JPH1096666A - 光検出装置 - Google Patents

光検出装置

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JPH1096666A
JPH1096666A JP9221119A JP22111997A JPH1096666A JP H1096666 A JPH1096666 A JP H1096666A JP 9221119 A JP9221119 A JP 9221119A JP 22111997 A JP22111997 A JP 22111997A JP H1096666 A JPH1096666 A JP H1096666A
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一志 大塚
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Kurashiki Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微弱な信号を測定する際の測定精度を向上さ
せる。 【解決手段】 アンプからの増幅度の異なる複数の出力
をA/D変換し、そのうち信号が飽和せず、かつ増幅度
が最大のものを選択する。その選択された信号にローパ
スフィルタ処理を施した後、単位数ごとに抽出した値を
信号値とするデータ間引き処理を施す。間引きされたデ
ータからランダムノイズを除去するために、バンドパス
フィルタ処理を経て同期信号処理を施す。同期信号処理
においては信号の周波数と変調周波数とのずれを測定し
て同期周波数を補正する。同期信号処理された信号から
ローパスフィルタ処理により高周波成分を除去した後、
積分処理を施し、データを保存する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分光解析を行なう分
光測定装置などの光検出装置に関し、特に微弱な測定信
号のドリフトやランダムノイズ成分を取り除き、高いS
/N比で信号を増幅できる光検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】測定試料からの拡散反射光や透過光を測
定する場合、その測定光が非常に微弱で、検出信号と雑
音強度が同等になってくると、通常の増幅器では高いS
/N比の出力信号を得ることができない。例えば、図1
は水の吸収スペクトルを表わしたものであるが、そのス
ペクトルに示されるように、分光波長によって吸光度が
大きく変化する。一般に、試料の拡散反射光や透過光も
波長によって大きく検出強度が変化する。このように、
検出器からの測定信号が大きな範囲で変化する場合、増
幅度を一定に保った増幅器では、測定信号が微弱な波長
領域で、その信号がA/D変換器を経てコンピュータに
取り込む際の分解能に満たないことが生じ、測定分解能
が低下する原因となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】強度が大きな範囲で変
化する測定信号を分解能を維持して測定しようとする
と、増幅度の切換えを行なわなければならない。例え
ば、図1に示すようなダイナミックレンジの大きいスペ
クトルを測定する場合、マルチプレクサなどの半導体リ
レー回路を用いて、強度の小さい信号は増幅度を上げ、
逆に強度の大きい信号は測定値が飽和しないように増幅
度を下げるように、増幅度切換えを行なう必要がある。
測定を行なう際、そのような切換え動作によりパルスノ
イズが発生して測定値に影響を及ぼし、測定誤差の原因
となる。
【0004】非常に微弱な信号、例えば回路素子の熱雑
音よりわずかに大きい程度のノイズレベルの測定信号電
圧を増幅する場合、トランジスタ回路を用いた帰還増幅
回路やオペアンプ(演算増幅器)を用いた差動増幅回路
による増幅方法では、雑音も同時に増幅されるため、測
定信号と雑音との区別ができなくなる。そのため、回路
自身から生じる雑音を測定信号のレベル以下に抑えると
ともに、機器外部の外乱からの影響を測定信号レベル以
下に抑える回路構成が必要になる。
【0005】S/N比では100,000以上を必要と
