JPH1087943A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH1087943A
JPH1087943A JP26537396A JP26537396A JPH1087943A JP H1087943 A JPH1087943 A JP H1087943A JP 26537396 A JP26537396 A JP 26537396A JP 26537396 A JP26537396 A JP 26537396A JP H1087943 A JPH1087943 A JP H1087943A
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JP
Japan
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rubber
acrylate
acrylic rubber
composition
weight
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Application number
JP26537396A
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English (en)
Inventor
Masaaki Takashima
正昭 高嶋
Junji Ayukawa
純治 鮎川
Kiyonori Kita
清訓 喜多
Takao Yamazaki
隆生 山崎
Akihiko Morikawa
明彦 森川
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低硬度、低圧縮永久歪性および吸音性に優
れ、かつ架橋時に副反応の少ないアクリルゴム組成物、
特にOA機器用のゴムロール、ベルトおよびこれらをも
ちいた電子写真装置用アクリリゴム組成物を提供する。 【解決手段】 (A)アクリル酸アルキルエステルおよ
び/またはアクリル酸アルコキシアルキルエステルより
なる単量体(1)と架橋点である炭素−炭素二重結合を
側鎖に導入するための単量体(2)からなるアクリルゴ
ム、(B)下記の(B1)および/または(B2) (B1)有機過酸化物部、(B2)ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンと周期律表VIII族の遷移金属化合
物、を含有してなる架橋可能なアクリルゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリルゴム組成
物に関し、更に詳しくは、低硬度、低圧縮永久歪性およ
び吸音性に優れ、かつ架橋時に副反応の少ないアクリル
ゴム組成物、特にOA機器用のゴムロール、ベルトおよ
びこれらを用いた電子写真装置用アクリルゴム組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】OA機器用ゴム部品特にロール部材に
は、低硬度、低圧縮永久歪、吸音性が要求される。これ
まで、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、N
BR、EP(D)M等が用いられてきたが、いずれも前
記要求を十分に満足するものではなく、各ゴムの特徴を
組み合わせた積層体、低硬度化に対しては、可塑剤、軟
化剤等の添加あるいは発泡構造のロール等が用いられて
いた。このことは、部品製造工程の煩雑さあるいは性能
のバラツキ(例ば体積固有抵抗値の変動に伴う画像の乱
れ)の要因となっていた。また、帯電音の吸収のために
低硬度が必要との観点から発泡体が用いられている。し
かしながら、発泡体はソリッドに比し、低圧縮永久歪の
点で大幅に劣り、また変動も大きい。一方、可塑剤、軟
化剤等の添加による低硬度化はこれらのゴム表面への移
行に伴い画像に悪影響を及ぼすため好ましくない。従っ
て、従来より発泡せず、また軟化剤、可塑剤を添加せず
に、かつ低圧縮永久歪性を維持したまま低硬度化、吸音
特性を改良することが必要であった。また、これらのO
A機器用ゴム部品を製造する際、架橋反応の副反応に伴
う不純物の発生が問題であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、鋭意努
力した結果、側鎖に架橋点である炭素−炭素二重結合を
有する特定のアクリルゴムと特定の架橋剤の組成物が上
記課題を解決することを見出し、本発明に至った。本発
明の目的は、低硬度、低圧縮永久歪、吸音性に優れ、か
つ架橋時に副反応の少ないアクリルゴム組成物、特にO
A機器用のゴムロール、ベルトおよびこれらを用いた電
子写真装置用アクリルゴム組成物にを提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、A)アクリル
酸アルキルエステル及び/またはアクリル酸アルコキシ
アルキルエステルよりなる単量体(1)及び架橋点であ
る炭素−炭素二重結合を側鎖に導入するための単量体
(2)からなるアクリルゴム、 (B)下記の(B1)および/または(B2) (B1)有機過酸化物、(B2)ポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサンと周期律表VIII族の遷移金属化合物を
