JPH11100052A - 容 器 - Google Patents

容 器

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JPH11100052A
JPH11100052A JP9258181A JP25818197A JPH11100052A JP H11100052 A JPH11100052 A JP H11100052A JP 9258181 A JP9258181 A JP 9258181A JP 25818197 A JP25818197 A JP 25818197A JP H11100052 A JPH11100052 A JP H11100052A
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Mitsuo Yamanoi
満夫 山野井
Yoshio Kawazeki
義雄 川関
Kenzo Noma
憲三 野間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋体の適正な位置への装着を容易且つ確実に
行うことができ、蓋体の嵌合状態が強固で特に横方向か
らの荷重に対する対抗力に優れた容器を提供すること。 【解決手段】 容器本体2と該容器本体2の首部3に外
嵌合される合成樹脂製の蓋体4とからなる容器におい
て、蓋体4の内周面及び首部3の外周面それぞれに、互
いに嵌合する複数段の水平リブ5又は水平溝6が設けら
れており、蓋体4の水平リブ5を含む所定幅の垂直領域
Cの内のいずれかに垂直リブ8が設けられ、該垂直リブ
8に嵌合する垂直溝9が首部3に設けられており、外力
により、蓋体4が弾性変形して、上記水平リブ5と上記
水平溝6、上記垂直リブ8と上記垂直溝9とが嵌合し、
該嵌合状態が蓋体4の復元弾性力により維持され、該蓋
体4を回転又は変形させると、上記嵌合状態が解除され
蓋体4が首部3がら外れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器本体と該容器
本体の首部に外嵌合される蓋体とからなる簡易開閉式の
容器に関し、詳しくは、蓋体の適正な位置への装着を容
易且つ確実に行うことができ、蓋体の嵌合状態が強固で
特に横方向からの荷重に対する抵抗力に優れた容器に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】容器本
体と該容器本体の首部に嵌合される蓋体とからなる容器
としては、容器本体首部の外周面及び蓋体の内周面にそ
れぞれねじ溝を形成し、上記首部に蓋体を螺合させて装
着するネジ式タイプの容器や、容器本体の首部に押圧に
より蓋体を外嵌合させる打ち込み式タイプ等の容器等が
ある。そして、これらの容器においては、蓋体を計量容
器として使用する場合もある。
【0003】しかし、ネジ式タイプのものは、蓋体の着
脱操作に手間がかかり、また、蓋体に容器本体内に充填
された内容物を注いで計量容器として使用する場合に、
蓋体内周面のネジ溝に内容物が入り込み、再び蓋体を装
着する際に周囲に内容物が飛散したり、内容物が容器本
体の周囲に付着しべたつきを生じさせる等の不都合があ
る。
【0004】一方、打ち込み式タイプのものは、蓋体の
着脱操作がネジ式タイプに比べて簡単であるという利点
を有するが、横方向からの過重に対する抵抗力に劣り、
容器を落下させた場合等に蓋体が外れ易いという問題が
あった。このため蓋体と容器本体との嵌合状態を強くし
て蓋体を外れ難くすると、今度は蓋体の着脱操作が困難
となり、打ち込み式タイプのメリットが損なわれる。ま
た、打ち込み式タイプのものは、ネジ式タイプの容器の
ように螺合により蓋体が適正位置に誘導されるようなこ
とがないので、蓋体が適正な位置へ装着されない場合が
あり、そのため、気が付かないうちに蓋体が外れて内容
物が流出したり、内容物が吸湿して塊状化したり変質し
たりするおそれがあった。
【0005】従って、本発明の目的は、蓋体の適正な位
置への装着を容易且つ確実に行うことができ、蓋体の嵌
