JPH1099347A - 歯列矯正用支持体 - Google Patents
歯列矯正用支持体Info
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- JPH1099347A JPH1099347A JP21505797A JP21505797A JPH1099347A JP H1099347 A JPH1099347 A JP H1099347A JP 21505797 A JP21505797 A JP 21505797A JP 21505797 A JP21505797 A JP 21505797A JP H1099347 A JPH1099347 A JP H1099347A
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C8/00—Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools
- A61C8/0093—Features of implants not otherwise provided for
- A61C8/0096—Implants for use in orthodontic treatment
Landscapes
- Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
Abstract
とのできる歯列矯正用支持体を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 顎骨の任意の位置に埋め込まれる埋込み
部11と、口腔内に露出するアバットメント12(露出
部)からなる歯列矯正用支持体10である。埋込み部1
1は横断面直径2mm以下である。アバットメント12に
は、口腔内に延設されるアーム部14が設けられてい
る。アーム部14の先端にはフック部15が設けられて
いる。
Description
ける変位・移動の必要な歯(以下、矯正対象歯というこ
とがある)に対して、変位・移動の支点となり得る歯列
矯正用支持体に関するものである。
の悪い患者の為の歯列矯正治療が広く行われるようにな
ってきている。歯列矯正治療の主たる方法は、各歯の表
面にブラケットを接着剤等で固定し、該ブラケットにア
ーチワイヤーを通し、該アーチワイヤーの弾性に基づく
復元力を利用して、個々の歯に押圧・引戻し・捩り等の
外力(本明細書において、矯正力と称することがある)
を加えることによって夫々の歯を相対的に移動させ、全
体として歯列を正しい位置及び向きに変位させて矯正し
ていくというものである(以下、この方法を相対移動型
矯正と称することがある)。尚、上記矯正力を加える部
材としては上記アーチワイヤーの他に、ゴム製リング,
樹脂製チェーン,金属製コイルスプリング,若しくは補
助ワイヤー等が用いられており、これらゴム製リング等
を、上記ブラケットや歯に接着したリンガルボタン等に
係止して矯正力を加える。
く、各歯は他の歯との関係において相対的に移動するも
のであり、例えば隙間の開いた2本の歯に対して互いに
引っ張り合う方向に力を加えたときは、上記2本の歯が
向き合う方向に夫々移動することになる。このとき上記
2本の歯の大きさに大小差があるときには、大きな歯は
あまり移動せず、小さな歯が大きく移動する。
とから、歯列矯正の際の支持歯(固定源)として利用す
ることが多く、一般的には臼歯、特に第1大臼歯(6番
大臼歯)を支持歯として用いている。
正を行うに当たっては、無歯部分に人工歯根(インプラ
ント)を植え込んで臼歯の代わりとし、該人工歯根のア
バットメントに設けられたアーチワイヤー挿通路にアー
チワイヤーを通して矯正するという方法が提案されてい
る(アメリカ特許第4988292 号)。
型矯正により行われているが、歯の移動の支点となるも
のが歯(例えば第1大臼歯)であるから、支点である歯
自身が移動し、元々正しい位置にあった支持歯がその正
しい位置からずれてしまう恐れがある。従って、移動し
た支持歯を更に矯正移動したり、また上記支持歯が動か
ないように予め他の歯と連結する、といった治療法が採
られており、この様に複雑な矯正移動,矯正手法を必要
とする場合がある。そのため治療期間が長期に亘り、患
者への負担が大きいものとなる問題がある。
打ち込んでおき、支持歯に接着した支え棒が上記金属ピ
ンに当接することによって、上記支持歯がそれ以上移動
しないようにする方法が提案されているが、まだまだ不
十分である。
が小さい患者に対しては、急速拡大装置を用いて上顎の
正中口蓋縫合を急速に押し広げ、歯列弓を大きくする治
療が行われる。
っている上顎を表す図であり、歯に取付けた帯環42に
急速拡大装置40を接続し、該急速拡大装置40の拡大
ネジを回すことによって正中口蓋縫合41を矢印G方向
に押し広げている。
押し広げる治療においても問題がある。即ち押し広げる
力が作用する部位が歯であることから、力の加えられて
いる歯が頬側に傾斜し、歯列を乱すのである。
点として歯を利用しない治療方法として、小型のインプ
ラントを歯茎下の顎骨に植え込んで、このインプラント
を支点として矯正対象歯に引戻し等の矯正力を与えると
いう方法が考えられる。この方法における矯正力の与え
方は、歯に固定されたブラケット(或いはリンガルボタ
ン)と上記インプラントとを樹脂製チェーンやバネ等で
接続して行う。この方法では、歯を移動の支点として用
いていないから、正しい位置にある歯に悪影響を与えず
に治療を行うことができ有利である。しかしながら下記
に述べるように、症例によっては未だ複雑な矯正手法,
矯正移動を行わなければならない場合がある。
