JPH1094886A - レーザテキスチャ装置 - Google Patents
レーザテキスチャ装置Info
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- JPH1094886A JPH1094886A JP8273007A JP27300796A JPH1094886A JP H1094886 A JPH1094886 A JP H1094886A JP 8273007 A JP8273007 A JP 8273007A JP 27300796 A JP27300796 A JP 27300796A JP H1094886 A JPH1094886 A JP H1094886A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 AF機構の作動を安定化してその精度を向上
させたレーザテキスチャ装置を提供する。 【解決手段】 AF機構(9)は、結像レンズ(42)
に連結されたピエゾ素子(91)に入力されるフィード
バック信号に応じ、ピエゾ素子(91)の歪みにより結
像レンズ(42)を光軸方向に微調整可能に構成され
る。ピエゾ素子(91)は、円筒状に形成され且つその
軸線が結像レンズ(42)と同軸に配置されている。
させたレーザテキスチャ装置を提供する。 【解決手段】 AF機構(9)は、結像レンズ(42)
に連結されたピエゾ素子(91)に入力されるフィード
バック信号に応じ、ピエゾ素子(91)の歪みにより結
像レンズ(42)を光軸方向に微調整可能に構成され
る。ピエゾ素子(91)は、円筒状に形成され且つその
軸線が結像レンズ(42)と同軸に配置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザテキスチャ
装置に関し、詳しくは、ピエゾ素子を有するレーザビー
ムの自動焦点調整機構を改良してその精度を向上させた
レーザテキスチャ装置に関する。なお、以下の説明にお
いて、「自動焦点調整機構」は、適宜「AF機構」と略
称する。
装置に関し、詳しくは、ピエゾ素子を有するレーザビー
ムの自動焦点調整機構を改良してその精度を向上させた
レーザテキスチャ装置に関する。なお、以下の説明にお
いて、「自動焦点調整機構」は、適宜「AF機構」と略
称する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の磁気記録装置などにお
いては、一般に、コンタクト・スタート・アンド・スト
ップ(CSS)方式により、高速回転する磁気ディスク
上に磁気ヘッドを浮上させてデータの読取り、書込みを
行っている。そして、この種の装置に使用されるハード
ディスク等の磁気ディスクには、CSS時における磁気
ヘッドのスティッキングを防止する等の目的から、テキ
スチャ加工が予め施される。
いては、一般に、コンタクト・スタート・アンド・スト
ップ(CSS)方式により、高速回転する磁気ディスク
上に磁気ヘッドを浮上させてデータの読取り、書込みを
行っている。そして、この種の装置に使用されるハード
ディスク等の磁気ディスクには、CSS時における磁気
ヘッドのスティッキングを防止する等の目的から、テキ
スチャ加工が予め施される。
【0003】前記のテキスチャ加工としては、磁気ディ
スクの下地層に機械的研磨を施す機械的テキスチャが従
来一般的であったが、本件出願の発明者らは、レーザビ
ームの照射によりテキスチャパターンを形成する方法お
よび装置を以前から研究し、既に特許出願している(特
開平8−77554号公報参照)。このレーザテキスチ
ャ装置は、パルス幅が非常に狭く且つエネルギー密度の
高いレーザビームを照射することにより、磁気ディスク
の下地層である、例えば、Ni−P層を局所的に溶融し
て同芯円状または渦巻き状に連続した凹凸を形成するも
のであり、磁気ディスクの内周側のCSSゾーンにのみ
選択的にテキスチャパターンを形成することが出来る。
スクの下地層に機械的研磨を施す機械的テキスチャが従
来一般的であったが、本件出願の発明者らは、レーザビ
ームの照射によりテキスチャパターンを形成する方法お
よび装置を以前から研究し、既に特許出願している(特
開平8−77554号公報参照)。このレーザテキスチ
ャ装置は、パルス幅が非常に狭く且つエネルギー密度の
高いレーザビームを照射することにより、磁気ディスク
の下地層である、例えば、Ni−P層を局所的に溶融し
て同芯円状または渦巻き状に連続した凹凸を形成するも
のであり、磁気ディスクの内周側のCSSゾーンにのみ
選択的にテキスチャパターンを形成することが出来る。
【0004】レーザテキスチャ装置においては、回転す
る磁気ディスクに対して正確にレーザビームの焦点を合
わせる必要がある。そこで、レーザテキスチャ装置に
は、磁気ディスクの面振れに追従してレーザビームの焦
点を自動的に合わせるAF機構が採用されている。この
AF機構としては、図8に示す様に、結像レンズ(A)
に支持体(B)を介して連結されたピエゾ素子(C)を
