JPH109025A - ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置

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JPH109025A
JPH109025A JP16450296A JP16450296A JPH109025A JP H109025 A JPH109025 A JP H109025A JP 16450296 A JP16450296 A JP 16450296A JP 16450296 A JP16450296 A JP 16450296A JP H109025 A JPH109025 A JP H109025A
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JP
Japan
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injection amount
diesel engine
value
fuel injection
injection quantity
Prior art date
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Pending
Application number
JP16450296A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhisa Yokoi
辰久 横井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH109025A publication Critical patent/JPH109025A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】非アイドル状態で一定トルクを得る場合におい
て、エンジンの失火を防止可能なディーゼルエンジンの
燃料噴射制御装置を提供すること。 【解決手段】冷却水温THWがA℃以下でアイドル状態か
ら非アイドル状態となった際には、アイドル状態で算出
された積分補正項NIIを使用せずに無効化し、予め設
定されている固定値「B」を積分補正項NIIとして設
定するようにした。そして、この固定値「B」を使用
し、燃料噴射量を算出するようにした。固定値「B」は
アイドル状態で高フリクション時に算出される値よりも
小さく設定されていることから、非アイドル状態で冷却
水温THWがA℃以下の場合には、アクセル開度量ACCPに
対する燃料噴射量指令値Vsが小さくなる。従って、高
フリクション状態で、車両を走行させ、エンジンの温度
が上昇してフリクションが低下しても、アクセル開度量
ACCPを減少させることなく、エンジンの暖機前の高フリ
クション状態にて出力されるトルクと同トルクを出力す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼルエンジンの
燃料噴射量制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディーゼルエンジンのアイドル
時には、安定したアイドル状態とするために、エンジン
の条件のばらつき(フリクション、燃料噴射量、燃料の
性質、経時変化等)を補正する燃料噴射量補正値が算出
される。そして、この補正値に基づきアイドルが安定す
るための燃料噴射量が算出される。
【0003】また、非アイドル時(例えば、走行時)に
は前記アイドル状態において算出された噴射量補正値が
使用され、燃料噴射量が算出される。ところで、一般に
エンジンは温度の上昇に伴いフリクションが低下する。
従って、低温時(高フリクション状態)において「αk
gm」のトルクを出力する際のアクセル開度量(スロッ
トルバルブ開度量)と、エンジンが暖機され、低フリク
ション状態において前記「αkgm」のトルクを出力す
る際のアクセル開度量とを比較した際には、低フリクシ
ョン状態でのアクセル開度量の方が小さくなる。これは
フリクションが低い方がエンジンが回転しやすくなり、
エンジンの負荷が小さくなるので、アクセル開度量が小
さくても所定の「αkgm」のトルクを得ることができ
るためである。
【0004】すなわち、エンジンが暖機された低フリク
ション時にはアクセル開度量を、エンジンの低温時の高
フリクションのアクセル開度量よりも小さくしなければ
一定の「αkgm」を得ることができない。そのため、
一定トルク「αkgm」を得る場合には、エンジンのフ