っている例を表す正面図であり、上顎の歯茎下の顎骨に
インプラント50が植立され、前歯1に固定されたブラ
ケット34と上記インプラント50が樹脂製チェーン5
2によって連結されている。前歯1を圧下させる矯正力
は、インプラント50を支点とし、ブラケット34を樹
脂製チェーン52によって引っぱることによって与えら
れ、この矯正力によって前歯1が圧下移動していく。
ましい方向は、前歯1の真上、即ち図32に示す矢印K
方向であり、前歯1の真上にインプラント50を植立
し、引戻力を与えるのが最も好ましい。しかし、矢印K
方向の位置には歯神経が通っており、また歯根があるた
め、当該位置にインプラント50を植立すると歯神経等
を傷つけてしまう問題がある。また矢印K方向の位置は
前歯移動(圧下)方向にあたる為、前歯の移動の邪魔に
なるという問題がある。
す様に、前歯1と前歯2の間の歯茎下の顎骨に植立せざ
るをえず、この場合は、矢印L方向に向かって矯正力が
与えられることになり、すると前歯1は斜めに圧下さ
れ、傾斜してしまう。そこで、この傾斜を矯正するため
に他の歯と連結するといった手法が必要となり、つまり
この様に複雑な矯正治療を行わなければならないという
問題がある。
あるから、本症例において前記相対移動型矯正を行った
場合は、支持歯を移動させてしまう力が大きく、従って
支持歯が正しい位置から容易にずれることになる。
表す図であり、図に示す様に上顎には大口蓋神経55a
や鼻口蓋神経55b等が通っている。図33に示す神経
の他にも、上顎や下顎には種々の神経が通っており、イ
ンプラントを植立するにはこれら神経を避ける必要があ
るため、インプラントの植立位置が非常に制限されるこ
とになる。従って前述の様に、複雑な矯正治療を行う必
要のある症例が多々ある。
る歯に悪影響を与えることなく、矯正対象歯に対して最
も好適な支点から矯正力を与えることができ、その結果
複雑な矯正治療を行わずに矯正できる歯列矯正用支持体
を提供することを目的とする。また歯に負担をかけずに
正中口蓋縫合を拡大することができる歯列矯正用支持体
を提供することを目的とする。
支持体は、顎骨の任意の位置に埋め込まれる埋込み部
と、口腔内に露出する露出部からなる歯列矯正用支持体
であって、前記埋込み部はその横断面の最大径が2mm以
下であり、前記露出部は口腔内に延設されるアーム部を
有すると共に、該アーム部はフック部を有することを要
旨とする。
を避けつつ前記歯列矯正用支持体を顎骨に植立し、前記
アーム部に設けられた前記フック部が所望の支点位置に
くるようにする。そして歯に固定したブラケット等と前
記フック部を樹脂製チェーン或いは金属製コイルスプリ
ング等で連結して、押圧,引戻し等の矯正力を与える。
この矯正力により矯正対象歯は前記フック部を支点とし
て移動し矯正される。
アーム部によって、矯正力の支点となるフック部の位置
が、顎骨への植立位置とは離れた位置となるから、神経
等を避けた位置に上記支持体を植立しても、矯正力を与
えるのに最も好ましい位置にフック部をもってくること
ができる。しかも植立位置とフック部との距離や方向
は、アーム部の方向や長さを適宜設定することによって
自由に決めることができ、広い自由度をもっている。
ければならない様な症例であっても、本発明に係る上記
歯列矯正用支持体を用いれば、歯を正しい位置,方向に
直接移動させることができて矯正過程が簡略化し、ひい
ては治療期間が短縮する。
て、本発明に係る支持体はその埋込み部の横断面の最大
径が2mm以下と細いから、神経等を避けて埋め込むこと
が容易である。例えば、神経と神経の間が3mm程の間隔
しか空いていない場所であっても、細い埋込み部である
から植立することが可能である。加えて埋込み部が細い
ことから、生体への為害作用が少ない。
の最大径が1.5mm以下であり、より一層好ましくは1
mm以下である。前述の如く、細い方が神経等を避け易
く、また生体為害作用が少ないからである。一方細すぎ
ると、矯正力に抵抗できずに埋込み部が顎骨から抜け出
てしまう恐れがあるから、0.5mm以上が好ましい。
応できる強度があれば十分であって、この矯正力は通常
100〜300g であり、大きくてもせいぜい1kg以内
の力であるから、前記の様に埋込み部の太さが横断面最
大径2mm以下、更には1mm以下という様に細いものであ
っても、十分に歯列矯正治療に用いることができる。上
記埋込み部の形状としては棒状のものが挙げられ、その
横断面(軸心に直交する平面)の形状としては円形,楕
円形,多角形等が挙げられる。
込み箇所の骨の厚さを確認して、適切な長さのものを用
いると良い。尚該埋込み部のうち顎骨を貫通させないタ
イプの長さとしては、例えば5〜15mmが推奨される。
短過ぎると矯正力に対応できなくなる恐れがあり、一方
長すぎると顎骨に悪影響を及ぼす恐れがあるからであ
る。歯列矯正用支持体の材質としてはチタンまたはチタ
ン合金を用いることが好ましい。チタンやチタン合金は
生体親和性に優れているからである。
内分解性ポリマー(ポリグリコール酸,ポリ乳酸等)等
をコーティングしても良く、これにより生体親和性が向
上する。またアーム部に設けられたフック部は1つに限
らず、2以上設けても良い。
記露出部と前記埋込み部が互いに別体で構成され、使用
時に結合一体化されるものであることが好ましい。尚こ
の露出部は前述の様に本質的には口腔内に露出するもの
であるが、該露出部を構成する部材の一部が歯肉内に埋
入されている場合であっても本発明に包含される。また
上記埋込み部は前述の様に本質的には顎骨内に埋め込ま
れるものであるが、該埋込み部を構成する部材の一部が
