JPH1099001A - 飛翔昆虫検知装置 - Google Patents

飛翔昆虫検知装置

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JPH1099001A
JPH1099001A JP27880196A JP27880196A JPH1099001A JP H1099001 A JPH1099001 A JP H1099001A JP 27880196 A JP27880196 A JP 27880196A JP 27880196 A JP27880196 A JP 27880196A JP H1099001 A JPH1099001 A JP H1099001A
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林 謝
Satoru Ishizaka
悟 石坂
Yasuhiro Tomioka
康浩 富岡
Atsushi Shibayama
淳 柴山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛翔昆虫の分布状態を安価で軽量な装置によ
って、調査できるようにし、また用途に応じ、それらの
飛翔昆虫を捕獲できるようにする。 【解決手段】 ケーシング(4)の内部でベース(2)
に誘虫ランプ(3)を設けるとともに、ケーシング
(4)の侵入口(5)に赤外線の発光素子(6)と受光
センサ(7)とを対向状態で設け、かつ侵入口(5)の
近くの面に乱反射防止面(8)を形成し、さらに、ケー
シング(4)の内部で侵入口(5)と誘虫ランプ(3)
との間に捕虫シート(10)を着脱自在に設けて、飛翔
昆虫検知装置(1)を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、飛翔昆虫の数を調査し、
必要に応じてそれらの飛翔昆虫を捕獲する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発明者は、飛翔昆虫の調査手段として、
この種の装置を実公平2−6788号「誘引捕虫調査装
置」公報によって既に提案している。上記装置は、屋外
に取り付けられ、飛翔昆虫の分布状態を調査するのに実
用上有効な装置である。しかし上記装置は、高度の機能
を有しているため、特殊な用途例えば博覧会会場などに
用いられるが、その分高価であり、食品工場などの一般
的な用途に不向きであった。
【0003】
【発明の目的】したがって、本発明の目的は、飛翔昆虫
の分布状態を安価で軽量な装置によって調査できるよう
にし、また用途に応じ、それらの飛翔昆虫を捕獲できる
ようにすることである。
【0004】
【発明の解決手段】上記目的の下に、本発明は、ケーシ
ングの内部でベースに誘虫ランプを設けるとともに、ケ
ーシングの侵入口に赤外線の発光素子と受光センサとを
対向状態で設け、かつ侵入口の近くの面に乱反射防止面
を形成し、さらに、ケーシングの内部で侵入口と誘虫ラ
ンプとの間に捕虫シートを着脱自在に設けて、飛翔昆虫
検知装置を構成している。
【0005】誘虫ランプの点灯時に、飛翔昆虫は、侵入
口からケーシングの内部に入る。このとき、発光素子か
らの光(赤外線)が飛翔昆虫によって遮断されるため、
受光センサは、その遮断状態を検出してカウンタに信号
を送る。ここでカウンタは、その遮断状態を積算するこ
とによって、飛翔昆虫の侵入状態を計数する。ケーシン
グの内部に入り込んだ飛翔昆虫は、やがて捕虫シートに
接し、その粘着力によって、捕獲される。ここで、乱反
射防止面は、赤外線や誘虫ランプからの光線を吸収する
ことによって、受光センサによる誤動作を防止し、飛翔
昆虫の検出の精度を高めている。
【0006】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の飛翔
昆虫検知装置1を示し、図4は、電気回路を示してい
る。飛翔昆虫検知装置1は、ベース2に誘虫ランプ3を
設け、この誘虫ランプ3を取り囲むように、ベース2に
透明なケーシング4を取り付けるとともに、このケーシ
