JPH1089788A - 被冷却物の冷却方法及び装置 - Google Patents

被冷却物の冷却方法及び装置

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JPH1089788A
JPH1089788A JP23902796A JP23902796A JPH1089788A JP H1089788 A JPH1089788 A JP H1089788A JP 23902796 A JP23902796 A JP 23902796A JP 23902796 A JP23902796 A JP 23902796A JP H1089788 A JPH1089788 A JP H1089788A
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JP
Japan
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cooling
temperature
cooled
refrigerant gas
heat exchanger
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Application number
JP23902796A
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English (en)
Inventor
Akira Akasaka
亮 赤坂
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Publication date
Application filed by Japan Oxygen Co Ltd, Nippon Sanso Corp filed Critical Japan Oxygen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱負荷変動が大きく、かつ、冷却温度が極低
温領域に及ぶ場合でも、高効率で安定した寒冷を発生さ
せ、寒冷発生動力費を低減するとともに冷却起動時間を
短縮することができる被冷却物の冷却方法及び装置を提
供する。 【解決手段】 一次圧縮機20,二次圧縮機22a,2
2bで圧縮した圧縮空気を、回収熱交換器24,循環冷
媒熱交換器25等で冷却した後、被冷却物29aの熱負
荷変動に応じて仕様の異なる膨張タービン27a,27
bに切換え導入し、断熱膨張させた低温空気で被冷却物
29aを冷却する。被冷却物29aを冷却した後の低温
空気を回収し、低温熱交換器26や蓄冷熱交換器31で
断熱膨張前の圧縮空気を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被冷却物の冷却方
法及び装置に関し、詳しくは、圧縮冷媒ガスを断熱膨張
させて発生させた低温冷媒ガスにより被冷却物を冷却す
る方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮冷媒ガスを断熱膨張させることによ
り得られた低温冷媒ガスで被冷却物を冷却する方法にお
いて、被冷却物を冷却した後の低温冷媒ガスを回収し、
回収した低温冷媒ガスに残る冷熱で、断熱膨張前の圧縮
冷媒ガスを冷却する方法は、従来から種々提案されてい
る。
【0003】例えば、図2に示す方法は、冷媒ガス圧縮
機1,2で圧縮されて経路11に導出した圧縮冷媒ガス
は、熱交換器3を通り、膨張タービン4で断熱膨張して
低温冷媒ガスとなり、経路12に導出して被冷却物収納
装置5に導かれ、該被冷却物収納装置5内の被冷却物5
aを冷却する。被冷却物5aを冷却した後、まだ寒冷が
残っている低温冷媒ガスは、経路13に回収されて前記
熱交換器3に導かれ、該熱交換器3で前記経路11から