有し、ピエゾ素子(C)に入力されるフィードバック信
号に応じたピエゾ素子(C)の歪みにより結像レンズ
(A)を光軸方向に微調整するものが挙げられる。
る磁気ディスクに対して正確にレーザビームの焦点を合
わせる必要がある。そこで、レーザテキスチャ装置に
は、磁気ディスクの面振れに追従してレーザビームの焦
点を自動的に合わせるAF機構が採用されている。この
AF機構としては、図8に示す様に、結像レンズ(A)
に支持体(B)を介して連結されたピエゾ素子(C)を
有し、ピエゾ素子(C)に入力されるフィードバック信
号に応じたピエゾ素子(C)の歪みにより結像レンズ
(A)を光軸方向に微調整するものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示し
た従来のAF機構においては、柱状のピエゾ素子(C)
の端部に支持体(B)を介して結像レンズ(A)が片持
ち状態で連結されているため、ピエゾ素子(C)の歪み
に応じて結像レンズ(A)が光軸方向に微調整される際
に、結像レンズ(A)の中心軸が光軸に対して傾くこと
があり、AF機構の作動が不安定と成り易いという問題
があった。また、ピエゾ素子(C)の歪み対する結像レ
ンズ(A)の追従性が悪く、結像レンズ(A)がピエゾ
素子(C)の高周波の振動に十分追従し得ないことも問
題となっていた。
た従来のAF機構においては、柱状のピエゾ素子(C)
の端部に支持体(B)を介して結像レンズ(A)が片持
ち状態で連結されているため、ピエゾ素子(C)の歪み
に応じて結像レンズ(A)が光軸方向に微調整される際
に、結像レンズ(A)の中心軸が光軸に対して傾くこと
があり、AF機構の作動が不安定と成り易いという問題
があった。また、ピエゾ素子(C)の歪み対する結像レ
ンズ(A)の追従性が悪く、結像レンズ(A)がピエゾ
素子(C)の高周波の振動に十分追従し得ないことも問
題となっていた。
【0006】本発明は、前記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、AF機構の作動を安定化してその
精度を向上させたレーザテキスチャ装置を提供すること
にある。
であり、その目的は、AF機構の作動を安定化してその
精度を向上させたレーザテキスチャ装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成する手
段として本発明は、レーザビームの自動焦点調整機構を
備えたレーザテキスチャ装置であって、前記自動焦点調
整機構は、結像レンズに連結されたピエゾ素子を有し、
当該ピエゾ素子に入力されるフィードバック信号に応じ
たピエゾ素子の歪みにより結像レンズを光軸方向に微調
整可能に構成され、前記ピエゾ素子は、円筒状に形成さ
れ且つその軸線が結像レンズと同軸に配置されているこ
とを特徴とする。
段として本発明は、レーザビームの自動焦点調整機構を
備えたレーザテキスチャ装置であって、前記自動焦点調
整機構は、結像レンズに連結されたピエゾ素子を有し、
当該ピエゾ素子に入力されるフィードバック信号に応じ
たピエゾ素子の歪みにより結像レンズを光軸方向に微調
整可能に構成され、前記ピエゾ素子は、円筒状に形成さ
れ且つその軸線が結像レンズと同軸に配置されているこ
とを特徴とする。
【0008】本発明において、前記ピエゾ素子は、光軸
を中心とした結像レンズの周囲の円周上に配置される複
数の柱状に形成してもよい。この場合、各ピエゾ素子
は、円周上に等間隔で配置するのが好ましい。また、ピ
エゾ素子の応答周波数をf(Hz)、ピエゾ素子の変位
速度をV1(m/s)、ピエゾ素子の変位に伴う結像レ
ンズの光軸のずれ角をθ(度)、レーザビームの照射対
象である磁気ディスクの線速度をV2(m/s)、レー
ザビームの照射時間をt(s)としたとき、d=(V1
×tanθ/f)+(V2×t)で表される距離パラメ
ータdは、1×10-8〜1.5×10-4の範囲内の値で
あるのが好ましい。
を中心とした結像レンズの周囲の円周上に配置される複
数の柱状に形成してもよい。この場合、各ピエゾ素子
は、円周上に等間隔で配置するのが好ましい。また、ピ
エゾ素子の応答周波数をf(Hz)、ピエゾ素子の変位
速度をV1(m/s)、ピエゾ素子の変位に伴う結像レ
ンズの光軸のずれ角をθ(度)、レーザビームの照射対
象である磁気ディスクの線速度をV2(m/s)、レー
ザビームの照射時間をt(s)としたとき、d=(V1
×tanθ/f)+(V2×t)で表される距離パラメ
ータdは、1×10-8〜1.5×10-4の範囲内の値で
あるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のレ
ーザテキスチャ装置を説明する。図1はレーザテキスチ
ャ装置のAF機構の概略構成を示す模式図、図2はレー
ザテキスチャ装置の全体概略構成を示す模式図、図3は
AF機構の要部構造を示す斜視図、図4は同平面図、図
5はAF機構の要部構造の変形例を示す斜視図、図6は
