JPH1087932A - 食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH1087932A
JPH1087932A JP24655796A JP24655796A JPH1087932A JP H1087932 A JPH1087932 A JP H1087932A JP 24655796 A JP24655796 A JP 24655796A JP 24655796 A JP24655796 A JP 24655796A JP H1087932 A JPH1087932 A JP H1087932A
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JP
Japan
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vinyl chloride
plasticizer
chloride resin
resin composition
weight
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JP24655796A
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Haruo Moritake
春男 森武
Masatomo Asai
政知 浅井
Hiroshi Takeguchi
寛 竹口
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品用塩化ビニルストレッチフィルムを、工
業的に容易で、経済的にも有利、かつ食品と接触しても
衛生上問題のない条件で低臭化できる可塑剤とこれに基
づいた塩化ビニル系樹脂組成物及びフィルム。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂と、該樹脂100重量
部当たり5〜200重量部の可塑剤とを配合してなる組
成物において、可塑剤として臭素指数が10(mg/1
00g)以下であるものを用いる食品包装用塩化ビニル
系樹脂組成物。中でも可塑剤中の酪酸の含有量が式
(1)により計算される値(BA(ppm))以下であ
るものが好適。 【数1】 BA=−0.08×臭素指数+0.9 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品包装用途に適し
た臭気の少ない塩化ビニル系樹脂組成物、特に成形して
食品包装用塩化ビニルストレッチフィルムとして用いる
のに適した塩化ビニル系樹脂組成物及びこれを用いた食
品包装用塩化ビニル系樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂組成物をフィルム状に
成形・加工してなる塩化ビニルストレッチフィルムは、
その優れた透明性、柔軟性、防曇性、食品保存性及び包
装適性によって、スーパーマーケット等で精肉、鮮魚、
青果、惣菜等の食品包装用フィルムとして多量に使用さ
れている。
【0003】しかしながら、特に惣菜等を包装したフィ
ルムにおいて、包装状態のまま電子レンジ等で食品を加
熱する例が多くなり、加熱時にフィルムから発生する臭
気の食品への移行が問題となるようになったため、その
低臭気化が望まれている。一般に塩化ビニル系樹脂組成
物に基づく成形品の臭気は、成形品中に含まれる不純物
が原因であると言われている。そのような不純物は原材
料中に初めから存在している場合と、成形・加工中の熱
や剪断力による分解・劣化によって生成する場合とがあ
る。
【0004】これらの臭気を防ぐための前者の原因への
対策としては、その原材料である塩化ビニル系樹脂、可
塑剤、安定剤等の純度を向上し、あるいは揮発性を低い
ものを用いる等の方法が挙げられ、また後者の原因への
対策としては、塩化ビニル系樹脂や可塑剤あるいはこれ
らに基づく組成物中に安定剤や酸化防止剤を添加して熱
分解を予防する方法等が提案されている。
【0005】しかし、特に塩化ビニル系樹脂フィルムを
食品等と接触する用途に使用する場合は、臭気の移行や
味覚の変化の恐れも多いため、要求水準が厳しく、依然
満足できる水準のフィルム及びこれに用いる塩化ビニル
系樹脂組成物は得られてはいなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食品包装用
の塩化ビニルストレッチフィルム等の低臭化を、工業的
に容易で、経済的にも有利、かつ食品等と接触しても衛
生的に問題を起こさないような条件で達成できる、食品
包装用塩化ビニル系樹脂組成物及びこれを用いた食品包
装用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、食品包装
用塩化ビニルストレッチフィルムの上記の問題点を鋭意
検討したところ、塩化ビニル系樹脂組成物中の主成分の
一つである可塑剤、特にその臭素指数及び酪酸の含有量
の大小が組成物の臭気の強さと相関があることに着目
し、この物性値を特定の範囲に制御した可塑剤を用いる
ことにより、組成物及びこれよりなるフィルムの臭気が
抑制できることを見出して、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明の要旨は、塩化ビニル系樹脂
と、該樹脂100重量部当たり5〜200重量部の可塑
