JPH11101517A - 冷凍システム - Google Patents

冷凍システム

Info

Publication number
JPH11101517A
JPH11101517A JP9263203A JP26320397A JPH11101517A JP H11101517 A JPH11101517 A JP H11101517A JP 9263203 A JP9263203 A JP 9263203A JP 26320397 A JP26320397 A JP 26320397A JP H11101517 A JPH11101517 A JP H11101517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
evaporator
refrigeration system
temperature
condensable gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9263203A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikazu Sakai
寿和 境
Shigeru Sasabe
笹部  茂
Akihiro Nozue
章浩 野末
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
Priority to JP9263203A priority Critical patent/JPH11101517A/ja
Publication of JPH11101517A publication Critical patent/JPH11101517A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵庫等の冷凍システムにおいて、蒸発器内
での冷媒の霧化を促進し蒸発効率を上げることを目的と
する。 【解決手段】 冷媒の凝縮圧力における凝縮温度が、冷
媒の凝縮温度よりも50℃以上低い不凝縮性ガスを、冷
凍システム6の高圧側容積の100〜1000%になる
ように封入することにより、凝縮器8内に滞留する不凝
縮性ガスにより高圧圧力が増加し、蒸発器10入口の接
続管を物理的に絞ることなく冷媒流速を高めることがで
きるとともに、液冷媒に溶存した不凝縮性ガスが蒸発器
内で突沸することにより、蒸発温度が低い冷凍条件でも
十分な霧化効果を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫,家庭用エ
アコン,自動車用エアコン等の冷凍システムの能力向上
および効率向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍システムの冷媒の蒸発を促進
する手段として、膨張弁出口すなわち蒸発器入口の管径
を細くする方法が、特開平2−279964号公報に開
示されている。
【0003】以下、図面を参照しながら従来の冷凍シス
テムの特徴について説明する。図5は従来の冷凍システ
ムの回路図である。図5において、1は圧縮機、2は凝
縮器、3は冷媒の減圧手段である膨張弁、4は蒸発器、
5は膨張弁3の出口と蒸発器4の入口を接続する接続管
である。
【0004】次に動作について説明する。圧縮機1で圧
縮された冷媒ガスが凝縮器2で液化され、さらに膨張弁
3で減圧されて気液混合状態となり、接続管5を通って
蒸発器4に送られて蒸発する。蒸発された冷媒は、再び
圧縮機1に送り返されて冷凍システムを循環する。この
時、接続管5の内径を適度に絞ることによって、蒸発器
4に送り込まれる気液混合状態の冷媒の流速を速め、蒸
発器4内での冷媒の霧化を促進させる。
【0005】また、蒸発器内での冷媒の粘度を低下させ
て蒸発を促進する物質として、エタノール等のアルコー
ル類とプロパン等の炭化水素を冷媒に添加する方法も、
特開平8−295877号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、蒸発器の入口形状を細くして絞る方法で
は冷媒の通過抵抗が大きくなり循環量が低下する危険が
あること、また、冷凍システム内のごみ等が閉塞する危
険があることから、絞り量に限界がある。また、アルコ
ール類と炭化水素を添加する方法では、蒸発器が低温と
なる冷凍条件では十分な粘度低下効果が期待できない。
従って、蒸発器での冷媒の蒸発を促進する効果が低温で
も十分あり、かつ、冷媒の循環量阻害の要因とならない
方法が望まれている。
【0007】本発明は、このような冷媒システムの冷媒