リクションの低下に伴い、アクセル開度量を減少しなけ
ればならない。この場合、アクセル開度量の減少に伴
い、吸気圧力が要求圧力よりも低下するため、エンジン
が失火しやすくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、前記従来技術
における燃料噴射量制御装置では、エンジン状態が、暖
機が十分になされていないアイドル状態から、非アイド
ル状態に変化した際において上記のエンジン失火の問題
が発生する。すなわち、暖機が十分になされていないア
イドル状態で算出される補正値は、燃料を多く噴射して
エンジンが安定するようにするために、暖機時よりもそ
の値が大きい。
【0006】この大きい値の補正値が設定されたまま、
エンジン状態が非アイドル状態となり、徐々にフリクシ
ョンが低下してくると、アクセル開度量を減少しなけれ
ば一定トルクを得ることができないので、ドライバーは
エンジンのフリクション低下に伴い、アクセル踏み込み
量(アクセル開度量)を減少させる。このとき、上記し
たエンジン失火の問題が発生する。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、非アイドル状態で一定トルク
を得る場合において、エンジンの失火を防止可能なディ
ーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、図1に示すように、ディーゼルエ
ンジンM1に燃料を噴射する燃料噴射手段M2と、前記
ディーゼルエンジンM1の運転状態を検出する運転状態
検出手段M3と、前記運転状態検出手段M3により、前
記ディーゼルエンジンM1がアイドル状態であると判断
される際に、前記ディーゼルエンジンM1への燃料噴射
量を補正する際に使用されるアイドル時噴射量補正値を
算出するアイドル時噴射量補正値算出手段M4と、前記
ディーゼルエンジンM1の温度を検出する温度検出手段
M5と、前記温度検出手段M5の検出結果に基づき、前
記アイドル時噴射量補正値を変更するアイドル時噴射量
補正値変更手段M6と、前記運転状態検出手段M5によ
り前記ディーゼルエンジンM1がアイドル状態でないと
判断される際に、前記アイドル時噴射量補正値変更手段
M6により得られるアイドル時噴射量補正値と、運転状
態検出手段により得られるパラメータとにより、燃料噴
射量を算出する燃料噴射量算出手段M7とからなること
をその要旨とする。
【0009】(作用)上記の構成によれば、図1に示す
ように、運転状態検出手段M3によりエンジンM1の状
態がアイドル状態であると判断されると、アイドル時噴
射量補正値算出手段M4によりアイドル時噴射量補正値
が算出される。そして、アイドル時噴射量補正値算出手
段M4によりアイドル時噴射量補正値が算出されると、
温度検出手段の検出結果に基づき、アイドル時噴射量補
正値変更手段M6が前記アイドル時噴射量補正値を変更
する。すなわち、その時々のディーゼルエンジンM1の
温度状態によってアイドル時噴射量補正値が変更され
る。
【0010】そして、運転状態検出手段M3によりエン
ジンM1がアイドル状態から非アイドル状態になったと
判断されると、前記アイドル時噴射量補正値変更手段M
6により得られるアイドル時噴射量補正値と、運転状態
検出手段M3により得られるパラメータとにより燃料噴
射量算出手段M4が燃料噴射量を算出する。この燃料噴
射量算出手段M7により算出された噴射量にて燃料噴射
手段M2からエンジンM1へ燃料が噴射される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に基づいて詳細に説明する。図2は本実施形
態のアイドル回転制御装置を備えた過給機付ディーゼル
エンジン2の概略構成を示す図であり、図3は分配型燃
料噴射ポンプ1の断面図である。燃料噴射ポンプ1は、
ディーゼルエンジン2のクランク軸40にベルト等を介
して駆動連結されたドライブプーリ3を備えている。そ
して、ドライブプーリ3の回転によって燃料噴射ポンプ
1が駆動され、ディーゼルエンジン2の気筒毎に設けら
れた燃料噴射ノズル4に燃料が圧送されて燃料噴射を行
う。
【0012】ドライブプーリ3にはドライブシャフト5
が連結され、そのドライブシャフト5には、べーン式ポ
ンプよりなる燃料フィードポンプ(図では90度展開さ
れている)6と、外周面に複数の突起を有する円板状の
パルサ7とが取付けられている。前記ドライブシャフト
5の基端部(図の右端部)は、図示しないカップリング
を介してカムプレート8に接続されている。パルサ7と
