JPH1097705A - 局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する方法および装置 - Google Patents

局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する方法および装置

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JPH1097705A
JPH1097705A JP9091781A JP9178197A JPH1097705A JP H1097705 A JPH1097705 A JP H1097705A JP 9091781 A JP9091781 A JP 9091781A JP 9178197 A JP9178197 A JP 9178197A JP H1097705 A JPH1097705 A JP H1097705A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ルックアヘッド最尤検出器の最適化により局
部応答チャンネルのノイズ相関を低減する方法及び装
置。 【解決手段】 ルックアヘッド最尤(ML)検出器は局
部応答チャンネルにより発生したノイズ相関の観点から
最適化される。改善されたML検出器は、彩色されたノ
イズが有る場合にヴィテルビ検出器と同等あるいはそれ
を超える性能を有する。有限パルス列応答(FIR)ト
ランスバーサルフィルタの重み付けされた加算出力は、
従前に検出されたデータに基づき一連のしきい値群と比
較され、現在の検出に対する決定を行う。ML検出器の
性能を改善し、相関するまたは彩色されたノイズが有る
場合に、FIRフィルタ係数を最適化することにより複
雑度を低減する。各FIRのSNRは、与えられたユー
ザ密度に対するチャンネルのノイズ自動相関に基づきあ
る範囲の係数に対して決定され、最も高いSNRを与え
る係数が各決定関数に対して選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はチャンネルにおけ
る信号処理の分野に関し、特に局部応答チャンネルにお
ける信号処理に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクおよび磁気テープのような
磁気記録装置においては、磁気表面からのデータの読み
出しあるいは磁気表面へのデータの書き込みに記録ヘッ
ドが使用される。一般的な回転型の媒体記憶システムで
は、磁気ディスクの一連の同心円状のトラックに記憶さ
れる。これらのトラックはディスク表面の磁気配向の変
化を検出するリード/ライトヘッドによりアクセスされ
る。リード/ライトヘッドはヘッド位置決めサーボ機構
の制御によりディスク上を放射状に前後に移動するの
で、選択されたトラックに選択的に位置決めすることが
できる。あるトラックに一度位置決めされると、サーボ
機構によって、ヘッドはその選択されたトラックのセン
ターラインに沿った通路を追従する。
【0003】一般的に、誘導記録ヘッドは、高透磁率か
ら成る導体を数回巻回したスリット環状磁気回路から構
成される。環状磁気回路はデータトラックの磁気記録面
に位置するギャップを有する。記録するには、導体巻線
を介して電流が流され、環状磁気回路の磁界が変更され
る。ギャップの位置で、磁界の振幅は記憶装置の磁性材
料に十分な深さで記録するのに十分な大きさとなる。磁
界の振幅はギャップから遠ざかると急激に小さくなる。
導体巻線を流れる電流を操作することにより、情報を記
憶装置の磁性面にコード化するような態様でギャップの
位置の磁束の大きさと方向を変調する。外部磁界および
内部磁界のパターンはヘッドと記録面が互いに関連して
移動するときに作られる。これらのパターンは極性を変
化させる一連の棒磁石に類似している。極性の遷移は記
録面の磁束の遷移として読み取ることが出来る。リード
モードでは、磁気記憶面がヘッド内のギャップを横切っ
て移動するので、記憶面の磁界はギャップで検出され、
磁束変化の割合に比例する電圧がコイルに誘起される。
次に、リードチャンネルは、このアナログ電圧信号を処
理、すなわち一般的には、磁束の遷移をパルス列に変換
し、アナログ信号をデジタルデータに変換する。
【0004】磁気記憶装置は、入力されるリード信号を
処理するのにアナログピーク検出を使用する場合があ
る。しかしながら、記録密度、あるいは「ユーザ密度」
(Du)が増大するにつれ、隣接パルス間の符号間干渉
(ISI)の量が大きくなるため、アナログピーク検出
機構の信頼性が無くなる。あるいは局部応答最尤(PR
ML)チャンネルを用いてユーザ密度を増大させること
ができる。しかしながら、この方法は、リード信号を所
望の局部応答(PR)目的波形に整形するためにリード
信号の等化を非常に良くする必要がある。ユーザ密度
(Du)はデータ期間の長さに対する50%の大きさの
アナログ信号パルス幅の割合の形式のデータレートにど
のようにパルス幅が関係するのか、という尺度である。
ユーザ密度が高いということは、読み出しの遷移から得
られる信号パルスが多数のクロックサイクルにまたがっ
ていることを意味し、隣接するパルス間の相互作用ある
いはオーバラップを増大させISIが大きくなる。
【0005】局部応答チャンネルはチャンネル信号から
ISIを除去しない。むしろ、信号が等化されて特定の
サンプリング時刻に所定の値を有する目的のパルス波形
が得られる。目的パルス波形に関するISIの影響は、
予測され、波形のサンプリング履歴及びモデル波形予測
に基づいて信号パルスの発生を決定するパルス検出機構
に組み込まれる。サンプリングした波形の履歴はモデル
波形に一致し、最尤モデル波形を用いて信号をバイナリ
データにデコードする。それゆえ、しばしば「最尤」検
出と呼ばれる。それゆえ、ISIが存在する場合には、
局部応答チャンネルはアナログピーク検出器よりも堅固
である。しかしながら、以下に述べるように目的のパル
ス波形を発生させるのに必要な等化ならびに最尤波形を
決定するための信号距離を発生させるのに使用するプロ
セスによりPRチャンネルに問題が生じる。信号距離を
発生させるのに使用されるPR等化器およびML推定回
路は、各々チャンネル内のノイズを相関させるように働
く。この結果、ML検出器の性能はS/N利得の減少によ
り悪化する。
【0006】最も一般的に使用される最尤(ML)検出
器はヴィテルビ検出器であり、白色雑音が存在する場合
の信号検出に適している。しかしながら、特に高次のP
Rチャンネル(例えばEPR4、EEPR4)を実現す
るには多少複雑であり、並列/パイプラインを実現する
アーキテクチャには非常に効率が悪い。さらに、その性
能はノイズが相関するようになるにつれ劣化する。ルッ
クアヘッドML検出器ハードウエアの要件は通常ヴィテ
ルビ検出器の場合よりも少なく、ルックアヘッド検出器
は並列/パイプラインの実現手段としてより適してい
る。しかしながら、ルックアヘッドML検出器の状態は
通常ヴィテルビ検出器よりも劣る。ルックアヘッド検出
器はA.M.Patel の記事"A New Digital Signal Processi
ngChannel of Data Storage Products", Digest of the
Mgnetic Recording Conference, June 1991, pp. E6-E
7; A.M. Patel他"Peformance Data for a Six-Sample L
ook-Ahead (1.7) ML Detection Channel", IEEE Transa
ctions on Magnetics, vol. 29, no. 6, pp. 4012-401
4, November, 1993;およびPatel の米国特許第4,945,53
8 号に記載されている。ルックアヘッド検出器はさらに
T.Pan およびR.G.Yamasakiに付与された米国特許第5,31
1,178 号にも記載されている。
【0007】Patel とPan/Yamasakiのチャンネルは局部
応答信号方式を用いて孤立パルス非ゼロサンプル数を制
限する。Patel のチャンネルは3つの非ゼロサンプルを
用いてEPR4に等化され、Pan/Yamasakiのチャンネル
は4つの非ゼロサンプルα、β、β、およびαがそれぞ
れ1、3、3、1であるEEPR4(またはE2PR
4)に等化される。両チャンネルは信号検出を簡単化す
るために(1、7)RLLコードを用いる。ランレング
ス制限(RLL)コードは、遷移間に生じるクロックサ
イクル数に上限境界と下限境界を設定するので有効であ
る。上限境界はクロックリカバリがこれらの遷移の発生
に基づいているので非常に重要である。例えば、データ
列における長いゼロの列は遷移を生じておらず、クロッ
クリカバリ回路はトラッキングを同列化するための入力
パルスが無い。この状態では、データリカバリタイミン
グは位相がずれる可能性がある。RLLコードはクロッ
クリカバリ回路が正しいタイミング位相と周波数を維持
するための十分な遷移を発生させることを保証する。ま
た、連続する「1」の間の「0」の数の下限境界を維持
することにより、リードチャンネルの信号パルスは分離
され、隣接する信号パルス間の相互作用により生じた符
号間干渉(ISI)を減少させる。
【0008】(1、7)RLLコードは連続する「1」
間の最小1つの「0」と最大7つの「0」により特徴づ
けられる。各「1」が遷移を表わし、各「0」が遷移が
無いことを表わす。変形NRZI符号フォーマットで
は、(1、7)RLLコードはクロックリカバリの目的
には十分である。さらに連続する「1」の間に最小1つ
の「0」を維持することにより、遷移は、互いに区別可
能なように分離される。図1の実線で示される曲線10
0は、EEPR4用に等化およびサンプリングされた孤
立ローレンツパルスを示し、最小距離誤差事象は破線で
示す曲線101で示される。このパルスは、正の単位ス
テップ遷移、例えば磁気リードヘッドからの遷移を(1-
D)3(1+D) 3チャンネル(EEPR4)に適用した結果
得られる。実線波形100で示す円はEEPR4の孤立
パルスサンプルを示す。最小距離誤差事象101のサン
プルは菱形で示される。最小距離誤差事象101は、時
間的に1コード期間だけシフトされた孤立パルス(10
0)と等価である。
【0009】ヴィテルビ検出器を含むほとんどのML検
出器では、2つのシーケンス間のユークリッド距離の2
乗はしばしば信号距離として使用される。ユークリッド
距離は各サンプリング時刻における2つの波形間の2乗
誤差期間の合計の平方根として定義される。サンプルコ
ンビネーションの2乗ユークリッド距離誤差は以下の如
く定義される。 (数式1) 但しya,yb,yc,yd,およびyeはモデル波形の期待値を表わ
しy0,y1,y2,y3,およびy4は連続するサンプル値を表わ
し、diはyiにおける誤差を表わす。図1において、孤立
パルス波形100と最小距離誤差事象101は、サンプ
ルyM1,y0,y1,y2,y3 およびy4に対しそれぞれ値0、1、
2、0、1のサンプル事象を有する。ここでyM1 はルッ
クバックサンプルと呼ばれる。サンプリングされた波形
100と最小距離誤事象101との間の2乗ユークリッ
ド距離はdMIN2 の符号が付されている。 dMIN2はこれら
の値の2乗の和に等しく10の値まで加算される。
【0010】米国特許第5,311,178 号のML検出器で
は、各決定関数のしきい値は、期待されるサンプルモデ
ル波形と最も近いサンプルモデル波形の間の誤差を最小
にすることにより決定される。このため、各関数の期待
値は現在の状態に依存し、次の正当な状態が現在の状態
