JPH1098507A - デジタル通信方法 - Google Patents

デジタル通信方法

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JPH1098507A
JPH1098507A JP8271517A JP27151796A JPH1098507A JP H1098507 A JPH1098507 A JP H1098507A JP 8271517 A JP8271517 A JP 8271517A JP 27151796 A JP27151796 A JP 27151796A JP H1098507 A JPH1098507 A JP H1098507A
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JP
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data
station
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JP8271517A
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English (en)
Inventor
Eiji Yokogawa
英二 横川
Hisataka Nakajima
久貴 中嶋
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
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  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再送処理を行った場合においても伝送効率を
良好に維持し、また、ユーザデータを保持しておくため
のバッファメモリを小型化する。 【解決手段】 基地局B−CSと移動局B−RMとの間
で時分割二重によりデータの双方向通信を行うデジタル
通信において、移動局B−RMからのユーザチャネルの
割当要求に対して、基地局B−CSがTDMAフレーム
のユーザチャネルに当該割当要求を上回る帯域を割り当
て、当該ユーザチャネル内にそれぞれ伝送エラーの検出
コードが付加された複数のセルデータを載せたて基地局
B−CSと移動局B−RMとの間でユーザデータを通信
する。そして、受信側の局では受信したユーザデータに
ついてセルデータ毎に伝送エラーの検出を行うとともに
各セルデータ毎の伝送エラー発生を送信側局へ通知し、
送信側局では大きな帯域を割り当てられている同一のユ
ーザチャネルを用いて当該通知に該当するセルデータを
再送するとともに新たなセルデータを送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時分割多元接続方
式(TDMA:Time Division Multiple Access)のフ
レームフォーマットを用いた時分割二重(TDD:Time
Division Duplex)により複数の局間でデータの双方向
通信を行い、伝送エラーの発生に対しては再送処理を行
うデジタル通信方法及びシステムに関し、特に、広域統
合サービスデジタル網(B−ISDN:Broadband Inte
grated Services Digital Network)に接続される基地
局と移動局との間のデータ通信に用いて好適なる技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】B−ISDNは、非同期転送モード(A
TM:Asynchronous Transfer Mode)を核として高速パ
ケット交換や加入者系の光伝送サービスを統合化したネ
ットワークであり、広帯域且つ高品質な伝送サービスを
提供する。このようなB−ISDNにおける網終端装置
2(B−NT2:Broadband Network Terminal 2)で
は、端末装置(B−TE:Broadband Terminal Equipme
nt)との接続を光ファイバや同軸ケーブルを用いて行っ
ていたが、携帯情報端末装置や携帯電話機等といった無
線系マルチメディア通信システムの普及により、B−T
Eを無線インタフェース(すなわち、ワイヤレス)でB
−ISDNに接続したいという要求がある。すなわち、
B−TEを携帯電話機等の移動局(B−RM)に接続す
るとともに、B−ISDNのATMノードに基地局(B
−CS)を接続し、ユーザ局となるB−RMをB−CS
に無線インタフェースで接続することが要求されてい
る。
【0003】また、データ通信において一般的に言える
ことでもあるが、B−RMとB−CSとの接続において
効率の高い伝送を実現するとともに、伝送エラーに対し
て確実なる再送処理を効率的に行うことが要求されてい
る。しかしながら、B−TEとB−ISDNとの間のイ
ンタフェースに従来のTDMA−TDD方式をそのまま
適当した場合には、再送処理における効率が悪く、全体
としての伝送効率が低下し、また、再送処理においてユ
ーザデータを保持しておくためのバッファメモリが大型
化してしまうという問題があった。この事情を、従来の
再送処理シーケンスを示す図13を参照して以下に説明
する。
【0004】同図に示す例は、1Mbpsのユーザデー
タをTDMAフレームにパケット化して載せて、B−R
MからB−CSへの無線区間を伝送させる場合であり、
従来では、1Mbpsのユーザデータに対して無線区間
の帯域(TDMAフレームのユーザチャネルの帯域)を
1Mbps確保していた。なお、従来において、1Mb
psのユーザデータに対して無線区間の帯域を1Mbp
s以上確保する場合もあるが、当該帯域のユーザデータ
が載らない部分(すなわち、1Mbpsを上回る帯域)
は単に固定的な空き状態(アイドル的な情報)としてい
るだけで、何ら利用に供していない。
【0005】今、B−RMにおいて1Mbpsのユーザ
データが発生し、送信すべきユーザデータのパケットと
してa、b、cの3つが発生したとする。この場合、B
−RMは、まず、パケットaをTDMAフレーム1のユ
ーザチャネルに載せてB−CSへ送信し、B−CSから
パケットaを正常に受信した旨の通知ACKを次のフレ
ーム2で受信したところで、次のパケットbをフレーム
3のユーザチャネルに載せてB−CSへ送信する。そし
て、B−RMは、パケットbの送信に対してB−CSか
ら伝送エラーが発生した旨の通知NAKを次のフレーム
4で受信すると、このパケットbを次のフレーム5に再
び載せてB−CSへ再送し、B−Cからパケットbを正
常に受信した旨の通知ACKを次のフレーム6で受信す
る。なお、この時点で、B−RMに送信すべきパケット
dが新たに発生したとするが、このパケットdはパケッ
トcの送信処理が終了した後にB−CSへ送信される。