導入される断熱膨張前の圧縮冷媒ガスと熱交換し、圧縮
冷媒ガスを冷却している。
【0004】また、図3に示す方法は、冷媒ガス圧縮機
1,2で圧縮されて経路11に導出した圧縮冷媒ガス
は、熱交換器3を通り、膨張タービン4で断熱膨張して
低温冷媒ガスとなり、経路12を通って蓄冷器6に導入
され、該蓄冷器6内の蓄冷材6aを冷却することによっ
て蓄冷器6に寒冷を蓄積する。蓄冷材6aを冷却した後
の低温冷媒ガスは、経路14に回収されて前記熱交換器
3に導かれ、該熱交換器3で、前記経路11から導入さ
れる断熱膨張前の圧縮冷媒ガスと熱交換し、圧縮冷媒ガ
スを冷却している。
【0005】この場合、被冷却物収納装置5内の被冷却
物5aは、蓄冷器6内の蓄冷材6aに蓄積された寒冷と
熱交換して経路15に導出し、冷媒ポンプ7を経由して
被冷却物収納装置5に導入される循環冷媒で間接的に冷
却されている。被冷却物5aを冷却後の循環冷媒は、経
路16を介して前記蓄冷器6に循環する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、膨張タービ
ンは、その機能上、予め設定された設計条件で運転する
ことによって最高の寒冷発生効率が得られるものであ
り、設計条件を外れるに従って寒冷発生効率は低下して
しまう。すなわち、規定温度の低温を高効率で安定して
発生させるためには、膨張タービンに導入する圧縮冷媒
ガスの温度を規定の温度範囲に維持する必要がある。
【0007】しかし、上述の図2に示した冷却方法で
は、断熱膨張前の圧縮冷媒ガスの冷却源として経路13
から熱交換器3に導入される回収低温冷媒ガスの温度
が、被冷却物5aの熱負荷状態、例えば、被冷却物5a
の量や種類あるいは冷却工程経時等により変動し、その
結果、該回収低温冷媒ガスと熱交換した後に膨張タービ
ン4に導入される圧縮冷媒ガスの温度も連動して変動
し、膨張タービン4の規定設計条件から外れ、寒冷発生
効率が低下するという問題があった。
【0008】また、図3に示した冷却方法では、蓄冷器
6から経路14に導出する回収低温冷媒ガスは、蓄冷材
6aが一定温度で凝固する液体を使用すれば、一定温度
の蓄冷材の融解温度で寒冷を取出すことができ、断熱膨
張前の圧縮冷媒ガスを一定温度で冷却することが可能で
あるが、被冷却物5aの熱負荷変動が大きく、かつ、必
要冷却温度が広範囲にわたる場合、例えば、極低温領域
に及ぶ場合等には、被冷却物5aが規定温度まで冷却さ
れるまでは回収低温冷媒ガスの温度も高いので、蓄冷材
6aが規定温度に冷却されるまでの冷却途上期間は、圧
縮冷媒ガスも規定温度まで冷却できないから、この間,
寒冷発生効率の低い運転となる。したがって、規定冷却
温度に到達するまでの冷却起動時間が長くなるという問
題があった。
【0009】さらに、極低温の冷却温度を必要とする場
合は、圧縮冷媒ガスの圧力を高くし、膨張タービンの断
熱膨張比を大きくするか、あるいは断熱膨張比を一定に
した場合は、発生する極低温冷媒ガスの温度に合わせて
断熱膨張前の圧縮冷媒ガスを更に下げるかする必要があ
るが、前者の場合は、圧縮動力費が嵩むという問題があ
る。また、後者の場合は、圧縮冷媒ガスの冷却源となる
蓄冷器6からの回収低温冷媒ガスの温度は、蓄冷材6a
の融解温度に依存するから、被冷却物5aの熱負荷に応
じた断熱膨張前の圧縮冷媒ガスの所望冷却温度を得るこ
とができず、同様に、膨張タービン4での寒冷発生効率
が低下するという不都合があった。
【0010】そこで本発明は、圧縮冷媒ガスを断熱膨張
させて発生させた低温冷媒ガスで被冷却物を冷却するに
あたり、熱負荷変動が大きく、かつ、冷却温度が極低温
領域に及ぶ場合でも、高効率で安定した低温冷媒ガスを
発生し、発生した低温冷媒ガスで被冷却物を冷却するこ
