JP3937484B2 - データ記録装置およびデータ記録方法 - Google Patents

データ記録装置およびデータ記録方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ記録装置およびデータ記録方法に関し、特に、例えば、相変化ディスクなどの記録媒体にマークなどを形成することによって、データを記録する場合に用いて好適なデータ記録装置およびデータ記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
次世代の高密度記録媒体として、相変化ディスクが注目されている。相変化ディスクへの情報の記録は、図15に示すように、所定の融点以上(例えば、600度程度)に加熱して急冷するとアモルファス状態となり、また、融点以下(例えば、400度程度)に加熱して徐々に冷却すると再結晶化する記録膜の性質(相変化)を利用して行われ、情報の再生は、アモルファスと結晶とで異なる光の反射率を利用して行われる。ここで、アモルファスまたは結晶部分は、通常、マークまたはスペースとそれぞれ呼ばれ、従って、相変化ディスクへの情報の記録は、そこに情報に対応するマークとスペースが形成されることによって行われるということができる。
【0003】
ところで、例えば、ミニディスク(商標)などに代表される光磁気ディスクに対しては、磁界変調方式によってダイレクトオーバライトが可能であるが、高速な記録、再生が困難となる。一方、光変調方式によれば、高速な記録、再生を行うことが可能であるが、ダイレクトオーバライトを実現するには、特殊な記録膜を用いる必要がある。
【0004】
これに対して、相変化ディスクでは、図16に示すように、レーザ光を、中パワー(消去レベル)と高パワー(記録レベル)とに切り換えながらマークとスペースを形成することで、既に記録されているデータの消去と、新たなデータの記録とを同時に行うダイレクトオーバライトを、容易に実現することができる。なお、データの再生は、記録膜が相変化を起こさない程度の低パワー(再生レベル)のレーザ光を照射することによって行われる。即ち、アモルファスであるマークの反射率は低く、結晶であるスペースの反射率は高いので、レーザ光を照射することによって得られる反射光の光量に基づいて、データの再生が行われる。
【0005】
相変化ディスクには、上述したように、容易にダイレクトオーバライトを行うことができる他、光磁気ディスクと比較して、(1)ピックアップ(光ピックアップ)の構造が簡単、(2)再生信号が大きく、C/Nが高い、(3)記録層の熱伝導度が小さく、消去動作温度が高いため、隣接トラックのマークどうしが影響を及ぼしあいにくく、トラックの高密度化が可能、(4)データの再生を、反射率の違いだけでなく、反射光の位相差を利用して行うことにより、微小なマークの信号強度を大きくすることができる、などの高密度化につながる利点がある。
【0006】
なお、相変化ディスクへのデータの記録は、純粋な熱記録であり、従って、高密度記録を実現するためには、データの記録、消去を行うときの熱の管理が最も重要となる。
【0007】
相変化ディスクに対するデータの記録方式としては、例えば、様々な長さのマークおよびスペースを形成することにより、その両方の長さに対して情報を割り当てるマークエッジ記録方式がある。このマークエッジ記録方式によれば、比較的長いマークを形成するために、記録レベルのレーザ光が長時間照射される場合があるが、この場合、記録膜の蓄熱効果により、マークの後半部分ほど、ディスク半径方向の幅が太くなった、涙型のマークが形成される。このような涙型のマークを再生すると、その終端部分のエッジが、理想的な位置からずれるため、エラーレートが増加する。
【0008】
そこで、マークの後半部分において、半径方向の幅が広がらないように、レーザ光を発するレーザダイオードなどの発光手段を、マルチパルスで駆動することにより、マークの後半部分で照射光量を弱くする記録方式Aがある。
【0009】
この記録方式Aによれば、図17(A)に示すように、1クロック(データレート)に対応するパルス幅をTとするとき、長さがnTのマーク(但し、nは整数)は、次式で示される信号Aによってレーザダイオードを駆動することにより形成される(以下、適宜、レーザダイオードなどの発光手段を駆動するための信号を記録パルスという)。
【0010】
Figure 0003937484
但し、Mは、長さTのHレベルを意味し、Sは、長さTのLレベルを意味する(MをLレベルに対応させ、SをHレベルに対応させても良い)。
【0011】
従って、データ(図17(B))が、例えば、2Mである場合、即ち、n=2の場合、式(1)から、1.5M+0.5Sの記録パルスA(1.5TのHレベル(記録レベル)と0.5TのLレベル(消去レベル))によって、レーザダイオードが駆動される(図17(C))。また、データ(図17(B))が、例えば、3Mである場合、即ち、n=3の場合、1.5M+0.5S+0.5M+0.5Sの記録パルスAによって、レーザダイオードが駆動される(図17(C))。さらに、データ(図17(B))が、例えば、5Mである場合、即ち、n=5の場合、1.5M+3(0.5S+0.5M)+0.5S(=1.5M+0.5S+0.5M+0.5S+0.5M+0.5S+0.5M+0.5S)の記録パルスAによって、レーザダイオードが駆動される(図17(C))。
【0012】
なお、記録方式Aにおいて(後述する記録方式Bについても同様)、データのnSの部分についての記録パルスAは、そのままnSとされる。
【0013】
しかしながら、記録方式Aでは、マークの後半部分で照射光量が弱くなるため、特に、記録時の線速度が高速である場合には、その終端部分のエッジが熱的に不安定になることがあった。
【0014】
そこで、例えば、「相変化ディスク用高速記録レート・高密度記録方式の検討」、古宮 他、テレビジョン学会記述報告、ITE Technical Report Vol.17,No.79,PP.7-12,VIR'93-83,(Dec.1993)(以下、文献1という)や、特開平6−295440号公報(以下、文献2という)、特開平7−129959号公報(以下、文献3という)などには、マークの終端部分に、ある程度の光量を照射する記録方式Bが開示されている。
【0015】
この記録方式Bによれば、長さがnTのマークが、次式で示される記録パルスBによってレーザダイオードを駆動することにより形成される。
【0016】
Figure 0003937484
【0017】
従って、データ(図17(B))が、例えば、2Mである場合、即ち、n=2の場合、式(2)から、1.0M+0.5M+0.5S=1.5M+0.5Sの記録パルスBによって、レーザダイオードが駆動される(図17(D))。また、データ(図17(B))が、例えば、3Mである場合、即ち、n=3の場合、1.0M+0.5S+0.5M+0.5M+0.5S=1.0M+0.5S+1.0M+0.5Sの記録パルスBによって、レーザダイオードが駆動される(図17(D))。さらに、データ(図17(B))が、例えば、5Mである場合、即ち、n=5の場合、1.0M+3(0.5S+0.5M)+0.5M+0.5S(=1.0M+0.5S+0.5M+0.5S+0.5M+0.5S+1.0M+0.5S)の記録パルスBによって、レーザダイオードが駆動される(図17(D))。
【0018】
しかしながら、記録方式Bによる場合においても、例えば、2Tや3Tなどの短いマークやスペースが形成される部分、特に、短いスペースを挟むマークどうしの間では、熱干渉が生じ、そのエッジの位置が、理想的な位置からずれ、これにより、エラーレートが増加する課題があった。
【0019】
そこで、上述の文献1および3などでは、短いマークおよびスペースに対応するデータの記録パルスについては、その始端部分のエッジと、終端部分のエッジの位置を変化させることにより、熱干渉などに起因するエッジの位置ずれを補償して記録を行う方法が開示されている。
【0020】
図18は、そのような補償を行う、従来の記録補償回路の一例の構成を示している。
【0021】
始端パルスジェネレータ201、ゲートジェネレータ202、終端パルスジェネレータ203、およびマーク/スペース長検出器204には、記録すべき情報を変調した変調データ(図17(B))が供給されるようになされている。
【0022】
ここで、変調データは、例えば、(1,7)RLL(Run Length Limited)とNRZI(Non Return to Zero Inverted)とを組み合わせて、情報を変調することにより得られるものであり、従って、変調データには、孤立した反転は存在しない。また、その最小反転幅または最大反転幅は、それぞれ2または8である(従って、この場合、式(2)におけるnは、2乃至8の範囲の値となる)。
【0023】
始端パルスジェネレータ201では、変調データの立ち上がりエッジから0.5Tだけ遅れた位置から立ち上がる、パルス幅が1Tの始端パルス(式(2)における右辺の第1項1.0Mに対応するパルス)が生成され、ディレイライン207を介して、ORゲート210に供給される。
【0024】
また、ゲートジェネレータ202では、変調データから、式(2)におけるnに対応するパルス幅のゲート信号が生成され、ANDゲート209の一方の入力端子に供給される。ANDゲート209の他方の入力端子にはクロック(図17(A))が供給されており、ANDゲート209では、クロックとゲート信号との論理積が演算される。これにより、ANDゲート209においては、バーストパルス(式(2)における右辺の第2項(n−2)(0.5S+0.5M)から、最後の0.5Mを除いたものに対応するパルス)が生成され、ORゲート210に供給される。
【0025】
さらに、終端パルスジェネレータ203では、変調データの立ち下がりエッジの位置で立ち下がる、パルス幅が1Tの終端パルス(式(2)における右辺の第2項(n−2)(0.5S+0.5M)の最後の0.5Mと、第3項0.5Mとをあわせたものに対応するパルス)が生成され、ディレイライン208を介して、ORゲート210に供給される。
【0026】
ORゲート210では、始端パルス、バーストパルス、および終端パルスの論理和が演算され、これにより、式(2)で与えられる記録パルスB(図17(D))が生成されて出力される。
【0027】
一方、マーク/スペース長検出器204では、変調データに対応するマークおよびスペースの長さが検出され、セレクタ205および206に供給される。セレクタ205または206では、マーク/スペース長検出器204からのマークおよびスペースの長さに基づいて、始端パルスまたは終端パルスを遅延する遅延量が決定され、ディレイライン207または208にそれぞれ供給される。
【0028】
ディレイライン207または208それぞれでは、始端パルスまたは終端パルスが、セレクタ205または206から供給される遅延量だけ遅延されて出力される。
【0029】