剤とを配合してなる組成物において、可塑剤として臭素
指数が10(mg/100g)以下のものを用いること
を特徴とする食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物、に存
する。また本発明の要旨は、可塑剤中の酪酸の含有量が
式(1)により計算される値(「BA」で表す、単位は
重量ppm)以下であるものを用いることを特徴とする
上記の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物、に存してい
る。
【0009】
【数2】 BA=−0.08×臭素指数+0.9 (1)
【0010】更に本発明の要旨は、可塑剤中に含まれる
原料アルコールの残留量が100ppm以下である上記
の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物、特に塩化ビニル
系樹脂100重量部当たり10〜60重量部の可塑剤を
配合してなる上記の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成
物、中でも塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、更に
0.1〜30重量部のエポキシ系安定剤を配合してなる
前記の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物に存し、特に
可塑剤が、炭素数6〜11の脂肪族アルコールと炭素数
4〜10の脂肪族二塩基酸とのジエステルからなる前記
の塩化ビニル系樹脂組成物に存している。本発明の別の
要旨は、上記の塩化ビニル系樹脂組成物を好ましくは5
〜30μmのフィルム状に成形してなる食品包装用塩化
ビニル系樹脂フィルムにも存している。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物に用いる塩
化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体及び
塩化ビニルを主体とする塩化ビニルと他のコモノマーと
の共重合体が用いられる。上記他のコモノマーとしては
酢酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニルエーテ
ル等のアルキルビニルエーテル類、エチレン、プロピレ
ン等のα−オレフィン類、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸(アル
キルエステル)類、塩化ビニリデン等のビニリデン化合
物、及びアクリロニトリル等の不飽和ニトリル類等が挙
げられる。共重合中の塩化ビニル含量は70重量%以上
であるのが好ましい。
【0012】本組成物の発明の必須構成成分である可塑
剤は、塩化ビニル系樹脂100重量部当たり5〜200
重量部、好ましくは10〜60重量部を使用する。用い
る可塑剤としては、特に制限はないが、炭素数6〜11
の脂肪族アルコールと炭素数4〜10の脂肪族二塩基酸
とのジエステルを用いるのが、塩化ビニル系樹脂との相
溶性や、無毒性の点で好ましい。このような可塑剤とし
てはアジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチ
ル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ
イソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジ−
2−プロピルヘプチル、アジピン酸ジ−n−デシル、ア
ジピン酸ビス(C6,8,10-アルキル)、アジピン酸ビス
(C7,9-アルキル)、アジピン酸ビス(C7,9,11-アル
キル)、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼラ
イン酸ジヘキシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル
等が挙げられる。また、アセチルクエン酸トリブチルも
好適に使用できる。(なお、上記において、例えば「C
6-アルキル」という表現は「炭素原子数6のアルキル
基」を意味する。)
【0013】可塑剤の品質項目としては、一般に色相、
比重、屈折率、酸価、エステル価、加熱減量、加熱後酸
価等が挙げられるが、これらの物性値の大小と組成物の
臭気との関係は不明であった。そこで発明者らは、臭気
との相関関係が強い物性値について、種々検討した結
果、臭素指数及び酪酸濃度が臭気の強さと顕著な相関を
有する事が判明した。即ち、可塑剤の臭素指数を10
(mg/100g)以下とし、かつ可塑剤中に含まれる
酪酸含有量を前記の式(1)により計算される値(BA
(ppm))以下とすることにより、これを用いて得ら
れる塩化ビニル系樹脂組成物及び塩化ビニルストレッチ
フィルムの可塑剤の臭気を大きく改良できる。
【0014】臭素指数が10(mg/100g)を越え
るような可塑剤では組成物の臭気の改良の度合いが不十
分であり、食品包装用のフィルムとしては不適当なもの
しか得られない。また、臭素指数を10以下として、可
塑剤中の酪酸の含有量を前記の式(1)で求められる値
(BA(ppm))以下とすることにより、更に臭気が
少なく、食品包装用フィルムとして最適なものが得られ
