JPH1097403A - 再帰的数式の対話型表示方式 - Google Patents

再帰的数式の対話型表示方式

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JPH1097403A
JPH1097403A JP8249436A JP24943696A JPH1097403A JP H1097403 A JPH1097403 A JP H1097403A JP 8249436 A JP8249436 A JP 8249436A JP 24943696 A JP24943696 A JP 24943696A JP H1097403 A JPH1097403 A JP H1097403A
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JP8249436A
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Takayuki Kanbe
隆行 神戸
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は情報処理装置における再帰表現された
多項式や有理式を含む再帰的数式の対話型表示方式に関
し,再帰的な巨大な数式を簡潔に表示し,必要な部分の
詳細を表示させると共に不必要な部分を省略して表示す
ることを目的とする。 【解決手段】数式の再帰構造に対応させて入れ子にした
矩形領域のデータ構造を設け,各矩形領域は,その中に
設定される自然数,変数,有理数がそれぞれの領域に入
ることができる最小の大きさ,その内容を示す数式の再
帰構造に含まれる部分データを指すポインタ,当該矩形
に対応するデータ構造のポインタとを備え,矩形領域の
データ構造から,各矩形領域をそれぞれ個別のウィンド
ウに対応付けて表示部に数式を表示するよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は数式の対話的表示方
式に関し,情報処理装置における再帰表現された多項式
や有理式を含む再帰的数式の対話型表示方式に関する。
【0002】数式を数値を介さず記号のまま計算機上で
扱う技術(以下,数式処理と呼ぶ)の発達に伴い,読み
易い数式の表示方式が求められている。また,最新のグ
ラフィッカル・ユーザ・インタフェース(GUI)環境
下では一旦表示された対象を指示器で指示して入力に再
利用できることが期待されている。
【0003】
【従来の技術】再帰表現された多項式を再帰的な規則に
従って,数式データのリスト構造をたどって文字列に変
換する技術が知られている。その場合の再帰的な規則と
しては次のようなものがある。
【0004】任意多倍長精度自然数はある基数に基づ
いた位取り表現の各桁をあらわす数の任意桁の並びで表
示する。 係数中にあらわれる有理数は分子の自然数,『/』記
号,分母の自然数を並べて表示する。
【0005】1変数単項式は,係数,『*』記号,不
定元を表す文字列の後に『⌒』記号を挟んで次数を表す
自然数を並べて表示する。不定元の次数が1の時は
『⌒』記号以下を,次数が0の時は『*』記号以下を省
略できる。
【0006】1変数多項式は1変数単項式を『+』ま
たは『−』記号を間に挟んで並べて表示する。『+』ま
たは『−』のどちらを表示するかは係数で決める。係数
が『(』,『)』に囲まれていない場合は,その多項式
の先頭の係数の符号,そうでなければ『+』とする。
【0007】2変数多項式は,各係数として,『(』
と『)』の間に1変数多項式を表示するようにして1変
数多項式を表示する。係数の項数が1,つまり和を含ま
ない時は,『(』と『)』の記号を省略できる。
【0008】3変数多項式は各係数として『(』
と『)』の間に2変数多項式を表示するようにして1変
数多項式を表示する。係数の項数が1,つまり和を含ま
ない時は『(』と『)』の記号を省略できる。
【0009】n変数多項式は各係数として『(』
と『)』の間にn−1変数多項式を表示するようにして
1変数多項式を表示する。係数の項数が1つまり和を含
まない時は『(』と『)』の記号を省略できる。
【0010】有理式は分子,分母の多項式を『(』と
『)』の記号で囲った上,『/』で区切って分子,分母
の順に並べることにより表示する。分子については多項
式の項数が1,つまり和を含まない時は,『(』