顎骨外に出ている場合であっても本発明に包含される。
可能であると、埋込み部を顎骨に植立した後に、例えば
治療途中においてフック部の位置(支点)を変更したい
場合が生じても、所望の位置にフック部がくる様な露出
部に付け換えることができる。また例えば埋込み部が顎
骨に癒着・固定されるまでの間、この支持体を用いての
歯列矯正を行わないのであれば、その間露出部を外して
頬唇や舌に対する違和感を少しでも軽減することができ
る。
がネジ接合により行われるものであることがより好まし
い。該ネジ接合により露出部と埋込み部を強固に取り付
けることができる。また本発明に係る歯列矯正用支持体
は、前記結合一体化がソケット型嵌合により行われるこ
とが好ましい。
合を前記露出部と前記埋込み部の夫々の多角形同士のソ
ケットで構成することにより、前記埋込み部の軸心と直
交する面内(以下、水平面と称することがある)でのア
ーム部の取付方位(以下、水平方向と称することがあ
る)を選択可能に構成されたものであることが好まし
い。
れた凹凸同士の菊座型嵌合により、前記埋込み部の軸心
と直交する面内(水平面)でのアーム部の取付方位(水
平方向)を選択可能に構成されたものであることが好ま
しい。この様に上記ソケット型嵌合や上記菊座型嵌合の
方向を変えて取付けることによって、アーム部を所望の
水平方向に容易に向けることができる。
埋込み部の嵌合面が嵌合方向にテーパを形成したもので
あることが好ましい。この様に嵌合部分をテーパとする
ことによって、露出部と埋込み部を隙間なく固定するこ
とができる。
記アーム部の軸心と前記埋込み部の軸心とのなす角度
(以下、上向き角度と称することがある)が、90゜〜
180゜であることが好ましい。より好ましくは、該上
向き角度が90゜〜160゜である。
ーム部を上向きに向けることで、アーム部に備えられた
フック部を歯茎等から離すことができ、これによってフ
ック部とブラケット等を繋ぐ樹脂製チェーン等を歯茎に
触れないようにすることができる。樹脂製チェーン等が
歯茎に接触すると、炎症を起こす場合があるが、この様
に樹脂製チェーン等を離すことができることは有利であ
る。尚、歯茎から離し過ぎると頬唇や舌に違和感を与え
るから、上記上向き角度を適宜選択し、最も違和感の少
ないものを使用すると良い。
の水平方向や上向き角度を、適宜選択して組合わせるこ
とにより、矯正力の支点として最も好ましい位置にフッ
ク部をもってくることができる。
さが調節可能に構成されたものであることが好ましい。
この場合は埋込み部を顎骨に植立し、該埋込み部に露出
部を取り付けた後(埋込み部と露出部が一体成形された
ものにあっては、埋込み部を顎骨に植立した後)におい
ても、上記アーム部の長さを変更して、好適な位置にフ
ック部をもってくることができる。
記アーム部が複数であっても良い。この様にアーム部を
複数とすることにより、1つの埋め込み位置から2以上
の支点(フック部)を異なる方向に設けることができ
る。
記アーム部が板バネであっても良く、この場合はこのア
ーム部の復元力(弾性力)によって歯の矯正移動を行う
ことができる。
体の実施例1を示す図であり、図1の(a) は正面図、図
1の(b) は上面図、図1の(c) は右側面図で、図2の
(a) は図1(b) のIIa−IIa線断面図、図2の(b) は図
1(a) のIIb−IIb線断面図である。
込み部11と、口腔内に露出するアバットメント(露出
部)12、及びこれら埋込み部11とアバットメント1
2を固定する雄ネジ13からなっている。本実施例1の
埋込み部11は概ね円柱状をしており、その横断面直径
Cは1mmであり、埋め込まれる部分の長さDは5mmであ
る。
されるアーム部14が設けられ、該アーム部14の先端
にはフック部15が設けられている。本実施例1では、
図1(a) に示す様にアーム部14は埋込み部11の軸心
に対して90゜の角度に張出しており(上向き角度90
゜)、アーム部14の長さLは約4mmとなっている。
けられており、該結合部11bは上端に向かって断面直
径が小さくなるテーパとなっている。一方アバットメン
ト12に設けられた結合部16は、上記結合部11bに
嵌合する逆テーパとなっている。また結合部11bの内
部には雄ネジ13に螺合する雌ネジ穴11cが設けられ
ている。上記結合部16,11bにおいてアバットメン
ト12と埋込み部11が結合できる様になっており、ネ
ジ13によって強固に結合される。
と埋込み部11の結合部11bがテーパ嵌合となってい
るから、雄ネジ13で締めこんでいく際に、これらテー
パがぴったりと合った時点で締め込みが止まって固定さ
れることになり、隙間なくアバットメント12と埋込み
部11が結合される。
に当たることによって止まる構造とした場合は、雄ネジ
13の長さを雌ネジ穴の長さに丁度合わせておく必要が
あり、高度な加工技術が要求されるが、上述の様にテー
パ嵌合の場合は、雌ネジ穴11cの深さを雄ネジ13の
長さに合わせる必要がなく、技術的に製造が容易であ
る。尚、上記テーパ嵌合の場合は、雄ネジ13の長さよ
りも雌ネジ穴11cを深くしておく必要がある。また、
埋込み部11とアバットメント12の結合部11b,1
6は、図2(b)に示す様に夫々正6角形となって、嵌合
できる様になっている。
14の張出す水平方向を60゜ずつ変更することがで
き、この様にして埋込み部11に対するアバットメント
12の取付角度を水平方向に適宜選択することによっ
て、アーム部14を水平面における所望の方向に向ける
ことができ、その結果、矯正移動の支点となるフック部
15を所望の位置にすることができる。
列矯正用支持体の実施例2を示す図であり、図3の(a)