含有してなる架橋可能なアクリルゴム組成物を提供する
ものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアクリルゴム組成
物について詳細に説明する。本発明の組成物は、アクリ
ルゴムを有機過酸化物による架橋あるいは、ヒドロシリ
ル化反応による架橋することにより低硬度、低圧縮永久
歪、吸音性に特長のある架橋物を得ることができる。
【0006】<アクリルゴム(A)>本発明の組成物を
構成するアクリルゴム(A)はアクリル酸アルキルエス
テル及び/またはアクリル酸アルコキシアルキルエステ
ルよりなる単量体(1)と架橋点である炭素−炭素二重
結合を側鎖に導入するための単量体(2)をラジカル重
合開始剤の存在下に共重合させることにより調製するこ
とができる。本発明の組成物を構成するアクリルゴム
(A)の単量体(1)であるアクリル酸アルキルエステ
ルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘ
プチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシルなどを挙
げることができる。これらは単独でまたは2種以上組み
合わせて用いることができる。また、単量体(1)であ
るアクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例
えばアクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエ
チル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキ
シメチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸エト
キシプロピル、アクリル酸ブトキシエチルなどを挙げる
ことができる。これらは単独でまたは2種以上組み合わ
せて用いることができる。このうち、好ましくはアクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシエ
チルである。
【0007】単量体(1)のアクリルゴム(A)におけ
る割合は、80〜99.99重量%、好ましくは90〜
99.98重量%である。この割合が80重量%未満で
ある場合には、得られるアクリルゴム組成物の架橋物に
おいて、硬度が過大となって好適な弾性状態を有するも
のとならない。一方、この割合が99.99重量%を越
える場合には、得られるアクリルゴム組成物の架橋物に
おいて、引張強度が過小となって好適な機械的強度を有
するものとならない。
【0008】また、成分(A)を構成する炭素−炭素二
重結合を側鎖に有するための単量体(2)として、例え
ば、アクリル酸ジヒドロジシクロペンテニル、メタクリ
ル酸ジヒドロジシクロペンテニル、イタコン酸ジヒドロ
ジシクロペンテニル、マレイン酸ジヒドロジシクロペン
テニル、フマル酸ジヒドロジシクロペンテニル、アクリ
ル酸ジヒドロジシクロペンテニルオキシエチル、メタク
リル酸ジヒドロジシクロペンテニルオキシエチル、イタ
コン酸ジヒドロジシクロペンテニルオキシエチル、マレ
イン酸ジヒドロジシクロペンテニルオキシエチル、フマ
ル酸ジヒドロジシクロペンテニルオキシエチル、2−メ
タクリロイルオキシエチル、ビニルメタクリレート、ビ
ニルアクリレート、アリルアクリレート、アリルメタク
リレートジシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタ
ジエン、エチリデンノルボルネン、1,1ージメチルプ
ロペニルメタクリレート、1,1ージメチルプロペニル
アクリレート、3,3ージメチルブテニルメタクリレー
ト、3,3ージメチルブテニルアクリレート、ビニル
1,1ージメチルプロペニルエーテル、ビニル3,3ー
ジメチルブテニルエーテル、1ーアクリロイルオキシー
1ーフェニルエテン、1ーアクリロイルオキシー2ーフ
ェニルエテン、1ーメタクリロイルオキシー2ーフェニ
ルエテン、1ーメタクリロイルオキシー2ーフェニルエ
テン、などを挙げることができる。これらは一種または
二種以上を用いることができる。単量体(2)のアクリ
ルゴム(A)における割合は0.01〜20重量%、好
ましくは0.02〜5重量%である。20重量%を越え
ると得られるアクリルゴムの伸びが低下する。また、
0.01重量%未満であると、引張強度が劣る。
【0009】更に、アクリルゴム(A)を構成する単量
体として単量体(1)、(2)以外の他の共重合可能な
単量体(3)を含有することができる。単量体(3)と
しては、スチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン、
αーメチルスチレン、ビニルナフタレン、ハロゲン化ス
チレン、アクリロニトリル、、メタクリロニトリル、ア
クリルアミド、Nーメチロルアクリルアミド、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、およびシクロヘキシ
ルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、等の如き芳香族および脂環式
アルコールのアクリル酸エステル、並びにメタクリル
酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸等の不飽和カ
ルボン酸と低級アルコールとのエステルなどを挙げるこ
とができる。なお、これらは必要に応じて用いられ、一
種または二種以上混合して用いることができる。単量体
(3)のアクリルゴム(A)における割合は、0〜10
重量%である。10重量%を越えると得られるアクリル
ゴムが硬くなり好ましくない。
【0010】また、上記に挙げた単量体以外の単量体
(3)として、架橋を増強するためにジビニル化合物を
含むことができる。具体的には、必要に応じてジビニル
ベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビ
ニルナフタレン、ジビニルスルホン、ジビニルケトン、
ジビニルエーテル、エチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ビシクロ
(2,2,1)ー5ーヘプテンー2ージメチロルのジア
クリレートまたはジメタクリレートなどを含むことがで
きる。これらのジビニル化合物は一種のみ、あるいは二
種以上混合して使用することができ、良好なアクリルゴ
ムを製造することができる。
【0011】本発明のアクリルゴムの合成に用いられる
ラジカル重合開始剤としては、ラジカルを発生させるも
のであれば使用可能であり、具体例としては、過硫酸カ
リウム、p−メンタンハイドロパーオキサイド、メチル
イソプロピルケトンパーオキサイド、などの過酸化物ア
ゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物などがあげ
られる。これらのラジカル重合開始剤は、単量体混合物
に対して0.001〜1.0重量%用いられる。本発明
では重合反応は通常の縣濁重合、乳化重合、溶液重合等
によって行うことができる。本発明の成分(A)は、そ
の平均分子量(ポリスチレン換算の平均分子量、以下同
じ)が1000以上、好ましくは10000以上であ
る。1000未満では、ゴムの加工性が劣りまた、所望
の引張強度、圧縮永久歪が得られない。本発明の架橋剤
成分(B)は下記の(B1)および/または(B2)で
ある。好ましくは(B2)を必須成分とする(B)であ
り、本発明の目的の一段と優れたものが得られる。
【0012】(B1)成分中の有機過酸化物としては、
例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,2´−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼ
ン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロ
ニトリルなどであり、好ましくは2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,2´−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−p−ジイソプロピルベンゼンである。本発明にお
ける(B1)成分中の有機過酸化物の使用量としては、
アクリルゴム(A)100重量部に対して0.01〜2
0重量部、好ましくは0.05〜10重量部である。
0.01重量部未満であると得られるアクリルゴム組成
物の架橋密度が低く、機械的強度、低圧縮永久歪性に劣
ること、一方、20重量部を越えると架橋密度が高くな
りすぎ、得られる組成物の硬度が高くなり好ましくな
い。なお、ゴム成分の架橋に際して、2官能性のビニル
モノマーなどを架橋助剤として使用することもできる。
かかる架橋助剤としては、以下の化合物が挙げられる。
すなわち、エチレングリコールジメタクリレート、1,
3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタン
ジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、1,4−ブタンジールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、2,2´−ビス−
(4−メタクリロイルジエトキシフェニル)プロパン、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジビニルベンゼン、N,N´−メ
チレンビスアクリルアミド、p−キノンジオキシム、
p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム、トリアジン
ジチオール、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート、ビスマレイミドなどである。架橋助剤の
使用量としては、成分(A)100重量部に対して、
0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量
