粉体20を確実に捕集できればどのようなものでも
よく、例えばシリカ繊維製フィルタやフッ素繊維製フィ
ルタなどを例示することができる。
【0019】ガラス繊維製の円筒フィルタ26は、取付
部材22の捕集容器の取付部28に開口部を挿入して保
持するように構成されている。本実施例では、円筒フィ
ルタ26の開口部を挿入する取付部28の外側にリング
状片部34を設けて円環状溝36を形成し、ナット(フ
ィルタ止め)38で円環状溝36の溝幅を調整可能にす
ることによって円筒フィルタ26を保持する摩擦力を適
正に維持することができる。すなわち、この円環状溝3
6に円筒フィルタ26の開口部を挿入してナット38で
リング状片部34を内側に押して締め、円筒フィルタ2
6の開口部をクランプして固定することができる。
【0020】ところで、図1に示す実施例においては、
捕集容器であるガラス繊維製円筒フィルタ26を直接取
付部材22の捕集容器取付部28に取り付けているが、
本発明はこれに限定されず、図2に示す実施例のよう
に、2重構造として、ガラス繊維等製円筒フィルタ26
を内側に入れて、外側の、ガラス繊維等より硬質の円筒
フィルタ40で支持し、この硬質円筒フィルタ40の開
口部を取付部材22の捕集容器取付部28に挿入して保
持するようにしてもよい。すなわち、硬質円筒フィルタ
40の開口部を取付部28の円環状溝36に嵌入し、ナ
ット38でリング状片部34を内側に押して締め、硬質
円筒フィルタ40の開放端側をクランプして固定しても
よい。
【0021】ここで、硬質円筒フィルタ40としては、
気体透過性に優れ、内側のガラス繊維等の円筒フィルタ
26を支持することができ、捕集容器取付部28に堅固
に固定できる強度を有していればどのようなものでもよ
く、例えば、セルロース製円筒フィルタ等を用いること
ができる。以上のように、捕集容器を2重構造にするこ
とにより、直接帯電粉体を捕集するガラス繊維等製のこ
われやすい、特に開口部が欠けやすい円筒フィルタ26
を保護することができ、捕集された帯電粉体の計測(帯
電量および重量の計測)を正確なものとすることができ
る。
【0022】ところで、図1および図2に示される実施
例においては、円筒フィルタ26および硬質円筒フィル
タ40の開口部を挿入する円環状溝36が形成された取
付部28を有する取付部材22は、図3に示すように、
円環状溝36を形成するリング状片部34にすり割り
(線状切り欠き)34aを設け、ナット38のテーパ部
38aによるリング状片部34の円環状溝36側への曲
がりを大きくして、円筒フィルタ26および40の開口
部のクランプ(締付)力を増大させるように構成しても
よい。なお、取付部材22のつまみ22aの部分やナッ
ト38の外周386には、螺合を容器にするために平目
等のローレットを形成しておくのがよい。
【0023】なお、取付部材22の取付部28への円筒
フィルタ26および40の取付方法は、これに限定され
ず、これらの円筒フィルタ26および40の開口部を確
実に固定できれば、どのような方法でもよい。例えば、
これらの円筒フィルタ26,40の開口部の強度がある
程度強ければ、取付部28に円環状溝36を形成せず、
取付部28に単なるテーパ部を設け、このテーパ部に円
筒フィルタ26,40の開口部を差し込んだだけでもよ
いし、あるいは、差し込まれた円筒フィルタ26,40
の開口部を単なるテーパ部を持つナットで締め付けるよ
うに構成してもよい。
【0024】そして、本発明においては、帯電粉体20
は、すべて円筒フィルタ26に捕集されるので、内側金
属ケース12内に入り、帯電粉体20が内側金属ケース
12の内側に付着もしくは固着することはない。従っ
て、本発明では、測定後、内側金属ケース12を清掃す
る必要がないし、仮に清掃する必要が生じても、容易に
清掃することができる。
【0025】外側金属ケース10と内側金属ケース12
には、それぞれ同軸ケーブル用同軸端子44および電極
46が設けられている。外側金属ケース10に設けられ
る同軸ケーブル用同軸端子44は、外周端子44aと中
心端子44bとからなり、外周端子44aは外側金属ケ
ース10に取り付けられ、電気的に接続されて、外側金
属ケース10の電極となり、中心端子44bは、外周端
子44aに対して電気的に絶縁され、内側金属ケース1
2の電極46にリード線45で接続される。そして、外
側金属ケース10の同軸端子44を同軸ケーブルによっ
