JPH1091960A - データ記録装置およびデータ記録方法 - Google Patents

データ記録装置およびデータ記録方法

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JPH1091960A
JPH1091960A JP24588096A JP24588096A JPH1091960A JP H1091960 A JPH1091960 A JP H1091960A JP 24588096 A JP24588096 A JP 24588096A JP 24588096 A JP24588096 A JP 24588096A JP H1091960 A JPH1091960 A JP H1091960A
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雅明 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化および低コスト化を図る。 【解決手段】 相変化ディスクに記録する変調データに
対応する記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下が
りエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手
段に対して、変調データの並びに対応するアドレスを与
えることにより、遅延量を読み出し、その遅延量にした
がって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下が
りエッジを遅延することで、記録補償が施される。この
場合において、データの立ち上がりエッジおよび立ち下
がりエッジが、ANDゲート31乃至34,NORゲー
ト35、および36で検出され、記憶手段には、データ
の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出され
たときのみ、DFF(Dフリップフロップ)116から
アドレスが与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ記録装置お
よびデータ記録方法に関し、特に、例えば、相変化ディ
スクなどの記録媒体にマークなどを形成することによっ
て、データを記録する場合に用いて好適なデータ記録装
置およびデータ記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】次世代の高密度記録媒体として、相変化
ディスクが注目されている。相変化ディスクへの情報の
記録は、図15に示すように、所定の融点以上(例え
ば、600度程度)に加熱して急冷するとアモルファス
状態となり、また、融点以下(例えば、400度程度)
に加熱して徐々に冷却すると再結晶化する記録膜の性質
(相変化)を利用して行われ、情報の再生は、アモルフ
ァスと結晶とで異なる光の反射率を利用して行われる。
ここで、アモルファスまたは結晶部分は、通常、マーク
またはスペースとそれぞれ呼ばれ、従って、相変化ディ
スクへの情報の記録は、そこに情報に対応するマークと
スペースが形成されることによって行われるということ
ができる。
【0003】ところで、例えば、ミニディスク(商標)
などに代表される光磁気ディスクに対しては、磁界変調
方式によってダイレクトオーバライトが可能であるが、
高速な記録、再生が困難となる。一方、光変調方式によ
れば、高速な記録、再生を行うことが可能であるが、ダ
イレクトオーバライトを実現するには、特殊な記録膜を
用いる必要がある。
【0004】これに対して、相変化ディスクでは、図1
6に示すように、レーザ光を、中パワー(消去レベル)
と高パワー(記録レベル)とに切り換えながらマークと
スペースを形成することで、既に記録されているデータ
の消去と、新たなデータの記録とを同時に行うダイレク
トオーバライトを、容易に実現することができる。な
お、データの再生は、記録膜が相変化を起こさない程度
の低パワー(再生レベル)のレーザ光を照射することに
よって行われる。即ち、アモルファスであるマークの反
射率は低く、結晶であるスペースの反射率は高いので、
レーザ光を照射することによって得られる反射光の光量
に基づいて、データの再生が行われる。
【0005】相変化ディスクには、上述したように、容
易にダイレクトオーバライトを行うことができる他、光
磁気ディスクと比較して、(1)ピックアップ(光ピッ
クアップ)の構造が簡単、(2)再生信号が大きく、C
/Nが高い、(3)記録層の熱伝導度が小さく、消去動
作温度が高いため、隣接トラックのマークどうしが影響
を及ぼしあいにくく、トラックの高密度化が可能、
(4)データの再生を、反射率の違いだけでなく、反射
光の位相差を利用して行うことにより、微小なマークの
信号強度を大きくすることができる、などの高密度化に
つながる利点がある。
【0006】なお、相変化ディスクへのデータの記録
は、純粋な熱記録であり、従って、高密度記録を実現す
るためには、データの記録、消去を行うときの熱の管理
が最も重要となる。
【0007】相変化ディスクに対するデータの記録方式
としては、例えば、様々な長さのマークおよびスペース
を形成することにより、その両方の長さに対して情報を
割り当てるマークエッジ記録方式がある。このマークエ
ッジ記録方式によれば、比較的長いマークを形成するた
めに、記録レベルのレーザ光が長時間照射される場合が
あるが、この場合、記録膜の蓄熱効果により、マークの
後半部分ほど、ディスク半径方向の幅が太くなった、涙
型のマークが形成される。このような涙型のマークを再
生すると、その終端部分のエッジが、理想的な位置から
ずれるため、エラーレートが増加する。
【0008】そこで、マークの後半部分において、半径
方向の幅が広がらないように、レーザ光を発するレーザ
ダイオードなどの発光手段を、マルチパルスで駆動する
ことにより、マークの後半部分で照射光量を弱くする記
録方式Aがある。
【0009】この記録方式Aによれば、図17(A)に
示すように、1クロック(データレート)に対応するパ
ルス幅をTとするとき、長さがnTのマーク(但し、n
は整数)は、次式で示される信号Aによってレーザダイ
オードを駆動することにより形成される(以下、適宜、
レーザダイオードなどの発光手段を駆動するための信号
を記録パルスという)。
【0010】 A=1.5M+(n-2)(0.5S+0.5M)+0.5S・・・(1) 但し、Mは、長さTのHレベルを意味し、Sは、長さT
のLレベルを意味する(MをLレベルに対応させ、Sを
Hレベルに対応させても良い)。
【0011】従って、データ(図17(B))が、例え
ば、2Mである場合、即ち、n=2の場合、式(1)か
ら、1.5M+0.5Sの記録パルスA(1.5TのH
レベル(記録レベル)と0.5TのLレベル(消去レベ
ル))によって、レーザダイオードが駆動される(図1
7(C))。また、データ(図17(B))が、例え
ば、3Mである場合、即ち、n=3の場合、1.5M+
0.5S+0.5M+0.5Sの記録パルスAによっ
て、レーザダイオードが駆動される(図17(C))。
さらに、データ(図17(B))が、例えば、5Mであ
る場合、即ち、n=5の場合、1.5M+3(0.5S
+0.5M)+0.5S(=1.5M+0.5S+0.
5M+0.5S+0.5M+0.5S+0.5M+0.
5S)の記録パルスAによって、レーザダイオードが駆
動される(図17(C))。
【0012】なお、記録方式Aにおいて(後述する記録
方式Bについても同様)、データのnSの部分について
の記録パルスAは、そのままnSとされる。
【0013】しかしながら、記録方式Aでは、マークの
後半部分で照射光量が弱くなるため、特に、記録時の線
速度が高速である場合には、その終端部分のエッジが熱
的に不安定になることがあった。
【0014】そこで、例えば、「相変化ディスク用高速
記録レート・高密度記録方式の検討」、古宮 他、テレ
ビジョン学会記述報告、ITE Technical Report Vol.17,
No.79,PP.7-12,VIR'93-83,(Dec.1993)(以下、文献1と
いう)や、特開平6−295440号公報(以下、文献
2という)、特開平7−129959号公報(以下、文
献3という)などには、マークの終端部分に、ある程度
の光量を照射する記録方式Bが開示されている。
【0015】この記録方式Bによれば、長さがnTのマ
ークが、次式で示される記録パルスBによってレーザダ
イオードを駆動することにより形成される。
【0016】 A=1.0M+(n-2)(0.5S+0.5M)+0.5M+0.5S・・・(2)
【0017】従って、データ(図17(B))が、例え
ば、2Mである場合、即ち、n=2の場合、式(2)か
ら、1.0M+0.5M+0.5S=1.5M+0.5
Sの記録パルスBによって、レーザダイオードが駆動さ
れる(図17(D))。また、データ(図17(B))
が、例えば、3Mである場合、即ち、n=3の場合、
1.0M+0.5S+0.5M+0.5M+0.5S=
1.0M+0.5S+1.0M+0.5Sの記録パルス
Bによって、レーザダイオードが駆動される(図17
(D))。さらに、データ(図17(B))が、例え
ば、5Mである場合、即ち、n=5の場合、1.0M+
3(0.5S+0.5M)+0.5M+0.5S(=
1.0M+0.5S+0.5M+0.5S+0.5M+
0.5S+1.0M+0.5S)の記録パルスBによっ
て、レーザダイオードが駆動される(図17(D))。
【0018】しかしながら、記録方式Bによる場合にお
いても、例えば、2Tや3Tなどの短いマークやスペー
スが形成される部分、特に、短いスペースを挟むマーク
どうしの間では、熱干渉が生じ、そのエッジの位置が、
理想的な位置からずれ、これにより、エラーレートが増
加する課題があった。
【0019】そこで、上述の文献1および3などでは、
短いマークおよびスペースに対応するデータの記録パル
スについては、その始端部分のエッジと、終端部分のエ
ッジの位置を変化させることにより、熱干渉などに起因
するエッジの位置ずれを補償して記録を行う方法が開示
されている。
【0020】図18は、そのような補償を行う、従来の
記録補償回路の一例の構成を示している。
【0021】始端パルスジェネレータ201、ゲートジ
ェネレータ202、終端パルスジェネレータ203、お
よびマーク/スペース長検出器204には、記録すべき
情報を変調した変調データ(図17(B))が供給され
るようになされている。
【0022】ここで、変調データは、例えば、(1,
7)RLL(Run Length Limited)とNRZI(Non Re
turn to Zero Inverted)とを組み合わせて、情報を変
調することにより得られるものであり、従って、変調デ
ータには、孤立した反転は存在しない。また、その最小
反転幅または最大反転幅は、それぞれ2または8である
(従って、この場合、式(2)におけるnは、2乃至8
の範囲の値となる)。
【0023】始端パルスジェネレータ201では、変調
データの立ち上がりエッジから0.5Tだけ遅れた位置
から立ち上がる、パルス幅が1Tの始端パルス(式
(2)における右辺の第1項1.0Mに対応するパル
ス)が生成され、ディレイライン207を介して、OR
ゲート210に供給される。
【0024】また、ゲートジェネレータ202では、変
調データから、式(2)におけるnに対応するパルス幅
のゲート信号が生成され、ANDゲート209の一方の
入力端子に供給される。ANDゲート209の他方の入
力端子にはクロック(図17(A))が供給されてお
り、ANDゲート209では、クロックとゲート信号と
の論理積が演算される。これにより、ANDゲート20
9においては、バーストパルス(式(2)における右辺
