JPH1090098A - 差圧センサ評価ユニット - Google Patents

差圧センサ評価ユニット

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JPH1090098A
JPH1090098A JP9222470A JP22247097A JPH1090098A JP H1090098 A JPH1090098 A JP H1090098A JP 9222470 A JP9222470 A JP 9222470A JP 22247097 A JP22247097 A JP 22247097A JP H1090098 A JPH1090098 A JP H1090098A
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    • G01L9/00Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means
    • G01L9/12Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in capacitance, i.e. electric circuits therefor
    • G01L9/125Measuring steady of quasi-steady pressure of fluid or fluent solid material by electric or magnetic pressure-sensitive elements; Transmitting or indicating the displacement of mechanical pressure-sensitive elements, used to measure the steady or quasi-steady pressure of a fluid or fluent solid material, by electric or magnetic means by making use of variations in capacitance, i.e. electric circuits therefor with temperature compensating means

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定格圧力エラーに関する補正の施された差圧
に相応する出力信号が形成される、差圧センサの評価ユ
ニットを提供すること。 【解決手段】 キャパシタンスの逆数値の和に内部温度
を対応させ、該内部温度は温度偏差を除いて、2つのダ
イアフラムに加わる静圧がゼロで第1,第2の圧力の差
がゼロである場合にセンサ温度に等しく、基準温度のも
とで静圧に対する尺度となる第1の補正値が式ΔK=T
i−Ts−T0に従って算出され、差圧測定値から、第1
の補正値を用いて静圧に起因する測定エラーに関して補
正された差圧を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサ素子と、該
センサ素子に配設された温度センサと、該温度センサに
接続されセンサ温度に相応する出力信号を供給する温度
測定回路を有する差圧センサの評価ユニットであって、
前記センサ素子は、液体の充填される測定チャンバと、
静圧と第1の圧力の和に相応したセンサ素子に作用する
第1の作用圧力が加えられる第1のダイアフラムと、静
圧と第2の圧力の和に相応したセンサ素子に作用する第
2の作用圧力が加えられる第2のダイアフラムと、2つ
の測定コンデンサとを有しており、該2つの測定コンデ
ンサのキャパシタンスは、前記第1及び第2の圧力の差
分とは逆方向に、そして前記静圧とは同方向に変化する
ものであり、前記評価ユニットは、前記測定コンデンサ
のキャパシタンスのそれぞれの逆数値算出のための測定
回路と、計算ユニットを含んでおり、該計算ユニット
は、前記2つのキャパシタンスの逆数値の和を算出し、
前記2つのキャパシタンスの逆数値の差分を算出してこ
れに差圧測定値を対応付けさせ、さらに前記第1と第2