している。従来の機器では、FTIRにおけるS/N比
は10,000を越えない程度である。周波数帯域が一
様に分布している雑音(ランダムノイズ)の影響を除去
するためには、測定波長帯域で繰り返し測定し積算処理
を行なうことによって、測定値の平均化処理を行なう必
要がある。
【0006】また、測定波長が多波長にわたっていて
も、短時間に測定を行なわなければ測定信号の長周期変
動(ドリフト)の影響を受ける。そこで、本発明は微弱
な信号を測定する際の測定精度を向上させ、測定値のド
リフト成分も除去できるようにした光検出装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、信号の強度に
応じて増幅度を操作することによって測定精度を向上さ
せるが、その際、検出素子からの信号値を増幅器により
異なる複数の増幅度で同時に増幅し、その出力をA/D
変換し、その信号のうち飽和することなく、最大に増幅
された信号を選択することによって、リレー回路やマル
チプレクサ等の切換え装置を用いた場合には生じたであ
ろうパルスノイズの発生を抑えるものである。また、ラ
ンダムノイズを除去するために、測定信号を変調し、そ
の変調周波数においてロックイン処理に相当する同期信
号処理をほどこすことにより変調周波数成分のみを精度
よく抽出する。
【0008】そのため、本発明の光検出装置は、測定光
を変調する変調手段と、測定光の変動に応じた信号を出
力する検出素子と、その検出素子の出力を入力し、複数
の異なる増幅度の信号を同時に出力する増幅器と、その
増幅器の増幅度の異なる複数の出力信号をそれぞれデジ
タル信号に変換するA/D変換器と、データ処理部とを
備えている。そのデータ処理部は、A/D変換器の複数
の出力信号を入力し、それらの信号のうちで増幅器又は
A/D変換器の値が飽和せず、かつ増幅度の最も大きい
ものを選択するチャネル選択手段、その選択された信号
を測定光を変調した変調周波数と同期した発振信号と重
ね合わせる同期信号処理手段、及びその同期信号処理さ
れた信号の積分により測定値を求める積分手段を少なく
とも備えている。
【0009】
【実施の形態】複数の異なる増幅度の信号を同時に出力
する増幅器の好ましい一例は、検出素子の変調出力を入
力する入力バッファ回路と、その入力バッファ回路の出
力電圧変動を抵抗素子によって電流変動に変換する電圧
−電流変換回路と、その電圧−電流変換回路による電流
変動を抵抗素子により所定の倍率に増幅した電圧変動に
変換する電流−電圧変換回路と、その電流−電圧変換回
路の電圧変動出力を出力バッファ回路を経由して入力
し、複数の異なる倍率の信号を出力する増幅回路とを備
えたものである。電圧−電流変換回路と電流−電圧変換
回路はプリアンプを構成し、複数の異なる倍率の信号を
出力する増幅回路はサブアンプを構成している。プリア
ンプでの電圧−電流変換時に信号を増幅し、その信号を
電流−電圧変換する際にさらに増幅するという組合わせ
により、増幅度の決定を行なっている。そして、サブア
ンプにてプリアンプの信号を異なる増幅度で同時に出力
する。
【0010】データ処理部は、チャネル選択手段と同期
信号処理手段との間に、チャネル選択手段で選択された
信号から同期信号処理に不要な高周波成分を除去するロ
ーパスフィルタ手段と、そのローパスフィルタ手段を経
た信号列から単位数ごとに一定間隔で抽出した値を信号
値とするデータ間引き手段とをさらに備えていることが
好ましい。高いサンプル周波数で測定したデータは、ナ
イキスト帯域幅が大きいためエイリアシング・ノイズを
防ぐためのローパスフィルタの特性が緩やかにできる。
少ないデータ量で処理できるよう間引き処理を行なう
と、間引き処理によって見かけのサンプリング周波数が
小さくなるため、測定値の周波数スペクトルに重なりを
生じる。間引き処理を行なう前にローパスフィルターに
よる処理を行ない、ノイズの影響を除去する。
【0011】同期信号処理を行なう前に変調周波数近傍
に通過帯域をもつバンドパスフィルタ処理を行なってお
くのが好ましい。また、同期信号処理を行なう前には信
号の周波数が変調周波数からずれることがあるので、そ
のずれを補正することにより同期信号処理の精度を向上
