JPH109927A - 流量検知装置 - Google Patents

流量検知装置

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JPH109927A
JPH109927A JP16647796A JP16647796A JPH109927A JP H109927 A JPH109927 A JP H109927A JP 16647796 A JP16647796 A JP 16647796A JP 16647796 A JP16647796 A JP 16647796A JP H109927 A JPH109927 A JP H109927A
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JP
Japan
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crank
flow rate
rotation
detection
gear
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Application number
JP16647796A
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English (en)
Inventor
Hajime Onoda
元 小野田
Masasuke Tochisawa
昌佐 栃澤
Noritoshi Yoshida
範利 吉田
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TOKYO RIKA KOGYOSHO KK
Original Assignee
TOKYO RIKA KOGYOSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で容易に機械的および電気的なガ
ス流量を高精度で表示できる流量検知装置を提供する。 【解決手段】 検知手段からのガスの流過による動作に
より回転する略円板状のクランクの周面に外方に突出す
る爪部を複数設ける。クランクを回転自在に支持する基
台に、略円板状の周面に爪部に係合する係合爪部を突設
して形成した逆止体を逆転規制して回転可能に軸支す
る。クランクの回転に対応して出力変換手段78およびク
ラッチ手段95を介して表示手段6のガス流量を表示する
複数の数字車124 ,124 を回転可能とする。表示手段6
にクランクの回転に対応して回転する磁石113 を設け、
磁気を検知する磁気センサを有しガス流量を算出する制
御手段を設ける。機械的表示と電気的表示とがガスが逆
流しても誤表示せず、検知手段からの伝達手段50を介し
た同一の作動にて、補正が不要で正確に表示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知手段にて検知
した流動性を有する被検知物の流量を表示手段にて表示
させる流量検知手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば流動性を有する被検知物で
あるガスの流量を検知する流量検知装置としては、特開
平7−27583号公報に記載のように、ガスの流過に
伴って異なる位相で移動する2つの計量膜にそれぞれ磁
石を設けるとともに、流量検知装置本体に計量膜の移動
による磁石の磁力にて開閉する磁気センサなどの磁力感
知素子をそれぞれ設けて、この磁力感知素子の位相差に
よる開閉動作を積算してガス流量を電気的に算出する一
方、計量膜の移動に伴って各種ギアを介して表示手段の
数字車を回転させてガス流量を機械的に表示させる。ま
た、計量膜の移動に伴って回動するクランクアームおよ
びこのクランクアームの逆回転を規制する逆転防止用の
2個の爪にて構成しガスの逆流による磁力感知素子の開
閉動作を行わせる磁石の動きを規制する逆転防止手段を
備え、ガスの逆流の際、クランクアームの逆回転を爪が
規制することにより、ガスの逆流による計量膜とともに
位相差を有して移動する磁石にて磁力感知素子の開閉動
作による積算検知にて生じるガス流量の誤積算を防止し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−27583号公報に記載の流量検知装置におい
て、計量膜に一対の磁石を設けるとともに、これら磁石
に対応する磁気センサを一対設けているため、構造が複
雑で、演算制御が煩雑となる。さらに、ガスの流過に伴
って移動する計量膜とこの計量膜の移動に対応して数字
車を回転させるための各種ギアの設定が煩雑であるとと
もに、実際のガス流量と数字車による表示と磁気センサ
の磁気の検知によるガス流量とを対応させるための補正
値の設定入力が必要で作業が煩雑で、誤入力のおそれも
ある。
【0004】そこで、補正値の入力作業をなくすべく数
字車に直接磁石を取り付けることも考えられるが、表示
手段は複数の数字車が複雑に係合して構成されているた
め、数字車に磁石を設けることが困難で、例え数字車に
磁石を取り付けできたとしても、限られた空間に配設さ
れる磁石では数字車の1回転で磁気センサが出力できる
パルス数は数パルス程度で限りがあり、精度の高いガス
流量の算出が困難である問題がある。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、簡単な構成で容易に被検知物の流量を高精度で表
示可能な流量検知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の流量検知
装置は、流動性を有する被検知物の流量を検知する検知
手段からの検知結果に基づき表示手段にて前記被検知物
の流量を表示させる流量検知装置において、前記検知手
段からの検知結果を前記表示手段に伝達させ前記被検知
物の逆流の際に前記検知手段からの検知結果を前記表示
手段に伝達しない伝達手段と、前記表示手段に設けられ
前記伝達手段にて伝達される前記検知手段からの検知結
果に基づいて回転するカウンタギアと、前記表示手段に
設けられ前記被検知物の流量を表示する数字を周面に有
し前記カウンタギアの回転により回転する数字車と、前
記表示手段に設けられ前記カウンタギアの回転により前
記カウンタギアおよび前記数字車のギア比より小さいギ
ア比で回転する磁石と、この磁石の回転により磁気を検
知する磁気センサとを具備したもので、流動性を有する
被検知物の流過に伴って、検知手段からの検知結果に基
づき伝達手段により表示手段のカウンタギアを回転さ
せ、このカウンタギアの回転により、被検知物の流量を
表示する数字を周面に有した数字車を回転させて表示す
るとともに、カウンタギアおよび数字車のギア比より小
さいギア比で磁石を数字車より速い速度で回転させて磁
気センサにてガスの流量を算出するので、数字車による