により決定される。信号距離として使用するためのユー
クリッド距離の計算において、第2のモデル波形に対し
て第1のモデル波形が選択される。 (数式2) 但しE12 は第1モデル波形とサンプリングされた信号と
の間の2乗ユークリッド距離であり、E22 は第2モデル
波形とサンプリングされた信号との間の2乗ユークリッ
ド距離である。サンプリングされた信号の2乗期間は相
殺され線形決定関数を生じる。これにより以下のしきい
値決定を発生する。 (数式3) 但し、y0,y1,y2,y3 およびy4は実際のサンプル値であ
り、ya1,yb1,yc1,yd1 およびye1 は第1モデル波形の期
待値であり、ya2,yb2,yc2,yd2 およびye2 は第2モデル
波形の期待値である。
【0011】モデル波形が等しいサンプル点の場合、係
数(yk2・yk1)(但しk は相関するサンプル点)を含む積
は相殺される。負の位相、すなわち負の遷移では、しき
い値は同じであるが不等式は反転し、決定関数は「−
1」と乗算される。米国特許第5,311,178 号の図5Aか
らのピークチェック決定関数をα=1, β=3の場合につい
て以下に示す。Fw(特許ではFz)は符号変化で正規
化される。 (数式4) 但し、y0,y1,y2,y3 およびy4はシーケンシャルコードレ
ートサンプル値を表わす。線形方程式Fx,Fy およびFw
は、すべての可能な信号波形パターンとそれらの最小距
離誤差波形との間の検出しきい値を最大にする係数によ
り乗算される同じ値を有する。例えば、各決定関数(Fx,
Fy等) は次式で表わすことができる。 (数式5) 但し、Ciは検出を最大にするために選択される係数であ
り、k はML検出機構で使用されるサンプル数である。
式[6]から、各決定方程式はFIRフィルタと同じ形
を有することがわかる。それゆえ、検出されたノイズと
検出器のノイズ幅は決定関数により影響される。さら
に、従来技術では、決定関数は検出器のサンプリングさ
れた入力のノイズは加法性白色ガウス性雑音(AWG
N)であるという仮定のもとに設計される。しかしなが
ら、局部応答チャンネルは、入力された波形を目的のP
Rパルスに整形するためのフィルタ部品と等化器部品と
で構成される。特に、PR等化器は一般的に高周波増幅
して入力パルスを細くする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】PRチャンネル内のフ
ィルタ部品及び等化器部品はパルスと同じ態様でシステ
ムのノイズを整形し、それによりフィルタ及び等化器の
各周波数応答関数に従って入力ノイズを彩色または相関
する。従って、検出器に入力される目的のパルス信号
は、その性質がすでに白色ではないノイズ成分を含んで
いるが、実効ノイズ帯域を有する。このため、検出器内
の決定関数の性質はノイズの相関により減少する。彩色
されたノイズが有る場合最適の決定性能を得ることがで
きる局部応答チャンネルが望まれている。この発明の目
的は、ルックアヘッド最尤検出器を最適化することによ
り、局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する
方法及び装置を提供することである。この発明の方法に
よれば、ML検出器は、局部応答チャンネルにより発生
されたノイズ相関の観点から最適化される。改良された
ML検出器は彩色されたノイズが有る場合、かなりの性
能あるいはヴィテルビ検出器よりも良い性能を得ること
ができる。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、一連
の有限パルス列応答(FIR)可逆フィルタがルックア
ヘッド検出器のためのML推定器として使用される。F
IRフィルタの重み付けされた合計出力は、従前に検出
されたデータに基づいて一連のしきい値と比較され現在
の検出のための決定を行う。この発明は、ML検出器の
性能を改善し、相関されたあるいは彩色されたノイズが
有る場合に、FIRフィルタの係数を最適化することに
よりその複雑さを低減する。あるレンジの係数値の場
合、各FIRフィルタのS/N比(信号対雑音比)は与
えられたユーザ密度に対してチャンネルのノイズ自動相
関に基づいて決定され、最も高いS/N比を与える係数
が各決定関数に対して選択される。この結果、従来のM
L検出器よりも複雑さが低減するとともに性能が改善さ
れたノイズ白色化ML検出器が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、局部応答チャンネルにおけ
るノイズ相関を低減する方法及び装置について述べる。
以下の説明では、この発明をさらに完全に説明するため
に、EEPR4チャンネル検出およびノイズ電力スペク
トルの変化のような種々の特定の詳細について述べる。
しかしながら、この発明はこれらの特定の詳細が無くて
も実施可能であることは当業者には明白である。他の例
では、不必要にこの発明を不明瞭にしないようにするた
めに良く知られた特徴は詳細に記述していない。従来の
PRチャンネルは、同様の条件下でヴィテルビ検出器の
S/N比利得特性を得るために複雑なルックアヘッド検
出器を必要とする。従って、従来の回路では、ルックア
ヘッド検出器は、ルックアヘッドサンプルが少ない場
合、相関する性能を低減して実現される。さらに、従来
のML検出器は、ML検出器の入力におけるノイズは加
法性白色ガウス性雑音であるという仮定に基づいてい
る。
【0015】この発明の方法と装置は、カラーノイズが
ある場合に、決定関数が最適化される、ルックアヘッド
サンプル数の少ない(例えば4乃至6サンプル)ルック
アヘッド検出器を実現する。ML検出器に入力されるノ
イズの期待相関値が決定され、ML検出器はML推定器
出力におけるノイズ分散の観点から各ML決定関数のS
/N比利得を最大にするように設計される。従来技術の
ヴィテルビ検出器の性能と同等かそれを超える性能が得
られる。図2は、破線で示す曲線201で示される相関
する最小距離誤差事象の場合の「最悪の場合」の信号波
形200を示す。図1に示すように、孤立EEPR4パ
ルスのdMIN2 (最小2乗距離)は10に等しい。しかし
ながら、孤立パルスへのISIの影響により図2の最悪
の場合の波形に対するdMIN2=10を得るには10のサンプ
ル(y0-y9) が必要である。従って、AWGN(すなわち
相関していないノイズ)を仮定すると、最大のS/N比
利得を得るには10サンプルルックアヘッド検出器が必
要となる。これは波形間の最小距離を最大にすることに
より実現される。
【0016】10サンプルルックアヘッド検出器は従来
の4乃至6サンプルルックアヘッド検出器よりさらに複
雑である。しかしながら、実用的なユーザ密度(Du)
の場合、検出器入力におけるノイズはAWGNではない
が、所望の局部応答(PR)目的パルス信号を得るのに
必要な周波数増幅等化器により相関(彩色)される。チ
ャンネル内のノイズの相関はAWGNの仮定のもとに動
作する検出器の実際のS/N比利得を低減するように作
用する。それゆえ、検出器がノイズ相関を行う場合には
より簡単な構成の検出器でより大きな実S/N比利得を
得ることができる。加法性チャンネルノイズへのPR等
化器の影響は周波数領域に最も良く図示されている。こ
の場合、ノイズ幅への影響は明瞭に視認できる。図10
は7極等化器関数、5サンプル決定関数(FIRフィル
タ)及び等化器関数と決定関数の直列接続の組み合わせ
応答の周波数応答のグラフである。横軸は数十メガヘル
ツの周波数を表わし、縦軸は利得を表わす。
【0017】曲線1000はPRチャンネルの等化器を
表わす7極、2ゼロフィルタの周波数応答を示す。曲線
1000の形状は高周波増幅したローパスフィルタの形
状である。PRチャンネルのノイズはこの周波数応答に
より彩色または相関されるので、ノイズ電力スペクトル
は等化器応答特性の形状を示す。この場合、利得の大き
さは2乗される。それゆえ、曲線1000はPR等化器
の出力におけるノイズを表わす。曲線1001は[0.5,
1,0,-1,-0.5 ]の係数値を有するML推定器決定関数の
周波数応答を示す。各決定関数はその係数により決定さ
れる相関周波数応答特性を有する。この例の曲線100
1の形状は、曲線1000の高周波増幅に対応する周波
数領域における利得を低減した中心周波数がほぼ7.5
MHzの帯域フィルタの形状である。ML推定器決定関
数により処理された信号は、ノイズを含むこの周波数応
答により整形される。それゆえ、曲線1001の波形
は、ML推定器に入力される彩色されたノイズに対する
白色化フィルタとして使用することができる。
【0018】曲線1002はPR等化器とML推定器の
直列構成により発生される組み合わせ周波数応答特性を
示す。この曲線の形状は各周波数における曲線1000
と1001の大きさの積により決定される。それゆえ、
等化器とML推定器を含むPRチャンネルのノイズ電力
スペクトルは曲線1002の大きさの2乗により整形さ
れる。この例の場合、組み合わせ周波数応答特性はほぼ
10MHzの中心周波数を有する帯域関数である。ML
推定器の係数を変更することにより、組み合わせ周波数
応答に相関する有効ノイズ帯域を低減することができ
る。それゆえ、この発明はML推定器の係数を最適化
し、ML推定器出力の有効ノイズ帯域を低減し、相関す
るノイズ成分を白色化あるいは非相関化する。また、最
小距離誤差はML推定器係数に依存するので、ノイズの
非相関は最高のS/N比利得を得るように最小距離誤差
の維持と釣り合いを取る必要がある。
【0019】以下の説明では、一連のローレンツパルス
に対して理想的に等化した(1,7)RLLコードEE
PR4チャンネルを一例として使用する。この発明は
(1,7)EEPR4ルックアヘッド検出器実施例に関
連して記述される。この発明は、同様に他の局部応答チ
ャンネルにも適用可能である。さらに、検出器の性能と
複雑性との間には妥協点が存在する。この発明を不明瞭
にしないように、より簡単な5サンプルのルックアヘッ
ド検出器について述べる。図4はPRチャンネルのブロ
ック図を示す。自動利得制御(AGC)増幅器401
は、入力信号400があらかじめ設定されたレベルでサ
ンプリングされるように入力信号の増幅値を設定する。
AGC増幅器401は利得制御信号402をPR等化器
403に供給する。信号402は、磁気リードチャンネ
ルの信号遷移のような信号遷移から発生したローレンツ
パルスから成る。PR等化器403はその信号を所望の
局部応答波形に等化し、高周波増幅することにより入力
波形に対してパルスを細くする。理想的には、PR等化
器403により発生された等化された信号405はその
サンプル値が期待波形値と一致するパルスを含む。信号
405はML検出器406内の最尤(ML)推定器40
7に供給される。
【0020】ML検出器406内では、ML推定器40
7は一連の決定関数を介してサンプル値を処理し、信号
408の符号が付された一連の決定値あるいは距離を発
生する。これらの検出値はデコーダ409に供給され、
状態依存検出しきい値と比較される。デコーダ409は
検出したデータ値を決定し、検出したデータを出力信号
410として供給する。同時に、デコーダ409は更新
信号411を状態フィードバックブロック412に供給
し、デコーダの検出状態を更新する。状態フィードバッ
クブロック412は新しい状態を信号413としてデコ
ーダ409に供給し、次の検出値群408の検出用しき
い値を決定するのに使用する。図8はML検出器を示
す、ML推定器は線形決定関数Fx, Fy等を供給するのに
使用されるいくつかのFIRフィルタから構成される。
図示するように、等化された信号は405は各FIRフ
ィルタ(図の800及び801)の入力に供給される。
FxおよびFwのラベルが付されたこれらのフィルタ出力は