とができる被冷却物の冷却方法及び装置を提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の被冷却物の冷却方法は、圧縮冷媒ガスを断
熱膨張させて低温冷媒ガスを発生し、発生した低温冷媒
ガスで被冷却物を冷却する方法において、前記圧縮冷媒
ガスを、複数台設けられた仕様の異なる膨張タービンに
被冷却物の熱負荷に応じて切換え導入することにより寒
冷を発生させることを特徴とし、さらに、前記被冷却物
を冷却した後の低温冷媒ガスを回収し、該回収低温冷媒
ガスと断熱膨張前の前記圧縮冷媒ガスとを熱交換させる
ことにより該圧縮冷媒ガスを冷却すること、前記回収低
温冷媒ガスと蓄冷材とを熱交換させて蓄冷材を冷却する
ことにより寒冷を蓄積し、該蓄冷材に蓄積された寒冷を
循環冷媒で取出し、該循環冷媒で断熱膨張前の前記圧縮
冷媒ガスを冷却することを特徴としている。
【0012】また、本発明の被冷却物の冷却装置は、被
冷却物収納装置に収納された被冷却物を低温冷媒ガスに
より冷却する冷却装置であって、冷媒ガスを一次圧縮す
る一次圧縮機と、該一次圧縮機を導出した冷媒ガスを二
次圧縮する複数台からなる二次圧縮機と、該二次圧縮機
を導出した圧縮冷媒ガスを被冷却物冷却後の回収低温冷
媒ガスで冷却する回収熱交換器と、該回収熱交換器を導
出した圧縮冷媒ガスを循環冷媒で冷却する循環冷媒熱交
換器と、前記回収低温冷媒ガスで蓄冷材を冷却すること
により蓄冷材に寒冷を蓄積し、該蓄冷材に蓄積した寒冷
を循環冷媒で取出す蓄冷熱交換器と、前記一次圧縮機と
一対で構成され、前記循環冷媒熱交換器を導出した圧縮
冷媒ガスを断熱膨張させて低温冷媒ガスを発生させる複
数台からなる膨張タービンと、該膨張タービンを導出し
た低温冷媒ガスで内部に収納された被冷却物を冷却する
被冷却物収納装置と、上記各機器を接続するための経路
であって、前記冷媒ガスを前記一次圧縮機から前記各二
次圧縮機、前記回収熱交換器及び前記循環冷媒熱交換器
を経て前記各膨張タービンへ導入し、該膨張タービンか
らの低温冷媒ガスを前記被冷却物収納装置に導く経路
と、該被冷却物収納装置からの回収低温冷媒ガスを前記
蓄冷熱交換器、前記循環冷媒熱交換器、前記回収熱交換
器へ帰還させる経路と、前記各二次圧縮機及び膨張ター
ビンを選択する切換弁と、前記循環冷媒を昇圧し、前記
蓄冷熱交換器と前記循環冷媒熱交換器とを循環させる循
環冷媒ポンプ及び循環経路とを備えたことを特徴として
いる。さらに、本発明装置は、前記被冷却物収納装置で
被冷却物を冷却して導出する回収低温冷媒ガスにより、
前記各膨張タービンの内、吸入ガス温度の最も低い膨張
タービンに導入される圧縮冷媒ガスを冷却する低温熱交
換器を備えたこと、前記循環冷媒熱交換器の循環冷媒導
入・導出経路、前記蓄冷熱交換器及び前記低温熱交換器
の回収低温冷媒ガス導入・導出経路をそれぞれ接続する
バイパス経路を備えたことを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、断熱膨張前の圧縮冷媒
ガスを、被冷却物の冷却温度に応じて、その冷却温度に
対して最も効率よく寒冷を発生するように設計された膨
張タービンに切換えて導入することができ、効率よく低
温冷媒ガスを発生して被冷却物を冷却することができる
とともに、被冷却物を冷却した後の低温冷媒ガスに残存
する寒冷を回収し、回収した寒冷で断熱膨張前の圧縮冷
媒ガスを直接及び/又は間接的に冷却することにより、
膨張タービン導入冷媒ガスの温度を規定の一定温度に冷
却することができる。これにより、被冷却物の熱負荷変
動が大きく冷却温度が広範囲にわたり、かつ、極低温領
域にまで及ぶ場合でも、被冷却物の熱負荷変動に左右さ
れることなく、断熱膨張前の圧縮冷媒ガスを一定の温度
で、かつ、必要な低温にまで冷却することが可能とな
り、常に寒冷発生効率の高い状態で低温冷媒ガスを発生
