JPH1093195A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH1093195A
JPH1093195A JP24063496A JP24063496A JPH1093195A JP H1093195 A JPH1093195 A JP H1093195A JP 24063496 A JP24063496 A JP 24063496A JP 24063496 A JP24063496 A JP 24063496A JP H1093195 A JPH1093195 A JP H1093195A
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layer
type
concentration
type semiconductor
substrate
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JP24063496A
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English (en)
Inventor
Mutsuyuki Yoshie
睦之 吉江
Yuji Hishida
有二 菱田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 p型半導体基板上に該基板との界面近傍にお
ける抵抗が低く且つ結晶性のよいZnとSeを含むII
−VI族化合物半導体からなるp型半導体層を備える半
導体装置を提供する。 【解決手段】 p型半導体基板1上にZnとSeを含む
II−VI族化合物半導体からなるp型半導体層3を備
える半導体装置であって、このp型半導体層3は、前記
p型半導体基板1との界面近傍に該p型半導体層3a、
3bよりアクセプタ濃度が高い高濃度層4を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p型半導体基板上
にZnとSeを含むII−VI族化合物半導体(ZnS
e系化合物半導体)からなるp型半導体層を備える半導
体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直接遷移型の広禁止帯を有するZnS
e、ZnSSe、MgZnSSe等のZnとSeを含む
II−VI族化合物半導体(ZnSe系化合物半導体)
は紫外光から青色、緑色の発光が可能なことから、主に
発光素子の材料として活発に研究がなされている。
【0003】しかしながら、n型半導体基板上にn型Z
nSe系化合物半導体層とp型ZnSe系化合物半導体
層をこの順序に形成してなる半導体装置の場合、該装置
の最上層のp型ZnSe系化合物半導体層をコンタクト
層として、この層上に、Au、Pt等からなる電極を単
に形成するのみでは、p型側において良好な特性のオ−
ミック接触を得ることが困難である。
【0004】これは、上記材料系では、1×1018cm
-3を越えるようなアクセプタ濃度を得ることが困難であ
ることに起因する。
【0005】即ち、上記材料系では、p型層を高アクセ
プタ濃度にできないため、例えばp型コンタクト層がZ
nSeである場合、コンタクト層と電極間に、価電子帯
において約0.75eVのエネルギー障壁が存在する。
この結果、p型ZnSeコンタクト層中の表面近傍に高
抵抗の空乏層ができ、オ−ミック接触を妨げるためであ
る。
【0006】上述の問題を解決する方法として、例えば
実開昭63−191657号(H01L 33/00)
公報には、n型GaAs基板上に形成したZnSe系化
合物半導体からなるレーザ構造の最上層にp型ZnSe
膜/p型ZnTe膜からなる超格子構造層、及びp型Z
nTe層をこの順序で形成し、このp型ZnTe層上に
Au電極を形成する構成が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、超格子構造となる多層膜を積層するので結晶
成長工程が複雑である。しかも、この超格子構造層を構
成する各膜の膜厚を正確に制御する必要があるが、この
制御を再現性よく行うことが困難である。
【0008】加えて、II−VI族化合物半導体を用い
た発光素子を代表とする半導体装置では、上記公報でも
記載されているように、一般に基板としてGaAs単結
晶基板が用いられ、このGaAs基板と格子整合するよ
うにII−VI族化合物半導体層が結晶成長される。し
かしながら、ZnTe結晶はGaAs結晶に対して格子
不整合が著しく大きい。このため、半導体装置内の結晶
に転位等の多くの結晶欠陥が発生し、良好な半導体結晶
を得ることが困難である。これらの結晶欠陥は、装置抵
抗の増大、即ち、消費電力の増大や、装置寿命の低下を
招く恐れがある。
【0009】これらの問題を解決するために、良好なp
型側オ−ミック接触が得られる例えばGaAs等のp型