部、更に好ましくは0.1〜5重量部である。架橋助剤
の使用量が少なすぎると得られるアクリルゴム組成物の
架橋密度が低く、機械的強度、低圧縮永久歪性に劣るこ
と、一方、多すぎると架橋密度が高くなりすぎ、得られ
る組成物の硬度が高くなり好ましくない。
【0013】本発明に使用される(B2)成分中のポリ
オルガノハイドロジェンシロキサンの構造は特に制限は
ないが、成分(A)とヒドロシリル化反応を生起し、架
橋するためには、分子中に少なくとも2個有するものが
好ましく、例えば下記のものを挙げることができる。
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】本発明において使用されるポリオルガノハ
イドロジェンシロキサンの使用割合は、成分(A)10
0重量部に対して、通常、0.005〜50重量部好ま
しくは0.01〜30重量部、さらに好ましくは0.0
2〜20重量部であり、0.005重量部未満ではヒド
ロシリル化反応が不十分であり、一方、50重量部を越
えると得られる組成物の粘度低下を来し、強度低下につ
ながり好ましくない。本発明において使用される(B
2)成分中の遷移金属化合物としては、ヒドロシリル化
反応において触媒作用を示すものであれば、特に制限は
ないが、例えばFe(CO)5、Co(CO)8、RuC
3、IrCl3、〔(オレフィン)PtCl22、ビニ
ル基含有ポリシロキサン−Pt錯体、H2PtCl6・6
2O、L3RhCl、3、L2Ni(オレフィン)、L4
Pd、L4Pt、L2NiCl2(ただし、L=PPh3
しくはPR3´、ここでPhはフェニル基、R´はアル
キル基を示す)を挙げることができる。その中でも、好
ましくは白金化合物である。使用量は、アクリルゴム
(A)中の炭素−炭素二重結合の含有量、ポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサン中に存在する水素−珪素結合
の量によって異なるが、成分(A)100重量部に対し
て0.00001〜1重量部、好ましくは0.0001
〜0.5重量部程度、白金化合物の場合には白金元素換
算で好ましくは5〜1000ppm程度使用され、0.
0001重量部未満ではヒドロシリル化反応が充分では
なく、得られる組成物の架橋密度が低くなり好ましくな
い。一方、1重量部を越えると、架橋反応が急激に進行
し、得られる架橋物が脆くなり好ましくない。
【0022】本発明のアクリルゴム組成物は、(A)〜
(B)成分を主成分とするが、低硬度、低圧縮永久歪、
吸音性の特長を阻害しない範囲内で、これらの成分以外
にゴムに通常使用される各種の配合剤を添加することが
できる。これらの配合物は、必要に応じて本発明のゴム
組成物を製造する過程において添加してもよい。例え
ば、ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレ
ンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル
ブタジエンゴム、エチレンップロピレンゴム、エチレン
プロピレンジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、エ
チレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリレ−トゴ
ム、エピクロルヒドリンゴムなどである。補強充填剤お
よび増量剤としては、例えば導電性のカーボンブラッ
ク、導電性のフィラーのほか、フュームドシリカ、湿式
シリカ、石英微粉末、ケイソウ土、カーボンブラック、
酸化亜鉛、塩基性炭酸マグネシウム、活性炭酸カルシウ
ム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化
チタン、タルク、雲母粉末、硫酸アルミニウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、有機補強剤、有
機充填剤を挙げることができる。これらの充填剤の表面
を有機珪素化合物、ポリジオルガノシロキサン等で処理
して疎水化してもよい。可塑剤としては、例えばポリジ
メチルシロキサンオイル、ジフェニルシランジオール、
トリメチルシラノール、フタル酸誘導体、アジピン酸誘
導体、;軟化剤としては、例えば潤滑油、プロセスオイ
ル、コールタール、ヒマシ油、;老化防止剤としては、
例えばフェニレンジアミン類、フォスフェート類、キノ
リン類、クレゾール類、フェノール類、ジチオカルバメ
ート金属塩類、;耐熱剤としては、例えば酸化鉄、酸化
セリウム、水酸化カリウム、ナフテン酸鉄、ナフテン酸
カリウム、;そのほか加工助剤、着色剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、
粘着付与剤、滑剤などを添加できる。
【0023】これらのアクリルゴム組成物は、各種押出
機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどで混練
りすることによって得ることができる。混練り条件とし
ては、混練り中にゴムの架橋反応が生起しないことの他
は特に制限はない。このようにして得られた架橋可能な