させることができるので、被冷却物を効率よく冷却する
ことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図1に示す本発
明の一形態例を参照してさらに詳細に説明する。図1
は、本発明を適用した被冷却物の冷却装置の一形態例を
示すものであり、この冷却装置は、冷媒ガスとして空気
を用い、また、被冷却物29aには熱負荷変動があって
冷却温度が−120℃から−170℃の極低温領域まで
の広範囲にわたるものに対応するものであって、この冷
却温度に合わせて吐出温度がそれぞれ−120℃と−1
70℃で、この時の吸入温度がそれぞれ−60℃と−1
30℃であり、この吸入温度の時に最高の寒冷発生効率
を持つように設計された仕様の異なる2台の膨張タービ
ン27a,27bと、これと対で対応した仕様の異なる
2台の二次圧縮機22a,22bとを設けたものであ
る。
【0015】まず最初に、被冷却物の冷却温度が−12
0℃である場合について説明する。図示しない空気濾過
器で塵埃が除去された常温・常圧の空気は、経路41を
通って一次圧縮機20に導入され、約2kg/cm2
に圧縮され、発生した圧縮熱を冷却器20cで除去して
経路42から二次圧縮機切換弁42vの切換により、後
述の高温膨張タービン27aの回転力で駆動される二次
圧縮機22aに導入される。そして、二次圧縮機22a
で更に約3.6kg/cm2 Gに圧縮され、圧縮熱が冷
却器22cで除去されて常温の圧縮空気となる。
【0016】上記圧縮空気は、経路43を通り、切換え
使用される対でなる吸着手段を有する吸着器23に導入
され、含有する水分や炭酸ガスが吸着除去される。吸着
器23から経路44に導出した乾燥圧縮空気は、回収熱
交換器24に導かれ、後述の回収低温空気と熱交換して
常温以下に冷却され、更に経路45を通り、循環冷媒熱
交換器25で循環冷媒と熱交換して−60℃まで冷却さ
れる。
【0017】循環冷媒熱交換器25から経路46に導出
した−60℃の圧縮空気は、前記二次圧縮機切換弁42
vと連動して切換えられる膨張タービン切換弁46vの
切換えにより経路46aに流れ、吸入温度が−60℃の
時に最高の寒冷発生効率を持つように設計された高温膨
張タービン27aに導入され、略大気圧近くまで断熱膨
張して−120℃の低温空気となり、経路47,51を
通り、被冷却物収納装置29に供給され、被冷却物収納
装置29内の被冷却物29aを冷却する。このとき、断
熱膨張により発生するエネルギーは、前記二次圧縮機2
2aにおける空気の圧縮動力として消費される。
【0018】被冷却物29aを冷却して被冷却物収納装
置29から経路52に導出した低温空気は、残存する冷
熱を利用するために回収され、まず、低温濾過器30に
導入されて被冷却物収納装置29内で混入する塵埃や析
出物が除去された後、経路53を通り、前記膨張タービ
ン切換弁46vと連動して切換えられる低温熱交換器切
換弁53vの切換えにより、低温熱交換器26をバイパ
スして経路53b,54を経由して蓄冷熱交換器切換弁
54vに達する。
【0019】被冷却物収納装置29から経路52で導出
する前記回収低温空気の温度は、冷却装置の起動直後は
常温であるが、時間の経過に伴って被冷却物29aの冷
却が進行するとともに徐々に降下する。本形態例の場
合、蓄冷熱交換器切換弁54vは、経路54に設けられ
た回収低温空気温度計54тの検出温度が−70℃より
高い温度の範囲では、回収低温空気が蓄冷熱交換器31
をバイパスして経路54b側に流れるように切換えらる
ようになっている。したがって、蓄冷熱交換器切換弁5
4vに達した回収低温空気は、経路54b,56を経て
前記回収熱交換器24に導かれ、該回収熱交換器24で
経路44から導入される前記常温の乾燥圧縮空気と熱交
換して該乾燥圧縮空気を冷却し、自身は昇温して経路5