表示と磁気センサにより算出される被検知物の流量との
補正を行う必要がなく、簡単な構成で高精度な流量検知
が容易である。
【0007】請求項2記載の流量検知装置は、請求項1
記載の流量検知装置において、伝達手段は、被検知物の
流過に伴って検知手段から出力される検知結果に対応し
順回転し、前記被検知物が逆流する際には前記検知手段
から出力される検知結果に対応して逆回転するクランク
と、このクランクの逆回転を規制する逆止体と、前記ク
ランクの回転をカウンタギアに伝達させる出力変換手段
とを備えたもので、被検知物の流過に伴って検知手段か
ら出力される検知結果に対応してクランクを順回転して
出力変換手段にて表示手段のカウンタギアを回転させて
表示手段にて表示するとともに磁気センサにて算出し、
被検知物が逆流する際には検知手段から出力される検知
結果に対応して逆回転するクランクを逆止体にて規制し
て表示手段のカウンタギアを回転させず、簡単な構成で
表示手段による表示と磁気センサにより算出される流量
との検知誤差を防止する。
【0008】請求項3記載の流量検知装置は、請求項2
記載の流量検知装置において、出力変換手段は、クラン
クの順回転の際にこのクランクの回転をカウンタギアに
伝達させ、前記クランクの逆回転の際にクランクの回転
の前記カウンタギアへの伝達を規制するクラッチ手段を
備えたもので、被検知物の流過に伴って検知手段から出
力される検知結果に対応して回転するクランクの順回転
をクラッチ手段がカウンタギアに伝達し、クランクの逆
回転の際にはクラッチ手段が空回りしてクランクの逆回
転をカウンタギアに伝達するのを規制するため、簡単な
構成で容易に逆流による表示手段による表示と磁気セン
サにより算出される流量との検知誤差を防止する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の流量検知装置の実
施の一形態の構成を図1ないし図11を参照して説明す
る。
【0010】図8ないし図11において、1は流量検知
装置本体で、この流量検知装置本体1は、流動性を有し
た被検知物である例えばガスの流量を検知する。そし
て、この流量検知装置本体1は、ガスが流入および排出
して流量を検知する検知手段2を備えた第1のケース3
を有している。また、この第1のケース3の前面には、
検知手段2から出力される検知信号に基づいて流量を計
測したり各種制御を行う制御手段4を備えた第2のケー
ス5が設けられている。さらに、第1のケース3および
第2のケース5の上方には、これらの上方に位置し検知
手段2および制御手段4からの出力に基づいてガスの流
量を表示する表示手段6を備えた第3のケース7が設け
られている。
【0011】そして、第1のケース3は、一面側が開口
するとともに一側にガスが流入する流入孔10およびガス
を流出する流出孔11を開口する皿状部12が前後方向にそ
れぞれ開口した断面略H字状に形成されている。また、
この第1のケース3の皿状部12,12には、蓋体13,13が
皿状部12,12の開口をそれぞれ閉塞するように取り付け
られている。また、皿状部12,12内には、可撓性を有し
たゴムなどの第1の計量膜15および第2の計量膜16が皿
状部12,12の底面部17を覆うように底面部17および蓋体
13,13との間に位置してラッパ状の膜固定板18,18にて
それぞれ取り付けられている。そして、これら第1の計
量膜15および第2の計量膜16の取り付けにより、底面部
17と第1の計量膜15および第2の計量膜16とにて第1の
計量膜15および第2の計量膜16が移動可能な移動空間19
が区画され、第1の計量膜15および第2の計量膜16と蓋
体13,13とにてガスが流入および流出可能に流入孔10お
よび流出孔11に連通する第1の計量室20および第2の計
量室21がそれぞれ区画形成されている。
【0012】また、第1の計量膜15および第2の計量膜
16の略中央には、膜固定板18,18の開口を略閉塞するよ
うに一対の略円板状の補強板23,23が第1の計量膜15お
よび第2の計量膜16をそれぞれ挟持するように略中央で
ねじ24などにて取り付けられている。なお、補強板23,
23は、周縁近傍に周方向に沿って溝状の補強部25が円周
状に形成され、補強板23,23の周縁近傍が第1の計量膜
15および第2の計量膜16を確実に挟持するようになって
いる。
【0013】さらに、外側である第1の計量室20および
第2の計量室21側に位置する補強板23,23の略中央に
は、この補強板23を取り付けるねじ24にて軸受部27がそ
れぞれ取り付けられている。そして、この軸受部27に
は、棒状のシャフト28が取り付けられ、このシャフト28
には腕部29が軸支されている。この腕部29は、軸受部27
にシャフト28にて軸支される平板部30を有しこの平板部
30に、先端部に把持部31を設けた細長板状の補強体32の
基端部が一体的に複数突出形成されている。そして、腕
部29は、左右方向に長手方向を有して先端部が第1のケ
ース3の一側に位置するように先端部が前後方向に揺動
可能となっている。
【0014】また、腕部29,29の先端の把持部31,31に
は、上下方向に軸方向を有し上端部が第3のケース7内
に位置する細長棒状の検出部37が一体的にそれぞれ設け
られ、これら一対の検出部37,37は第1のケース3に設
けた上部軸受38および下部軸受39によりそれぞれ回転自
在に軸支されている。さらに、検出部37,37の上端部に
は、平面略く字状に屈曲する細長板状の第1の肘部40の
一端が一体的にそれぞれ設けられている。なお、上部軸
受38は、第1のケース3である第1の計量室20および第
2の計量室21内と第3のケース7内との気密を保持する
シール性を有したものを用いる。
【0015】そして、第1の計量室20および第2の計量
室21内へのガスの流入および流出による第1の計量膜15
および第2の計量膜16の移動により、腕部29,29が軸受
部27,27に対してそれぞれ回動、すなわち一端部が軸支
された検出部37,37を中心軸として平板部30,30側が前
後方向に揺動し、この腕部29,29の揺動に伴って把持部
31,31にて一体的に連結された検出部37,37がそれぞれ
回転することにより、第1の肘部40の先端部がそれぞれ
揺動する。これら腕部29,29に連結された検出部37,37
をそれぞれ設けた第1の計量膜15および第2の計量膜16
を備えた第1の計量室20および第2の計量室21にて検知
手段2が構成されている。
【0016】また、前側に位置する第1の計量室20の前
方には、蓋体13を覆うように箱状の第2のケース5が取
り付けられ、蓋体13と第2のケース5とにて、制御室42
が区画形成されている。この制御室42内には、ガスの異
常流量などにて図示しない警報装置を駆動させたり、ガ
スの流量を図示しない計測装置にて計測させるなどの制