同平面図、図7は実施例で得られた突起の形状を示す線
図、図8は従来例によるAF機構の要部構造を示す斜視
図、図9は比較例で得られた突起の形状を示す線図であ
る。
ーザテキスチャ装置を説明する。図1はレーザテキスチ
ャ装置のAF機構の概略構成を示す模式図、図2はレー
ザテキスチャ装置の全体概略構成を示す模式図、図3は
AF機構の要部構造を示す斜視図、図4は同平面図、図
5はAF機構の要部構造の変形例を示す斜視図、図6は
同平面図、図7は実施例で得られた突起の形状を示す線
図、図8は従来例によるAF機構の要部構造を示す斜視
図、図9は比較例で得られた突起の形状を示す線図であ
る。
【0010】先ず、本発明のレーザテキスチャ装置の全
体構成について説明する。図2に示す様に、レーザテキ
スチャ装置は、レーザビームの照射対象である磁気ディ
スク(1)を水平に支持して所定の角速度または線速度
で回転駆動する回転駆動機構(2)と、水平駆動機構
(3)により磁気ディスク(1)の半径方向に所定の微
速度で駆動されつつ磁気ディスク(1)上にテキスチャ
加工用のパルス状のレーザビームを照射する光学ユニッ
ト(4)と、レーザビームを変調器(5)によりパルス
化して光学ユニット(4)に照射するレーザ光源(6)
とを備えている。なお、図2において、符号(7)はレ
ーザ光源(6)のパワーサプライ、符号(8)は変調器
(5)の変調タイミングを制御するタイミング制御部を
示している。
体構成について説明する。図2に示す様に、レーザテキ
スチャ装置は、レーザビームの照射対象である磁気ディ
スク(1)を水平に支持して所定の角速度または線速度
で回転駆動する回転駆動機構(2)と、水平駆動機構
(3)により磁気ディスク(1)の半径方向に所定の微
速度で駆動されつつ磁気ディスク(1)上にテキスチャ
加工用のパルス状のレーザビームを照射する光学ユニッ
ト(4)と、レーザビームを変調器(5)によりパルス
化して光学ユニット(4)に照射するレーザ光源(6)
とを備えている。なお、図2において、符号(7)はレ
ーザ光源(6)のパワーサプライ、符号(8)は変調器
(5)の変調タイミングを制御するタイミング制御部を
示している。
【0011】光学ユニット(4)は、変調器(5)から
水平に照射されるパルス状のレーザビームを下方に垂直
に反射するハーフミラー(41)と、ハーフミラー(4
1)により反射されたパルス状のレーザビームを磁気デ
ィスク(1)に向けて照射する結像レンズ(42)とを
備えている。
水平に照射されるパルス状のレーザビームを下方に垂直
に反射するハーフミラー(41)と、ハーフミラー(4
1)により反射されたパルス状のレーザビームを磁気デ
ィスク(1)に向けて照射する結像レンズ(42)とを
備えている。
【0012】前記光学ユニット(4)には、AF機構
(9)が組み込まれている。すなわち、図1に示す様
に、結像レンズ(42)にはピエゾ素子(91)が連結
され、結像レンズ(42)の光軸上には、コリメータレ
ンズ(92)、偏光ビームスプリッタ(93)、1/4
波長板(94)及び前記ハーフミラー(41)を介して
結像レンズ(42)にAF用のレーザビームを照射する
レーザダイオード(95)が配設されている。また、偏
光ビームスプリッタ(93)により分岐された反射光を
シリンドリカルレンズ(96)及び対物レンズ(97)
を介して受光する二次元位置検出用のフォトダイオード
(98)が配設されている。
(9)が組み込まれている。すなわち、図1に示す様
に、結像レンズ(42)にはピエゾ素子(91)が連結
され、結像レンズ(42)の光軸上には、コリメータレ
ンズ(92)、偏光ビームスプリッタ(93)、1/4
波長板(94)及び前記ハーフミラー(41)を介して
結像レンズ(42)にAF用のレーザビームを照射する
レーザダイオード(95)が配設されている。また、偏
光ビームスプリッタ(93)により分岐された反射光を
シリンドリカルレンズ(96)及び対物レンズ(97)
を介して受光する二次元位置検出用のフォトダイオード
(98)が配設されている。
【0013】一方、光学ユニット(4)の外部には、レ
ーザダイオード(95)のコントローラ(9A)と、フ
ォトダイオード(98)からの検出信号を入力して所定
の指令信号を出力するAFコントローラ(9B)と、A
Fコントローラ(9B)からの指令信号に応じてピエゾ
素子(91)に所定のフィードバック信号を出力する駆
動アンプ(9C)とがAF機構(9)の制御系として設
けられている。
ーザダイオード(95)のコントローラ(9A)と、フ
ォトダイオード(98)からの検出信号を入力して所定
の指令信号を出力するAFコントローラ(9B)と、A
Fコントローラ(9B)からの指令信号に応じてピエゾ
素子(91)に所定のフィードバック信号を出力する駆
動アンプ(9C)とがAF機構(9)の制御系として設
けられている。
【0014】従って、本発明に係るAF機構(9)は、
結像レンズ(42)に連結されたピエゾ素子(91)を