させることができる。そのため、同期信号処理手段に入
力する信号の周波数とコンピュータのクロック信号を基
準信号として発生させた変調周波数とのずれを測定し、
その結果に基づいて同期信号処理手段の同期周波数を補
正する周波数ずれ補正手段をさらに備えていることが好
ましい。
【0012】同期信号処理により変調された信号は定数
値(直流成分)となるため、ローパスフィルタによって
高周波成分を除去しておくのが好ましい。そのため、同
期信号処理手段と積分手段との間に同期信号処理に不要
な高周波成分を除去するローパスフィルタ手段をさらに
備えていることが好ましい。デジタル積分処理は積分の
時定数が大きいほど精度が高いが、時間がかかる。その
ため、あらかじめ小さな時定数で真値に近い値で計算を
収束させ、次に、その値を初期値として大きい時定数で
収束させることによって、計算速度を向上させることが
できる。
【0013】増幅器から複数の異なる増幅度の出力を出
させた場合、各増幅度をもたせたサブアンプ間で倍率に
誤差が生じる。例えば、100倍の増幅度の出力が20
倍の増幅度の出力に対して正確に5倍になっているとは
限らない。その誤差を補正するため、一定の信号を入力
して各増幅度の信号を出力させ、ある1つの出力信号を
基準としてそれとの比をとって補正データとし、デジタ
ル処理を行なう際にその補正データで各増幅度間の誤差
の補正を行なうことにより、増幅度の異なる信号の間で
の機差をなくすことができる。そのため、増幅器に一定
振幅の信号を入力したときのその増幅器の増幅度の異な
る複数の出力を比較し、その結果を増幅度の異なる出力
間の機差として保存する機差保存手段と、その機差保存
手段に保存された機差により増幅器の出力を補正する増
幅器出力補正手段をさらに備えていることが好ましい。
【0014】計測器で増幅器の電源電圧を実測し、あら
かじめ設定した基準電圧との比をとって補正すれば、測
定値の絶対値のずれを補正することができる。そのた
め、増幅器の電源電圧を測定し、予め設定した基準電圧
との比によって測定結果を補正する測定結果補正手段を
さらに備えていることが好ましい。
【0015】本発明を測定光と参照光を同時に測定する
装置に適用する場合には、検出素子及び増幅器が測定光
検出用と参照光検出用にそれぞれ設けられ、A/D変換
器は測定光検出信号と参照光検出信号をともにデジタル
信号に変換するものであり、データ処理部は参照光検出
信号についても同様のデータ処理を行ない、測定光検出
信号のデータ処理結果を参照光検出信号のデータ処理結
果で割算して補正するように構成するのが好ましい。
【0016】
【実施例】図2は本発明を概略的に表わしたものであ
る。機械的チョッパ又は電気的チョッパにより変調され
た測定光Aと、同様に変調された参照光Bが、それぞれ
の検出素子1,2で受光される。検出素子1,2は例え
ばPbS素子である。検出素子1,2の検出出力は、複
数の異なる増幅度の信号を出力する増幅器3,4にそれ
ぞれ入力されて増幅される。増幅器3,4それぞれから
の増幅度の異なる複数の出力信号がA/D変換器6を経
てデータ処理部7に取り込まれる。5は増幅器3,4の
電源装置である。
【0017】データ処理部7はA/D変換器6の複数の
出力信号を入力し、それらの信号のうちで増幅器3,4
又はA/D変換器6の値が飽和せず、かつ増幅度の最も
大きいものを選択するチャネル選択手段、その選択され
た信号を測定光を変調した変調周波数で同期信号処理す
る同期信号処理手段、及びその同期信号処理された信号
を積分する積分手段を少なくとも備えている。
【0018】図3は図2における検出素子1又は2で検
出された信号がデータ処理部7で処理されるまでの信号
処理の流れを詳細に示した図である。検出素子1、増幅
器3及び電源5による回路構成と、検出素子2、増幅器
4及び電源5による回路構成は同一であり、図3のPb
S素子11は図2の検出素子1又は2に対応し、図3の
PbS素子バイアス回路10及び入力バッファ回路12
からオペアンプ22までの構成部分は図2の増幅器3又
は4に対応する。PbS素子バイアス回路10はPbS
素子11に定電流を供給するために設けられている。変