以上のようにして、特に、短いマークおよびスペースに対応するデータに対応する記録パルスについては、その始端部分のエッジと、終端部分のエッジの位置が変化され、これにより、熱干渉などに起因するエッジの位置ずれの記録補償が行われる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図18に示したような記録補償回路を実現する場合、セレクタ205および206には、例えば、種々の遅延量を記憶させたRAM(Random Access Memory)などを用い、このRAMに、マーク/スペース長検出器204からのマークおよびスペースの長さを、アドレスとして与えることで、対応する遅延量を読み出し、ディレイライン207,208に供給することが考えられる。
【0031】
しかしながら、この場合、そのRAMとしては、少なくともデータレートに対応する速度で動作するものが必要となり、装置が高コスト化、大型化する課題があった。
【0032】
即ち、RAMは、一般に、その動作速度が速いものほど高価で、また、高速なRAMを用いる場合、装置の設計をシビアに行う必要あり、その設計に要するコストが高くなる。さらに、高速なRAMは、安価なCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)で製造することが困難であり、このため、例えば、えCL(Emitter-Coupled Logic)構成のものを用いる必要が生じる。そして、ECLのRAMでは、記録補償回路を、例えば、IC(Integrated Curcuit)化する場合に、そのICに内蔵させることが困難となり、装置が大型化することになる。
【0033】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、装置の小型化および低コスト化を図ることができるようにするものである。
【0034】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のデータ記録装置は、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段と、データの並びに対応するアドレスを記憶手段に与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段と、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段とを備え、読み出し手段が、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶手段に与え、記憶手段が、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作することを特徴とする。
【0035】
請求項4に記載のデータ記録方法は、データ記録装置が、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段と、データの並びに対応するアドレスを記憶手段に与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段と、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段とを備え、読み出し手段に、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶手段に与えさせ、記憶手段に、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作させることを特徴とする。
【0036】
請求項1に記載のデータ記録装置においては、記憶手段は、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶しており、読み出し手段は、データの並びに対応するアドレスを与えることにより、遅延量を読み出すようになされている。遅延手段は、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延し、検出手段は、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出するようになされている。この場合において、読み出し手段は、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶手段に与え、記憶手段は、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作するようになされている。
【0037】
請求項4に記載のデータ記録方法においては、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段と、データの並びに対応するアドレスを与えられることにより、遅延量を読み出す読み出し手段と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段と、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段とを備えており、読み出し手段に、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶手段に与えさせ、記憶手段に、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作させるようになされている。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0039】
即ち、請求項1に記載のデータ記録装置は、データに対応する記録パルスにしたがって、記録媒体にマークを形成することにより、データを記録するデータ記録装置であって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段(例えば、図9に示すRAM15など)と、データの並びに対応するアドレスを記憶手段に与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段(例えば、図9に示すセレクタおよびコントローラ101など)と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段(例えば、図9に示すプログラマブルディレイライン17および18など)と、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段(例えば、図9に示すコントローラ101など)とを備え、読み出し手段は、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶手段に与え、記憶手段は、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作することを特徴とする。
【0040】
請求項2に記載のデータ記録装置は、記憶手段が、記録パルスの立ち上がりエッジの位置を遅延する遅延量である立ち上がり遅延量を記憶している立ち上がり遅延量記憶手段(例えば、図11に示すRAM15Bなど)と、記録パルスの立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量である立ち下がり遅延量を記憶している立ち下がり遅延量記憶手段(例えば、図11に示すRAM15Aなど)とを有し、読み出し手段が、検出手段によりデータの立ち上がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを立ち上がり遅延量記憶手段に与え、検出手段によりデータの立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを立ち下がり遅延量記憶手段に与えることを特徴とする。
【0041】
請求項4に記載のデータ記録方法は、データに対応する記録パルスにしたがって、記録媒体にマークを形成することにより、データを記録するデータ記録装置のデータ記録方法であって、データ記録装置は、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段(例えば、図9に示すRAM15など)と、データの並びに対応するアドレスを記憶手段に与えることにより、遅延量を読み出す読み出し手段(例えば、図9に示すセレクタ13およびコントローラ101など)と、記憶手段から読み出された遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段(例えば、図9に示すプログラマブルディレイライン17および18など)と、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段(例えば、図9に示すコントローラ101など)とを備え、読み出し手段に、検出手段によりデータの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスを記憶手段に与えさせ、記憶手段に、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作させることを特徴とする。
【0042】
なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
【0043】
図1は、本発明を適用したディスクドライブの一実施の形態の構成を示している。
【0044】
ディスク1は、例えば、前述したような相変化ディスクで、スピンドルモータ2によって回転駆動される。スピンドルモータ2は、スピンドルサーボ系を構成しており、ディスク1を、例えば、CAV(Constant Angular Velocity)方式やCLV(Constant Linear Velocity)方式、あるいはMCAV(Modified CAV)方式などで回転駆動する。
【0045】
データの記録時においては、その記録すべきデータを、例えば、前述したように、(1,7)RLLとNRZIとを組み合わせた変調方式により変調した変調データが記録回路4に供給される。記録回路4では、その変調データに対応する記録パルスであって、記録補償を施したものが生成され、ピックアップ3に供給される。ピックアップ3は、その内蔵するレーザダイオードなどの発光手段を、記録パルスにしたがって駆動する。これにより、ディスク1に対しては、記録パルスにしたがい、図16で説明したようなパワーのレーザ光が照射され、記録回路4に入力されたデータに対応するマークとスペースとが形成されることで、例えば、マークエッジ記録方式によりデータが記録される。
【0046】
一方、データの再生時においては、ピックアップ3において、ディスク1に対して、再生レベルのレーザ光が照射され、その反射光が受光される。さらに、ピックアップ3では、受光された反射光が光電変換され、その結果得られるRF(Radio Frequency)信号が再生回路5に供給される。再生回路5では、RF信号に所定の処理が施され、変調データが再生されて出力される。この変調データは、図示せぬ復調回路において復調され、元のデータとされる。
【0047】
次に、図2を参照して、図1の記録回路4における記録補償について説明する。
【0048】
図2は、図17と同様の波形図であり、前述したように、式(1)または(2)によって表現される記録方式AまたはBによれば、図2(A)に示すようなクロックの下で、同図(B)に示すような変調データが与えられた場合、同図(C)または(D)に示すような記録パルスAまたはBがそれぞれ生成される。
【0049】