アクリルゴム組成物を架橋するには、通常、80〜20
0℃で数分間〜3時間、20〜200kg/cm2の加
圧下で一次架橋、さらに必要に応じて80〜250℃で
1〜48時間、二次架橋して架橋ゴム製品とする。本発
明のアクリルゴム組成物を架橋したゴム弾性体は、低硬
度、低圧縮永久歪、吸音性に優れた特徴を有しており、
OA機器用のゴム部品、特に帯電ロール、現像ロール、
転写ロール、への用途に好適である。更に、これらのロ
ール、ベルトを使用したOA機器(例えばプリンター、
複写機)等の電子写真装置は、従来のロール、ベルト等
を使用したものに比べ、印刷特性、複写性、消音性等の
性能が向上する。
【0024】
【実施例】以下実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 合成例1〜5 窒素置換された鉄製の反応容器内に、単量体混合物10
0重量部と、ラウリル酸ナトリウム4重量部と水200
重量部と、過硫酸カリウム0.2重量部とを仕込み、5
0℃で15〜20時間重合させた。重合反応終了後、反
応生成物を取り出し、これに水蒸気を吹き込ませて未反
応の単量体を除去し、アクリルゴムのラテックスを得
た。得られたアクリルゴムラテックスの各々に、塩化カ
ルシウム水溶液(0.25%)を添加してゴム分を凝固
させた。ここで、塩化カルシウム水溶液の添加量はゴム
分の約5%の塩化カルシウムが使用される量とした。次
いで、得られた凝固物の各々を十分に水洗した後、約9
0℃で3〜4時間乾燥させることにより、アクリルゴム
(A1)〜(A5)を得た。組成を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】<実施例1〜6および比較例1〜4>表2
に示す配合処方にて、アクリルゴム(A1〜A5)をオ
ープンロールにより均一に混練した後、圧延成形するこ
とにより厚さ2mmのシート上の組成物〔本発明の組成
物(1〜6)〕を、またEPDM、NBRについても同
様にして厚さ2mmのシート状の組成物〔比較用の組成
物(1〜4)〕を得た。
【0027】
【表2】
【0028】<実施例7>下記表3に示す配合処方に従
って、アクリルゴム(A1)をバンバリーミキサーを用
いて混練し、次いでオープンロールによって有機過酸化
物(B1)を添加し均一に混練した後、圧延成形するこ
とにより、厚さ2mmのシート状の組成物〔本発明の組
成物(7)〕を得た。 <実施例8>下記表3に示す配合処方に従って、アクリ
ルゴム(A1)をバンバリーミキサーを用いて混練し次
いで、オープンロールによって有機過酸化物(B2)を
添加し均一に混練した後、圧延成形することにより、厚
さ2mmのシート状の組成物〔本発明の組成物(8)〕
を得た。 <実施例9>下記表3に示す配合処方に従って、アクリ
ルゴム(A2)とポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ン(B3)と周期律表第VIII族の遷移金属化合物(B
5)とからなる配合物をバンバリーミキサーを用いて混
練し、次いでオープンロールによって圧延成形すること
により、厚さ2mmのシート状の組成物〔本発明の組成
物(9)〕を得た。 <実施例10>下記表3に示す配合処方に従って、アク
リルゴム(A3)をバンバリーミキサーを用いて混練
し、次いでオープンロールによって、ポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサン(B4)と周期律表第VIII族の遷
移金属化合物(B6)とを添加し均一になるまで混練し
た後、圧延成形することにより、厚さ2mmのシート状
の組成物〔本発明の組成物(10)〕 を得た。 <実施例11>下記表3に示す配合処方に従って、アク
リルゴム(A4)とポリオルガノハイドロジェンシロキ
サン(B3)と周期律表第VIII族の遷移金属化合物(B
5)とからなる配合物をバンバリーミキサーを用いて混
練し、次いでオープンロールによって有機過酸化物(B
1)を添加し均一に混練した後、圧延成形することによ
り、厚さ2mmのシート状の組成物〔本発明の組成物
(11)〕を得た。 <比較例5>下記表3に示す配合処方に従って、アクリ
ルゴム(A1)をバンバリーミキサーを用いて混練し、
次いでオープンロールによって有機過酸化物(B)を添
加し均一に混練した後、圧延成形すること により、厚
さ2mmのシート状の組成物(比較用の組成物〔5〕)
を得た。
【0029】
【表3】
【0030】表中、B1〜B6で示される物質は下記の
通りである。 ・B1:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン「パーヘキサ25B」[日本油脂
(株)製] ・B2:1,3ビス−(t−ブチルパーオキシ−イソ−
プロピル)ベンゼン「パーカドックス14」[日本化薬
アクゾ(株)製] ・B3:ポリメチルハイドロジェンシロキサン「TSF
484」[東芝シリコーン(株)製] ・B4:ポリメチルハイドロジェンシロキサン「FM1
111」[チッソ(株) 製] ・B5:塩化白金酸六水和物[和光純薬(株)]のイソ
プロパノール1重量%溶液 ・B6:塩化白金酸六水和物[和光純薬(株)]の0.