の蒸発効率の向上と冷媒の循環量阻害の防止を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の冷凍シス
テムは、冷媒の凝縮圧力における凝縮温度が、冷媒の凝
縮温度よりも50℃以上低い不凝縮性ガスを、該冷媒シ
ステムの高圧側容積の100〜1000%になるように
封入したものである。
【0009】この発明によれば、凝縮器内に滞留する不
凝縮性ガスにより高圧圧力が増加し、蒸発器入口の接続
管を物理的に絞ることなく冷媒流速を高めることができ
るとともに、液冷媒に溶存した不凝縮性ガスが蒸発器内
で突沸することにより、蒸発温度が低い冷凍条件でも十
分な霧化効果が得られるものである。
【0010】また、不凝縮性ガスは一般に圧縮機の吐出
ガス温度を増加させる等の欠点があるが、不凝縮性ガス
が運転中に冷凍システムの高圧側に濃縮されることを見
い出し、冷凍システムに悪影響を与えない範囲を規定す
ることで所記の目的を達成するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、冷媒の凝縮と蒸発を繰り返しながら冷媒の蒸発潜熱
を利用する冷凍システムであって、ハイドロフルオロカ
ーボンあるいはハイドロカーボンを主成分とする冷媒
と、常温大気圧のガス容量に換算して該冷凍システムの
高温側容積の100〜1000%の割合を占め、前記冷
媒の凝縮圧力における凝縮温度が前記冷媒の凝縮温度よ
り50℃以上低い、不凝縮性ガスとからなる冷凍システ
ムであり、凝縮器内に滞留する不凝縮性ガスにより高圧
圧力が増加し、蒸発器入口の接続管を物理的に絞ること
なく冷媒流速を高めることができるとともに、液冷媒に
溶存した不凝縮性ガスが蒸発器内で突沸することによ
り、蒸発温度が低い冷凍条件でも十分な霧化効果を促進
するという作用を有する。
【0012】また、不凝縮性ガスは一般に圧縮機の吐出
ガス温度を増加させる等の欠点があるが、不凝縮性ガス
が運転中に冷凍システムの高圧側に濃縮されることを見
い出し、冷凍システムに悪影響を与えない範囲を規定す
ることで所記の目的を達成するものである。
【0013】請求項2に記載の発明は、1,1,1,2
−テトラフルオロエタンを冷媒とし、二酸化炭素からな
る不凝縮性ガスを封入してなる請求項1記載の冷凍シス
テムであり、液冷媒に対する溶解性の高い不凝縮性ガス
を選定することで、蒸発器内での突沸による霧化効果を
高め、同一の効果における高圧圧力や吐出ガス温度の増
加を抑制する作用を有する。
【0014】請求項3に記載の発明は、プロパンあるい
はイソブタンを冷媒とし、メタン,エタンあるいはエチ
レンからなる不凝縮性ガスを封入してなる請求項1記載
の冷凍システムであり、液冷媒に対する溶解性の高い不
凝縮性ガスを選定することで、蒸発器内での突沸による
霧化効果を高め、同一の効果における高圧圧力や吐出ガ
ス温度の増加を抑制する作用を有するとともに、地球温
暖化係数の低い冷媒と不凝縮性ガスの組み合わせを用い
ることで、地球温暖化の防止に寄与する。
【0015】請求項4に記載の発明は、冷媒の減圧手段
として、凝縮した液冷媒中に入口部を埋設してなるキャ
ピラリチューブを用いたことを特徴とする請求項1,2
あるいは3記載の冷凍システムであり、凝縮器の気相部
に偏在する不凝縮性ガスが蒸発器側へ移動することを抑
制し、不凝縮性ガスの使用量を削減する作用を有する。
【0016】請求項5に記載の発明は、冷媒の蒸発手段
として、冷媒流路を下から上への一方向とした蒸発器を
用いたことを特徴とする請求項1,2あるいは3記載の
冷凍システムであり、蒸発器内で突沸した不凝縮性ガス
により蒸発器内に滞留している液冷媒が押し出されるこ
とを防止する作用を有する。
【0017】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の冷凍システムの回路図
である。図1において、6は冷凍システム、7は圧縮
機、8は凝縮器、9は冷媒の減圧手段であるキャピラリ
チューブ、10は蒸発器である。圧縮機7は低圧タイプ
であり、内容積は約3000mLである。凝縮器8の内
容積は約200mL、蒸発器10の内容積は約200m
Lである。従って、運転中の高圧側の容積は約200m
L、低圧側の容積は約3200mLとなる。
【0018】冷媒として1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタンが約120g使用されており、凝縮温度15〜
50℃、蒸発温度−20〜−40℃で運転される。そし
て、前記冷媒とともに、不凝縮性ガスとして二酸化炭素