記録回路4は、図2(C)において点線で示すように、記録方式Aによる記録パルスAを構成する始端パルスまたは終端パルスそれぞれの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの位置を変化させることにより、それらのパルス幅を変化させ、これにより、記録パルスを、記録すべきデータの並び対応して変化させるようになされている。あるいは、また、記録回路4は、図2(D)において点線で示すように、記録方式Bによる記録パルスBを構成する始端パルスまたは終端パルスそれぞれの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジの位置を変化させることにより、それらのパルス幅を変化させ、これにより、記録パルスを、記録すべきデータの並びに対応して変化させるようになされている。
【0050】
以上のようにして、記録回路4では、記録補償が施されるようになされている。
【0051】
次に、図3は、図1の記録回路4の基本的な構成例を示している。
【0052】
マイコン(マイクロコンピュータ)11は、各種の信号(CS,WR,OW,AB[7:0],CLK,D[7:0]など)により、記録回路4を構成する各ブロックを制御するようになされている。ここで、例えば、データD[7:0]という表記は、データDの第0乃至第7ビットを意味する。従って、データDが8ビットで構成される場合、データD[7:0]は、データDそのものを表す。また、例えば、データD[0]という表記は、データDの第0ビットを意味する。なお、第0ビットは、例えば、LSB(最下位ビット)を表すものとする。
【0053】
即ち、マイコン11は、RAM15に対して、データD[7:0]の読み書きを行う場合、例えば、通常はLレベルになっているチップセレクト信号CSをHレベルにするようになされている。また、マイコン1は、RAM15にデータDを書き込む場合、またはデータDを読み出す場合、ライト信号WRを、それぞれHまたはLレベルにするようになされている。さらに、マイコン11は、ダイレクトオーバライトを行うかどうか、即ち、変調データの記録を行うかどうかを示すオーバライト信号OWを出力するようになされている。
【0054】
また、マイコン11は、RAM15に対してデータを読み書きする場合、そのアドレスを指定するためのアドレス信号AB[7:0]を出力するようになされている。さらに、マイコン11は、記録回路4を構成するブロックのうちの必要なものに、クロックCLKを供給するようになされている。また、マイコン11は、RAM15に書き込むべきデータD[7:0]を出力するとともに、RAM15から読み出されたデータD[7:0]を受信するようになされている。
【0055】
なお、本実施の形態においては、例えば、アドレス信号AB[7:0]およびデータD[7:0]は8ビットの信号とされている。
【0056】
コントローラ12には、マイコン11から、チップセレクト信号CS、ライト信号WR、またはオーバライト信号OWが、その入力端子CSIN,WRIN、またはOWINにそれぞれ供給されるようになされている。さらに、コントローラ12には、シフタ14が出力する、12ビットのデータAA[11:0]のうちの、第4乃至第7ビットで構成されるデータAA[7:4]が、その入力端子D[3:0]に供給されるようになされている。
【0057】
コントローラ12は、そこに入力されるチップセレクト信号CS、ライト信号WR、およびオーバライト信号OWから、その出力端子OE,CS、またはWRそれぞれから出力すべき信号(以下、適宜、コントローラ12の出力端子OEから出力される信号をイネーブル信号OEという。また、その出力端子CS,WRから出力される信号は、コントローラ12に入力されるチップセレクト信号CS、ライト信号WRにそれぞれ対応するので、これらの信号も、以下、適宜、それぞれチップセレクト信号CS、ライト信号WRという)を生成して出力するようになされている。さらに、コントローラ12は、シフタ14からのデータAA[7:4]に基づいて、変調データDATAの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを検出し、そのタイミングで、例えば、1クロックの間だけ、LレベルからHレベルになる立ち上がりエッジ信号RISEまたはFALLを、その出力端子RISEまたはFALLからそれぞれ出力するようになされている。
【0058】
セレクタ13は、例えば、8ビットのセレクタで、そこには、マイコン11からオーバライト信号OWとアドレス信号AB[7:0]が、その入力端子A/BとB[7:0]それぞれに供給されるようになされている。さらに、セレクタ13には、シフタ14が出力するデータAA[11:0]のうちの、第0乃至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:8]で構成される8ビットのデータ(このデータも、アドレス信号AB[7:0]と同様に、RAM15の8ビットのアドレスとなるので、以下、適宜、アドレス信号AB’[7:0]と表記する)が、その入力端子A[7:0]に供給されるようになされている。
【0059】
セレクタ13は、オーバライト信号OWがLまたはHレベルのとき、アドレス信号AB[7:0]またはAB’[7:0]をそれぞれ選択し、その出力端子C[7:0]から、アドレス信号ADR[7:0]として出力するようになされている。
【0060】
シフタ14は、例えば、12ビットのシフタで、そこには、変調データDATAとクロック(データクロック)CLKが、入力端子DINとCLKそれぞれに供給されるようになされている。シフタ14は、12ビットのレジスタを内蔵しており、クロックCLKに同期して、そのレジスタのLSBに、変調データDATAを記憶させるとともに、そのレジスタの各ビットを、1つ上位のビットにコピー、即ち、1ビットの左シフトを行うようになされている。シフタ14が内蔵するレジスタの記憶値、即ち、12ビット単位のパラレルデータとされた変調データAA[11:0]は、第0乃至第3ビットAA[3:0]、第4乃至第7ビットAA[7:4]、および第8乃至第11ビットAA[11:8]に分割され、上述したように、第0乃至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:8]はセレクタ13に供給され、第4乃至第7ビットAA[7:4]はコントローラ12に供給されるようになされている。
【0061】
なお、変調データAA[11:0]のうちの第3ビットAA[3]は、マルチパルス発生器16にも供給されるようになされている。
【0062】
RAM15は、例えば、8ビットのアドレス空間を有し、8ビットのデータを記憶するRAMで、そこには、コントローラ12からチップセレクト信号CSまたはライト信号WRが、その入力端子CSまたはWRにそれぞれ供給されるようになされている。さらに、RAM15には、セレクタ13からアドレス信号ADR[7:0]が、その入力端子A[7:0]に供給されるようになされてる。また、RAM15のデータ端子DINには、マイコン11が出力するデータD[7:0]が供給されるようになされている。
【0063】
RAM15は、チップセレクト信号CSがHレベルで、かつライト信号WRがHレベルのとき、マイコン11が出力するデータD[7:0]を、アドレス信号ADR[7:0]で表されるアドレスに記憶し、また、チップセレクト信号CSがHレベルで、かつライト信号WRがLレベルのとき、アドレス信号ADR[7:0]で表されるアドレスから、データD[7:0]を読み出し、データDO[7:0]として、その出力端子DOUT[7:0]から出力するようになされている。
【0064】
マルチパルス発生器16には、シフタ14から12ビットの変調データAA[11:0]のうちの第3ビットAA[3]が、その入力端子INDATAに供給され、また、マイコン11からクロックCLKが、その入力端子CLKに供給されるようになされている。
【0065】
マルチパルス発生器16は、シフタ14から順次供給される変調データの第3ビットAA[3]と、マイコン11から供給されるクロックCLKに基づいて、終端パルスを形成するためのデータDATA1、バーストパルスを形成するためのデータMP、および始端パルスを形成するためのデータDATA2を生成し、それぞれを、その出力端子Q1,MP,Q2から出力するようになされている。
【0066】
プログラマブルディレイライン17または18は、DFF19または20から供給される4ビットのデータFALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:0]にしたがって、データDATA1またはDATA2をそれぞれ所定量yまたはxだけ遅延し、遅延データDDATA1またはDDATA2として、それぞれの出力端子OUTから出力するようになされている。
【0067】
DFF19または20は、RAM15から出力されるデータDO[7:0]のうちの下位4ビットDO[3:0]または上位4ビットDO[7:4]を、コントローラ12から、その入力端子CLKに供給される立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち上がりエッジ信号RISEのタイミングでラッチし、データFALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:0]として、プログラマブルディレイライン17または18にそれぞれ供給するようになされている。
【0068】
記録信号発生器21は、プログラマブルディレイライン17または18それぞれから供給される遅延データDDATA1またはDDATA2、およびマルチパルス発生器16から供給されるデータMPを用いて論理演算を行うことで、図2で説明したような記録パルスを生成し、その出力端子RECから出力するようになされている。
【0069】
ゲート回路22は、例えば、8ビットの3ステートのゲートで、RAM15から読み出されるデータDO[7:0]を受信し、コントローラ12が出力するイネーブル信号OEが、LまたはHレベルのうちの、例えばHレベルである場合のみ、その受信したデータDO[7:0]を、データD[7:0]として、マイコン11に供給するようになされている。
【0070】
以上のように構成される記録回路4では、マイコン11において、記録パルスを構成する始端パルスの遅延量xおよび終端パルスの遅延量y(後述するように、これらの遅延量により、記録パルスを構成する始端パルスまたは終端パルスの立ち上がりまたは立ち下がりエッジの位置が変化され、これにより、それぞれのパルス幅が変化される)としてのデータD[7:0]が、ディスク1に形成されるマークやスペースの長さ、即ち、変調データの並びごとに設定され、RAM15に供給されて記憶される(このような処理が行われるモードを、データ設定モードという)。そして、ダイレクトオーバライト(記録時)においては、そのデータD[7:0]に基づいて遅延が行われた記録パルスが生成される(このような処理が行われるモードを、オーバライトモードという)。
【0071】
即ち、データ設定モードにおいては、マイコン11は、チップセレクト信号CSおよびライト信号WRの両方をHレベルにし、オーバライト信号OWをLレベルにする。
【0072】