の第2項(n−2)(0.5S+0.5M)から、最後
の0.5Mを除いたものに対応するパルス)が生成さ
れ、ORゲート210に供給される。
【0025】さらに、終端パルスジェネレータ203で
は、変調データの立ち下がりエッジの位置で立ち下が
る、パルス幅が1Tの終端パルス(式(2)における右
辺の第2項(n−2)(0.5S+0.5M)の最後の
0.5Mと、第3項0.5Mとをあわせたものに対応す
るパルス)が生成され、ディレイライン208を介し
て、ORゲート210に供給される。
【0026】ORゲート210では、始端パルス、バー
ストパルス、および終端パルスの論理和が演算され、こ
れにより、式(2)で与えられる記録パルスB(図17
(D))が生成されて出力される。
【0027】一方、マーク/スペース長検出器204で
は、変調データに対応するマークおよびスペースの長さ
が検出され、セレクタ205および206に供給され
る。セレクタ205または206では、マーク/スペー
ス長検出器204からのマークおよびスペースの長さに
基づいて、始端パルスまたは終端パルスを遅延する遅延
量が決定され、ディレイライン207または208にそ
れぞれ供給される。
【0028】ディレイライン207または208それぞ
れでは、始端パルスまたは終端パルスが、セレクタ20
5または206から供給される遅延量だけ遅延されて出
力される。
【0029】以上のようにして、特に、短いマークおよ
びスペースに対応するデータに対応する記録パルスにつ
いては、その始端部分のエッジと、終端部分のエッジの
位置が変化され、これにより、熱干渉などに起因するエ
ッジの位置ずれの記録補償が行われる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図18に示
したような記録補償回路を実現する場合、セレクタ20
5および206には、例えば、種々の遅延量を記憶させ
たRAM(Random Access Memory)などを用い、このR
AMに、マーク/スペース長検出器204からのマーク
およびスペースの長さを、アドレスとして与えること
で、対応する遅延量を読み出し、ディレイライン20
7,208に供給することが考えられる。
【0031】しかしながら、この場合、そのRAMとし
ては、少なくともデータレートに対応する速度で動作す
るものが必要となり、装置が高コスト化、大型化する課
題があった。
【0032】即ち、RAMは、一般に、その動作速度が
速いものほど高価で、また、高速なRAMを用いる場
合、装置の設計をシビアに行う必要あり、その設計に要
するコストが高くなる。さらに、高速なRAMは、安価
なCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconducto
r)で製造することが困難であり、このため、例えば、
えCL(Emitter-Coupled Logic)構成のものを用いる
必要が生じる。そして、ECLのRAMでは、記録補償
回路を、例えば、IC(Integrated Curcuit)化する場
合に、そのICに内蔵させることが困難となり、装置が
大型化することになる。
【0033】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、装置の小型化および低コスト化を図るこ
とができるようにするものである。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のデータ
記録装置は、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち
下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記
憶手段と、データの並びに対応するアドレスを記憶手段
に与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段
と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記
録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを
遅延する遅延手段と、データの立ち上がりエッジおよび
立ち下がりエッジを検出する検出手段とを備え、読み出
し手段が、検出手段によりデータの立ち上がりエッジま
たは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレス
を記憶手段に与えることを特徴とする。
【0035】請求項4に記載のデータ記録方法は、デー
タ記録装置が、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立
ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している
記憶手段と、データの並びに対応するアドレスを記憶手
段に与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段
と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記
録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを
遅延する遅延手段と、データの立ち上がりエッジおよび
立ち下がりエッジを検出する検出手段とを備え、読み出
し手段に、検出手段によりデータの立ち上がりエッジま
たは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレス
を記憶手段に与えさせることを特徴とする。
【0036】請求項1に記載のデータ記録装置において
は、記憶手段は、記録パルスの立ち上がりエッジおよび
立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶してお
り、読み出し手段は、データの並びに対応するアドレス
を記憶手段に与えることにより、遅延量を読み出すよう
になされている。遅延手段は、記憶手段から読み出され
た遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジ
および立ち下がりエッジを遅延し、検出手段は、データ
の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する
ようになされている。この場合において、読み出し手段
は、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立
ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶
手段に与えるようになされている。
【0037】請求項4に記載のデータ記録方法において
は、データ記録装置が、記録パルスの立ち上がりエッジ
および立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶
している記憶手段と、データの並びに対応するアドレス
を記憶手段に与えることにより、遅延量を読み出す読み
出し手段と、記憶手段から読み出された遅延量にしたが
って、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がり
エッジを遅延する遅延手段と、データの立ち上がりエッ
ジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段とを備え
ており、読み出し手段に、検出手段によりデータの立ち
上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたとき
のみ、アドレスを記憶手段に与えさせるようになされて
いる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0039】即ち、請求項1に記載のデータ記録装置
は、データに対応する記録パルスにしたがって、記録媒
体にマークを形成することにより、データを記録するデ
ータ記録装置であって、記録パルスの立ち上がりエッジ
および立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶
している記憶手段(例えば、図9に示すRAM15な
ど)と、データの並びに対応するアドレスを記憶手段に
与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段(例
えば、図9に示すセレクタ13およびコントローラ10
1など)と、記憶手段から読み出された遅延量にしたが
って、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がり
エッジを遅延する遅延手段(例えば、図9に示すプログ
ラマブルディレイライン17および18など)と、デー
タの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出す
る検出手段(例えば、図9に示すコントローラ101な
ど)とを備え、読み出し手段は、検出手段によりデータ
の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出され
たときのみ、アドレスを記憶手段に与えることを特徴と
する。
【0040】請求項2に記載のデータ記録装置は、記憶
手段が、記録パルスの立ち上がりエッジの位置を遅延す
る遅延量である立ち上がり遅延量を記憶している立ち上
がり遅延量記憶手段(例えば、図11に示すRAM15
Bなど)と、記録パルスの立ち下がりエッジの位置を遅
延する遅延量である立ち下がり遅延量を記憶している立
ち下がり遅延量記憶手段(例えば、図11に示すRAM
15Aなど)とを有し、読み出し手段が、検出手段によ
りデータの立ち上がりエッジが検出されたときのみ、ア
ドレスを立ち上がり遅延量記憶手段に与え、検出手段に
よりデータの立ち下がりエッジが検出されたときのみ、
アドレスを立ち下がり遅延量記憶手段に与えることを特
徴とする。
【0041】請求項4に記載のデータ記録方法は、デー
タに対応する記録パルスにしたがって、記録媒体にマー
クを形成することにより、データを記録するデータ記録
装置のデータ記録方法であって、データ記録装置が、記
録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの
位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段(例え
ば、図9に示すRAM15など)と、データの並びに対
応するアドレスを記憶手段に与えることにより、遅延量
を読み出す読み出し手段(例えば、図9に示すセレクタ
13およびコントローラ101など)と、記憶手段から
読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上
がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段
(例えば、図9に示すプログラマブルディレイライン1
7および18など)と、データの立ち上がりエッジおよ
び立ち下がりエッジを検出する検出手段(例えば、図9
に示すコントローラ101など)とを備え、読み出し手
段に、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは
立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記
憶手段に与えさせることを特徴とする。
【0042】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0043】図1は、本発明を適用したディスクドライ
ブの一実施の形態の構成を示している。
【0044】ディスク1は、例えば、前述したような相