合状態が強固で特に横方向からの荷重に対する対抗力に
優れた容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
注口部を有する容器本体と、該容器本体の首部に外力に
より強制的に外嵌合される合成樹脂製の蓋体とからなる
容器において、上記蓋体の内周面に水平リブ又は水平溝
が複数段設けられ、上記首部の外周面に、該水平リブ又
は該水平溝に嵌合する水平溝又は水平リブが設けられて
おり、上記蓋体の上記水平リブ又は上記水平溝を含む所
定幅の垂直領域内のいずれかに垂直リブ又は垂直溝が設
けられ、上記首部の外周面に、該垂直リブ又は該垂直溝
に嵌合する垂直溝又は垂直リブが設けられており、外力
により、上記蓋体及び/又は上記容器本体の少なくとも
一部が弾性変形して上記蓋体の水平リブ又は水平溝と上
記首部の水平溝又は水平リブとが嵌合し、且つ蓋体の垂
直リブ又は垂直溝と上記首部の垂直溝又は垂直リブとが
嵌合し、これらの嵌合状態が上記蓋体及び/又は上記容
器本体の復元弾性力により維持され、上記嵌合状態にあ
る上記蓋体を回転又は変形させることにより、上記嵌合
状態が解除され該蓋体が上記容器本体の首部から外れる
ようになされていることを特徴とする容器を提供するこ
とにより、上記の目的を達成したものである。
【0007】請求項2記載の発明は、上記複数段の水平
リブ又は水平溝が、上記蓋体の内周面における相対向す
る位置に少なくとも一組設けられ、該蓋体の水平リブ又
は水平溝に対応する水平溝又は水平リブが上記首部の外
周面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載
の容器を提供することにより、上記の目的を達成したも
のである。
【0008】請求項3記載の発明は、上記首部が、四辺
形の各角部を切除して形成されるコーナー面と該コーナ
ー面間に存する側壁面とからなる平断面形状略8角形の
角筒部を備えており、上記側壁面それぞれに、上記複数
段の水平リブ又は水平溝が設けられていることを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載の容器を提供すること
により、上記の目的を達成したものである。
【0009】請求項4記載の発明は、上記コーナー面の
基端部に段部が設けられ、上記蓋体を回転させることに
より生じる、該蓋体の開口下端部が上記段部に乗り上が
る際の力を利用して、上記蓋体と上記容器本体との脱離
が補助されるようになされていることを特徴とする請求
項3に記載の容器を提供することにより、上記の目的を
達成したものである。
【0010】請求項5記載の発明は、上記蓋体が、平断
面矩形状、平断面楕円形状又は平断面円形状の形態を有
することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の容
器を提供することにより、上記の目的を達成したもので
ある。
【0011】請求項6記載の発明は、上記複数段が二段
であり、上段の水平リブ又は水平溝の上方に上記垂直リ
ブ又は上記垂直溝が設けられていることを特徴とする請
求項1〜5の何れかに記載の容器を提供することによ
り、上記の目的を達成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の容器の好ましい一
実施形態について図面を参照しながら説明する。ここ
で、図1は本実施形態の容器の要部を示す分解斜視図、
図2は本実施形態の容器を一部破断して示す正面図、図
3は本実施形態の容器を、図2におけるA−A線で一部
破断して示す平面図、図4は本実施形態の容器におい
て、蓋体を僅かに回転させた状態を一部破断して示す平
面図、図5は図3の一部拡大図、図6は蓋体の垂直断面
図である。
【0013】本形態の容器は、図1及び図2に示すよう
に、注口部1を有する容器本体2と、該容器本体2の首
部3に外力により強制的に外嵌合される合成樹脂製の蓋
体4とからなる。上記蓋体4の内周面には水平リブ5が
二段設けられ、上記首部3の外周面には、蓋体4の上記