さらに、マイコン11は、各種の変調データの並びに適した遅延量xまたはyに対応する4ビットのデータRISE_DATA[3:0]またはFALL_DATA[3:0]をそれぞれ設定し、データRISE_DATA[3:0]を上位4ビットとし、データFALL_DATA[3:0]を下位4ビットとする8ビットのデータD[7:0]を生成する。
【0073】
即ち、マイコン11では、例えば、変調データの中の、ある連続する12ビットに注目した場合に、その上位4ビットと下位4ビットの合計8ビットに基づいて、最適な遅延量としてのデータD[7:0]が求められる。
【0074】
このデータD[7:0]は、マイコン11からRAM15に供給される。
【0075】
なお、データD[7:0]は、例えば、あらかじめ実験などを行うことにより求めておき、図示せぬROM(Read Only Memory)などに記憶させておくようにするのが好ましい。この場合、マイコン11には、データ設定モード時に、そのROMから、データD[7:0]を読み出させるようにすれば良い。
【0076】
マイコン11は、上述したように、変調データの中の、ある連続する12ビットに注目した場合に、その上位4ビットと下位4ビットの合計8ビットで構成されるデータAD1に基づいて、最適な遅延量としてのデータD[7:0]を得ると、その8ビットのデータAD1を、アドレス信号AB[7:0]として、セレクタ13に出力する。
【0077】
上述したように、いまの場合、オーバライト信号OWは、Lレベルであるから、セレクタ13においては、入力端子B[7:0]に入力される、マイコン11からのアドレス信号AB[7:0]が選択され、アドレス信号ADR[7:0]として、RAM15に供給される。
【0078】
一方、コントローラ12は、Hレベルのチップセレクト信号CSおよびライト信号WRと、Lレベルのオーバライト信号OWを受信すると、Hレベルのチップセレクト信号CSおよびライト信号WRを、RAM15に出力する。
【0079】
従って、RAM15においては、アドレス信号ADR[7:0]が示すアドレスに、データD[7:0]が記憶される。
【0080】
以下、同様にして、RAM15には、ディスク1に形成されるマークおよびスペースの長さ、即ち、記録される変調データに適したものに対応する各値のデータD[7:0]が記憶される。
【0081】
なお、RAM15に記憶されたデータD[7:0]が正しいかどうかを確認するためなどに、あるアドレスADR[7:0]におけるデータD[7:0]をRAM15から読み出す場合には、マイコン11は、チップセレクト信号CSをHレベルにし、ライト信号WRおよびオーバライト信号OWをLレベルにする。さらに、マイコン11は、アドレスAB[7:0]をセレクタ13に出力する。この場合、コントローラ12は、Hレベルのチップセレクト信号CSと、Lレベルのライト信号WRを、RAM15に出力するとともに、Hレベルのイネーブル信号OEを、ゲート回路22に出力する。また、セレクタ13は、マイコン11からのアドレスAB[7:0]を選択し、アドレス信号ADR[7:0]としてRAM15に出力する。
【0082】
RAM15は、Hレベルのチップセレクト信号CS、Lレベルのライト信号WR、およびアドレス信号ADR[7:0]を受信すると、上述したように、アドレス信号ADR[7:0]に対応するアドレスから、データD[7:0]を読み出し、データDO[7:0]として、ゲート回路22に出力する。ゲート回路22は、上述したように、Hレベルのイネーブル信号OEを受信すると、RAM15からのデータをマイコン11に出力するから、これにより、RAM15から読み出されたデータDO[7:0]は、マイコン11に供給される。
【0083】
次に、オーバライトモード時においては、マイコン11は、チップセレクト信号CSおよびオーバライト信号OWをHレベルにし、ライト信号WRをLレベルにする。
【0084】
また、この場合、シフタ14には、クロックCLKに同期した変調データDATAが供給される。シフタ14は、クロックCLKのタイミングで、そこに供給される変調データDATAを、その内蔵する12ビットのレジスタのLSBに記憶するとともに、そのレジスタの記憶値をシフトし、その結果得られる12ビット単位の変調データAA[11:0]を出力する。この12ビットの変調データAA[11:0]のうち、第0乃至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:8]はセレクタ13に、第3ビットAA[3]はマルチパルス発生器16に、第4乃至第7ビットAA[7:4]はコントローラ12に、それぞれ供給される。
【0085】
シフタ14が出力する変調データAA[3:0]およびAA[11:8]は、8ビットのデータとしてまとめられ、これにより、例えば、変調データAA[3:0]、AA[11:8]の順で並べた8ビットのデータ(アドレス信号)AB’[7:0]が構成され、セレクタ13の入力端子A[7:0]に供給される。
【0086】
いまの場合、オーバライト信号OWはHレベルであるから、セレクタ13では、その入力端子A[7:0]に供給されるアドレス信号AB’[7:0]が選択され、アドレス信号ADR[7:0]として、RAM15に供給される。
【0087】
一方、コントローラ12は、Hレベルのチップセレクト信号CSと、Lレベルのライト信号WRを受信すると、それらと同様のチップセレクト信号CSおよびライト信号WRを、RAM15に出力する。
【0088】
従って、この場合、RAM15においては、アドレス信号ADR[7:0]に対応するアドレスから、データD[7:0]が読み出され、データDO[7:0]として出力される。即ち、この場合、記録しようとする変調データの並びに対応するデータDO[7:0]が、RAM15から出力される。このデータDO[7:0]のうち、上位4ビットDO[7:4]はDFF20に供給され、下位4ビットDO[3:0]はDFF19に供給される。
【0089】
また、コントローラ12は、変調データAA[7:4]を受信すると、その変調データAA[7:4]に基づいて、変調データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する。即ち、本実施の形態では、変調データは、上述したように、(1,7)RLLとNRZIとの組合せにより得られたものであるから、孤立した反転が存在しない。このため、変調データの中に立ち上がりエッジがあると、シフタ14において変調データがシフトされていく過程の中で、AA[7]=0,AA[6]=0,AA[5]=1,AA[4]=1となる場合が必ず生じる。また、変調データの中に立ち下がりエッジがあると、シフタ14において変調データがシフトされていく過程の中で、AA[7]=1,AA[6]=1,AA[5]=0,AA[4]=0となる場合が必ず生じる。
【0090】
そこで、コントローラ12は、AA[7]=0,AA[6]=0,AA[5]=1,AA[4]=1を検出すると、立ち上がりエッジを検出したとして、立ち上がりエッジ信号RISEを出力する。また、コントローラ12は、AA[7]=1,AA[6]=1,AA[5]=0,AA[4]=0を検出すると、立ち下がりエッジを検出したとして、立ち下がりエッジ信号FALLを出力する。
【0091】
なお、変調データの最小反転幅が2でない場合には、それに対応して、コントローラ12における立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの検出方法を変更する必要がある。
【0092】
立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち上がりエッジ信号RISEは、DFF19または20にそれぞれ出力される。DFF19または20は、立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち上がりエッジ信号RISEのタイミングで、RAM15からのデータDO[3:0]またはDO[7:4]をラッチし、データFALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:0]として、プログラマブルディレイライン17または18にそれぞれ出力する。
【0093】
一方、マルチパス発生器16は、シフタ14から供給されるデータAA[3]を変調データとして順次受信し、その変調データから、データDATA1,DATA2,MPを生成して、それぞれを、プログラマブルディレイライン17,18、記録信号発生器21に出力する。プログラマブルディレイライン17または18では、DFF19または20から供給される4ビットのデータFALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:0]にしたがって、データDATA1またはDATA2がそれぞれ所定量yまたはxだけ遅延され、遅延データDDATA1またはDDATA2として、記録信号発生器21に供給される。記録信号発生器21では、プログラマブルディレイライン17または18それぞれからの遅延データDDATA1またはDDATA2、およびマルチパルス発生器16からのデータMPに基づいて、記録パルスが生成されて出力される。
【0094】
ここで、実際の回路では、シフタ14やRAM15などの仕様(動作速度)によって、プログラマブルディレイライン17または18に対して、変調データ(ここでは、AA[3])の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジに対応するデータDATA1またはDATA2が入力されるタイミングと、データFALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:0]が入力されるタイミングとの間にずれが生じる場合がある。このような場合には、例えば、変調データAA[3]が入力されるマルチパルス発生回路16の入力端子INDATAの前段に、遅延回路などを設けるなどして、上述のタイミングどうしを一致させるようにする必要がある。なお、これは、その他、例えば、シフタ14からマルチパルス発生器16に供給する変調データを、AA[3]ではなく、AA[2]やAA[4]にすることなどによっても可能である。
【0095】
次に、図4は、図3のコントローラ12の構成例を示している。
【0096】
ANDゲート31には、変調データAA[4]およびAA[5]が入力されるようになされており、そこでは、両者のAND(論理積)が演算され、ANDゲート33の一方の入力端子に入力される。また、ANDゲート33の他方の入力端子には、NORゲート35の出力が入力されるようになされており、ANDゲート33では、ANDゲート31とNORゲート35との出力のANDが演算され、その演算結果が、立ち下がりエッジ信号FALLとして出力される。NORゲート35には、変調データAA[6]およびAA[7]が入力されるようになされており、そこでは、両者のNOR(論理和の否定)が演算される。
【0097】
従って、AA[7]=1,AA[6]=1,AA[5]=0,AA[4]=0のときのみ、ANDゲート33からは、Hレベル(1)の立ち下がりエッジ信号(以下、単に、エッジ信号ともいう)FALLが出力される。
【0098】