カムプレート8との間にはローラリング9が設けられ、
そのローラリング9にはカムプレート8のカムフェイス
8aに対向する複数のカムローラ10が取付けられてい
る。そして、カムプレート8はスプリング11によって
常にカムローラ10に付勢係合されている。
【0013】カムプレート8には燃料加圧用プランジャ
12が一体回転可能に取付けられており、前記ドライブ
シャフト5の回転力がカップリングを介してカムプレー
ト8に伝達されることにより、同カムプレート8及びプ
ランジャ12が回転しながら図中左右方向へ往復駆動さ
れる。プランジャ12はポンプハウジング13に形成さ
れたシリンダ14に嵌挿されており、これらのプランジ
ャ12の先端面(図の右端面)とシリンダ14の内底面
との間が高圧室15となっている。プランジャ12の先
端側外周には、ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の
吸入溝16及び分配ポート17が形成されている。ま
た、吸入溝16及び分配ポート17に対応して、ポンプ
ハウジング13には吸入ポート19及び分配通路18が
形成されている。
【0014】そして、ドライブシャフト5の回転に基づ
き燃料フィードポンプ6が駆動されると、図示しない燃
料タンクからの燃料が燃料供給ポート20を介して燃料
室21内へ供給される。また、プランジャ12が図中左
方向へ移動(復動)して高圧室15が減圧される吸入行
程においては、吸入溝16の一つが吸入ポート19と連
通して、燃料室21から高圧室15へ燃料が導入され
る。一方、プランジャ12が図中右方向へ移動(往動)
して高圧室15が加圧される圧縮行程においては、分配
通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル4へ燃料が圧送
されて噴射される。
【0015】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流用のスピル通路22
が形成され、その途中には電磁スピル弁23が設けられ
ている。この電磁スピル弁23は常開型の弁であり、コ
イル24が無通電(オフ)の状態では、弁体25が開放
されて高圧室15内の燃料が燃料室21へ溢流される。
また、コイル24が通電(オン)されることにより、弁
体25が閉鎖されて高圧室15から燃料室21への燃料
の溢流が止められる。
【0016】従って、電磁スピル弁23の通電時間を制
御することにより、同電磁スピル弁23が閉弁・開弁制
御され、高圧室15から燃料室21への燃料の溢流調量
が行われる。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電
磁スピル弁23を開弁させることにより、高圧室15内
における燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃
料噴射が停止される。つまり、プランジャ12が往動し
ても、電磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15
内の燃料圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4からの燃料
噴射が行われない。また、プランジャ12の往動中に、
電磁スピル弁23の閉弁・開弁の時期を制御することに
より、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射量が制御され
る。
【0017】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期制御用のタイマ装置(図では90度展開されてい
る)26が設けられている。タイマ装置26は、ドライ
ブシャフト5の回転方向に対するローラリング9の位置
を制御することにより、カムフェイス8aがカムローラ
10に係合する時期、すなわちカムプレート8及びプラ
ンジャ12の往復動タイミングを制御するものである。
【0018】このタイマ装置26は油圧によって作動さ
れるものであり、タイマハウジング27と、同タイマハ
ウジング27内に嵌装されたタイマピストン28と、同
じくタイマハウジング27内一側の低圧室29にてタイ
マピストン28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイ
マスプリング31等とから構成されている。そして、タ
イマピストン28はスライドピン32を介して前記ロー
ラリング9に接続されている。
【0019】タイマハウジング27の加圧室30には、