変化ディスクで、スピンドルモータ2によって回転駆動
される。スピンドルモータ2は、スピンドルサーボ系を
構成しており、ディスク1を、例えば、CAV(Consta
nt Angular Velocity)方式やCLV(Constant Linear
Velocity)方式、あるいはMCAV(Modified CAV)
方式などで回転駆動する。
【0045】データの記録時においては、その記録すべ
きデータを、例えば、前述したように、(1,7)RL
LとNRZIとを組み合わせた変調方式により変調した
変調データが記録回路4に供給される。記録回路4で
は、その変調データに対応する記録パルスであって、記
録補償を施したものが生成され、ピックアップ3に供給
される。ピックアップ3は、その内蔵するレーザダイオ
ードなどの発光手段を、記録パルスにしたがって駆動す
る。これにより、ディスク1に対しては、記録パルスに
したがい、図16で説明したようなパワーのレーザ光が
照射され、記録回路4に入力されたデータに対応するマ
ークとスペースとが形成されることで、例えば、マーク
エッジ記録方式によりデータが記録される。
【0046】一方、データの再生時においては、ピック
アップ3において、ディスク1に対して、再生レベルの
レーザ光が照射され、その反射光が受光される。さら
に、ピックアップ3では、受光された反射光が光電変換
され、その結果得られるRF(Radio Frequency)信号
が再生回路5に供給される。再生回路5では、RF信号
に所定の処理が施され、変調データが再生されて出力さ
れる。この変調データは、図示せぬ復調回路において復
調され、元のデータとされる。
【0047】次に、図2を参照して、図1の記録回路4
における記録補償について説明する。
【0048】図2は、図17と同様の波形図であり、前
述したように、式(1)または(2)によって表現され
る記録方式AまたはBによれば、図2(A)に示すよう
なクロックの下で、同図(B)に示すような変調データ
が与えられた場合、同図(C)または(D)に示すよう
な記録パルスAまたはBがそれぞれ生成される。
【0049】記録回路4は、図2(C)において点線で
示すように、記録方式Aによる記録パルスAを構成する
始端パルスまたは終端パルスそれぞれの立ち上がりエッ
ジまたは立ち下がりエッジの位置を変化させることによ
り、それらのパルス幅を変化させ、これにより、記録パ
ルスを、記録すべきデータの並び対応して変化させるよ
うになされている。あるいは、また、記録回路4は、図
2(D)において点線で示すように、記録方式Bによる
記録パルスBを構成する始端パルスまたは終端パルスそ
れぞれの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの位
置を変化させることにより、それらのパルス幅を変化さ
せ、これにより、記録パルスを、記録すべきデータの並
びに対応して変化させるようになされている。
【0050】以上のようにして、記録回路4では、記録
補償が施されるようになされている。
【0051】次に、図3は、図1の記録回路4の基本的
な構成例を示している。
【0052】マイコン(マイクロコンピュータ)11
は、各種の信号(CS,WR,OW,AB[7:0],
CLK,D[7:0]など)により、記録回路4を構成
する各ブロックを制御するようになされている。ここ
で、例えば、データD[7:0]という表記は、データ
Dの第0乃至第7ビットを意味する。従って、データD
が8ビットで構成される場合、データD[7:0]は、
データDそのものを表す。また、例えば、データD
[0]という表記は、データDの第0ビットを意味す
る。なお、第0ビットは、例えば、LSB(最下位ビッ
ト)を表すものとする。
【0053】即ち、マイコン11は、RAM15に対し
て、データD[7:0]の読み書きを行う場合、例え
ば、通常はLレベルになっているチップセレクト信号C
SをHレベルにするようになされている。また、マイコ
ン1は、RAM15にデータDを書き込む場合、または
データDを読み出す場合、ライト信号WRを、それぞれ
HまたはLレベルにするようになされている。さらに、
マイコン11は、ダイレクトオーバライトを行うかどう
か、即ち、変調データの記録を行うかどうかを示すオー
バライト信号OWを出力するようになされている。
【0054】また、マイコン11は、RAM15に対し
てデータを読み書きする場合、そのアドレスを指定する
ためのアドレス信号AB[7:0]を出力するようにな
されている。さらに、マイコン11は、記録回路4を構
成するブロックのうちの必要なものに、クロックCLK
を供給するようになされている。また、マイコン11
は、RAM15に書き込むべきデータD[7:0]を出
力するとともに、RAM15から読み出されたデータD
[7:0]を受信するようになされている。
【0055】なお、本実施の形態においては、例えば、
アドレス信号AB[7:0]およびデータD[7:0]
は8ビットの信号とされている。
【0056】コントローラ12には、マイコン11か
ら、チップセレクト信号CS、ライト信号WR、または
オーバライト信号OWが、その入力端子CSIN,WR
IN、またはOWINにそれぞれ供給されるようになさ
れている。さらに、コントローラ12には、シフタ14
が出力する、12ビットのデータAA[11:0]のう
ちの、第4乃至第7ビットで構成されるデータAA
[7:4]が、その入力端子D[3:0]に供給される
ようになされている。
【0057】コントローラ12は、そこに入力されるチ
ップセレクト信号CS、ライト信号WR、およびオーバ
ライト信号OWから、その出力端子OE,CS、または
WRそれぞれから出力すべき信号(以下、適宜、コント
ローラ12の出力端子OEから出力される信号をイネー
ブル信号OEという。また、その出力端子CS,WRか
ら出力される信号は、コントローラ12に入力されるチ
ップセレクト信号CS、ライト信号WRにそれぞれ対応
するので、これらの信号も、以下、適宜、それぞれチッ
プセレクト信号CS、ライト信号WRという)を生成し
て出力するようになされている。さらに、コントローラ
12は、シフタ14からのデータAA[7:4]に基づ
いて、変調データDATAの立ち上がりエッジまたは立
ち下がりエッジを検出し、そのタイミングで、例えば、
1クロックの間だけ、LレベルからHレベルになる立ち
上がりエッジ信号RISEまたはFALLを、その出力
端子RISEまたはFALLからそれぞれ出力するよう
になされている。
【0058】セレクタ13は、例えば、8ビットのセレ
クタで、そこには、マイコン11からオーバライト信号
OWとアドレス信号AB[7:0]が、その入力端子A
/BとB[7:0]それぞれに供給されるようになされ
ている。さらに、セレクタ13には、シフタ14が出力
するデータAA[11:0]のうちの、第0乃至第3ビ
ットAA[3:0]および第8乃至第11ビットAA
[11:8]で構成される8ビットのデータ(このデー
タも、アドレス信号AB[7:0]と同様に、RAM1
5の8ビットのアドレスとなるので、以下、適宜、アド
レス信号AB’[7:0]と表記する)が、その入力端
子A[7:0]に供給されるようになされている。
【0059】セレクタ13は、オーバライト信号OWが
LまたはHレベルのとき、アドレス信号AB[7:0]
またはAB’[7:0]をそれぞれ選択し、その出力端
子C[7:0]から、アドレス信号ADR[7:0]と
して出力するようになされている。
【0060】シフタ14は、例えば、12ビットのシフ
タで、そこには、変調データDATAとクロック(デー
タクロック)CLKが、入力端子DINとCLKそれぞ
れに供給されるようになされている。シフタ14は、1
2ビットのレジスタを内蔵しており、クロックCLKに
同期して、そのレジスタのLSBに、変調データDAT
Aを記憶させるとともに、そのレジスタの各ビットを、
1つ上位のビットにコピー、即ち、1ビットの左シフト
を行うようになされている。シフタ14が内蔵するレジ
スタの記憶値、即ち、12ビット単位のパラレルデータ
とされた変調データAA[11:0]は、第0乃至第3
ビットAA[3:0]、第4乃至第7ビットAA[7:
4]、および第8乃至第11ビットAA[11:8]に
分割され、上述したように、第0乃至第3ビットAA
[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:
8]はセレクタ13に供給され、第4乃至第7ビットA
A[7:4]はコントローラ12に供給されるようにな
されている。
【0061】なお、変調データAA[11:0]のうち
の第3ビットAA[3]は、マルチパルス発生器16に
も供給されるようになされている。
【0062】RAM15は、例えば、8ビットのアドレ
ス空間を有し、8ビットのデータを記憶するRAMで、
そこには、コントローラ12からチップセレクト信号C
Sまたはライト信号WRが、その入力端子CSまたはW
Rにそれぞれ供給されるようになされている。さらに、
RAM15には、セレクタ13からアドレス信号ADR
[7:0]が、その入力端子A[7:0]に供給される
ようになされてる。また、RAM15のデータ端子DI
Nには、マイコン11が出力するデータD[7:0]が
供給されるようになされている。
【0063】RAM15は、チップセレクト信号CSが
Hレベルで、かつライト信号WRがHレベルのとき、マ
イコン11が出力するデータD[7:0]を、アドレス
信号ADR[7:0]で表されるアドレスに記憶し、ま
た、チップセレクト信号CSがHレベルで、かつライト
信号WRがLレベルのとき、アドレス信号ADR[7:
0]で表されるアドレスから、データD[7:0]を読
み出し、データDO[7:0]として、その出力端子D
OUT[7:0]から出力するようになされている。
【0064】マルチパルス発生器16には、シフタ14
から12ビットの変調データAA[11:0]のうちの
第3ビットAA[3]が、その入力端子INDATAに
供給され、また、マイコン11からクロックCLKが、
その入力端子CLKに供給されるようになされている。
【0065】マルチパルス発生器16は、シフタ14か
ら順次供給される変調データの第3ビットAA[3]
と、マイコン11から供給されるクロックCLKに基づ
いて、終端パルスを形成するためのデータDATA1、
バーストパルスを形成するためのデータMP、および始
端パルスを形成するためのデータDATA2を生成し、
それぞれを、その出力端子Q1,MP,Q2から出力す
るようになされている。
【0066】プログラマブルディレイライン17または
18は、DFF19または20から供給される4ビット
のデータFALL_DATA[3:0]またはRISE
_DATA[3:0]にしたがって、データDATA1
またはDATA2をそれぞれ所定量yまたはxだけ遅延
し、遅延データDDATA1またはDDATA2とし
て、それぞれの出力端子OUTから出力するようになさ
れている。
【0067】DFF19または20は、RAM15から
出力されるデータDO[7:0]のうちの下位4ビット
DO[3:0]または上位4ビットDO[7:4]を、
コントローラ12から、その入力端子CLKに供給され
る立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち上がりエッ
ジ信号RISEのタイミングでラッチし、データFAL
L_DATA[3:0]またはRISE_DATA
[3:0]として、プログラマブルディレイライン17
または18にそれぞれ供給するようになされている。
【0068】記録信号発生器21は、プログラマブルデ
ィレイライン17または18それぞれから供給される遅
延データDDATA1またはDDATA2、およびマル
チパルス発生器16から供給されるデータMPを用いて