5重量%水溶液 また、可塑剤(C1)としては、「LV70」[旭電化
工業(株)製]、カーボンブラック(C2)としては、
「デンカブラック」[電気化学(株)製]、ステアリン
酸(C3)としては「ステアリン酸」[花王(株)
製]、シリカ(C4)としては「アエロジルR972」
[日本アエロジル(株)製]、架橋助剤(C5)として
は「TMP−A」[共栄社化学(株)製]、シランカッ
プリング剤(C6)としては「TSL8370」[東芝
シリコーン(株)製]を使用した。
【0031】<組成物の架橋>実施例1〜11で得られ
た本発明の組成物および比較例1〜5で得られた比較用
の組成物について、下記の条件にしたがって架橋させる
ことにより架橋物シートを作製した。 [架橋条件] 1次架橋 加熱プレス:「100トンプレス」[関西ロール(株)製 ] 170℃で20分間加圧加熱 2次架橋 ギヤーオーブン [東洋精機(株)製] 175℃で4時間
【0032】<組成物の評価>本発明の組成物および比
較例の組成物から得られた架橋物シートおよび圧縮永久
歪試片を用いてJIS K 6301(加硫ゴムの試験
方法)に準じて、引張試験、硬さ試験、圧縮永久歪試験
を行った。また吸音性の評価方法として、粘弾性試験装
置:岩本製作所(株)製粘弾性スペクトロメータを用い
て、静的歪5.0%、動的歪1.0%、周波数90HZ
の条件でtanδを測定した。結果を表4および表5に示
す。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】<実施例12>実施例2のゴム組成物を用
いて、ロール、およびベルトを作製し評価した結果、本
発明の目的の効果が得られ、また、これらのロール、ベ
ルトを使用したプリンターは、該ロール、ベルトの性能
を十分発揮しその結果、印刷性能および消音性に優れて
いた。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、有機過酸化物による架
橋、ヒドロシリルカ反応による架橋が可能であり、他の
架橋の場合にみられるような副反応等に基づく発生物の
ないアクリルゴム組成物を提供することができる。また
当該アクリルゴム組成物を架橋させた架橋物は、低硬
度、低圧縮永久歪、吸音性に優れており、OA機器用の
ゴム部品(ロール、ベルト)、特に現像ロール、転写ロ
ール、定着ロール、ベルトに好適であり、しかも単層化
が可能である。これらのロール、ベルトを使用した電子
写真装置は従来のロール、ベルトを使用したものに比
べ、一段と性能が向上するこのように、本発明のアクリ
ルゴム組成物および架橋物は工業適価値は極めて大き
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 隆生 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 森川 明彦 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アクリル酸アルキルエステル及び
    /またはアクリル酸アルコキシアルキルエステルよりな
    る単量体(1)及び架橋点である炭素−炭素二重結合を
    側鎖に導入するための単量体(2)からなるアクリルゴ
    ム、 (B)下記の(B1)および/または(B2) (B1)有機過酸化物、(B2)ポリオルガノハイドロ
    ジェンシロキサンと周期律表VIII族の遷移金属化合物を
    含有してなる架橋可能なアクリルゴム組成物
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