【0006】そして、B−RMは、次のパケットcを次
のフレーム7のユーザチャネルに載せてB−CSへ送信
し、パケットcの送信に対してB−CSから伝送エラー
が発生した旨の通知NAKを次のフレーム8で受信する
と、このパケットcを次のフレーム9に再び載せてB−
CSへ再送し、B−Cからパケットcを正常に受信した
旨の通知ACKを次のフレーム10で受信する。そし
て、B−RMは、パケットdを次のフレーム11のユー
ザチャネルに載せてB−CSへ送信し、B−CSからパ
ケットdを正常に受信した旨の通知ACKを次のフレー
ム12で受信したところで、パケットa〜dをB−CS
へ送信する処理を終了する。
【0007】上記の例において、1つのTDMAフレー
ムを2msとした場合、パケットa〜dを全て正常に送
信し終わるまでには12フレームを要し、総時間として
24msもの時間を要することとなる。すなわち、従来
では、伝送エラーが発生した場合に、新たなユーザデー
タの伝送用に確保した帯域をエラーが生じたユーザデー
タの再送に使ってしまうため、次々に発生する新たなユ
ーザデータ(パケット)が送信待ちの状態となり、大き
な伝送遅延を引き起こしていた。また、送信側では、こ
れら送信待ちのユーザデータ(パケット)を蓄積してお
く必要が生じるため、バッファメモリを大型化せざるを
得なかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来にお
いては、再送処理における効率が悪く、全体としての伝
送効率が低下し、また、再送処理においてユーザデータ
を保持しておくためのバッファメモリが大型化してしま
うという問題があった。このような事情は、B−TEと
B−ISDNとの間を有線インタフェースする場合にあ
っても同様であるが、無線インタフェースにあってはフ
ェージング等の外乱の影響を受け易く、伝送エラーの確
立が高まることから特に顕著なものとなっている。
【0009】本発明は上記従来の事情に鑑みなされたも
ので、複数の局間で時分割二重によりデータの双方向通
信を行うに際して、伝送効率を低下やバッファメモリの
大型化を招くことなく、再送処理によってデータ伝送の
信頼性を向上させるデジタル通信方法及びシステムを提
供することを目的とする。更に、本発明は、ユーザ局で
ある移動局と基地局との間で無線により双方向通信を行
い、当該基地局を介してB−ISDNに接続する通信シ
ステムにおいて、伝送効率を低下やバッファメモリの大
型化を招くことなく、再送処理によってデータ伝送の信
頼性を向上させるデジタル通信方法及びシステムを提供
することを目的とする。
【0010】更に、本発明は、基地局に複数のユーザ局
を収容させた双方向通信システムにおいて、上記と同様
にデータ伝送の信頼性を向上させるデジタル通信方法及
びシステムを提供することを目的とする。更に、本発明
は、伝送エラーの発生に対して、ユーザが操作するB−
TEにおいて何ら対処を行うことなく、上記のようにデ
ータ伝送の信頼性向上を実現するデジタル通信方法及び
システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るデジタル通信方法では、基地局とユー
ザ局との間で時分割二重によりデータの双方向通信を行
うデジタル通信方法において、ユーザ局からの割当要求
に基づいて基地局が時分割多元接続フレームのユーザチ
ャネルに当該割当要求を上回る帯域を割り当て、当該ユ
ーザチャネル内にそれぞれ伝送エラーの検出コードが付
加された複数のセルデータを載せた時分割多元接続フレ
ームを用いて基地局とユーザ局との間でユーザデータを
通信し、受信側の局では受信したユーザデータについて
セルデータ毎に伝送エラーの検出を行うとともに各セル
データ毎の伝送エラー発生を送信側局へ通知し、送信側
局では同一のユーザチャネルを用いて当該通知に該当す
るセルデータを再送するとともに新たなセルデータを送
信する。
【0012】すなわち、割当要求を上回って割り当てら
れたユーザチャネルの帯域部分を利用して、送信側局は
送信すべきセルデータ(ユーザデータ)と共に再送する
セルデータを受信側局へ送信する。したがって、セルデ
ータ毎に伝送エラーの検出を行い、エラーが発生してい
る場合にはセルデータ毎に再送処理を行うことにより、
再送処理に要する時間を極力短くし、且つ、再送処理に
よって送信すべきセルデータを待ち状態とする事態を回
避して、バッファメモリの大型化を招くことなく効率の
高い伝送を実現しつつ、データ伝送の信頼性を高めるこ
とができる。
【0013】また、本発明に係るデジタル通信方法で
は、基地局とユーザ局である移動局との間で前記時分割
多元接続フレームフォーマットを用いて無線によりデー
タ通信を行い、当該基地局は広域統合サービスデジタル
網に接続される。したがって、例えばパーソナルコンピ
ュータを携帯電話機を用いてB−ISDNに無線接続す
る通信システムにおいて、バッファメモリの小型化及び
データ伝送を迅速化を実現しつつ、データ伝送の信頼性
を高めることができる。
【0014】また、本発明に係るデジタル通信方法で
は、前記時分割多元接続フレームフォーマットには、伝
送エラーの発生通知及びユーザチャネルの割当要求を行
う上りコントロールチャネル及び下りコントロールチャ
ネル、並びに、ユーザチャネルがそれぞれ複数含まれて
おり、基地局は複数のユーザ局を収容し得る。したがっ
て、1つの基地局に対して例えば携帯情報端末装置を多
数無線接続する通信システムにおいて、バッファメモリ
の小型化及びデータ伝送を迅速化を実現しつつ、データ
伝送の信頼性を高めることができる。
【0015】また、本発明に係るデジタル通信システム
では、基地局と複数の移動局との間で時分割二重により
データの双方向無線通信を行うデジタル通信システムに
おいて、移動局には、時分割多元接続フレームのコント
ロールチャネルを用いて基地局へユーザチャネルの割当
要求を送信する割当要求手段が備えられ、基地局には、
前記移動局に対して割当要求を上回る帯域のユーザチャ
ネルを割り当てる割当手段が備えられている。また更
に、基地局と各移動局とのそれぞれには、ユーザデータ
を分割した複数のセルデータにそれぞれ伝送エラー検出
コードを付加するとともに、当該複数のセルデータを時
分割多元接続フレームの自局に割り当てられたユーザチ
ャネル内に載せて無線送信する送信手段と、送信側局か
らユーザデータを受信して伝送エラー検出コードに基づ
いてセルデータ毎の伝送エラーを検出する受信手段と、
受信したセルデータ毎の伝送エラーの発生に関する通知
を時分割多元接続フレームのコントロールチャネル内に
載せて無線送信させるエラー通知手段と、受信側の局か
らのエラー通知に該当するセルデータを新たなセルデー
タと共に時分割多元接続フレームの自局に割り当てられ
た同一のユーザチャネル内に載せて無線送信する再送手