の圧力間の差分である差圧に相応する出力信号を送出す
る、差圧センサ評価ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許第3932443
号明細書からは、センサ素子と、該センサ素子に配設さ
れた温度センサと、該温度センサに接続されセンサ温度
に相応する出力信号を供給する温度測定回路を有する差
圧センサの評価ユニットであって、前記センサ素子は、
液体の充填される測定チャンバと、静圧と第1の圧力の
和に相応したセンサ素子に作用する第1の作用圧力が加
えられる第1のダイアフラムと、静圧と第2の圧力の和
に相応したセンサ素子に作用する第2の作用圧力が加え
られる第2のダイアフラムと、2つの測定コンデンサと
を有しており、該2つの測定コンデンサのキャパシタン
スは、前記第1及び第2の圧力の差分とは逆方向に、そ
して前記静圧とは同方向に変化するものであり、前記評
価ユニットは、前記測定コンデンサのキャパシタンスの
それぞれの逆数値算出のための測定回路と、計算ユニッ
トを含んでおり、該計算ユニットは、前記2つのキャパ
シタンスの逆数値の和を算出し、前記2つのキャパシタ
ンスの逆数値の差分を算出してこれに差圧測定値を対応
付けさせ、さらに前記第1と第2の圧力間の差分である
差圧に相応する出力信号を送出する、評価ユニットが公
知である。
【0003】液体の充填された複数の測定チャンバを有
する差圧センサでは、温度の上昇が液体の膨張を引き起
こす。2つのダイアフラムは外側に変位する。その結果
2つのキャパシタンスは低減する。それ故にこの2つの
キャパシタンスの逆数の和は、温度に対する尺度でもあ
る。例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第39324
43号明細書ではこれが差圧測定値の補正ないし温度に
起因した測定エラーの補正に用いられている。
【0004】センサ温度は、温度センサと温度測定回路
を用いて検出される。このセンサ温度と、キャパシタン
スの和に基づいて予測される温度との間の偏差が所定の
限界値を上回った場合にはエラー通知がトリガされる。
【0005】前述した温度に起因する測定エラーの他に
も、以下で定格圧力エラーと称するさらなる測定エラー
も生じる。この定格圧力エラーは、センサ素子が静圧に
よって軸方向、つまりダイアフラムの基準面方向で圧縮
され半径方向で相応に伸張されることによって生じる。
このことは半径方向の伸張に伴ってダイアフラムの剛性
の不所望な高まりにも結び付く。
【0006】ダイアフラムの撓みは、センサ素子に加え
られる差圧に伴って実質的に線形に上昇する。またこの
差圧に依存する撓みは、静圧の上昇に伴って実質的に線
形に低減する。この静圧は常に2つのキャパシタンスの
値の増加に作用する。
【0007】センサ素子に作用する差圧が0Paの場合
には、定格圧力エラーは静圧に比例し、センサ素子構造
の非対称性によって生じる。それ故にこの定格圧力エラ
ーは、正の値も負の値もとり得る。それに対してゼロと
は異なる差圧のもとでは定格圧力エラーは常に負であ
る。つまり過度に少ない差圧の測定を意味する。
【0008】静圧と温度の2つのエラー要因は、同じ測
定量、つまり2つのキャパシタンスに影響を及ぼす。し
かしながら差圧測定値の補正の際には様々な処理が必要
である。
【0009】そのため定格圧力エラーの補償に対しては
通常、付加的なセンサが使用され、このセンサを用いて
静圧が定められる。このセンサは、実際の静圧だけにさ
らされるような箇所に配設しなければならず、その測定
結果は差圧センサの評価ユニットに供給しなければなら
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、定格
圧力エラーに関する補正の施された差圧に相応する出力
信号が形成される、差圧センサの評価ユニットを提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によ
り、キャパシタンスの逆数値の和に内部温度が対応付け
られ、該内部温度は温度偏差を除いて、前記2つのダイ