ング4に形成されている侵入口5に例えば赤外線の発光
素子6と受光センサ7とを対向させ、また侵入口5の近
くで赤外線の通過域例えば内壁面に乱反射防止面8を形
成し、さらに、ケーシング4の内部に捕虫シート10を
着脱自在に設けて構成されている。
【0007】誘虫ランプ3は、誘虫効果の高い紫外線領
域の光(300〜400〔nm〕)を発生するものであ
り、ベース2の両端に取り付けられたソケット11に対
して着脱自在に取り付けられている。もちろん、このベ
ース2は、背面側で点灯ユニット(スタータ・チョーク
コイル、コンデンサ)14などを備えている。
【0008】そして、ケーシング4は、例えば透明なプ
ラスチックにより蒲鉾型として成形されており、誘虫ラ
ンプ3を取り囲むようにして、ベース2の面に対して適
当な固定手段によって取り付けられ、誘虫ランプ3に対
応する長さの侵入口5を一体的に形成している。
【0009】赤外線の発光素子6および受光センサ7
は、対となって、例えば長方形状の侵入口5の短辺の対
向壁に埋め込まれ、光学的に向き合っている。このた
め、侵入口5の内壁面は、発光素子6からの赤外線の乱
反射あるいは誘虫ランプ3からの紫外線の乱反射を防止
し、受光センサ7の誤動作を防止するために、乱反射防
止面8となっている。乱反射防止面8は、赤外線や紫外
線を吸収する物質例えば黒いフェルトや紙シートなどを
侵入口5の内壁面に貼り付けることによって構成する。
なお、受光センサ7の出力端は、アンプユニット13を
介して、カウンタ9に接続されている。このカウンタ9
は、ケーシング4の内部でベース2の背面に取り付けら
れていてもよく、またその外部に取り付けられていても
よい。
【0010】また、捕虫シート10は、粘着捕虫式のも
の、または殺虫剤発散式で、ケーシング4の内部に設け
られた一対のサポート12に対して、例えば接着剤によ
りあるいはスリットなどに挟み込むことによって着脱自
在に取り付けられる。
【0011】上記構成の飛翔昆虫検知装置1は、調査対
象領域の屋外、その他食品工場の天井や壁面などに取り
付けられる。なお、使用開始前に、リセットボタンを押
してカウンタ9の計数値を「0」にセットする。ちなみ
に、発光素子6、受光センサ7の点検にあたっては、発
光素子6から受光センサ7に至る赤外線の検知領域に細
い棒を出し入れして、カウンタ9が動作するかどうかを
チェックする。
【0012】この取り付け状態で、誘虫ランプ3は、紫
外線の光を発生し、飛翔昆虫の走光性を利用して、飛翔
昆虫類を誘引する。一方、発光素子6は、赤外線を発生
し、受光センサ7に向けて送り込んでいる。この状態
で、飛翔昆虫が侵入口5からケーシング4の内部に入り
込むと、発光素子6からの紫外線は、飛翔昆虫によって
遮断される。したがって、受光センサ7は、その遮光状
態に応じたパルス状の信号をアンプユニット13で増幅
しながらカウンタ9に送り込む。ここで、カウンタ9
は、その遮断時のパルス状の信号を積算し、その積算値
を数値として表示すると共に、その出力端子から外部の
集計装置などに積算データとして出力する。
【0013】また、ケーシング4の内部に入り込んだ飛
翔昆虫は、ケーシング4の内部で飛び回る過程で、粘着
式の捕虫シート10に触れ、そこに捕獲される。管理者
は、捕獲状況を見て、適当な時期に、ケーシング4をベ
ース2から外し、捕虫シート10を新しいものと取り替
えて、その後の捕獲に備える。なお、この飛翔昆虫検知
装置1の使用目的が飛翔昆虫の分布データの管理のみで
あれば、捕虫シート10は、必要なく、したがって、そ
れのない状態で使用する。
【0014】なお、捕虫シート10が取り付けられてい
ないとき、飛翔昆虫は、侵入口5を出入りすることもあ
るため、そのときのカウンタ9の計数値は、飛翔昆虫の
個体の数の検出ではなく、飛翔状態の飛翔昆虫の分布数
ということになる。また捕虫シート10が取り付けられ
ているとき、ケーシング4の内部に入ったほとんどの虫
は、捕虫シート10によって捕獲されるため、このとき
のカウンタ9の計数値は、誘虫ランプ3に誘われて、ケ
ーシング4の内部に入り込んだ飛翔昆虫(個体)の数と
なる。
【0015】