デコーダ409に供給される信号408を構成する。デ
コーダ409内では、信号408の各値は状態が決定さ
れたしきい値と比較される。さらに、正位相及び負位相
の比較動作間で符号反転が行われる。
【0021】ML推定器407内の各線形決定関数はF
IRフィルタ800に示すように実現することができ
る。タップ付き遅延素子は入力信号の連続するサンプル
値y0乃至y4を供給する。各タップ出力は、それぞれ係数
値C0乃至C4により乗算される。これらの係数値のいくつ
かはゼロの値を取ることが出来る。各係数値との乗算の
後、タップ信号が加算されて決定関数推定値、例えばFx
を供給する。オプションとしてルックバックサンプル値
をある実施例の決定関数に含める場合を示すために余分
の遅延素子と係数乗算器CM1 が示されている。ML検出
器406は、ML推定器407に具現化される2乃至3
の関数計算機、デコーダ409により具現化される2乃
至3の比較器および状態マシン及び状態フィードバック
ブロック412から構成される。状態マシンの状態間の
遷移ルールは、データサンプルの関数値とある状態依存
しきい値との間の比較の論理結果に依存する。1つの遷
移の等化された応答には4つの非ゼロサンプル値がある
ので、デコーダ409の状態を表わすのに4ビット必要
である。デコーダの状態は、検出された信号電流の4つ
のバイナリロジックレベルとして定義され、状態フィー
ドバックブロック412に格納される。このフォーマッ
トにより、状態フィードバックブロック412は4ビッ
トシフトレジスタにより実現可能である。4ビットは1
6の状態値を表わすことができる。
【0022】(1、7)RLLコードEEPR4チャン
ネルの場合、図3に示すように10の真正なNRZ(ノ
ンリターンツーゼロ)状態がある。この場合、各遷移は
「0」から「1」あるいはその逆への遷移を示す。しか
しながら、遷移空間化のための(1,7)RLLコード
化最小値により、次の遷移状態およびデコードされたデ
ータを判断するための決定が必要なのはわずか6つであ
る。例えば状態「0001」は状態「0011」にしか
進むことができない。状態「0010」、「010
0」、「0101」、「1010」、「1011」およ
び「1101」は(1、7)コード化の場合無効なNR
Z状態である。MLデコーダ409のタスクはクロック
サイクル1及び2の間にピーク値が存在するか否かを決
定し、それにより次の状態を決定することである。図5
はデコーダのためのデコードアルゴリズムを示す。ML
推定器407は最初にいくつかの線形関数((Fa,Fx,Fy
およびFw) の結果を、サンプル値y0,y1,y2,y3 及びy4お
よび一実施例によればルックバック値YM1 を用いて計算
する。これらの関数の結果はデコーダ409内の同数の
状態依存しきい値と比較される。これらの比較の論理結
果は決定変数A,X,Y およびW に割り当てられる。これら
の決定変数の値及び現在の状態a0b0c0d0に基づいてデコ
ーダは図6のルールに従い、次の状態及びデコードされ
たデータを決定する。状態0001、1001、111
0、および0110の決定は、次の状態が(1、7)コ
ード化機構により制約されるので図5に示されていな
い。
【0023】サンプル値y2は式[4]及び[5]には現
れない。これは(図1に示すように)そのサンプル値が
信号と最小距離誤差波形の両方に共通だからである。し
たがって、y2サンプルを含めることは検出しきい値を増
大させることにはならないが、別のサンプルのノイズを
付加することにより加法性白色ガウス性雑音(AWG
N)を増大させることになる。しかしながら、y2サンプ
ルはノイズ相関およびノイズ帯域に影響を及ぼさない。
それゆえ、この発明の装置用のML推定器にy2を含める
ことは検出器の性能を改善することになる。さらに、
「ルックバック」サンプル(yM1)を含めることができる
とともにノイズ相関を相殺する助けになる。このルック
バックサンプルも、実際のサンプル値が理想的でない
(例えばゼロでない)とき理想的でない等化を補償する
ことができる。yM1 を含めれば、4つのデータ状態しき
い値フィードバックは最適に5つの状態に増大し、適切
な比較しきい値を設定する。図3の格子図は10の状態
から16の状態に増大し、これは局部応答のオーダーを
E3PR4 に増大させるのと等価である。
【0024】図5において、関数Faは基線チェック関数
である。この関数は、サンプル値が遷移により生じたピ
ークを示すのに必要な最小の大きさのしきい値を超える
信号を表わすか否かを決定する。したがって、チャンネ
ル内のノイズによるスプリアスピークは無視される。ピ
ークが検出される場合には関数Faは真となる。関数Fx、
FyおよびFwはサンプル値が所定のピークモデルに適合す
るか否かを決定する。Fxはあるピークを、ピークを形成
しない最も近くの正当なサンプルモデルと区別する最小
条件を満足するテストを行う。FyはFxと同じテストを行
うが、さらに厳格なしきい値で行う。従って、Fyを真に
するには、サンプルモデルはFyを他の可能な組み合わせ
と区別するように理想ピークモデルに十分近づけなけれ
ばならない。次のピークにより歪んだピークであっても
この厳格なテストにパスしない。
【0025】Fwは付近のピークにより歪んだピークに一
般的なサンプルの組み合わせのためのテストを行う。従
って、歪みの無いピークの場合FxおよびFyは真となり、
付近の遷移により歪んだピークの場合FxとFwは真とな
る。それゆえ、この結果得られる「ピーク検出された」
バイナリ決定はAX&(Y+W)である。このバイナリ決定が真
である場合には、そのような遷移が(1、7)コーディ
ングにより禁止されない限り、遷移がその出力および状
態マシンにおいて示される。デコードされたデータはク
ロックサイクルゼロにおいて遷移があるか否か、すなわ
ち、状態ビットc1(c1=d0)から状態ビットd 1への遷移
があるか否かを示す。このデコードされたデータはほと
んどの(1、7)RLLデコーダと互換性がある。表5
に示したしきい値は、サンプリングされたシーケンス値
0、1、3、3、1、0を有するように「正規化」され
た理想的孤立EEPR4パルスに対する基準と考えられ
る。すべての条件において、最大のマージンを与えるよ
うにこれらのしきい値を微調整することにより性能を改
善することができる。この調整により非理想等価の影響
を低減することができる。
【0026】yiはI 番目のクロックサイクルのサンプリ
ングされた信号値を示しaibicidiはデコーダ409の状
態を表わし、 ai,bi,ci,diはデータの最後の4つのバイ
ナリロジックレベルである。以下の説明では、y0はクロ
ックサイクルi=0 に対応して、デコードされる現在のサ
ンプル値を表わす。y1,y2,y3,y4 はルックアヘッドサン
プル値である。a0b0c0d0はデコーダの現在の状態を表わ
しa1b1c1d1は次の状態である。状態値a0b0c0d0から、デ
コーダ409は図6に示すルールに従って次の状態およ
びデコードされた状態を決定する。位相チェック関数は
示されていない。誤った極性の信号が検出された場合、
デコーダは正しい位相を見るためにリセットされる。上
述したように、一連のFIRフィルタ群はすべての可能
性のある信号波形パターンとそれらの最小距離誤差波形
との間の検出しきい値を最小にする。FIRフィルタの
重み付けされた合計出力は、従前に検出されたデータに
より決定されたしきい値群と比較され、現在の検出に対
する決定を行う。従前に検出したデータの使用は決定フ
ィードバック等価検出器(DFE)において生じた動作
と類似している。事実、検出器の性能は、決定フィード
バックを有した固定遅延ツリーサーチ(FDTS)の性
能に近づく。DFEに対するPRチャンネルの利点は、
ISIを除去するよりも、PR目的整形パルスに等価す
るのにより簡単で複雑度が低減されていることである。
PRの不利な点は等化がノイズに相関することである。
【0027】FIRフィルタ係数値はしきい値数に影響
を及ぼし、それゆえ検出器の複雑度に影響を及ぼす。さ
らに、係数値はデジタルによる実現にも影響を及ぼす。
例えば、0.5との乗算はデジタルシフト動作により行
われ、0.75との乗算は2回のシフト動作と加算動作
により行われる。また、式の数は複雑度に影響を与え
る。これらの制約は、例えば、考えられる可能性のある
係数の組み合わせをこれらの制約に適合する組み合わせ
に制限することにより、係数値の最適化の過程で考慮さ
れる。ML推定器407のFIRフィルタ係数の最適化
は、図9のフロー図に示される。最適係数は、ML推定
器FIRフィルタの出力のS/N比を個々に最大化する
ことにより得られる。信号値は、各FIRフィルタの最
小距離誤差値により表わされ、同様にノイズ値は、FI
Rフィルタの出力のノイズ分散の2乗根により表わされ
る。この信号値およびノイズ値は共にFIRフィルタ係
数の関数である。信号値は直接計算することができるの
に対して、ノイズ分散の決定はPRチャンネル周波数応
答の解析が必要になる。
【0028】図9のブロック900において、ローレン
ツパルスの入力と目標PRパルスの出力との間のエレメ
ントを含むPRチャンネルの伝達関数が決定される。P
Rチャンネルの伝達関数が一度決定されると、ブロック
901において、要求されるユーザ密度に対し、ノイズ
自動相関係数が等化ノイズ電力密度(すなわち、ローレ
ンツパルスを目標のPRパルスに整形するのに必要な伝
達関数によりフィルタ化された白色ノイズの電力スペク
トル)から計算される。ブロック902において、完全
サーチあるいは条件付き選択処理(例えば、シフトおよ
び加算関数のみを必要とする係数値に限定されたサー
チ)を用いて解析のための一連の係数値が選択される。
ブロック903および904において、いずれかのオー
ダで、ML推定器の出力のノイズ変化および最小距離誤
差値が選択された係数群を用いて計算される。次に、ブ
ロック905においてSNR利得値が最小距離誤差値ノ
イズ分散値から決定される。次のブロック906におい
て、十分な係数群が解析されたなら、最も大きなSNR
利得値を与える係数群がブロック907で選択される。
さらに係数群を解析する必要がある場合には処理はブロ
ック902に戻る。
【0029】自動相関係数は、ノイズ電力スペクトルσ
2およびノイズ自動相関関数Φ(t)を計算する必要があ
る。σ2とΦ(t) の導出は以下の通りである。ローレン
ツパルススペクトルは次式で与えられる。 (数式6) 局部応答等化器からの理想的に等化された波形スペクト
ルは次式で与えられる。 (数式7) 但しωは周波数を、PW50は50%の大きさのときの
パルス幅を、Tsは波形のサンプル期間をそれぞれ表わ
す。式[7]および[8]をPRチャンネルの入力にお
ける加法性白色ガウス性雑音に適用すると、PR等化器
の出力における彩色ノイズのスペクトル密度は、 (式8) ML推定器の入力におけるノイズ電力密度の分散は、以下
のようにして上述の式から導出される。 (式9) 但しπ/TsはG(ω) /E(ω)の帯域である。分散積
分は以下の加算に約分できる。 (式10) 但しn=0(dicode) のとき、δ0=0.5 、n=1(PR4)のときδ
0=1, d1=1、 n=2(EPR4)のときδ0=3, δ1=4、δ2
=1、およびn=3(EEPR4)のとき、δ0=10、δ1= 15、
δ2=6、δ3=1である。またK=PW50/Tsである。サン
プル期間あるいはコード期間Tsが出力NRZデータ期間
の2/3(すなわち1符号あたり2/3ビット)に等し
い(1,7)RLLコードの場合、Kはユーザ密度Du
の1.5倍に等しい。
【0030】ノイズ自動相関関数は逆フーリエ変換積分