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置が決定される。また、タイマピスト
ン28の位置が決定されることによりローラリング9の
位置が決定され、カムプレート8を介してプランジャ1
2の往復動タイミングが決定される。
【0020】タイマ装置26の燃料圧力を制御するため
に、加圧室30と低圧室29とを繋ぐ連通路34にはタ
イミングコントロールバルブ33が設けられている。タ
イミングコントロールバルブ33は、デューティ制御さ
れた通電信号によって開閉制御される電磁弁であり、同
タイミングコントロールバルブ33の開閉制御によって
加圧室30内の燃料圧力が調整される。そして、その燃
料圧力調整によってプランジャ12のリフトタイミング
が制御され、各燃料噴射ノズル4からの燃料噴射時期が
調整される。
【0021】なお、前記ローラリング9の上部には、電
磁ピックアップコイルよりなる回転数センサ35がパル
サ7の外周面に対向して取付けられている。この回転数
センサ35はパルサ7の突起等が横切る際に、それらの
通過を検出してエンジン回転数に相当するタイミング信
号(エンジン回転パルス)を出力する。また、この回転
数センサ35は前記ローラリング9と一体であるため、
タイマ装置26の制御動作に関わりなく、プランジャリ
フトに対して一定のタイミングで基準となるタイミング
信号を出力する。
【0022】次に、ディーゼルエンジン2について説明
する。図2に示すように、このディーゼルエンジン2で
はシリンダ41、ピストン42及びシリンダヘッド43
によって各気筒毎に対応する主燃焼室44がそれぞれ形
成されている。また、シリンダヘッド43には、同じく
各気筒毎に対応して副燃焼室45が設けられ、各副燃焼
室45は前記主燃焼室44に連通している。そして、各
副燃焼室45に各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料
が供給される。また、各副燃焼室45には、周知のグロ
ープラグ46がそれぞれ取付けられている。
【0023】ディーゼルエンジン2には吸気管47及び
排気管50がそれぞれ接続され、その吸気管47にはタ
ーボチャージャ48のコンプレッサ49が配設され、排
気管50にはターボチャージャ48のタービン51が配
設されている。また、排気管50には過給圧を調節する
ウェイストゲートバルブ52が取付けられている。
【0024】また、ディーゼルエンジン2には、排気管
50内の排気の一部を吸気管47の吸入ポート53へ還
流させるための還流管54が設けられている。還流管5
4の途中には排気の還流量を調節するEGRバルブ55
が設けられ、このEGRバルブ55はバキュームスイッ
チングバルブ(VSV)56の制御によって開閉制御さ
れる。
【0025】さらに、吸気管47の途中には、アクセル
ペダル57の踏込量に連動して開閉されるスロットルバ
ルブ58が設けられている。また、そのスロットルバル
ブ58に平行してバイパス路59が形成され、その途中
には、各種運転状態に応じてアクチュエータ63によっ
て開閉制御されるバイパス絞り弁60が設けられてい
る。アクチュエータ63は、二つのVSV61,62の
制御によって駆動される。
【0026】そして、上記のように燃料噴射ポンプ1及
びディーゼルエンジン2に設けられた電磁スピル弁2
3、タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ
46及び各VSV56,61,62は、電子制御装置
(以下単に「ECU」という)71にそれぞれ電気的に
接続され、同ECU71によってそれらの駆動タイミン
グが制御される。
【0027】前記ディーゼルエンジン2の運転状態及び
同ディーゼルエンジン2を搭載した車両の走行状態を検
出するセンサとして、前記回転数センサ35に加えて以
下のセンサが設けられている。すなわち、エアクリーナ
64を介して吸気管47に吸い込まれる空気の吸気温度
を検出する吸気温センサ72、スロットルバルブ58の
開閉位置からディーゼルエンジン2の負荷に相当するア
クセル開度ACCPを検出するアクセル開度センサ7
3、吸入ポート53内の吸入圧力を検出する吸気圧セン
サ74、ディーゼルエンジン2の冷却水温THWを検出
する水温センサ75、ディーゼルエンジン2のクランク
軸40の回転基準位置、例えば特定気筒の上死点に対す
るクランク軸40の回転位置を検出するクランク角セン
サ76、車軸に設けられたマグネット77aによりリー
ドスイッチ77bをオン・オフさせて車両速度(車速)
SPDを検出する車速センサ77が設けられている。