半導体基板上にp型ZnSe系化合物半導体層とn型Z
nSe系化合物半導体層をこの順序に形成してなる半導
体装置の構成が考えられる。
【0010】しかしながら、この場合は、前述のように
高アクセプタ濃度のp型ZnSe系化合物半導体層を得
ることが困難であることに起因して、該p型ZnSe系
化合物半導体層と前記p型半導体基板との界面近傍に高
抵抗の空乏層ができ、前記半導体装置のp型側の抵抗が
高くなるといった問題がある。
【0011】本発明は、上述の問題点を鑑み成されたも
のであり、p型半導体基板上に該基板との界面近傍にお
ける抵抗が低く且つ結晶性のよいZnとSeを含むII
−VI族化合物半導体(ZnSe系化合物半導体)から
なるp型半導体層を備える半導体装置を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
p型半導体基板上にZnとSeを含むII−VI族化合
物半導体からなるp型半導体層を備える半導体装置であ
って、前記p型半導体層は、前記p型半導体基板との界
面近傍に該p型半導体層よりアクセプタ濃度が高い高濃
度層を有することを特徴とする。
【0013】更に、前記高濃度層は高濃度の窒素を含有
することを特徴とする。
【0014】特に、前記p型半導体基板と前記高濃度層
との距離が23Å以下であることを特徴とする。
【0015】更に、前記p型半導体層は、前記p型半導
体基板との界面近傍の他に該p型半導体層よりアクセプ
タ濃度が大きい高濃度層を有する。
【0016】特に、前記高濃度層は、超薄膜であること
を特徴とする。
【0017】更に、前記高濃度層は、窒素のデルタド−
プ膜であることを特徴とする。
【0018】また、前記p型半導体層は、ZnSe、Z
nSSe、ZnSSeTe、MgZnSSe、ZnCd
SSe、又はBeMgZnSeからなることを特徴とす
る。
【0019】更に、前記p型半導体基板は、GaAs、
GaP、InP、Ge、又はSiであることを特徴とす
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態に係る半導
体レーザを模式断面構造図である図1を用いて説明す
る。
【0021】図1中、1は、アクセプタ濃度が5×10
18cm-3のp型GaAs単結晶基板である。2は、この
基板1上にエピタキシャル成長された窒素がド−プされ
たアクセプタ濃度1×1018cm-3、層厚tÅのp型Z
nSe結晶膜3aと、該結晶膜3a上に交互に例えば3
組エピタキシャル成長されたアクセプタ濃度1.2×1
19cm-3、層厚2Åのp型高濃度層4とアクセプタ濃
度1×1018cm-3、層厚50Åのp型ZnSe結晶膜
3bからなる積層構造で構成された低抵抗化層である。
【0022】即ち、低抵抗化層2は、高アクセプタ濃度
のZnSe結晶膜3a、3bからなるZnSe結晶層3
内に、所定距離離間して前記ZnSe結晶膜3a、3b
より更に高アクセプタ濃度の高濃度層4が挿入された構
造を有する。
【0023】低抵抗化層2上には、アクセプタ濃度5×
1017cm-3、層厚0.7μmのp型Mg0.15Zn0.85
0.3Se0.7クラッド層5、及び、アクセプタ濃度3×
10 17cm-3、層厚0.1μmのp型ZnS0.06Se
0.94光ガイド層6がこの順序にエピタキシャル成長され
ている。
【0024】光ガイド層6上には、層厚60Åのアンド
−プCd0.2Zn0.8Seバリア層7(4層)と層厚60
Åのアンド−プZnS0.06Se0.94ウェル層8(3層)
が交互にエピタキシャル成長されてなる多重量子井戸構
造からなる活性層9が構成されている。
【0025】活性層9の上には、ドナ−濃度3×1017
cm-3、層厚0.1μmのn型ZnS0.06Se0.94光ガ
イド層10、ドナ−濃度5×1017cm-3、層厚0.7
μmのn型Mg0.15Zn0.850.3Se0.7クラッド層1
1、及び、ドナ−濃度3×1018cm-3、層厚600Å
のn型ZnSeコンタクト層12がこの順序にエピタキ
シャル成長されている。
【0026】13は、コンタクト層12上に形成された
Inからなるn型側電極、14は、基板1の下面に形成
されたAuからなるp型側電極である。
【0027】このように本半導体装置では、低抵抗化層
2の中に、高濃度層4を、p型GaAs基板1との界面
近傍だけでなく、この他にも、所定距離離間させて複数
の位置に配置する。
【0028】斯る半導体装置の一製造工程を簡単に説明
する。尚、図2は、この実施形態で用いられるMBE
(分子線エピタキシ−)装置の模式構成図である。
【0029】図2中、21は真空容器、22は図示しな
い真空ポンプに接続され真空容器21内を真空排気する
ための排気口、23は真空容器内に設置された基板1を
支持し、該基板1を加熱して所望の結晶成長温度に保持
するための基板ホルダーである。24、25、26、2