調光を受けたPbS素子11の出力電圧変動は入力バッ
ファ回路12に入力される。電圧−電流変換回路14は
入力バッファ回路12の出力電圧変動を抵抗素子によっ
て電流変動に変換する。電流−電圧変換回路18は電圧
−電流変換回路14による電流変動をカレントミラー回
路16を経て入力し、抵抗素子により所定の倍率に増幅
した電圧変動に変換するものである。オペアンプ22は
電流−電圧変換回路18の電圧変動出力を出力バッファ
回路20を経由して入力し、複数の異なる倍率の信号を
A/D変換器6に出力し、データ処理部7により測定値
が算出される。
【0019】この増幅器の各部をさらに詳細に説明す
る。バイアス回路10は定電流源として動作し、PbS
素子11に最大14Vのバイアス電圧を供給する。バイ
アス回路10の一例は、図4に示されるように、電流設
定抵抗30により電流が設定されるカレントミラー定電
流回路32であり、PbS素子11に一定のバイアス電
流を供給する。PbS素子11に流れるバイアス電流
は、例えば次の式のように電流設定抵抗Rsにより設定
される。 バイアス電流=14.0/Rs[A] ただし、Rs>PbS素子暗抵抗である。
【0020】図3に戻って説明する。PbS素子11に
光が入射すると、その抵抗値が変化し、PbS素子11
の両端には素子の抵抗値に比例した電圧降下が起きる。
入力バッファ回路12はPbS素子11の電圧降下を入
力信号とするものである。入力バッファ回路12の入力
部はNチャネルFETによるソースフォロワ回路、出力
部はバイポーラトランジスタによるエミッタフォロワ回
路となっており、増幅度=1倍、高入力インピーダン
ス、低出力インピーダンス回路となっている。
【0021】電圧−電流変換回路14は固定抵抗のみで
構成される。入力バッファ回路12の出力電圧をVo、
入力バッファ回路12の出力抵抗をRio、カレントミラ
ー回路16の入力抵抗をRci、電圧−電流変換回路14
の抵抗をRviとすると、カレントミラー回路16への入
力電流は以下のようになる。 カレントミラー回路入力電流=Vo/(Rio+Rvi+Rc
i) カレントミラー回路16は低入力インピーダンス、高出
力インピーダンス、電流増幅度=1倍の電流バッファと
して動作する。
【0022】電流−電圧変換回路18は固定抵抗のみで
構成され、カレントミラー回路16の出力電流をIo、出
力バッファ回路20の入力抵抗をRoi、電流−電圧変換
回路18の抵抗をRivとすると、出力バッファ回路20
の入力電圧は以下のようになる。 出力バッファ入力電圧=Io・Riv・Roi/(Riv+Roi) 出力バッファ回路20はバイポーラトランジスタによる
エミッタフォロワ回路となっており、増幅度=1倍、高
入力インピーダンス、低出力インピーダンス回路となっ
ている。
【0023】出力バッファからの出力を分岐して4つの
オペアンプ22に入力する。オペアンプ22は非反転増
幅器として用い、4つの増幅率(1,5,25,100
倍)で出力する増幅回路を構成する。DCサーボ回路2
4は出力バッファ回路20に過大なDCオフセット及び
ドリフトが生じた場合に回路を構成する素子の破損を防
止するために、DC領域の負帰還をかけるものである。
【0024】図3に示される増幅器で、オペアンプ22
からの出力電圧(アンプ出力電圧)は、PbS素子11
の抵抗Rdに対して以下の式で表わされる。 アンプ出力電圧=(Vb・Rd/Rs)×[{Riv・Roi/(Riv+Roi)}/
(Rio+Rvi+Rci)]×(オヘ゜アンフ゜増幅度) Vb:バイアス回路電圧(バイアス電流設定抵抗両端の
電圧) Rd:PbS素子抵抗(Ω) Rs:バイアス電流設定抵抗(Ω) Rio:入力バッファ出力抵抗(Ω) Rvi:電圧−電流変換抵抗(Ω) Rci:カレントミラー回路入力抵抗(Ω) Riv:電流−電圧変換抵抗(Ω) Roi:出力バッファ入力抵抗(Ω)
【0025】通常、Rvi≫(Rio+Rci)、Riv≪Roiで
あるため、アンプ出力電圧は次のようになる。 アンプ出力電圧≒(Vb・Rd/Rs)×(Riv/Rvi)×(オヘ゜アンフ゜増
幅度)
【0026】図5にデータ処理部7の機能をブロック図
として示す。データ処理部7はデータファイルに格納し