は正面図、図3の(b) は上面図、図3の(c) は右側面図
で、図4の(a) は図3(b) のIVa−IVa線断面図、図4
の(b) は図3(a) のIVb−IVb線断面図である。
4とは異なって、上向き角度が135゜となっており
(図3の(a) 参照)、また口腔内に露出するアバットメ
ント12のうちアーム部14を除いた部分の高さが、や
や短いものとなっている。他は実施例1と同様であり、
アーム部24の先端にフック部25が設けられている。
尚、図1,2と同様の構成部分については同一の符号を
付して重複説明を避ける。
ているものは、フック部25が歯茎に接触せず、またフ
ック部25に連結する樹脂製チェーン等を歯茎に接触し
ないようにすることができる。加えて、歯茎と離れてい
るから、フック部25への樹脂チェーン等の取付操作が
容易である。
歯列矯正用支持体10の実施例3〜5を示す斜視図であ
り、図5は実施例3、図6は実施例4、図7は実施例5
を表す。また、図8は本発明に係る歯列矯正用支持体1
0の実施例6を示す上面図である。
面直径)は1.5mmであり、上記実施例1,2に比べ太
いものとなっている。また実施例1〜4ではフック部2
5の孔が上向きに開いているのに対し、実施例5におい
てはフック部27の孔は横向きに開いている(図7)。
また実施例6においては、アバットメント62のアーム
部64先端に設けられているフック部65が、カギ型と
なっており(図8)、樹脂製チェーン等を引っかけ易く
なっている。尚、図1〜4と同じ構成部分については同
一の符号を付して重複説明を避ける。
用支持体の実施例7を示す図であり、(a) はその正面図
で、(b) は上面図である。本実施例7においては、アバ
ットメント72のアーム部74が、複数のリングの連な
った形状となっている。該アーム部74はリング毎に適
宜切断することができ、これによりアーム部74の長さ
を短くすることができる。そしてこのアーム部74の先
端のリングが、フック部75となる。従って本実施例7
ではアバットメント72を埋込み部11に装着した後に
おいても、アーム部の長さを調節することができ、即ち
矯正移動の支点となるフック部の位置を長さ方向に調節
することができる。尚アーム部の長さ調節手法として
は、本実施例7に限るものではなく、例えば長さ方向に
伸縮自在に構成されたアーム部を用いても良い。
先端のリングのみをフックとして用いるだけでなく、ア
ーム部74の途中のリングをフック部として用いること
もでき、ひとつの歯列矯正用支持体から2カ所以上の矯
正移動の支点(フック部)を採ることもできる。
係る歯列矯正用支持体の実施例8,9を示す上面図であ
り、図10が実施例8,図11が実施例9を示す。本実
施例8,9ではアーム部84a,84b,94a,94
bが2つ設けられ、その先端に夫々フック部85a,8
5b,95a,95bが備えられている。実施例8では
この2つのアーム部84a,84bが180゜に開いた
位置関係となっており、実施例9では2つのアーム部9
4a,94bが90゜に開いた位置関係となっている。
列矯正用支持体から異なった方向に2つの矯正移動の支
点(フック部)を採ることができる。尚2つのアーム部
の位置関係は上記実施例8,9の様に90゜や180゜
に限るものではなく、様々な配置とすることができる。
またアーム部を3つ以上設けても良く、この場合は1つ
の支持体で3つ以上の支点を採ることができることとな
る。
矯正用支持体の実施例10を示す斜視図である。この歯
列矯正用支持体100では、埋込み部11に取り付けら
れるアバットメント(露出部)102のアーム部104
が板バネとなっている。そして該アーム部104の先端
にフック部105が設けられている。
ら、このバネの復元力により歯を矯正移動させることが
できる。例えば図12に点線で表す様にアーム部104
を湾曲させた状態でフック部105を歯に取り付ける
と、矢印N方向に復元力が働いて、歯を移動させること
になる。
矯正用支持体の実施例11を示す図であり、(a) がその
正面図、(b) が上面図である。この歯列矯正用支持体1
10のアバットメント(露出部)112は、両翼に伸び
た板バネのアーム部114a,114bを有しており、
該アーム部114a,114bの先端には夫々フック部
115a,115bが設けられている。そしてネジ11
3によって上記アバットメント112が埋込み部11に
取り付けられている。
同様に、アーム部114a,114b(板バネ)の復元
力によって歯を矯正移動することができるものであり、
例えば図13の(a) に点線で表す様にアーム部114
a,114bを湾曲させた状態でフック部115a,1
15bを歯に取り付けると、矢印M方向に復元力が働い
て、歯を移動させることになる。
矯正用支持体の実施例12を示す図であり、(a) は該支
持体の斜視図、(b) はこの支持体の埋込み部151の軸
線方向の断面図であり、埋め込まれるところの一部分を
表している。
れており、他は前記実施例4と同じ構成となっている。
この様に埋込み部151を雄ネジとすることによって、
顎骨と埋込み部151が強固に固定されることになる。
51のネジは、ネジ山の角度が小さく、ネジのピッチに
比べてネジ溝151bの幅が広くなっている。この様な
ネジ形状の場合は、埋込み部151を顎骨へねじ込む際
に、ネジ山で顎骨を切る様にしてねじ込むことになるか
ら、抵抗が小さく、従ってねじ込み操作が楽であり、ま
たねじ込み時にネジの頭部が破損するといった心配が少
ない。
列矯正用支持体の実施例13を表し、該支持体の埋込み
部161の埋め込まれるところの一部分を表す軸線方向
の断面図である。本実施例13では、埋込み部161の