7に導出し、前記吸着器23の再生ガスに使用された
後、経路58から系外に放出される。
【0020】被冷却物29aの冷却が進行し、回収低温
空気温度計54тの測定値が−70℃以下になると、蓄
冷熱交換器切換弁54vは、前記回収低温空気が経路5
4aを経由して蓄冷熱交換器31に流れるように切換え
られる。蓄冷熱交換器31の内部には、その凝固温度が
−65℃になるように調合されたアルコール系混合液体
の蓄冷材31aが充填されており、回収低温空気は、蓄
冷熱交換器31で蓄冷材31aと熱交換し、その寒冷
を、蓄冷材31aに凝固潜熱として与えて−65℃の一
定温度で蓄積する。蓄冷材31aに寒冷を与えることに
より昇温した回収低温空気は、経路56を経由して前記
回収熱交換器24に導かれ、前記同様に常温の乾燥圧縮
空気の冷却に供される。
【0021】このように、回収低温空気の温度が蓄冷材
31aの凝固温度以下の場合のときのみ、蓄冷材31a
に寒冷を蓄積することにより、回収低温空気の持つ寒冷
を、蓄冷材31aの凝固温度の一定温度で回収して蓄積
することができる。
【0022】一方、蓄冷熱交換器31で回収低温空気の
寒冷により蓄冷材31aに蓄積された寒冷は、経路60
を流れる循環冷媒と熱交換し、循環冷媒を冷却すること
により、凝固した蓄冷材31aを融解する形で取出さ
れ、前記循環冷媒熱交換器25で断熱膨張前の圧縮空気
を冷却することにより消費される。すなわち、蓄冷材3
1aの凝固温度−65℃より低い温度、例えば−75℃
の凝固温度を有する循環冷媒は、蓄冷材31aと熱交換
し、その融解温度の−65℃の一定温度に冷却され、冷
却されても固化せずに液状で経路60に導出し、循環冷
媒調節弁60v,経路60aを通って前記循環冷媒熱交
換器25に導入され、該循環冷媒熱交換器25で、経路
45から導入されて経路46に導出する断熱膨張前の圧
縮空気と熱交換し、圧縮空気を一定温度の−60℃に冷
却する。断熱膨張前の圧縮空気を冷却することにより昇
温した循環冷媒は、経路61に導出し、循環冷媒ポンプ
62で圧力が付与されて再び蓄冷熱交換器31に導入さ
れ、蓄冷材31aと熱交換して冷却され、前記経路60
に再び導出する。
【0023】このように、循環冷媒は、経路60,循環
冷媒熱交換器25の循環冷媒通路,経路61,循環冷媒
ポンプ62,蓄冷熱交換器31の循環冷媒通路から形成
される循環冷媒循環経路を循環しながら、蓄冷材31a
を凝固させることにより蓄積された寒冷を、凝固した蓄
冷材31aを融解することにより一定温度で取出すか
ら、該循環冷媒と熱交換する断熱膨張前の圧縮空気も一
定温度で冷却することができる。
【0024】高温膨張タービン27aに導入する断熱膨
張前の圧縮空気の冷却温度を一定にするために、経路4
6に設けた温度調節計46тの信号により、循環冷媒調
節弁60vの開度を調節し、循環冷媒の一部を循環冷媒
熱交換器25をバイパスして、経路60bに流すように
してもよい。このように断熱膨張前の圧縮空気を規定の
−60℃に一定に冷却することにより、高温膨張タービ
ン27aで最も効率よく寒冷を発生し,被冷却物29a
の必要冷却温度の−120℃の低温空気を得ることがで
きるから、被冷却物29aを効率よく冷却することがで
きる。被冷却物29aの必要冷却温度が−120℃の場
合はこの状態で運転を続行する。
【0025】次に、被冷却物29aの冷却温度が更に低
い温度を必要とし、その冷却温度が−170℃の場合に
ついて説明する。この場合は、前記−120℃の冷却運
転状態から、別に設けられた二次圧縮機22bと低温膨
張タービン27bとに切換える。すなわち、二次圧縮機
切換弁42vと、これと連動して切換えられる膨張ター
ビン切換弁46vとを切換え、一次圧縮機20で約2k
g/cm2 Gに圧縮され、経路42を導出する圧縮空気
を、今度は二次圧縮機22b側に導入し、ここで約2.