アフラムに加わる静圧がゼロで前記第1と第2の圧力の
差がゼロである場合にセンサ温度に等しくなるものであ
り、基準温度のもとで静圧に対する尺度となる第1の補
正値が以下の式 ΔK=Ti−Ts−T0 に従って算出され、前記T0は基準温度のもとで検出さ
れた、センサ温度と内部温度の間の温度偏差であり、前
記差圧測定値から、前記第1の補正値を用いて、静圧に
起因する測定エラーに関して補正された差圧が算出され
るように構成されて解決される。
【0012】本発明の別の有利な構成例によれば、第1
の補正値とセンサ温度の多項式との積に等しい第2の補
正値が算出され、前記多項式はメモリにファイルされて
いる一定の係数を有しており、これらの係数は、センサ
温度と所定の静圧のもとで第2の補正係数がそれぞれ、
差圧センサに同じ静圧が作用する場合に基準温度のもと
で第1の補正係数がとるような値になるように定められ
る。
【0013】別の有利な実施例によれば、前記差圧測定
値は、温度に起因する測定エラーに関して補正される。
【0014】さらに別の有利な実施例によれば、前記差
圧測定値から、加えられた静圧に起因するゼロ点シフト
に関して補正された差圧が以下の式、 ΔPK=ΔPM−αΔY に従って算出され、前記ΔYは、差圧センサが専ら基準
温度と同じかこれとごく僅かだけ異なる温度で使用され
る場合には、第1の補正値に等しい補正値となり、差圧
センサが専ら基準温度と同じかこれとごく僅かだけ異な
る温度以外で使用される場合には、第2の補正値に等し
い補正値となり、前記αは、メモリにファイルされた一
定のゼロ点補正係数である。
【0015】本発明の別の有利な実施例によれば、前記
ゼロ点補正係数は、ゼロ点偏差と基準補正値の商に等し
く、前記基準補正値は、最大許容静圧と、0Paの差圧
と、基準温度のもとで記録された第1の補正値であり、
前記ゼロ点偏差は、基準温度と最大許容静圧のもとで測
定された差圧と、基準温度と静圧ゼロのもとで測定され
た差圧との間の差分であり、これらの2つの差圧の検出
に対して0Paの差圧が差圧センサに加えられる。
【0016】別の有利な実施例によれば、補正された差
圧測定値から、前記差圧は、加えられた静圧に起因する
範囲の変更に関して以下の式、 ΔP=(1+βΔY)ΔPK に従った補正が施されるように算出され、前記βは、メ
モリにファイルされた一定の範囲補正係数である。
【0017】別の有利な実施例によれば、前記範囲補正
係数は、以下の式、 β=(S/I−1)1/ΔKR に従って定められる差圧センサの特性量であり、前記S
は、差圧センサが有すべき測定レンジ範囲である目標値
範囲であり、前記Iは、差圧センサが基準温度と最大許
容静圧のもとで実際に有する範囲である実際値範囲であ
る。
【0018】本発明によれば、付加的なセンサによる静
圧の測定値の提供なしで、定格圧力エラーの補償が可能
となる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明を図面に基づき詳細に
説明する。
【0020】図1には、センサ素子1を有した差圧セン
サが示されている。このセンサ素子1は例えばここでは
図示されていないケーシング内に配設されている。この
センサ素子1は、例えば液体の満たされた測定チャンバ
11を有する円筒状の容量性差圧測定セルである。この
測定チャンバ11は、円筒状の基体部2からなり、該基
体部2の一方の端面側には第1の測定ダイアフラム3a
がそして第2の端面側には第2の測定ダイアフラム3b
がそれぞれ中空室形状で配設されている。測定チャンバ
11は、細管状線路12を有しており、この細管状線路
12が2つの中空室を相互に連結している。前記ダイア
フラム3a,3bと基体部2は例えばセラミックで形成
されており、これらは例えば硬質ハンダ等の結合材によ
って相互に所定の間隔を空けて保持され、気密状にシー
ルされている。測定ダイアフラム3a,3bと基体部2
の内面には、電極材料がコーティングされて測定コンデ
ンサ4,5が形成されている。これらの測定コンデンサ
のキャパシタンスC1,C2は各ダイアフラム3a,3b
の撓み具合に依存する。これらの測定コンデンサ4,5