と『)』の記号を省略できる。分母については係数が1
であるか次数が0である時に『(』と『)』の記号を省
略できる。
【0011】図16は数式を文字列に変換した従来の例
を示す図である。上記の〜を用いることにより図1
6のA.に示すような文字列からなる計算機内表現を得
ることができる。A.に示す文字列を更に後処理(書式
を付ける)ことによりB.に示すように配置された文字
列を生成することができる。この方法は,バリエーショ
ンとして,表示の記号を変えたり,次数を上付添字にし
て『⌒』を省いたり,変数名を1文字に制限して『*』
記号を省いたりすることもある。また『…』等の省略記
号で省略表示することもある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の数式の表示方法
によれば次のような問題がある。 (1)上記のように再帰的な規則に従って数式を文字列へ
変換して表示する場合,省略表示ができないと巨大な数
式の表示が煩瑣となる。すなわち,数式処理の結果は時
として最初に問題として入力した式からは想像も付かな
い程,巨大(項数が増えたり,係数が多くの桁を持つよ
うな状態)になる場合があり,画面一杯に文字を表示し
ても表示し切れなくなり内容を把握できない場合がある
という問題があった。
【0013】(2)文字列にしてしまうと数式の構造が失
われる。すなわち,文字列にしてしまうと,画面上の情
報から元のデータ構造を作るためには再び文字列を解釈
する必要が生じる。その場合,対象となる部分式の指定
が計算機の利用者にとって煩瑣となり,計算機上のプロ
グラムにとっても処理が困難になるという問題があっ
た。
【0014】本発明は再帰的な巨大な数式を簡潔に表示
し,必要な部分の詳細を表示させると共に不必要な部分
を省略して表示することができる再帰的数式の対話型表
示方式を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
図である。図1において,1は処理装置,1aは数式の
再帰的構造に対応して入れ子を表示するための領域を分
割する矩形領域分割手段,1bは各分割された矩形領域
へ数式要素を表記する数式要素表記手段,1cは入れ子
の深さや項数についての予め指定された閾値に対応して
数式全体について省略を行う省略化手段,1dは指示に
より省略された部分を詳細に表示させる部分詳細化手
段,1eは指示により部分多項式を省略化する部分省略
化手段,1fは各矩形領域に対応したウィンドウを作成
して管理するウィンドウシステムである。2はメモリで
あり,2aは再帰的な数式データ(以下単に数式データ
という),2bは分割された各矩形領域に関するデータ
を格納する矩形表である。3は表示メモリ,4は表示
部,5は入力部である。
【0016】処理装置1の矩形領域分割手段1aは数式
データ2aの再帰構造に対応させて入れ子にした矩形に
領域を分割して,各分割された矩形に関するデータは矩
形表2bに格納される。この場合,再帰表現された多項
式から再帰的な規則によって入れ子になった矩形領域の
集まりへ変更するには,数式データ2aのリスト構造を
たどって次の再帰的手順に従う。
【0017】任意多倍長精度自然数はある基数に基づ
いた位取り表現の各桁を表す数の桁の並びで表し,それ
を囲む最小の矩形を自然数用の矩形領域として作る。 係数中の有理数は分子の自然数の入った矩形,『−』
記号,分母の自然数の入った矩形を縦に並べ,有理数が
整数値の時は『−』以下を省略し,『−』記号の長さは
分子/分母の内長いものにあわせ,これらを囲む最小の
矩形を有理数用の矩形領域として作る。
【0018】1変数単項式は係数,次いで『*』記
号,不定元を表す文字列の後に『⌒』記号を挟んで次数
を表す自然数を並べて表示する。不定元の次数が1の時
は,『⌒』記号以下を,次数が0の時は『*』記号以下
を省略し,これらを囲む最小の矩形を1変数多項式用の
矩形領域として作る。
【0019】1変数多項式は1変数単項式の入った矩
形を『+』または『−』記号を間に挟んで並べて表示す
る。『+』と『−』のどちらを表示するかは係数で決め
る。係数が『(』,『)』で囲まれていない時は,その
多項式の先頭の係数の符号,そうでないときは『+』と
する。この時,項数が予め指定された閾値より多ければ
途中の項を表示せず省略記号を表示し,これらを囲む最