また、ANDゲート32には、変調データAA[6]およびAA[7]が入力されるようになされており、そこでは、両者のANDが演算され、ANDゲート34の一方の入力端子に入力される。また、ANDゲート34の他方の入力端子には、NORゲート36の出力が入力されるようになされており、ANDゲート34では、ANDゲート32とNORゲート36との出力のANDが演算され、その演算結果が、立ち上がりエッジ信号RISEとして出力される。NORゲート36には、変調データAA[4]およびAA[5]が入力されるようになされており、そこでは、両者のNORが演算される。
【0099】
従って、AA[7]=0,AA[6]=0,AA[5]=1,AA[4]=1のときのみ、ANDゲート34からは、Hレベル(1)の立ち上がりエッジ信号(以下、単に、エッジ信号ともいう)RISEが出力される。
【0100】
一方、マイコン11からのチップセレクト信号CSは、ORゲート38の一方の入力端子およびANDゲート39の一方の入力端子に、オーバライト信号OWは、ORゲート38の他方の入力端子およびインバータ37に、ライト信号WRは、ANDゲート40の一方の入力端子に、それぞれ入力されるようになされている。
【0101】
ORゲート38では、チップセレクト信号CSとオーバライト信号OWとのOR(論理和)が演算され、その演算結果が、チップセレクト信号CSとして出力される。従って、コントローラ12が出力するチップセレクト信号CSは、マイコン11が出力するチップセレクト信号CSまたはオーバライト信号OWのうちのいずれか一方がHレベルのときHレベルとなり、その両方がLレベルのときLレベルとなる。
【0102】
また、インバータ37では、オーバライト信号OWが反転され、ANDゲート39の他方の入力端子と、ANDゲート40の他方の入力端子に供給される。ANDゲート39では、チップセレクト信号CSと、インバータ37の出力とのANDが演算され、その演算結果が、イネーブル信号OEとして出力される。従って、イネーブル信号OEは、マイコン11が出力するチップセレクト信号がHレベルで、オーバライト信号OWがLレベルのときにのみHレベルとなり、それ以外のときはLレベルとなる。
【0103】
ANDゲート40では、インバータ37の出力と、ライト信号WRとのANDが演算され、その演算結果が、ライト信号WRとして出力される。従って、コントローラ12が出力するライト信号WRは、マイコン11が出力するオーバライト信号OWがLレベルで、ライト信号WRがHレベルのときのみHレベルとなり、それ以外のときはLレベルとなる。
【0104】
図5は、図3のマルチパルス発生器16の構成例を示している。
【0105】
変調データAA[3]であるデータDATAは、DFF51に供給され、そこで、クロックCLKのタイミング(クロックCLKの、例えば、立ち上がりエッジのタイミングなど)でラッチされて、DFF52および53に供給される。また、DFF51は、ラッチしたデータDATAの反転出力(/Q)を、ANDゲート57の一方の入力端子に供給する。
【0106】
DFF53は、インバータ55の出力のタイミング(インバータ55の出力の、例えば、立ち上がりエッジのタイミングなど)で、DFF51の出力をラッチするようになされており、また、インバータ55には、クロックCLKが供給されるようになされている。従って、DFF53では、後述するDFF52がラッチしたデータより半クロックだけ時間的に先行するデータがラッチされる。この半クロックだけ進んだデータは、データDATA1として出力される。
【0107】
一方、DFF52では、DFF51の出力が、クロックCLKのタイミングでラッチされ、データDATA2として出力されるとともに、DFF54、ANDゲート56の一方の入力端子、およびANDゲート57の他方の入力端子に供給される。DFF54でも、DFF52の出力が、クロックCLKのタイミングでラッチされ、その反転出力が、ANDゲート56の他方の入力端子に供給される。
【0108】
ANDゲート56では、DFF52の出力と、DFF54の反転出力とのANDが演算され、ORゲート58に供給される。また、ANDゲート57では、DFF51の反転出力と、DFF52の出力とのANDが演算され、これも、ORゲート58に供給される。
【0109】
ORゲート58には、ANDゲート56および57の出力の他、クロックCLKが供給されており、そこでは、これらのORが演算され、その演算結果が、データMPとして出力される。
【0110】
図6は、図3の記録信号発生器21の構成例を示している。
【0111】
プログラマブルディレイライン17または18それぞれからのデータDDATA1またはDDATA2は、いずれも、ANDゲート61に入力されるようになされており、ANDゲート61では、データDDATA1とDDATA2とのANDが演算されて、ANDゲート62の一方の入力端子に供給される。ANDゲート62の他方の入力端子には、データMPが入力されるようになされており、ANDゲート62では、ANDゲート61の出力と、データMPとのANDが演算され、その演算結果が、記録パルスとして出力される。
【0112】
次に、図7および図8を参照して、図3のマルチパルス発生器16、プログラマブルディレイライン17,18、および記録信号発生器21の部分の処理について、さらに説明する。
【0113】
なお、図7は、図5に示したマルチパルス発生器16、および図6に示した記録信号発生器21に、プログラマブルディレイライン17と18を加えて図示したものであり、図8は、その各部の信号の波形を示している。
【0114】
マイコン11(図3)からのクロックCLK(図8(A))は、DFF51,52,54、インバータ55、ORゲート58に供給されている。また、変調データAA[3]は、DFF51に供給されており、このDFF51、さらには、DFF52,54において、クロックCLKの立ち上がりエッジのタイミングで、順次ラッチされる。
【0115】
ここで、kを時間に対応する変数とし、DFF52のラッチ出力(Q)をDATA[k]と表すことにする。この場合、DFF51に供給される変調データAA[3]はデータDATA[k+2]と、DFF51のラッチ出力はデータDATA[k+1]と、DFF54のラッチ出力はデータDATA[k−1]と、それぞれ表すことができる。
【0116】
一方、インバータ55では、クロックCLKが反転され、DFF53(DFF53のクロック端子)に供給される。DFF53の入力端子(D)には、DFF51のラッチ出力であるデータDATA[k+1]が供給されており、DFF53では、データDATA[k+1]が、反転されたクロックCLKの立ち上がりエッジのタイミングでラッチされる。
【0117】
この結果、データDATA[k]が、例えば、図8(B)に示すようなものであったとすると、DFF53のラッチ出力としては、図8(D)に示すような、このデータDATA[k]より半クロックだけ進んだデータDATA[k+1/2]が得られる。
【0118】
DFF52または53のラッチ出力であるデータDATA[k]またはDATA[k+1/2]は、プログラマブルディレイライン18または17に供給され、そこで、それぞれ微小量xまたはyだけ遅延され、これにより、データDATA[k](図8(B))またはDATA[k+1/2](図8(D))は、それぞれ、図8(C)または(E)に示すような遅延データDDATA[k](図3におけるDDATA2)またはDDATA[k+1/2](図3におけるDATA1)とされる。そして、遅延データDDATA[k]およびDDATA[k+1/2]は、いずれもANDゲート61に供給される。
【0119】
ANDゲート61では、遅延データDDATA[k](図8(C))およびDDATA[k+1/2](図8(E))のANDが演算され、これにより、図8(F)に示すようなゲート信号GATEが生成される。このゲート信号GATEは、ANDゲート62に供給される。
【0120】
ここで、nM(nTの幅のHレベル)のデータDATA[k]に対しては、幅が(n−x+y)Tのゲート信号GATEが生成される。
【0121】
一方、DFF54では、DFF52からのデータDATA[k]がラッチされることにより、それより1クロック遅れたデータDATA[k−1]とされ、その反転出力!DATA[k−1](!は反転を表す)が、ANDゲート56の一方の入力端子に供給される。ANDゲート56の他方の入力端子には、DFF52のラッチ出力であるデータDATA[k]が供給されており、ANDゲート56では、データ!DATA[k−1]とDATA[k]とのANDが演算されることにより、図8(G)に示すように、データDATA[k]の始端をその始端とする、1クロック分のパルス幅を有する始端パルスTOP(この始端パルスTOPは、データDATA[k]の立ち上がりエッジ部分での微分値に相当する)が生成され、ORゲート58に供給される。
【0122】
また、ANDゲート57には、DFF51から、データDATA[k+1]を反転した!DATA[k+1]データと、DFF52から、データDATA[k]とが供給されており、そこでは、データ!DATA[k+1]とDATA[k]とのANDが演算される。この結果、ANDゲート57では、図8(H)に示すように、データDATA[k]の終端をその終端とする、1クロック分のパルス幅を有する終端パルスEND(この終端パルスENDは、データDATA[k]の立ち下がりエッジ部分での微分値に相当する)が生成され、ORゲート58に供給される。
【0123】
ORゲート58では、そこに供給されるクロックCLK(バーストパルス)(図8(A))、始端パルスTOP(図8(G))、および終端パルスEND(図8(H))のORが演算され、これにより、図8(I)に示すようなデータ(マルチパルス)MPが生成される。このデータMPは、ANDゲート62に供給される。
【0124】
ANDゲート62では、ゲート信号GATE(図8(F))とデータMP(図8(I))とのANDが演算され、これにより、図8(J)に示すように、長さがnTのマークに対応する記録パルスとして、式xS+(1.5−x)M+(n−2)(0.5S+0.5M)+yM+(0.5−y)Sで表現される信号RECが生成される。
【0125】
従って、例えば、x=y=0のとき、記録パルスは、式1.5M+(n−2)(0.5S+0.5M)+0.5Sで表現されることになり、これは、前述した記録方式Aにおける場合と同一のものとなる。
【0126】
また、例えば、x=y=0.5のとき、記録パルスは、式1.0M+(n−2)(0.5S+0.5M)+0.5M+0.5Sで表現されることになり、これは、前述した記録方式Bにおける場合と同一のものとなる。
【0127】
以上から、遅延量xおよびyを、x=yとして、0.0乃至0.5の範囲で変化させることで、変調データの並びににしたがって、いわば、記録パルスA(図2(C))とB(図2(D))との間を連続的に変化させることのできる記録方式(記録補償方式)、即ち、例えば、記録パルスAを基準に考えれば、図2(C)に点線で示すように、記録パルスAの始端の立ち上がりエッジおよび終端の立ち下がりエッジの位置を遅延する記録方式を実現することができる。従って、変調データの並び対応した記録補償、即ち、特に、短いマークおよびスペースに対応するデータに対して、熱干渉などに起因するエッジの位置ずれについての記録補償を行うことができる。