ガスが高圧側容積の5倍である約1000mL封入され
ている。
【0019】次に動作について説明する。圧縮機7の運
転により冷媒と二酸化炭素が圧縮され、凝縮器8に送ら
れ冷媒が凝縮する。この時、二酸化炭素は冷媒よりも凝
縮温度が50〜100℃低く、ほとんど凝縮せず凝縮器
8内の圧力を上昇させる。また、二酸化炭素の一部は凝
縮した液冷媒に溶解する。
【0020】そして、液溶媒はキャピラリチューブ9で
減圧され、蒸発器10で蒸発する。この時、凝縮器8内
の上昇した圧力により、キャピラリチューブ9を通過す
る冷媒の速度が増加することによって、蒸発器10内で
の冷媒の霧化が促進される。
【0021】また、蒸発器10の入口付近で冷媒に溶解
した二酸化炭素が発泡し、さらに冷媒の霧化を促進す
る。この結果、冷媒の蒸発効率が上昇し、蒸発器10の
入口部の冷媒温度が約2℃低下した。
【0022】ここで、不凝縮性ガスは一般に圧縮機の吐
出ガス温度を増加させる等の欠点があるが、冷却システ
ム内のガス濃度を詳細に分析することにより、不凝縮性
ガスが運転中に冷凍システムの高圧側に濃縮されること
を見い出し、冷凍システムに悪影響を与えない範囲があ
ることがわかった。
【0023】凝縮温度43℃、蒸発温度−35℃におい
て、二酸化炭素ガス約1000mLは凝縮器8内の圧力
を約0.13MPa上昇させる。また、凝縮器8内の液
冷媒中に約470mLの二酸化炭素ガスが溶解してい
る。蒸発器10と圧縮機7で構成される低圧側に存在す
る二酸化炭素ガスは約270mLである。この時、圧縮
機7の吐出ガス温度は約2℃上昇する。
【0024】同様の条件で二酸化炭素ガスの量が高圧側
容量と同等である約200mLの場合は、圧力上昇が約
0.03MPa、吐出ガス温度の上昇は約0.5℃にな
るが、蒸発器10の入口部の冷媒温度低下が約0.5℃
となり、冷媒の霧化促進効果は小さくなる。また、二酸
化炭素ガスの量が高圧側容積の10倍である2000m
Lの場合は、蒸発器10の入口部の冷媒温度低下が約4
℃であるが、圧力上昇が約0.26MPa、吐出ガス温
度の上昇は約4℃になり、冷媒の霧化促進効果は大きい
が冷凍システムへの悪影響がやや大きくなる。
【0025】以上のように実施の形態1は、凝縮器内に
滞留する不凝縮性ガスにより高圧圧力が増加し、蒸発器
入口の接続管を物理的に絞ることなく冷媒流速を高める
ことができるとともに、液冷媒に溶存した不凝縮性ガス
が蒸発器内で突沸することにより、蒸発温度が低い冷凍
条件でも十分な霧化効果を得ることができる。また、不
凝縮性ガスは一般に圧縮機の吐出ガス温度を増加させる
等の欠点があるが、不凝縮性ガス量を冷凍システムの高
圧側容積の100〜1000%の範囲であれば、冷凍シ
ステムへの悪影響を与えないで十分な効果を得ることが
できる。
【0026】なお、実施の形態1では冷媒を1,1,
1,2−テトラフルオロエタンとしたが、ハイドロフル
オロカーボンであれば同様の効果が得られる。また、実
施の形態1では不凝縮性ガスを二酸化炭素ガスとした
が、冷媒の凝縮圧力における凝縮温度が冷媒の凝縮温度
より50℃以上低い、不凝縮性ガスであれば同様の効果
が得られる。ただし、高圧圧力の増加を抑制するために
は、冷媒に対する溶解性の高い不凝縮性ガスを選定する
ことが望ましい。
【0027】(実施の形態2)図2は本発明の冷凍シス
テムの回路図である。図2において、11は冷凍システ
ム、12は圧縮機、13は凝縮器、14は冷媒の減圧手
段であるキャピラリチューブ、15は蒸発器である。圧
縮機12は低圧タイプであり、内容積は約3000mL
である。凝縮器13の内容積は約80mL、蒸発器15
の内容積は約100mLである。従って、運転中の高圧
側の容積は約80mL、低圧側の容積は約3100mL
となる。
【0028】冷媒としてイソブタンが約50g使用され
ており、凝縮温度15〜50℃、蒸発温度−20〜−4
0℃で運転される。そして、前記冷媒とともに、不凝縮
性ガスとしてメタンガスが高圧側容積の5倍である約4
00mL封入されている。
【0029】次に動作について説明する。圧縮機12の
運転により冷媒とメタンが圧縮され、凝縮器13に送ら
れ冷媒が凝縮する。この時、メタンは冷媒よりも凝縮温
度が150〜200℃低く、ほとんど凝縮せず凝縮器1
3内の圧力を上昇させる。また、メタンの一部は凝縮し
た液冷媒に溶解する。そして、液冷媒はキャピラリチュ
ーブ14で減圧され、蒸発器15で蒸発する。この時、
凝縮器13内の上昇した圧力により、キャピラリチュー
ブ14を通過する冷媒の速度が増加することによって、
蒸発器15内での冷媒の霧化が促進される。また、蒸発
器15の入口付近で冷媒に溶解したメタンが発泡し、さ