有し、当該ピエゾ素子(91)に入力されるフィードバ
ック信号に応じたピエゾ素子(91)の歪みにより結像
レンズ(42)を光軸方向に微調整する様に構成されて
いる。
結像レンズ(42)に連結されたピエゾ素子(91)を
有し、当該ピエゾ素子(91)に入力されるフィードバ
ック信号に応じたピエゾ素子(91)の歪みにより結像
レンズ(42)を光軸方向に微調整する様に構成されて
いる。
【0015】なお、前記レーザダイオード(95)とし
ては、AlGaAsレーザ、InGaAsレーザ、In
GaAsPレーザ、AlGaInPレーザ等の半導体素
子を使用することが出来る。また、コリメータレンズ
(92)は、0.3〜0.5の範囲のNA(開口率)を
有する構成とされている。さらに、結像レンズ(42)
は、0.5〜0.8の範囲のNAを有する構成とされて
いる。
ては、AlGaAsレーザ、InGaAsレーザ、In
GaAsPレーザ、AlGaInPレーザ等の半導体素
子を使用することが出来る。また、コリメータレンズ
(92)は、0.3〜0.5の範囲のNA(開口率)を
有する構成とされている。さらに、結像レンズ(42)
は、0.5〜0.8の範囲のNAを有する構成とされて
いる。
【0016】本発明の特徴として、前記ピエゾ素子(9
1)は、円筒状に形成され且つその軸線が結像レンズ
(42)と同軸に配置されている。すなわち、図3及び
図4に示す様に、円筒状に形成されたピエゾ素子(9
1)の内周には、リング状の支持体(99)を介して結
像レンズ(42)が同軸に嵌着されている。なお、ピエ
ゾ素子(91)は、光軸を中心とした結像レンズ(4
2)の周囲の円周上に等間隔で配置される複数の柱状に
形成してもよい。すなわち、図5及び図6に示す様に、
ピエゾ素子(91)を3本の角柱状に形成し、結像レン
ズ(42)に外嵌するリング状の支持体(99)に対し
てその周方向に等間隔で配置して連結してもよい。これ
らの場合、支持体(99)は、合成樹脂のモールディン
グ成形により結像レンズ(42)及びピエゾ素子(9
1)に一体化してもよい。
1)は、円筒状に形成され且つその軸線が結像レンズ
(42)と同軸に配置されている。すなわち、図3及び
図4に示す様に、円筒状に形成されたピエゾ素子(9
1)の内周には、リング状の支持体(99)を介して結
像レンズ(42)が同軸に嵌着されている。なお、ピエ
ゾ素子(91)は、光軸を中心とした結像レンズ(4
2)の周囲の円周上に等間隔で配置される複数の柱状に
形成してもよい。すなわち、図5及び図6に示す様に、
ピエゾ素子(91)を3本の角柱状に形成し、結像レン
ズ(42)に外嵌するリング状の支持体(99)に対し
てその周方向に等間隔で配置して連結してもよい。これ
らの場合、支持体(99)は、合成樹脂のモールディン
グ成形により結像レンズ(42)及びピエゾ素子(9
1)に一体化してもよい。
【0017】続いて、本発明のレーザテキスチャ装置に
よりテキスチャパターンが形成される磁気ディスク
(1)の構造について説明する。磁気ディスク(1)
は、通常、基板の表面に非磁性の下地層、中間層、強磁
性の磁気記録層、保護層などを順次形成して構成され
る。基板としては、アルミニウム合金基板、ガラス基板
またはケイ素基板が好適に使用されるが、銅、チタン等
のその他の金属基板、カーボン基板、セラミック基板ま
たは樹脂基板を使用することも出来る。
よりテキスチャパターンが形成される磁気ディスク
(1)の構造について説明する。磁気ディスク(1)
は、通常、基板の表面に非磁性の下地層、中間層、強磁
性の磁気記録層、保護層などを順次形成して構成され
る。基板としては、アルミニウム合金基板、ガラス基板
またはケイ素基板が好適に使用されるが、銅、チタン等
のその他の金属基板、カーボン基板、セラミック基板ま
たは樹脂基板を使用することも出来る。
【0018】非磁性の下地層は、通常、Ni−P合金か
ら成り、無電解メッキ法またはスパッタ法によって、5
0〜20,000nm、好ましくは100〜15,00
0nmの厚みに形成される。また、中間層は、Cr層、
Cu層などから成り、通常、20〜200nm、好まし
くは50〜100nmの厚みに形成される。そして、磁
気記録層は、Co−P、Co−Ni−P、Co−Ni−
Cr、Co−Ni−Pt、Co−Cr−Ta、Co−C
r−Pt、Co−Cr−Ta−Pt系合金等の強磁性合
金薄膜により構成され、無電解メッキ、電気メッキ、ス
パッタ、蒸着などの方法によって通常30〜70nm程
度の厚みに形成される。また、保護層は、炭素膜、水素
化カーボン膜、TiC、SiC等の炭化物膜、SiN、
TiN等の窒化膜、SiO、Al2 O3 、ZrO等の酸
化物膜などで構成され、蒸着、スパッタ、プラズマCV
D、イオンプレーティング、湿式法等の方法により形成
される。なお、保護層の表面には、フッ素系の液体潤滑
剤などが浸漬法などによって形成されることもある。
ら成り、無電解メッキ法またはスパッタ法によって、5
0〜20,000nm、好ましくは100〜15,00