論理演算を行うことで、図2で説明したような記録パル
スを生成し、その出力端子RECから出力するようにな
されている。
【0069】ゲート回路22は、例えば、8ビットの3
ステートのゲートで、RAM15から読み出されるデー
タDO[7:0]を受信し、コントローラ12が出力す
るイネーブル信号OEが、LまたはHレベルのうちの、
例えばHレベルである場合のみ、その受信したデータD
O[7:0]を、データD[7:0]として、マイコン
11に供給するようになされている。
【0070】以上のように構成される記録回路4では、
マイコン11において、記録パルスを構成する始端パル
スの遅延量xおよび終端パルスの遅延量y(後述するよ
うに、これらの遅延量により、記録パルスを構成する始
端パルスまたは終端パルスの立ち上がりまたは立ち下が
りエッジの位置が変化され、これにより、それぞれのパ
ルス幅が変化される)としてのデータD[7:0]が、
ディスク1に形成されるマークやスペースの長さ、即
ち、変調データの並びごとに設定され、RAM15に供
給されて記憶される(このような処理が行われるモード
を、データ設定モードという)。そして、ダイレクトオ
ーバライト(記録時)においては、そのデータD[7:
0]に基づいて遅延が行われた記録パルスが生成される
(このような処理が行われるモードを、オーバライトモ
ードという)。
【0071】即ち、データ設定モードにおいては、マイ
コン11は、チップセレクト信号CSおよびライト信号
WRの両方をHレベルにし、オーバライト信号OWをL
レベルにする。
【0072】さらに、マイコン11は、各種の変調デー
タの並びに適した遅延量xまたはyに対応する4ビット
のデータRISE_DATA[3:0]またはFALL
_DATA[3:0]をそれぞれ設定し、データRIS
E_DATA[3:0]を上位4ビットとし、データF
ALL_DATA[3:0]を下位4ビットとする8ビ
ットのデータD[7:0]を生成する。
【0073】即ち、マイコン11では、例えば、変調デ
ータの中の、ある連続する12ビットに注目した場合
に、その上位4ビットと下位4ビットの合計8ビットに
基づいて、最適な遅延量としてのデータD[7:0]が
求められる。
【0074】このデータD[7:0]は、マイコン11
からRAM15に供給される。
【0075】なお、データD[7:0]は、例えば、あ
らかじめ実験などを行うことにより求めておき、図示せ
ぬROM(Read Only Memory)などに記憶させておくよ
うにするのが好ましい。この場合、マイコン11には、
データ設定モード時に、そのROMから、データD
[7:0]を読み出させるようにすれば良い。
【0076】マイコン11は、上述したように、変調デ
ータの中の、ある連続する12ビットに注目した場合
に、その上位4ビットと下位4ビットの合計8ビットで
構成されるデータAD1に基づいて、最適な遅延量とし
てのデータD[7:0]を得ると、その8ビットのデー
タAD1を、アドレス信号AB[7:0]として、セレ
クタ13に出力する。
【0077】上述したように、いまの場合、オーバライ
ト信号OWは、Lレベルであるから、セレクタ13にお
いては、入力端子B[7:0]に入力される、マイコン
11からのアドレス信号AB[7:0]が選択され、ア
ドレス信号ADR[7:0]として、RAM15に供給
される。
【0078】一方、コントローラ12は、Hレベルのチ
ップセレクト信号CSおよびライト信号WRと、Lレベ
ルのオーバライト信号OWを受信すると、Hレベルのチ
ップセレクト信号CSおよびライト信号WRを、RAM
15に出力する。
【0079】従って、RAM15においては、アドレス
信号ADR[7:0]が示すアドレスに、データD
[7:0]が記憶される。
【0080】以下、同様にして、RAM15には、ディ
スク1に形成されるマークおよびスペースの長さ、即
ち、記録される変調データに適したものに対応する各値
のデータD[7:0]が記憶される。
【0081】なお、RAM15に記憶されたデータD
[7:0]が正しいかどうかを確認するためなどに、あ
るアドレスADR[7:0]におけるデータD[7:
0]をRAM15から読み出す場合には、マイコン11
は、チップセレクト信号CSをHレベルにし、ライト信
号WRおよびオーバライト信号OWをLレベルにする。
さらに、マイコン11は、アドレスAB[7:0]をセ
レクタ13に出力する。この場合、コントローラ12
は、Hレベルのチップセレクト信号CSと、Lレベルの
ライト信号WRを、RAM15に出力するとともに、H
レベルのイネーブル信号OEを、ゲート回路22に出力
する。また、セレクタ13は、マイコン11からのアド
レスAB[7:0]を選択し、アドレス信号ADR
[7:0]としてRAM15に出力する。
【0082】RAM15は、Hレベルのチップセレクト
信号CS、Lレベルのライト信号WR、およびアドレス
信号ADR[7:0]を受信すると、上述したように、
アドレス信号ADR[7:0]に対応するアドレスか
ら、データD[7:0]を読み出し、データDO[7:
0]として、ゲート回路22に出力する。ゲート回路2
2は、上述したように、Hレベルのイネーブル信号OE
を受信すると、RAM15からのデータをマイコン11
に出力するから、これにより、RAM15から読み出さ
れたデータDO[7:0]は、マイコン11に供給され
る。
【0083】次に、オーバライトモード時においては、
マイコン11は、チップセレクト信号CSおよびオーバ
ライト信号OWをHレベルにし、ライト信号WRをLレ
ベルにする。
【0084】また、この場合、シフタ14には、クロッ
クCLKに同期した変調データDATAが供給される。
シフタ14は、クロックCLKのタイミングで、そこに
供給される変調データDATAを、その内蔵する12ビ
ットのレジスタのLSBに記憶するとともに、そのレジ
スタの記憶値をシフトし、その結果得られる12ビット
単位の変調データAA[11:0]を出力する。この1
2ビットの変調データAA[11:0]のうち、第0乃
至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11ビッ
トAA[11:8]はセレクタ13に、第3ビットAA
[3]はマルチパルス発生器16に、第4乃至第7ビッ
トAA[7:4]はコントローラ12に、それぞれ供給
される。
【0085】シフタ14が出力する変調データAA
[3:0]およびAA[11:8]は、8ビットのデー
タとしてまとめられ、これにより、例えば、変調データ
AA[3:0]、AA[11:8]の順で並べた8ビッ
トのデータ(アドレス信号)AB’[7:0]が構成さ
れ、セレクタ13の入力端子A[7:0]に供給され
る。
【0086】いまの場合、オーバライト信号OWはHレ
ベルであるから、セレクタ13では、その入力端子A
[7:0]に供給されるアドレス信号AB’[7:0]
が選択され、アドレス信号ADR[7:0]として、R
AM15に供給される。
【0087】一方、コントローラ12は、Hレベルのチ
ップセレクト信号CSと、Lレベルのライト信号WRを
受信すると、それらと同様のチップセレクト信号CSお
よびライト信号WRを、RAM15に出力する。
【0088】従って、この場合、RAM15において
は、アドレス信号ADR[7:0]に対応するアドレス
から、データD[7:0]が読み出され、データDO
[7:0]として出力される。即ち、この場合、記録し
ようとする変調データの並びに対応するデータDO
[7:0]が、RAM15から出力される。このデータ
DO[7:0]のうち、上位4ビットDO[7:4]は
DFF20に供給され、下位4ビットDO[3:0]は
DFF19に供給される。
【0089】また、コントローラ12は、変調データA
A[7:4]を受信すると、その変調データAA[7:
4]に基づいて、変調データの立ち上がりエッジおよび
立ち下がりエッジを検出する。即ち、本実施の形態で
は、変調データは、上述したように、(1,7)RLL
とNRZIとの組合せにより得られたものであるから、
孤立した反転が存在しない。このため、変調データの中
に立ち上がりエッジがあると、シフタ14において変調
データがシフトされていく過程の中で、AA[7]=
0,AA[6]=0,AA[5]=1,AA[4]=1
となる場合が必ず生じる。また、変調データの中に立ち
下がりエッジがあると、シフタ14において変調データ
がシフトされていく過程の中で、AA[7]=1,AA
[6]=1,AA[5]=0,AA[4]=0となる場
合が必ず生じる。
【0090】そこで、コントローラ12は、AA[7]
=0,AA[6]=0,AA[5]=1,AA[4]=
1を検出すると、立ち上がりエッジを検出したとして、
立ち上がりエッジ信号RISEを出力する。また、コン
トローラ12は、AA[7]=1,AA[6]=1,A
A[5]=0,AA[4]=0を検出すると、立ち下が
りエッジを検出したとして、立ち下がりエッジ信号FA
LLを出力する。
【0091】なお、変調データの最小反転幅が2でない
場合には、それに対応して、コントローラ12における
立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの検出方法を
変更する必要がある。
【0092】立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち
上がりエッジ信号RISEは、DFF19または20に
それぞれ出力される。DFF19または20は、立ち下
がりエッジ信号FALLまたは立ち上がりエッジ信号R
ISEのタイミングで、RAM15からのデータDO
[3:0]またはDO[7:4]をラッチし、データF
ALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA
[3:0]として、プログラマブルディレイライン17
または18にそれぞれ出力する。
【0093】一方、マルチパス発生器16は、シフタ1
4から供給されるデータAA[3]を変調データとして
順次受信し、その変調データから、データDATA1,
DATA2,MPを生成して、それぞれを、プログラマ
ブルディレイライン17,18、記録信号発生器21に
出力する。プログラマブルディレイライン17または1
8では、DFF19または20から供給される4ビット
のデータFALL_DATA[3:0]またはRISE
_DATA[3:0]にしたがって、データDATA1
またはDATA2がそれぞれ所定量yまたはxだけ遅延
され、遅延データDDATA1またはDDATA2とし
て、記録信号発生器21に供給される。記録信号発生器
21では、プログラマブルディレイライン17または1
8それぞれからの遅延データDDATA1またはDDA
TA2、およびマルチパルス発生器16からのデータM
Pに基づいて、記録パルスが生成されて出力される。
【0094】ここで、実際の回路では、シフタ14やR
AM15などの仕様(動作速度)によって、プログラマ
ブルディレイライン17または18に対して、変調デー
タ(ここでは、AA[3])の立ち下がりエッジまたは
立ち上がりエッジに対応するデータDATA1またはD
ATA2が入力されるタイミングと、データFALL_
DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:
0]が入力されるタイミングとの間にずれが生じる場合
がある。このような場合には、例えば、変調データAA
[3]が入力されるマルチパルス発生回路16の入力端
子INDATAの前段に、遅延回路などを設けるなどし
て、上述のタイミングどうしを一致させるようにする必
要がある。なお、これは、その他、例えば、シフタ14
からマルチパルス発生器16に供給する変調データを、
AA[3]ではなく、AA[2]やAA[4]にするこ
となどによっても可能である。