段と、が備えられている。
【0016】したがって、基地局と移動局との間の双方
向通信において、セルデータ毎に伝送エラーの検出を行
い、エラーが発生している場合にはセルデータ毎に再送
処理を行うことにより、再送処理に要する時間を極力短
くし且つデータ伝送の信頼性を高めることができる。ま
た更に、再送処理によって送信すべき新たなセルデータ
を待ち状態とする事態を回避することができ、待ち状態
となるセルデータを蓄積するためのバッファメモリを小
型化し、総じてセルデータを効率良く伝送することがで
きる。
【0017】なお、本発明は、例えば移動局と基地局と
の間の通信のように無線通信システムに用いて好適であ
るが、局間を有線回線で接続して時分割多元接続フレー
ムフォーマットを用いて双方向通信するシステムにも勿
論適用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面を参照
して説明する。図1には本発明を適用したデータ通信シ
ステムの全体的な概要構成を示してあり、このデータ通
信システムでは、端末装置(B−TE)を移動局(B−
RM)及び基地局(B−CS)を介して広域統合サービ
スデジタル網(B−ISDN)の非同期転送モードノー
ド(ATMノード)に無線接続する。すなわち、B−I
SDNのATMノードとB−CSとを参照点TBで有線
接続によりインタフェースする一方、B−ISDN用端
末装置であるB−TEを携帯電話機等のB−RMに参照
点SBで有線接続によりインタフェースし、B−CSと
B−RMとを無線接続によりインタフェースして通信シ
ステムが構成されている。このシステムにおいては、1
台のB−CSに複数台のB−RMが同時に無線接続可能
であり、したがって、1台のB−CSと複数台のB−R
Mとにより”B−NT2”の機能が実現されている。
【0019】図2にはB−CSとB−RMとの構成を示
してあり、このB−CSとB−RMとの間の、時分割多
元接続(TDMA)フレームフォーマットを用いた、無
線インタフェースによる時分割二重(TDD)通信方式
が本発明の要部である。まず、B−CSには、ATMノ
ードに接続される物理層(OC−3c)の終端部1と、
無線インタフェースに接続される無線物理層部2と、が
備えられており、これら処理部1、2の間に、下り側の
通信処理部として、ATMレイヤ終端部3、有効セル抽
出部4、無線LLC部5、無線MAC部6が備えられ、
上り側の通信処理部として、無線MAC部7、無線LL
C部8、アイドルセル挿入部9、ATMヘッダ付加部1
0が備えられている。
【0020】更に、このB−CSには、TDMAフレー
ムのチャネルに載せるべきデータのセルが無いときにタ
イムスタンプだけを伝えるセルをチャネルに載せるタイ
ムスタンプ表示セル挿入部11と、ATMセルの仮想通
信路(VPI/VCI:Virtual Path ID / Virtual Ch
annel ID)情報に対応した通信路を無線区間において設
定又は開放する通話路設定/開放・帯域管理部12と、
公知の”B−TN2”と同様のシグナリング・セルの処
理を行うシグナリングVC管理部13と、公知の”B−
TN2”と同様のトラヒック制御を行うトラヒック監視
/制御部14と、公知の”B−TN2”と同様の保守機
能及び運用管理機能を行う保守運用部15と、が備えら
れている。なお、B−CSにおける通話路設定/開放・
帯域管理部12は、特に、複数のB−RMに割り当てる
TDMAフレームのブロック数(ユーザチャネル数)も
管理する。
【0021】上記の物理層(OC−3c)の終端部1は
参照点TBの同期デジタルハイアラキー(SDH:Synch
ronous Digital Hierarchy)ベース155Mbpsの光
インタフェースを終端し、また、無線物理層部2は無線
区間の送受信、変復調、TDMAフレームの同期制御を
行う。ATMレイヤ終端部3は53バイトのATMセル
を取り出し、また、有効セル抽出部4は無効セル(アイ
ドルセル)を取り除いてユーザデータのみを抽出する。
なお、この処理に際して、有効セル抽出部4はセルヘッ
ダ部にタイムスタンプを付与する。
【0022】無線LLC部5と無線LLC部8とは同様
な機能を有した論理リンク制御(Logical Link Contro
l)であり、各仮想通信路(VPI/VCI)毎に送信
セルバッファ又は受信セルバッファを有し、許容遅延時
間を確保しながら無線区間における伝送エラーの再送制
御を行う。なお、各仮想通信路毎の送信セルバッファに
新しいセルを格納する際には、後述するようにセルヘッ
ダ部に順序番号を付与する。無線MAC部6と無線MA
C部7とは同様な機能を有した媒体アクセス制御(Medi
a Access Control)であり、各仮想通信路の送信バッフ
ァからきたセルをTDMAフレームのチャネルに載せ、
或いは、TDMAフレームのチャネルに載ってきたセル
を各仮想通信路の受信バッファに格納する。なお、無線
MAC部6及び無線MAC部7は、後述するように、T
DMAフレームのユーザチャネルに載せられた各セルデ
ータ単位に伝送エラーを検出し、再送要求を返す処理も
行う。
【0023】アイドルセル挿入部9は、有効セルに付さ
れたタイムスタンプ情報に基づいてアイドルセルを挿入
し、参照点TBのセルストリームを再現する処理を行
う。ATMヘッダ付加部10は、タイムスタンプや順序
番号等の無線区間で用いたセルヘッダ情報を削除し、5
3バイトのATMセルフォーマットを再生する処理を行
う。
【0024】次に、B−RMには、B−TEに接続され
る物理層(OC−3c)の終端部21と、無線インタフ
ェースに接続される無線物理層部22と、が備えられて
おり、これら処理部21、22の間に、上り側の通信処
理部として、ATMレイヤ終端部23、有効セル抽出部
24、無線LLC部25、無線MAC部26が備えら
れ、下り側の通信処理部として、無線MAC部27、無
線LLC部28、アイドルセル挿入部29、ATMヘッ
ダ付加部30が備えられている。
【0025】更に、このB−RMには、TDMAフレー
ムのチャネルに載せるべきデータのセルが無いときにタ
イムスタンプだけを伝えるセルをチャネルに載せるタイ
ムスタンプ表示セル挿入部31と、ATMセルの仮想通
信路(VPI/VCI)情報に対応した通信路を無線区
間において設定又は開放する通話路設定/開放・帯域管
理部32と、無線通信路の確立に必要な最小限のシグナ
リング・セルの処理を行うシグナリングVC管理部33
と、公知の”B−TN2”と同様のトラヒック制御を行
うトラヒック監視/制御部34と、公知の”B−TN
2”と同様の保守機能及び運用管理機能を行う保守運用
部35と、が備えられている。
【0026】上記の物理層(OC−3c)の終端部21
は参照点SBの同期デジタルハイアラキー(SDH)ベ
ース155Mbpsの光インタフェースを終端し、ま
