JPH109757A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵庫本体の前面開口に備える扉において、
主扉と補助扉が容易に密着することができる扉を実現す
る。 【解決手段】 主扉２２と主扉２２に当接する形で設け
られた補助扉２６とで構成され、主扉２２には上下方向
に傾斜する主扉傾斜当接部２２ａを横方向に設け、その
左右両側と下方側の３周囲に主扉平坦当接部２２ｂを設
け、補助扉２６には前記主扉傾斜当接部２２ａに当接す
る補助扉傾斜当接部２６ａと、前記主扉平坦当接部２２
ｂに当接する補助扉平坦当接部２６ｂを設け、主扉２２
と補助扉２６とは共通の開閉支持軸により開閉自在に装
着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は冷蔵庫本体の前面開
口に備える扉に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】主扉に補助扉を配設した冷蔵庫の例は、
実開昭６２−１２２３１号公報に示されており、以下、
図９，図１０を参照しながらその説明をする。

【０００３】図９，図１０において１は冷蔵庫本体、２
は上ヒンジ、３は中ヒンジ、４は下ヒンジ、５は冷凍室
扉、６は冷蔵室を開閉する主扉である。前記冷凍室扉
５，主扉６は前記上ヒンジ２，中ヒンジ３，下ヒンジ４
により開閉自由に装着されている。７は外箱、８は内
箱、９は外箱７と内箱８との間にある断熱材であり、前
記主扉６は前記外箱７，内箱８，断熱材９とで構成され
ている。１０は膨出部、１１は前記主扉６に設けられた
取り出し口、１２は前記取り出し口１１を区画形成する
化粧枠で段部１２ａを備えている。１３は前記取り出し
口１１の下端に設けられた蝶番、１４は前記蝶番１３で
前記主扉６に枢着された補助扉である。前記補助扉１４
は前記蝶番１３により上端が開閉する。１５は外箱、１
６は内箱、１７は断熱材で、前記補助扉１４は前記外箱
１５，内箱１６，断熱材１７により構成されている。１
８は前記補助扉１４の裏面周縁に備えられたガスケット
であり、前記化粧枠１２の段部１２ａに当接して密閉す
る。１９は前記補助扉１４の庫内側に設けられた収容
棚、２０は前記収容棚１９を回動自在に枢支するために
設けられたピンであり、２１は前記収容棚１９に収容さ
れたボトルである。

【０００４】以上のように構成された冷蔵庫について、
その動作を説明する。ボトル２１を取り出す場合、主扉
６を開けなくても、補助扉１４を開いて取り出すことが
できる。このとき補助扉１４は蝶番１３により上端が開
閉し、補助扉１４に設けられたガスケット１８が段部１
２ａに当接する。また、主扉６を開閉してもボトル２１
を取り出すことができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の構成では、主扉６および補助扉１４の当接
部が段部になっており密着機構が難しく、かつ、補助扉
１４が下端に設けられた蝶番１３によって開閉されるか
ら上方からボトル２１等の収容物を取り出さねばならな
い。例えば、冷蔵室が上にある引き出し式冷凍冷蔵庫の
場合は、補助扉の使い勝手が悪くなるという問題点があ
った。

【０００６】本発明は上記問題点に鑑み、扉において使
い勝手の向上を図り、かつ、より簡単な構成を実現する
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記従来例の欠点を解決
するために本発明の冷蔵庫は、主扉と支持軸を同じとす
る補助扉を有し、主扉と補助扉の当接はそれぞれ傾斜部
と平坦部としたものである。また、主扉の取っ手により
補助扉を係合して主扉と補助扉が一体に開閉したり、こ
の係合は両扉に設けられた弾性体により自動的に解除さ
れて主扉と補助扉が別々にも開閉できるようにしたもの
である。

【０００８】

【発明の実施の形態】請求項１記載のように、本発明は
冷蔵庫本体の前面開口部に開閉自在に装着し、外箱の中
央を横断して上下方向に傾斜する主扉傾斜当接部と、前
記主扉傾斜当接部の左右両側と下方側の３周囲に平らな
主扉平坦当接部とを設けた主扉と、前記主扉に開閉自在
に装着し、前記主扉傾斜当接部に当接する補助扉傾斜当
接部と、前記主扉平坦当接部に当接する補助扉平坦当接
部を設けた補助扉とを有し、前記主扉と補助扉の開閉支
持軸を同方向にしたことにより実施し得る。