【0028】さらに、前記各種センサ以外にも、空気調
和装置(エアコン)の作動状態を検出するエアコンスイ
ッチ65、変速機のシフト位置がニュートラルであるこ
とを示すニュートラルスイッチ66等が設けられてい
る。本実施形態では、前記回転数センサ35、吸気温セ
ンサ72、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ7
4、水温センサ75、クランク角センサ76、車速セン
サ77、エアコンスイッチ65及びニュートラルスイッ
チ66等によって運転状態検出手段が構成されている。
また、本実施形態では、水温センサ75により温度検出
手段が構成されている。
【0029】前記ECU71には、上述した各センサ3
5,72〜77及び各スイッチ65,66がそれぞれ接
続されている。そして、ECU71は各センサ35,7
2〜77及び各スイッチ65,66から出力される信号
に基づいて、電磁スピル弁23、タイミングコントロー
ルバルブ33、グロープラグ46及びVSV56,6
1,62等を好適に制御する。
【0030】次に、前述したECU71の構成につい
て、図4のブロック図に従って説明する。ECU71は
アイドル時噴射量補正値算出手段、アイドル時噴射量補
正値変更手段、燃料噴射量算出手段を構成する中央処理
装置(CPU)79、所定の制御プログラム及びマップ
等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)80、
CPU79の演算結果等を一時記憶するランダムアクセ
スメモリ(RAM)81、予め記憶されたデータを保存
するバックアップRAM82等と、これら各部と入力ポ
ート83及び出力ポート84等とをバス85によって接
続した論理演算回路として構成されている。また、本実
施形態では前記RAM81により固定補正値記憶手段を
構成している。
【0031】入力ポート83には、前記吸気温センサ7
2、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74及び水
温センサ75が、バッファ86,87,88,89、マ
ルチプレクサ93及びA/D変換器94を介して接続さ
れている。また、入力ポート83には前記エアコンスイ
ッチ65及びニュートラルスイッチ66が、バッファ9
0,91を介して接続されている。同じく、入力ポート
83には、前記回転数センサ35、クランク角センサ7
6及び車速センサ77が、波形整形回路95を介して接
続されている。そして、CPU79は入力ポート83を
介して入力される各センサ35,72〜77及び各スイ
ッチ65,66等の検出信号を入力値として読み込む。
また、出力ポート84には各駆動回路96,97,9
8,99,100,101を介して電磁スピル弁23、
タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ46
及びVSV56,61,62等が接続されている。
【0032】そして、CPU79は各センサ35,72
〜77及び各スイッチ65,66から読み込んだ入力値
に基づき、電磁スピル弁23、タイミングコントロール
バルブ33、グロープラグ46及びVSV56,61,
62等を好適に制御する。
【0033】次に、前記のように構成された本実施形態
における作用及び効果について説明する。図5のフロー
チャートはCPU79によって実行される各処理のう
ち、燃料噴射量を算出するときに実行される「燃料噴射
量算出ルーチン」を示しており、所定時間(例えば50
ms)毎の定時割り込みで実行される。
【0034】処理がこのルーチンへ移行すると、CPU
79は先ずステップ101において、回転数センサ3
5、アクセル開度センサ73、水温センサ75及び車速
センサ77等からの検出信号に基づき、エンジン回転数
NE、アクセル開度ACCP、冷却水温THW及び車速
SPD等の各種運転状態を読み込む。
【0035】次に、ステップ102においては、今回読
み込んだ各種運転状態に基づき目標アイドル回転数NI
DLを算出する。ここで、目標アイドル回転数NIDL
は、例えば冷却水温THWに応じて算出される。より詳
しくは、冷却水温THWが高くなるほど、目標アイドル
回転数NIDLが低くなるように設定される。また、目
標アイドル回転数NIDLは、そのときどきのシフト位
置によっても補正されうるものである。
【0036】次に、ステップ103においては、今回読
み込んだ各種運転状態に基づき比例補正量NPを算出す
る。ここで、比例補正量NPは、例えば冷却水温THW