小の矩形を1変数多項式用の矩形領域として作る。
【0020】2変数多項式は各係数として,『(』と
『)』の間に1変数多項式を入れた矩形を挟むようにし
て1変数多項式を表示する。係数の項数が1,つまり和
を含まない時は『(』と『)』記号を省略できる。これ
らを囲む最小の矩形を2変数多項式用の矩形領域として
作る。
【0021】3変数多項式は各係数として,『(』と
『)』の間に2変数多項式を入れた矩形を挟むようにし
て1変数多項式を表示する。係数の項数が1,つまり和
を含まない時は『(』と『)』記号を省略できる。これ
らを囲む最小の矩形を矩形領域として作る。以下,n変
数多項式についても同様にしてn変数多項式用の矩形領
域を作成する。
【0022】有理式は分子,分母の多項式を入れた矩
形を『−』で区切って分子,分母の順に縦に並べること
により表示し,これらを最小の矩形で有利式用の矩形領
域として作る。
【0023】上記の矩形領域を作るときは,矩形領域に
対応するデータ構造を用意し,中に入る要素がはみ出さ
ないよう計算したサイズ,その内容を示す数式の再帰構
造に含まれる部分データを指すポインタ,矩形に対応す
るデータ構造を指すポインタを矩形表2bに格納し,そ
れを元に対応する矩形を表示メモリ3に作成して表示部
4の画面上に表示する。各矩形はそれぞれがウィンドウ
システム1fの制御によりウィンドウとして管理され,
表示部4に表示される。
【0024】上記の1aによる動作に続いて,数式要素
表記手段1bにより分割された領域(矩形)の中に数奇
の要素を表す記号を設定して,全体として数式の数学的
表記に沿った形式にする。次に,省略化手段1cが,予
め設定された入れ子の深さや項数について閾値と比較し
て,数式が大き過ぎる時は省略を表す記号(例えば
『…』)を設定し,矩形の入れ子や並びを打ち切る。こ
れにより閾値の範囲に納まる範囲で数式が省略化されて
ウィンドウシステム1fを介して表示部4に表示され
る。
【0025】表示された内容に対し,利用者が入力部5
から省略を表す記号をカーソルを移動して指示すると,
部分詳細化手段1dが動作して指示された省略部分を詳
細に表示する。詳細表示のため拡張されると,上記1a
〜1cが繰り返されるが,外側の矩形は新たに作られる
矩形領域がはみ出さないように拡張され,入れ子構造は
保ったまま再配置される。また,表示された内容に対
し,利用者が入力部5から部分多項式の矩形領域を選び
省略表示を指示すると,上記1cと同様の省略化を行っ
て省略表示する。この時,外側の矩形を内側の矩形がは
み出さない程度に縮小し入れ子構造を保ったまま再配置
する。
【0026】上記の処理に使用するメモリ2の矩形表2
bには,表示部4の表示領域の分割を利用している入れ
子になった矩形領域を管理するための矩形の位置,大き
さ(サイズ)を表す情報と,対応付けられている部分式
に関する情報(ポインタ等)を含む。
【0027】
【発明の実施の形態】図2は本発明が実施されるシステ
ムの構成例である。図2において,符号1〜5は図1の
同じ符号の各部に対応し,1はCPU,2は数式デー
タ,矩形領域の管理データやプログラムを格納するメモ
リであり,CPU1及びメモリ2により本発明による再
帰的数式の対話型表示の処理を,内蔵する既存のウィン
ドウシステムを用いて行う。3は表示用のビットマップ
メモリ,4は表示装置であり,液晶,CRT,プラズマ
等の各種のディスプレイを使用できる。5は入力装置で
あり,具体的には文字を入力するためのキーボード5
a,2ボタンのマウス5bとを使用するが,マウスの代
わりにトラックボール,タブレット等のポインティング
デバイスを使用することができる。
【0028】図3は数式の再帰表現の例である。この式
の中で,添字付の大文字は係数と見做される多項式を表
し,1変数多項式の係数が再帰的に1変数多項式になっ
ていることで多変数多項式が表されている。
【0029】図4は多項式の計算機内表現を図式化した
もので,上記図3に示す多項式について計算機内表現を
可視化した例である。図4の中の各四角で表す部分は,
計算機内の記憶領域を表し,以下,図中の四角とそれに
対応する記憶領域のことをセルと呼ぶ。各セルの間の参
照関係を矢印で表し,矢印の終点のセルを参照するため
の情報は起点の書かれたセルに格納される。参照に特別
な値(NILで表示)が格納されている場合は何も参照
しないことを意味する。