7は真空容器21内に設置された上記基板1表面上に分
子線を照射するための、高純度のZn(亜鉛)、Se
(セレン)、ZnS(硫化亜鉛)、Mg(マグネシウ
ム)がそれぞれ格納された分子線源としてのセル、28
は上記分子線と同時に基板1表面上にp型ド−パント用
ガスを照射するための真空容器21内に設置されたプラ
ズマドーピング法用窒素セル、29は上記分子線と同時
に基板1表面上にn型ド−パント用分子線を照射するた
めの高純度のZnCl2が格納された分子線源としての
塩素セルである。
【0030】以下、この装置を用いた上記半導体レーザ
の製造方法の一例を示す。尚、従来と異なる点は、高濃
度層4を含有する低抵抗化層2の製造方法のみであるの
で、この点のみを詳細に述べる。
【0031】最初に、基板1としてp型GaAs半導体
を基板ホルダー23に装着した後、真空容器21内を好
ましくは10-9torr程度の高真空になるまで排気す
る。
【0032】次に、基板1を600℃程度まで昇温し、
基板1表面に形成された自然酸化膜を除去する。
【0033】その後、基板1を結晶成長温度(基板温
度)260℃に降温し、この温度に保持した状態で、そ
れぞれ所定の温度に加熱されたセル24、25、26、
27から、それぞれZnからなる分子線、Seからなる
分子線、ZnとSからなる分子線、Mgからなる分子線
を便宜出射すると共に、p型ド−パントとしては、窒素
分子(N2)が内蔵されたガスボンベ(図示せず)に連
結された上記窒素セル28にて窒素分子を高周波電力1
40Wの条件下でプラズマ化した窒素プラズマガスを照
射し、n型ド−パントとしては、塩素セル29からのC
lからなる分子線を照射する。
【0034】上記低抵抗化層2のp型ZnSe結晶膜3
a、p型ZnSe結晶膜3bは、上記各セル24、2
5、28から、1.2×10-7torrのZnからなる
分子線、1.8×10-7torrのSeからなる分子
線、及び1×10-6torrの窒素プラズマガスを同時
に照射して形成される。本実施形態では、Znからなる
分子線とSeからなる分子線をそれぞれ異なるセル2
4、25から照射したが、高純度のZnSe結晶を格納
した単一のセルからZnとSeの両方の分子線を同時に
照射することによっても、ZnSe結晶膜を形成するこ
とができる。
【0035】一方、本実施形態では高濃度層4は、Se
からなる分子線の照射を停止しつつ、Znの蒸発を押さ
えるために1.2×10-7torrのZnからなる分子
線を照射すると共に、1×10-6torrの窒素プラズ
マガスを照射して形成した。即ち、本実施形態では、高
濃度層4の成膜時にZnSe結晶の成長は行わず、窒素
ドーピングのみを行うので、本実施形態における高濃度
層4は、所謂デルタド−プ膜となっている。但し、本発
明はデルタド−プに限るものではない。
【0036】斯る装置における高濃度層4の形成は、例
えば容量−電圧特性の測定により確認できる。図3は、
一例としてSeの供給を停止しつつZn分子線と窒素プ
ラズマガスとを10分間照射して形成した高濃度層(窒
素デルタド−プ膜)4のアクセプタ濃度プロファイルで
ある。
【0037】この図3から、このように形成した窒素デ
ルタド−プ膜4のアクセプタ濃度は、1.2×1019
-3と高濃度にできることが判る。しかも、上記プロフ
ァイルが疑似ガウス分布近似であることから、この窒素
デルタド−プ膜4の面密度が6×1012cm-2の高アク
セプタ濃度であることが判る。
【0038】このことから、窒素のド−プは膜厚が大き
い場合、アクセプタ濃度を1×10 18cm-3より高濃度
にすることは困難であるが、膜厚が小さい場合には高ア
クセプタ濃度にできることが判る。
【0039】このように、窒素のド−プはド−プ領域の
幅を小さくすることにより、高アクセプタ濃度にでき
る。ところで、上述では理想的には単原子層からなる窒
素デルタド−プ膜を例に示したが、これより幅広の超薄
膜である高濃度層4を用いることもできる。
【0040】また、高濃度層4は、低抵抗化層2のp型
ZnSe結晶膜3a、p型ZnSe結晶膜3bとの格子
定数差が殆ど無く、且つ超薄膜であるために、低抵抗化
層2での転位等の結晶欠陥の発生は殆ど無い。更に、低
抵抗化層2上に順次形成される半導体層5〜12も格子
定数差が殆ど無いので、転位等の結晶欠陥の殆ど無い高
品質な結晶層である。特に、多重量子井戸活性層9のバ
リア層7とウェル層8は極薄膜であるので、これらの層
7、8の格子定数は所定の範囲内で異なるように設定し
ても、転位等の結晶欠陥は発生しない。従って、本半導
体レーザは、結晶性が非常に良好な半導体により構成さ
れている。
【0041】上記半導体レーザでは、良オ−ミック接触
が得られる従来周知のIn電極13、Au電極14をそ
れぞれn型ZnSe層12、p型GaAs基板1に対し
て用いるので、n型ZnSe層12とIn電極13間、