水平リブ5に嵌合する水平溝6が設けられている。上記
蓋体4の上記水平リブ5を含む所定幅の垂直領域C1 〜
C4の内のC1及びC3には、垂直リブ8が設けられ、
上記首部3の外周面には、該垂直リブ8に嵌合する垂直
溝9が設けられている。そして、外力により、上記蓋体
4及び/又は上記容器本体2の少なくとも一部が弾性変
形して上記蓋体4の水平リブ5と上記首部3の水平溝6
とが嵌合し、且つ蓋体3の垂直リブ8と上記首部3の垂
直溝9とが嵌合し、これらの嵌合状態が上記蓋体4及び
/又は上記容器本体2の復元弾性力により維持されるよ
うになっている。そして、このように嵌合状態にある蓋
体4を回転又は変形させることにより、上記嵌合状態が
解除され該蓋体4が上記容器本体の首部3から外れるよ
うになっている。
【0014】以下、本形態の容器について詳細に説明す
る。上記容器本体2は、通常のブロー成形法によって成
形された合成樹脂製の中空容器であり、その内部に粉
体、粒体、液体、錠剤等を収容し得る収容部を有し、そ
の上部に、収容部内の粉粒体等を取り出すための注口部
1が上端部に形成された首部3が延設されている。
【0015】上記蓋体4は、外力により強制的に上記容
器本体2の首部3に外嵌合され、該首部3全体が該蓋体
4内に収容されるようになされている。このような構成
は、従来における簡易開閉式タイプの容器におけるのと
同様である。
【0016】本形態の容器において、上記蓋体4は、図
1及び図2に示すように、天面部40と該天面部40の
周縁部から延在する周壁面41とからなる平断面略矩形
状の形態を有する。上記周壁面41は、該蓋体4の長さ
方向において相対向する側壁面41a,41a及び該蓋
体4の幅方向において相対向する側壁面41b,41b
からなり、これらの側壁面41a,41a,41b,4
1bそれぞれに、上下二段の水平リブ5,5が内側方向
に向けて突設されている。一つの側壁面に形成された上
記水平リブ5,5は、相対向する側壁面の水平リブ5,
5と相対向する位置に形成されており、各側壁面におけ
る水平リブ5,5は、各側壁面の幅方向中央部に形成さ
れている。
【0017】本形態の容器における上記所定幅の垂直領
域C1〜C4は、図1及び図6に示すように、上記水平
リブ5,5の両端間に亘る幅の領域で、各側壁面の幅方
向中央部に位置する。そして、該垂直領域C1〜C4の
内、上記側壁面41b,41bの垂直領域C1及びC3
に、それぞれ上記垂直リブ8が形成されている。該垂直
リブ8は、図6に示すように、上下二段の水平リブ5,
5の内の上段水平リブ5aの上方に縦方向に突設されて
いる。該垂直リブ8は、上下に亘って幅の等しい平断面
略半円形状の突条体である。該垂直リブ8は、蓋体の位
置決め性と蓋体の嵌合強度とを高度に調和させる観点か
ら、本形態におけるように、上記垂直領域Cの幅方向中
央部に設けることが好ましい。
【0018】上記首部3は、図1及び図3に示すよう
に、四辺形の各角部を切除して形成されるコーナー面7
0,70・・と該コーナー面間に存する側壁面71a,
71a,71b,71b・・とからなる平断面形状略8
角形の角筒部7を有し、上記側壁面71a,71a,7
1b,71bのそれぞれに、上記蓋体4の水平リブ5
a,5bに対応する水平溝として、上下二段の水平溝
6、即ち、上段水平溝6a及び下段水平溝6bが形成さ
れている。これらの水平溝6は、いずれも上記側壁面7
1a又は側壁面71bの幅方向に亘る長さに形成されて
いる。また、側壁面71b,71bにおける上記上段水
平溝6aの上方には、上記垂直リブ8に対応する垂直溝
9が連設させており、閉蓋時に上記垂直リブ8と嵌合す
るようになしてある。上記コーナー面70それぞれの基
端部には、段部72,72・が形成されており、該段部
72,72・は、嵌合状態にある上記蓋体4を回転させ
ると、上記蓋体4の開口下端部42が乗り上がることが
できるような段差をもって形成されている。
【0019】尚、本実施形態の容器における上記蓋体4
及び上記角筒部7の長手方向及び幅方向の長さ、上記水
平リブ5及び上記垂直リブ8の長さ及び突出高さ、上記