たPbS素子出力データに、同期信号処理を行ない、そ
の結果をデータファイルに格納する。図2では検出素子
1,2の2系統で同様のデータ処理がなされる。
【0027】チャネル選択手段40は、測定信号と参照
信号についてのそれぞれの系統で、複数のアナログ入力
チャネルから、信号が飽和せず、かつ増幅器3又は4か
らの最大のアナログ入力チャネルのデータを選択し、実
数に変換して指定されたバッファに格納する。チャネル
選択は、16ビット分解能のA/Dデータが”8000
H”又は”7FFFH”の場合にA/Dデータが飽和し
ていると判定する。A/Dデータの整数型から実数型へ
の変換は以下に示す式で行なう。 実数データ=(整数テ゛ータ)×(10.0/32768)×(補正増幅度)
×(キャリフ゛レーションテ゛ータ)
【0028】オペアンプ22からA/D変換器6へのア
ナログ入力チャネルが測定信号と参照信号の各系統でそ
れぞれ4チャネルずつあり、各系統でのアンプ増幅度が
チャネル0で100000倍、チャネル1で25000
倍、チャネル2で5000倍、チャネル3で1000倍
とすれば、補正増幅度はそれぞれ0.01,0.04,
0.2,1.0となる。
【0029】キャリブレーションデータは各入力間の増
幅度の誤差を補正するものである。アンプに一定振幅の
信号を入力したときのアンプの増幅度の異なる複数の出
力を比較し、その結果を増幅度の異なる出力間の機差を
キャリブレーションデータとして保存する機差保存手段
を備えている。その機差保存手段に保存された機差によ
りアンプの出力を補正する増幅器出力補正手段をさらに
備えている。
【0030】高いサンプル周波数で測定したデータはサ
ンプリング周波数が高いため、単位時間当りのデータ量
が多くなる。そこで、チャネル選択手段40で選択され
た信号から高周波成分を除去するローパスフィルタ手段
42と、ローパスフィルタ手段42を経た信号列から単
位数ごとに抽出した値を信号値とするデータ間引き手段
44とを備えている。間引き処理により少ないデータ量
で処理できるようになる。
【0031】間引き処理によって見かけのサンプリング
周波数が小さくなるため、測定値の周波数スペクトルに
サンプリング周波数に対応したエイリアシング・ノイズ
のスペクトルが重なる。A/D変換直後の周波数スペク
トルはサンプリング周波数Fsの周期でFsの整数倍の周
波数を中心として周期的に分布している。この信号に対
して、例えば1/2間引きを行なうと、サンプリング周
波数Fsを中心としたスペクトルが、Fs/2を中心と
したスペクトルに変化する。その結果、Fs/2を中心
とするエイリアシング・ノイズがノイズ成分として信号
帯域に現われ、S/N比を下げてしまう。間引き処理の
前にローパスフィルター処理を行なうのはそれを防ぐた
めである。
【0032】間引きされたデータから信号の変調周波数
成分のみを抽出するため、同期信号処理手段48による
同期信号処理を行ない、変調周波数成分のみを精度よく
抽出する。同期信号処理を行なう前に、変調周波数に通
過帯域をもつバンドパスフィルタを用いることによって
同期信号処理のS/N比の向上を図っている。
【0033】また、同期信号処理を行なう前には信号の
周波数が変調周波数からずれることがあるので、そのず
れを補正することにより同期信号処理の精度を向上させ
ることができる。周波数ずれ補正手段50は、同期信号
処理手段48に入力する信号の周波数と変調周波数との
ずれを測定し、その結果に基づいて同期信号処理手段4
8の同期周波数を補正する。この補正では、入力信号が
正から負、又は負から正に変化する点(ゼロクロス点)
を求め、そのゼロクロス点の間隔から入力信号の周波数
を求める。その周波数を局部発信周波数と決定すること
によって同期精度のよい同期信号処理が実現される。同
期信号処理により変調された信号より定数値(直流成
分)を必要とするため、ローパスフィルタ手段52によ
って高周波成分を除去しておく。
【0034】ローパスフィルタ手段52を経たデータは
デジタル積分手段54により積分される。積分により測
定信号の振幅値が求められる。積分は、その時定数が大
きいほど精度が高いが、時間がかかる。そのため、あら
かじめ小さな時定数で真値に近い値で計算を収束させ、