の電極はそれぞれ端子41,51を有しており、これら
の端子間でそれぞれのキャパシタンスC1,C2が測定さ
れる。この種の差圧測定セルは、シングルチャンバ式容
量性差圧測定セルとも称される。
【0021】第1のダイアフラム3aには圧力Pxが加
えられる。この圧力Pxは静圧Psと第1の圧力P1の和
に相応する。第2のダイアフラム3bには圧力Pyが加
えられる。この圧力Pyは静圧Psと第2の圧力P2の和
に相応する。
【0022】例えば第1の圧力P1が第2の圧力P2より
も大きい場合には、第1のダイアフラム3aが基体部2
の方向に変位し、相応する電極間の間隔は狭くなり、第
1の測定コンデンサ4のキャパシタンスC1が上昇す
る。相応に第2のダイアフラム3bは外方に変位し、相
応する電極間の間隔も広くなって第2の測定コンデンサ
5のキャパシタンスC2は低下する。2つの測定コンデ
ンサ4,5のキャパシタンスC1,C2は、第1と第2の
圧力の差分とは逆方向に変化する。
【0023】2つのダイアフラム3a,bに加えられる
静圧Psは2つのダイアフラム3a,3bの内方への変
位に作用する。従って2つのキャパシタンスC1,C2
静圧Psと同方向に増加する。
【0024】センサがさらされている温度の上昇は、液
体の熱膨張に基づいて2つのダイアフラム3a,3bの
外方への変位に作用し、2つの測定コンデンサ4,5の
キャパシタンスC1,C2は低減する。
【0025】センサには、温度センサ6が配設されてい
る。この温度センサは例えばダイオードか又は温度依存
性の抵抗である。温度センサ6は、温度測定回路7に接
続されており、この温度測定回路7はセンサ温度Ts
相応する出力信号を送出する。
【0026】図1に示されている評価ユニットは測定回
路8と計算ユニット9を含んでいる。
【0027】測定回路8は、測定コンデンサ4,5のキ
ャパシタンスC1,C2のそのつどの逆数値の算出に用い
られる。この測定回路8は2つのキャパシタンス測定回
路81,82を有している。これらはそれぞれ端子41,
51に接続され、キャパシタンスC1,C2の逆数値1/
1,1/C2に相応する出力信号を送出する。
【0028】第1の測定回路8と温度測定回路7の出力
信号は、これらの信号のさらなる処理のために計算ユニ
ット9に供給される。この計算ユニット9は、定格圧力
エラーに関して補正された差圧ΔPに相応する出力信号
を送出する。
【0029】計算ユニット9では、2つのキャパシタン
スの逆数値の和Σと差分Δが算出される。キャパシタン
スの逆数値の和Σは、温度と静圧Psに依存する。キャ
パシタンスの逆数値の差分Δは、温度と静圧Psと、第
1及び第2の圧力間の差分(P1−P2)に依存する。
【0030】減算回路91が設けられており、該減算回
路91の入力側には2つのキャパシタンス測定回路8
1,82の出力信号が供給される。この減算回路91は
2つの入力信号の差分に相応する出力信号を送出する。
【0031】さらに加算回路92が設けられており、こ
の加算回路92の入力側にも2つのキャパシタンス測定
回路81,82の出力信号が供給される。この加算回路
92は、2つの入力信号の和に相応する出力信号を送出
する。
【0032】減算回路91の出力信号は差圧計算器93
に供給される。この差圧計算器93は、2つのキャパシ
タンスの逆数値の差分Δ=1/C1−1/C2に1つの差
圧測定値ΔPMを対応付けする。
【0033】差圧センサが、固定的な温度か基準温度T
R又はこの基準温度TRに非常に近い温度範囲のもとでの
み使用されるならば、2つのキャパシタンスの逆数値の
差分Δ=1/C1−1/C2の、差圧測定値ΔPMへの対
応付けは、例えばメモリにファイルされた特性曲線に従
って行うことができる。
【0034】しかしながら通常の差圧センサは、ワイド
な温度範囲(例えば−20℃〜80℃)で使用される。
このような場合では差圧計算器93において温度に起因
する測定エラーの補償を行う必要がある。ここでは例え
ばドイツ連邦共和国特許第3504329号明細書に記
載されているような手法を用いることが可能である。こ
の場合は、2つのキャパシタンスの逆数値の差分Δ=1
/C1−1/C2が温度Tと差圧測定値ΔPMの例えば以