側壁面71の幅等は特に制限されないが、例えば以下の
範囲が挙げられる。尚、上記蓋体4及び角筒部7の各部
の値は、蓋体4と首部3とを分離した状態における値で
あり、蓋体4については内周面、角等部7については外
周面を基準とした値である。
【0020】・蓋体4の長手方向の長さ(図1における
側壁面41a,41a同士間の最大距離);30〜10
0mm,特に50〜60mm。 ・蓋体4の幅方向の長さ(図1における側壁面41b,
41b同士間の最大距離);30〜100mm,特に4
0〜50mm。 ・角筒部7の長手方向の長さ(図1における側壁面71
a,71a同士間の最大距離);30〜100mm,特
に50〜60mm。 ・角筒部7の幅方向の長さ(図1における側壁面71
b,71b同士間の最大距離);30〜100mm,特
に40〜50mm。 ・水平リブ5の長さ;5〜20mm,特に7〜12m
m。 ・水平リブ5の高さ;0.5〜1.3mm,特に0.7
〜1.0mm。 ・垂直リブ8の長さL1(図6参照);2〜8mm,特
に4〜6mm。 ・垂直リブ8の幅L2(図5参照);0.5〜1.5m
m,特に0.8〜1.2mm。 ・垂直リブ8の突出高さ;0.2〜0.5mm,特に
0.2〜0.3mm。 ・垂直溝9の幅L3(図5参照);1.0〜2.5m
m,特に1.5〜2.0mm。 ・垂直溝9の深さ;1.0〜2.5mm,特に1.5〜
2.0mm。 ・側壁面71a,71bの幅W1(図4参照);5〜2
0mm,特に7〜12mm。
【0021】上記蓋体4の上記首部3への装着は、例え
ば次のようにして行うことができる。即ち、上記首部3
の長手方向(側壁面71a,71a同士を結ぶ方向)に
上記蓋体4の対角線を合わせて、該蓋体4を該首部3に
被せる(図4参照)。次いで、該蓋体4を上方から押圧
しながら該蓋体4を回転させる。該蓋体4は弾性変形す
るためスムースに回転するが、上記蓋体3の内周面と上
記首部3の側壁面71とが面接し、且つ上記垂直リブ8
と上記水平溝9とが嵌合すると、それ以上の回転が抑制
される。また、該回転により蓋体4の上記水平リブ5
a,5bが、それぞれ上記水平構6a,6bに嵌合す
る。これらの嵌合により、蓋体4は適正な位置へ容易且
つ確実に装着される。また、この嵌合状態は、蓋体4及
び首部3の復元弾性力、主として蓋体4の復元弾性力に
より維持される。
【0022】尚、図1に示すように蓋体4の長手方向と
上記角筒部7の長手方向とを合わせて、該蓋体4を上方
から押圧することによっても、蓋体4を適正位置へ装着
することができる。このようにして、蓋体4により容器
本体2の注口部1は閉鎖される。尚、この嵌合状態にお
いて、上記首部3は、図2に示されるように、上記段部
72を含めた全体が上記蓋体4内に収容されている。
【0023】このような嵌合状態にある蓋体4を容器本
体2から取り外すには、該蓋体4を時計回り方向又は反
時計回り方向のいずれかの方向に回転させる。図4は、
嵌合状態にある蓋体4を反時計回り方向(図3における
矢印A方向)に回転させた状態を示している。蓋体4を
回転させると、上記蓋体4の各水平リブ5は、それぞれ
横方向ないし斜め横方向に移動し、該水平リブ5と上記
首部の水平溝6との嵌合状態が解除される。次いで、上
記蓋体4を上記首部3に沿って上方に引き抜く。このと
き、上記水平リブ5は上記角筒部におけるコーナー面7
0に対向しているが、該コーナー面70には水平溝等が
形成されていないので該蓋体4の引き抜きは容易であ
る。
【0024】また、上記蓋体4の回転時に該蓋体4の開
口下端部42が、図4に示すように上記段部72に乗り
上がり、これにより発生する上記蓋体4を上方に持ち上
げる力により、水平リブ5と上記首部の水平溝6との嵌
合状態の解除がより簡単となっている。尚、本形態の容
器は、蓋体4を回転させることにより容易に開蓋可能で
あるが、蓋体4の対角線上にある角部(図3中矢印B,
Bで示す。)を両側から押圧して該蓋体4を変形させる
ことによっても容易に開蓋することができる。
【0025】本形態の容器は、互いに嵌合する上記垂直
リブ8及び上記垂直溝9が上記蓋体4及び上記首部3に