た、無線物理層部22は無線区間の送受信、変復調、T
DMAフレームの同期制御を行う。ATMレイヤ終端部
23は53バイトのATMセルを取り出し、また、有効
セル抽出部24は無効セル(アイドルセル)を取り除い
てユーザデータのみを抽出する。なお、この処理に際し
て、有効セル抽出部4はセルヘッダ部にタイムスタンプ
を付与する。
【0027】無線LLC部25と無線LLC部28とは
同様な機能を有した論理リンク制御であり、各仮想通信
路(VPI/VCI)毎に送信セルバッファ又は受信セ
ルバッファを有し、許容遅延時間を確保しながら後述す
るように無線区間における伝送エラーの再送制御を行
う。なお、各仮想通信路毎の送信セルバッファに新しい
セルを格納する際には、セルヘッダ部に順序番号を付与
する。無線MAC部26と無線MAC部27とは同様な
機能を有した媒体アクセス制御であり、各仮想通信路の
送信バッファからきたセルをTDMAフレームのチャネ
ルに載せ、或いは、TDMAフレームのチャネルに載っ
てきたセルを各仮想通信路の受信バッファに格納する。
なお、後述するように、無線MAC部26及び無線MA
C部27はTDMAフレームの各ブロック単位に伝送エ
ラーを検出し、再送要求を返す処理も行う。
【0028】アイドルセル挿入部29は、有効セルに付
されたタイムスタンプ情報に基づいてアイドルセルを挿
入し、参照点SBのセルストリームを再現する処理を行
う。ATMヘッダ付加部30は、タイムスタンプや順序
番号等の無線区間で用いたセルヘッダ情報を削除し、5
3バイトのATMセルフォーマットを再生する処理を行
う。なお、上記したB−CSとB−RMとのそれぞれに
おいて、無線LLC部、無線MAC部、無線物理部、通
信路設定/開放・帯域管理部、タイムスタンプ表示セル
挿入部、トラヒック監視/制御部によってベースバンド
信号処理部が構成され、また、物理層終端部、ATMレ
イヤ終端部、ATMヘッダ付加部、有効セル抽出部、ア
イドルセル挿入部、シグナリングVC管理部によってA
TMインタフェース部が構成されている。
【0029】上記したB−CSとB−RMとの間の無線
区間(無線インタフェース)はTDMA方式で通信さ
れ、複数のチャネルが多重化して伝送される。また、上
り(B−RMからB−CSへの伝送)と下り(B−CS
からB−RMへの伝送)の切り替えはTDD方式で行わ
れる。図3には、B−CSとB−RMとの間の無線区間
で用いられるフレームフォーマットの構成を示してあ
る。同図(a)に示すように、1フレームは2ミリ秒で
19906バイトとなっており、1フレーム中には複数
のチャネルが多重化されて含まれ、各チャネルは同図
(b)に示す機能を有している。
【0030】すなわち、A0チャネルは、Cdチャネル及
びC0〜C15チャネルの割当通知、位置登録受付、フレ
ーム同期捕捉のために使用する下りのアクセスチャネル
である。A1チャネルは、Cdチャネル及びC0〜C15チ
ャネルの割当要求、位置登録要求、フレーム同期捕捉の
ために使用する上りのアクセスチャネルである。Cdチ
ャネルは、ユーザチャネルの割当通知、ユーザチャネル
の受信応答、C0〜C15チャネルの受信応答等のために
使用する下りのコントロールチャネルである。C0〜C1
5チャネルは全部で16個のチャネルであり、ユーザチ
ャネルの割当要求、ユーザチャネルの受信応答、Cdチ
ャネルの受信応答等のために使用する上りのコントロー
ルチャネルである。
【0031】なお、Cdチャネル及びC0〜C15チャネル
は、後述するように、セルデータ毎の伝送エラーの有無
の通知(NAK、ACK)に用いられる。また、C0〜
C15チャネルは、後述するように、各B−RMからB−
CSへのユーザチャネルの割当要求に用いられる。U0
〜U29チャネルは全部で30個のチャネルであり、ユー
ザデータを複数に分割したセルデータを伝送するために
使用する上り及び下りのユーザチャネルである。なお、
ユーザチャネルU0〜U29の上りと下りとは、チャネル
単位で動的に切り替えられる。
【0032】なお、本実施形態に係るTDMAフレーム
フォーマットでは、上りのコントロールチャネルC0〜
C15を下りのコントロールチャネルCdに先行して配置
し、これらコントロールチャネルの間にユーザチャネル
(本例では、半数のU0〜U14)を配置してある。この
ようなチャネルの配置構成によって、データ伝送が迅速
化され、データを保持するバッファメモリが小型化され
る。なお、上りのコントロールチャネルと下りのコント
ロールチャネルとの間に配置されるユーザチャネル数は
任意であり、後述するように、上りのコントロールチャ
ネルと下りのコントロールチャネルとの間に割当処理を
終了し得る猶予時間を与えられるものであればよい。
【0033】図4には、上記したユーザチャネルの構成
を更に詳細に示してある。1つのユーザチャネルは、G
(ガードタイム:上り/下りの回路切替制御のための処
理時間)と、PR(プリアンブル:復調回路のビット同
期確立のための処理時間)と、UW(ユニークワード:
チャネルの同期確立のための処理時間)と、8個のセル
スロットと、誤り訂正(FEC:Forward Error Correc
tion)用のパリティとで構成されている。また、個々の
セルスロットは、AWAセル(無線区間を伝送するAT
Mセルを特にAWAセルと称する)と、誤り訂正用のC
RC(Cyclic Redundancy Check Character)とから構
成されている。なお、AWAセルは上記したようにAT
Mセルのヘッダにタイムスタンプ及び順序番号を付加し
た形式であり、また、このようにAWAセル毎にCRC
を付加することによりAWAセル単位で伝送エラーを検
出することができる。
【0034】ここで、本実施形態では、1つのAWAセ
ルの中に48バイトにパケット化されたユーザデータが
500パケット載せられる。したがって、1セルスロッ
ト当たり192Kbps(すなわち、48バイト×50
0パケット×8ビット)の伝送能力(伝送帯域)が設定
され、1チャネル当たり約1.5Mbps(すなわち、
192Kbps×8セルスロット)の伝送能力(伝送帯
域)が設定される。例えばユーザデータの伝送のために
1Mbpsの帯域が割当要求された場合にあっても、こ
のようにユーザチャネルの割当単位を割当要求を上回る
帯域(1.5Mbps)として、B−RMとB−CSと
の間の無線区間における各ユーザチャネルに1.5Mb
psの帯域を確保するようにしている。
【0035】これにより、後述するように、伝送エラー
が無く再送が行われない通常時には、1つのユーザチャ
ネル(8セルスロット)の内の2/3の帯域(5乃至6
セルスロット)をユーザデータの伝送に使用し、残りの
1/3(2乃至3セルスロット)は空き状態としてお
く。そして、伝送エラーに対する再送を行う場合には、