ネジ山161aの高さが高低異なって形成されている。
この様なネジ形状の場合は、低い方のネジ山161aが
顎骨に接触せずにねじ込まれることとなり、つまり低い
方のネジ山161aにおいては接触抵抗を受けないこと
になる。従って全体としてねじ込みの抵抗が低減され、
ねじ込み操作が一層楽となり、またねじ込み時にネジの
頭部が破損するといった心配がより少なくなる。
係る歯列矯正用支持体の実施例14を表す斜視図であ
り、図17はこの支持体170の縦断面を表す図であ
る。また図16の(b) はこの支持体170の各パーツを
取り外した様子を表す斜視図である。
171と、口腔内に露出するアバットメント(露出部)
172、及び固定用のネジ173からなり、更に上記ア
バットメント172は上部材177と下部材176から
なっている。該上部材177には先端にフック部15を
備えたアーム部14が設けられている。
部分177b,176bは、放射状に凹凸が形成された
菊座となっており、上部材177と下部材176が水平
方向に角度変更可能に菊座嵌合される様になっている。
従って上記アーム部14を水平方向の所望角度に向ける
ことができ、しかもこの角度は上記凹凸のピッチ毎の微
調整が可能である。
られており、該孔部177cに上記ネジ173を挿通し
て下部材176の雌ネジ部176aに締め付けることに
よって、上部材177と下部材176がしっかりと固定
される。また上記埋込み部171は、その上部に設けら
れた雄ネジ部171aを上記下部材176の雌ネジ部1
76aに螺合させることによって、アバットメント17
2に固定(結合一体化)される。
矯正用支持体の実施例15を示す図であり、(a) が上面
図で、(b) が(a) のB−B線断面図である。この歯列矯
正用支持体140のアバットメント(露出部)142
は、4つのアーム部144を有する上部材142bと、
埋込み部141に接続される下部材142aからなり、
これら上部材142bと下部材142aはネジ143に
よって結合される様になっている。この様にアバットメ
ントを2部材で構成するようにしたり、またアーム部を
4つ設けるようにしても良い。
矯正用支持体の実施例16を示す斜視図である。本実施
例16の歯列矯正用支持体120は、埋込み部121の
両端に夫々アバットメント(露出部)122a,122
bがネジ13によって取り付けられている。上記アバッ
トメント122a,122bはアーム部124a,12
4bを有し、その先端にはフック部125a,125b
が設けられている。
れるものであり、2つのアバットメント122a,12
2bに備えられた各フック部125a,125bを支点
として、樹脂製チェーン等により矯正対象歯に矯正力を
与えることができる。
矯正用支持体を変形したものを示す斜視図である。本参
考例の支持体130も顎骨を貫通させて用いるものであ
り、埋込み部131の両端に夫々アバットメント(露出
部)132a,132bが取り付けられている。そして
アバットメント132a,132bには夫々フック部1
35a,135bが設けられているが、この支持体13
0はアーム部を有さず、埋込み部131の植立位置が支
点となる。尚、露出位置(埋め込み位置)を支点として
用いることのできる症例の場合に、この参考例のような
歯列矯正用支持体を用いることができる。
ト122a,122bにアーム部124a,124bを
有する支持体120を示し、上記参考例では両方のアバ
ットメント132a,132bともアーム部を有さない
支持体130を示したが、本発明においては、一方のア
バットメントのみにアーム部を有する歯列矯正用支持体
とし、他方のアバットメントをアーム部を有さないもの
としても良い。
等によって埋込み部の植立位置に制限を受けたとして
も、アーム部を所望方向に延設することによって、支点
となるフック部を所望の位置にもってくることができ
る。
の様に実施例を示す図面を参照しつつ具体的に説明した
が、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、
前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて
実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の
技術的範囲に包含される。
の他、埋込み部の太さや長さ、アーム部の長さ、また埋
込み部の軸心に対するアーム部の角度(上向き角度)等
を種々変形変更することが可能であり、これらを適宜選
択し、症例に合わせて好適な支持体を用いると良い。
尚、上記実施例1〜9,12,14,16の様にアーム
部がバネでないタイプの支持体においては、アーム部の
長さとして1.5〜5mmが推奨される。
(b) に示す様に、埋込み部の軸線と直交する平面におけ
る断面形状が円形のものを示したが、これに限るもので
はなく、楕円形や多角形等であっても良い。尚例えば、
埋込み部の断面(軸線と直交する平面)を三角形として
その外表面にネジを形成したものにあっては、該三角形
の頂点部分のネジ山に比べて、三角形の辺中央部分のネ
ジ山の方が、ネジの軸心からの距離が短くなる、即ち低
くなるから、辺中央部分のネジ山が顎骨に接触しないこ
とになり、上記実施例13と同様にねじ込み時の抵抗が
低減される。
する高さとしては、特に限定されるものではないが、操
作性の観点からある程度の高さを必要とし、一方舌や頬
粘膜に対する違和感をやわらげるという観点や、支持体
の埋め込まれている部分にかかる力を小さくするという
観点からは、できるだけ低いものが好ましい。アーム部
が上方や斜め上方に向いているものはアバットメントの