p型GaAs基板1とAu電極14間に生じる抵抗の増
大は抑制されている。しかも、p型GaAs基板1に単
純にp型ZnSe層を成長しただけでは、これらの界面
近傍に厚い空乏層が形成されるために、p型GaAs基
板1とp型ZnSe層間の抵抗が極めて高くなるが、本
装置では低抵抗化層2を備えるので、p型GaAs基板
1とp型Mg0. 15Zn0.850.3Se0.7クラッド層5間
の抵抗も低減される。
【0042】以下に、本発明で用いる低抵抗化層2によ
る抵抗低減のメカニズムを説明する。
【0043】図4は、上記半導体レーザの基板1と低抵
抗化層2との界面近傍における模式バンド構造図であ
る。
【0044】この図4から判るように、各高濃度層4で
の価電子帯頂上は、ゼロバイアス時のフェルミ準位より
高く、その結果、縮退する。
【0045】この縮退により、p型GaAs基板1に隣
接する高濃度層4で正孔が局在化するので、この隣接す
る高濃度層4からp型GaAs基板1と低抵抗化層2の
間に生じる空乏層側に正孔が供給される。従って、この
空乏層の幅を小さくできる。
【0046】しかも、この構造に電界が印加(装置動
作)されると、p型GaAs基板1と低抵抗化層2の間
に生じる空乏層は高抵抗であるので、印加された電界が
集中し、この空乏層でのエネルギーバンドが極端に曲が
る。これにより、p型GaAs基板1に隣接する高濃度
層4での上記局在化した正孔の波動関数がp型GaAs
基板1にしみだすように変化する。
【0047】このように、高濃度層4の存在により、p
型GaAs基板1と低抵抗化層2との界面近傍に生じる
空乏層幅が小さくなるばかりでなく、電界印加によりエ
ネルギーバンドが極端に曲がるので、p型GaAs基板
1から低抵抗化層2への正孔のトンネル確率(トンネル
電流)が更に増大し、よって装置抵抗が著しく低減され
る。
【0048】加えて、上記p型GaAs基板1に隣接す
る高濃度層4の他、互いに所定距離離間する複数の高濃
度層4は、隣接する高濃度層4の正孔の波動関数が重な
るように前記所定距離離間(好ましくは100Å以下)
が設定されているので、低抵抗化層2中での抵抗が低減
される。しかも、p型GaAs基板1と低抵抗化層2と
の界面近傍に生じる空乏層の幅を小さくする効果があ
る。これらの結果、装置抵抗が更に低減される。
【0049】図5は、上記p型GaAs基板1に隣接す
るp型ZnSe膜3aの膜厚tと装置の特性接触抵抗の
関係を示す計算結果である。
【0050】この図5から、一般に接触抵抗は10-4Ω
cm2程度以下であるのが好ましいので、上記隣接する
p型ZnSe膜3aの好ましい膜厚は、典型的には23
Å以下がよい。
【0051】尚、上述では、窒素のプラズマドーピング
法を用いたが、窒素のガスドーピング法でも同様にでき
る。
【0052】また、上述では、p型ZnSe結晶からな
る低抵抗化層2を用いたが、p型MgZnSSe結晶や
p型ZnSSeTe結晶等のZnとSeを含むp型II
−VI族化合物半導体からなる低抵抗化層2を用いても
よい。
【0053】尚、上述では、低抵抗化層2は、複数の高
濃度層4を有したが、p型基板1との界面近傍にp型高
濃度層4を少なくとも一層有すれば、効果が得られる。
【0054】さらに、上述では、p型基板1の材料とし
てGaAsを用いたが、GaP、InP、Ge、又はS
i等を用いてもよい。
【0055】加えて、上記一実施形態は、半導体レーザ
について説明したが、発光ダイオードなどの他の半導体
装置にも便宜用いることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明の半導体装置は、p型半導体基板
上にZnとSeを含むII−VI族化合物半導体からな
るp型半導体層を備える半導体装置であって、前記p型
半導体層は、前記p型半導体基板との界面近傍に該p型
半導体層よりアクセプタ濃度が高い高濃度層を有する。
この高アクセプタ濃度の高濃度層は容易に形成可能であ
り、またこの膜厚は高精度に制御する必要もないので、
容易に且つ再現性よく製造が可能である。
【0057】そして、高アクセプタ濃度の高濃度層での
価電子帯頂上は、ゼロバイアス時のフェルミ準位より高
く、縮退させることができる。
【0058】この縮退により、高濃度層で正孔が局在化
するので、この高濃度層からp型半導体基板とp型半導
体層の間に生じる空乏層側に正孔が供給される。従っ
て、この空乏層の幅を小さくできる。
【0059】しかも、この構造に電界が印加(装置動
作)されると、p型半導体基板とp型半導体層の間に生
じる空乏層は高抵抗であるので、印加された電界が集中
し、この空乏層におけるエネルギーバンドが極端に曲が
り、これにより、高濃度層での上記局在化した正孔の波
動関数がp型半導体基板にしみだすように変化する。
【0060】以上の結果、高濃度層の存在により空乏層
幅が小さくなるばかりでなく、電界印加によりエネルギ