【0030】図4において,各セルに付された記号を説
明すると,oPは多項式(Polynominal)を表し,対応す
る矩形が割当てられ,oVは変数(x,y,z等:Vari
able)を表し,oDCPは3つのセルからなるノード(n
ode of Degree & Coeficientlist)を表し,先頭に変数
の次数,次に係数,最後に次に接続する(同じ変数の次
数が下位の)ノードのポインタが格納される。oNは自
然数(Natural number),oQは有理数(Rational numbe
r) を表す。また,これらの各データには,それぞれ種
別(oP,oDCP,oV等)を表す識別情報を持ち,
NILはフィールド内のポインタが任意の位置であるこ
とを意味する。
【0031】連続するセル(以下,領域と呼ぶ)は,各
々以下のように数式を構成する数学的な単位に対応して
いる。 (1) x,y,zと書かれたセルは不定元を表す(図4
中,oVで表す)。
【0032】(2) 1,2,3,…等と数字が書かれた領
域は自然数を表す(図4中,oNで表す)。この領域
は,図4に示す例では,数字が小さいので一つのセルだ
が,一般にはある基数に基づいた位取り基数法の各桁を
収めたセルの並びで表す。
【0033】(3) 上記(2) 項の領域(oN)を指している
セルを持つ領域は有理数を表す(図4中,oQで表
す)。その先頭のセルには符号を表す記号が格納され,
次のセルには分子,最後のセルには分母を表す自然数へ
の参照(ポインタ)が格納される。最後のセルがNIL
である場合は分子の自然数と同じ絶対値を持つ有理数で
あることを表す。
【0034】(4) oP(後述する(5) で説明)の領域の
最後のセルで指されている領域は次数係数リストのエン
トリを指す(図中oDCPで表す)。1変数単項式の領
域の先頭のセルにはその項における不定元の次数を表す
有理数(oQ)への参照(ポインタ)を格納し,次のセ
ルには係数を表す有利数または多項式への参照(ポイン
タ)を格納する。単項式の並びの最後尾にあたる単項式
の場合,最後のセルにはNILを格納する。不定元の次
数が0,つまり定数項である時は先頭のセルにNILを
格納する。なお,1変数多項式,2変数多項式,…,n
変数多項式はどれも,計算機内ではoPとoDCPで表
される(oDCPはoPの内部データに相当する)。
【0035】(5) 上記(1) に説明した不定元(oV)の
セルへの参照を格納するセルを先頭に持つ領域は1変数
多項式を表す(図中,oPで表す)。この領域の2つ目
のセルは多項式を構成する上記(4) のoDCPのような
1変数単項式の並びの先頭にある単項式に対応する領域
を指す。
【0036】(6) 分子,分母として上記(5) のoPのよ
うな多項式を表す領域への参照を格納するセル2つで構
成される領域で有理式を表す。図5は本発明による再帰
表現と入れ子の矩形領域の表示例である。本発明では,
表示装置上の領域を矩形領域へ分割するため,上記図1
に説明した各手段の処理に沿って,上記図3に示す計算
機内表現を再帰的に調べることにより,図5に示すよう
な再帰表現と入れ子の矩形領域を作成表示することがで
きる。
【0037】このような入れ子の矩形領域を計算機内の
データ構造として構成するには,矩形の大きさと位置
は,中に入る矩形,または文字の大きさから計算する。
図6乃至図10は省略表記を含む矩形領域のデータを作
成する実施例の処理フロー(その1)〜(その5)であ
る。
【0038】ここで,nは省略表示を行う項数の閾値を
表し,表示関数を表すパラメータとして,expは数式
の任意の部分データへのポインタ,pは外側の矩形領域
管理データへのポインタ,abrvは省略表示のフラグ
を表し『1』なら省略表示有りで,『0』なら無しとす
る。
【0039】開始すると,矩形領域管理データ構造をメ
モリに確保し(図6のS1),矩形領域管理データ構造
にexp(ポインタ)とp(外側の矩形領域管理データ
へのポインタ)を格納する(同S2)。また,大きさ0
×0の矩形領域をウィンドウシステムに要求し,これを
wとする(同S3)。矩形領域管理データ構造にウィン
ドウシステムが返したウィンドウwの識別子を格納しこ
れをpとする(同S4)。次にexp(数式のポイン
タ)を用いて数式の型を識別する(同S5)。ここで,
数式が整数の場合は,基数を変換し数字列を得て(図6
のS6),数字列を元にそれが収まるサイズにウィンド