下のような第1の多項式に等しく、 Δ=1/C1−1/C2=a+bT+cT2+dΔPM+eΔPM
3+fΔPMT+gΔPM2 2つのキャパシタンスの逆数値の和Σ=1/C1+1/
2が温度Tと差圧測定値ΔPMの例えば以下のような第
2の多項式に等しくなるようにされる。
【0035】Σ=1/C1+1/C2=h+iT+jT2+k
ΔPM+lΔPM 2 前記係数aからlは、使用されている較正手法のもとで
定められる。前記2つの式によって立てられた方程式の
解によって、温度に起因する測定エラーに関して補正さ
れた差圧測定値ΔPMが得られる。
【0036】いずれにせよ目下のセンサ温度Tsは温度
測定回路7の出力信号によって得られるので、差圧測定
値ΔPMを求めるのに、温度Tに対する目下のセンサ温
度Tsの使用下で第1の方程式を解くだけでもよい。
【0037】本発明では任意の温度エラー補正も適用可
能なので、温度測定回路7と差圧計算器93の間の接続
線路と、加算回路92と差圧計算器93の間の接続線路
は単に波線のみで示されている。しかしながらこれらは
それぞれの個々の温度補正に帰する。
【0038】温度に起因する測定エラーの補正の際には
静圧Psは考慮されない。従って静圧Psは較正毎に0P
aにおかれる。
【0039】加算回路92の出力信号(これは2つのキ
ャパシタンスの逆数値の和Σ=1/C1+1/C2に相応
する)は、温度計算器94に供給される。この温度計算
器94は、前記和Σに、メモリにファイルされている特
性曲線に従って、以下では内部温度Tiと称する値を対
応付けする。
【0040】この内部温度Tiは、2つのダイアフラム
3a,3bに何も静圧Psが加えられず、第1と第2の
圧力の間の差が0Paで2つのキャパシタンスの逆数値
1/C1,1/C2の和が値Σを有する場合には、以下に
記載する温度偏差T0を除いて、温度測定回路7で求め
られたセンサ温度Tsに等しい。
【0041】内部温度Tiとセンサ温度Tsからは第1の
補正値ΔKが算出される。これは計算ユニット9内部に
配設されている減算回路95で行われる。この減算回路
95は、以下の方程式、 ΔK=Ti−Ts−T0 に従って求められた出力信号を送出する。つまり内部温
度Tiからはセンサ温度Tsと温度偏差T0の値が減算さ
れる。
【0042】温度偏差T0は、差圧と静圧Psが0Paで
基準温度が例えば25℃の場合に算出された、センサ温
度Tsと内部温度Tiの間の差分に相応し、これは図示さ
れていないメモリにファイルされている。本願明細書全
般では0Paの静圧とは、センサ素子1が大気圧のみに
さらされていることを意味し、その他の付加的な静圧は
含まない。温度偏差T0はセンサ素子毎に変化する。理
想的な場合はゼロの時である。
【0043】第1の補正値ΔKは、基準温度TRのもと
で、2つのダイアフラム3a,3bに作用する静圧Ps
に対する尺度である。静圧Psが消失しつつある境界で
は内部温度Tiとセンサ温度Tsは温度偏差T0を除いて
一致する。
【0044】温度が基準温度TRからそれている場合、
つまりセンサ温度Tsが基準温度TRと異なっている場合
には、前記第1の補正値ΔKは静圧Psのみでなく温度
にも依存する。
【0045】しかしながら静圧Psに起因する測定エラ
ーを補正するためには、静圧Psに対する尺度を得るこ
とが必要である。それ故に基準温度TRとは明らかに異
なる温度のもとで差圧センサを使用する場合には、さら
なる計算回路96において第2の補正値ΔKTが形成さ
れる。この第2の補正値ΔKTは、第1の補正値ΔK
と、センサ温度Tsの関数である多項式との積に相応す
る。この第2の補正値ΔKTは、例えば以下の式、 ΔKT=(Ti−Ts−T0)(C0+C1s+C2s 2) =ΔK(C0+C1s+C1s 2) に従って算出される。前記C0,C1,2は1つの較正手
法において定められメモリにファイルされている多項式
の一定の係数である。
【0046】もちろんさらに高い精度を達成するために
より高次の多項式を用いたり、精度損失の考慮下でより
低次の多項式を用いてもよい。
【0047】多項式の係数は次のように選定される。す