御を行う制御手段4が設けられている。この制御手段4
は、各種電気部品43、電池44などの電源および外部と各
種信号の送受を行うターミナル45などが搭載された回路
基板46にて構成されている。さらに、制御手段4を構成
する回路基板46の第3のケース7に対向する位置である
上端部には、磁気センサ47が設けられている。
【0017】一方、第1のケース3の上部に取り付けら
れた第3のケース7は、検出部37,37に接続されこれら
検出部37,37の動作を表示手段6に伝達する伝達手段50
が配設され第1のケース3の流入孔10に連通する伝達室
51と、伝達手段50にて伝達される検出部37,37の動作に
よりガス流量を表示する表示手段6が配設された表示室
52とが仕切壁53にて区画形成されている。また、第3の
ケース7には、ガスが供給される図示しない供給上流管
が接続され伝達室51内を介して第1のケース3の流入孔
10に連通して第1の計量室20および第2の計量室21内に
ガスを流入させる略円筒状の導入部55と、各箇所にガス
を供給させる図示しない供給下流管が接続され第1のケ
ース3の流出孔11に連通し第1の計量室20および第2の
計量室21内の計量後のガスを流出させる略円筒状の導出
部56とが設けられている。
【0018】そして、伝達手段50は、図3ないし図6に
示すように、2本の脚部58,58および2本の脚軸部59,
59を有した基台60を備え、これら脚部58,58および脚軸
部59,59にて基台60が第3のケース7の伝達室51内に取
り付けられる。また、2本の脚軸部59,59の先端部に
は、図9ないし図11に示すように、第3のケース7と
の間に第1のバルブ61および第2のバルブ62の端部が回
動可能に軸支されている。そして、これら第1のバルブ
61および第2のバルブ62は、流入孔10を開口した際に流
出孔11を閉塞し、流入孔10を閉塞した際に流出孔11を導
出部56に連通させるように中空状に形成されている。
【0019】また、基台60には、図3ないし図6に示す
ように、黄銅などにて略円板状に例えば打ち抜き形成さ
れたクランク64が黄銅などにて棒状に形成された第1の
軸部材65にて回転自在に設けられている。このクランク
64には、周面に外周方向に爪部66が略等間隔で複数、例
えば8個突出形成されている。
【0020】さらに、第1の軸部材65の一端部には、例
えば黄銅製の第1のハンドル67が一体的に設けられてい
る。この第1のハンドル67は、長方形の板状のハンドル
部68を有し、このハンドル部68の長手方向の一端部が第
1の軸部材65に一体的に軸支され、クランク64と一体的
に回転する。また、第1のハンドル67のハンドル部68の
長手方向の他端部には、略直交方向に第1の取手部69を
突設している。そして、1対の検出部37,37の上端部に
それぞれ設けた第1の肘部40の先端部にピン70にて一端
部が回転自在にそれぞれ軸支された細長板状の第2の肘
部71の先端部が回転自在に軸支され、第1のハンドル67
は検出部37の回転により第1の肘部40および第2の肘部
71にて回転される。
【0021】また、クランク64を軸支する第1の軸部材
65には、クランク64と第1の取手部69との間に位置して
第1の歯車73が同軸上に一体的に設けられている。
【0022】一方、基台60には、第1の軸部材65と略直
交方向にねじれの位置で第2の軸部材74が回転自在に軸
支されている。そして、この第2の軸部材74の略中央に
は、第1の歯車73に係合する第2の歯車75が一体的に設
けられ、第1の軸部材65が検出部37,37の回転にて回転
することにより、第2の軸部材74が回転する。さらに、
第2の軸部材74の基台60から突出する一端部には、第2
の取手部76を突設する第2のハンドル77が一体的に設け
られている。なお、第1の歯車73および第2の歯車75に
は、潤滑剤を塗布するなどの円滑処理を行っておくこと
が好ましい。そして、第1の歯車73とこの第1の歯車73
に係合する第2の歯車75および第2のハンドル77を有し
た第2の軸部材74とにて一対の検出部37,37からの出力
を表示手段6に伝達させる出力変換手段78が構成されて
いる。
【0023】また、クランク64には、周縁近傍に偏位し
てクランクピン80が突出形成されている。そして、この
クランクピン80の先端には、例えば黄銅にて細長板状に
形成された位相部81が長手方向をクランク64の直径方向
に沿わせて一端部が一体的に設けられている。また、ク
ランクピン80には、クランク64と位相部81との間に位置
して細長板状の第1のクランクアーム82が回転自在に軸
支されている。さらに、位相部81の他端部には、同様に
細長板状の第2のクランクアーム83が回転自在に設けら
れている。
【0024】そして、第1のクランクアーム82および第
2のクランクアーム83の先端部には、図7および図11
に示すように、第1のバルブ61および第2のバルブ62の
略中央位置にそれぞれ軸支され、第1のバルブ61および
第2のバルブ62を回動して第1の計量室20および第2の
計量室21へのガスの流入および流出を制御、すなわち流
入孔10および流出孔11をそれぞれ開閉自在に閉塞させ
る。そして、検出部37,37の回転により第1の軸部材65
を介して第2の軸部材74が回転することにより、クラン
ク64が回転し、位相部81を介して第1のクランクアーム
82および第2のクランクアーム83が第1のバルブ61およ
び第2のバルブ62を位相差を有して回動させて流入孔10
および流出孔11をそれぞれ位相差を設けて開閉する。こ
の位相差を有した第1のバルブ61および第2のバルブ62
による開閉により、第1の計量室20および第2の計量室
21内へのガスの流入および流出が位相差を有して行わ
れ、第1の計量膜15および第2の計量膜16が位相差を有
して移動する。
【0025】また、基台60には、クランク64の周縁上方
に対応する位置にコ字状の切欠部85が切欠形成され、こ
の切欠部85の上方には突出形成された軸ピン86に回転自
在に軸支された略円板状の逆止体87が設けられている。
この逆止体87は、周面に外周方向に突出しクランク64の
爪部66,66間に係合する係合爪部88が形成されていると
ともに、切欠部85の縁に係合する逆転止部89が突出形成
され、この逆転止部89が係合する切欠部85の縁が規制部
90となる。なお、この逆転止部89および規制部90にて逆
転止手段91が構成されている。
【0026】そして、逆止体87は、自重により常時係合
爪部88がクランク64の爪部66に係合するようにクランク
64の周縁部分に当接するとともに逆転止部89が基台60の
規制部90に当接するように基台60に支持され、係合爪部
88が係合する爪部66を有したクランク64とにてラッチ機
構が構成されている。すなわち、逆止体87の逆転止部89
および規制部90により、クランク64が順方向に回転、す