【0095】次に、図4は、図3のコントローラ12の
構成例を示している。
【0096】ANDゲート31には、変調データAA
[4]およびAA[5]が入力されるようになされてお
り、そこでは、両者のAND(論理積)が演算され、A
NDゲート33の一方の入力端子に入力される。また、
ANDゲート33の他方の入力端子には、NORゲート
35の出力が入力されるようになされており、ANDゲ
ート33では、ANDゲート31とNORゲート35と
の出力のANDが演算され、その演算結果が、立ち下が
りエッジ信号FALLとして出力される。NORゲート
35には、変調データAA[6]およびAA[7]が入
力されるようになされており、そこでは、両者のNOR
(論理和の否定)が演算される。
【0097】従って、AA[7]=1,AA[6]=
1,AA[5]=0,AA[4]=0のときのみ、AN
Dゲート33からは、Hレベル(1)の立ち下がりエッ
ジ信号(以下、単に、エッジ信号ともいう)FALLが
出力される。
【0098】また、ANDゲート32には、変調データ
AA[6]およびAA[7]が入力されるようになされ
ており、そこでは、両者のANDが演算され、ANDゲ
ート34の一方の入力端子に入力される。また、AND
ゲート34の他方の入力端子には、NORゲート36の
出力が入力されるようになされており、ANDゲート3
4では、ANDゲート32とNORゲート36との出力
のANDが演算され、その演算結果が、立ち上がりエッ
ジ信号RISEとして出力される。NORゲート36に
は、変調データAA[4]およびAA[5]が入力され
るようになされており、そこでは、両者のNORが演算
される。
【0099】従って、AA[7]=0,AA[6]=
0,AA[5]=1,AA[4]=1のときのみ、AN
Dゲート34からは、Hレベル(1)の立ち上がりエッ
ジ信号(以下、単に、エッジ信号ともいう)RISEが
出力される。
【0100】一方、マイコン11からのチップセレクト
信号CSは、ORゲート38の一方の入力端子およびA
NDゲート39の一方の入力端子に、オーバライト信号
OWは、ORゲート38の他方の入力端子およびインバ
ータ37に、ライト信号WRは、ANDゲート40の一
方の入力端子に、それぞれ入力されるようになされてい
る。
【0101】ORゲート38では、チップセレクト信号
CSとオーバライト信号OWとのOR(論理和)が演算
され、その演算結果が、チップセレクト信号CSとして
出力される。従って、コントローラ12が出力するチッ
プセレクト信号CSは、マイコン11が出力するチップ
セレクト信号CSまたはオーバライト信号OWのうちの
いずれか一方がHレベルのときHレベルとなり、その両
方がLレベルのときLレベルとなる。
【0102】また、インバータ37では、オーバライト
信号OWが反転され、ANDゲート39の他方の入力端
子と、ANDゲート40の他方の入力端子に供給され
る。ANDゲート39では、チップセレクト信号CS
と、インバータ37の出力とのANDが演算され、その
演算結果が、イネーブル信号OEとして出力される。従
って、イネーブル信号OEは、マイコン11が出力する
チップセレクト信号がHレベルで、オーバライト信号O
WがLレベルのときにのみHレベルとなり、それ以外の
ときはLレベルとなる。
【0103】ANDゲート40では、インバータ37の
出力と、ライト信号WRとのANDが演算され、その演
算結果が、ライト信号WRとして出力される。従って、
コントローラ12が出力するライト信号WRは、マイコ
ン11が出力するオーバライト信号OWがLレベルで、
ライト信号WRがHレベルのときのみHレベルとなり、
それ以外のときはLレベルとなる。
【0104】図5は、図3のマルチパルス発生器16の
構成例を示している。
【0105】変調データAA[3]であるデータDAT
Aは、DFF51に供給され、そこで、クロックCLK
のタイミング(クロックCLKの、例えば、立ち上がり
エッジのタイミングなど)でラッチされて、DFF52
および53に供給される。また、DFF51は、ラッチ
したデータDATAの反転出力(/Q)を、ANDゲー
ト57の一方の入力端子に供給する。
【0106】DFF53は、インバータ55の出力のタ
イミング(インバータ55の出力の、例えば、立ち上が
りエッジのタイミングなど)で、DFF51の出力をラ
ッチするようになされており、また、インバータ55に
は、クロックCLKが供給されるようになされている。
従って、DFF53では、後述するDFF52がラッチ
したデータより半クロックだけ時間的に先行するデータ
がラッチされる。この半クロックだけ進んだデータは、
データDATA1として出力される。
【0107】一方、DFF52では、DFF51の出力
が、クロックCLKのタイミングでラッチされ、データ
DATA2として出力されるとともに、DFF54、A
NDゲート56の一方の入力端子、およびANDゲート
57の他方の入力端子に供給される。DFF54でも、
DFF52の出力が、クロックCLKのタイミングでラ
ッチされ、その反転出力が、ANDゲート56の他方の
入力端子に供給される。
【0108】ANDゲート56では、DFF52の出力
と、DFF54の反転出力とのANDが演算され、OR
ゲート58に供給される。また、ANDゲート57で
は、DFF51の反転出力と、DFF52の出力とのA
NDが演算され、これも、ORゲート58に供給され
る。
【0109】ORゲート58には、ANDゲート56お
よび57の出力の他、クロックCLKが供給されてお
り、そこでは、これらのORが演算され、その演算結果
が、データMPとして出力される。
【0110】図6は、図3の記録信号発生器21の構成
例を示している。
【0111】プログラマブルディレイライン17または
18それぞれからのデータDDATA1またはDDAT
A2は、いずれも、ANDゲート61に入力されるよう
になされており、ANDゲート61では、データDDA
TA1とDDATA2とのANDが演算されて、AND
ゲート62の一方の入力端子に供給される。ANDゲー
ト62の他方の入力端子には、データMPが入力される
ようになされており、ANDゲート62では、ANDゲ
ート61の出力と、データMPとのANDが演算され、
その演算結果が、記録パルスとして出力される。
【0112】次に、図7および図8を参照して、図3の
マルチパルス発生器16、プログラマブルディレイライ
ン17,18、および記録信号発生器21の部分の処理
について、さらに説明する。
【0113】なお、図7は、図5に示したマルチパルス
発生器16、および図6に示した記録信号発生器21
に、プログラマブルディレイライン17と18を加えて
図示したものであり、図8は、その各部の信号の波形を
示している。
【0114】マイコン11(図3)からのクロックCL
K(図8(A))は、DFF51,52,54、インバ
ータ55、ORゲート58に供給されている。また、変
調データAA[3]は、DFF51に供給されており、
このDFF51、さらには、DFF52,54におい
て、クロックCLKの立ち上がりエッジのタイミング
で、順次ラッチされる。
【0115】ここで、kを時間に対応する変数とし、D
FF52のラッチ出力(Q)をDATA[k]と表すこ
とにする。この場合、DFF51に供給される変調デー
タAA[3]はデータDATA[k+2]と、DFF5
1のラッチ出力はデータDATA[k+1]と、DFF
54のラッチ出力はデータDATA[k−1]と、それ
ぞれ表すことができる。
【0116】一方、インバータ55では、クロックCL
Kが反転され、DFF53(DFF53のクロック端
子)に供給される。DFF53の入力端子(D)には、
DFF51のラッチ出力であるデータDATA[k+
1]が供給されており、DFF53では、データDAT
A[k+1]が、反転されたクロックCLKの立ち上が
りエッジのタイミングでラッチされる。
【0117】この結果、データDATA[k]が、例え
ば、図8(B)に示すようなものであったとすると、D
FF53のラッチ出力としては、図8(D)に示すよう
な、このデータDATA[k]より半クロックだけ進ん
だデータDATA[k+1/2]が得られる。
【0118】DFF52または53のラッチ出力である
データDATA[k]またはDATA[k+1/2]
は、プログラマブルディレイライン18または17に供
給され、そこで、それぞれ微小量xまたはyだけ遅延さ
れ、これにより、データDATA[k](図8(B))
またはDATA[k+1/2](図8(D))は、それ
ぞれ、図8(C)または(E)に示すような遅延データ
DDATA[k](図3におけるDDATA2)または
DDATA[k+1/2](図3におけるDATA1)
とされる。そして、遅延データDDATA[k]および
DDATA[k+1/2]は、いずれもANDゲート6
1に供給される。
【0119】ANDゲート61では、遅延データDDA
TA[k](図8(C))およびDDATA[k+1/
2](図8(E))のANDが演算され、これにより、
図8(F)に示すようなゲート信号GATEが生成され
る。このゲート信号GATEは、ANDゲート62に供
給される。
【0120】ここで、nM(nTの幅のHレベル)のデ
ータDATA[k]に対しては、幅が(n−x+y)T
のゲート信号GATEが生成される。
【0121】一方、DFF54では、DFF52からの
データDATA[k]がラッチされることにより、それ
より1クロック遅れたデータDATA[k−1]とさ
れ、その反転出力!DATA[k−1](!は反転を表
す)が、ANDゲート56の一方の入力端子に供給され
る。ANDゲート56の他方の入力端子には、DFF5
2のラッチ出力であるデータDATA[k]が供給され
ており、ANDゲート56では、データ!DATA[k
−1]とDATA[k]とのANDが演算されることに
より、図8(G)に示すように、データDATA[k]
の始端をその始端とする、1クロック分のパルス幅を有
する始端パルスTOP(この始端パルスTOPは、デー
タDATA[k]の立ち上がりエッジ部分での微分値に
相当する)が生成され、ORゲート58に供給される。
【0122】また、ANDゲート57には、DFF51
から、データDATA[k+1]を反転した!DATA
[k+1]データと、DFF52から、データDATA
[k]とが供給されており、そこでは、データ!DAT
A[k+1]とDATA[k]とのANDが演算され
る。この結果、ANDゲート57では、図8(H)に示
すように、データDATA[k]の終端をその終端とす
る、1クロック分のパルス幅を有する終端パルスEND
(この終端パルスENDは、データDATA[k]の立
ち下がりエッジ部分での微分値に相当する)が生成さ
れ、ORゲート58に供給される。
【0123】ORゲート58では、そこに供給されるク
ロックCLK(バーストパルス)(図8(A))、始端
パルスTOP(図8(G))、および終端パルスEND
(図8(H))のORが演算され、これにより、図8
(I)に示すようなデータ(マルチパルス)MPが生成
される。このデータMPは、ANDゲート62に供給さ
れる。
【0124】ANDゲート62では、ゲート信号GAT
E(図8(F))とデータMP(図8(I))とのAN
Dが演算され、これにより、図8(J)に示すように、
長さがnTのマークに対応する記録パルスとして、式x
S+(1.5−x)M+(n−2)(0.5S+0.5
M)+yM+(0.5−y)Sで表現される信号REC
が生成される。
【0125】従って、例えば、x=y=0のとき、記録
パルスは、式1.5M+(n−2)(0.5S+0.5
M)+0.5Sで表現されることになり、これは、前述
した記録方式Aにおける場合と同一のものとなる。
【0126】また、例えば、x=y=0.5のとき、記
録パルスは、式1.0M+(n−2)(0.5S+0.