9kg/cm2 Gに圧縮した後、前記同様に冷却器22
c,吸着器23,回収熱交換器24,循環冷媒熱交換器
25を経て−60℃に冷却する。
【0026】そして、上記−60℃の圧縮空気は、今度
は膨張タービン切換弁46vの切換えにより、経路48
を経て低温熱交換器26に導入され、回収低温空気と熱
交換して−130℃に冷却され、経路49に導出して吸
入温度が−130℃の時に最高の寒冷発生効率を持つよ
うに設計された低温膨張タービン27bに導入され、略
大気圧近くまで断熱膨張して−170℃の低温空気とな
り、経路50,51を通って被冷却物収納装置29に供
給され、被冷却物29aを冷却する。なお、低温膨張タ
ービン27bで発生する膨張エネルギーは、前記同様に
二次圧縮機22bの圧縮動力として消費される。
【0027】被冷却物29aを冷却して被冷却物収納装
置29から経路52に回収される低温空気は、被冷却物
収納装置29内で混入した塵埃や析出物が前記同様に低
温濾過器30で除去された後、経路53を通り、前記膨
張タービン切換弁46vと連動して切換えられる低温熱
交換器切換弁53vの切換により、経路53aを通って
低温熱交換器26に導入され、該低温熱交換器26で経
路48から導入され、経路49を経由して低温膨張ター
ビン27bに導入される断熱膨張前の圧縮空気と熱交換
し、該圧縮空気を−60℃から−130℃に冷却する。
【0028】この場合も、低温膨張タービン27bに導
入する断熱膨張前の圧縮空気の冷却温度を一定にするた
め、経路49に設けた温度調節計49тの信号により、
低温熱交換器切換弁53vの開度を調節し、回収低温空
気の一部を、低温熱交換器26をバイパスして、経路5
3bに流すようにしてもよい。このように、断熱膨張前
の圧縮空気を規定の−130℃の低温にまで一定に冷却
することにより、低温膨張タービン27bで最も効率よ
く寒冷を発生し、被冷却物29aの必要冷却温度の−1
70℃の低温空気を得ることができるから、被冷却物2
9aを効率よく冷却することができる。
【0029】なお、本形態例では、2台の膨張タービン
27a,27bを設置した例で説明したが、本形態例に
おいて、さらにもう1台の膨張タービン、例えば−80
℃の低温空気を発生するときに寒冷発生効率が最高とな
るように設計された第3の膨張タービンと、該第3の膨
張タービンの回転力で駆動される第3の二次圧縮機とを
設け、冷却途上の最初、すなわち、該第3の膨張タービ
ンの吐出温度が−80℃に到達するまでの間は、該第3
の膨張タービンと第3の二次圧縮機とを運転することに
より、冷却装置全体としての寒冷発生効率をさらに向上
させることができる。
【0030】このように、圧縮冷媒ガスを、被冷却物2
9aの必要冷却温度や冷却途上での冷却温度に応じて複
数台設けられた膨張タービンの内、最も効率よく寒冷を
発生する膨張タービンに切換えて導入することにより、
効率よく寒冷を発生し、また、被冷却物29aを冷却し
た後の寒冷を低温から常温まで、温度勾配に従って効率
よく回収するから、寒冷発生動力費を低減できるととも
に、冷却起動時間を短縮することができる。
【0031】前記冷媒ガスとしては、前記空気の他に断
熱膨張して低温になったとき、膨張タービンを閉塞する
ような析出物を含まないものなら何でも使用できる。例
えば,被冷却物29aに油分等の可燃物が付着している
場合等は、安全上の見地から窒素を使用することが望ま
しい。この場合の冷媒ガスとしての窒素の供給源として
は、液体窒素貯槽,ガスボンベ,可搬式ガス容器,外部
からのパイプライン等を使用することができる。このよ
うな窒素等の析出不純物を含まないガスを冷媒ガスとし
て使用する場合は、吸着器23を省略することができ
る。また、回収低温冷媒ガスは、回収熱交換器24で常
温まで温度回復して導出した後、必要に応じて一次圧縮
機20の吸入側へ導入して循環使用することもできる。
【0032】前記被冷却物29aとしては、古タイヤや