らに冷媒の霧化を促進する。この結果、冷媒の蒸発効率
が上昇し、蒸発器15の入口部の冷媒温度が低下する。
【0030】以上のように実施の形態2は、凝縮器内に
滞留する不凝縮性ガスにより高圧圧力が増加し、蒸発器
入口の接続管を物理的に絞ることなく冷媒流速を高める
ことができるとともに、液冷媒に溶存した不凝縮性ガス
が蒸発器内で突沸することにより、蒸発温度が低い冷凍
条件でも十分な霧化効果を得ることができる。また、冷
媒にイソブタンを使用することで地球温暖化係数を抑制
することができる。
【0031】なお、実施の形態2では不凝縮性ガス量を
冷凍システムの高圧側容積の500%としたが、実施の
形態1と同様に100〜1000%の範囲であれば、冷
凍システムへの悪影響を与えないで十分な効果を得るこ
とができる。
【0032】また、実施の形態2では冷媒をイソブタン
としたが、イソブタンやプロパン等のハイドロカーボン
であれば同様の効果が得られる。また、実施の形態2で
は不凝縮性ガスをメタンガスとしたが、冷媒の凝縮圧力
における凝縮温度が冷媒の凝縮温度より50℃以上低
い、メタン,エタンあるいはエチレン等の不凝縮性ガス
であれば同様の効果が得られる。ただし、高圧圧力の増
加を抑制するためには、冷媒に対する溶解性の高い不凝
縮性ガスを選定することが望ましい。
【0033】(実施の形態3)図3は本発明の冷凍シス
テムのキャピラリチューブ入口部の断面図である。な
お、本発明の冷凍システムの回路図および冷媒、不凝縮
性ガスは実施の形態1と同一であり、同一番号を付して
詳細な説明を省略する。図3において、16はキャピラ
リチューブ9の入口部、17は液冷媒を貯留する容器、
18は凝縮器8の出口部、19は容器17に貯留された
液冷媒である。
【0034】次に動作について説明する。圧縮機7の運
転により冷媒と二酸化炭素が圧縮され、凝縮器8に送ら
れ冷媒が凝縮する。この時、二酸化炭素はほとんど凝縮
せず凝縮器8内の圧力を上昇させる。そして、液冷媒は
凝縮器8の出口部18を通って、容器17に貯留された
後、入口部16を通ってキャピラリチューブ9に流入す
る。この時、凝縮器8内の気相中の二酸化炭素は、容器
17に貯留された液冷媒19によって閉塞され、キャピ
ラリチューブ9に流入することができない。この結果、
蒸発器10と圧縮機7で構成される低圧側に存在する二
酸化炭素の量を抑制することができ、より少ない二酸化
炭素の量で同様の圧力上昇効果が得られる。
【0035】そして、液冷媒はキャピラリチューブ9内
で減圧され、蒸発器10で蒸発する。この時、凝縮器8
内の上昇した圧力により、キャピラリチューブ9を通過
する冷媒の速度が増加することによって、蒸発器10内
での冷媒の霧化が促進される。
【0036】以上のように実施の形態3は、凝縮器内に
滞留する不凝縮性ガスにより高圧圧力が増加し、蒸発器
入口の接続管を物理的に絞ることなく冷媒流速を高め、
蒸発温度が低い冷凍条件でも十分な霧化効果を得ること
ができるとともに、使用する不凝縮性ガスの量を低減す
ることができる。
【0037】なお、実施の形態3では冷媒を1,1,
1,2−テトラフルオロエタンとしたが、ハイドロフル
オロカーボンあるいはハイドロカーボンであれば同様の
効果が得られる。また、実施の形態3では不凝縮性ガス
を二酸化炭素ガスとしたが、冷媒の凝縮圧力における凝
縮温度が冷媒の凝縮温度より50℃以上低い、不凝縮性
ガスであれば同様の効果が得られる。ただし、高圧圧力
の増加を抑制するためには、冷媒に対する溶解性の高い
不凝縮性ガスを選定することが望ましい。
【0038】(実施の形態4)図4は本発明の冷凍シス
テムの蒸発器の断面図である。なお、本発明の冷凍シス
テムの回路図および冷媒、不凝縮性ガスは実施の形態1
と同一であり、同一番号を付して詳細な説明を省略す
る。図4において、20は蒸発器10の冷媒流路、21
は蒸発器10のフィン、22は冷媒流路20の下部に接
続されたキャピラリチューブ9の出口部、23は冷媒流
路20内に滞留する液冷媒、24は蒸発した冷媒ガスと
不凝縮性ガスの混合ガスである。
【0039】次に動作について説明する。圧縮機7の運
転により冷媒と二酸化炭素が圧縮され、凝縮器8に送ら
れ冷媒が凝縮する。この時、二酸化炭素はほとんど凝縮
せず凝縮器8内の圧力を上昇させる。そして、液冷媒は
キャピラリチューブ9内で減圧され、出口部22で蒸発
し、冷媒流路20の下部に送られる。この時、凝縮器8
内の上昇した圧力により、キャピラリチューブ9を通過
する冷媒の速度が増加することによって、冷媒流路20
内での冷媒の霧化が促進される。