次に、その値を初期値として大きい時定数で収束させる
ことによって、計算速度を向上させる。積分されたデー
タは記憶装置56に保存される。
【0035】計測器で増幅器の電源電圧を実測し、あら
かじめ設定した基準電圧との比をとって補正すれば、測
定値の絶対値のずれを補正することができる。そのた
め、アンプの電源電圧を測定し、予め設定した基準電圧
との比によって測定結果を補正する測定結果補正手段を
さらに備えている。このデータ処理は、測定光と参照光
についてそれぞれ独立して行われている。測定光検出信
号のデータ処理結果を参照光検出信号のデータ処理結果
で割算して補正することにより、測定値のドリフト成分
を除去する。
【0036】図6のフローチャート図により、データ処
理部における動作をまとめて示す。アンプからの増幅度
の異なる複数の出力をA/D変換し、そのうち信号が飽
和せず、かつ増幅度が最大のものを選択する。その選択
された信号にローパスフィルタ処理を施した後、単位数
ごとに抽出した値を信号値とするデータ間引き処理を施
す。間引きされたデータからランダムノイズを除去する
ために、バンドパスフィルタ処理を経て同期信号処理を
施す。同期信号処理においては信号の周波数と変調周波
数とのずれを測定して同期周波数を補正する。同期信号
処理された信号からローパスフィルタ処理により高周波
成分を除去した後、積分処理を施し、データを保存す
る。
【0037】
【発明の効果】本発明では検出素子からの信号値を増幅
器により異なる複数の増幅度で同時に増幅し、その出力
をA/D変換し、その信号のうち飽和することなく最大
に増幅された信号を選択するようにしたので、増幅度の
切換えにリレー回路やマルチプレクサ等の切換え装置を
用いた場合には生じたであろうパルスノイズの発生を抑
えることができる。また、測定信号を変調し、その変調
周波数においてデジタル・同期信号処理を施したので、
変調周波数成分のみを精度よく抽出してランダムノイズ
を除去することができる。選択された信号を同期信号処
理する前に、その選択された信号からエイリアシングノ
イズの原因となる高周波成分を除去するローパスフィル
タ処理を施す。そのローパスフィルタ処理を経た信号列
から単位数ごとに抽出した値を信号値とするデータ間引
き処理を施せば、間引き処理により少ないデータ量で処
理ができ、演算時間の短縮が可能となる。同期信号処理
を行なう前に、計測信号の周波数と変調周波数とのずれ
を測定し、その結果に基づいて同期信号処理の同期周波
数を補正するようにすれば、同期信号処理の精度を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FTIRによる水の吸収スペクトルを示す図で
ある。
【図2】本発明を概略的に示すブロック図である。
【図3】アンプを示すブロック図である。
【図4】PbS素子のバイアス回路の一例を示すブロッ
ク図である。
【図5】データ処理部の機能を示すブロック図である。
【図6】データ処理部の動作を示すフローチャート図で
ある。
【符号の説明】
1,2 検出素子 3,4 増幅器 6 A/D変換器 7 データ処理部 10 PbS素子バイアス回路 11 PbS素子 12 入力バッファ回路 14 電圧−電流変換回路 16 カレントミラー回路 18 電流−電圧変換回路 20 出力バッファ回路 22 オペアンプ 40 チャネル選択手段 42 ローパスフィルタ手段 44 データ間引き手段 46 バンドパスフィルタ手段 48 同期信号処理手段 50 周波数ずれ補正手段 52 ローパスフィルタ手段 54 積分手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/04 10/06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定光を変調する変調手段と、 測定光の変動に応じた信号を出力する検出素子と、 前記検出素子の出力を入力し、複数の異なる増幅度の信
    号を同時に出力する増幅器と、 前記増幅器の増幅度の異なる複数の出力信号をそれぞれ