設けられているので、装着時における位置決め性が優れ
ており、蓋体4を適正な位置へ容易且つ確実に装着する
ことができる。
【0026】また、本形態の容器は、互いに嵌合する複
数段の上記水平リブ5及び上記水平溝6が、上記蓋体4
及び上記首部3に設けられているので、蓋体4と首部3
との嵌合状態が極めて強固であり、特に横向きの荷重に
対する対抗力に優れている。例えば落下試験において、
図1に示す容器を、内部に水を充填して1mの高さから
横向きに5度落下させたところ、5度中1度も蓋体4は
容器本体から外れなかった。
【0027】一方、本実施形態の容器は、上記構成を有
してなるので、上述のように嵌合状態が強固であるにも
拘わらず、上記蓋体4を僅かに回転又は変形させること
により、蓋体4と容器本体首部3との嵌合状態を容易に
解除することができる。従って、従来のネジ式タイプの
ように蓋体を数回転させる必要がなく開蓋操作が極めて
簡単である。
【0028】また、本実施形態の容器によると、蓋体4
が首部に嵌合した状態において該蓋体4内周面に当接す
る面(側壁面71)と当接しない面(コーナー面70)
とを上記首部3に有するため、該蓋体4を極めてスムー
ズに回転させることができ、上記水平リブ5と上記水平
溝6との嵌合状態を極めて簡単に解除することができ
る。更に、上記コーナー面70には水平溝等が形成され
ていないので、水平リブ5と水平溝6との嵌合が解除さ
れた後の蓋体4を、極めて軽い力で上方に引き抜くこと
ができる。
【0029】また、本実施形態の容器によれば、上記コ
ーナー面70の基端部に段部72が設けられ、上記蓋体
4を回転させることにより生じる、該蓋体4の開口下端
部42が上記段部に乗り上がる際の力を利用して上記蓋
体4と上記容器本体2との脱離が補助されるようになさ
れているので、小さな力で簡単に蓋体4を容器本体2の
首部3から取り外すことができる。従って、容器本体2
を無理に開けるようなこともないので、開蓋時に内容物
が飛び出したりすることが防止される。
【0030】また、本実施形態の容器における蓋体4
は、容器本体2内の粉粒体等の計量容器として使用可能
であるが、該蓋体4は、図3に示すような円弧状の角部
を有する平断面矩形状の形態を有するため、該蓋体4内
に過剰量の内容物を入れてしまった場合においても該角
部を介して過剰分を容易に容器本体2内に戻すことがで
きる。従って、使用者は、過剰に計量することを気にせ
ずに計量を行うことができ、また、入れたり戻したりを
繰り返しながら厳密な計量を行うことも可能である。
尚、このような観点から、上記円弧状の角部の曲率半径
R(図3参照)は、上記注口部1の半径rよりも小さい
ことが好ましい。
【0031】また、本実施形態の容器によれば、蓋体4
の内周面に水平リブ5が複数段形成されており、これら
は計量用の目盛りとして用いることができるので、容器
本体2内に収容された粉粒体,液体等の計量が容易であ
る。更に、上記複数段の水平リブ5a,5bは、該蓋体
4の深さ方向中央部よりも上記開口下端部42より位置
に形成されているので、該水平リブ5a,5bを計量用
の目盛りとして有効に利用することができる。尚、上記
水平リブ5a,5bを計量用の目盛りとして使用する場
合、上記蓋体4を透明あるいは半透明として外部から水
平リブ5a,5bの位置が確認できるようにするのが好
ましい。
【0032】本実施形態の容器における蓋体4の形成材
料としては、通常公知の各種の合成樹脂を用いることが
でき、弾性変形の容易性、密閉性、開閉作業の容易性の
観点からポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフ
ィン、特にポリプロピレンを好ましく用いることができ
る。また、上記容器本体2の形成材料としては、通常公
知の各種の合成樹脂及びガラス等を用いることができ
る。また、上記蓋体4及び容器本体2の製造方法に特に
制限はなく、それぞれ公知の各種の方法により製造する
ことができる。
【0033】以上、本発明の容器の一実施形態である容