空き状態として確保されている帯域に再送するユーザデ
ータを載せ、通常のユーザデータと再送用のユーザデー
タとを同一のフレームにおける同一のユーザチャネルに
よって同時に伝送する。なお、ユーザチャネルに割当要
求をどの程度上回った帯域を割り当てるかは、システム
設計上の事情に応じて任意に設定されものである。但
し、あまり大きな帯域を割り当てる場合には通常の伝送
時に空き状態となる帯域が大きくなって伝送効率上好ま
しくなく、また、あまり余裕の少ない小さな帯域を割り
当てる場合には再送に用いる帯域が十分ではなくなって
しまうため、これら両者の事情を考量して設定すべきで
あり、本実施形態のように、割当要求に対して1.5倍
程度の帯域を割り当てるのが好ましい態様の1つであ
る。
【0036】図5には、上記した下りのコントロールチ
ャネルCdの構成を更に詳細に示してある。同図(a)
に示すように、コントロールチャネルCdは、PR(プ
リアンブル)と、UW(ユニークワード)と、16個の
コントロール情報スロットCd0〜Cd15とを含んでお
り、各スロットにはそれぞれエラー訂正用の冗長部FE
Cが付加されている。なお、1つのコントロール情報ス
ロットは、1つのB−RMに割り当てられる。
【0037】また、同図(b)に示すように、1つのコ
ントロール情報スロットには、チャネル割り当てに関す
る情報(次回のフレームでB−RMに割り当てた上りユ
ーザチャネルの番号を示すUUALOCと、次回のフレ
ームでB−RMに割り当てた下りユーザチャネルの番号
を示すDUALOC)と、前回フレームのユーザチャネ
ルの受信状態情報(ユーザチャネルの各セルスロット毎
のエラーの有無を示す情報UACK1)と、前々回フレ
ームのユーザチャネルの受信状態情報(ユーザチャネル
の各セルスロット毎のエラーの有無を示す情報UACK
2)とが含まれている。したがって、B−RMは上記の
チャネル割り当てに関する情報に基づいて、次回フレー
ムで送受信すべきAWAセルが何番目のユーザチャネル
であるかを識別することができる。また、B−RMはU
ACK1とUACK2とにより、前回或いは前々回のフ
レームで送信したAWAセルが伝送エラーを生じている
か否かを確実に把握することができ、伝送エラーが生じ
ているAWAセルについて確実に再送処理を行うことが
できる。
【0038】図6には、上記した上りのコントロールチ
ャネルC0〜C15の構成を更に詳細に示してある。コン
トロールチャネルC0〜C15は各チャネルが同一な構成
であり、各チャネルは同図(a)に示すように、PR
(プリアンブル)と、UW(ユニークワード)と、コン
トロール情報と、エラー訂正用の冗長部FECを含んで
いる。なお、1つのコントロールチャネルは、1つのB
−RMに割り当てられる。
【0039】また、同図(b)に示すように、1つのチ
ャネルのコントロール情報には、チャネル割り当てに関
する情報(次回のフレームでB−RMが割り当ててても
らいたい上りユーザチャネルの数を示すUUREQ:割
当要求)と、前回フレームのユーザチャネルの受信状態
情報(ユーザチャネルの各セルスロット毎のエラーの有
無を示す情報UACK1)と、前々回フレームのユーザ
チャネルの受信状態情報(ユーザチャネルの各セルスロ
ット毎のエラーの有無を示す情報UACK2)とが含ま
れている。したがって、B−CSは上記のチャネル割り
当てに関する情報(割当要求)に基づいて、次回フレー
ムで送受信すべきAWAセルを何番目のユーザチャネル
に割り当てるか、更には、どの程度の帯域を割り当てる
かを決定して下りコントロールチャネルCdにより要求
元のB−RMへ通知することができる。また、B−CS
はUACK1とUACK2とにより、前回或いは前々回
のフレームで送信したAWAセルが伝送エラーを生じて
いるか否かを確実に把握することができ、伝送エラーが
生じているAWAセルについて確実に再送処理を行うこ
とができる。
【0040】図7には、上記したB−CSのベースバン
ド信号処理部の構成を更に詳細に示してある。このベー
スバンド信号処理部の主要部は、大きく分けて、RF部
(無線物理部)2と、無線MAC部6及び7と、無線L
LC部5及び8とで構成されている。無線MAC部6及
び7には、TDMAフレームを通信処理するTDMA処
理部40、上りユーザチャネルを受信処理するUチャネ
ル受信部41、上りコントロールチャネルを受信処理す
るC0〜C15受信部42、上りアクセスチャネルを受信
処理するA1チャネル受信部43、下りアクセスチャネ
ルを送信処理するA0チャネル送信部44、下りコント
ロールチャネルを送信処理するCd送信部45、下りユ
ーザチャネルを送信処理するUチャネル送信部46、及
び、RCCF(Radio Channel Control Function)処理
部47が備えられている。なお、RCCF処理部47
は、アクセスチャネルのランダムアクセス管理、コント
ロールチャネルの割り当て管理等とともに、ユーザチャ
ネルの割当要求の解釈及び割当管理、割り当てたユーザ
チャネルのセル送受信管理を行う。
【0041】無線LLC部5及び8には、送信するセル
を一時的に保持する送信セルバッファ50、送信セルバ
ッファ50への入力又は出力を行うセル転送処理部51
及び52、受信したセルを一時的に保持する受信セルバ
ッファ53、受信セルバッファ52への入力又は出力を
行うセル転送処理部54及び55、送信するセルのルー
ティングヘッダを削除するセルヘッダ削除部56、受信
したセルにルーティングヘッダを付加するセルヘッダ付
加部57、論理リンク制御を行うLLC処理部58、仮
想通信路の変換処理を行うVPI/VCI変換部59が
備えられている。なお、送信セルバッファ50と受信セ
ルバッファ53は仮想通信路毎に分けて管理されてい
る。
【0042】このベースバンド信号処理部では、ATM
インタフェース部からセル(なお、本例では、処理の高
速化のためにルーティングヘッダが付加されている)が
入力されると、このセルをタイムスタンプ及び順序番号
を付加して該当する仮想通信路の送信セルバッファ50
に格納する。そして、LLC処理部58による制御によ
って、送信バッファ50に格納したセルを該当するチャ
ネルに載せ、無線MAC部及びRF部2を介してB−R
Mへ無線送信する。一方、RF部2により無線受信され
たユーザチャネルはUチャネル受信部41でセルとして
取り出され、当該セルをセルヘッダ付加部57でルーテ
ィングヘッダを付加した後に受信セルバッファ53に格
納する。なお、送信に際してはUチャネル送信部46で
AWAセルのCRCが付加され、また、受信に際しては
Uチャネル受信部41でAWAセルのCRCチェックが
行われ、AWAセル単位で伝送エラーの有無が検出され
る。また、伝送エラーに対しては、仮想通信路のサービ
スが許容できる伝送遅延時間を確保しながら、再送制御
を行う。
【0043】図8には、上記したB−RMのベースバン