なわちクランク64が順回転、すなわち流入孔10から第1
の計量室20および第2の計量室21にガスが流入し流出孔
11から流出して一対の検出部37,37が位相差を有して回
転し、この回転により第1のハンドル67が回転してクラ
ンク64が順方向に回転する場合には、クランク64の爪部
66に係合する係合爪部88は爪部66を乗り越えるように逆
止体87が回転する。また、第1の計量室20および第2の
計量室21内のガスが流入孔10から流出する逆流現象が生
じた場合には、一対の検出部37,37の位相差を有した回
転により第1のハンドル67が逆回転することによりクラ
ンク64が逆方向に回転し、逆止体87の逆転止部89が規制
部90に当接して逆止体87の回転が規制され、この逆止体
87の回転規制によりクランク64の爪部66が係合する係合
爪部88に引っ掛かるように規制されてクランク64の逆回
転が防止される。
【0027】なお、伝達手段50は、応力の掛かり易い第
1のハンドル67、クランク64および位相部81は黄銅など
の硬質部材にて形成し、作動する他の部位は例えばポリ
アセタールなどの耐摩耗性の合成樹脂にて形成すること
が好ましい。
【0028】一方、第3のケース7の仕切壁53には、図
1、図2、図10および図11に示すように、両端部が
それぞれ伝達室51および表示室52に突出する伝達軸92が
仕切壁53に設けたシール性を有する軸受手段93にて回転
自在に軸支されている。なお、軸受手段93にて、伝達室
51および表示室52が気密に区画される。また、伝達軸92
の伝達室51に位置する一端には、一端が伝達手段50の第
2のハンドル77の第2の取手部76に当接する略棒状のア
ーム部94が一体的に設けられている。そして、クランク
64がガスの流量を検知する方向の順方向に回転すること
により第1の歯車73および第2の歯車75にて回転する第
2のハンドル77の第2の取手部76がアーム部94を押すよ
うに伝達軸92を回転させる。また、第2のハンドル77が
逆転する場合には、第2の取手部76はアーム部94から離
間し、伝達軸92は回転しない。なお、第2のハンドル77
が略360度逆転する場合には、再びアーム部94が押さ
れて伝達軸92は逆回転する。そして、第2のハンドル77
とこの第2のハンドル77に当接するアーム部94を有した
伝達軸92とにてクラッチ手段95が構成されている。
【0029】また、伝達軸92の表示室52内に位置する他
端には、歯車状の水平軸ギア96が一体的に設けられてい
る。
【0030】さらに、表示室52内に配設された表示手段
6と仕切壁53との間に位置して、水平軸ギア96に係合す
る換えギア97が回転自在に軸支されている。
【0031】一方、表示室52内に配設された表示手段6
は、図1および図2に示すように、一面側に開口し第1
のギア室100 および第2のギア室101 を区画形成する箱
状のギアボックス102 と、このギアボックス102 の開口
を閉塞する例えばアルミニウムにて平板状に形成された
表示板103 とにて構成されたケース体104 を有してい
る。そして、このケース体104 の第1のギア室100 内に
は、ギアボックス102 の開口方向に軸方向を有するカウ
ンタ軸106 が回転自在に軸支されている。また、このカ
ウンタ軸106 のギアボックス102 の背面側に突出する端
部には、換えギア97に係合する歯車状の第1の伝達ギア
107aおよびこの第1の伝達ギア107aと異なるギア比の歯
車状の第2の伝達ギア107bが同軸上に一体に形成された
カウンタギア107 が一体的に設けられている。さらに、
カウンタ軸106 の略中央には、ウォームギア108 が一体
的に設けられている。また、第1のギア室100 の開口側
に位置するカウンタ軸106 の他端には、略円板状のチェ
ッカ109 が第1のギア室100を閉塞するように一体的に
設けられている。
【0032】さらに、第1のギア室100 には、カウンタ
軸106 と略同方向に検知軸111 が回転自在に軸支されて
いる。そして、この検知軸111 のギアボックス102 の背
面側に突出する端部には、カウンタギア107 の第2の伝
達ギア107bに係合する検知ギア112 が一体的に設けられ
ている。さらに、検知軸111 には、第2のケース5の制
御手段4の磁気センサ47に対向する上方に位置して例え
ばストロンチウム系の略円板状の磁石113 が一体的に設
けられている。そして、この磁石113 は、異なる磁極が
周方向に沿って着磁され、この磁石113 の回転により制
御手段4の磁気センサ47が磁気を検知して開閉しパルス
出力する。なお、着磁は、2分割すなわち異なる磁極が
一対形成されている。
【0033】また、第2のギア室101 には、第1のギア
室100 のカウンタ軸106 と略直交方向でねじれの位置
に、第1のギア室100 および第2のギア室101 を貫通し
て第1の歯車軸121 が回転自在に軸支されている。さら
に、第2のギア室101 には、第1の歯車軸121 と略同方
向に軸方向を有し第2のギア室101 のみ貫通する第2の
歯車軸122 が回転自在に軸支されている。そして、第1
の歯車軸121 には、第1のギア室100 に位置しウォーム
ギア108 に係合するねじギア123 が一体的に設けられて
いる。また、第1の歯車軸121 には、第2のギア室101
に位置する略円板状の数字車124 が複数回転自在に設け
られている。これら数字車124 ,124 は、図8に示すよ
うに、周面に0〜9までの数字がそれぞれ略等間隔で印
刷などにより設けられている。さらに、数字車124 の第
1のギア室100 側となる一面側の周縁には一か所のみ加
算ギア126 が形成され、他面側の周縁には略等間隔の位
上げギア127 が形成されている。なお、第1のギア室10
0 側の最小の位を表示する数字車124 のみねじギア123
に一体的に連結固定されて、ねじギア123 とともに回転
する。
【0034】さらに、第2の歯車軸122 には、歯車状の
位上げ歯車128 が回転自在に複数軸支されている。そし
て、これら位上げ歯車128 は、数字車124 の間に位置す
るように配置され、位の小さい側の数字車124 の位上げ
ギア127 およびこの位上げギア127 に隣接する位が一つ
大きい数字車124 の加算ギア126 に係合し、位の小さい
側の数字車124 が一周することにより位が一つ大きい数
字車124 が1目盛である略36度回転するようになって
いる。
【0035】そして、第1の計量膜15の往復運動である
一周期が、計量するガスの体積例えば0.7リットル
で、これ数字が数字車124 が0.07回転することによ
りガス流量として表示される。さらに、制御手段4のタ
ーミナル45から第1の計量膜15の往復運動に伴って移動
する磁石113 により磁気センサ47が磁気を検知して、制
御手段4にて磁気センサ47からの検知信号に基づいて算