ウwを変更する(同S7)。また,数式が有利数である
場合,分子の自然数へのポインタpとabrvで表示関
数を再帰呼び出しする(図6のS8)。次に有利数に分
母があるか判別し(図6のS9),無い場合はwを破棄
し,分子のみの矩形領域をそのまま有利数の矩形領域と
する(同S10)。分母がある場合は,分母の自然数へ
のポインタとpとabrvで表示関数を再帰呼び出しを
行い,分子・分母の矩形領域を縦に配置し,間に横棒を
一本(分数の境界を表す)引けるサイズにwを変更する
(同S11)。
【0040】次に上記図6のステップS5でexpが単
項式であると判別されると,の経路で図7へ移行し,
最初に係数へのポインタとpとabrvで表示関数を再
帰呼び出しする(図7のS1)。次に次数が0か判別し
(図7のS2),0の場合は,wを破棄し,係数の矩形
領域をそのまま単項式の矩形領域とする(図8のS
3)。0でない場合,不定元へのポインタpとabrv
で表示関数を再帰呼び出しする(同S4)。
【0041】次に次数が1か判別し(図7のS5),1
の場合は係数の矩形領域,記号,不定元の矩形領域と並
べ,それが収まるサイズにwを変更する(同S6)。次
数が1でない(1より大)時は,次数へのポインタとp
とabrvで表示関数を再帰呼び出しし,係数の矩形領
域*記号,不定元の矩形領域と並べ,次数の矩形領域を
不定元の矩形領域の右肩へ配置して,それが収まるサイ
ズにwを変更する(図7のS7)。上記S6,S7に続
いて,これらを囲む最小の矩形を1変数単項式用の矩形
領域として作る(図7のS8)。
【0042】また,上記図6のステップS5でexpが
多項式であることが分かると,の経路で図8へ移行
し,この多項式に属する単項式の数を数えてnsとす
る。n(省略表示を行う項数の閾値)とnsの内小さい
方の値をcとする(図8のS1)。次にabrvが0
(省略表示フラグが無い)か判別し(同S2),abr
vが0で無い場合はステップS4へ移行し,abrvが
0の場合はcをnsとし,abrvを『1』(省略表示
有り)とする(同S3)。なお,このようにすると,1
階層だけ(変数1個分だけ)省略を止められる。
【0043】続いて,単項式へのポインタがc個格納で
きる配列aを設け,整数のカウンタiを用意して0とす
る。次に単項式へのポインタmを用意し,多項式の先頭
の単項式へのポインタを取り,mとpとabrvで表示
関数を再帰呼び出しして,その結果をaのi番目に格納
する(図8のS4)。次にiに1を加え(同S5),m
の次の項がないと繰り返しを中断し,mが指す次の項を
新しくmとする(同S6)。続いて,iに1を加え(図
8のS7),i<nか,mの次の項が無い時は,mとp
とabrvで表示関数を再帰呼び出しし,その結果をa
のi番目に格納する動作を繰り返す(同S8)。
【0044】続いて,の経路で図9に移行し,iを判
別し(図9のS9),i=1の場合,wを破棄し,aの
1番目に格納された矩形領域を多項式の矩形領域とする
(同S10)。i>1の場合,iの値を1にし,「(」
の記号の次にaのi番目に格納された矩形領域を並べる
(同S11)。次にiに1を加えてi≦nか判別する
(同S12,S13)。iがn以下の場合,i=nであ
って且つi<cか判別する(図9のS14)。該当しな
いと繰り返しを中断し(同S15),該当すると「…」
という省略を示す記号を続きに並べる(同S16)。続
いて,aのi番目に格納された矩形領域に対応する単項
式の係数が負の符号を持つ有利数でないと「+」記号を
続きに並べる(図9のS17)。次いで,aのi番目に
格納された矩形領域を続きに並べる(同S18)動作を
繰り返し,その後に「)」記号を続きに並べ(同S1
9),以上でできた並びが収まるサイズにwを変更する
(同S20)。
【0045】上記図6のステップS5でexpが有利式
であることが分かると,の経路で図10へ移行し,最
初に分子の多項式へのポインタとpとabrvで表示関
数を再帰呼び出しし(図10のS1),分母があるか判
別する(同S2)。分母があると,分母の多項式へのポ
インタとpとabrvで表示関数を再帰呼び出しし,分
子,分母の矩形領域を縦に配置し,間に横棒を一本引け
るサイズにwを変更する(同S3)。また,分母がない
と,wを廃棄し,分子のみの矩形領域をそのまま有理式
の矩形領域とする(同S4)。
【0046】上記図10のS3,S4の各処理に続い