【0040】冷媒流路20の下部に送られた混合ガス2
4は、二酸化炭素ガスが含まれる分だけ体積が増大し、
液冷媒23を激しく混合攪拌しながら、冷媒流路20の
上部へ押し出す。この時、液冷媒23は自重により下方
へ落下する力と混合ガス24により上方へ押し上げられ
る力がバランスして、冷媒流路20内に滞留する。
【0041】以上のように実施の形態4は、凝縮器内に
滞留する不凝縮性ガスにより高圧圧力が増加し、蒸発器
入口の接続管を物理的に絞ることなく冷媒流速を高め、
蒸発温度が低い冷凍条件でも十分な霧化効果を得ること
ができるとともに、不凝縮性ガスの圧力に抗して蒸発器
内に液冷媒を滞留させることができる。
【0042】なお、実施の形態4では冷媒を1,1,
1,2−テトラフルオロエタンとしたが、ハイドロフル
オロカーボンあるいはハイドロカーボンであれば同様の
効果が得られる。また、実施の形態4では不凝縮性ガス
を二酸化炭素ガスとしたが、冷媒の凝縮圧力における凝
縮温度が冷媒の凝縮温度より50℃以上低い、不凝縮性
ガスであれば同様の効果が得られる。ただし、高圧圧力
の増加を抑制するためには、冷媒に対する溶解性の高い
不凝縮性ガスを選定することが望ましい。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、冷媒の凝
縮圧力における凝縮温度が、冷媒の凝縮温度よりも50
℃以上低い不凝縮性ガスを、該冷媒システムの高圧側容
積の100〜1000%になるように封入することによ
り、凝縮器内に滞留する不凝縮性ガスにより高圧圧力が
増加し、蒸発器入口の接続管を物理的に絞ることなく冷
媒流速を高めることができるとともに、液冷媒に溶存し
た不凝縮性ガスが蒸発器内で突沸することにより、蒸発
温度が低い冷凍条件でも十分な霧化効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す冷凍システムの回
路図
【図2】本発明の実施の形態2を示す冷凍システムの回
路図
【図3】本発明の実施の形態3を示すキャピラリチュー
ブ入口部の断面図
【図4】本発明の実施の形態4を示す蒸発器の断面図
【図5】従来の冷凍システムの回路図
【符号の説明】
6 冷凍システム 8 凝縮器 9 キャピラリチューブ 10 蒸発器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒の凝縮と蒸発を繰り返しながら冷媒
    の蒸発潜熱を利用する冷凍システムであって、ハイドロ
    フルオロカーボンあるいはハイドロカーボンを主成分と
    する冷媒と、常温大気圧のガス容量に換算して該冷媒シ
    ステムの高温側容積の100〜1000%の割合を占
    め、前記冷媒の凝縮圧力における凝縮温度が前記冷媒の
    凝縮温度より50℃以上低い不凝縮性ガスとからなる冷
    凍システム。
  2. 【請求項2】 1,1,1,2−テトラフルオロエタン
    を冷媒とし、二酸化炭素からなる不凝縮性ガスを封入し
    てなる請求項1記載の冷凍システム。
  3. 【請求項3】 プロパンあるいはイソブタンを冷媒と
    し、メタン,エタンあるいはエチレンからなる不凝縮性
    ガスを封入してなる請求項1記載の冷凍システム。
  4. 【請求項4】 冷媒の減圧手段として、凝縮した液冷媒
    中に入口部を埋設してなるキャピラリチューブを用いた
    ことを特徴とする請求項1,2または3記載の冷凍シス
    テム。
  5. 【請求項5】 冷媒の蒸発手段として、冷媒流路を下か
    ら上への一方向とした蒸発器を用いたことを特徴とする
    請求項1,2または3記載の冷凍システム。
JP9263203A 1997-09-29 1997-09-29 冷凍システム Pending JPH11101517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9263203A JPH11101517A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 冷凍システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9263203A JPH11101517A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 冷凍システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11101517A true JPH11101517A (ja) 1999-04-13