器について説明したが、本発明は、上述した実施形態に
制限されることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変更が可能である。例えば、上記蓋体4の内周面に複
数段の水平リブ5を設け、上記首部3の外周面に上記水
平リブ5に嵌合する水平溝6を設けるのに代えて、蓋体
4に複数段の水平溝を設け、この水平溝に嵌合する水平
リブを首部3に設けても良い。また、上記蓋体4の内周
面に垂直リブ8を設け、上記首部3の外周面に上記垂直
リブ8に嵌合する垂直溝9を設けるのに代えて、蓋体4
に垂直溝を設け、この水平溝に嵌合する垂直リブを首部
3に設けても良い。これらの場合においても、上記実施
形態の容器におけるのと同様の効果が奏される。
【0034】また、互いに嵌合する上記垂直リブ又は垂
直溝は、上記実施形態の容器におけるように、相対向す
る一対の側壁面にそれぞれ設けることが好ましいが、上
記蓋体4の上記垂直領域C1〜C4のいずれか一つにの
み設けても良いし、上記垂直領域C1〜C4の全てに設
けても良い。また、垂直リブ又は垂直溝を設ける位置
は、上記垂直領域内であれば特に制限されず、例えば上
段水平リブ5aと下段水平リブ5bとの間等であっても
良い。但し、小さな垂直リブであっても高い位置決め性
が得られる等の観点から、上記実施形態の容器における
ように、蓋体4の着脱時に変形の少ない上段リブ5aの
上方に設けることが好ましい。
【0035】また、上記実施形態の容器においては、蓋
体4の内周面に上下二段の水平リブ5a,5bが設けら
れ、上記首部3の外周面に上下二段の水平溝6a,6b
が設けられているが、上記水平リブ及び水平溝は三段又
は四段であっても良い。また、上記蓋体4の内周面にお
ける相対向する位置に複数段の水平リブ5が一組のみ設
けられていても良い。
【0036】また、上記蓋体4の形状は、図7(a)に
示すように平断面楕円形の形状であっても良く、図7
(b)に示すように平断面略正方形状であっても良い。
この場合にも過剰計量分を容器本体2内に戻すことが容
易であり、かかる観点から上記楕円形の最小曲率半径
は、容器本体2の注口部1の半径よりも小さいことが好
ましく、平断面略正方形状の場合にも、注口部1の半径
よりも小さい曲率半径を有する円弧状の角部を有するこ
とが好ましい。
【0037】また、上記水平リブ及び水平溝の幅方向の
長さや突出高さないし深さは、互いに嵌合可能で、且つ
蓋体の回転又は変形により嵌合が解除されるような適宜
の値とすることができる。また、上記垂直リブ及び垂直
溝の長さや突出高さないし深さも、互いに嵌合可能で、
且つ蓋体の回転又は変形により嵌合が解除されるような
適宜の値とすることができる。また、上記水平リブ及び
水平溝は、それぞれ上段と下段とで水平方向長さや高
さ、深さが同一でも異なっていても良い。また、上記水
平リブ及び垂直リブの形態は、嵌合の容易性と嵌合強
度、あるいは位置決め性と嵌合強度を適宜に調整するた
め、テーパを付けたりする等、この種の製品の嵌合リブ
の形態を適宜選択することができる。例えば、垂直リブ
の形態は、蓋体4の上方から下方に向かうにつれて幅が
漸減する、扇形、三角形等の形態であっても良い。ま
た、上記注口部1の形状は、円形の他、四角形,三角
形,楕円形状等であっても良い。本発明の容器のその他
の各部の形状や寸法等についても、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲内で適宜に変更することができることは勿論
である。
【0038】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の容器によれば、蓋体の適正な位置への装着を容易且
つ確実に行うことができ、蓋体の嵌合状態が強固で特に
横方向からの荷重に対する対抗力に優れた容器を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態である容器の要部
を示す分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態である容器を一部