5M)+0.5M+0.5Sで表現されることになり、
これは、前述した記録方式Bにおける場合と同一のもの
となる。
【0127】以上から、遅延量xおよびyを、x=yと
して、0.0乃至0.5の範囲で変化させることで、変
調データの並びににしたがって、いわば、記録パルスA
(図2(C))とB(図2(D))との間を連続的に変
化させることのできる記録方式(記録補償方式)、即
ち、例えば、記録パルスAを基準に考えれば、図2
(C)に点線で示すように、記録パルスAの始端の立ち
上がりエッジおよび終端の立ち下がりエッジの位置を遅
延する記録方式を実現することができる。従って、変調
データの並び対応した記録補償、即ち、特に、短いマー
クおよびスペースに対応するデータに対して、熱干渉な
どに起因するエッジの位置ずれについての記録補償を行
うことができる。
【0128】なお、遅延量xおよびyを、上述したよう
に、0.0乃至0.5の範囲で変化させるようにした場
合、始端パルスおよび終端パルスのパルス幅は、1.0
T乃至1.5Tの範囲で変化するが、遅延量xおよびy
を、その他、例えば、0.0乃至1.0の範囲で変化さ
せるようにした場合には、始端パルスおよび終端パルス
のパルス幅は、0.5T乃至1.5Tの範囲で変化する
こととなる。
【0129】ここで、以上のようにして得られる記録パ
ルスは、始端パルスおよび終端パルスのエッジの位置の
他、そのパルス幅も変化する点で、そのエッジの位置の
みが変化し、パルス幅は一定のままである、前述した図
18の記録補償回路から得られる記録パルスとは、根本
的に異なる。
【0130】即ち、前述の図18における記録パルス
は、その始端パルスおよび終端パルスが、パルス幅が一
定のまま前後にシフトするだけである。これに対して、
記録回路4から得られる記録パルスは、始端パルスの立
ち上がりエッジと、終端パルスの立ち下がりエッジの位
置とが変化し、これに伴い、それぞれのパルス幅も変化
する。その結果、記録回路4の規模は、従来における場
合とほとんど同一であるにもかかわらず、その可変範囲
および自由度の大きな記録補償が可能となる。
【0131】具体的には、例えば記録パルスAまたはB
は、それぞれ低線速度または高線速度での記録に適して
いることが知られている。従って、遅延量xおよびy
を、変調データだけでなく、線速度にも対応して設定す
ることにより、線速度が一定でない場合にも、適切な記
録補償を施すことが可能となる。
【0132】ところで、図3に示した構成の記録回路4
では、オーバーライトモード時には、RAM15に対し
て、変調データのデータレートに対応する周期(クロッ
クCLKの周期)で、アドレス信号ADR[7:0]が
与えられるため、RAM15としては、そのデータレー
ト(クロックCLKの周波数)以上の速度で動作するも
のが必要となり、これでは、前述したように、装置が大
型化、高コスト化する。
【0133】そこで、記録回路4は、例えば、図9に示
すように構成することができる。なお、図中、図3にお
ける場合と対応する部分については、同一の符号を付し
てあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、
この記録回路4は、コントローラ12に代えて、コント
ローラ101が設けられている他は、図3における場合
と基本的に同様に構成されている。
【0134】但し、マルチパルス発生器16には、デー
タINDATAとして、変調データAA[3]ではな
く、AA[4]が入力されるようになされている。ま
た、セレクタ13の入力端子A[7:0]には、シフタ
14の出力ではなく、コントローラ101が出力するア
ドレス信号AD[7:0]が供給されるようになされて
いる。
【0135】コントローラ101には、図3のコントロ
ーラ12における場合と同様に、チップセレクト信号C
S、ライト信号WR、およびオーバライト信号OWが供
給される他、シフタ14が出力する変調データAA[1
1:0]、またはマイコン11が出力するクロックCL
Kが、その入力端子AA[11:0]またはCLKそれ
ぞれに供給されるようになされている。そして、コント
ローラ101は、図3のコントローラ12と場合と同様
に、エッジ信号FALL,RISE、イネーブル信号O
E、チップセレクト信号CS、およびライト信号WRを
出力する他、アドレス信号AD[7:0]を出力するよ
うになされている。なお、このアドレス信号AD[7:
0]は、上述したように、セレクタ13に供給されるよ
うになされている。
【0136】図10は、図9のコントローラ101の構
成例を示している。なお、図中、図4における場合と対
応する部分については、同一の符号を付してあり、以下
では、その説明は、適宜省略する。即ち、コントローラ
101は、DFF111,112,ORゲート115、
およびDFF116が新たに設けられている他は、図4
に示したコントローラ12と同様に構成されている。
【0137】DFF111または112は、クロックC
LKの、例えば立ち上がりエッジのタイミングで、AN
Dゲート33または34の出力をそれぞれラッチして出
力する。従って、この場合、エッジ信号FALLおよび
RISEは、図4における場合よりも1クロックだけ遅
れて出力される。このため、図9においては、マルチパ
ルス発生器16に入力される変調データが、AA[3]
ではなく、AA[4]になっている。
【0138】一方、ORゲート115は、ANDゲート
33と34の出力のORを演算する。従って、ORゲー
ト115の出力は、変調データの立ち上がりエッジまた
は立ち下がりエッジのうちのいずれかが検出された場合
のみHレベルとなり、それ以外の場合はLレベルとな
る。このORゲート115の出力は、DFF116のク
ロック端子(CLK)に供給される。
【0139】DFF116は、8ビットのDFFで、そ
の入力端子D[7:0]には、シフタ14からの変調デ
ータAA[11:0]のうちの第0乃至第3ビットAA
[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:
8]が供給される。DFF116は、この変調データ第
0乃至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11
ビットAA[11:8]を、ORゲート115の出力
の、例えば立ち上がりエッジのタイミングでラッチし、
8ビットのアドレス信号AD[7:0]として出力す
る。
【0140】このアドレス信号AD[7:0]は、セレ
クタ13に供給され、よって、オーバライト信号OWが
Hレベルの場合、即ち、装置のモードがオーバライトモ
ードであれば、RAM15にアドレスとして供給され
る。
【0141】従って、オーバライトモード時において、
RAM15にアドレス信号AD[7:0]が供給される
のは、ORゲート115の出力がHレベルの場合、即
ち、変調データの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエ
ッジのうちのいずれかが検出された場合だけとなる。ま
た、変調データは、上述したように、(1,7)RLL
とNRZIとを組み合わせて変調されたものだから、立
ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが生じた後、少
なくともクロックCLKの周期の2倍の時間が経過しな
ければ、次の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジ
は生じない。
【0142】以上から、RAM15は、遅くとも、クロ
ックCLKの周期の2倍(データレートの1/2)の速
度で動作するものであれば良いことになる。
【0143】なお、図10のコントローラ101におい
て、DFF111および112は必ずしも必要ではな
い。しかしながら、その前段のANDゲート31乃至3
4,NORゲート35、および36における演算時間は
不安定なため、エッジ信号FALLまたはRISEにし
たがって、プログラマブルディレイライン17または1
8に、データFALL_DATAまたはRISE_DA
TAが供給されるタイミングそれぞれと、同じくプログ
ラマブルディレイライン17または18に、遅延すべき
データDATA1またはDATA2が供給されるタイミ
ングそれぞれとを一致させるようにするには、DFF1
11および112を設けるのが望ましい。
【0144】また、図10では、エッジ信号FALLま
たはエッジ信号RISEをラッチするためのDFFとし
て、DFF111または112だけをそれぞれ設けた
が、立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジは、上述
したように、少なくともクロックCLKの周期の2倍の
時間間隔でしか生じないことから、DFF111または
112の後段それぞれには、もう1つDFFを設けるこ
とが可能である。但し、この場合、マルチパルス発生器
16に入力する変調データは、AA[4]より、さらに
1クロック分だけ遅れたAA[5]にする必要がある。
【0145】次に、図11は、図1の記録回路4の、さ
らに他の構成例を示している。なお、図中、図3または
図9における場合と対応する部分については、同一の符
号を付してある。即ち、この記録回路4は、セレクタ1
3に代えてセレクタ13Aおよび13bが、コントロー
ラ101に代えてコントローラ101A乃至101C
が、RAM15に代えてRAM15Aおよび15Bが、
ゲート回路22に代えてゲート回路22Aおよび22B
が、それぞれ設けられている他は、図9における場合と
基本的に同様に構成されている。
【0146】なお、図11においては、マイコン11の
図示は省略してある。
【0147】コントローラ101Aには、マイコン11
から、チップセレクト信号CS、ライト信号WR、また
はオーバライト信号OWが、その入力端子CSIN,W
RIN、またはOWINにそれぞれ供給されるようにな
されている。コントローラ101Aは、図3のコントロ
ーラ12における場合と同様にして、イネーブル信号O
E、チップセレクト信号CS、およびライト信号WRを
生成して出力するようになされている。コントローラ1
01Aが出力するチップセレクト信号CSとライト信号
WRは、RAM15Aおよび15Bに、イネーブル信号
OEは、ゲート回路22Aおよび22Bに、それぞれ供
給されるようになされている。
【0148】コントローラ101Bおよび101Cに
は、シフタ14が出力する変調データAA[11:
0]、またはマイコン11が出力するクロックCLK
が、その入力端子AA[11:0]またはCLKそれぞ
れに供給されるようになされている。コントローラ10
1Bまたは101Cは、変調データAA[11:0]に
基づいて、その立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッ
ジを検出し、立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち
上がりエッジ信号RISEを、その出力端子FALLま
たはRISEからそれぞれ出力するようになされてい
る。さらに、コントローラ101Bまたは101Cは、
アドレス信号AF[7:0]またはAR[7:0]をそ
れぞれ出力するようになされている。
【0149】セレクタ13Aおよび13Bは、セレクタ
13と同様に、例えば、8ビットのセレクタで、そこに
は、マイコン11からオーバライト信号OWとアドレス
信号AB[7:0]が、その入力端子A/BとB[7:
0]にそれぞれ供給されるようになされている。さら
に、セレクタ13Aまたは13Bには、コントローラ1
01Bまたは101Cが出力するアドレス信号AF
[7:0]またはAR[7:0]が、それぞれの入力端
子A[7:0]に供給されるようになされている。
【0150】セレクタ13Aは、オーバライト信号OW