【0128】
なお、遅延量xおよびyを、上述したように、0.0乃至0.5の範囲で変化させるようにした場合、始端パルスおよび終端パルスのパルス幅は、1.0T乃至1.5Tの範囲で変化するが、遅延量xおよびyを、その他、例えば、0.0乃至1.0の範囲で変化させるようにした場合には、始端パルスおよび終端パルスのパルス幅は、0.5T乃至1.5Tの範囲で変化することとなる。
【0129】
ここで、以上のようにして得られる記録パルスは、始端パルスおよび終端パルスのエッジの位置の他、そのパルス幅も変化する点で、そのエッジの位置のみが変化し、パルス幅は一定のままである、前述した図18の記録補償回路から得られる記録パルスとは、根本的に異なる。
【0130】
即ち、前述の図18における記録パルスは、その始端パルスおよび終端パルスが、パルス幅が一定のまま前後にシフトするだけである。これに対して、記録回路4から得られる記録パルスは、始端パルスの立ち上がりエッジと、終端パルスの立ち下がりエッジの位置とが変化し、これに伴い、それぞれのパルス幅も変化する。その結果、記録回路4の規模は、従来における場合とほとんど同一であるにもかかわらず、その可変範囲および自由度の大きな記録補償が可能となる。
【0131】
具体的には、例えば記録パルスAまたはBは、それぞれ低線速度または高線速度での記録に適していることが知られている。従って、遅延量xおよびyを、変調データだけでなく、線速度にも対応して設定することにより、線速度が一定でない場合にも、適切な記録補償を施すことが可能となる。
【0132】
ところで、図3に示した構成の記録回路4では、オーバーライトモード時には、RAM15に対して、変調データのデータレートに対応する周期(クロックCLKの周期)で、アドレス信号ADR[7:0]が与えられるため、RAM15としては、そのデータレート(クロックCLKの周波数)以上の速度で動作するものが必要となり、これでは、前述したように、装置が大型化、高コスト化する。
【0133】
そこで、記録回路4は、例えば、図9に示すように構成することができる。なお、図中、図3における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、この記録回路4は、コントローラ12に代えて、コントローラ101が設けられている他は、図3における場合と基本的に同様に構成されている。
【0134】
但し、マルチパルス発生器16には、データINDATAとして、変調データAA[3]ではなく、AA[4]が入力されるようになされている。また、セレクタ13の入力端子A[7:0]には、シフタ14の出力ではなく、コントローラ101が出力するアドレス信号AD[7:0]が供給されるようになされている。
【0135】
コントローラ101には、図3のコントローラ12における場合と同様に、チップセレクト信号CS、ライト信号WR、およびオーバライト信号OWが供給される他、シフタ14が出力する変調データAA[11:0]、またはマイコン11が出力するクロックCLKが、その入力端子AA[11:0]またはCLKそれぞれに供給されるようになされている。そして、コントローラ101は、図3のコントローラ12と場合と同様に、エッジ信号FALL,RISE、イネーブル信号OE、チップセレクト信号CS、およびライト信号WRを出力する他、アドレス信号AD[7:0]を出力するようになされている。なお、このアドレス信号AD[7:0]は、上述したように、セレクタ13に供給されるようになされている。
【0136】
図10は、図9のコントローラ101の構成例を示している。なお、図中、図4における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、コントローラ101は、DFF111,112,ORゲート115、およびDFF116が新たに設けられている他は、図4に示したコントローラ12と同様に構成されている。
【0137】
DFF111または112は、クロックCLKの、例えば立ち上がりエッジのタイミングで、ANDゲート33または34の出力をそれぞれラッチして出力する。従って、この場合、エッジ信号FALLおよびRISEは、図4における場合よりも1クロックだけ遅れて出力される。このため、図9においては、マルチパルス発生器16に入力される変調データが、AA[3]ではなく、AA[4]になっている。
【0138】
一方、ORゲート115は、ANDゲート33と34の出力のORを演算する。従って、ORゲート115の出力は、変調データの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのうちのいずれかが検出された場合のみHレベルとなり、それ以外の場合はLレベルとなる。このORゲート115の出力は、DFF116のクロック端子(CLK)に供給される。
【0139】
DFF116は、8ビットのDFFで、その入力端子D[7:0]には、シフタ14からの変調データAA[11:0]のうちの第0乃至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:8]が供給される。DFF116は、この変調データ第0乃至第3ビットAA[3:0]および第8乃至第11ビットAA[11:8]を、ORゲート115の出力の、例えば立ち上がりエッジのタイミングでラッチし、8ビットのアドレス信号AD[7:0]として出力する。
【0140】
このアドレス信号AD[7:0]は、セレクタ13に供給され、よって、オーバライト信号OWがHレベルの場合、即ち、装置のモードがオーバライトモードであれば、RAM15にアドレスとして供給される。
【0141】
従って、オーバライトモード時において、RAM15にアドレス信号AD[7:0]が供給されるのは、ORゲート115の出力がHレベルの場合、即ち、変調データの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジのうちのいずれかが検出された場合だけとなる。また、変調データは、上述したように、(1,7)RLLとNRZIとを組み合わせて変調されたものだから、立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが生じた後、少なくともクロックCLKの周期の2倍の時間が経過しなければ、次の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジは生じない。
【0142】
以上から、RAM15は、遅くとも、クロックCLKの周期の2倍(データレートの1/2)の速度で動作するものであれば良いことになる。
【0143】
なお、図10のコントローラ101において、DFF111および112は必ずしも必要ではない。しかしながら、その前段のANDゲート31乃至34,NORゲート35、および36における演算時間は不安定なため、エッジ信号FALLまたはRISEにしたがって、プログラマブルディレイライン17または18に、データFALL_DATAまたはRISE_DATAが供給されるタイミングそれぞれと、同じくプログラマブルディレイライン17または18に、遅延すべきデータDATA1またはDATA2が供給されるタイミングそれぞれとを一致させるようにするには、DFF111および112を設けるのが望ましい。
【0144】
また、図10では、エッジ信号FALLまたはエッジ信号RISEをラッチするためのDFFとして、DFF111または112だけをそれぞれ設けたが、立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジは、上述したように、少なくともクロックCLKの周期の2倍の時間間隔でしか生じないことから、DFF111または112の後段それぞれには、もう1つDFFを設けることが可能である。但し、この場合、マルチパルス発生器16に入力する変調データは、AA[4]より、さらに1クロック分だけ遅れたAA[5]にする必要がある。
【0145】
次に、図11は、図1の記録回路4の、さらに他の構成例を示している。なお、図中、図3または図9における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、この記録回路4は、セレクタ13に代えてセレクタ13Aおよび13bが、コントローラ101に代えてコントローラ101A乃至101Cが、RAM15に代えてRAM15Aおよび15Bが、ゲート回路22に代えてゲート回路22Aおよび22Bが、それぞれ設けられている他は、図9における場合と基本的に同様に構成されている。
【0146】
なお、図11においては、マイコン11の図示は省略してある。
【0147】
コントローラ101Aには、マイコン11から、チップセレクト信号CS、ライト信号WR、またはオーバライト信号OWが、その入力端子CSIN,WRIN、またはOWINにそれぞれ供給されるようになされている。コントローラ101Aは、図3のコントローラ12における場合と同様にして、イネーブル信号OE、チップセレクト信号CS、およびライト信号WRを生成して出力するようになされている。コントローラ101Aが出力するチップセレクト信号CSとライト信号WRは、RAM15Aおよび15Bに、イネーブル信号OEは、ゲート回路22Aおよび22Bに、それぞれ供給されるようになされている。
【0148】
コントローラ101Bおよび101Cには、シフタ14が出力する変調データAA[11:0]、またはマイコン11が出力するクロックCLKが、その入力端子AA[11:0]またはCLKそれぞれに供給されるようになされている。コントローラ101Bまたは101Cは、変調データAA[11:0]に基づいて、その立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジを検出し、立ち下がりエッジ信号FALLまたは立ち上がりエッジ信号RISEを、その出力端子FALLまたはRISEからそれぞれ出力するようになされている。さらに、コントローラ101Bまたは101Cは、アドレス信号AF[7:0]またはAR[7:0]をそれぞれ出力するようになされている。
【0149】
セレクタ13Aおよび13Bは、セレクタ13と同様に、例えば、8ビットのセレクタで、そこには、マイコン11からオーバライト信号OWとアドレス信号AB[7:0]が、その入力端子A/BとB[7:0]にそれぞれ供給されるようになされている。さらに、セレクタ13Aまたは13Bには、コントローラ101Bまたは101Cが出力するアドレス信号AF[7:0]またはAR[7:0]が、それぞれの入力端子A[7:0]に供給されるようになされている。
【0150】
セレクタ13Aは、オーバライト信号OWがLまたはHレベルのとき、アドレス信号AF[7:0]またはAB’[7:0]をそれぞれ選択し、その出力端子C[7:0]から、アドレス信号ADR[7:0]として出力するようになされている。セレクタ13Bも同様に、オーバライト信号OWがLまたはHレベルのとき、アドレス信号AR[7:0]またはAB’[7:0]をそれぞれ選択し、その出力端子C[7:0]から、アドレス信号ADR[7:0]として出力するようになされている。
【0151】