家電廃品等の低温破砕を行う物品等の他、発生低温冷媒
ガスの温度選定により、冷凍倉庫や凍結装置等にも適用
することができる。
【0033】前記蓄冷熱交換器31で使用する蓄冷材3
1a及び循環冷媒としては、1種類のアルコール,2種
類以上のアルコール類の混合物,アルコール類と水との
混合物等を使用することができる。また、必要な凝固温
度や融点は、アルコールの種類や混合物の調合割合の選
択により容易に得ることができる。
【0034】また、低温冷媒ガスによる被冷却物29a
の冷却方法は、図1に破線で示すように、被冷却物収納
装置29内に低温冷媒ガス経路29bを設けて間接的に
冷却するようにしてもよい。この場合は,低温濾過器3
0を省略することもできる。さらに、被冷却物収納装置
29は,被冷却物29aの冷却温度に応じて複数個設
け、膨張タービン27a,27bからの低温冷媒ガスを
切換えて導入するように構成してもよい。
【0035】また、上記説明では、各弁を三方弁形式と
しているが、それぞれの経路にそれぞれ二方弁を別個に
設けてもよいことは言うまでもない。さらに、上記の各
数値は、一例を示すものであってこれに限定されるもの
ではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の被冷却物
の冷却方法及び装置によれば、圧縮冷媒ガスを、被冷却
物の各熱負荷に対応して最も効率よく寒冷を発生するよ
うに設計された複数台の膨張タービンに、被冷却物の熱
負荷に対応して切換え導入するとともに、被冷却物を冷
却した後の低温冷媒ガスに残存する寒冷を、低温から常
温近くまで温度勾配に従って効率的に回収し、回収した
寒冷で断熱膨張前の圧縮冷媒ガスを冷却することによ
り、膨張タービン導入温度を各膨張タービンに応じた一
定温度にでき、効率的に寒冷を発生させることができる
ので、被冷却物を効率よく冷却することができる。これ
により、被冷却物の熱負荷変動が大きく、冷却温度が広
範囲にわたり、かつ、極低温領域にまで及ぶ場合でも、
被冷却物の熱負荷変動に左右されることなく、断熱膨張
前の圧縮冷媒ガスを一定の温度で、しかも必要な極低温
にまで冷却することができ、常に寒冷発生効率の高い状
態で低温冷媒ガスを発生させることができるから、被冷
却物を効率よく冷却して寒冷発生動力費を低減できると
ともに、冷却起動時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した冷却装置の一形態例を示す
系統図である。
【図2】 従来の冷却装置の一例を示す系統図である。
【図3】 従来の冷却装置の他の例を示す系統図であ
る。
【符号の説明】
20…一次圧縮機、22a,22b…二次圧縮機、23
…吸着器、24…回収熱交換器、25…循環冷媒熱交換
器、26…低温熱交換器、27a…高温膨張タービン、
27b…低温膨張タービン、29…被冷却物収納装置、
29a…被冷却物、30…低温濾過器、31…蓄冷熱交
換器、31a…蓄冷材、42v…二次圧縮機切換弁、4
6т…温度調節計、46v…膨張タービン切換弁、49
т…温度調節計、53v…低温熱交換器切換弁、54т
…回収低温空気温度計、54v…蓄冷熱交換器切換弁、
60v…循環冷媒調節弁、62…循環冷媒ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮冷媒ガスを断熱膨張させて低温冷媒
    ガスを発生し、発生した低温冷媒ガスで被冷却物を冷却
    する方法において、前記圧縮冷媒ガスを、複数台設けら
    れた仕様の異なる膨張タービンに被冷却物の熱負荷に応
    じて切換え導入することにより寒冷を発生させることを
    特徴とする被冷却物の冷却方法。
  2. 【請求項2】 前記被冷却物を冷却した後の低温冷媒ガ
    スを回収し、該回収低温冷媒ガスと断熱膨張前の前記圧
    縮冷媒ガスとを熱交換させ、該圧縮冷媒ガスを冷却する