て電位計48に接続することにより、外側金属ケース1
0の電極(となる外周端子)44aと内側金属ケース1
2の電極46とが電位計に接続される。こうして、電位
計48によって、外側金属ケース10と内側金属ケース
12との電位差が測定され、円筒フィルタ26内の帯電
粉体20の総電荷量が測定される。また、外側金属ケー
ス10の電極44の外周端子44aは、接地されて外側
金属ケース10の電位を常に0に維持するようにするの
が好ましい。なお、外内側金属ケース10,12の電極
44a,46を電位計48に接続するのに同軸端子44
と同軸ケーブルを用いる構成としているが、各々の電極
からリード線を外部に引き出して電位計48に接続する
ように構成してもよい。
【0026】また、外側金属ケース10には、吸引排気
口50が設けられており、吸引ポンプ30に接続されて
帯電粉体20を内側金属ケース12内に吸引して、円筒
フィルタ26内に吸引して捕集する。この吸引排気口5
0は、図2に示す従来技術のように、内側金属ケース1
2に直接設けるように構成してもよい。なお、本発明に
用いられる帯電粉体を輸送する気体は、帯電粉体の帯電
量や重量や性質に影響を与えるものでなければ、例えば
乾燥気体もしくは極低湿度気体であれば、特に制限的で
はなく、例えば、窒素ガス、空気、アルゴンやネオンな
どの不活性ガスなどを挙げることができる。
【0027】以上のように構成された吸引式ファラデー
ケージによって、電荷量を測定するには、次のようにし
て行う。先ず、図示しない帯電装置で帯電させた帯電粉
体もしくは不可避的に帯電した帯電粉体を気体輸送する
輸送管を本実施例の吸引式ファラデーケージの吸引導入
口部材22の貫通孔24に挿入して、気体輸送される帯
電粉体20をガラス繊維製の円筒フィルタ26内に流入
させ、円筒フィルタ26内に捕集させる。なお、帯電粉
体を本実施例の吸引式ファラデーケージの上方の開かれ
た空間に供給してもよい。この場合には、この開かれた
空間に供給された帯電粉体20は、吸引ポンプ30によ
って吸引排気口50から吸引される気流によって帯電粉
体の吸引導入口部材22から貫通孔24を通ってガラス
繊維製の円筒フィルタ26内に流入し、円筒フィルタ2
6内に捕集されることになる。この時、外側金属ケース
10内はOリング32等によって気密に保持されるので
吸引ポンプ30による吸引効果は大きく、帯電粉体20
が円筒フィルタ26外に漏れ出すことはなく全てが円筒
フィルタ26内に捕集され、外側金属ケース10や内側
金属ケース12内に飛散することがない。
【0028】こうして、供給された全量の帯電粉体が円
筒フィルタ26内に流入して捕集されると、吸引ポンプ
30の作動が停止し、次いで内側金属ケース12に捕集
された帯電粉体20の総電荷量を測定する。この電荷量
の測定は、円筒フィルタ26内に流入して捕集された帯
電粉体の電荷量が円筒フィルタ26を介して内側金属ケ
ース12に誘導されるので、公知の方法、すなわち、通
常の吸引式ファラデーケージの電荷量の測定と全く同様
にして行うことができる。
【0029】次に、円筒フィルタ26内に収納された帯
電粉体20の重量を測定する。帯電粉体20の重量を測
定する際には、外側金属ケース10の蓋を構成するプレ
ート16を取り外して捕集容器であるガラス繊維製の円
筒フィルタ26を取り出す。このとき、プレート16は
単に位置決めピン18で位置決めされているのみで取り
外し自在に設けられており、円筒フィルタ26は捕集容
器の取付円筒部28に開口部を挿入して保持されている
のみなので、極めて容易に円筒フィルタ26を取り出す
ことができる。取り出した円筒フィルタ26は、その中
に帯電粉体20を収納しているので、その重量を測定
し、使用前に測定した空の円筒フィルタ26の重量、す
なわち風袋重量と比較することによって容易に帯電粉体
の正確な重量を測定することができる。
【0030】このようにして測定した帯電粉体20の総
電荷量と帯電粉体20の重量から、実測値に基づく単位
重量当たりの電荷量を求めることができる。また、供給
する粉体の単位重量当たりの粒子の個数、表面積等を事
前に実測しておけば、それぞれ粒子1個当たり、単位表
面積当たりの電荷量を実測値に基づいて正確に算出する
ことができる。
【0031】本発明に係る吸引式ファラデーケージは、
基本的に以上のように構成されるが、本発明は、これら