がLまたはHレベルのとき、アドレス信号AF[7:
0]またはAB’[7:0]をそれぞれ選択し、その出
力端子C[7:0]から、アドレス信号ADR[7:
0]として出力するようになされている。セレクタ13
Bも同様に、オーバライト信号OWがLまたはHレベル
のとき、アドレス信号AR[7:0]またはAB’
[7:0]をそれぞれ選択し、その出力端子C[7:
0]から、アドレス信号ADR[7:0]として出力す
るようになされている。
【0151】RAM15Aおよび15Bは、例えば、8
ビットのアドレス空間を有し、4ビットのデータを記憶
するRAMで、そこには、コントローラ101Aからチ
ップセレクト信号CSまたはライト信号WRが、その入
力端子CSまたはWRにそれぞれ供給されるようになさ
れている。さらに、RAM15Aまたは15Bには、セ
レクタ13Aまたは13Bからアドレス信号ADR
[7:0]が、その入力端子A[7:0]にそれぞれ供
給されるようになされてる。また、RAM15Aまたは
15Bのデータ端子DINには、マイコン11が出力す
るデータD[7:0]のうちの下位4ビットD[3:
0]または上位4ビットD[7:4]がそれぞれ供給さ
れるようになされている。従って、RAM15Aまたは
15Bは、データFALL_DATA[3:0]または
RISE_DATA[3:0]をそれぞれ記憶するよう
になされている。
【0152】RAM15Aまたは15Bは、RAM15
と同様に、チップセレクト信号CSがHレベルで、かつ
ライト信号がHレベルのとき、マイコン11が出力する
データ[7:0]のうちの下位4ビットD[3:0]ま
たは上位4ビットD[7:4]を、セレクタ13Aまた
は13Bが出力するアドレス信号ADR[7:0]で表
されるアドレスにそれぞれ記憶し、また、チップセレク
ト信号CSがHレベルで、かつライト信号がLレベルの
とき、セレクタ13Aまたは13Bが出力するアドレス
信号ADR[7:0]で表されるアドレスから、データ
D[3:0]またはD[7:4]を読み出し、データD
O[3:0]として、その出力端子DOUT[3:0]
から、DFF19とゲート回路22AまたはDFF20
とゲート回路22Bにそれぞれ出力するようになされて
いる。
【0153】ゲート回路22Aまたは22Bは、例え
ば、4ビットの3ステートのゲートで、RAM15Aま
たは15Bから読み出されるデータDO[3:0]をそ
れぞれ受信し、コントローラ101Aが出力するイネー
ブル信号OEが、LまたはHレベルのうちの、例えばH
レベルである場合のみ、その受信したデータDO[3:
0]をそれぞれ出力するようになされている。ゲート回
路22Aが出力するデータDO[3:0]と、ゲート回
路22Bが出力するデータDO[3:0]とは、合成さ
れて8ビットのデータD[7:0]とされ、マイコン1
1に供給されるようになされている。
【0154】以上のように構成される記録回路4では、
データ設定モードにおいては、マイコン11は、チップ
セレクト信号CSおよびライト信号WRの両方をHレベ
ルにし、オーバライト信号OWをLレベルにするととも
に、各種の変調データの並びに適したデータD[7:
0]を生成し、その下位4ビットD[3:0]または上
位4ビット[7:4]を、RAM15Aまたは15Bに
それぞれ供給する。さらに、マイコン11は、図3で説
明したように、データD[7:0]に対応するアドレス
信号AB[7:0]を生成し、セレクタ13Aおよび1
3Bに出力する。
【0155】いまの場合、オーバライト信号OWは、L
レベルであるから、セレクタ13Aまたは13Bにおい
ては、入力端子B[7:0]に入力される、マイコン1
1からのアドレス信号AB[7:0]が選択され、アド
レス信号ADR[7:0]として、RAM15Aまたは
15Bにそれぞれ供給される。
【0156】一方、コントローラ101Aは、Hレベル
のチップセレクト信号CSおよびライト信号WRと、L
レベルのオーバライト信号OWを受信すると、Hレベル
のチップセレクト信号CSおよびライト信号WRを、R
AM15Aおよび15Bに出力する。
【0157】従って、RAM15Aまたは15Bにおい
ては、アドレス信号ADR[7:0]が示すアドレス
に、データD[7:0]のうちの下位4ビットD[3:
0]または上位4ビット[7:4]がそれぞれ記憶され
る。
【0158】以下、同様にして、RAM15Aまたは1
5Bには、記録される変調データに適したものに対応す
る各値のデータD[7:0]のうちの下位4ビットD
[3:0]または上位4ビット[7:4]がそれぞれ記
憶される。
【0159】なお、RAM15Aまたは15Bに記憶さ
れたデータD[3:0]またはデータ[7:4]が正し
いかどうかを確認するためなどに、あるアドレスADR
[7:0]におけるデータD[3:0]またはデータ
[7:4]をRAM15Aまたは15Bからそれぞれ読
み出す場合には、マイコン11は、チップセレクト信号
CSをHレベルにし、ライト信号WRおよびオーバライ
ト信号OWをLレベルにする。さらに、マイコン11
は、アドレスAB[7:0]をセレクタ13Aおよび1
3Bに出力する。この場合、コントローラ101Aは、
Hレベルのチップセレクト信号CSと、Lレベルのライ
ト信号WRを、RAM15Aおよび15Bに出力すると
ともに、Hレベルのイネーブル信号OEを、ゲート回路
22Aおよび22Bに出力する。また、セレクタ13A
または13Bは、マイコン11からのアドレスAB
[7:0]を選択し、アドレス信号ADR[7:0]と
してRAM15Aまたは15Bにそれぞれ出力する。
【0160】RAM15Aまたは15Bは、Hレベルの
チップセレクト信号CS、Lレベルのライト信号WR、
およびアドレス信号ADR[7:0]を受信すると、上
述したように、アドレス信号ADR[7:0]に対応す
るアドレスから、データD[3:0]またはD[7:
4]を読み出し、データDO[3:0]として、ゲート
回路22Aまたは22Bにそれぞれ出力する。ゲート回
路22AまたはBは、上述したように、Hレベルのイネ
ーブル信号OEを受信すると、RAM15Aまたは15
Bからのデータをマイコン11にそれぞれ出力するか
ら、これにより、RAM15Aまたは15Bそれぞれか
ら読み出されたデータDO[3:0]またはDO[7:
4]は、マイコン11に供給されることになる。
【0161】次に、オーバライトモード時においては、
マイコン11は、チップセレクト信号CSおよびオーバ
ライト信号OWをHレベルにし、ライト信号WRをLレ
ベルにする。
【0162】また、この場合、シフタ14には、クロッ
クCLKに同期した変調データDATAが供給される。
シフタ14は、クロックCLKのタイミングで、そこに
供給される変調データDATAを、その内蔵する12ビ
ットのレジスタのLSBに記憶するとともに、そのレジ
スタの記憶値をシフトし、その結果得られる12ビット
単位の変調データAA[11:0]を出力する。この1
2ビットの変調データAA[11:0]は、コントロー
ラ101Bおよび101Cに供給される。また、変調デ
ータAA[11:0]のうちの第4ビットAA[4]は
マルチパルス発生器16に供給される。
【0163】一方、コントローラ101Aは、Hレベル
のチップセレクト信号CSと、Lレベルのライト信号W
Rを受信すると、それらと同様のチップセレクト信号C
Sおよびライト信号WRを、RAM15Aおよび15B
に出力する。また、コントローラ101Bまたは101
Cは、シフタ14からの変調データAA[11:0]に
基づいて、アドレス信号AF[7:0]またはAR
[7:0]をそれぞれ生成する。さらに、コントローラ
101Bまたは101Cは、変調データAA[11:
0]の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジを検出
し、エッジ信号FALLまたはRISEを、DFF19
または20にそれぞれ出力する。また、コントローラ1
01Bまたは101Cは、変調データAA[11:0]
の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが検出され
たときのみ、生成したアドレス信号AF[7:0]また
はAR[7:0]を、セレクタ13Aまたは13Bにそ
れぞれ出力する。
【0164】いまの場合、オーバライト信号OWはHレ
ベルであるから、セレクタ13Aまたは13Bでは、そ
の入力端子A[7:0]に供給されるアドレス信号AF
[7:0]またはAR[7:0]が選択され、アドレス
信号ADR[7:0]として、RAM15Aまたは15
Bにそれぞれ供給される。
【0165】従って、この場合、RAM15Aまたは1
5Bにおいては、アドレス信号ADR[7:0]に対応
するアドレスから、データD[3:0]が読み出され、
データDO[3:0]として出力される。即ち、この場
合、記録しようとする変調データの並びに対応するデー
タFALL_DATAまたはRISE_DATAが、R
AM15Aまたは15Bから出力される。このデータF
ALL_DATAまたはRISE_DATAは、DFF
19または20にそれぞれ供給され、以下、図3におけ
る場合と同様にして、記録パルスが生成される。
【0166】次に、図12は、図11のコントローラ1
01Aの構成例を示している。なお、図中、図4におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
ある。即ち、コントローラ101Aは、コントローラ1
2を構成するブロックのうちのインバータ37、ORゲ
ート38、ANDゲート39、および40だけで構成さ
れており、従って、コントローラ101Aでは、図4に
おける場合と同様にして、チップセレクト信号CS、イ
ネーブル信号OE、およびライト信号WRが生成され
る。
【0167】図13は、図11のコントローラ101B
の構成例を示している。なお、図中、図10における場
合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、コントローラ101Bは、コントローラ10
1を構成するブロックのうちのANDゲート31,3
3,NORゲート35、DFF111、および116だ
けで構成されており、従って、コントローラ101Bで
は、変調データの立ち下がりエッジが検出されたときに
のみ、アドレス信号AF[7:0]が出力される。
【0168】図14は、図11のコントローラ101C
の構成例を示している。なお、図中、図10における場
合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、コントローラ101Cは、コントローラ10
1を構成するブロックのうちのANDゲート32,3
4,NORゲート35、DFF113、および116だ
けで構成されており、従って、コントローラ101Cで
は、変調データの立ち上がりエッジが検出されたときに
のみアドレス信号AR[7:0]が出力される。
【0169】従って、オーバライトモード時において、
RAM15Aまたは15Bにアドレス信号AF[7:
0]またはAF[7:0]が供給されるのは、それぞ
れ、変調データの立ち下がりエッジまたは立ち上がりエ
ッジが検出された場合だけとなる。また、変調データ
は、上述したように、(1,7)RLLとNRZIとを
組み合わせて変調されたものだから、立ち上がりエッジ
または立ち下がりエッジが出現する周期は、いずれも、
少なくともクロックCLKの周期の4倍の時間である。
【0170】以上から、RAM15Aおよび15Bは、
遅くとも、クロックCLKの周期の4倍(データレート
の1/4)の速度で動作するものであれば良いことにな
る。
【0171】なお、図11の実施の形態においても、図
10で説明したように、DFF111または113の後
段に、さらにDFFを設け、マルチパルス発生器16
に、変調データAA[5]を入力するようにすることが