【０００９】従って、本発明では主扉と補助扉とを同じ
方向に開閉することができ、主扉と補助扉の当接部には
段部がないため両扉の密着を容易にすることができる。
また、主扉傾斜当接部と補助扉傾斜当接部はそれぞれ傾
斜して当接しているため、主扉および補助扉開閉の際に
主扉にかかる荷重を小さくすることができる。

【００１０】また、請求項２記載のように、請求項１記
載の冷蔵庫は、主扉に設けた取っ手は上下に移動するこ
とができ、下方に移動したときには補助扉を係合し、上
方に移動したときには補助扉との係合が外れるものであ
り、かつ主扉の前記取っ手は弾性体により上下移動が可
能で、上方への移動は弾性体の撥力によって自動的に行
われるように実施することができる。

【００１１】従って、主扉の取っ手が補助扉と係合する
ことにより、主扉と補助扉とを一体にして開閉するとき
に主扉の閉時の風圧によって補助扉が開くことがない。
そして主扉を閉じた後は弾性体によって自動的に係合が
解除されるので取っ手を人為的に上方移動させる必要が
ない。

【００１２】

【実施例】以下本発明の具体的な実施例について図を参
照して説明する。なお図９，図１０に示した従来例と同
じ構成部分については同じ符号を付し、詳細な説明は省
略する。

【００１３】（実施例１）図１ないし図６において、２
２は冷蔵室に設けた主扉であり、外箱２３，内箱２４，
断熱材２５により構成されている。前記主扉２２は中央
に横断する主扉傾斜当接部２２ａと、残り３周囲に平ら
な主扉平坦当接部２２ｂを有する。２６は補助扉であ
り、外箱２７，内箱２８，断熱材２９とで構成されてい
る。前記補助扉２６は前記主扉２２の当接部と密着する
形で上端に補助扉傾斜当接部２６ａと、残り３周囲に補
助扉平坦当接部２６ｂを有する。３０は前記主扉２２の
裏面周縁に備えられた主扉ガスケットであり、３１は前
記補助扉２６の裏面周縁に備えられた補助扉ガスケット
であり、前記主扉ガスケット３０は前記冷蔵庫本体１の
当接部１ａに密着し、前記補助扉ガスケット３１は前記
主扉２２の当接部である主扉傾斜当接部２２ａおよび主
扉平坦当接部２２ｂに密着する。３２は前記補助扉２６
に設けられた収納ケースであり、３３は前記主扉２２に
設けられた開口部であり、前記開口部３３に前記収納ケ
ース３２が収められる。３４は前記主扉２２と開閉軸を
同じくするように前記補助扉２６に設けられた開閉支持
軸である。

【００１４】以上のように構成された冷蔵庫についてそ
の動作を説明する。図５に示すように収納ケース３２に
収納されたボトル２１を取り出す場合、補助扉２６を用
いることができる。補助扉２６は開閉支持軸３４を軸に
回転され、ボトル２１を取り出した後、補助扉ガスケッ
ト３１が主扉２２の当接部である主扉傾斜当接部２２
ａ，主扉平坦当接部２２ｂに密着する。このとき主扉２
２の当接部に主扉傾斜当接部２２ａを設けることによ
り、補助扉２６の開閉時に主扉２２の主扉傾斜当接部２
２ａおよび主扉平坦当接部２２ｂの接点部２２ｃ（図２
に示す）にかかる荷重を低減させることができる。ま
た、当接する部分が傾斜部と平坦部で構成されているた
め、補助扉ガスケット３１による密着を容易な構成で実
現することが可能である。さらに図６のように主扉２２
を用いると、補助扉２６とともに開閉することができ、
主扉２２は主扉ガスケット３０により冷蔵庫本体１に密
着する。

【００１５】（実施例２）次に、前記主扉２２の取っ手
の機構および前記補助扉２６の機構について図７および
図８を用いて説明する。なお、従来例および実施例１と
共通な部分については詳細な説明は省略する。