て,確保した矩形領域管理データへのポインタを返値と
して表示関数を終了する(図10のS5)。このステッ
プS5は,上記図6のS7,S10,S11,図7のS
8,図9のS10,S20等の各処理の後にも実行され
る。
【0047】また,上記図6乃至図10でwを破棄する
際には,矩形領域管理データ内にその旨を示す特別な識
別子を入れておく。次に再帰的数式の省略表示の具体例
について説明する。
【0048】図11は再帰的数式の例である。この例は
次の式でaに(z−2)20を代入した場合の式である。 (y−3*a)*x2 −y+3*a 上記図12は上記図11の式を本発明により省略表示し
た例であり,図11の式を項が3つ以上の1変数多項式
について省略したものであり,矩形領域が枠線で表示さ
れている。省略に当たって,A.の場合は,最高次の項
と最低次の項を残し,間に「…」の記号を挟む方法を用
いている。省略の仕方には他の方法もあり,B.の場合
には最高次だけ残し,他を省略している。
【0049】このような表示に対し,「…」を含む小さ
い矩形を選択して,展開を指示すると,図11に示す式
になる。図13は矩形領域の管理データの構成を表す。
【0050】この図13のデータは,上記図11に示す
式に対応し,表示画面において上記図12のA.に示す
省略表示を行っている状態を示し,図13の各矩形領域
は表示画面上の領域と管理データの関係を表す。図中,
oV,oDCP,oN,oQは上記図4について説明し
た各符号と同様であり説明を省略する。
【0051】図中の一点鎖線は,各矩形領域が各々数式
中の部分式に対応付けられるよう参照(ポインタ)を持
っていることを示す。各矩形領域の管理データはその他
にすぐ外側の矩形領域の管理データへの参照(ポイン
タ)を保持する。これらのデータを検索することによ
り,入力装置から入力される位置情報から計算機利用者
が選択した矩形領域とそれに対応する部分式が分かる。
選択指示の結果,矩形領域の大きさが変わったらすぐ外
側の矩形が大きさを計算し直すことで順次外の矩形の大
きさを変えてゆくことができる。
【0052】図14は矩形領域と部分式の対応関係を示
し,上記図12に示すA.及びB.の省略表示の式の中
の2番目に外側の枠の中の一部の式(y+)について示
す。図14の30〜35は多項式のデータの一部であ
り,30はoP(多項式),31はoV(変数),3
2,33はoDCP(ノード),34はoQ(有理
数),35はoN(自然数)を表す。36は多項式と矩
形領域間のリンクデータであり,36aは省略の有無を
表すフラグ(有りは1,無しは0),36bは多項式デ
ータの一部であるデータ30を指示するポインタ,36
cは矩形領域のウィンドウデータ(ビットマップデー
タ)を指示するポインタ,36dは外部矩形領域のリン
クデータへのポインタであり,37a〜37dもそれぞ
れ36a〜36dの各データに対応する。38,39は
ビットマップ表示の各ウィンドウを表す。
【0053】図15は数式の一部の詳細表示の例を示
す。上記図2に示すシステムにおいて,計算機上のある
ウィンドウ内で図15のA.に示す数式を処理して,省
略表示を行った時に,ある部分を詳細表示するよう指示
すると,B.に示すように指示された矩形で囲まれた部
分が詳細表示された状態を示す。この場合,他の部分が
省略表示されることになる。この実施例では,詳細表示
を指示するマウスのカーソルが含まれる最も内側の矩形
領域にだけ自動的に枠線が反転表示され対象となる部分
式が利用者から分かり易くしてある。表示した例では,
分かり易いように3項以上の多項式は最高次と最低次の
項を除いて省略するようにした。実際にはもっと省略の
基準となる項数の閾値は大きくてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果を奏すること
ができる。 利用者の意向を反映した省略表示により巨大な数式の
表示がコンパクトにまとまるので見易くなる。
【0055】巨大な数式を表示しても必要な部分だけ
を表示するので計算機資源の浪費を防止することができ
る。 表示の際,文字列にすることなく平面を前提として矩
形領域を管理しながら表示することで数式の構造を保つ
ことができ,部分式の指定が容易になり省略表示と詳細
表示を入力装置からの指示により任意に変更することが
できる。
【0056】再帰的数式の構造をウィンドウシステム