    ことを特徴とする請求項1記載の被冷却物の冷却方法。
  3. 【請求項3】 前記回収低温冷媒ガスと蓄冷材とを熱交
    換させて蓄冷材を冷却することにより寒冷を蓄積し、該
    蓄冷材に蓄積された寒冷を循環冷媒で取出し、該循環冷
    媒で断熱膨張前の前記圧縮冷媒ガスを冷却することを特
    徴とする請求項2記載の被冷却物の冷却方法。
  4. 【請求項4】 被冷却物収納装置に収納された被冷却物
    を低温冷媒ガスにより冷却する冷却装置であって、冷媒
    ガスを一次圧縮する一次圧縮機と、該一次圧縮機を導出
    した冷媒ガスを二次圧縮する複数台からなる二次圧縮機
    と、該二次圧縮機を導出した圧縮冷媒ガスを被冷却物冷
    却後の回収低温冷媒ガスで冷却する回収熱交換器と、該
    回収熱交換器を導出した圧縮冷媒ガスを循環冷媒で冷却
    する循環冷媒熱交換器と、前記回収低温冷媒ガスで蓄冷
    材を冷却することにより蓄冷材に寒冷を蓄積し、該蓄冷
    材に蓄積した寒冷を循環冷媒で取出す蓄冷熱交換器と、
    前記一次圧縮機と一対で構成され、前記循環冷媒熱交換
    器を導出した圧縮冷媒ガスを断熱膨張させて低温冷媒ガ
    スを発生させる複数台からなる膨張タービンと、該膨張
    タービンを導出した低温冷媒ガスで内部に収納された被
    冷却物を冷却する被冷却物収納装置と、上記各機器を接
    続するための経路であって、前記冷媒ガスを前記一次圧
    縮機から前記各二次圧縮機、前記回収熱交換器及び前記
    循環冷媒熱交換器を経て前記各膨張タービンへ導入し、
    該膨張タービンからの低温冷媒ガスを前記被冷却物収納
    装置に導く経路と、該被冷却物収納装置からの回収低温
    冷媒ガスを前記蓄冷熱交換器、前記循環冷媒熱交換器、
    前記回収熱交換器へ帰還させる経路と、前記各二次圧縮
    機及び膨張タービンを選択する切換弁と、前記循環冷媒
    を昇圧し、前記蓄冷熱交換器と前記循環冷媒熱交換器と
    を循環させる循環冷媒ポンプ及び循環経路とを備えたこ
    とを特徴とする被冷却物の冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記被冷却物収納装置で被冷却物を冷却
    して導出する回収低温冷媒ガスにより、前記各膨張ター
    ビンの内、吸入ガス温度の最も低い膨張タービンに導入
    される圧縮冷媒ガスを冷却する低温熱交換器を備えたこ
    とを特徴とする請求項4記載の被冷却物の冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記循環冷媒熱交換器の循環冷媒導入・
    導出経路、前記蓄冷熱交換器及び前記低温熱交換器の回
    収低温冷媒ガス導入・導出経路をそれぞれ接続するバイ
    パス経路を備えたことを特徴とする請求項4又は5記載
    の被冷却物の冷却装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2407586R1 (es) * 2010-12-02 2013-06-21 Lopez Jose Franco Metodo para producir frio, utilizando el calor del aire fuertemente comprimido
DE102012206296A1 (de) * 2012-04-17 2013-10-17 Siemens Aktiengesellschaft Anlage zur Speicherung und Abgabe thermischer Energie und Verfahren zu deren Betrieb

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