及びシフト位置によって算出される。
【0037】また、ステップ104及びステップ105
までの判定により、現在がアイドル状態であるか否かを
判断する。すなわち、ステップ104においては、今回
読み込んだアクセル開度ACCPが「0」であるか否か
を判断する。さらに、ステップ105においては、今回
読み込んだ車速SPDが「0」であるか否かを判断す
る。そして、これらの判断結果がいずれも肯定判定であ
る場合には、現在がアイドル状態にあるものと判断し、
ステップ106に移行する。一方、ステップ104及び
ステップ105の処理のいずれかにおいて否定判定され
た場合には、現在がアイドル状態ではない(非アイドル
状態)にあるものと判断し、ステップ107に移行す
る。
【0038】現在がアイドル状態と判断され、ステップ
106に移行した場合には、同ステップにおいて、今回
算出された目標アイドル回転数NIDLから今回読み込
んだ実際のエンジン回転数NEを減算し、その値を偏差
ΔNIDLとして設定する。次にステップ108に移行
し、ステップ106で算出した偏差ΔNIDLを使用
し、予め設定された図示しないマップから積分補正量t
NIIDLを算出して次のステップ109に移行する。
ここで、積分補正量tNIIDLは、偏差ΔNIDLが
大きいほど、大きい値をとるように設定されている。ス
テップ109においては、前回ルーチンの積分補正項N
IIを使用し、その積分補正項NIIから前記積分補正
量tNIIDLを減算又は加算して、その算出された値
を今回ルーチンで使用する新規の積分補正項NIIとす
る。今回ルーチンで使用する積分補正項NIIを算出し
たら、次のステップ110に移行する。
【0039】また、現在が非アイドル状態と判断され、
ステップ107に移行した場合には、同ステップ107
において、ステップ101にて読み込んだ冷却水温TH
Wが予め設定された設定温度「A」℃(例えば、50
℃)以下であるか否かを判断する。ここで、冷却水温T
HWが設定温度以下である場合には、ステップ111に
移行する。ステップ111においては、今回ルーチンで
使用する積分補正項NIIを決定する。このステップで
はROM80に予め記憶されている固定値「B」を読み
出し、同固定値「B」を積分補正項NIIとし、次のス
テップ110に移行する。一方、前記ステップ107に
おいて、冷却水温THWが設定温度「A」℃以下でない
と判断した場合には、ステップ110に移行する。
【0040】ステップ110においては、見込み補正項
NIPに前記積分補正項NIIを加算した値を総合補正
量NPIとして設定する。次のステップ112において
は、現在のエンジン回転数NEから現在設定されている
総合補正量NPIを減算した値を補正後エンジン回転数
NEOとして設定する。さらに、ステップ113におい
ては、今回設定された補正後エンジン回転数NEO及び
今回読み込んだアクセル開度ACCPに基づき、基本噴
射量指令値QBASEを算出する。そして、ステップ1
14においては、最大噴射量指令値QFULLを算出す
る。この最大噴射量指令値QFULLの算出は、エンジ
ン回転数NEは及び過給圧等をパラメータとする図示し
ない予め設定されたマップを参照して行われる。
【0041】そして、ステップ115おいては、前記ス
テップ113にて算出された基本噴射量指令値QBAS
Eとステップ114にて算出された最大噴射量指令値Q
FULLとを比較して、その小さい方の値を最終噴射量
指令値QFINとして設定する。続いて、ステップ11
6においては、最終噴射量指令値QFINに相当する噴
射量指令値Vsを算出し、次のステップ117におい
て、その噴射量指令値Vsを出力する。すなわち、噴射
量指令値Vsに基づいて電磁スピル弁23を駆動制御
し、その後の処理を一旦終了する。
【0042】本実施の形態では、上記のようにしてディ
ーゼルエンジン2の燃料噴射量制御が実行される。以上
説明したように、本実施形態では、ディーゼルエンジン
2の状態がアイドル状態では、目標アイドル回転数NI
DLからエンジン回転数NEを減算した偏差ΔNIDL
が算出され、偏差ΔNIDLにより積分補正量tNII
DLが算出される。そして、前回積分補正項NIIに積
分補正量tNIIDLが加算又は減算されたものが、新
たな積分補正項NIIとして設定される。この積分補正
項NIIが使用されて、最終的な噴射量指令値Vsそ算
出するための総合補正量NPIが算出される。
【0043】一方、ディーゼルエンジン2の状態がアイ
ドル状態から非アイドル状態に変化し、冷却水温THW
の値が「A℃」以下でない場合、すなわち、ディーゼル