ド信号処理部の構成を更に詳細に示してある。このベー
スバンド信号処理部の主要部は、大きく分けて、RF部
(無線物理部)22と、無線MAC部26及び27と、
無線LLC部25及び28とで構成されている。無線M
AC部26及び27には、TDMAフレームを通信処理
するTDMA処理部60、下りユーザチャネルを受信処
理するUチャネル受信部61、下りコントロールチャネ
ルCdを受信処理するCd受信部62、下りアクセスチャ
ネルを受信処理するA0チャネル受信部63、上りアク
セスチャネルを送信処理するA1チャネル送信部64、
上りコントロールチャネルを送信処理するCN送信部6
5、上りユーザチャネルを送信処理するUチャネル送信
部66、及び、RCCF処理部67が備えられている。
なお、RCCF処理部67は、アクセスチャネルのラン
ダムアクセス管理、コントロールチャネルの割り当て管
理、ユーザチャネルの割当要求及び指示の解釈及び割当
管理、割り当てたユーザチャネルのセル送受信管理等を
行う。
【0044】無線LLC部25及び28には、送信する
セルを一時的に保持する送信セルバッファ70、受信し
たセルを一時的に保持する受信セルバッファ71、送信
セルバッファ70及び受信セルバッファ71への入力又
は出力を行うセル転送処理部72、送信するセルのルー
ティングヘッダを削除するセルヘッダ削除部73、受信
したセルにルーティングヘッダを付加するセルヘッダ付
加部74、論理リンク制御を行うLLC処理部75、仮
想通信路の変換処理を行うVPI/VCI変換部76が
備えられている。なお、送信セルバッファ70と受信セ
ルバッファ71は仮想通信路毎に分けて管理されてい
る。
【0045】このベースバンド信号処理部では、ATM
インタフェース部からセル(なお、本例では、処理の高
速化のためにルーティングヘッダが付加されている)が
入力されると、このセルをタイムスタンプ及び順序番号
を付加して該当する仮想通信路の送信セルバッファ70
に格納する。そして、LLC処理部75による制御によ
って、送信バッファ70に格納したセルを該当するチャ
ネルに載せ、無線MAC部及びRF部22を介してB−
CSへ無線送信する。一方、RF部22により無線受信
されたユーザチャネルはUチャネル受信部61でセルと
して取り出され、当該セルをセルヘッダ付加部74でル
ーティングヘッダを付加した後に受信セルバッファ71
に格納する。なお、送信に際してはUチャネル送信部6
6でAWAセルのCRCが付加され、また、受信に際し
てはUチャネル受信部61でAWAセルのCRCチェッ
クが行われ、AWAセル単位で伝送エラーの有無が検出
される。また、伝送エラーに対しては、仮想通信路のサ
ービスが許容できる伝送遅延時間を確保しながら、再送
制御を行う。
【0046】次に、B−CS及びB−RMに備えられた
無線LLCと無線MACのアーキテクチャ、並びに、こ
れらB−CSとB−RMとの間で行われる伝送エラーの
検出処理及び再送処理を、図9を参照して説明する。図
示のように、B−CSとB−RMとの無線LLCには、
それぞれ仮想通信路VC1〜VCn毎の受信セルバッファ
53−1〜53−nと71−1〜71−nとが備えられ
ているとともに、それぞれ仮想通信路VC1〜VCn毎の
送信セルバッファ50−1〜50−nと70−1〜70
−nとが備えられている。なお、図7及び図8には、B
−CS側の受信セルバッファ53−1〜53−nを参照
番号53で、B−RM側の受信セルバッファ71−1〜
71−nを参照番号71で、B−CS側の送信セルバッ
ファ50−1〜50−nを参照番号50で、B−RM側
の送信セルバッファ70−1〜70−nを参照番号70
で、それぞれ総称して示してある。
【0047】ここでは、図9に示すようにB−RMを送
信側の局、B−CSを受信側の局とした例を用いて再送
処理を説明するが、この逆のデータ伝送においても同様
な処理がなされる。送信セルバッファ70−1〜70−
nは送信側の局(B−RM)でセルデータを送信する際
に用いられ、無線LLCはATMインタフェース部から
受け取ったセルを送信セルバッファ70−1〜70−n
に順次格納し、この格納に際して各セルにタイムスタン
プと順序番号を付加する。このように送信セルバッファ
の格納されたAWAセルは、順次直ちに無線MACのR
CCF処理部によって取り出され、該当するユーザチャ
ネルに載せられてTDMAフレームの形式で無線物理部
22を介して無線区間に送出される。なお、タイムスタ
ンプは、本例では2.8μs毎のカウンタ値であり、各
セルの間隔を保証するために用いられる。また、順序番
号は、セルの順序性を保証するために用いられ、本例で
は、0から255までの数値をサイクリック(255の
次は0に戻る)に用いて到着順に各セルに付与される。
【0048】一方、送信側の局(B−CS)では無線送
信されてきたTDMAフレームを無線物理部2を介して
受信し、当該フレームに含まれているユーザチャネルは
無線MACのUチャネル受信部(図7中の41)で受信
処理がなされる。この受信処理において、ユーザチャネ
ル中の各AWAセルについてそれぞれCRCを用いて伝
送エラーのチェックが行われ、伝送エラーがない場合に
は、これらAWAセルを該当する仮想通信路VCの受信
セルバッファ53−1〜53−nに格納する。
【0049】これに対して、CRCチェックにより伝送
エラーが検出された場合には、当該エラーがユーザチャ
ネル中の何番目のセルスロットで検出されたかを、送信
側局(B−RM)へコントロールチャネルを用いて通知
(NAK)する。このエラー通知を受けた送信側装置
(B−RM)は通知されたセルスロット番号を該当する
仮想通信路VCに変換し、先に送信したAWAセルを再
度送信する。このように再送したAWAセルは上記と同
様にして受信側装置(B−CS)でCRCチェックさ
れ、エラーがない場合には該当する仮想通信路VCの受
信セルバッファ53−1〜53−nに格納されるが、再
度エラーが検出された場合には、再びエラーのあったセ
ルスロット番号が送信側局(B−RM)に通知され、上
記と同様な再送処理が再び行われる。
【0050】この再送処理は、最大で、仮想通信路で通
信しているサービスが許容できる遅延時間まで繰り返し
て行われ、当該許容時間をオーバーする場合には再送タ
イムアウトとして再送を断念する。また、本実施形態で
は図10、図11を参照して後述するように、CRCチ
ェックでエラーがあったか否かの情報(NAK、AC
K)は受信側局で一時的に保持され、チェックを行った
フレームの次のフレームと更に次のフレームとにそれぞ
れ載せて送信側局へ通知される。このため、送信側局で
はエラーの有無を確実に把握することができ、確実なる
再送処理を実施することができる。
【0051】図10には、B−RMからB−CSへAW
Aセル(ユーザデータブロック)を送信した場合の、正