0nmの厚みに形成される。また、中間層は、Cr層、
Cu層などから成り、通常、20〜200nm、好まし
くは50〜100nmの厚みに形成される。そして、磁
気記録層は、Co−P、Co−Ni−P、Co−Ni−
Cr、Co−Ni−Pt、Co−Cr−Ta、Co−C
r−Pt、Co−Cr−Ta−Pt系合金等の強磁性合
金薄膜により構成され、無電解メッキ、電気メッキ、ス
パッタ、蒸着などの方法によって通常30〜70nm程
度の厚みに形成される。また、保護層は、炭素膜、水素
化カーボン膜、TiC、SiC等の炭化物膜、SiN、
TiN等の窒化膜、SiO、Al2 O3 、ZrO等の酸
化物膜などで構成され、蒸着、スパッタ、プラズマCV
D、イオンプレーティング、湿式法等の方法により形成
される。なお、保護層の表面には、フッ素系の液体潤滑
剤などが浸漬法などによって形成されることもある。
【0019】次に、本発明のレーザテキスチャ装置につ
き、その使用例と共に作用を説明する。本発明のレーザ
テキスチャ装置は、磁気ディスク(1)の製造工程にお
いて、そのCSSゾーン等に同芯円状または渦巻き状に
連続した凹凸から成るテキスチャパターンを形成するた
めに使用される。このレーザテキスチャ装置は、磁気デ
ィスク(1)の基板、下地層、中間層、磁気記録層また
は保護層に選択的に凹凸状のテキスチャパターンを形成
することが出来るが、テキスチャパターンは、一般に、
Ni−P合金から成る下地層に形成する。この場合、当
該下地層には、予め、鏡面加工を施しておくのが好まし
い。
き、その使用例と共に作用を説明する。本発明のレーザ
テキスチャ装置は、磁気ディスク(1)の製造工程にお
いて、そのCSSゾーン等に同芯円状または渦巻き状に
連続した凹凸から成るテキスチャパターンを形成するた
めに使用される。このレーザテキスチャ装置は、磁気デ
ィスク(1)の基板、下地層、中間層、磁気記録層また
は保護層に選択的に凹凸状のテキスチャパターンを形成
することが出来るが、テキスチャパターンは、一般に、
Ni−P合金から成る下地層に形成する。この場合、当
該下地層には、予め、鏡面加工を施しておくのが好まし
い。
【0020】本発明のレーザテキスチャ装置では、回転
駆動機構(2)により磁気ディスク(1)を所定回転数
で回転駆動しつつ、磁気ディスク(1)の半径方向に駆
動される光学ユニット(4)からテキスチャ加工用のパ
ルス状のレーザビームを磁気ディスク(1)の下地層に
照射し、磁気ディスク(1)のCSS領域にテキスチャ
パターンを加工する。この場合、磁気ディスク(1)の
回転速度は、100〜7200rpm(好ましくは12
0〜3600rpm)の範囲において適宜の値に設定さ
れる。また、レーザビームのパルスは、ガスレーザの場
合は、平均照射時間が0.4〜100μsecの範囲と
なる適宜の値に設定され、半導体レーザの場合は、周波
数10kHz〜4MHz(好ましくは20kHz〜2M
Hz)、デューティ1〜50%(好ましくは2〜30
%)の範囲において適宜の値に設定される。
駆動機構(2)により磁気ディスク(1)を所定回転数
で回転駆動しつつ、磁気ディスク(1)の半径方向に駆
動される光学ユニット(4)からテキスチャ加工用のパ
ルス状のレーザビームを磁気ディスク(1)の下地層に
照射し、磁気ディスク(1)のCSS領域にテキスチャ
パターンを加工する。この場合、磁気ディスク(1)の
回転速度は、100〜7200rpm(好ましくは12
0〜3600rpm)の範囲において適宜の値に設定さ
れる。また、レーザビームのパルスは、ガスレーザの場
合は、平均照射時間が0.4〜100μsecの範囲と
なる適宜の値に設定され、半導体レーザの場合は、周波
数10kHz〜4MHz(好ましくは20kHz〜2M
Hz)、デューティ1〜50%(好ましくは2〜30
%)の範囲において適宜の値に設定される。
【0021】パルス状のレーザビームが照射されること
により、磁気ディスク(1)の下地層には微小な凹凸が
周方向に沿って渦巻き状または同心円状に連続したテキ
スチャパターンが形成される。テキスチャパターンは、
各突起の高さが5〜100nm程度、幅が0.5〜5μ
m程度、ピッチ間隔が10μm程度であり、渦巻き状ま
たは同心円状に配列された凹凸の配列間隔は5μm程度
である。なお、このテキスチャパターンは、3次元表面
構造解析顕微鏡によって観察することが出来る。
により、磁気ディスク(1)の下地層には微小な凹凸が
周方向に沿って渦巻き状または同心円状に連続したテキ
スチャパターンが形成される。テキスチャパターンは、
各突起の高さが5〜100nm程度、幅が0.5〜5μ
m程度、ピッチ間隔が10μm程度であり、渦巻き状ま
たは同心円状に配列された凹凸の配列間隔は5μm程度
である。なお、このテキスチャパターンは、3次元表面
構造解析顕微鏡によって観察することが出来る。
【0022】この様なテキスチャパターンの形成加工に
おいて、本発明のレーザテキスチャ装置では、磁気ディ
スク(1)の面振れにより微小に上下動する下地層に対