により与えられる。 (式11) この解を求めることにより以下の加算を得ることができ
る。 (式12) 但しT1=[(t/Ts)+i,および(t/Ts)-
i]自動相関係数はノイズ電力密度の分散p(t)= Φ(t)/
σ2により自動関数を除算して式[11]および[1
3]から得られる。自動相関係数とML検出器の入力に
おける彩色ノイズ信号の分散から各決定関数の出力にお
けるノイズ分散は、各決定のFIR係数に基づいて計算
される。FIRフィルタの出力におけるノイズ分散は次
式で与えられる。 (式14) 但し、σ2はFIRフィルタ前段のノイズ分散であり、
ρ(t)は時刻「 t 」 における自動相関係数であり、ciは
I 番目のサンプルのFIRフィルタ係数である。FIR
フィルタはサンプル長が「n 」であるが「i 」のレンジ
は一実施例のルックバックサンプル(CM1YM1)を含むよう
に「−1」で始まる。ルックバックサンプルが無い場合
「i 」のレンジはゼロと「n 」の間にある。
【0031】FIR係数値を変更することにより得られ
るS/N比利得は、FIRフィルタ出力のノイズ分散の
2乗根による乗算された最小距離誤差dMINの比を計算す
ることにより測定可能である。 (式15) 但し (式16) S1とS2が最小距離事象のパルス信号波形である。S
NR値の相対比較の場合、乗算定数(例えばVARのσ
2)は無視できる。dMINのより大きな値は最小距離信号
波形間のより大きな分離を示しさらに堅固な決定を与え
る。ノイズ分散の値が小さくなる程与えられたdMIN(F
x)のノイズにより偽の検出が発生する可能性が低くな
る。それゆえ、上述のSNR値を最大にすることにより
ML検出器の性能を最適化する。
【0032】系列微分を介しての最大SNR値の決定の
ための係数値数は大きいので、最適係数値群をコンピュ
ータサーチするのがより直接的である。係数値の範囲と
所望のステップサイズを定義するコンピュータサーチプ
ログラムは、多数の係数の組み合わせのためのSNRを
迅速かつ正確に推定することができる。したがって決定
された最善の係数の組み合わせはML推定器のFIRフ
ィルタで実現される。この種のサーチを実現するための
プログラム例を付録1および2に示す。付録1のルーチ
ンは自動相関係数を決定し、付録2のルーチンはSNR
値を決定する。最大SNR値は、ソフトウエアソートル
ーチンを用いて、あるいはSNR値のリストを手動で見
ることにより決定することができる。1.5乃至3.0
の範囲のDuの場合、最適係数を有した5サンプルまた
は6サンプルMLルックアヘッド検出器は、特に高いユ
ーザ密度においてヴィテルビ検出器とほぼ同じかあるい
は性能が優れている。検出器の性能は所定のDuにおい
て最適化可能である。しかしながら、Du=2.0に対
して固定の係数が最適化される場合、SNRの性能は
1.6乃至3.0の範囲のDuに対してはヴィテルビ検
出器の性能とほぼ同じである。ルックアヘッドサンプル
が増大すると、検出器の性能は改善される。また、検出
器の線形方程式係数を最適化して局部応答等化以外のソ
ースからのノイズ彩色を補償することもできる。
【0033】ルックアヘッドサンプル長と線形方程式複
雑度に対するいくつかの性能分散を図7に示す。図7
は、ローレンツパルスの形状がEEPR4に理想的に等
化されたときのDuに対する検出S/N利得を示す。理
想ヴィテルビ検出器の利得は他の検出器構成の基準とし
て示される。Du=0において、ノイズはAWGNであ
る。検出器IはAWGNに対して最適化された5サンプ
ル、3方程式ルックアヘッド検出器であり、検出器II
はy2サンプルを加算して相関ノイズを補償する。y2はD
u=2.0のとき0.56dB性能を改善し、Du=
2.5の時0.64dB改善する。検出器IIIはより
複雑な5サンプル、3方程式ルックアヘッド検出器であ
り、その性能は1.5乃至2.5のDuに対して理想ヴ
ィテルビ検出器の0.3dB以内である。検出器IVは
5サンプル、3方程式検出器であり、ルックバックサン
プルと16状態を利用している。検出器Vは5サンプ
ル、4方程式ルックアヘッド検出器であり、その性能は
広範囲のDuにおいてヴィテルビ検出器を凌駕する。検
出器VIはさらに潜在的性能が改善された6サンプル、
4方程式検出器である。
【0034】自動相関係数を発生するためのBASIC
言語で書かれたコンピュータルーチン例を付録1に示
す。さらに、S/N利得値のリストを発生するためのB
ASIC言語で書かれたコンピュータルーチン例を付録
2に示す。以上、局部応答チャンネルにおけるノイズ相
関を低減する方法および装置について説明した。 (表1) (表2) 尚、上記の記載に関連して以下の事項を開示する。 1. 第1の周波数応答を有し、入力パルス信号を目的パ
ルス信号に整形する等化器であり、前記第1周波数応答
は前記入力パルス信号の加法性ノイズ成分を彩色し、前
記目的パルス信号の相関ノイズ成分を発生する等化器
と;前記目的パルス信号を受け取りバイナリデータ信号
を供給する検出器であって、前記目的パルス信号を受け
取り複数の決定値を出力する複数の検出決定回路であっ
て、前記複数の決定回路の少なくとも1つが信号対雑音
比を最大にする係数群を有する有限パルス列応答(FI
R)フィルタで構成される複数の検出決定回路と;複数
の状態依存しきい値を有するデコーダであって、前記デ
コーダは前記複数の決定値と前記状態依存しきい値群と
の比較に基づいて前記バイナリデータ信号を出力するデ
コーダとから成る検出器とで構成されることを特徴とす
る局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する装
置。 2. 前記信号対雑音比は前記FIRフィルタの出力のノ
イズ分散の2乗根により除算された前記目的パルス信号
の最小距離誤差値から成ることを特徴とする上記項1記
載の局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する
装置。 3. 前記FIRフィルタは、複数のタップ信号を供給す
るタップ付き遅延素子から構成され、前記各タップ信号
は前記係数群からの係数値と乗算され重み付き信号を出
力し、前記重み付き信号は加算され前記決定値の1つを
出力することを特徴とする上記項1記載の局部応答チャ
ンネルにおけるノイズ相関を低減する装置。 4. 前記第1周波数応答は高周波増幅を有したローパス
関数であることを特徴とする上記項1記載の局部応答チ
ャンネルにおけるノイズ相関を低減する装置。 5. 前記デコーダはさらに第1状態と第2状態間の遷移
が前記比較に依存する状態マシンを有することを特徴と
する上記項1記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ
相関を低減する装置。 6. 前記バイナリデータ信号はランレングス制限された
(RLL)コードにより符号化されていることを特徴と
する上記項1記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ
相関を低減する装置。 7. 前記FIRフィルタは第2周波数応答を有し、前記
第2周波数応答は前記目的パルス信号の前記相関ノイズ
成分を白色彩色することを特徴とする上記項1記載の局
部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する装置。 8. 前記検出器は最尤(ML)検出器であることを特徴
とする上記項1記載の局部応答チャンネルにおけるノイ
ズ相関を低減する装置。 9. デコーダに接続された有限パルス列応答(FIR)
フィルタを有する検出器に接続されたノイズ相関エレメ
ントから成る局部応答(PR)チャンネルにおけるノイ
ズ相関を低減する方法において、前記FIRフィルタの
入力の相関ノイズ信号のノイズ自動相関係数を決定する
ステップと;複数のFIR係数組み合わせに対して、前
記FIRフィルタ出力の複数のノイズ分散値を決定する
ステップと;前記複数のFIR係数組み合わせに対して
前記FIRフィルタの複数の最小距離誤差値を決定する
ステップと;前記各複数のFIR係数組み合わせに対し
て前記最小距離誤差値と前記ノイズ分散値の関数から成
る信号対雑音比(SNR)を最大にする複数のFIR係
数組み合わせから最適係数組み合わせを利用するステッ
プとで構成されることを特徴とする局部応答チャンネル
におけるノイズ相関を低減する方法。 10. 前記ノイズ分散値の平方根により相関する最小距離
誤差値を除算することにより各FIR係数組み合わせに
対する前記SNRを決定することを特徴とする上記項9
記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減す
る方法。 11. 前記ノイズ自動相関係数を決定するステップは、前
記ノイズ相関エレメントの伝達関数に基づいて前記相関
ノイズ信号のノイズ電力密度の分散を決定するステップ
と;前記ノイズ電力密度の前記分散により自動相関関数
を除算するステップとから構成されることを特徴とする
上記項9記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ相関
を低減する方法。 12. 前記ノイズ分散値は選択されたユーザ密度(Du)
に対して決定されることを特徴とする上記項9記載の局
部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する方法。 13. 前記複数のFIR係数組み合わせはシフト動作およ
び加算動作のみを必要とする係数に限定されることを特
徴とする上記項9記載の局部応答チャンネルにおけるノ
イズ相関を低減する方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】最小の距離誤差事象を有する孤立EEPR4パ
ルスの波形図である。
【図2】最小の距離誤差事象を有するサンプリングされ
た最悪の場合のEEPR4の波形図である。
【図3】(1、7)RLLコード化されたEEPR4ル
ックアヘッドML検出器の格子状態図である。
【図4】局部応答(PR)検出チャンネルの簡単化され
たブロック図である。
【図5】5サンプルルックアヘッド検出器の一実施形態
における正位相および負位相EEPR4検出の決定表を
示す図である。
【図6】10状態ルックアヘッドML検出器のための状
態テーブルを示す図である。
【図7】ユーザの密度を変化させたときの種々のML検
出器のためのS/N比利得テーブルを示す図である。
【図8】FIR可逆フィルタから成るML検出器のブロ
ック図である。
【図9】彩色されたノイズが有る場合のML推定器を最
適にする方法を示すフローチャートの図である。
【図10】局部応答チャンネルの相関性を示す周波数応
答特性図である。
【符号の説明】
100…孤立ローレンツパルス 101…最小距離誤差事象 200…最悪の場合の信号波形 201…最小距離誤差事象を示す曲線 400…入力信号 401…AGC増幅器 402…ローレンツパルス 403…PR等化器 405…等化された信号 406…ML検出器 407…ML推定器 408…信号 409…デコーダ 410…出力信号 411…更新信号 412…フィードバックブロック 413…信号 800、801…FIRフィルタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 局部応答チャンネルにおけるノイズ相
関を低減する方法および装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はチャンネルにおけ
る信号処理の分野に関し、特に局部応答チャンネルにお
ける信号処理に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクおよび磁気テープのような