露出高さが高くなるが、このアーム部分以外のアバット
メントの部分、即ち土台部分の高さとしては、例えば
1.5〜3mmが推奨される。
様な丸型やカギ型形状に限らず種々の形状とすることが
でき、樹脂製チェーンや金属製コイルスプリング或いは
ブラケット,リンガルボタン等を連結できる形状であれ
ば良い。また、例えばアーム部を長円形とし、その先端
に樹脂製チェーン等を取付ける様にしても良く、この場
合は上記長円形アーム部の上記先端がフック部となる。
尚、舌や頬粘膜に刺激の少ない形状が望ましい。
16が6角形で嵌合するものとなっているが、これに限
るものではなく、例えば8角形であっても良く、この8
角形の場合はアーム部を水平方向に45゜ずつ変えるこ
とができる。この様に、様々の多角形が適用でき、所望
の水平方向に向けることができる。
部)と埋込み部を別体で構成したものを示したが、アバ
ットメントと埋込み部が一体成形された歯列矯正用支持
体であっても良い。尚、アバットメントと埋込み部が別
体の支持体は、アーム部の長さや上向き角度等の異なる
形状のアバットメントに、種々付け換えることが可能で
あり、従って埋込み部を顎骨に埋め込んだ後において
も、所望形状のアバットメントを適宜選択して上記埋込
み部に結合させることにより、症例に合わせてフック部
が所望の位置にくる様に変更することができる。
つの部材で構成したが、これに限るものではなく、例え
ば、アバットメントとの結合部と、顎骨に埋入する部分
との2部材から構成し、これらを結合一体化する構造と
しても良い。
発明の歯列矯正用支持体を顎骨に埋め込む工程につい
て、図21,22を用いて説明する。尚ここでは上記実
施例3に示した歯列矯正用支持体を例にとって説明を行
っている。
部(アバットメント12への結合部)に蓋をしておき、
歯茎の粘膜31を切開し、顎骨30にドリル等で穴を開
け、上記埋込み部61を埋め込む。そして、粘膜31の
開口部31aを縫合し、傷口が治癒し、埋込み部61と
顎骨30が強固に固定されるのを待つ(図21)。この
様に一旦治癒するのを待つことで、傷口が細菌等に汚染
されるのを防ぐことができる。
り除き、仮蓋17を取り外してアバットメント12を埋
込み部61に装着し、これらをネジ13で固定する(図
22)。
ドリル等で穴を開ける様にしたが、本発明の歯列矯正用
支持体の埋込み部は細いから、予め穴を開けることな
く、直接、歯列矯正用支持体を顎骨に打ち込む様にして
も良い。
1を埋め込んだ後すぐにアバットメント12を取付け、
矯正治療を開始しても良い。特に、支持体を用いての矯
正治療期間が短い場合は、傷口の汚染を過度に心配する
必要がない。
えば傷口に抗生物質を塗る、または大変細い支持体を用
いる等)には、埋込み部とアバットメントが一体成形さ
れた支持体を用い、これを顎骨に植立して、粘膜の縫合
を行わずに、上記アバットメントを粘膜上に露出させた
状態のままで、埋込み部が顎骨に強固に固定されるのを
待つ様にしても良い。
体を用いて行う矯正治療の方法について具体的に説明す
る。
場合の矯正手法を示す図であり、例えば上記実施例1〜
7,12,14の様なアーム部が1つのタイプの歯列矯
正用支持体を用いた場合を示している。
ラケット34やリンガルボタン35が接着されており、
一方、顎骨30には支持体10が植立されている。該支
持体10のフック部25には樹脂チェーン37の一方が
取付けられ、他方がブラケット34やリンガルボタン3
5に取付けられている。そしてこの樹脂チェーン37の
張力によって臼歯36が下方(歯槽骨側)へ引っ張られ
て、圧下(矯正移動)する。
る場所等によって多少の制限を受けることがあり、矯正
の為の最も好ましい支点の位置から外れる場合もある
が、所望の長さのアーム部を有する歯列矯正用支持体1
0を用い、該アーム部を所望の方向に向けて固定するこ
とで、支点となるフック部を最も好適な位置にもってく
ることができる。従って、所望の支点に向かって矯正力
を作用させ、歯を直接移動させることができる。
せる場合の治療手法を示す図であり、上顎左側の歯列を
表した図である。本例においても上記実施例1〜7,1
2.14の様なアーム部が1つのタイプの歯列矯正用支
持体を用いた場合を示している。
歯)の方へ引き寄せる矯正を行うものであり、歯5近傍
の頬側及び舌側に支持体10a,10bが植立されてい
る。歯3に取付けられたブラケット34と上記支持体1
0aは樹脂チェーン37aによって連結され、一方歯3
に取付けられたリンガルボタン35と上記支持体10b
が樹脂チェーン37bによって連結されている。そして
上記支持体10aを支点として樹脂チェーン37aによ
りブラケット34を引っ張ると共に、上記支持体10b
を支点として樹脂チェーン37bによりリンガルボタン
35を引っ張っており、この様に平均的に矯正力を与え
ることにより、歯3を捻転させることなく、所望の位置
に矯正移動することができる。
神経等によって多少制限を受けるが、前述と同様に、ア
ーム部によってフック部を最適位置にもってくることが
できるから、歯を所望の位置に向けて直接移動させるこ
とができる。更に、樹脂製チェーン37a,37bが歯
茎に触れないように、アーム部によってフック部を所望
の位置にもってくることもできる。
す症例と同様に、前歯1を圧下させる場合の治療方法を
説明するための正面図である。尚本図示例においては上
記実施例6の歯列矯正用支持体10を用いている。
等の存在によって前歯1と前歯2の間(図32に示すイ
ンプラント50の位置と同じ)となっても、アーム部6
4によってフック部65を矢印K方向の位置にもってく
ることができ、該フック部65とブラケット34を樹脂
製チェーン37で連結して引戻力を与えることによっ