常時における処理シーケンスの一例を示してある。B−
RM(Uチャネル送信部66)がユーザデータをフレー
ム1のユーザチャネルに載せてB−CSへ送信すると、
B−CS(Uチャネル受信部41)はこれをCRCチェ
ックして、Cdチャネル送信部45によりフレーム1の
ユーザデータを正常受信した旨の通知ACKを次のフレ
ーム2の下りコントロールチャネルCdに載せてB−R
Mへ通知する。また、このフレーム2においては、B−
RMが次のユーザデータをユーザチャネルに載せてB−
CSへ送信する。
【0052】この結果、更に次のフレーム3において
は、下りコントロールチャネルCdにフレーム2につい
てのACK及びフレーム1についてのACKが載せら
れ、B−RMに1つ前のフレーム2についてのACKが
通知されるとともに2つ前のフレーム1についてのAC
Kが通知される。なお、B−CSからB−RMへAWA
セル(ユーザデータブロック)を送信した場合の、正常
時における処理シーケンスも上記と同様である。
【0053】図11には、B−RMからB−CSへAW
Aセル(ユーザデータブロック)を送信した場合の、エ
ラー発生時における再送処理シーケンスの一例を示して
ある。B−RM(Uチャネル送信部66)がユーザデー
タをフレーム1のユーザチャネルに載せてB−CSへ送
信すると、B−CS(Uチャネル受信部41)はこれを
CRCチェックしてエラーが検出されると、Cチャネル
送信部45によりフレーム1のユーザデータはエラー受
信である旨の通知NAKを次のフレーム2の下りコント
ロールチャネルCdに載せてB−RMへ通知する。ま
た、このフレーム2においては、B−RMが次のユーザ
データをユーザチャネルに載せてB−CSへ送信する。
【0054】そして、B−CS(Uチャネル受信部4
1)はフレーム2についてCRCチェックして、Cチャ
ネル送信部45によりフレーム2のユーザデータは正常
受信した旨の通知ACK及びフレーム1についてのNA
Kを更に次のフレーム3の下りコントロールチャネルC
dに載せてB−RMへ通知する。また、B−RMは、割
当要求を上回る帯域がユーザチャネルに割り当てられて
いるため、このフレーム3のユーザチャネルに次のユー
ザデータ及びNAKに対応する再送ユーザデータを載せ
てB−CSへ送信する。
【0055】ここで、或るフレームについてのNAKは
2回連続して重複して通知されることとなるが、これは
通知の確実性を高めいずれかのNAKによって確実に再
送処理を行わせるためであり、B−RMは1回目のNA
Kに対して再送を行った場合には2回目のNAKを無視
する。すなわち、フレーム4においては、フレーム3で
通知されたNAKに対するフレーム1についての再送処
理を行わない。なお、B−CSからB−RMへAWAセ
ル(ユーザデータブロック)を送信した場合の、エラー
発生時における再送処理シーケンスも上記と同様であ
る。
【0056】上記した本実施形態に係るユーザデータの
送信処理シーケンスを、図13に示した従来例に対応し
て、B−RMからB−CSへのユーザデータパケットの
送信処理の一例を示す図12を参照して更に詳しく説明
する。この例は、1MbpsのユーザデータをTDMA
フレームにパケット化して載せて、B−RMからB−C
Sへの無線区間を伝送させる場合であり、1Mbpsの
ユーザデータに対して無線区間の帯域(TDMAフレー
ムのユーザチャネルの帯域)を1.5Mbps確保して
いる。なお、この例では簡単のために、同一のフレーム
内で送受信(上り/下り)は行われないものとしてい
る。
【0057】今、B−RMにおいて1Mbpsのユーザ
データが発生し、送信すべきユーザデータのパケットと
してa、b、cの3つが発生したとする。この場合、B
−RMは、まず、パケットaをフレーム1のユーザチャ
ネルに載せてB−CSへ送信し、B−CSからパケット
aを正常に受信した旨の通知ACKを次のフレーム2で
受信したところで、次のパケットbをフレーム3のユー
ザチャネルに載せてB−CSへ送信する。このパケット
a及びbの送信については、フレーム1及び3の1つの
ユーザチャネルの内の6セルスロットが使用され、残り
の2セルスロットは空き状態となっている。
【0058】そして、B−RMは、パケットbの送信に
対してB−CSから伝送エラーが発生した旨の通知NA
Kを次のフレーム4で受信すると、次のフレーム5によ
りパケットbのエラー部分及び次のパケットcをB−C
Sへ送信し、B−Cからこれらパケットbのエラー部分
及びパケットcを正常に受信した旨の通知ACKを次の
フレーム6で受信する。すなわち、フレーム5のユーザ
チャネルの設定されている8個のセルスロットについ
て、パケットcに6セルスロット使用し、NAKによっ
て通知されたパケットb中のエラーであった2つのAW
Aセルに2セルスロット使用する。なお、この時点で、
図13に示した従来例と同様に、B−RMに送信すべき
パケットdが新たに発生したとする。
【0059】そして、B−RMは、次のパケットdを次
のフレーム7のユーザチャネルに載せてB−CSへ送信
する。すなわち、フレーム7の1つのユーザチャネルの
内の6セルスロットが使用され、残りの2セルスロット
は空き状態となっている。そして、パケットdの送信に
対してB−CSから伝送エラーが発生した旨の通知NA
Kを次のフレーム8で受信すると、このパケットdのエ
ラー部分を次のフレーム9に再び載せてB−CSへ再送
し、B−Cからパケットdのエラー部分を正常に受信し
た旨の通知ACKを次のフレーム10で受信する。すな
わち、フレーム9の1つのユーザチャネルの内の2セル
スロットを用いてエラーであったパケットdの2つのA
WAセルを再送し、残りの6セルスロットは空き状態と
する。
【0060】上記の例において、従来例と同様に1つの
TDMAフレームを2msとした場合、パケットa〜d
を全て正常に送信し終わるまでには10フレームを要
し、総時間として20msの時間を要することとなる。
すなわち、伝送エラーが発生した場合に、従来では24
ms要していたのに対して、ユーザチャネルの帯域を割
当要求を上回って割り当てた本実施形態では20msで
済み、再送処理のために大きな遅延を生じさせることな
くこれらパケットa〜dを完全に伝送することができ
る。また、送信待ちとなるパケットは無線LLC部の送
信セルバッファ50、70に蓄積しておくこととなる
が、伝送効率が向上することにより送信待ち時間が減少
するため、送信セルバッファ50、70を小型化(小容
量化)することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
割当要求に対してユーザチャネルに要求を上回る帯域を
割り当てるようにし、当該ユーザチャネルを用いて、そ
れぞれ伝送エラーを検出するためのコードが付加された
セルデータを送信し、伝送エラーに対するセルデータの