磁気記録装置においては、磁気表面からのデータの読み
出しあるいは磁気表面へのデータの書き込みに記録ヘッ
ドが使用される。一般的な回転型の媒体記憶システムで
は、磁気ディスクの一連の同心円状のトラックに記憶さ
れる。これらのトラックはディスク表面の磁気配向の変
化を検出するリード/ライトヘッドによりアクセスされ
る。リード/ライトヘッドはヘッド位置決めサーボ機構
の制御によりディスク上を放射状に前後に移動するの
で、選択されたトラックに選択的に位置決めすることが
できる。あるトラックに一度位置決めされると、サーボ
機構によって、ヘッドはその選択されたトラックのセン
ターラインに沿った通路を追従する。
【0003】一般的に、誘導記録ヘッドは、高透磁率か
ら成る導体を数回巻回したスリット環状磁気回路から構
成される。環状磁気回路はデータトラックの磁気記録面
に位置するギャップを有する。記録するには、導体巻線
を介して電流が流され、環状磁気回路の磁界が変更され
る。ギャップの位置で、磁界の振幅は記憶装置の磁性材
料に十分な深さで記録するのに十分な大きさとなる。磁
界の振幅はギャップから遠ざかると急激に小さくなる。
導体巻線を流れる電流を操作することにより、情報を記
憶装置の磁性面にコード化するような態様でギャップの
位置の磁束の大きさと方向を変調する。外部磁界および
内部磁界のパターンはヘッドと記録面が互いに関連して
移動するときに作られる。これらのパターンは極性を変
化させる一連の棒磁石に類似している。極性の遷移は記
録面の磁束の遷移として読み取ることが出来る。リード
モードでは、磁気記憶面がヘッド内のギャップを横切っ
て移動するので、記憶面の磁界はギャップで検出され、
磁束変化の割合に比例する電圧がコイルに誘起される。
次に、リードチャンネルは、このアナログ電圧信号を処
理、すなわち一般的には、磁束の遷移をパルス列に変換
し、アナログ信号をデジタルデータに変換する。
【0004】磁気記憶装置は、入力されるリード信号を
処理するのにアナログピーク検出を使用する場合があ
る。しかしながら、記録密度、あるいは「ユーザ密度」
(Du)が増大するにつれ、隣接パルス間の符号間干渉
(ISI)の量が大きくなるため、アナログピーク検出
機構の信頼性が無くなる。あるいは局部応答最尤(PR
ML)チャンネルを用いてユーザ密度を増大させること
ができる。しかしながら、この方法は、リード信号を所
望の局部応答(PR)目的波形に整形するためにリード
信号の等化を非常に良くする必要がある。ユーザ密度
(Du)はデータ期間の長さに対する50%の大きさの
アナログ信号パルス幅の割合の形式のデータレートにど
のようにパルス幅が関係するのか、という尺度である。
ユーザ密度が高いということは、読み出しの遷移から得
られる信号パルスが多数のクロックサイクルにまたがっ
ていることを意味し、隣接するパルス間の相互作用ある
いはオーバラップを増大させISIが大きくなる。
【0005】局部応答チャンネルはチャンネル信号から
ISIを除去しない。むしろ、信号が等化されて特定の
サンプリング時刻に所定の値を有する目的のパルス波形
が得られる。目的パルス波形に関するISIの影響は、
予測され、波形のサンプリング履歴及びモデル波形予測
に基づいて信号パルスの発生を決定するパルス検出機構
に組み込まれる。サンプリングした波形の履歴はモデル
波形に一致し、最尤モデル波形を用いて信号をバイナリ
データにデコードする。それゆえ、しばしば「最尤」検
出と呼ばれる。それゆえ、ISIが存在する場合には、
局部応答チャンネルはアナログピーク検出器よりも堅固
である。しかしながら、以下に述べるように目的のパル
ス波形を発生させるのに必要な等化ならびに最尤波形を
決定するための信号距離を発生させるのに使用するプロ
セスによりPRチャンネルに問題が生じる。信号距離を
発生させるのに使用されるPR等化器およびML推定回
路は、各々チャンネル内のノイズを相関させるように働
く。この結果、ML検出器の性能はS/N利得の減少によ
り悪化する。
【0006】最も一般的に使用される最尤(ML)検出
器はヴィテルビ検出器であり、白色雑音が存在する場合
の信号検出に適している。しかしながら、特に高次のP
Rチャンネル(例えばEPR4、EEPR4)を実現す
るには多少複雑であり、並列/パイプラインを実現する
アーキテクチャには非常に効率が悪い。さらに、その性
能はノイズが相関するようになるにつれ劣化する。ルッ
クアヘッドML検出器ハードウエアの要件は通常ヴィテ
ルビ検出器の場合よりも少なく、ルックアヘッド検出器
は並列/パイプラインの実現手段としてより適してい
る。しかしながら、ルックアヘッドML検出器の状態は
通常ヴィテルビ検出器よりも劣る。ルックアヘッド検出
器はA.M.Patel の記事"A New Digital Signal Processi
ngChannel of Data Storage Products", Digest of the
Mgnetic Recording Conference, June 1991, pp. E6-E
7; A.M. Patel他"Peformance Data for a Six-Sample L
ook-Ahead (1.7) ML Detection Channel", IEEE Transa
ctions on Magnetics, vol. 29, no. 6, pp. 4012-401
4, November, 1993;およびPatel の米国特許第4,945,53
8 号に記載されている。ルックアヘッド検出器はさらに
T.Pan およびR.G.Yamasakiに付与された米国特許第5,31
1,178 号にも記載されている。
【0007】Patel とPan/Yamasakiのチャンネルは局部
応答信号方式を用いて孤立パルス非ゼロサンプル数を制
限する。Patel のチャンネルは3つの非ゼロサンプルを
用いてEPR4に等化され、Pan/Yamasakiのチャンネル
は4つの非ゼロサンプルα、β、β、およびαがそれぞ
れ1、3、3、1であるEEPR4(またはE2 PR
4)に等化される。両チャンネルは信号検出を簡単化す
るために(1、7)RLLコードを用いる。ランレング
ス制限(RLL)コードは、遷移間に生じるクロックサ
イクル数に上限境界と下限境界を設定するので有効であ
る。上限境界はクロックリカバリがこれらの遷移の発生
に基づいているので非常に重要である。例えば、データ
列における長いゼロの列は遷移を生じておらず、クロッ
クリカバリ回路はトラッキングを同列化するための入力
パルスが無い。この状態では、データリカバリタイミン
グは位相がずれる可能性がある。RLLコードはクロッ
クリカバリ回路が正しいタイミング位相と周波数を維持
するための十分な遷移を発生させることを保証する。ま
た、連続する「1」の間の「0」の数の下限境界を維持
することにより、リードチャンネルの信号パルスは分離
され、隣接する信号パルス間の相互作用により生じた符
号間干渉(ISI)を減少させる。
【0008】(1、7)RLLコードは連続する「1」
間の最小1つの「0」と最大7つの「0」により特徴づ
けられる。各「1」が遷移を表わし、各「0」が遷移が
無いことを表わす。変形NRZI符号フォーマットで
は、(1、7)RLLコードはクロックリカバリの目的
には十分である。さらに連続する「1」の間に最小1つ
の「0」を維持することにより、遷移は、互いに区別可
能なように分離される。図1の実線で示される曲線10
0は、EEPR4用に等化およびサンプリングされた孤
立ローレンツパルスを示し、最小距離誤差事象は破線で
示す曲線101で示される。このパルスは、正の単位ス
テップ遷移、例えば磁気リードヘッドからの遷移を(1-
D)(1+D)3 チャンネル(EEPR4)に適用した結果得
られる。実線波形100で示す円はEEPR4の孤立パ
ルスサンプルを示す。最小距離誤差事象101のサンプ
ルは菱形で示される。最小距離誤差事象101は、時間
的に1コード期間だけシフトされた孤立パルス(10
0)と等価である。
【0009】ヴィテルビ検出器を含むほとんどのML検
出器では、2つのシーケンス間のユークリッド距離の2
乗はしばしば信号距離として使用される。ユークリッド
距離は各サンプリング時刻における2つの波形間の2乗
誤差期間の合計の平方根として定義される。サンプルコ
ンビネーションの2乗ユークリッド距離誤差は以下の如
く定義される。
【数1】 但しya,yb,yc,yd,およびyeはモデル波形の期待値を表わ
しy0,y1,y2,y3,およびy4は連続するサンプル値を表わ
し、diはyiにおける誤差を表わす。図1において、孤立
パルス波形100と最小距離誤差事象101は、サンプ
ルyM1,y0,y1,y2,y3 およびy4に対しそれぞれ値0、1、
2、0、1のサンプル事象を有する。ここでyM1 はルッ
クバックサンプルと呼ばれる。サンプリングされた波形
100と最小距離誤事象101との間の2乗ユークリッ
ド距離はdMIN2の符号が付されている。 dMIN2はこれら
の値の2乗の和に等しく10の値まで加算される。
【0010】米国特許第5,311,178 号のML検出器で
は、各決定関数のしきい値は、期待されるサンプルモデ
ル波形と最も近いサンプルモデル波形の間の誤差を最小
にすることにより決定される。このため、各関数の期待
値は現在の状態に依存し、次の正当な状態が現在の状態
により決定される。信号距離として使用するためのユー
クリッド距離の計算において、第2のモデル波形に対し
て第1のモデル波形が選択される。
【数2】 但しE1 2 は第1モデル波形とサンプリングされた信号と
の間の2乗ユークリッド距離であり、E2 2 は第2モデル
波形とサンプリングされた信号との間の2乗ユークリッ
ド距離である。サンプリングされた信号の2乗期間は相
殺され線形決定関数を生じる。これにより以下のしきい
値決定を発生する。
【数3】 但し、y0,y1,y2,y3 およびy4は実際のサンプル値であ
り、ya1,yb1,yc1,yd1 およびye1 は第1モデル波形の期
待値であり、ya2,yb2,yc2,yd2 およびye2 は第2モデル
波形の期待値である。
【0011】モデル波形が等しいサンプル点の場合、係
数(yk2・yk1)(但しk は相関するサンプル点)を含む積
は相殺される。負の位相、すなわち負の遷移では、しき
い値は同じであるが不等式は反転し、決定関数は「−
1」と乗算される。米国特許第5,311,178 号の図5Aか
らのピークチェック決定関数をα=1, β=3の場合につい
て以下に示す。Fw(特許ではFz)は符号変化で正規
化される。
【数4】
【数5】 但し、y0,y1,y2,y3 およびy4はシーケンシャルコードレ
ートサンプル値を表わす。線形方程式Fx,Fy およびFw
は、すべての可能な信号波形パターンとそれらの最小距
離誤差波形との間の検出しきい値を最大にする係数によ
り乗算される同じ値を有する。例えば、各決定関数(Fx,
Fy等) は次式で表わすことができる。
【数6】 但し、Ciは検出を最大にするために選択される係数であ
り、k はML検出機構で使用されるサンプル数である。
式[6]から、各決定方程式はFIRフィルタと同じ形
を有することがわかる。それゆえ、検出されたノイズと
検出器のノイズ幅は決定関数により影響される。さら
に、従来技術では、決定関数は検出器のサンプリングさ
れた入力のノイズは加法性白色ガウス性雑音(AWG
N)であるという仮定のもとに設計される。しかしなが
ら、局部応答チャンネルは、入力された波形を目的のP
Rパルスに整形するためのフィルタ部品と等化器部品と
で構成される。特に、PR等化器は一般的に高周波増幅
して入力パルスを細くする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】PRチャンネル内のフ