RAM15Aおよび15Bは、例えば、8ビットのアドレス空間を有し、4ビットのデータを記憶するRAMで、そこには、コントローラ101Aからチップセレクト信号CSまたはライト信号WRが、その入力端子CSまたはWRにそれぞれ供給されるようになされている。さらに、RAM15Aまたは15Bには、セレクタ13Aまたは13Bからアドレス信号ADR[7:0]が、その入力端子A[7:0]にそれぞれ供給されるようになされてる。また、RAM15Aまたは15Bのデータ端子DINには、マイコン11が出力するデータD[7:0]のうちの下位4ビットD[3:0]または上位4ビットD[7:4]がそれぞれ供給されるようになされている。従って、RAM15Aまたは15Bは、データFALL_DATA[3:0]またはRISE_DATA[3:0]をそれぞれ記憶するようになされている。
【0152】
RAM15Aまたは15Bは、RAM15と同様に、チップセレクト信号CSがHレベルで、かつライト信号がHレベルのとき、マイコン11が出力するデータ[7:0]のうちの下位4ビットD[3:0]または上位4ビットD[7:4]を、セレクタ13Aまたは13Bが出力するアドレス信号ADR[7:0]で表されるアドレスにそれぞれ記憶し、また、チップセレクト信号CSがHレベルで、かつライト信号がLレベルのとき、セレクタ13Aまたは13Bが出力するアドレス信号ADR[7:0]で表されるアドレスから、データD[3:0]またはD[7:4]を読み出し、データDO[3:0]として、その出力端子DOUT[3:0]から、DFF19とゲート回路22AまたはDFF20とゲート回路22Bにそれぞれ出力するようになされている。
【0153】
ゲート回路22Aまたは22Bは、例えば、4ビットの3ステートのゲートで、RAM15Aまたは15Bから読み出されるデータDO[3:0]をそれぞれ受信し、コントローラ101Aが出力するイネーブル信号OEが、LまたはHレベルのうちの、例えばHレベルである場合のみ、その受信したデータDO[3:0]をそれぞれ出力するようになされている。ゲート回路22Aが出力するデータDO[3:0]と、ゲート回路22Bが出力するデータDO[3:0]とは、合成されて8ビットのデータD[7:0]とされ、マイコン11に供給されるようになされている。
【0154】
以上のように構成される記録回路4では、データ設定モードにおいては、マイコン11は、チップセレクト信号CSおよびライト信号WRの両方をHレベルにし、オーバライト信号OWをLレベルにするとともに、各種の変調データの並びに適したデータD[7:0]を生成し、その下位4ビットD[3:0]または上位4ビット[7:4]を、RAM15Aまたは15Bにそれぞれ供給する。さらに、マイコン11は、図3で説明したように、データD[7:0]に対応するアドレス信号AB[7:0]を生成し、セレクタ13Aおよび13Bに出力する。
【0155】
いまの場合、オーバライト信号OWは、Lレベルであるから、セレクタ13Aまたは13Bにおいては、入力端子B[7:0]に入力される、マイコン11からのアドレス信号AB[7:0]が選択され、アドレス信号ADR[7:0]として、RAM15Aまたは15Bにそれぞれ供給される。
【0156】
一方、コントローラ101Aは、Hレベルのチップセレクト信号CSおよびライト信号WRと、Lレベルのオーバライト信号OWを受信すると、Hレベルのチップセレクト信号CSおよびライト信号WRを、RAM15Aおよび15Bに出力する。
【0157】
従って、RAM15Aまたは15Bにおいては、アドレス信号ADR[7:0]が示すアドレスに、データD[7:0]のうちの下位4ビットD[3:0]または上位4ビット[7:4]がそれぞれ記憶される。
【0158】
以下、同様にして、RAM15Aまたは15Bには、記録される変調データに適したものに対応する各値のデータD[7:0]のうちの下位4ビットD[3:0]または上位4ビット[7:4]がそれぞれ記憶される。
【0159】
なお、RAM15Aまたは15Bに記憶されたデータD[3:0]またはデータ[7:4]が正しいかどうかを確認するためなどに、あるアドレスADR[7:0]におけるデータD[3:0]またはデータ[7:4]をRAM15Aまたは15Bからそれぞれ読み出す場合には、マイコン11は、チップセレクト信号CSをHレベルにし、ライト信号WRおよびオーバライト信号OWをLレベルにする。さらに、マイコン11は、アドレスAB[7:0]をセレクタ13Aおよび13Bに出力する。この場合、コントローラ101Aは、Hレベルのチップセレクト信号CSと、Lレベルのライト信号WRを、RAM15Aおよび15Bに出力するとともに、Hレベルのイネーブル信号OEを、ゲート回路22Aおよび22Bに出力する。また、セレクタ13Aまたは13Bは、マイコン11からのアドレスAB[7:0]を選択し、アドレス信号ADR[7:0]としてRAM15Aまたは15Bにそれぞれ出力する。
【0160】
RAM15Aまたは15Bは、Hレベルのチップセレクト信号CS、Lレベルのライト信号WR、およびアドレス信号ADR[7:0]を受信すると、上述したように、アドレス信号ADR[7:0]に対応するアドレスから、データD[3:0]またはD[7:4]を読み出し、データDO[3:0]として、ゲート回路22Aまたは22Bにそれぞれ出力する。ゲート回路22AまたはBは、上述したように、Hレベルのイネーブル信号OEを受信すると、RAM15Aまたは15Bからのデータをマイコン11にそれぞれ出力するから、これにより、RAM15Aまたは15Bそれぞれから読み出されたデータDO[3:0]またはDO[7:4]は、マイコン11に供給されることになる。
【0161】
次に、オーバライトモード時においては、マイコン11は、チップセレクト信号CSおよびオーバライト信号OWをHレベルにし、ライト信号WRをLレベルにする。
【0162】
また、この場合、シフタ14には、クロックCLKに同期した変調データDATAが供給される。シフタ14は、クロックCLKのタイミングで、そこに供給される変調データDATAを、その内蔵する12ビットのレジスタのLSBに記憶するとともに、そのレジスタの記憶値をシフトし、その結果得られる12ビット単位の変調データAA[11:0]を出力する。この12ビットの変調データAA[11:0]は、コントローラ101Bおよび101Cに供給される。また、変調データAA[11:0]のうちの第4ビットAA[4]はマルチパルス発生器16に供給される。
【0163】
一方、コントローラ101Aは、Hレベルのチップセレクト信号CSと、Lレベルのライト信号WRを受信すると、それらと同様のチップセレクト信号CSおよびライト信号WRを、RAM15Aおよび15Bに出力する。また、コントローラ101Bまたは101Cは、シフタ14からの変調データAA[11:0]に基づいて、アドレス信号AF[7:0]またはAR[7:0]をそれぞれ生成する。さらに、コントローラ101Bまたは101Cは、変調データAA[11:0]の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジを検出し、エッジ信号FALLまたはRISEを、DFF19または20にそれぞれ出力する。また、コントローラ101Bまたは101Cは、変調データAA[11:0]の立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが検出されたときのみ、生成したアドレス信号AF[7:0]またはAR[7:0]を、セレクタ13Aまたは13Bにそれぞれ出力する。
【0164】
いまの場合、オーバライト信号OWはHレベルであるから、セレクタ13Aまたは13Bでは、その入力端子A[7:0]に供給されるアドレス信号AF[7:0]またはAR[7:0]が選択され、アドレス信号ADR[7:0]として、RAM15Aまたは15Bにそれぞれ供給される。
【0165】
従って、この場合、RAM15Aまたは15Bにおいては、アドレス信号ADR[7:0]に対応するアドレスから、データD[3:0]が読み出され、データDO[3:0]として出力される。即ち、この場合、記録しようとする変調データの並びに対応するデータFALL_DATAまたはRISE_DATAが、RAM15Aまたは15Bから出力される。このデータFALL_DATAまたはRISE_DATAは、DFF19または20にそれぞれ供給され、以下、図3における場合と同様にして、記録パルスが生成される。
【0166】
次に、図12は、図11のコントローラ101Aの構成例を示している。なお、図中、図4における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、コントローラ101Aは、コントローラ12を構成するブロックのうちのインバータ37、ORゲート38、ANDゲート39、および40だけで構成されており、従って、コントローラ101Aでは、図4における場合と同様にして、チップセレクト信号CS、イネーブル信号OE、およびライト信号WRが生成される。
【0167】
図13は、図11のコントローラ101Bの構成例を示している。なお、図中、図10における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、コントローラ101Bは、コントローラ101を構成するブロックのうちのANDゲート31,33,NORゲート35、DFF111、および116だけで構成されており、従って、コントローラ101Bでは、変調データの立ち下がりエッジが検出されたときにのみ、アドレス信号AF[7:0]が出力される。
【0168】
図14は、図11のコントローラ101Cの構成例を示している。なお、図中、図10における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、コントローラ101Cは、コントローラ101を構成するブロックのうちのANDゲート32,34,NORゲート35、DFF113、および116だけで構成されており、従って、コントローラ101Cでは、変調データの立ち上がりエッジが検出されたときにのみアドレス信号AR[7:0]が出力される。
【0169】
従って、オーバライトモード時において、RAM15Aまたは15Bにアドレス信号AF[7:0]またはAF[7:0]が供給されるのは、それぞれ、変調データの立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが検出された場合だけとなる。また、変調データは、上述したように、(1,7)RLLとNRZIとを組み合わせて変調されたものだから、立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが出現する周期は、いずれも、少なくともクロックCLKの周期の4倍の時間である。
【0170】
以上から、RAM15Aおよび15Bは、遅くとも、クロックCLKの周期の4倍(データレートの1/4)の速度で動作するものであれば良いことになる。
【0171】
なお、図11の実施の形態においても、図10で説明したように、DFF111または113の後段に、さらにDFFを設け、マルチパルス発生器16に、変調データAA[5]を入力するようにすることが可能である。
【0172】