【発明の効果】本発明では、装置が軽量で簡単なものと
して構成できるため、装置が安価なものとして提供で
き、食品工場などに於いて、取り付けあるいは使用可能
な製品となる。また、ケーシングの侵入口に赤外線の発
光素子と受光センサとが対向状態で設けられており、こ
れとカウンタとによって、飛翔昆虫の分布データや捕獲
データが集計できるため、飛翔昆虫の分布状態を調査す
るのに最適な装置となる。また、侵入口の内壁面に乱反
射防止面が形成されているため、外部の光や、誘虫ラン
プからの光、さらに発光素子からの赤外線の乱反射によ
る誤動作が未然に防止でき、しかも誘虫ランプの光と発
光素子の光とが異なる波長領域となっているので、デー
タの信頼性が高められる。さらに、捕虫シートがケーシ
ングの内部に対して着脱自在に設けられているため、飛
翔昆虫の分布データの収集のほか、用途に応じて、飛翔
昆虫を捕獲できるため、データの収集・捕獲の機能が同
時に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の飛翔昆虫検知装置の底面図である。
【図2】本発明の飛翔昆虫検知装置の一部破断正面図で
ある。
【図3】本発明の飛翔昆虫検知装置の図2でのA−A線
の断面図である。
【図4】飛翔昆虫検知装置の電気回路のブロック線図で
ある。
【符号の説明】
1 飛翔昆虫検知装置 2 ベース 3 誘虫ランプ 4 ケーシング 5 侵入口 6 発光素子 7 受光センサ 8 乱反射防止面 9 カウンタ 10 捕虫シート 11 ソケット 12 サポート 13 アンプユニット 14 点灯ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴山 淳 東京都新宿区新宿3丁目23番7号 イカリ 消毒株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース(2)に誘虫ランプ(3)を設
    け、このベース(2)に飛翔昆虫の侵入口(5)を有す
    る透明なケーシング(4)を取り付けるとともに、侵入
    口(5)の対向位置に発光素子(6)と受光センサ
    (7)とを向き合わせ状態で設け、侵入口(5)の近く
    で発光素子(6)からの赤外線の通過域に乱反射防止面
    (8)を形成してなることを特徴とする飛翔昆虫検知装
    置(1)。
  2. 【請求項2】 ベース(2)に誘虫ランプ(3)を設
    け、このベース(2)に飛翔昆虫の侵入口(5)を有す
    る透明なケーシング(4)を取り付けるとともに、侵入
    口(5)の対向位置に発光素子(6)と受光センサ
    (7)とを向き合わせ状態で設け、侵入口(5)の近く
    で発光素子(6)からの赤外線の通過域に乱反射防止面
    (8)を形成し、さらに受光センサ(7)の出力端子を
    積算用のカウンタ(9)の入力端に接続してなることを
    特徴とする飛翔昆虫検知装置(1)。
  3. 【請求項3】 ベース(2)に誘虫ランプ(3)を設
    け、このベース(2)に飛翔昆虫の侵入口(5)を有す
    る透明なケーシング(4)を取り付けるとともに、侵入
    口(5)の対向位置に発光素子(6)と受光センサ
    (7)とを向き合わせ状態で設け、侵入口(5)の近く
    で発光素子(6)からの赤外線の通過域に乱反射防止面
    (8)を形成し、さらに受光センサ(7)の出力端子を
    積算用のカウンタ(9)の入力端に接続し、またケーシ
    ング(4)の内部で侵入口(5)から誘虫ランプ(3)
    に至る空間に捕虫シート(10)を着脱自在に取り付け
    てなることを特徴とする飛翔昆虫検知装置(1)。
  4. 【請求項4】 誘虫ランプ(3)を紫外線領域の放電ラ
    ンプとし、発光素子(6)の発光領域および受光センサ
    (7)の受光領域を赤外線の波長域とすることを特徴と
    する請求項1、2または3記載の飛翔昆虫検知装置
    (1)。
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