なわち第2の補正値ΔKTがセンサ温度Tsの許容値毎
に、多項式のグレードによって定まる精度の限界内で差
圧センサに加えられる静圧Psに相応するように選定さ
れる。
【0048】これらは1つの較正手法において定められ
る。この場合は、ゼロとは異なる所定の静圧Ps、有利
には最大許容静圧Psmaxのもとで、第1の補正値ΔKが
多項式のグレードに依存する様々な温度と基準温度TR
のもとで算出される。基準温度TRのもとで求められた
第1の補正値は、静圧Psに対する尺度であり、目標値
として使用される。複数の測定データからは係数が例え
ばガウス最小二乗法“Gaussian least squares metho
d”を用いて次のように定められる。すなわちそのつど
の第2の補正値ΔKTと目標値との間の偏差が最小にな
るように定められる。
【0049】第2の補正値ΔKTによって、基準温度TR
から大きく外れている温度のもとでも静圧Psに対する
尺度が提示される。
【0050】差圧測定値ΔPMの補正は、2つのステッ
プ、すなわちゼロ点補正と、それに続く差圧測定値ΔP
Mの範囲の補正で行われる。
【0051】この範囲は差圧センサの測定レンジを表
す。つまり測定領域終端(例えば最大許容差圧又はユー
ザーによって定められる測定領域終端)とゼロ点との間
の差分を表している。
【0052】ゼロ点補正は計算回路97で行われる。こ
の計算回路97の第1の入力側には、第2の補正値ΔK
Tか又は図1に波線で示されているように第1の補正値
ΔKが供給される。前記計算回路97の第2の入力側に
は差圧測定値ΔPMが供給される。第1と第2の補正値
ΔK,ΔKTは以下では補正値Δyとして統合して表す
が、これらの2つの補正値のうちのどちらがΔyに該当
しているかは、差圧センサのおかれている温度に依存す
る。
【0053】補正係数Δyが第1の補正係数ΔKである
のは、差圧センサが専ら基準温度TRに等しいかごく僅
かだけ異なっている温度のもとで使用されている場合で
ある。また補正係数Δyが第2の補正係数ΔKTである
のは、差圧センサが前述した以外の温度のもとで使用さ
れている場合である。
【0054】計算回路97は、静圧Psに起因するゼロ
点偏差に関して補正された差圧ΔPKに相応する出力信
号を送出する。この出力信号は以下の式、 ΔPK=ΔPM−αΔy に従って算出される。前記αは一定のゼロ点補正係数を
表し、前記Δyは前述した補正係数、そして前記ΔPM
は差圧測定値を表している。
【0055】前記ゼロ点補正係数αは有利には、ゼロ点
偏差Zと基準補正値ΔKRの商に相応する。
【0056】α=Z/ΔKR この基準補正値ΔKRは、0Paの差圧と、最大許容静
圧Psmaxと、基準温度TRのもとで取り入れられた第1
の補正値ΔKに等しい。ゼロ点偏差Zは、基準温度TR
と最大許容静圧Psmaxのもとで測定された差圧と、基準
温度TRと0Paの静圧のもとで測定された差圧との間
の差分を表す。この場合2つの差圧の検出のために0P
aの差圧が差圧センサに加えられる。
【0057】ゼロ点補正係数αは本来の測定の前に定め
られ、メモリにファイルされる。
【0058】計算回路97は、乗算器971と減算器9
72を有している。乗算器971はゼロ点補正係数αと
補正係数Δyの積を形成し、相応の信号を減算器972
の一方の入力側に供給する。この減算器972の別の入
力側には、差圧計算器93の出力信号ΔPMが供給され
る。この差圧測定値ΔPMからは前記積αΔyが減算さ
れる。
【0059】それにより計算回路97の出力側からは、
さらなる処理のために以下の式、 ΔPK=ΔPM−αΔy に従って算出される補正された差圧ΔPKに相応する信
号が送出される。
【0060】範囲の補正は、さらなる計算回路98で行
われる。このさらなる計算回路98は2つの入力側を有
している。この2つの入力側には補正された差圧ΔPK
と補正値Δyが供給される。
【0061】乗算器981が設けられており、この乗算
器981は、補正値Δyと、範囲補正係数βと、補正さ
れた差圧測定値ΔPKの積を算出し、相応の出力信号を
形成する。この出力信号には加算回路982において、
補正された差圧測定値ΔPKが加算される。引き続きこ