以上のように、変調データの立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが検出されたときにのみ、記録パルスの立ち上がりエッジや立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量に対応するデータを記憶している記憶手段としてのRAM15や、15A,15Bに、アドレスを与えるようにしたので、そのような記憶手段として、動作速度のそれほど速くないものを用いることが可能となる。その結果、安価なRAMなどにより回路を構成することが可能となる。また、記録回路4全体のIC化も可能となり、これにより、装置の小型化、低コスト化を図ることが可能となる。即ち、記録回路4のIC化に際し、RAM15として、高速なものが必要なために、ICに内蔵させることができない場合に比較して、大幅な低コスト化および小型化を図ることができる。
【0173】
以上、本発明を、相変化ディスクを駆動するディスクドライブに適用した場合について説明したが、本発明は、例えば、カード形状などの、ディスク形状以外の記録媒体を駆動する装置にも適用可能である。さらに、本発明の適用範囲は、相変化による記録(熱記録)などに限定されるものではない。即ち、例えば、磁気記録においても、ビットの反転位置が、その前後のデータに依存してシフトするが、この場合にも、上述した記録補償を適用することができる。
【0174】
なお、本実施の形態においては、遅延量xとyを、その値を同一にして変化させるようにしたが、遅延量xとyは、同一である必要はない。
【0175】
また、本実施の形態では、プログラマブルディレイライン17において、DFF53(図7)で得られた半クロックだけ時間的に先行するデータDATA1を遅延させるようにしたが、DFF53では、1クロックだけ時間的に先行するデータを生成し、プログラマブルディレイライン17において、このデータを遅延させるようにすることも可能である。この場合、長さがnTのマークに対応する記録パルスは、式xS+(1.5−x)M+(n−3)(0.5S+0.5M)+0.5S+yM+(1.0−y)Sで表されることになる。
【0176】
さらに、本実施の形態では、(1,7)RLLとNRZIとを組み合わせた変調により得られる変調データを記録するようにしたが、変調データとしては、その他の変調方式により得られたものを用いることが可能である。
【0177】
また、本実施の形態では、最小反転幅が2となる変調データを記録するようにしたが、変調データの最小反転幅は2に限定されるものではなく、本発明は、例えば、最小反転幅が1となるNRZI符号を変調データとして用いた場合などにも適用可能である。即ち、例えば、最小反転幅が1である場合、変調データの立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが出現する周期は、いずれもクロックCLKの周期の2倍の時間となる。従って、最小反転幅が1であっても、図11の実施の形態のように、変調データの立ち下がりエッジまたは立ち上がりエッジが検出されたときにのみ、アドレスが与えられるRAM15AまたはRAM15Bを用いる場合には、これらのRAM15AおよびRAM15Bは、いずれもクロックCLKの周期の2倍に対応する速度以上で動作するものであれば良い。
【0178】
なお、図11の実施の形態によれば、変調データの最小反転幅を、d+1と表すとき、RAM15AおよびRAM15Bに要求される最低の動作速度は、クロックCLKの周期の2(d+1)倍に対応する速度となる。
【0179】
【発明の効果】
請求項1に記載のデータ記録装置および請求項4に記載のデータ記録方法によれば、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段に対して、データの並びに対応するアドレスを与えることにより、遅延量が読み出され、その遅延量にしたがって、記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジが遅延される。この場合において、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジが検出され、記憶手段には、データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジが検出されたときのみ、アドレスが与えられ記憶手段として、動作速度が、データレートに対応する速度よりも遅いものを使用するその結果、装置の小型化および低コスト化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスクドライブの一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の記録回路4における記録補償方法を説明するための図である。
【図3】図1の記録回路4の基本的な構成例を示すブロック図である。
【図4】図3のコントローラ12の構成例を示す回路図である。
【図5】図3のマルチパス発生器16の構成例を示す回路図である。
【図6】図3の記録信号発生器21の構成例を示す回路図である。
【図7】図3のマルチパルス発生器16、プログラマブルディレイライン17,18、および記録信号発生器21の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7のマルチパルス発生器16、プログラマブルディレイライン17,18、および記録信号発生器21の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】図1の記録回路4の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図10】図9のコントローラ101の構成例を示す回路図である。
【図11】図1の記録回路4の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】図11のコントローラ101Aの構成例を示す回路図である。
【図13】図11のコントローラ101Bの構成例を示す回路図である。
【図14】図11のコントローラ101Cの構成例を示す回路図である。
【図15】相変化ディスクの記録原理を説明するための図である。
【図16】ダイレクトオーバライトを説明するための図である。
【図17】従来の記録補償方法を説明するための図である。
【図18】従来の記録補償を行う回路の一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ディスク, 2 スピンドルモータ, 3 ピックアップ, 4 記録回路, 5 再生回路, 11 マイコン, 12 コントローラ, 13,13A,13B セレクタ, 14 シフタ, 15,15A,15B RAM, 16 マルチパルス発生器, 17,18 プログラマブルディレイライン, 19,20 DFF, 21 記録信号発生器, 22,22A,22B ゲート回路, 31乃至34 ANDゲート, 35,36 NORゲート, 37インバータ(NOTゲート), 38 ORゲート, 39,40 ANDゲート, 51乃至54 DFF, 55 インバータ, 56,57 ANDゲート, 58 ORゲート, 61,62 ANDゲート, 101,101A乃至101C コントローラ、 111,112 DFF, 115 ORゲート, 116 DFF

Claims (4)

  1. データに対応する記録パルスにしたがって、記録媒体にマークを形成することにより、前記データを記録するデータ記録装置であって、
    前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段と、
    前記データの並びに対応するアドレスを前記記憶手段に与えることにより、前記遅延量を読み出す読み出し手段と、
    前記記憶手段から読み出された前記遅延量にしたがって、前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段と、
    前記データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段と
    を備え、
    前記読み出し手段は、前記検出手段により前記データの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、前記アドレスを前記記憶手段に与え
    前記記憶手段は、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作する
    ことを特徴とするデータ記録装置。
  2. 前記記憶手段は、
    前記記録パルスの立ち上がりエッジの位置を遅延する遅延量である立ち上がり遅延量を記憶している立ち上がり遅延量記憶手段と、
    前記記録パルスの立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量である立ち下がり遅延量を記憶している立ち下がり遅延量記憶手段と、
    を有し、
    前記読み出し手段は、
    前記検出手段により前記データの立ち上がりエッジが検出されたときのみ、前記アドレスを前記立ち上がり遅延量記憶手段に与え、
    前記検出手段により前記データの立ち下がりエッジが検出されたときのみ、前記アドレスを前記立ち下がり遅延量記憶手段に与える
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
  3. 前記記録パルスは、始端パルス、バーストパルス、および終端パルスを合成して得られるものであり、
    前記遅延手段は、前記始端パルスの立ち上がりエッジの位置を変化させることにより、そのパルス幅を変化させるとともに、前記終端パルスの立ち下がりエッジの位置を変化させることにより、そのパルス幅を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
  4. データに対応する記録パルスにしたがって、記録媒体にマークを形成することにより、前記データを記録するデータ記録装置のデータ記録方法であって、
    前記データ記録装置は、
    前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの位置を遅延する遅延量を記憶している記憶手段と、
    前記データの並びに対応するアドレスを前記記憶手段に与えることにより、前記遅延量を読み出す読み出し手段と、
    前記記憶手段から読み出された前記遅延量にしたがって、前記記録パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを遅延する遅延手段と、
    前記データの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジを検出する検出手段と
    を備え、
    前記読み出し手段に、前記検出手段により前記データの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジが検出されたときのみ、前記アドレスを前記記憶手段に与えさせ
    前記記憶手段に、データレートに対応する速度よりも遅い速度で動作させる
    ことを特徴とするデータ記録方法。
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