ーバンドが極端に曲がるので、p型半導体基板からp型
半導体層への正孔のトンネル確率(トンネル電流)が更
に増大し、よってp型半導体基板とp型半導体層との界
面近傍における抵抗を著しく低減できる。
【0061】斯る構成では、p型半導体基板と高濃度層
の格子定数差が殆ど無いように設定可能であるので、結
晶性の良好なp型半導体層と高濃度層を得ることができ
る。
【0062】また、前記p型半導体基板と前記高濃度層
との距離が23Å以下である場合、接触抵抗が非常に好
ましい値になる。
【0063】更に、前記高濃度層が超薄膜である場合、
窒素を容易に高濃度にできるので、アクセプタ濃度を容
易に高めることができる。特に、前記高濃度層が窒素の
デルタド−プ膜である場合、より高濃度にド−プできる
ので、アクセプタ濃度を容易により高めることができ
る。
【0064】また、前記p型半導体層は、前記p型半導
体基板との界面近傍の他に該p型半導体層よりアクセプ
タ濃度が高い高濃度層を有する場合、複数の高濃度層
は、隣接する高濃度層の正孔の波動関数が重なるように
前記所定距離離間を設定できるので、装置抵抗を更に低
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる半導体レーザの断
面模式図である。
【図2】上記半導体レーザを製造するのに用いたMBE
装置を示す模式構造図である。
【図3】窒素デルタド−プ膜のアクセプタ濃度のプロフ
ァイルを示す図である。
【図4】上記半導体レーザの基板と低抵抗化層との界面
近傍における模式バンド図である。
【図5】上記基板とそれに隣接する高濃度層との距離と
特性接触抵抗の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 p型GaAs基板(p型半導体基板) 2 低抵抗化層 3a p型ZnSe結晶膜(p型半導体層) 3b p型ZnSe結晶膜(p型半導体層) 3 p型ZnSe結晶層(p型半導体層) 4 p型高濃度層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型半導体基板上にZnとSeを含むI
    I−VI族化合物半導体からなるp型半導体層を備える
    半導体装置であって、前記p型半導体層は、前記p型半
    導体基板との界面近傍に該p型半導体層よりアクセプタ
    濃度が高い高濃度層を有することを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 前記高濃度層は、高濃度の窒素を含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記p型半導体基板と前記高濃度層との
    距離が23Å以下であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記p型半導体層は、前記p型半導体基
    板との界面近傍の他に該p型半導体層よりアクセプタ濃
    度が高い高濃度層を有することを特徴とする請求項1、
    2、又は3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記高濃度層は、超薄膜であることを特
    徴とする請求項1、2、3、又は4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記高濃度層は、窒素のデルタド−プ膜
    であることを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記p型半導体層は、ZnSe、ZnS
    Se、ZnSSeTe、MgZnSSe、ZnCdSS
    e、又はBeMgZnSeからなることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5、又は6記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記p型半導体基板は、GaAs、Ga
    P、InP、Ge、又はSiであることを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5、6、又は7記載の半導体装
    置。
JP24063496A 1996-09-11 1996-09-11 半導体装置 Pending JPH1093195A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007266428A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Sanyo Electric Co Ltd 酸化物半導体素子およびその製造方法

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