出するガス流量が出力される。
【0036】また、チェッカ109 は、回転しているか否
かでガスが流過しているか否かを判断できるとともに、
図示しない目印が一か所設けられ、この目印が所定位置
にある際に、最小の位の数字車124 の周面に設けた図示
しない調整印が所定位置にあるように調整するための位
置決めにも用いられる。
【0037】ところで、実際のガスの使用によるガス流
量と数字車124 の回転により表示されるガス流量との間
に若干の誤差が生じる場合がある。これは、第1の計量
膜15の往復運動に伴って移動する磁石113 により磁気セ
ンサ47が磁気を検知して、制御手段4にて磁気センサ47
からの検知信号に基づいて算出するガス流量と表示手段
6にて表示されるガス流量との差が誤差として認識でき
る。この場合には、この誤差に基づいて所望のギア比の
換えギア97を用いるとともに、制御手段4の図示しない
入力端子に補正値を入力する。
【0038】次に、上記実施の一形態の動作について説
明する。
【0039】まず、ガスを使用すると、図示しない供給
下流管内のガスが消費されて流量検知装置本体1の第1
の計量室20および第2の計量室21内のガスが流出孔11か
ら導出部56を介して供給下流管に流出される。このガス
の流過により、第1の計量室20および第2の計量室21が
しぼむように第1の計量膜15および第2の計量膜16が移
動する。これら第1の計量膜15および第2の計量膜16の
移動により、一端側が第1のケース3に軸支された検出
部37,37を中心軸として腕部29,29の第1の計量膜15お
よび第2の計量膜16側が前後方向にそれぞれ回動する。
そして、腕部29と検出部37,37とは一体的に連結されて
いるため、第1の計量室20および第2の計量室21に対応
する一対の検出部37,37はそれぞれ回転する。
【0040】これら検出部37,37の回転により、検出部
37,37の上端部に一体的に設けた第1の肘部40,40の先
端部がそれぞれ揺動する。そして、各第1の肘部40,40
の揺動により、第1の肘部40,40に回動自在にそれぞれ
連結された第2の肘部71,71を介して伝達手段50の第1
のハンドル67が回転する。さらに、この第1のハンドル
67の回転により、一体的にクランク64が順方向に回転す
るとともに、クランク64に一体的に設けた位相部81が回
転する。そして、位相部81の回転により、第1のクラン
クアーム82および第2のクランクアーム83を介して第1
のバルブ61および第2のバルブ62を位相差を持たせて移
動させる。これら第1のバルブ61および第2のバルブ62
の開閉動作により、第1の計量室20および第2の計量室
21に連通する流入孔10および流出孔11を開閉させ、第1
の計量室20および第2の計量室21に図示しない供給上流
管から導入部55を介してガスを流入させ、第1の計量室
20および第2の計量室21が膨らむように第1の計量膜15
および第2の計量膜16を移動させる。これら第1の計量
膜15および第2の計量膜16の移動により、第1の計量膜
15および第2の計量膜16がしぼむように移動する動作と
同様に、第1のハンドル67が回転し、第1のバルブ61お
よび第2のバルブ62が連続的に開閉動作し、第1の計量
室20および第2の計量室21が連続的に拡縮するように第
1の計量膜15および第2の計量膜16が連続的に移動す
る。
【0041】また、順方向に回転するクランク64には、
このクランク64に設けた爪部66,66間に逆止体87の係合
爪部88が係合または乗り越える状態であり、この係合爪
部88は順回転するクランク64の爪部66に順方向に押し上
げられる。この係合爪部88の押し上げられる方向への逆
止体87の回転方向は、逆転止部89が規制部90から離れる
方向である順方向であるため、逆止体87はクランク64の
回転に伴って回転し、係合爪部88は爪部66を乗り越え次
の爪部66に次々係合および乗り越えていく。
【0042】一方、第1のハンドル67の回転に伴うクラ
ンク64の回転により、第1のハンドル67およびクランク
64を有する第1の軸部材65に設けられた第1の歯車73も
一体的に回転する。そして、この第1の歯車73の回転に
より、この第1の歯車73に係合する第2の歯車75を設け
た第2の軸部材74が回転し、この第2の軸部材74に設け
た第2のハンドル77が回転する。この第2のハンドル77
の回転により、この第2のハンドル77の第2の取手部76
が当接するアーム部94を設けた伝達軸92がアーム部94が
押されるようにして回転する。そして、この伝達軸92の
回転により、端部に一体的に設けた水平軸ギア96が回転
し、換えギア97を介してこの換えギア97に係合する第1
の伝達ギア107aを有した表示手段6のカウンタギア107
が回転する。このカウンタギア107 の回転により、この
カウンタギア107 を端部に設けたカウンタ軸106 が回転
してウォームギア108 およびチェッカ109 が回転し、ウ
ォームギア108 に係合するねじギア123 が回転して数字
車124 が回転して、ガスの使用量が表示される。
【0043】なお、チェッカ109 の回転により、ガスの
流過に伴う第1の計量室20および第2の計量室21の拡縮
が行われてガスが使用されていることがわかる。そし
て、ガスを使用していないのにチェッカ109 が回転する
場合には、ガス漏れなどが生じていることもわかる。
【0044】また、カウンタギア107 の回転による表示
手段6の数字車124 の回転にてガス流量が表示される機
械的な流量検知とともに、電気的な流量検知が行われ
る。すなわち、カウンタギア107 の回転により、このカ
ウンタギア107 の第2の伝達ギア107bに係合する検知ギ
ア112 が回転する。そして、この検知ギア112 の回転に
より、検知ギア112 を端部に設けた検知軸111 が回転
し、この検知軸111 に一体的に設けた磁石113 が回転す
る。この磁石113 の回転により、磁石113 の磁気を第2
のケース5内に配設された制御手段4の磁気センサ47が
検知して、制御手段4がガス流量を算出し、ターミナル
45から電気信号として出力される。なお、制御手段4
は、例えば磁気センサ47の磁気検知が所定範囲を越えて
高速で行われていると判断した場合には、異常と判断し
て、図示しない警報手段にて警報させる。
【0045】次に、上記実施の形態において、ガスが逆
流した場合について説明する。
【0046】気温などの気候の変化によりガスが逆流し
たり、図示しない集中住宅などの1本のガス管から分岐
して各住宅に供給上流管が導入され、いずれかの住宅が
ガスを使用することにより、他の住宅のガスが逆流する
場合などがある。これらのガスの逆流が生じた場合、同
様に第1の計量膜15および第2の計量膜16が移動し、同
様に検出部37,37が回転して伝達手段50が作動すること