して、AF機構(9)によりレーザビームの焦点が自動
調整される。すなわち、AFコントローラ(9B)から
の指令信号に応じて駆動アンプ(9C)が所定のフィー
ドバック信号をピエゾ素子(91)に出力し、ピエゾ素
子(91)がフィードバック信号に応じて歪むことによ
り、結像レンズ(42)が光軸方向に微調整されてレー
ザビームの焦点が自動調整される。
おいて、本発明のレーザテキスチャ装置では、磁気ディ
スク(1)の面振れにより微小に上下動する下地層に対
して、AF機構(9)によりレーザビームの焦点が自動
調整される。すなわち、AFコントローラ(9B)から
の指令信号に応じて駆動アンプ(9C)が所定のフィー
ドバック信号をピエゾ素子(91)に出力し、ピエゾ素
子(91)がフィードバック信号に応じて歪むことによ
り、結像レンズ(42)が光軸方向に微調整されてレー
ザビームの焦点が自動調整される。
【0023】前述したレーザビームの自動焦点調整にお
いて、ピエゾ素子(91)は円筒状に形成され、その内
周にリング状の支持体(99)を介して結像レンズ(4
2)が同軸に嵌着されているため、ピエゾ素子(91)
の歪みは、結像レンズ(42)の周囲に略均等に伝達さ
れる。このため、結像レンズ(42)は光軸に対して倒
れること無く確実に光軸方向に微調整される。従って、
本発明のレーザテキスチャ装置によれば、AF機構
(9)の作動が安定化してその精度が向上し、磁気ディ
スク(1)のCSS領域などに形成するテキスチャパタ
ーンの精度が向上する。
いて、ピエゾ素子(91)は円筒状に形成され、その内
周にリング状の支持体(99)を介して結像レンズ(4
2)が同軸に嵌着されているため、ピエゾ素子(91)
の歪みは、結像レンズ(42)の周囲に略均等に伝達さ
れる。このため、結像レンズ(42)は光軸に対して倒
れること無く確実に光軸方向に微調整される。従って、
本発明のレーザテキスチャ装置によれば、AF機構
(9)の作動が安定化してその精度が向上し、磁気ディ
スク(1)のCSS領域などに形成するテキスチャパタ
ーンの精度が向上する。
【0024】本発明のレーザテキスチャ装置の使用にあ
たっては、前記ピエゾ素子(91)の応答周波数をf
(Hz)、ピエゾ素子(91)の変位速度をV1(m/
s)、ピエゾ素子(91)の変位に伴う結像レンズ(4
2)の光軸のずれ角をθ(度)、磁気ディスク(1)の
線速度をV2(m/s)、レーザビームの照射時間をt
(s)としたとき、d=(V1×tanθ/f)+(V
2×t)で表される距離パラメータdは、1×10-8〜
1.5×10-4の範囲内の値とするのが好ましい。距離
パラメータdが前記範囲内の値より大きい場合には、レ
ーザビームにより形成される突起のバラツキが大きくな
ることが予想され、小さい場合には、CSS特性を満足
する高さの突起が形成されないことが予想される。
たっては、前記ピエゾ素子(91)の応答周波数をf
(Hz)、ピエゾ素子(91)の変位速度をV1(m/
s)、ピエゾ素子(91)の変位に伴う結像レンズ(4
2)の光軸のずれ角をθ(度)、磁気ディスク(1)の
線速度をV2(m/s)、レーザビームの照射時間をt
(s)としたとき、d=(V1×tanθ/f)+(V
2×t)で表される距離パラメータdは、1×10-8〜
1.5×10-4の範囲内の値とするのが好ましい。距離
パラメータdが前記範囲内の値より大きい場合には、レ
ーザビームにより形成される突起のバラツキが大きくな
ることが予想され、小さい場合には、CSS特性を満足
する高さの突起が形成されないことが予想される。
【0025】
[実施例]図1に示す構成のAF機構(9)を備えたレ
ーザテキスチャ装置を使用して磁気ディスク(1)の下
地層にテキスチャパターンを形成し、その後、磁気ディ
スク(1)に中間層、磁気記録層、保護層を順次形成し
た後、米国ザイゴ社製の3次元表面構造解析顕微鏡「Z
IGO」を使用してテキスチャパターンにおける突起の
形状を計測した。
ーザテキスチャ装置を使用して磁気ディスク(1)の下
地層にテキスチャパターンを形成し、その後、磁気ディ
スク(1)に中間層、磁気記録層、保護層を順次形成し
た後、米国ザイゴ社製の3次元表面構造解析顕微鏡「Z
IGO」を使用してテキスチャパターンにおける突起の
形状を計測した。
【0026】レーザテキスチャ装置においては、線速度
1714mm/secで回転する磁気ディスク(1)の
下地層に対して、レーザビームを繰り返し周波数1MH
z、パルス幅100nsでパルス状に照射することによ
り、凹凸が渦巻き状に連続し、その渦巻きのピッチ間隔
が10μmのテキスチャパターンを形成した。レーザビ
ームは、波長を514.5nm、レーザ強度を1.63
W、平均照射時間を0.6μsec、結像レンズ(4
2)の開口率をNAとし、エネルギーの84%(1/
e2)が集中するスポット径(1.22×λ/NA)を
1.0μmとして照射した。
1714mm/secで回転する磁気ディスク(1)の
下地層に対して、レーザビームを繰り返し周波数1MH