を用いて効率的に表示処理することができるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明が実施されるシステムの構成例である。
【図3】数式の再帰表現の例を示す図である。
【図4】多項式の計算機内表現を図式化して示す図であ
る。
【図5】本発明による再帰表現と入れ子の矩形領域の表
示例を示す図である。
【図6】省略表記を含む矩形領域のデータを作成する実
施例の処理フロー(その1)である。
【図7】省略表記を含む矩形領域のデータを作成する実
施例の処理フロー(その2)である。
【図8】省略表記を含む矩形領域のデータを作成する実
施例の処理フロー(その3)である。
【図9】省略表記を含む矩形領域のデータを作成する実
施例の処理フロー(その4)である。
【図10】省略表記を含む矩形領域のデータを作成する
実施例の処理フロー(その5)である。
【図11】再帰的数式の例を示す図である。
【図12】図11の式を本発明により省略表示した例を
示す図である。
【図13】矩形領域の管理データの構成を示す図であ
る。
【図14】矩形領域と部分式の対応関係を示す図であ
る。
【図15】数式一部の詳細表示の例を示す図である。
【図16】数式を文字列に変換した従来の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 処理装置 1a 矩形領域分割手段 1b 数式要素表記手段 1c 省略化手段 1d 部分詳細化手段 1e 部分省略化手段 2 メモリ 2a 再帰的数式データ 2b 矩形表 3 表示メモリ 4 表示部 5 入力部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報処理装置における再帰表現された多
    項式や有理式を含む数式の対話型表示方式であって,前
    記数式の再帰構造に対応させて入れ子にした矩形領域の
    データ構造を設け,各矩形領域は,その中に設定される
    自然数,変数,有理数がそれぞれの領域に入ることがで
    きる最小の大きさ,その内容を示す数式の再帰構造に含
    まれる部分データを指すポインタ,当該矩形に対応する
    データ構造のポインタとを備え,前記矩形領域のデータ
    構造から,各矩形領域をそれぞれ個別のウィンドウに対
    応付けて表示部に数式を表示することを特徴とする再帰
    的数式の対話型表示方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において,再帰の深さや項数に
    ついて閾値が指定されると,前記入れ子にした矩形領域
    のデータ構造を識別して,指定された閾値の範囲外の再
    帰を途中で打ち切って省略記号を含む省略表示を表示部
    に表示することを特徴とする再帰的数式の対話型表示方
    式。
  3. 【請求項3】 請求項2において,前記表示部に表示さ
    れた省略部分に対し詳細表示を指示に応じて,指示され
    た省略部分の数式を一定の範囲で詳細化して表示部に表
    示することを特徴とする再帰的数式の対話型表示方式。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において,係数に表れ
    る自然数の省略表記として有効桁と指数とを用いて表示
    し,部分多項式の再帰の深さと項数と共に係数中の有理
    数について桁数の閾値の指示に応じて,桁数を省略表示
    することを特徴とする再帰的数式の対話型表示方式。
JP8249436A 1996-09-20 1996-09-20 再帰的数式の対話型表示方式 Withdrawn JPH1097403A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014118981A1 (ja) * 2013-02-01 2014-08-07 株式会社日立製作所 プログラム図作成装置、プログラム図作成方法、および、プログラム図作成プログラム
CN107832271A (zh) * 2017-10-31 2018-03-23 广州视睿电子科技有限公司 函数图像绘制方法、装置、设备及计算机存储介质

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