    デジタル信号に変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器の複数の出力信号を入力し、それらの
    信号のうちで前記増幅器又は前記A/D変換器の値が飽
    和せず、かつ増幅度の最も大きいものを選択するチャネ
    ル選択手段、その選択された信号を測定光を変調した変
    調周波数と同期した発振信号と重ね合わせる同期信号処
    理手段、及びその同期信号処理された信号の積分により
    測定値を求める積分手段を少なくとも備えたデータ処理
    部とを備えたことを特徴とする光検出装置。
  2. 【請求項2】 前記増幅器は、前記検出素子の変調出力
    を入力する入力バッファ回路と、 前記入力バッファ回路の出力電圧変動を抵抗素子によっ
    て電流変動に変換する電圧−電流変換回路と、 前記電圧−電流変換回路による電流変動を抵抗素子によ
    り所定の倍率に増幅した電圧変動に変換する電流−電圧
    変換回路と、 前記電流−電圧変換回路の電圧変動出力を出力バッファ
    回路を経由して入力し、複数の異なる倍率の信号を出力
    する増幅回路とを備えている請求項1に記載の光検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記データ処理部は、前記チャネル選択
    手段と前記同期信号処理手段との間に、前記チャネル選
    択手段で選択された信号から同期信号処理に不要な高周
    波成分を除去するローパスフィルタ手段と、そのローパ
    スフィルタ手段を経た信号列から単位数ごとに一定間隔
    で抽出した値を信号値とするデータ間引き手段とをさら
    に備えた請求項1又は2に記載の光検出装置。
  4. 【請求項4】 前記同期信号処理手段はその前段に前記
    変調周波数を通過させるバンドパスフィルタ手段をさら
    に備えている請求項1から3のいずれかに記載の光検出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記同期信号処理手段に入力する信号の
    周波数と前記変調周波数とのずれを測定し、その結果に
    基づいて前記同期信号処理手段の同期周波数を補正する
    周波数ずれ補正手段をさらに備えている請求項1から4
    のいずれかに記載の光検出装置。
  6. 【請求項6】 前記同期信号処理手段と前記積分手段と
    の間に積分処理に不要な高周波成分を除去するローパス
    フィルタ手段をさらに備えている請求項1から5のいず
    れかに記載の光検出装置。
  7. 【請求項7】 前記積分手段は適当な積分時定数で適当
    な時間の積分処理を行なってその結果を初期値とし、そ
    の積分時定数より大きな積分時定数で再度積分処理を行
    なうものである請求項1から6のいずれかに記載の光検
    出装置。
  8. 【請求項8】 前記増幅器に一定振幅の信号を入力した
    ときのその増幅器の増幅度の異なる複数の出力を比較
    し、その結果を増幅度の異なる出力間の機差として保存
    する機差保存手段と、その機差保存手段に保存された機
    差により前記増幅器の出力を補正する増幅器出力補正手
    段をさらに備えている請求項1から7のいずれかに記載
    の光検出装置。
  9. 【請求項9】 前記増幅器の電源電圧を測定し、予め設
    定した基準電圧との比によって測定結果を補正する測定
    結果補正手段をさらに備えている請求項1から8のいず
    れかに記載の光検出装置。
  10. 【請求項10】 前記検出素子及び増幅器が測定光検出
    用と参照光検出用にそれぞれ設けられ、前記A/D変換
    器は測定光検出信号と参照光検出信号をともにデジタル
    信号に変換するものであり、前記データ処理部は参照光
    検出信号についても同様のデータ処理を行ない、測定光
    検出信号のデータ処理結果を参照光検出信号のデータ処
    理結果で割算して補正するものである請求項1から9の
    いずれかに記載の光検出装置。
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