ィルタ部品及び等化器部品はパルスと同じ態様でシステ
ムのノイズを整形し、それによりフィルタ及び等化器の
各周波数応答関数に従って入力ノイズを彩色または相関
する。従って、検出器に入力される目的のパルス信号
は、その性質がすでに白色ではないノイズ成分を含んで
いるが、実効ノイズ帯域を有する。このため、検出器内
の決定関数の性質はノイズの相関により減少する。彩色
されたノイズが有る場合最適の決定性能を得ることがで
きる局部応答チャンネルが望まれている。この発明の目
的は、ルックアヘッド最尤検出器を最適化することによ
り、局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する
方法及び装置を提供することである。この発明の方法に
よれば、ML検出器は、局部応答チャンネルにより発生
されたノイズ相関の観点から最適化される。改良された
ML検出器は彩色されたノイズが有る場合、かなりの性
能あるいはヴィテルビ検出器よりも良い性能を得ること
ができる。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、一連
の有限パルス列応答(FIR)可逆フィルタがルックア
ヘッド検出器のためのML推定器として使用される。F
IRフィルタの重み付けされた合計出力は、従前に検出
されたデータに基づいて一連のしきい値と比較され現在
の検出のための決定を行う。この発明は、ML検出器の
性能を改善し、相関されたあるいは彩色されたノイズが
有る場合に、FIRフィルタの係数を最適化することに
よりその複雑さを低減する。あるレンジの係数値の場
合、各FIRフィルタのS/N比(信号対雑音比)は与
えられたユーザ密度に対してチャンネルのノイズ自動相
関に基づいて決定され、最も高いS/N比を与える係数
が各決定関数に対して選択される。この結果、従来のM
L検出器よりも複雑さが低減するとともに性能が改善さ
れたノイズ白色化ML検出器が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、局部応答チャンネルにおけ
るノイズ相関を低減する方法及び装置について述べる。
以下の説明では、この発明をさらに完全に説明するため
に、EEPR4チャンネル検出およびノイズ電力スペク
トルの変化のような種々の特定の詳細について述べる。
しかしながら、この発明はこれらの特定の詳細が無くて
も実施可能であることは当業者には明白である。他の例
では、不必要にこの発明を不明瞭にしないようにするた
めに良く知られた特徴は詳細に記述していない。従来の
PRチャンネルは、同様の条件下でヴィテルビ検出器の
S/N比利得特性を得るために複雑なルックアヘッド検
出器を必要とする。従って、従来の回路では、ルックア
ヘッド検出器は、ルックアヘッドサンプルが少ない場
合、相関する性能を低減して実現される。さらに、従来
のML検出器は、ML検出器の入力におけるノイズは加
法性白色ガウス性雑音であるという仮定に基づいてい
る。
【0015】この発明の方法と装置は、カラーノイズが
ある場合に、決定関数が最適化される、ルックアヘッド
サンプル数の少ない(例えば4乃至6サンプル)ルック
アヘッド検出器を実現する。ML検出器に入力されるノ
イズの期待相関値が決定され、ML検出器はML推定器
出力におけるノイズ分散の観点から各ML決定関数のS
/N比利得を最大にするように設計される。従来技術の
ヴィテルビ検出器の性能と同等かそれを超える性能が得
られる。図2は、破線で示す曲線201で示される相関
する最小距離誤差事象の場合の「最悪の場合」の信号波
形200を示す。図1に示すように、孤立EEPR4パ
ルスのdMIN2(最小2乗距離)は10に等しい。しかし
ながら、孤立パルスへのISIの影響により図2の最悪
の場合の波形に対する dMIN2=10を得るには10のサン
プル(y0-y9) が必要である。従って、AWGN(すなわ
ち相関していないノイズ)を仮定すると、最大のS/N
比利得を得るには10サンプルルックアヘッド検出器が
必要となる。これは波形間の最小距離を最大にすること
により実現される。
【0016】10サンプルルックアヘッド検出器は従来
の4乃至6サンプルルックアヘッド検出器よりさらに複
雑である。しかしながら、実用的なユーザ密度(Du)
の場合、検出器入力におけるノイズはAWGNではない
が、所望の局部応答(PR)目的パルス信号を得るのに
必要な周波数増幅等化器により相関(彩色)される。チ
ャンネル内のノイズの相関はAWGNの仮定のもとに動
作する検出器の実際のS/N比利得を低減するように作
用する。それゆえ、検出器がノイズ相関を行う場合には
より簡単な構成の検出器でより大きな実S/N比利得を
得ることができる。加法性チャンネルノイズへのPR等
化器の影響は周波数領域に最も良く図示されている。こ
の場合、ノイズ幅への影響は明瞭に視認できる。図10
は7極等化器関数、5サンプル決定関数(FIRフィル
タ)及び等化器関数と決定関数の直列接続の組み合わせ
応答の周波数応答のグラフである。横軸は数十メガヘル
ツの周波数を表わし、縦軸は利得を表わす。
【0017】曲線1000はPRチャンネルの等化器を
表わす7極、2ゼロフィルタの周波数応答を示す。曲線
1000の形状は高周波増幅したローパスフィルタの形
状である。PRチャンネルのノイズはこの周波数応答に
より彩色または相関されるので、ノイズ電力スペクトル
は等化器応答特性の形状を示す。この場合、利得の大き
さは2乗される。それゆえ、曲線1000はPR等化器
の出力におけるノイズを表わす。曲線1001は[0.5,
1,0,-1,-0.5 ]の係数値を有するML推定器決定関数の
周波数応答を示す。各決定関数はその係数により決定さ
れる相関周波数応答特性を有する。この例の曲線100
1の形状は、曲線1000の高周波増幅に対応する周波
数領域における利得を低減した中心周波数がほぼ7.5
MHzの帯域フィルタの形状である。ML推定器決定関
数により処理された信号は、ノイズを含むこの周波数応
答により整形される。それゆえ、曲線1001の波形
は、ML推定器に入力される彩色されたノイズに対する
白色化フィルタとして使用することができる。
【0018】曲線1002はPR等化器とML推定器の
直列構成により発生される組み合わせ周波数応答特性を
示す。この曲線の形状は各周波数における曲線1000
と1001の大きさの積により決定される。それゆえ、
等化器とML推定器を含むPRチャンネルのノイズ電力
スペクトルは曲線1002の大きさの2乗により整形さ
れる。この例の場合、組み合わせ周波数応答特性はほぼ
10MHzの中心周波数を有する帯域関数である。ML
推定器の係数を変更することにより、組み合わせ周波数
応答に相関する有効ノイズ帯域を低減することができ
る。それゆえ、この発明はML推定器の係数を最適化
し、ML推定器出力の有効ノイズ帯域を低減し、相関す
るノイズ成分を白色化あるいは非相関化する。また、最
小距離誤差はML推定器係数に依存するので、ノイズの
非相関は最高のS/N比利得を得るように最小距離誤差
の維持と釣り合いを取る必要がある。
【0019】以下の説明では、一連のローレンツパルス
に対して理想的に等化した(1,7)RLLコードEE
PR4チャンネルを一例として使用する。この発明は
(1,7)EEPR4ルックアヘッド検出器実施例に関
連して記述される。この発明は、同様に他の局部応答チ
ャンネルにも適用可能である。さらに、検出器の性能と
複雑性との間には妥協点が存在する。この発明を不明瞭
にしないように、より簡単な5サンプルのルックアヘッ
ド検出器について述べる。図4はPRチャンネルのブロ
ック図を示す。自動利得制御(AGC)増幅器401
は、入力信号400があらかじめ設定されたレベルでサ
ンプリングされるように入力信号の増幅値を設定する。
AGC増幅器401は利得制御信号402をPR等化器
403に供給する。信号402は、磁気リードチャンネ
ルの信号遷移のような信号遷移から発生したローレンツ
パルスから成る。PR等化器403はその信号を所望の
局部応答波形に等化し、高周波増幅することにより入力
波形に対してパルスを細くする。理想的には、PR等化
器403により発生された等化された信号405はその
サンプル値が期待波形値と一致するパルスを含む。信号
405はML検出器406内の最尤(ML)推定器40
7に供給される。
【0020】ML検出器406内では、ML推定器40
7は一連の決定関数を介してサンプル値を処理し、信号
408の符号が付された一連の決定値あるいは距離を発
生する。これらの検出値はデコーダ409に供給され、
状態依存検出しきい値と比較される。デコーダ409は
検出したデータ値を決定し、検出したデータを出力信号
410として供給する。同時に、デコーダ409は更新
信号411を状態フィードバックブロック412に供給
し、デコーダの検出状態を更新する。状態フィードバッ
クブロック412は新しい状態を信号413としてデコ
ーダ409に供給し、次の検出値群408の検出用しき
い値を決定するのに使用する。図8はML検出器を示
す、ML推定器は線形決定関数Fx, Fy等を供給するのに
使用されるいくつかのFIRフィルタから構成される。
図示するように、等化された信号は405は各FIRフ
ィルタ(図の800及び801)の入力に供給される。
FxおよびFwのラベルが付されたこれらのフィルタ出力は
デコーダ409に供給される信号408を構成する。デ
コーダ409内では、信号408の各値は状態が決定さ
れたしきい値と比較される。さらに、正位相及び負位相
の比較動作間で符号反転が行われる。
【0021】ML推定器407内の各線形決定関数はF
IRフィルタ800に示すように実現することができ
る。タップ付き遅延素子は入力信号の連続するサンプル
値y0乃至y4を供給する。各タップ出力は、それぞれ係数
値C0乃至C4により乗算される。これらの係数値のいくつ
かはゼロの値を取ることが出来る。各係数値との乗算の
後、タップ信号が加算されて決定関数推定値、例えばFx
を供給する。オプションとしてルックバックサンプル値
をある実施例の決定関数に含める場合を示すために余分
の遅延素子と係数乗算器CM1 が示されている。ML検出
器406は、ML推定器407に具現化される2乃至3
の関数計算機、デコーダ409により具現化される2乃
至3の比較器および状態マシン及び状態フィードバック
ブロック412から構成される。状態マシンの状態間の
遷移ルールは、データサンプルの関数値とある状態依存
しきい値との間の比較の論理結果に依存する。1つの遷
移の等化された応答には4つの非ゼロサンプル値がある
ので、デコーダ409の状態を表わすのに4ビット必要
である。デコーダの状態は、検出された信号電流の4つ
のバイナリロジックレベルとして定義され、状態フィー
ドバックブロック412に格納される。このフォーマッ
トにより、状態フィードバックブロック412は4ビッ
トシフトレジスタにより実現可能である。4ビットは1
6の状態値を表わすことができる。
【0022】(1、7)RLLコードEEPR4チャン
ネルの場合、図3に示すように10の真正なNRZ(ノ
ンリターンツーゼロ)状態がある。この場合、各遷移は
「0」から「1」あるいはその逆への遷移を示す。しか
しながら、遷移空間化のための(1,7)RLLコード
化最小値により、次の遷移状態およびデコードされたデ
ータを判断するための決定が必要なのはわずか6つであ
る。例えば状態「0001」は状態「0011」にしか
進むことができない。状態「0010」、「010
0」、「0101」、「1010」、「1011」およ
び「1101」は(1、7)コード化の場合無効なNR
Z状態である。MLデコーダ409のタスクはクロック