Family

ID=17386220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9263203A Pending JPH11101517A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 冷凍システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11101517A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1243877A1 (en) 1999-12-28 2002-09-25 Daikin Industries, Ltd. Refrigerating device
WO2015111175A1 (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置
JP2020201012A (ja) * 2019-06-12 2020-12-17 ダイキン工業株式会社 空調機

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1243877A1 (en) 1999-12-28 2002-09-25 Daikin Industries, Ltd. Refrigerating device
WO2015111175A1 (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置
CN105940276A (zh) * 2014-01-23 2016-09-14 三菱电机株式会社 热泵装置
JPWO2015111175A1 (ja) * 2014-01-23 2017-03-23 三菱電機株式会社 ヒートポンプ装置
US10605498B2 (en) 2014-01-23 2020-03-31 Mitsubishi Electric Corporation Heat pump apparatus
JP2020201012A (ja) * 2019-06-12 2020-12-17 ダイキン工業株式会社 空調機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lee et al. Experimental studies of isobutane (R600a) as the refrigerant in domestic refrigeration system
CA2481477C (en) Loop-type thermosiphon and stirling refrigerator
WO2013018148A1 (ja) 冷凍装置
JP2007162988A (ja) 蒸気圧縮式冷凍サイクル
JP2006292229A (ja) Co2冷凍サイクル装置及びその超臨界冷凍運転方法
JPH07190571A (ja) 非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置
JP3934140B2 (ja) 非共沸冷媒
JPH1019421A (ja) 冷凍サイクルおよびこのサイクルに用いるアキュムレータ
JPH11101517A (ja) 冷凍システム
JP2008275211A (ja) 蒸気圧縮式冷凍サイクル
JP2007085586A (ja) 冷凍システム
KR20160129259A (ko) 냉매 승압기가 구비된 냉방장치
JPH0678851B2 (ja) 冷凍装置
JP2002071237A (ja) スターリング冷却装置及び冷却庫
JP2007085729A (ja) 非共沸冷媒を用いた冷凍機システム
JP2007169331A (ja) 超低温用非共沸混合冷媒及びそれを使用した超低温用一元式冷凍回路
JP2004019995A (ja) 冷凍装置
JP2002168536A (ja) 空気調和装置
US6951115B2 (en) Refrigerant composition and refrigerating circuit using the same
JP3448377B2 (ja) 非共沸冷媒混合物を用いた冷凍装置
US11719449B2 (en) Systems for refrigerating an enclosure
JP2009540262A (ja) 冷媒および冷凍システム
JPH0682106A (ja) 2元冷凍装置
KR20070025332A (ko) 냉동시스템
JP2562723B2 (ja) 冷媒組成物及び冷凍装置