破断して示す正面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態である容器を一部
破断して示す平面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態である容器におい
て、嵌合状態にある蓋体を僅かに回転させた状態を一部
破断して示す平面図である。
【図5】図5は、図3の一部拡大図である。
【図6】図6は、図1の容器の蓋体の垂直断面を示す断
面図である。
【図7】図7は、本発明の容器の他の実施形態である容
器を、一部破断して示す平面図である。
【符号の説明】
1 注口部 2 容器本体 3 首部 4 蓋体 40 天面部 41 周壁面 41a,41b 周壁面を構成する側壁面 5 水平リブ 6 水平溝 7 角筒部 70 コーナー面 71a,71b 角筒部を構成する側壁面 72 段部 8 垂直リブ 9 垂直溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注口部を有する容器本体と、該容器本体
    の首部に外力により強制的に外嵌合される合成樹脂製の
    蓋体とからなる容器において、 上記蓋体の内周面に水平リブ又は水平溝が複数段設けら
    れ、上記首部の外周面に、該水平リブ又は該水平溝に嵌
    合する水平溝又は水平リブが設けられており、 上記蓋体の上記水平リブ又は上記水平溝を含む所定幅の
    垂直領域内のいずれかに垂直リブ又は垂直溝が設けら
    れ、上記首部の外周面に、該垂直リブ又は該垂直溝に嵌
    合する垂直溝又は垂直リブが設けられており、 外力により、上記蓋体及び/又は上記容器本体の少なく
    とも一部が弾性変形して上記蓋体の水平リブ又は水平溝
    と上記首部の水平溝又は水平リブとが嵌合し、且つ蓋体
    の垂直リブ又は垂直溝と上記首部の垂直溝又は垂直リブ
    とが嵌合し、これらの嵌合状態が上記蓋体及び/又は上
    記容器本体の復元弾性力により維持され、 上記嵌合状態にある上記蓋体を回転又は変形させること
    により、上記嵌合状態が解除され該蓋体が上記容器本体
    の首部から外れるようになされていることを特徴とする
    容器。
  2. 【請求項2】 上記複数段の水平リブ又は水平溝が、上
    記蓋体の内周面における相対向する位置に少なくとも一
    組設けられ、該蓋体の水平リブ又は水平溝に対応する水
    平溝又は水平リブが上記首部の外周面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の容器。
  3. 【請求項3】 上記首部が、四辺形の各角部を切除して
    形成されるコーナー面と該コーナー面間に存する側壁面
    とからなる平断面形状略8角形の角筒部を備えており、
    上記側壁面それぞれに、上記複数段の水平リブ又は水平
    溝が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の容器。
  4. 【請求項4】 上記コーナー面の基端部に段部が設けら
    れ、上記蓋体を回転させることにより生じる、該蓋体の
    開口下端部が上記段部に乗り上がる際の力を利用して、
    上記蓋体と上記容器本体との脱離が補助されるようにな
    されていることを特徴とする請求項3に記載の容器。
  5. 【請求項5】 上記蓋体が、平断面矩形状、平断面楕円
    形状又は平断面円形状の形態を有することを特徴とする
    請求項1〜4の何れかに記載の容器。
  6. 【請求項6】 上記複数段が二段であり、上段の水平リ
    ブ又は水平溝の上方に上記垂直リブ又は上記垂直溝が設
    けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに
    記載の容器。
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