の加算回路の出力側からは、以下の式、 ΔP=(1+βΔy)ΔPK に従って算出される差圧に相応する信号が得られる。
【0062】前記範囲補正係数βは以下の式、 β=(S/I−1)1/ΔKR に従って算出される差圧センサの特性量である。これは
予め求められてメモリにファイルされている。前記範囲
補正係数βに対する式中のSは目標範囲、つまり差圧セ
ンサが有すべき測定レンジ範囲であり、前記Iは、差圧
センサが基準温度TRと最大許容静圧Psmaxのもとで実
際する範囲である実際値範囲、前記ΔKRは、基準補正
値である。この基準補正値は、基準温度TRと最大許容
静圧Psmaxと0Paの差圧のもとで算出される第1の補
正値ΔKに等しい。
【0063】評価ユニットの出力信号ΔPは、差圧測定
値ΔPMの算出の際に相応の補正が行われる限りは、温
度に起因するエラーに関して補正されている。さらにこ
の評価ユニットの出力信号ΔPは、定格圧力エラーに関
しても補正されている。それによってこれは差圧センサ
に加えられる実際の差圧に相応するものとなる。
【0064】もちろん計算ユニット9は必ずしも電子構
成部品の形態で実際的な回路として構成される必要はな
く、その全体又は一部が相応にプログラミングされたマ
イクロプロセッサの形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による差圧センサの評価ユニット
を概略的に示した図である。
【符号の説明】
1 センサ素子 2 基体部 3a 第1のダイアフラム 3b 第2のダイアフラム 4,5 測定コンデンサ 6 温度センサ 7 温度測定回路 8 第1の測定回路 9 計算ユニット 81,82 キャパシタンス測定回路 93 差圧計算器 94 温度計算器 97,98 計算回路
フロントページの続き (72)発明者 ペーター ゲルスト ドイツ連邦共和国 ヴァイル アム ライ ン ジーベン ユッヒェルテン (番地な し) (72)発明者 カールハインツ バンホルツァー ドイツ連邦共和国 ハウゼン アム シュ ポルトプラッツ 6 (72)発明者 カール フレーゲル ドイツ連邦共和国 ショプフハイム ブラ ジシュトラーセ 42 (72)発明者 ペーター ユング ドイツ連邦共和国 シュタイネン ヘルマ ン−ウルテ−シュトラーセ 40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ素子(1)と、該センサ素子
    (1)に配設された温度センサ(6)と、該温度センサ
    (6)に接続されセンサ温度(Ts)に相応する出力信号
    を供給する温度測定回路(7)を有する差圧センサの評
    価ユニットであって、 前記センサ素子(1)は、 液体の充填される測定チャンバ(11)と、 静圧(Ps)と第1の圧力(P1)の和に相応したセンサ
    素子(1)に作用する第1の作用圧力(Px)が加えられ
    る第1のダイアフラム(3a)と、 静圧(Ps)と第2の圧力(P2)の和に相応したセンサ
    素子(1)に作用する第2の作用圧力(Py)が加えられ
    る第2のダイアフラム(3b)と、 2つの測定コンデンサ(4,5)とを有しており、該2
    つの測定コンデンサ(4,5)のキャパシタンス(C1,
    2)は、前記第1及び第2の圧力の差分とは逆方向
    に、そして前記静圧(Ps)とは同方向に変化するもので
    あり、 前記評価ユニットは、 前記測定コンデンサ(4,5)のキャパシタンスのそれ
    ぞれの逆数値(1/C1,1/C2)算出のための測定回路
    (8)と、 計算ユニット(9)を含んでおり、該計算ユニット
    (9)は、前記2つのキャパシタンスの逆数値(1/
    1,1/C2)の和(Σ)を算出し、前記2つのキャパシ
    タンスの逆数値(1/C1,1/C2)の差分(Δ)を算出し
    てこれに差圧測定値(ΔPM)を対応付けさせ、さらに前
    記第1と第2の圧力間の差分(P1−P2)である差圧
    (ΔP)に相応する出力信号を送出する形式のものにお
    いて、 前記キャパシタンスの逆数値の和(Σ)に内部温度(T