に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において、種々の改良ならびに設計の変更を行って
よいことは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれ
ば、内側金属ケース内の捕集容器に収納された帯電粉体
の重量を直接測定して、帯電粉体の単位重量当たりの電
荷量を正確に測定すると共に、測定後の帯電した粉体を
内側金属ケースから容易に取り除くことができる。ま
た、帯電粉体はすべて内側金属ケース内の捕集容器にも
れなく捕集されるので、帯電粉体の重量および帯電量の
測定が正確であるばかりか、漏れ出した帯電粉体が内側
金属ケースや外側金属ケースに付着することも少ないも
しくはないので、清掃が不要であるし、仮に付着しても
容易に清掃して除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る吸引式ファラデーケージの一実
施形態の概略構成図である。
【図2】 本発明に係る吸引式ファラデーケージの別の
実施形態の概略構成図である。
【図3】 本発明に係る吸引式ファラデーケージの吸引
導入口取付部材およびナットの分解部分断面図である。
【図4】 従来技術の吸引式ファラデーケージの概念図
である。
【符号の説明】
10 外側金属ケース 12 内側金属ケース 13 パンチングメタル 14 絶縁体 16 プレート 18 位置決めピン 20 帯電粉体 22 帯電粉体の吸引導入口部材(フィルタホルダ) 24 貫通孔 26 ガラス繊維製の円筒フィルタ(捕集容器) 28 捕集容器の取付(円筒)部 30 吸引ポンプ 32 Oリング 34 リング状片部 36 円環状溝 38 ナット(フィルタどめ) 44 同軸端子 44a 外周端子 44b 中心端子 45 リード線 46 電極 48 電位計 50 吸引排気口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接地された外側金属ケースと、この外側金
    属ケースに収容され、電気的に絶縁された内側金属ケー
    スと、この内側金属ケースに収容され、気体輸送されて
    くる帯電粉体を捕集する捕集容器と、前記帯電粉体を外
    部から前記捕集容器に導入する導入口を有する絶縁体製
    の帯電粉体の吸引導入口取付部と、この吸引導入口の下
    部に設けられた捕集容器の取付部と、前記帯電粉体を前
    記捕集容器内に捕集するために前記帯電粉体を輸送する
    気体を吸引する吸引排気口と、前記外側金属ケースと前
    記内側金属ケースとのそれぞれに設けられ、両金属ケー
    ス間の電位差を測定する電位計が接続される電極とを有
    することを特徴とする吸引式ファラデーケージ。
  2. 【請求項2】前記外側金属ケースには、取り外し自在に
    設けられ前記外側金属ケースの蓋となるプレートを有
    し、該プレートに前記帯電粉体の吸引導入口取付部材を
    設けた請求項1に記載の吸引式ファラデーケージ。
  3. 【請求項3】前記捕集容器が、袋状に形成されたガラス
    繊維製の円筒フィルタである請求項1または2に記載の
    吸引式ファラデーケージ。
  4. 【請求項4】前記ガラス繊維製の円筒フィルタの開口部
    を前記捕集容器の取付部に挿入し、ナットを締めて円筒
    フィルタを固定する請求項3に記載の吸引式ファラデー
    ケージ。
  5. 【請求項5】前記捕集容器が、袋状に形成された2重円
    筒フィルタであり、内側がガラス繊維製円筒フィルタで
    あり、外側がセルロース製円筒フィルタであり、この外
    側のセルロース製フィルタの開口部を前記取付部に挿入
    してナットを締めて前記捕集容器を固定する請求項1ま
    たは2に記載の吸引式ファラデーケージ。
  6. 【請求項6】前記帯電粉体の吸引導入口取付部材の絶縁
    体が1014Ω・cm以上の電気抵抗を有する硬質プラス
    チックである請求項1〜5のいずれかに記載の吸引式フ
    ァラデーケージ。
  7. 【請求項7】前記硬質プラスチックが、テフロンまたは
    デルリンである請求項6に記載の吸引式ファラデーケー
    ジ。
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