z、パルス幅100nsでパルス状に照射することによ
り、凹凸が渦巻き状に連続し、その渦巻きのピッチ間隔
が10μmのテキスチャパターンを形成した。レーザビ
ームは、波長を514.5nm、レーザ強度を1.63
W、平均照射時間を0.6μsec、結像レンズ(4
2)の開口率をNAとし、エネルギーの84%(1/
e2)が集中するスポット径(1.22×λ/NA)を
1.0μmとして照射した。
【0027】磁気ディスク(1)は、直径95mmのガ
ラス製の基板の表面に膜厚10μmでNi−P合金の下
地層をメッキし、その表面を鏡面研摩して表面粗さRa
を2nm以下とした状態とし、その内周側のCSSゾー
ンにテキスチャパターンを形成した。下地層の熱伝導率
は、約10Watt/mKである。そして、テキスチャ
パターンが形成された下地層の表面に、順次、スパッタ
法によって厚み100nmのCr中間層、厚み50nm
のCo−Cr−Ta合金の磁性層、厚み20nmのカー
ボン保護層を形成した後、フッ素系液体潤滑剤を厚み2
nm程度塗布した各磁気ディスク(1)について、テキ
スチャパターンの突起の形状をそれぞれ測定した。
ラス製の基板の表面に膜厚10μmでNi−P合金の下
地層をメッキし、その表面を鏡面研摩して表面粗さRa
を2nm以下とした状態とし、その内周側のCSSゾー
ンにテキスチャパターンを形成した。下地層の熱伝導率
は、約10Watt/mKである。そして、テキスチャ
パターンが形成された下地層の表面に、順次、スパッタ
法によって厚み100nmのCr中間層、厚み50nm
のCo−Cr−Ta合金の磁性層、厚み20nmのカー
ボン保護層を形成した後、フッ素系液体潤滑剤を厚み2
nm程度塗布した各磁気ディスク(1)について、テキ
スチャパターンの突起の形状をそれぞれ測定した。
【0028】一方、ピエゾ素子(91)の応答周波数を
f(Hz)、ピエゾ素子(91)の変位速度をV1(m
/s)、ピエゾ素子(91)の変位に伴う結像レンズ
(42)の光軸のずれ角をθ(度)、磁気ディスク
(1)の線速度をV2(m/s)、レーザビームの照射
時間をt(s)として、d=(V1×tanθ/f)+
(V2×t)で表される距離パラメータdを求めた。
f(Hz)、ピエゾ素子(91)の変位速度をV1(m
/s)、ピエゾ素子(91)の変位に伴う結像レンズ
(42)の光軸のずれ角をθ(度)、磁気ディスク
(1)の線速度をV2(m/s)、レーザビームの照射
時間をt(s)として、d=(V1×tanθ/f)+
(V2×t)で表される距離パラメータdを求めた。
【0029】ピエゾ素子(91)の応答周波数fは、ピ
エゾ素子(91)に歪み量10μmに相当する信号を出
力してからピエゾ素子(91)が歪み量10μmに達す
るまでに要した時間をキーエンスのレーザ変位計により
測定して求めた。また、この応答周波数fに基づいてピ
エゾ素子(91)の変位速度V1を求めた。光軸のずれ
角θは、静止状態での結像レンズ(42)の中心から磁
気ディスク(1)上に降ろした垂線をLとし、その交点
をPとしたとき、磁気ディスク(1)を前記の応答周波
数fで10μmの変位量で振動させた際のレーザビーム
の最大スポット径における交点Pからの最遠点Qと結像
レンズ(42)の中心とを結ぶ線Mと、前記垂線Lとの
間の角度として求めた。磁気ディスク(1)の線速度V
2は、磁気ディスク(1)の回転駆動機構(2)を構成
するスピンドルモータに取付けたエンコーダの検出信号
に基づいて演算した。レーザビームの照射時間tは、制
御ユニット(5)における設定値とした。
エゾ素子(91)に歪み量10μmに相当する信号を出
力してからピエゾ素子(91)が歪み量10μmに達す
るまでに要した時間をキーエンスのレーザ変位計により
測定して求めた。また、この応答周波数fに基づいてピ
エゾ素子(91)の変位速度V1を求めた。光軸のずれ
角θは、静止状態での結像レンズ(42)の中心から磁
気ディスク(1)上に降ろした垂線をLとし、その交点
をPとしたとき、磁気ディスク(1)を前記の応答周波
数fで10μmの変位量で振動させた際のレーザビーム
の最大スポット径における交点Pからの最遠点Qと結像
レンズ(42)の中心とを結ぶ線Mと、前記垂線Lとの
間の角度として求めた。磁気ディスク(1)の線速度V
2は、磁気ディスク(1)の回転駆動機構(2)を構成
するスピンドルモータに取付けたエンコーダの検出信号
に基づいて演算した。レーザビームの照射時間tは、制
御ユニット(5)における設定値とした。
【0030】計測の結果、テキスチャパターンにおける
突起の形状は、PV値が44.75nm、ピーク値が3
5.39nm、rms値が9.83nm、Ra値が6.
30nmであって、図7に示す様に、高さの均一なシャ
ープな山形であった。また、d=(V1×tanθ/
f)+(V2×t)で表される距離パラメータdの平均
値は、1×10-5であった。
突起の形状は、PV値が44.75nm、ピーク値が3
5.39nm、rms値が9.83nm、Ra値が6.