    i)が対応付けられ、該内部温度(Ti)は温度偏差(T0)
    を除いて、前記2つのダイアフラム(3a,3b)に加
    わる静圧(Ps)がゼロで前記第1と第2の圧力の差がゼ
    ロである場合にセンサ温度(Ts)に等しくなるものであ
    り、 基準温度(TR)のもとで静圧(Ps)に対する尺度となる
    第1の補正値(ΔK)が以下の式、 ΔK=Ti−Ts−T0 に従って算出され、前記(T0)は基準温度(TR)のもと
    で検出された、センサ温度(Ts)と内部温度(Ti)の間
    の温度偏差(T0)であり、 前記差圧測定値(ΔPM)から、前記第1の補正値(Δ
    K)を用いて、静圧(Ps)に起因する測定エラーに関し
    て補正された差圧(ΔP)が算出されることを特徴とす
    る差圧センサ評価ユニット。
  2. 【請求項2】 前記第1の補正値(ΔK)とセンサ温度
    (Ts)の多項式との積に等しい第2の補正値(ΔKT)が
    算出され、前記多項式はメモリにファイルされている一
    定の係数(C0,C1,C3)を有しており、これらの係数
    は、センサ温度(Ts)と所定の静圧(Ps)のもとで第2
    の補正係数(ΔKT)がそれぞれ、差圧センサに同じ静圧
    (Ps)が作用する場合に基準温度(TR)のもとで第1の
    補正係数(ΔK)がとるような値になるように定められ
    る、請求項1記載の差圧センサ評価ユニット。
  3. 【請求項3】 前記差圧測定値(ΔPM)は、温度に起因
    する測定エラーに関して補正される、請求項1記載の差
    圧センサ評価ユニット。
  4. 【請求項4】 前記差圧測定値(ΔPM)から、加えられ
    た静圧(Ps)に起因するゼロ点シフトに関して補正され
    た差圧(ΔPK)が以下の式、 ΔPK=ΔPM−αΔY に従って算出され、 前記ΔYは、差圧センサが専ら基準温度(TR)と同じ
    かこれとごく僅かだけ異なる温度で使用される場合に
    は、第1の補正値(ΔK)に等しい補正値となり、差圧
    センサが専ら基準温度(TR)と同じかこれとごく僅か
    だけ異なる温度以外で使用される場合には、第2の補正
    値(ΔKT)に等しい補正値となり、 前記αは、メモリにファイルされた一定のゼロ点補正係
    数である、請求項1又は2記載の差圧センサ評価ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記ゼロ点補正係数(α)は、ゼロ点偏
    差(Z)と基準補正値(ΔKR)の商に等しく、 前記基準補正値(ΔKR)は、最大許容静圧(Psmax
    と、0Paの差圧と、基準温度(TR)のもとで記録さ
    れた第1の補正値(ΔK)であり、 前記ゼロ点偏差(Z)は、基準温度(TR)と最大許容
    静圧(Psmax)のもとで測定された差圧と、基準温度
    (TR)と静圧ゼロのもとで測定された差圧との間の差
    分であり、これらの2つの差圧の検出に対して0Paの
    差圧が差圧センサに加えられる、請求項4記載の差圧セ
    ンサ評価ユニット。
  6. 【請求項6】 補正された差圧測定値(ΔPK)から、
    前記差圧(ΔP)は、加えられた静圧(Ps)に起因す
    る範囲の変更に関して以下の式、 ΔP=(1+βΔY)ΔPK に従った補正が施されるように算出され、前記βは、メ
    モリにファイルされた一定の範囲補正係数である、請求
    項4又は5記載の差圧センサ評価ユニット。
  7. 【請求項7】 前記範囲補正係数(β)は、以下の式、 β=(S/I−1)1/ΔKR に従って定められる差圧センサの特性量であり、 前記Sは、差圧センサが有すべき測定レンジ範囲である
    目標値範囲であり、 前記Iは、差圧センサが基準温度(TR)と最大許容静
    圧(Psmax)のもとで実際に有する範囲である実際値範
    囲である、請求項6記載の差圧センサ評価ユニット。
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