て、歯を所望の位置に直接圧下移動させることができ
る。
好ましい支点(方向)から矯正力を与えることができる
から、他の歯と連結するといった複雑な手法を採らずに
矯正治療が行え、治療期間も短いものにできる。
に犬歯を遠心移動させる場合の治療手法を示す図であ
り、上顎右側の歯列を表した図である。本治療例4では
上記実施例10の様なアーム部が板バネタイプの歯列矯
正用支持体を用いた場合を示している(図12参照)。
り、一方歯3の舌側にはリンガルボタン35が接着され
ている。図26や図12(点線参照)に示す様に、支持
体100のアーム部104をたわませて、該アーム部先
端のフック部105を上記リンガルボタン35に取付
け、上記アーム部104の復元力によって歯3を遠心側
に移動させる(矢印N参照)。
せる場合における治療方法を説明するための図であり、
上顎の断面を表している。本治療例5では、上記実施例
11の様な板バネのアーム部を2つ有しているタイプの
歯列矯正用支持体110を用いた場合を示している(図
13参照)。
り、一方2つの歯6の舌側には夫々リンガルボタン35
a,35bが接着されている。図27や図13(a) (点
線参照)に示す様に、支持体110のアーム部114
a,114bをたわませて、該アーム部先端のフック部
115a,115bを夫々上記リンガルボタン35a,
35bに取付ける。上記アーム部114a,114bの
復元力によって2つの歯6が圧下移動する(矢印M参
照)。
支持体を用いて4つの歯を矯正移動させる場合の治療方
法を説明するための図であり、上顎の歯列を表した図で
ある。本治療例6では上記実施例15の様な4つのアー
ム部を有するタイプの歯列矯正用支持体140を用いて
いる(図18参照)。
おり、これら2つの支持体140は共同して4つのアー
ム部144を有している。該各アーム部144は板バネ
となっており、アーム部144先端には夫々フック部が
設けられている。歯5R ,7 R ,5L ,7L の舌側には
夫々リンガルボタン35が接着されており、該リンガル
ボタン35に上記フック部が夫々取付けられ、上記アー
ム部144の復元力によって歯5R ,7R ,5L ,7L
が矯正移動する。
つ用いた(即ち埋め込まれる部分が2カ所ある)が、1
つの歯列矯正用支持体で上記の様に4つの歯を矯正移動
させる治療を行っても良い。なお上記治療例6のように
複数の歯列矯正用支持体を用いる、即ち2カ所で植立す
ることによって、強い矯正力に対しても支持体が耐え得
る様になる。
様に臼歯を圧下する矯正方法の場合を説明するための図
であり、(a) は側面図(歯肉や顎骨部分は断面で表して
いる)、(b) は上面図である。本治療例7では上記実施
例16の様な埋込み部を貫通させるタイプの歯列矯正用
支持体120を用いた場合を示している(図19参
照)。
れたバンド33にはブラケット34やリンガルボタン3
5が接着されている。一方顎骨30には支持体120が
貫通して植立されている。尚支持体120は、神経を避
けて、また歯36や歯根膜を傷つけない様にして、歯3
6と隣接する歯7と間に植立されている。
122bは頬側と舌側に露出しており、この支持体12
0のフック部125a,125bとブラケット34,リ
ンガルボタン35は夫々樹脂チェーン37で連結され、
該樹脂チェーン37の張力によって下方(歯槽骨側)へ
引っ張り、歯を圧下移動させる。
a,124bの長さや角度を適宜選択することによっ
て、アーム部124a,124b先端のフック部125
a,125bを矯正の支点とするための最も好適な位置
にもってくることができる。またブラケット34,リン
ガルボタン35を平均して引っ張ることによって、歯3
6を傾斜させることなく圧下移動できる。
ら、上記治療例1では支持体10に加わる力によって、
該支持体10の埋込み部が次第に傾いてくるといった懸
念もあるが、本治療例7で用いる実施例16の支持体1
20では、埋込み部121に平均して力が加わることに
なるから、埋込み部121が傾く心配がない。
持体130(図20参照)を用いて、4番小臼歯を遠心
移動させる場合の治療手法を説明するための図であり、
上顎右側の歯列を表している。
通して植立されており、一方歯4(4番小臼歯)にはそ
の頬側にブラケット34が接着され、また舌側にリンガ
ルボタン35が接着されている。
頬側に露出しており、また支持体130のアバットメン
ト132bは舌側に露出しており、このアバットメント
132aのフック部135aと上記ブラケット34がコ
イルバネ38aによって連結され、またアバットメント
132bのフック部135bと上記リンガルボタン35
がコイルバネ38bによって連結されている。
して上記コイルバネ38a,38bによってブラケット
34及びリンガルボタン35を引っ張ることにより(図
30に示す矢印参照)、歯4を捻転させることなく、所
望の位置に矯正移動することができる。
ない歯列矯正用支持体130を用いた場合を示したが、
本症例において上記実施例16に示す様なアーム部を備
えた歯列矯正用支持体120を用いても良く、該実施例
16のような支持体120を用いれば、アーム部によっ
て支点となるフック部を所望の位置にもってくることが
でき、加えてコイルバネ等が歯茎に触れない様にするこ
ともできる。
いて上顎の正中口蓋縫合を広げる治療方法を説明するた
めの図であり、上顎を表している。この様に正中口蓋縫
合を広げる治療法においても本発明の歯列矯正用支持体
を利用することができ、この場合は上記実施例1等の様
な貫通させないタイプの支持体を用いる。
装置40に接続し、急速拡大装置40の押し広げる力を