となる。そして、この伝達手段50の逆流に対応した作動
に伴ってカウンタギア107 も逆回転し表示手段6は数字
車124 が逆回転してガス流量を減算表示することとなる
が、カウンタギア107 の逆回転により磁石が回転し磁気
センサ47が検知し、制御手段4はガス流量を加算して誤
検知を生じ、表示手段6による表示と制御手段4にて算
出する流量とに検知誤差を生じることとなる。
【0047】ところで、ガスが逆流する場合、第1の計
量室20および第2の計量室21に残留するガスが流入孔10
から導入部55を介して供給上流管へ流出することとな
る。そして、第1の計量室20および第2の計量室21は、
位相差を有して拡縮動作するように構成されているの
で、連結された一対の腕部29,29の少なくともいずれか
一方は揺動途中に位置することとなる。このため、ガス
の逆流が生じた場合、揺動途中の腕部29,29は、ガスが
順方向に流過する方向への腕部29,29の揺動方向と反対
方向に回動することとなる。したがって、検出部37,37
もこの腕部29,29と同様にガスが順方向に流過する方向
と反対方向に回転することとなり、第1の肘部40および
第2の肘部71を介して検出部37,37に連結された第1の
ハンドル67は、ガスの順方向に流過する方向と反対方向
に回転することとなり、一体的に回転するクランク64も
ガスの順方向に流過する方向と反対方向に回転する。
【0048】そして、クランク64には、このクランク64
に設けた爪部66にラッチ機構を構成する逆止体87の係合
爪部88が係合し、逆止体87には基台60の規制部90に当接
する逆転止部89が設けられている。このため、クランク
64の反対方向への回転である逆回転の際には、逆止体87
の係合爪部88は逆回転するクランク64の爪部66に逆方向
に押し上げられる。
【0049】この係合爪部88の逆方向へ押し上げられる
方向への逆止体87の回転方向は、逆転止部89が規制部90
に当接する方向である逆方向であるため、逆止体87の逆
転止部89が基台60の規制部90に当接して逆止体87の回転
が規制される。このため、逆転が規制された逆止体87の
係合爪部88が係合する爪部66を有したクランク64の逆転
も規制される。なお、クランク64の爪部66は、8個設け
たためクランク64の逆転は最大で略45度回転する。
【0050】したがって、クランク64と一体的に回転す
る第1のハンドル67の逆方向への回転も最大で略45度
の回転までで規制されることとなり、第1のハンドル67
の逆転規制により、第1の肘部40および第2の肘部71を
介する検出部37,37の回転も規制され、腕部29,29がほ
とんど回動しないことにより第1の計量膜15および第2
の計量膜16の移動もほとんど移動しない状態で規制され
る。さらに、クランク64と一体的に回転する位相部81の
回転も最大で略45度の角度までで規制され、この位相
部81から第1のクランクアーム82および第2のクランク
アーム83を介した第1のバルブ61および第2のバルブ62
の開閉動作もほとんど移動しない状態で移動規制され
る。
【0051】そして、クランク64の逆転止めに伴う第1
のハンドル67の逆転止めにより、第1のハンドル67およ
びクランク64を設けた第1の軸部材65に設けた第1の歯
車73も最大で略45度しか回転せず、この第1の歯車73
に係合する第2の歯車75を設けた第2の軸部材74も逆方
向に最大で略45度しか回転せず、表示手段6に動作を
伝達する第2のハンドル77も逆方向へ最大で略45度し
か回転しない。また、表示手段6に第2のハンドル77の
回転を伝達させる伝達軸92は、第2のハンドル77の第2
の取手部76にて押されるアーム部94が当接状態であるた
め、第2のハンドル77が逆方向へ最大で略45度回転し
ても、第2の取手部76にて逆方向にアーム部94が押され
ることがなく、離間する方向となり、伝達軸92は回転し
ない。このため、表示手段6のカウンタギア107 は回転
せず、数字車124 も回転しないため、表示手段6が加算
表示することはない。
【0052】さらに、カウンタギア107 が回転しないた
め、磁石113 も回転せず磁気センサ47が磁石113 の移動
の検知を防止でき、制御手段4が誤算出することなく、
誤表示を防止できる。
【0053】上記実施の形態によれば、表示手段6の数
字車124 ,124 を回転させるカウンタギア107 に、検知
ギアを係合させてこの検知ギアを有する検知軸にガス流
量を算出する制御手段4の磁気センサ47を開閉させる磁
石113 を一体的に設け、カウンタギアの回転により直接
磁石を回転させるため、数字車にて機械的に表示される
ガス流量と、磁気センサにより電気的に算出されるガス
流量とが同じ結果となる。このため、従来の構成、すな
わち計量膜や膜固定板、計量膜の移動を伝達する第1の
肘部および第2の肘部や第1のクランクアームおよび第
2のクランクアームなどに磁石を取り付けて、この磁石
の磁力を検知する磁気センサを対応する位置に配設する
では必要となる換えギアのギア比の調整および補正値の
入力作業が不要となり、簡単な構成で容易に精度の高い
流量検知ができる。
【0054】一方、略円板状のクランク64にクランク64
の逆回転のみ逆止体87が係合して逆転を規制する爪部6
6,66を設けるため、簡単な構成で複数の爪部66,66を
容易に形成できる。クランク64の逆回転が始まってから
逆止体87にて逆回転が規制されるまで回転するクランク
64の回転角度は、爪部66,66の数に反比例するので、ク
ランク64の逆回転の逆回転角度を容易に小さくできる。
さらに、クランク64の逆回転の作動がクラッチ手段によ
り表示手段6に伝達されず、表示手段6の磁石113 が回
転せず、磁石113 の回転による磁気センサ47の開閉を防
止でき、簡単な構成でさらに容易にガス流量の誤検知を
防止できる。
【0055】また、逆止体87として、略円板状の周面に
係合爪部88を突設するとともに、この逆止体87を支持す
る基台60の規制部90に係合し逆止体87の逆転を規制して
クランク64の逆転を規制する逆転止部89を突設する簡単
な構成ででき、容易にクランク64の逆転を防止して誤検
知を防止できる。
【0056】さらに、簡単な構成であるため、伝達手段
50の組立製造性も向上でき、安価に提供できる。
【0057】なお、クランク64に設けた爪部66,66を8
個形成して説明したが、図12に示すように、例えば2
0個設けてもできる。この構成によれば、クランク125
の逆転角度は、最大で略18度となり、図1ないし図1
1に示す実施の形態よりさらに小さくでき、磁石113 が
回転して磁気センサ47が検知して誤表示することをより
確実に防止できる。
【0058】次に、本発明の流量検知装置のさらに他の
実施の形態を図面を参照して説明する。
【0059】図13ないし図16に示す実施の形態は、