【００１６】３５は前記主扉２２に設けられ上下に動作
する取っ手、３６は前記主扉２２に設けられたＬ字型空
隙、３７は前記取っ手３５の下方に設けられた弾性体で
ある主扉スプリングである。前記取っ手３５は、前記Ｌ
字型空隙３６，主扉スプリング３７が前記主扉２２の表
面から見えないように下方に伸びている隠しカバー３５
ａと、前記補助扉２６と係合される係合部３５ｂを備え
ている。３８は前記補助扉２６の上方に設けられたカバ
ーであり、３９は前記補助扉２６に設けられ前記カバー
３８の下方に設置されている補助扉スプリングであり、
４０は前記補助扉スプリング３９が上下に動作するため
の空隙である。

【００１７】次にその動作を説明する。主扉２２を閉じ
る際に取っ手３５を下げると主扉スプリング３７の働き
により係合部３５ｂが補助扉２６のカバー３８を押し、
次に補助扉スプリング３９が働いて係合部３５ｂは空隙
４０に収まり補助扉２６が主扉２２と係合される。この
作用により、主扉２２を閉じた際の風圧によって補助扉
２６が開くことを防ぐことができる。また、主扉スプリ
ング３７と補助扉スプリング３９によって係合部３５ｂ
による係合は自動的に解除されるため、補助扉２６は自
由開閉が可能である。さらに、カバー３８は取っ手３５
の作用を活用しない場合に補助扉２６の上方を平らに保
ち、かつ、空隙４０への埃の侵入を防ぐ。

【００１８】

【発明の効果】以上のように本発明は、主扉と補助扉が
同じ開閉支持軸で開閉されるとともに、主扉と補助扉の
当接部を傾斜部および平坦部にしたことでガスケットに
よる密着を容易な構成で実現することが可能であり、か
つ、当接部に傾斜を設けたことにより、補助扉開閉の際
に主扉にかかる荷重を低減することができる。また、主
扉の取っ手で補助扉を係合することにより、主扉が閉じ
られる際に風圧で補助扉が開くことを防ぐことが可能で
ある。実使用においては、扉開閉による冷気のもれの低
減，飲料のみ取り出す場合（特に夏場）の補助扉の活用
などが可能であり、より使いやすい冷蔵室の扉を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における要部側面図

【図２】図１における要縦断面図

【図３】図１における主扉の正面図

【図４】図１における補助扉の裏面図

【図５】本発明の一実施例における補助扉を開けた状態
の冷蔵庫の正面図

【図６】本発明の一実施例における主扉と補助扉とを開
けた状態の冷蔵庫の正面図

【図７】本発明の実施例２における主扉の取っ手と補助
扉の要部を示す縦断面図

【図８】同主扉と補助扉とが係合した際の要部縦断面図

【図９】従来例における冷蔵庫の斜面図

【図１０】同冷蔵庫の扉の要部拡大縦断面図

【符号の説明】 ２２ 主扉 ２２ａ 主扉傾斜当接部 ２２ｂ 主扉平坦当接部 ２６ 補助扉 ２６ａ 補助扉傾斜当接部 ２６ｂ 補助扉平坦当接部 ３０ 主扉ガスケット ３１ 補助扉ガスケット ３２ 収納ケース ３３ 開口部 ３４ 開閉支持軸 ３５ 取っ手 ３７ 主扉スプリング（弾性体） ３９ 補助扉スプリング（弾性体）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 冷蔵庫本体の前面開口部に開閉自在に装
   着し外箱の中央を横断して上下方向に傾斜する主扉傾斜
   当接部と、前記主扉傾斜当接部の左右両側と下方側の３
   周囲に平らな主扉平坦当接部とを設けた主扉と、前記主
   扉に開閉自在に装着し、前記主扉傾斜当接部に当接する
   補助扉傾斜当接部と、前記主扉平坦当接部に当接する補
   助扉平坦当接部とを設けた補助扉とを有し、前記主扉と
   補助扉の開閉支持軸を同方向にしたことを特徴とする冷
   蔵庫。
2. 【請求項２】 主扉に設けた取っ手は上下に移動するこ
   とができ、下方に移動したときは補助扉を係合し、上方
   に移動したときは補助扉との係合が外れるものであり、
   かつ主扉の前記取っ手は弾性体により上下移動が可能で
   上方への移動は弾性体の撥力によって自動的に行われる
   ことを特徴とする請求項１記載の冷蔵庫。