可能である。
【0172】以上のように、変調データの立ち下がりエ
ッジまたは立ち上がりエッジが検出されたときにのみ、
記録パルスの立ち上がりエッジや立ち下がりエッジの位
置を遅延する遅延量に対応するデータを記憶している記
憶手段としてのRAM15や、15A,15Bに、アド
レスを与えるようにしたので、そのような記憶手段とし
て、動作速度のそれほど速くないものを用いることが可
能となる。その結果、安価なRAMなどにより回路を構
成することが可能となる。また、記録回路4全体のIC
化も可能となり、これにより、装置の小型化、低コスト
化を図ることが可能となる。即ち、記録回路4のIC化
に際し、RAM15として、高速なものが必要なため
に、ICに内蔵させることができない場合に比較して、
大幅な低コスト化および小型化を図ることができる。
【0173】以上、本発明を、相変化ディスクを駆動す
るディスクドライブに適用した場合について説明した
が、本発明は、例えば、カード形状などの、ディスク形
状以外の記録媒体を駆動する装置にも適用可能である。
さらに、本発明の適用範囲は、相変化による記録(熱記
録)などに限定されるものではない。即ち、例えば、磁
気記録においても、ビットの反転位置が、その前後のデ
ータに依存してシフトするが、この場合にも、上述した
記録補償を適用することができる。
【0174】なお、本実施の形態においては、遅延量x
とyを、その値を同一にして変化させるようにしたが、
遅延量xとyは、同一である必要はない。
【0175】また、本実施の形態では、プログラマブル
ディレイライン17において、DFF53(図7)で得
られた半クロックだけ時間的に先行するデータDATA
1を遅延させるようにしたが、DFF53では、1クロ
ックだけ時間的に先行するデータを生成し、プログラマ
ブルディレイライン17において、このデータを遅延さ
せるようにすることも可能である。この場合、長さがn
Tのマークに対応する記録パルスは、式xS+(1.5
−x)M+(n−3)(0.5S+0.5M)+0.5
S+yM+(1.0−y)Sで表されることになる。
【0176】さらに、本実施の形態では、(1,7)R
LLとNRZIとを組み合わせた変調により得られる変
調データを記録するようにしたが、変調データとして
は、その他の変調方式により得られたものを用いること
が可能である。
【0177】また、本実施の形態では、最小反転幅が2
となる変調データを記録するようにしたが、変調データ
の最小反転幅は2に限定されるものではなく、本発明
は、例えば、最小反転幅が1となるNRZI符号を変調
データとして用いた場合などにも適用可能である。即
ち、例えば、最小反転幅が1である場合、変調データの
立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが出現する周
期は、いずれもクロックCLKの周期の2倍の時間とな
る。従って、最小反転幅が1であっても、図11の実施
の形態のように、変調データの立ち下がりエッジまたは
立ち上がりエッジが検出されたときにのみ、アドレスが
与えられるRAM15AまたはRAM15Bを用いる場
合には、これらのRAM15AおよびRAM15Bは、
いずれもクロックCLKの周期の2倍に対応する速度以
上で動作するものであれば良い。
【0178】なお、図11の実施の形態によれば、変調
データの最小反転幅を、d+1と表すとき、RAM15
AおよびRAM15Bに要求される最低の動作速度は、
クロックCLKの周期の2(d+1)倍に対応する速度
となる。
【0179】
【発明の効果】請求項1に記載のデータ記録装置および
請求項4に記載のデータ記録方法によれば、記録パルス
の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅
延する遅延量を記憶している記憶手段に対して、データ
の並びに対応するアドレスを与えることにより、遅延量
が読み出され、その遅延量にしたがって、記録パルスの
立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジが遅延され
る。この場合において、データの立ち上がりエッジおよ
び立ち下がりエッジが検出され、記憶手段には、データ
の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出され
たときのみ、アドレスが与えられる。従って、記憶手段
として、動作速度が、データレートに対応する速度より
も遅いものを使用することが可能となり、その結果、装
置の小型化および低コスト化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスクドライブの一実施の
形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の記録回路4における記録補償方法を説明
するための図である。
【図3】図1の記録回路4の基本的な構成例を示すブロ
ック図である。
【図4】図3のコントローラ12の構成例を示す回路図
である。
【図5】図3のマルチパス発生器16の構成例を示す回
路図である。
【図6】図3の記録信号発生器21の構成例を示す回路
図である。
【図7】図3のマルチパルス発生器16、プログラマブ
ルディレイライン17,18、および記録信号発生器2
1の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7のマルチパルス発生器16、プログラマブ
ルディレイライン17,18、および記録信号発生器2
1の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】図1の記録回路4の第1の実施の形態の構成を
示すブロック図である。
【図10】図9のコントローラ101の構成例を示す回
路図である。
【図11】図1の記録回路4の第2の実施の形態の構成
を示すブロック図である。
【図12】図11のコントローラ101Aの構成例を示
す回路図である。
【図13】図11のコントローラ101Bの構成例を示
す回路図である。
【図14】図11のコントローラ101Cの構成例を示
す回路図である。
【図15】相変化ディスクの記録原理を説明するための
図である。
【図16】ダイレクトオーバライトを説明するための図
である。
【図17】従来の記録補償方法を説明するための図であ
る。
【図18】従来の記録補償を行う回路の一例の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 ディスク, 2 スピンドルモータ, 3 ピック
アップ, 4 記録回路, 5 再生回路, 11 マ
イコン, 12 コントローラ, 13,13A,13
B セレクタ, 14 シフタ, 15,15A,15
B RAM,16 マルチパルス発生器, 17,18
プログラマブルディレイライン,19,20 DF
F, 21 記録信号発生器, 22,22A,22B
ゲート回路, 31乃至34 ANDゲート, 3
5,36 NORゲート, 37インバータ(NOTゲ
ート), 38 ORゲート, 39,40 ANDゲ
ート, 51乃至54 DFF, 55 インバータ,
56,57 ANDゲート, 58 ORゲート,
61,62 ANDゲート, 101,101A乃至1
01C コントローラ、 111,112 DFF,
115 ORゲート, 116 DFF

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データに対応する記録パルスにしたがっ
    て、記録媒体にマークを形成することにより、前記デー
    タを記録するデータ記録装置であって、 前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエ
    ッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段
    と、 前記データの並びに対応するアドレスを前記記憶手段に
    与えることにより、前記遅延量を読み出す読み出し手段
    と、 前記記憶手段から読み出された前記遅延量にしたがっ
    て、前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下が
    りエッジを遅延する遅延手段と、 前記データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジ
    を検出する検出手段とを備え、 前記読み出し手段は、前記検出手段により前記データの
    立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出された
    ときのみ、前記アドレスを前記記憶手段に与えることを
    特徴とするデータ記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、 前記記録パルスの立ち上がりエッジの位置を遅延する遅
    延量である立ち上がり遅延量を記憶している立ち上がり
    遅延量記憶手段と、 前記記録パルスの立ち下がりエッジの位置を遅延する遅
    延量である立ち下がり遅延量を記憶している立ち下がり
    遅延量記憶手段とを有し、 前記読み出し手段は、 前記検出手段により前記データの立ち上がりエッジが検
    出されたときのみ、前記アドレスを前記立ち上がり遅延
    量記憶手段に与え、 前記検出手段により前記データの立ち下がりエッジが検
    出されたときのみ、前記アドレスを前記立ち下がり遅延
    量記憶手段に与えることを特徴とする請求項1に記載の
    データ記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録パルスは、始端パルス、バース
    トパルス、および終端パルスを合成して得られるもので
    あり、 前記遅延手段は、前記始端パルスの立ち上がりエッジの
    位置を変化させることにより、そのパルス幅を変化させ
    るとともに、前記終端パルスの立ち下がりエッジの位置
    を変化させることにより、そのパルス幅を変化させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
  4. 【請求項4】 データに対応する記録パルスにしたがっ
    て、記録媒体にマークを形成することにより、前記デー
    タを記録するデータ記録装置のデータ記録方法であっ
    て、 前記データ記録装置は、 前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエ
    ッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段
    と、 前記データの並びに対応するアドレスを前記記憶手段に
    与えることにより、前記遅延量を読み出す読み出し手段
    と、 前記記憶手段から読み出された前記遅延量にしたがっ
    て、前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下が
    りエッジを遅延する遅延手段と、 前記データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジ
    を検出する検出手段とを備え、 前記読み出し手段に、前記検出手段により前記データの
    立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出された
    ときのみ、前記アドレスを前記記憶手段に与えさせるこ
    とを特徴とするデータ記録方法。
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