図1ないし図11に示す実施の形態のクランク64および
図12に示す実施の形態のクランク125 の周面に外周方
向に向けて突設した爪部66,66を、周縁近傍に一面側に
かしめるなどにより突出形成したものである。そして、
爪部130 ,130 は、クランク131 が順回転する方向側に
傾斜する乗越面132 を有し、クランク131 がガスの逆流
により逆回転する方向側にクランク131 の一面に対して
略垂直な壁状の係止面133 を有して形成されている。
【0060】また、逆止体135 としては、幅寸法が略爪
部130 ,130 間の距離寸法と略同寸法に形成された略細
長板状に形成され、この逆止体135 の幅寸法と略同寸法
の幅寸法で切欠形成された切欠部85内に位置し一端側に
基台60に突設された軸ピン86に切欠部85に案内されつつ
上下方向に摺動自在に係合して保持される支持部136が
切欠形成されている。そして、逆止体135 は、常時自重
により下方に移動して下端部が常にクランク131 の爪部
130 ,130 が突出する側の上面周縁に載置されるように
当接した状態で支持されている。なお、切欠部85および
軸ピン86は、逆止体135 を上下方向にのみ移動可能に案
内するガイド部137 を構成する。
【0061】さらに、逆止体135 の下端面には、爪部13
0 ,130 が係合する係合爪部138 がギザギザ状に複数例
えば6個形成されている。係合爪部138 は、爪部130 の
乗越面132 と略同方向に傾斜するテーパ面139 と、爪部
130 の係止面133 と略同方向の当接面140 とを有して形
成されている。
【0062】そして、逆止体135 は、クランク131 とに
てラッチ機構が構成されている。すなわち、クランク13
1 が順回転、すなわち流入孔10から第1の計量室20およ
び第2の計量室21にガスが流入し流出孔11が流出して一
対の検出部37,37が位相差を有して回転し、この回転に
より第1のハンドル67が回転してクランク131 が順方向
に回転する場合には、逆止体135 の当接面140 を回転す
るクランク131 の爪部130 の係止面133 が押し上げるよ
うにして逆止体135 が上方に移動し係合爪部138 が爪部
130 を乗り越え、係合爪部138 の当接面140 が爪部130
の係止面133 を通過することにより、逆止体135 は自重
により下方に移動して爪部130 が次の係合爪部138 に係
合する。
【0063】また、ガスの逆流によりクランク131 が逆
回転する場合には、係合爪部138 の当接面140 が爪部13
0 の係止面133 に既に当接している場合には、逆止体13
5 は上下方向にみ移動可能であるため、係合爪部138 は
爪部130 を乗り越えられずに係止されクランク131 は逆
転しない。また、係合爪部138 の当接面140 が爪部130
の係止面133 に当接しておらず、係合爪部138 が爪部13
0 に乗り上げた状態では、係合爪部138 の当接面140 が
爪部130 の係止面133 に当接するまで逆転し、当接面14
0 が係止面133 に当接することにより逆転が規制され
る。なお、爪部130 ,130 間の角度は、例えば略36度
程度で形成され係合爪部138 が6個逆止体135 に形成さ
れている場合、クランク131 は最大で略6度逆転するこ
ととなる。
【0064】すなわち、この図13ないし図16に示す
実施の形態によれば、図1ないし図11に示す最大で約
45度逆転する実施の形態および図12に示す最大で約
18度逆転する実施の形態に比してさらに確実にクラン
ク131 の逆転を防止でき、誤検知を防止できる。
【0065】また、逆止体135 をガイド部137 とこのガ
イド部137 の軸ピン86に係合する逆止体135 の支持部13
6 にて上下方向にのみ移動自在に支持する構成であるた
め、簡単な構成で逆止体135 の上下方向にのみの移動規
制ができるとともに、逆止体135 を略細長板状の単純形
状に形成でき、クランク131 に当接する先端部に係合爪
部138 ,138 をギザギザ状に複数設けることが容易にで
きる。さらに、クランク131 に設ける爪部130 ,130 も
一面側に突設する構成としたため、容易に複数形成する
ことができる。
【0066】したがって、簡単な構成でクランク131 の
逆回転をさらに精密に規制でき、誤検知の確実な防止が
容易にできる。
【0067】なお、上記各実施の形態において、ガスの
流量を検知する装置の構成について説明したが、その他
気体や液体、粉粒体など流動性を有するいずれの被検知
物を対象とすることができる。
【0068】そして、ガスの流量を第1の計量膜15およ
び第2の計量膜16の移動にて検出する構成について説明
したが、他のいずれの検知手段を用いてもよい。
【0069】さらに、伝達手段50への出力および伝達手
段50から表示手段6への出力方法も適宜いずれの構成を
選択できる。
【0070】そして、例えば逆止体を板ばね状に形成
し、乗越面132 および係止面133 を有した爪部130 を略
円板状のクランクの一面側や周面に複数設け、クランク
が順回転の際、逆止体が弾性変形して先端部が爪部を乗
り越え、クランクが逆回転の際、弾性にて先端部が係止
面133 に当接するなど、クランクをラッチ機構にて逆転
止めするいずれの構成でもできる。
【0071】一方、図1ないし図11に示す実施の形態
において、逆止体87として略円板状に形成し周面に外周
方向に係合爪部88および基台60の規制部90に当接して逆
転規制する逆転止部89を突設して形成したが、クランク
64の爪部66,66に係合する係合爪部88の形状はいずれの
ものでもよく、回転を規制する逆転止手段91としても規
制部90および逆転止部89の構成に限らずいずれの構成で
もできる。
【0072】また、図13ないし図16に示す実施の形
態において、逆止体135 の下面に複数の係合爪部138 ,
138 を設けて説明したが、係合爪部138 を例えば1つの
み、すなわち逆止体138 の下端部に当接面140 およびテ
ーパ面139 を一対設けたのみでもできる。なお、複数の
係合爪部138 ,138 を設けることにより、爪部130 ,13
0 を細かく複数形成する必要がないとともに、逆止体13
5 の幅寸法を大きく設定することができ、逆止体135 の
強度を向上でき、確実なクランク131 の爪部130 ,130
との係合によるクランク131 の逆転を簡単な構成で容易
に防止できる。
【0073】さらに、切欠部85および軸ピン86にて逆止
体135 の移動を上下方向のみに規制して説明したが、逆
止体135 の移動規制もいずれの構成でもできる。
【0074】そして、逆止体87,135 を自重により常に
係合爪部88,138 がクランク64,131 に当接するように
して、簡単な構成で逆転止めを行う構成について説明し