エンジン2が暖機されている状態においては、ディーゼ
ルエンジン2の状態がアイドル状態となるまで、前回ア
イドル状態で設定された積分補正項NIIが使用され、
総合補正量NPIが算出される。
【0044】また、ディーゼルエンジン2の状態がアイ
ドル状態から非アイドル状態に変化し、冷却水温THW
の値が「A℃」以下で、ディーゼルエンジン2が冷えて
いる状態においては、総合補正量NPIを算出するため
の積分補正項NIIとして固定値「B」が使用される。
また、非アイドル状態において、ディーゼルエンジン2
が暖機され、冷却水温THWが「A℃」以下でなくなっ
た場合にも、次回のアイドル状態が成立するまで固定値
「B」が使用される。
【0045】前記「A℃」は、ディーゼルエンジン2の
フリクションの高低でアクセル開度量ACCPが大きく
変化する境界温度であり、本実施形態では、実験結果に
基づき「A℃」の値を設定している。なお、前記固定値
「B」の値は、前記アイドル状態で水温THWの低い低
温時(冷却水温THWがA℃以下)で算出される積分補
正項NIIの値よりも小さい値である。また、この固定
値「B」は、予め行われた実験結果に基づき、外気温や
エンジン2の冷却水温THWが大幅に低い最悪条件の場
合でも、失火が発生しない値に設定されている。
【0046】つまり、エンジン2が冷えた状態ではフリ
クションが高いため、低温時のアイドル状態では積分補
正項NIIの値を大きくして、アイドル状態の安定を図
っている。そして、ディーゼルエンジン2が低温(冷却
水温THWがA℃以下)のままでアイドル状態から非ア
イドル状態となった際には、アイドル状態で算出された
積分補正項NIIを使用せずに無効化し、予め設定され
ている固定値「B」を積分補正項NIIとして設定す
る。そして、この固定値「B」を使用し、燃料噴射量を
算出する。前述したように、固定値「B」はアイドル状
態で高フリクション時(冷却水温THWがA℃以下)に
算出される値よりも小さく設定されていることから、非
アイドル状態で冷却水温THWがA℃以下の場合には、
アクセル開度量ACCPに対する燃料噴射量指令値Vs
が小さくなる。
【0047】従って、固定値「B」が使用された際にお
けるアクセル開度量ACCP(一定開度量)に対する燃
料噴射量指令値Vsの値は、冷却水温THWがA℃以下
でアイドル状態において算出された積分補正項NIIが
使用された際におけるアクセル開度量(一定開度量)に
対する燃料噴射量指令値Vsの値よりも小さくなる。つ
まり、非アイドル状態(冷却水温THWがA℃以下)で
固定値「B」を使用し、一定トルク(αkgm)を出力
する際のアクセル開度量ACCPと、非アイドル状態
(冷却水温THWがA℃以下)で固定値「B」を使用せ
ずに、アイドル状態(冷却水温THWがA℃以下)で算
出された積分補正項NIIを使用して一定トルク(αk
gm)を出力する際のアクセル開度量ACCPとを比較
すると、固定値「B」を使用した際のアクセル開度量A
CCPの方が大きい。
【0048】すなわち、固定値「B」を使用した際に
は、アイドル状態において算出された積分補正項NII
を使用する場合よりも、アクセルペダル57の踏み込み
量を大きくなる。これにより、走行中にディーゼルエン
ジン2が暖機され、フリクションが低下してもドライバ
ーは一定トルク(αkgm)を得るために、アクセルペ
ダル57の踏み込み量を大きく緩めることができない。
その結果、本実施形態では非アイドル時にフリクション
が低下しても吸気圧力が大きく低下するのを防止でき、
ひいては失火を防止することができる。
【0049】尚、本発明は上記実施形態に限定されず、
例えば次の如く構成してもよい。 (1)前記実施形態では、温度検出手段としての水温セ
ンサ75により、冷却水温を検出してディーゼルエンジ
ン2の温度を検出するように具体化した。これに対し、
エンジンオイルの油温を検出し、その油温に基づいてデ
ィーゼルエンジン2の温度を検出するような構成とした
り、排気温に基づいてディーゼルエンジン2の温度を検
出するような構成としてもよい。
【0050】(2)前記積分補正項NIIを温度毎で設
定してもよい。すなわち、エンジン2の温度がA℃以上
の場合に対応する補正項NIIと、エンジン2の温度が
A℃未満の場合に対応する補正項NIIとに区別して設
定し、それぞれの条件下で独立して更新して、非アイド
ル状態時にはA℃以上のときの補正項NIIのみで噴射
量を算出するようにしてもよい。
【0051】(3)上記(2)の積分補正項NIIの使
い分けを燃料噴射量に応じて変化する燃料噴射時期の算