サイクル1及び2の間にピーク値が存在するか否かを決
定し、それにより次の状態を決定することである。図5
はデコーダのためのデコードアルゴリズムを示す。ML
推定器407は最初にいくつかの線形関数((Fa,Fx,Fy
およびFw) の結果を、サンプル値y0,y1,y2,y3 及びy4お
よび一実施例によればルックバック値YM1 を用いて計算
する。これらの関数の結果はデコーダ409内の同数の
状態依存しきい値と比較される。これらの比較の論理結
果は決定変数A,X,Y およびW に割り当てられる。これら
の決定変数の値及び現在の状態a0b0c0d0に基づいてデコ
ーダは図6のルールに従い、次の状態及びデコードされ
たデータを決定する。状態0001、1001、111
0、および0110の決定は、次の状態が(1、7)コ
ード化機構により制約されるので図5に示されていな
い。
【0023】サンプル値y2は式[4]及び[5]には現
れない。これは(図1に示すように)そのサンプル値が
信号と最小距離誤差波形の両方に共通だからである。し
たがって、y2サンプルを含めることは検出しきい値を増
大させることにはならないが、別のサンプルのノイズを
付加することにより加法性白色ガウス性雑音(AWG
N)を増大させることになる。しかしながら、y2サンプ
ルはノイズ相関およびノイズ帯域に影響を及ぼさない。
それゆえ、この発明の装置用のML推定器にy2を含める
ことは検出器の性能を改善することになる。さらに、
「ルックバック」サンプル(yM1)を含めることができる
とともにノイズ相関を相殺する助けになる。このルック
バックサンプルも、実際のサンプル値が理想的でない
(例えばゼロでない)とき理想的でない等化を補償する
ことができる。yM1 を含めれば、4つのデータ状態しき
い値フィードバックは最適に5つの状態に増大し、適切
な比較しきい値を設定する。図3の格子図は10の状態
から16の状態に増大し、これは局部応答のオーダーを
E3PR4 に増大させるのと等価である。
【0024】図5において、関数Faは基線チェック関数
である。この関数は、サンプル値が遷移により生じたピ
ークを示すのに必要な最小の大きさのしきい値を超える
信号を表わすか否かを決定する。したがって、チャンネ
ル内のノイズによるスプリアスピークは無視される。ピ
ークが検出される場合には関数Faは真となる。関数Fx、
FyおよびFwはサンプル値が所定のピークモデルに適合す
るか否かを決定する。Fxはあるピークを、ピークを形成
しない最も近くの正当なサンプルモデルと区別する最小
条件を満足するテストを行う。FyはFxと同じテストを行
うが、さらに厳格なしきい値で行う。従って、Fyを真に
するには、サンプルモデルはFyを他の可能な組み合わせ
と区別するように理想ピークモデルに十分近づけなけれ
ばならない。次のピークにより歪んだピークであっても
この厳格なテストにパスしない。
【0025】Fwは付近のピークにより歪んだピークに一
般的なサンプルの組み合わせのためのテストを行う。従
って、歪みの無いピークの場合FxおよびFyは真となり、
付近の遷移により歪んだピークの場合FxとFwは真とな
る。それゆえ、この結果得られる「ピーク検出された」
バイナリ決定はAX&(Y+W)である。このバイナリ決定が真
である場合には、そのような遷移が(1、7)コーディ
ングにより禁止されない限り、遷移がその出力および状
態マシンにおいて示される。デコードされたデータはク
ロックサイクルゼロにおいて遷移があるか否か、すなわ
ち、状態ビットc1(c1=d0)から状態ビットd 1への遷移
があるか否かを示す。このデコードされたデータはほと
んどの(1、7)RLLデコーダと互換性がある。表5
に示したしきい値は、サンプリングされたシーケンス値
0、1、3、3、1、0を有するように「正規化」され
た理想的孤立EEPR4パルスに対する基準と考えられ
る。すべての条件において、最大のマージンを与えるよ
うにこれらのしきい値を微調整することにより性能を改
善することができる。この調整により非理想等価の影響
を低減することができる。
【0026】yiはI 番目のクロックサイクルのサンプリ
ングされた信号値を示しaibicidiはデコーダ409の状
態を表わし、 ai,bi,ci,diはデータの最後の4つのバイ
ナリロジックレベルである。以下の説明では、y0はクロ
ックサイクルi=0 に対応して、デコードされる現在のサ
ンプル値を表わす。y1,y2,y3,y4 はルックアヘッドサン
プル値である。a0b0c0d0はデコーダの現在の状態を表わ
しa1b1c1d1は次の状態である。状態値a0b0c0d0から、デ
コーダ409は図6に示すルールに従って次の状態およ
びデコードされた状態を決定する。位相チェック関数は
示されていない。誤った極性の信号が検出された場合、
デコーダは正しい位相を見るためにリセットされる。上
述したように、一連のFIRフィルタ群はすべての可能
性のある信号波形パターンとそれらの最小距離誤差波形
との間の検出しきい値を最小にする。FIRフィルタの
重み付けされた合計出力は、従前に検出されたデータに
より決定されたしきい値群と比較され、現在の検出に対
する決定を行う。従前に検出したデータの使用は決定フ
ィードバック等価検出器(DFE)において生じた動作
と類似している。事実、検出器の性能は、決定フィード
バックを有した固定遅延ツリーサーチ(FDTS)の性
能に近づく。DFEに対するPRチャンネルの利点は、
ISIを除去するよりも、PR目的整形パルスに等価す
るのにより簡単で複雑度が低減されていることである。
PRの不利な点は等化がノイズに相関することである。
【0027】FIRフィルタ係数値はしきい値数に影響
を及ぼし、それゆえ検出器の複雑度に影響を及ぼす。さ
らに、係数値はデジタルによる実現にも影響を及ぼす。
例えば、0.5との乗算はデジタルシフト動作により行
われ、0.75との乗算は2回のシフト動作と加算動作
により行われる。また、式の数は複雑度に影響を与え
る。これらの制約は、例えば、考えられる可能性のある
係数の組み合わせをこれらの制約に適合する組み合わせ
に制限することにより、係数値の最適化の過程で考慮さ
れる。ML推定器407のFIRフィルタ係数の最適化
は、図9のフロー図に示される。最適係数は、ML推定
器FIRフィルタの出力のS/N比を個々に最大化する
ことにより得られる。信号値は、各FIRフィルタの最
小距離誤差値により表わされ、同様にノイズ値は、FI
Rフィルタの出力のノイズ分散の2乗根により表わされ
る。この信号値およびノイズ値は共にFIRフィルタ係
数の関数である。信号値は直接計算することができるの
に対して、ノイズ分散の決定はPRチャンネル周波数応
答の解析が必要になる。
【0028】図9のブロック900において、ローレン
ツパルスの入力と目標PRパルスの出力との間のエレメ
ントを含むPRチャンネルの伝達関数が決定される。P
Rチャンネルの伝達関数が一度決定されると、ブロック
901において、要求されるユーザ密度に対し、ノイズ
自動相関係数が等化ノイズ電力密度(すなわち、ローレ
ンツパルスを目標のPRパルスに整形するのに必要な伝
達関数によりフィルタ化された白色ノイズの電力スペク
トル)から計算される。ブロック902において、完全
サーチあるいは条件付き選択処理(例えば、シフトおよ
び加算関数のみを必要とする係数値に限定されたサー
チ)を用いて解析のための一連の係数値が選択される。
ブロック903および904において、いずれかのオー
ダで、ML推定器の出力のノイズ変化および最小距離誤
差値が選択された係数群を用いて計算される。次に、ブ
ロック905においてSNR利得値が最小距離誤差値ノ
イズ分散値から決定される。次のブロック906におい
て、十分な係数群が解析されたなら、最も大きなSNR
利得値を与える係数群がブロック907で選択される。
さらに係数群を解析する必要がある場合には処理はブロ
ック902に戻る。
【0029】自動相関係数は、ノイズ電力スペクトルσ
2 およびノイズ自動相関関数Φ(t)を計算する必要があ
る。σ2 とΦ(t) の導出は以下の通りである。ローレン
ツパルススペクトルは次式で与えられる。
【数7】 局部応答等化器からの理想的に等化された波形スペクト
ルは次式で与えられる。
【数8】 但しωは周波数を、PW50は50%の大きさのときのパ
ルス幅を、Tsは波形のサンプル期間をそれぞれ表わす。
式[7]および[8]をPRチャンネルの入力における
加法性白色ガウス性雑音に適用すると、PR等化器の出
力における彩色ノイズのスペクトル密度は、
【数9】 ML推定器の入力におけるノイズ電力密度の分散は、以下
のようにして上述の式から導出される。
【数10】 但しπ/TsはG(ω) /E(ω)の帯域である。分散積
分は以下の加算に約分できる。
【数11】 但しn=0(dicode) のとき、δ0=0.5 、n=1(PR4)のときδ
0=1, d1=1、 n=2(EPR4)のときδ0=3, δ1=4、δ2
=1、およびn=3(EEPR4)のとき、δ0=10、δ1= 15、
δ2=6、δ3=1である。またK=PW50/Tsである。サン
プル期間あるいはコード期間Tsが出力NRZデータ期間
の2/3(すなわち1符号あたり2/3ビット)に等し
い(1,7)RLLコードの場合、Kはユーザ密度Du
の1.5倍に等しい。
【0030】ノイズ自動相関関数は逆フーリエ変換積分
により与えられる。
【数12】 この解を求めることにより以下の加算を得ることができ
る。
【数13】 但しT1=[(t/Ts)+i,および(t/Ts)-
i]自動相関係数はノイズ電力密度の分散p(t)= Φ(t)/
σ2 により自動関数を除算して式[11]および[1
3]から得られる。自動相関係数とML検出器の入力に
おける彩色ノイズ信号の分散から各決定関数の出力にお
けるノイズ分散は、各決定のFIR係数に基づいて計算
される。FIRフィルタの出力におけるノイズ分散は次
式で与えられる。
【数14】 但し、σ2 はFIRフィルタ前段のノイズ分散であり、
ρ(t)は時刻「 t 」 における自動相関係数であり、ciは
I 番目のサンプルのFIRフィルタ係数である。FIR
フィルタはサンプル長が「n 」であるが「i 」のレンジ
は一実施例のルックバックサンプル(CM1YM1)を含むよう
に「−1」で始まる。ルックバックサンプルが無い場合
「i 」のレンジはゼロと「n 」の間にある。
【0031】FIR係数値を変更することにより得られ
るS/N比利得は、FIRフィルタ出力のノイズ分散の
2乗根による乗算された最小距離誤差dMINの比を計算す
ることにより測定可能である。
【数15】 但し
【数16】 S1とS2が最小距離事象のパルス信号波形である。S
NR値の相対比較の場合、乗算定数(例えばVARのσ
2 )は無視できる。dMINのより大きな値は最小距離信号
波形間のより大きな分離を示しさらに堅固な決定を与え
る。ノイズ分散の値が小さくなる程与えられたdMIN(F
x)のノイズにより偽の検出が発生する可能性が低くな
る。それゆえ、上述のSNR値を最大にすることにより
ML検出器の性能を最適化する。
【0032】系列微分を介しての最大SNR値の決定の
ための係数値数は大きいので、最適係数値群をコンピュ
ータサーチするのがより直接的である。係数値の範囲と
所望のステップサイズを定義するコンピュータサーチプ
ログラムは、多数の係数の組み合わせのためのSNRを
迅速かつ正確に推定することができる。したがって決定
された最善の係数の組み合わせはML推定器のFIRフ
ィルタで実現される。この種のサーチを実現するための
プログラム例を表1および2に示す。表1のルーチンは
自動相関係数を決定し、表2のルーチンはSNR値を決
定する。最大SNR値は、ソフトウエアソートルーチン