30nmであって、図7に示す様に、高さの均一なシャ
ープな山形であった。また、d=(V1×tanθ/
f)+(V2×t)で表される距離パラメータdの平均
値は、1×10-5であった。
【0031】[比較例]図8に示したピエゾ素子(C)
をAF機構に採用した他は、前記[実施例]と同一の条
件により、磁気ディスク(1)の下地層にテキスチャパ
ターンを形成し、その後、磁気ディスク(1)に中間
層、磁気記録層、保護層を順次形成した後、テキスチャ
パターンにおける突起の形状を計測した。計測の結果、
テキスチャパターンにおける突起の形状は、PV値が3
8.40nm、ピーク値が33.47nm、rms値が
9.44nm、Ra値が6.51nmであって、図9に
示す様に、[実施例]に較べて緩やかな山形であり、そ
の高さには不均一な箇所があった。また、距離パラメー
タdの平均値は、1×10-4〜2×10-4であった。
をAF機構に採用した他は、前記[実施例]と同一の条
件により、磁気ディスク(1)の下地層にテキスチャパ
ターンを形成し、その後、磁気ディスク(1)に中間
層、磁気記録層、保護層を順次形成した後、テキスチャ
パターンにおける突起の形状を計測した。計測の結果、
テキスチャパターンにおける突起の形状は、PV値が3
8.40nm、ピーク値が33.47nm、rms値が
9.44nm、Ra値が6.51nmであって、図9に
示す様に、[実施例]に較べて緩やかな山形であり、そ
の高さには不均一な箇所があった。また、距離パラメー
タdの平均値は、1×10-4〜2×10-4であった。
【0032】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ピ
エゾ素子の歪み応じて結像レンズが光軸方向に微調整さ
れる際、ピエゾ素子の歪みは結像レンズの周囲に略均等
に伝達される。このため、結像レンズは光軸に対して倒
れること無く確実に光軸方向に微調整される。従って、
レーザテキスチャ装置は、自動焦点調整機構の作動が安
定化してその精度が向上し、磁気ディスクのCSSゾー
ンなどに形成するテキスチャパターンの精度を向上する
ことが出来る。
エゾ素子の歪み応じて結像レンズが光軸方向に微調整さ
れる際、ピエゾ素子の歪みは結像レンズの周囲に略均等
に伝達される。このため、結像レンズは光軸に対して倒
れること無く確実に光軸方向に微調整される。従って、
レーザテキスチャ装置は、自動焦点調整機構の作動が安
定化してその精度が向上し、磁気ディスクのCSSゾー
ンなどに形成するテキスチャパターンの精度を向上する
ことが出来る。
【図1】本発明に係るレーザテキスチャ装置のAF機構
の概略構成を示す模式図である。
の概略構成を示す模式図である。
【図2】レーザテキスチャ装置の全体概略構成を示す模
式図である。
式図である。
【図3】AF機構の要部構造を示す斜視図である。
【図4】同平面図である。
【図5】AF機構の要部構造の変形例を示す斜視図であ
る。
る。
【図6】同平面図である。
【図7】実施例で得られた突起の形状を示す線図であ
る。
る。
【図8】従来例によるAF機構の要部構造を示す斜視図
である。
である。
【図9】比較例で得られた突起の形状を示す線図であ
る。
る。
1:磁気ディスク 2:回転駆動機構 3:水平駆動機構 4:光学ユニット 41:ハーフミラー 42:結像レンズ 5:変調器 6:レーザ光源 7:パワーサプライ 8:タイミング制御部 9:AF機構 91:ピエゾ素子 92:コリメータレンズ 93:偏光ビームスプリッタ 94:1/4波長板 95:レーザダイオード 96:シリンドリカルレンズ 97:対物レンズ 98:フォトダイオード 99:支持体 9A:コントローラ 9B:AFコントローラ 9C:駆動アンプ
フロントページの続き (72)発明者 瀬尾 雄三 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 レーザビームの自動焦点調整機構を備え
たレーザテキスチャ装置であって、前記自動焦点調整機
構は、結像レンズに連結されたピエゾ素子を有し、当該
ピエゾ素子に入力されるフィードバック信号に応じたピ
エゾ素子の歪みにより結像レンズを光軸方向に微調整可
能に構成され、前記ピエゾ素子は、円筒状に形成され且
つその軸線が結像レンズと同軸に配置されていることを
特徴とするレーザテキスチャ装置。 - 【請求項2】 レーザビームの自動焦点調整機構を備え
たレーザテキスチャ装置であって、前記自動焦点調整機
構は、結像レンズに連結されたピエゾ素子を有し、当該
ピエゾ素子に入力されるフィードバック信号に応じたピ
エゾ素子の歪みにより結像レンズを光軸方向に微調整可
能に構成され、前記ピエゾ素子は、複数の柱状に形成さ
れて光軸を中心とした結像レンズの周囲の円周上に配置
されるていることを特徴とするレーザテキスチャ装置。 - 【請求項3】 前記ピエゾ素子の応答周波数をf(H
z)、ピエゾ素子の変位速度をV1(m/s)、ピエゾ
素子の変位に伴う結像レンズの光軸のずれ角をθ
(度)、レーザビームの照射対象である磁気ディスクの
線速度をV2(m/s)、レーザビームの照射時間をt
(s)としたとき、d=(V1×tanθ/f)+(V
2×t)で表される距離パラメータdが1×10-8〜
1.5×10-4の範囲内の値である請求項1または2に
記載のレーザテキスチャ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8273007A JPH1094886A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | レーザテキスチャ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8273007A JPH1094886A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | レーザテキスチャ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1094886A true JPH1094886A (ja) | 1998-04-14 |
Family
ID=17521864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8273007A Pending JPH1094886A (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | レーザテキスチャ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1094886A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007082634A2 (de) * | 2006-01-19 | 2007-07-26 | Continental Automotive Gmbh | Laservorrichtung und verfahren und vorrichtung zum zünden eines luft/kraftstoffgemischs in einem brennraum einer brennkraftmaschine und brennkraftmaschine |
CN108123011A (zh) * | 2018-01-11 | 2018-06-05 | 温州大学激光与光电智能制造研究院 | 激光制绒装备及其方法 |
-
1996
- 1996-09-24 JP JP8273007A patent/JPH1094886A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007082634A2 (de) * | 2006-01-19 | 2007-07-26 | Continental Automotive Gmbh | Laservorrichtung und verfahren und vorrichtung zum zünden eines luft/kraftstoffgemischs in einem brennraum einer brennkraftmaschine und brennkraftmaschine |
WO2007082634A3 (de) * | 2006-01-19 | 2007-09-20 | Siemens Ag | Laservorrichtung und verfahren und vorrichtung zum zünden eines luft/kraftstoffgemischs in einem brennraum einer brennkraftmaschine und brennkraftmaschine |
CN108123011A (zh) * | 2018-01-11 | 2018-06-05 | 温州大学激光与光电智能制造研究院 | 激光制绒装备及其方法 |
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