出に反映させてもよい。 (4)前記実施形態では、ターボチャージャ48を備え
たディーゼルエンジン2に具体化したが、スーパチャー
ジャを備えたディーゼルエンジンや、過給機を備えてい
ないディーゼルエンジンに具体化するこもできる。
【0052】(5)前記実施形態におけるトランスミッ
ション(変速機)は、オートマチックトランスミッショ
ンであってもよいしマニュアルトランスミッションであ
ってもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ディーゼルエンジンの温度に基づいて燃料噴射量を算出
する際に使用する補正値(補正項)を変更するようにし
たことにより、非アイドル状態で温度の上昇に伴いフリ
クションが低下しても、一定トルクを得る場合におい
て、エンジン失火を防止することができるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的な概念構成を説明する概念構
成図である。
【図2】 一実施形態におけるディーゼルエンジンのア
イドル回転数制御装置を示す概略構成図である。
【図3】 燃料噴射ポンプを拡大して示す断面図であ
る。
【図4】 ECU等の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図5】 CPUにより実行される「燃料噴射量算出ル
ーチン」を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…燃料噴射手段としての燃料噴射ポンプ、2…ディー
ゼルエンジン、35…運転状態検出手段を構成する回転
数センサ、65…運転状態検出手段を構成するエアコン
スイッチ、66…運転状態検出手段を構成するニュート
ラルスイッチ、72…運転状態検出手段を構成する吸気
温センサ、73…運転状態検出手段を構成するアクセル
開度センサ、74…運転状態検出手段を構成する吸気圧
センサ、75…運転状態検出手段及び温度検出手段を構
成する水温センサ、76…運転状態検出手段を構成する
クランク角センサ、77…運転状態検出手段を構成する
車速センサ、79…アイドル時噴射量補正値算出手段、
アイドル時噴射量補正値変更手段を構成するCPU。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンに燃料を噴射する燃
    料噴射手段と、 前記ディーゼルエンジンの運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、 前記運転状態検出手段により、前記ディーゼルエンジン
    がアイドル状態であると判断される際に、前記ディーゼ
    ルエンジンへの燃料噴射量を補正する際に使用されるア
    イドル時噴射量補正値を算出するアイドル時噴射量補正
    値算出手段と、 前記ディーゼルエンジンの温度を検出する温度検出手段
    と、 前記温度検出手段の検出結果に基づき、前記アイドル時
    噴射量補正値を変更するアイドル時噴射量補正値変更手
    段と、 前記運転状態検出手段により前記ディーゼルエンジンが
    アイドル状態でないと判断される際に、前記アイドル時
    噴射量補正値変更手段により得られるアイドル時噴射量
    補正値と、運転状態検出手段により得られるパラメータ
    とにより、燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段と
    からなるディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置。
JP16450296A 1996-06-25 1996-06-25 ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 Pending JPH109025A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4898022A (en) * 1987-02-09 1990-02-06 Tlv Co., Ltd. Steam trap operation detector

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4898022A (en) * 1987-02-09 1990-02-06 Tlv Co., Ltd. Steam trap operation detector

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