上記支持体10に伝え、該支持体10によって上顎を左
右に押し広げる。
歯に作用させていたが、本発明に係る支持体を用いれ
ば、押し広げる力を支持体を通じて上顎骨に対し直接作
用させることができるから、歯に全く負担をかけること
なく、正中口蓋縫合41を拡大できる。尚、本発明に係
る歯列矯正用支持体を用いた歯列矯正方法を、上記治療
例を挙げて具体的に説明したが、上記例に限定される訳
ではない。
イルバネによって引戻しの外力を与えたが、コイルバネ
等を用いて押圧力を与える治療を行っても良く、いずれ
も本発明の支持体を用いて矯正移動することができる。
また歯に固定されている部材としてブラケットやリンガ
ルボタンを例示したが、その他、歯列矯正治療において
歯に接着して用いられる通常の部材で良く、この部材と
上記支持体を線状の弾性体等でかけ渡して用いる。
顎骨から引き抜いて取り除くと良い。或いは、本発明の
歯列矯正用支持体は細いものであるから、そのまま顎骨
に埋入させた状態にしておいても、生体に対して不都合
はない。
体は、神経等を避けて顎骨に植立しながらも、歯の矯正
移動の支点となるのフック部を、所望の位置にもってく
ることができる。また埋込み部が細いから植立位置の自
由度が高い。
最も好適な位置(支点)に、フック部をもってくれば、
上記支点に対して直線的に矯正力を与えて歯を移動させ
ることができ、従って従来の様に複雑な矯正過程を経る
ことなく矯正できる。その結果、矯正治療の期間が短く
なり、患者への負担が低減する。また、本発明に係る歯
列矯正用支持体を利用すれば、歯に負担をかけずに正中
口蓋縫合を拡大することができる。
す図。
(b) は図1(a) に示すIIb−IIb線断面図。
す図。
(b) は図3(a) に示すIVb−IVb線断面図。
す斜視図。
す斜視図。
す斜視図。
す上面図。
す図。
示す上面図。
示す上面図。
を示す斜視図。
を示す図。
を示す図。
を示す断面図。
を示す斜視図。
を示す図。
を示す斜視図。
込む工程を説明する為の一部断面図。
込む工程を説明する為の一部断面図。
治療例1を説明するための図。
治療例2を説明するための図。
治療例3を説明するための図。
治療例4を説明するための図。
治療例5を説明するための図。
治療例6を説明するための図。
治療例7を説明するための図。
治療例8を説明するための図。
を表す正面図。
図。
矯正用支持体 11,61,121,141,151,161,171
埋込み部 11b,16 結合部 12,62,72,102,122a,122b,14
2,172 アバットメント 13,113,143,173 ネジ 14,24,64,74,84a,84b,94a,9
4b,104,114a,114b,124a,124
b,144 アーム部 15,25,27,65,75,85a,85b,95
a,95b,105,115a,115b,125a,
125b フック部 17 仮蓋 30 顎骨 31 粘膜 34 ブラケット 35 リンガルボタン 37 樹脂チェーン 176 下部材 177 上部材
Claims (11)
- 【請求項1】 顎骨の任意の位置に埋め込まれる埋込み
部と、口腔内に露出する露出部からなる歯列矯正用支持
体であって、前記埋込み部はその横断面の最大径が2mm
以下であり、前記露出部は口腔内に延設されるアーム部
を有すると共に、該アーム部はフック部を有することを
特徴とする歯列矯正用支持体。 - 【請求項2】 前記露出部と前記埋込み部が互いに別体
で構成され、使用時に結合一体化されるものである請求
項1に記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項3】 前記結合一体化が、ネジ接合により行わ
れる請求項2に記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項4】 前記結合一体化が、ソケット型嵌合によ
り行われる請求項2に記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項5】 前記ソケット型嵌合を、前記露出部と前
記埋込み部の夫々の多角形同士のソケットで構成するこ
とにより、前記埋込み部の軸心と直交する面内でのアー
ム部の取付方位を選択可能に構成されたものである請求
項4に記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項6】 前記露出部と前記埋込み部の嵌合面が嵌
合方向にテーパを形成したものである請求項4または5
に記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項7】 放射状に形成された凹凸同士の菊座型嵌
合により、前記埋込み部の軸心と直交する面内でのアー
ム部の取付方位を選択可能に構成されたものである請求
項2または3に記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項8】 前記アーム部の軸心と前記埋込み部の軸
心とのなす角度が、90゜〜180゜である請求項1〜
7のいずれかに記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項9】 前記アーム部の長さが調節可能に構成さ
れたものである請求項1〜8に記載の歯列矯正用支持
体。 - 【請求項10】 前記アーム部が複数である請求項1〜
9のいずれかに記載の歯列矯正用支持体。 - 【請求項11】 前記アーム部が板バネである請求項1
〜10のいずれかに記載の歯列矯正用支持体。
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