再送を次のセルデータと同時に行うようにしたため、で
きるだけ小さな単位で再送処理を行うとともに再送処理
によって生ずる送信待ち時間を解消することができ、処
理遅延を最小化しつつデータ伝送の信頼性を向上させる
ことができる。また、このように伝送効率が向上するこ
とにより、送信待ちのセルデータを蓄積しておくバッフ
ァメモリを小型化することができ、システムのコスト削
減を実現することができる。特に、本発明によれば、情
報端末装置において何ら処理を行うことなく上記の効果
を実現することができ、また、この情報端末装置をワイ
ヤレスでB−ISDNに接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成
を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るB−RMとB−CS
との構成を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るTDMAフレームフ
ォーマットの構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るユーザチャネルの構
成を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る下りコントロールチ
ャネルの構成を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る上りコントロールチ
ャネルの構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るB−CSのベースバ
ンド信号処理部の構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るB−RMのベースバ
ンド信号処理部の構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る無線LLC及び無線
MACのアーキテクチャと再送処理のシーケンスを示す
図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るB−RMからB−
CSへの正常時の送信処理シーケンスを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るB−RMからB−
CSへの再送処理シーケンスを示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る再送処理シーケン
スと経過時間とを示す図である。
【図13】従来の再送処理シーケンスと経過時間とを示
す図である。
【符号の説明】
B−TE・・・B−ISDN用情報端末装置、 B−R
M・・・移動局、B−CS・・・基地局、 C0〜C15
・・・上りコントロールチャネル、Cd・・・下りコン
トロールチャネル、 U0〜U29・・・ユーザチャネ
ル、41、61・・・Uチャネル受信部、 46、66
・・・Uチャネル送信部、47、67・・・RCCF処
理部、 50、70・・・送信セルバッファ、53、7
1・・・受信セルバッファ、
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04L 12/28 H04L 11/20 D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局とユーザ局との間で時分割二重に
    よりデータの双方向通信を行うデジタル通信方法におい
    て、 ユーザ局からの割当要求に基づいて基地局が時分割多元
    接続フレームのユーザチャネルに当該割当要求を上回る
    帯域を割り当て、 当該ユーザチャネル内にそれぞれ伝送エラーの検出コー
    ドが付加された複数のセルデータを載せた時分割多元接
    続フレームを用いて基地局とユーザ局との間でユーザデ
    ータを通信し、 受信側の局では受信したユーザデータについてセルデー
    タ毎に伝送エラーの検出を行うとともに各セルデータ毎
    の伝送エラー発生を送信側局へ通知し、送信側局では同
    一のユーザチャネルを用いて当該通知に該当するセルデ
    ータを再送するとともに新たなセルデータを送信するこ
    とを特徴とするデジタル通信方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデジタル通信方法にお
    いて、 基地局とユーザ局としての移動局との間で前記時分割多
    元接続フレームフォーマットを用いて無線によりデータ
    通信を行い、当該基地局は広域統合サービスデジタル網
    に接続されることを特徴とするデジタル通信方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のデジタル
    通信方法において、 前記時分割多元接続フレームフォーマットには、伝送エ
    ラーの発生通知及びユーザチャネルの割当要求を行う上
    りコントロールチャネル及び下りコントロールチャネ
    ル、並びに、ユーザチャネルがそれぞれ複数含まれてお
    り、基地局は複数のユーザ局を収容し得ることを特徴と
    するデジタル通信方法。
  4. 【請求項4】 基地局と複数の移動局との間で時分割二
    重によりデータの双方向無線通信を行うデジタル通信シ
    ステムにおいて、 移動局には、時分割多元接続フレームのコントロールチ
    ャネルを用いて基地局へユーザチャネルの割当要求を送
    信する割当要求手段が備えられ、 基地局には、前記移動局に対して割当要求を上回る帯域
    のユーザチャネルを割り当てる割当手段が備えられ、 更に、基地局と各移動局とのそれぞれには、 ユーザデータを分割した複数のセルデータにそれぞれ伝
    送エラー検出コードを付加するとともに、当該複数のセ
    ルデータを時分割多元接続フレームの自局に割り当てら
    れたユーザチャネル内に載せて無線送信する送信手段
    と、 送信側局からユーザデータを受信して伝送エラー検出コ
    ードに基づいてセルデータ毎の伝送エラーを検出する受
    信手段と、 受信したセルデータ毎の伝送エラーの発生に関する通知
    を時分割多元接続フレームのコントロールチャネル内に
    載せて無線送信させるエラー通知手段と、 受信側の局からのエラー通知に該当するセルデータを新
    たなセルデータと共に時分割多元接続フレームの自局に
    割り当てられた同一のユーザチャネル内に載せて無線送
    信する再送手段と、が備えられていることを特徴とする
    デジタル通信システム。
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