たが、スプリングや板バネなどの弾性部材にて逆止体8
7,135 を常に係合爪部88,138 がクランク64,131 に
当接するように付勢する構成としてもよい。なお、この
構成によれば、部材が増えるが、伝達部材50の取り付け
方向を問わず設計の自由度が向上し、汎用性を向上でき
る。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載の流量検知装置によれば、
被検知物の流過に伴って検知手段からの検知結果に基づ
き伝達手段により表示手段のカウンタギアを回転させ、
このカウンタギアの回転により、被検知物の流量を表示
する数字を周面に有した数字車を回転させて表示すると
ともに、カウンタギアおよび数字車のギア比より小さい
ギア比で磁石を数字車より速い速度で回転させて磁気セ
ンサにてガスの流量を算出するので、数字車による表示
と磁気センサにより算出される被検知物の流量との補正
を行う必要がなく、簡単な構成で容易に高精度な流量検
知ができる。
【0076】請求項2記載の流量検知装置によれば、請
求項1記載の流量検知装置の効果に加え、被検知物の流
過に伴って検知手段から出力される検知結果に対応して
クランクを順回転して出力変換手段にて表示手段のカウ
ンタギアを回転させて表示手段にて表示するとともに磁
気センサにて算出し、被検知物が逆流する際には検知手
段から出力される検知結果に対応して逆回転するクラン
クを逆止体にて規制して表示手段のカウンタギアを回転
させず、簡単な構成で容易に表示手段による表示と磁気
センサにより算出される流量との検知誤差を防止でき
る。
【0077】請求項3記載の流量検知装置によれば、請
求項2記載の流量検知装置に効果に加え、被検知物の流
過に伴って検知手段から出力される検知結果に対応して
回転するクランクの順回転をクラッチ手段がカウンタギ
アに伝達し、クランクの逆回転の際にはクラッチ手段が
空回りしてクランクの逆回転をカウンタギアに伝達する
のを規制するため、簡単な構成で容易に逆流による表示
手段による表示と磁気センサにより算出される流量との
検知誤差を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量検知装置の実施の一形態の伝達手
段と表示手段との連結状態を示す一部を切り欠いた平面
図である。
【図2】同上一部を切り欠いた側面図である。
【図3】同上伝達手段を示す正面図である。
【図4】同上伝達手段を示す底面図である。
【図5】同上平面図である。
【図6】同上検出部と連結された伝達手段を示す一部を
切り欠いた側面図である。
【図7】同上伝達手段と第1のバルブおよび第2のバル
ブの動作との関係を示す説明図である。
【図8】同上流量検知装置本体を示す一部を切り欠いた
正面図である。
【図9】同上流量検知装置本体の検知手段と伝達手段と
の連結状態を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図10】同上流量検知装置本体を示す一部を切り欠い
た側面図である。
【図11】同上流量検知装置本体を示す一部を切り欠い
た平面図である。
【図12】本発明の流量検知装置の他の実施の形態のク
ランクを示す平面図である。
【図13】本発明の流量検知装置のさらに他の実施の形
態の伝達手段を示す正面図である。
【図14】同上伝達手段を示す底面図である。
【図15】同上平面図である。
【図16】同上検出部と連結された伝達手段を示す一部
を切り欠いた側面図である。
【符号の説明】
1 流量検知装置本体 2 検知手段 6 表示手段 47 磁気センサ 50 伝達手段 64,125 ,131 クランク 78 出力変換手段 87,135 逆止体 95 クラッチ手段 107 カウンタギア 113 磁石 124 数字車

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動性を有する被検知物の流量を検知す
    る検知手段からの検知結果に基づき表示手段にて前記被
    検知物の流量を表示させる流量検知装置において、 前記検知手段からの検知結果を前記表示手段に伝達させ
    前記被検知物の逆流の際に前記検知手段からの検知結果
    を前記表示手段に伝達しない伝達手段と、 前記表示手段に設けられ前記伝達手段にて伝達される前
    記検知手段からの検知結果に基づいて回転するカウンタ
    ギアと、 前記表示手段に設けられ前記被検知物の流量を表示する
    数字を周面に有し前記カウンタギアの回転により回転す
    る数字車と、 前記表示手段に設けられ前記カウンタギアの回転により
    前記カウンタギアおよび前記数字車のギア比より小さい
    ギア比で回転する磁石と、 この磁石の回転により磁気を検知する磁気センサとを具
    備したことを特徴とする流量検知装置。
  2. 【請求項2】 伝達手段は、 被検知物の流過に伴って検知手段から出力される検知結
    果に対応し順回転し、前記被検知物が逆流する際には前
    記検知手段から出力される検知結果に対応して逆回転す
    るクランクと、 このクランクの逆回転を規制する逆止体と、 前記クランクの回転をカウンタギアに伝達させる出力変
    換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の流量
    検知装置。
  3. 【請求項3】 出力変換手段は、クランクの順回転の際
    にこのクランクの回転をカウンタギアに伝達させ、前記
    クランクの逆回転の際にクランクの回転の前記カウンタ
    ギアへの伝達を規制するクラッチ手段を備えたことを特
    徴とする請求項2記載の流量検知装置。
JP16647796A 1996-06-26 1996-06-26 流量検知装置 Pending JPH109927A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001349762A (ja) * 2000-06-08 2001-12-21 Toyo Gas Meter Kk ガスメータ
JP2006064606A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 膜式ガスメータおよびそれに用いられる制御回路
CN105021261A (zh) * 2015-08-10 2015-11-04 重庆西美仪器仪表有限公司 燃气表固定中心距的调节齿轮及燃气表调节齿轮安装结构
US10070932B2 (en) 2013-08-29 2018-09-11 Given Imaging Ltd. System and method for maneuvering coils power optimization

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