を用いて、あるいはSNR値のリストを手動で見ること
により決定することができる。1.5乃至3.0の範囲
のDuの場合、最適係数を有した5サンプルまたは6サ
ンプルMLルックアヘッド検出器は、特に高いユーザ密
度においてヴィテルビ検出器とほぼ同じかあるいは性能
が優れている。検出器の性能は所定のDuにおいて最適
化可能である。しかしながら、Du=2.0に対して固
定の係数が最適化される場合、SNRの性能は1.6乃
至3.0の範囲のDuに対してはヴィテルビ検出器の性
能とほぼ同じである。ルックアヘッドサンプルが増大す
ると、検出器の性能は改善される。また、検出器の線形
方程式係数を最適化して局部応答等化以外のソースから
のノイズ彩色を補償することもできる。
【0033】ルックアヘッドサンプル長と線形方程式複
雑度に対するいくつかの性能分散を図7に示す。図7
は、ローレンツパルスの形状がEEPR4に理想的に等
化されたときのDuに対する検出S/N利得を示す。理
想ヴィテルビ検出器の利得は他の検出器構成の基準とし
て示される。Du=0において、ノイズはAWGNであ
る。検出器IはAWGNに対して最適化された5サンプ
ル、3方程式ルックアヘッド検出器であり、検出器II
はy2サンプルを加算して相関ノイズを補償する。y2はD
u=2.0のとき0.56dB性能を改善し、Du=
2.5の時0.64dB改善する。検出器IIIはより
複雑な5サンプル、3方程式ルックアヘッド検出器であ
り、その性能は1.5乃至2.5のDuに対して理想ヴ
ィテルビ検出器の0.3dB以内である。検出器IVは
5サンプル、3方程式検出器であり、ルックバックサン
プルと16状態を利用している。検出器Vは5サンプ
ル、4方程式ルックアヘッド検出器であり、その性能は
広範囲のDuにおいてヴィテルビ検出器を凌駕する。検
出器VIはさらに潜在的性能が改善された6サンプル、
4方程式検出器である。
【0034】自動相関係数を発生するためのBASIC
言語で書かれたコンピュータルーチン例を表1に示す。
さらに、S/N利得値のリストを発生するためのBAS
IC言語で書かれたコンピュータルーチン例を表2に示
す。以上、局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低
減する方法および装置について説明した。
【表1】
【表2】 尚、上記の記載に関連して以下の事項を開示する。 1. 第1の周波数応答を有し、入力パルス信号を目的パ
ルス信号に整形する等化器であり、前記第1周波数応答
は前記入力パルス信号の加法性ノイズ成分を彩色し、前
記目的パルス信号の相関ノイズ成分を発生する等化器
と;前記目的パルス信号を受け取りバイナリデータ信号
を供給する検出器であって、前記目的パルス信号を受け
取り複数の決定値を出力する複数の検出決定回路であっ
て、前記複数の決定回路の少なくとも1つが信号対雑音
比を最大にする係数群を有する有限パルス列応答(FI
R)フィルタで構成される複数の検出決定回路と;複数
の状態依存しきい値を有するデコーダであって、前記デ
コーダは前記複数の決定値と前記状態依存しきい値群と
の比較に基づいて前記バイナリデータ信号を出力するデ
コーダとから成る検出器とで構成されることを特徴とす
る局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する装
置。 2. 前記信号対雑音比は前記FIRフィルタの出力のノ
イズ分散の2乗根により除算された前記目的パルス信号
の最小距離誤差値から成ることを特徴とする上記項1記
載の局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する
装置。 3. 前記FIRフィルタは、複数のタップ信号を供給す
るタップ付き遅延素子から構成され、前記各タップ信号
は前記係数群からの係数値と乗算され重み付き信号を出
力し、前記重み付き信号は加算され前記決定値の1つを
出力することを特徴とする上記項1記載の局部応答チャ
ンネルにおけるノイズ相関を低減する装置。 4. 前記第1周波数応答は高周波増幅を有したローパス
関数であることを特徴とする上記項1記載の局部応答チ
ャンネルにおけるノイズ相関を低減する装置。 5. 前記デコーダはさらに第1状態と第2状態間の遷移
が前記比較に依存する状態マシンを有することを特徴と
する上記項1記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ
相関を低減する装置。 6. 前記バイナリデータ信号はランレングス制限された
(RLL)コードにより符号化されていることを特徴と
する上記項1記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ
相関を低減する装置。 7. 前記FIRフィルタは第2周波数応答を有し、前記
第2周波数応答は前記目的パルス信号の前記相関ノイズ
成分を白色彩色することを特徴とする上記項1記載の局
部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する装置。 8. 前記検出器は最尤(ML)検出器であることを特徴
とする上記項1記載の局部応答チャンネルにおけるノイ
ズ相関を低減する装置。 9. デコーダに接続された有限パルス列応答(FIR)
フィルタを有する検出器に接続されたノイズ相関エレメ
ントから成る局部応答(PR)チャンネルにおけるノイ
ズ相関を低減する方法において、前記FIRフィルタの
入力の相関ノイズ信号のノイズ自動相関係数を決定する
ステップと;複数のFIR係数組み合わせに対して、前
記FIRフィルタ出力の複数のノイズ分散値を決定する
ステップと;前記複数のFIR係数組み合わせに対して
前記FIRフィルタの複数の最小距離誤差値を決定する
ステップと;前記各複数のFIR係数組み合わせに対し
て前記最小距離誤差値と前記ノイズ分散値の関数から成
る信号対雑音比(SNR)を最大にする複数のFIR係
数組み合わせから最適係数組み合わせを利用するステッ
プとで構成されることを特徴とする局部応答チャンネル
におけるノイズ相関を低減する方法。 10. 前記ノイズ分散値の平方根により相関する最小距離
誤差値を除算することにより各FIR係数組み合わせに
対する前記SNRを決定することを特徴とする上記項9
記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減す
る方法。 11. 前記ノイズ自動相関係数を決定するステップは、前
記ノイズ相関エレメントの伝達関数に基づいて前記相関
ノイズ信号のノイズ電力密度の分散を決定するステップ
と;前記ノイズ電力密度の前記分散により自動相関関数
を除算するステップとから構成されることを特徴とする
上記項9記載の局部応答チャンネルにおけるノイズ相関
を低減する方法。 12. 前記ノイズ分散値は選択されたユーザ密度(Du)
に対して決定されることを特徴とする上記項9記載の局
部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する方法。 13. 前記複数のFIR係数組み合わせはシフト動作およ
び加算動作のみを必要とする係数に限定されることを特
徴とする上記項9記載の局部応答チャンネルにおけるノ
イズ相関を低減する方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】最小の距離誤差事象を有する孤立EEPR4パ
ルスの波形図である。
【図2】最小の距離誤差事象を有するサンプリングされ
た最悪の場合のEEPR4の波形図である。
【図3】(1、7)RLLコード化されたEEPR4ル
ックアヘッドML検出器の格子状態図である。
【図4】局部応答(PR)検出チャンネルの簡単化され
たブロック図である。
【図5】5サンプルルックアヘッド検出器の一実施形態
における正位相および負位相EEPR4検出の決定表を
示す図である。
【図6】10状態ルックアヘッドML検出器のための状
態テーブルを示す図である。
【図7】ユーザの密度を変化させたときの種々のML検
出器のためのS/N比利得テーブルを示す図である。
【図8】FIR可逆フィルタから成るML検出器のブロ
ック図である。
【図9】彩色されたノイズが有る場合のML推定器を最
適にする方法を示すフローチャートの図である。
【図10】局部応答チャンネルの相関性を示す周波数応
答特性図である。
【符号の説明】 100…孤立ローレンツパルス 101…最小距離誤差事象 200…最悪の場合の信号波形 201…最小距離誤差事象を示す曲線 400…入力信号 401…AGC増幅器 402…ローレンツパルス 403…PR等化器 405…等化された信号 406…ML検出器 407…ML推定器 408…信号 409…デコーダ 410…出力信号 411…更新信号 412…フィードバックブロック 413…信号 800、801…FIRフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホー ミン リン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92715 アーヴィン ノーウッド テラス 19011 (72)発明者 クレイグ ターメル アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92662 バルボア アイランド パール アベニュー 212−1−2

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の周波数応答を有し、入力パルス信
    号を目的パルス信号に整形する等化器であり、前記第1
    周波数応答は前記入力パルス信号の加法性ノイズ成分を
    彩色し、前記目的パルス信号の相関ノイズ成分を発生す
    る等化器と;前記目的パルス信号を受け取りバイナリデ
    ータ信号を供給する検出器であって、前記目的パルス信
    号を受け取り複数の決定値を出力する複数の検出決定回
    路であって、前記複数の決定回路の少なくとも1つが信
    号対雑音比を最大にする係数群を有する有限パルス列応
    答(FIR)フィルタで構成される複数の検出決定回路
    と;複数の状態依存しきい値を有するデコーダであっ
    て、前記デコーダは前記複数の決定値と前記状態依存し
    きい値群との比較に基づいて前記バイナリデータ信号を
    出力するデコーダとから成る検出器とで構成されること
    を特徴とする局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を
    低減する装置。
  2. 【請求項2】 デコーダに接続された有限パルス列応答
    (FIR)フィルタを有する検出器に接続されたノイズ
    相関エレメントから成る局部応答(PR)チャンネルに
    おけるノイズ相関を低減する方法において、 前記FIRフィルタの入力の相関ノイズ信号のノイズ自
    動相関係数を決定するステップと;複数のFIR係数組
    み合わせに対して、前記FIRフィルタ出力の複数のノ
    イズ分散値を決定するステップと;前記複数のFIR係
    数組み合わせに対して前記FIRフィルタの複数の最小
    距離誤差値を決定するステップと;前記各複数のFIR
    係数組み合わせに対して前記最小距離誤差値と前記ノイ
    ズ分散値の関数から成る信号対雑音比(SNR)を最大
    にする複数のFIR係数組み合わせから最適係数組み合
    わせを利用するステップとで構成されることを特徴とす
    る局部応答チャンネルにおけるノイズ相関を低減する方
    法。
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