ることが判った。なお、通常の食品以上に臭気に厳しい
用途に用いる場合は、可塑剤中の酪酸含有量を次の式
(2)により計算されるBA’(ppm)以下とするこ
とが望ましい。
【0015】
【数3】 BA’=−0.08×臭素指数+0.5 (2)
【0016】この可塑剤の臭素指数及び酪酸含有量を上
記の所定の値以下にする方法としては、可塑剤製造時の
精製(例えば減圧蒸留、薄膜蒸留、分子蒸留及び水蒸気
蒸留等の蒸留法が例示できる)を十分行ったり、原料で
あるアルコールやカルボン酸として二重結合性不純物の
少ないものを用いる、等の方法が挙げられる。また、可
塑剤中に残留する原料アルコールも臭気の原因となるの
で、その残留量は可塑剤中に100重量ppm以下、好
ましくは30ppm以下であるのが好ましい。残留アル
コールも上記の蒸留法等の精製方法において、条件を試
行錯誤的に調節することにより除去することができる。
【0017】なお、エステルの臭素指数は日本芳香族工
業会標準試験方法「ベンゼン類の臭素指数測定方法」
(JAIS No.11-1983)に規定された電量滴定法によ
り、酪酸の含有量は質量分析計付きガスクロマトグラフ
を用い、プロピオン酸を用いる内部標準法によって、ま
たイソノニルアルコール残留量は検量線法によるガスク
ロマトグラフ分析法により、それぞれ測定できる。
【0018】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物に使用す
ることができる安定剤としては、エポキシ化大豆油、エ
ポキシ化アマニ油、エポキシ化サフラワー油、などのエ
ポキシ化植物油類、及び2−エチルヘキサン酸、ラウリ
ン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸の亜鉛塩又はカルシ
ウム塩類が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組
み合わせて使用できる。このようなエポキシ化植物油類
等の安定剤の配合量は塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して0.1〜30重量部、特に5〜20重量部を用い
るのが好ましい。
【0019】本発明の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成
物には、上記の成分に加えて、一般に食品用塩化ビニル
系樹脂に配合される助剤、添加剤類、例えば炭酸カルシ
ウム、タルク等の充填剤、非イオン界面活性剤等の帯電
防止剤、防曇剤、滑剤等で塩ビ食品衛生協議会が定めた
「塩化ビニル樹脂製食品容器包装等に関する自主規制基
準」(PL規格)に適合するものを、本発明の目的・効
果から逸脱しない範囲で添加することができる。
【0020】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化
ビニル系樹脂及び上記の各種の配合剤を、一般に使用さ
れるリボンブレンダー、スーパーミキサー等の混合設備
を用いて混合し、必要に応じて更に混練を加えて調製す
ることができる。この組成物からカレンダー法やTダイ
押出法、インフレーション法など、塩化ビニル系樹脂の
一般的な製膜手段により5〜30μm程度の厚みを持つ
ように成形されたフィルムは、臭気が少ないので食品用
のラップフィルム等の食品包装用材料として好適であ
る。
【0021】
【実施例】次に本発明の具体的態様を実施例にて更に詳
細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、
以下の実施例によって限定されるものではない。 (1)分析方法 (1)臭素指数 日本芳香族工業会標準試験方法(JAIS No11−
1983)に従い、試料を臭素イオンを含む酸性溶液に
加え、電気分解により臭素を発生させて試料中の不飽和
結合と反応させ、その終点を電気的に検出し、終点まで
に消費された電気量から臭素指数を求める電量滴定法に
より測定した。
【0022】(2)酪酸の含有量 試料(エステル可塑剤)10gと、1μg/mlのプロ
ピオン酸を含む0.1%アンモニア水溶液5mlとをよ
く混合した後静置し、エステル相と水相を分離する。こ
の水相2μlをGC/MSを用いて分析する。次いでプ
ロピオン酸もn−酪酸も含有しないアジピン酸ジイソノ
ニルエステル(以下「DiNA」と記す、これらの酸性
成分を含有しないエステルは、例えば市販のDiNAを
アルカリ水溶液で抽出・精製することにより調製でき
る)を用いて上記の測定を行う。それぞれのマス・クロ
マトグラムにおいて、プロピオン酸(m/z=73)とn
−酪酸(m/z=60)とのピーク面積比を求め、プロピ
オン酸を内部標準として、n−酪酸の濃度を算出した。 (3)可塑剤中のイソノニルアルコールの残留量 検量線法を用いるガスクロマトグラフィー法により測定
した。
【0023】(2)種々の臭素指数を持つ可塑剤の調製 <実施例1>アジピン酸1168g(8モル)、臭素指
数3(mg/100g)のイソノニルアルコール(市販
イソノニルアルコールを蒸留精製したもの)2880g
(20モル)及びテトライソプロピルチタネート(0.
2重量%、対アジピン酸)を温度計、窒素導入管、攪拌
棒、Dean−Stark型分水器(以下、単に「分水
器」と記す)、及び還流冷却器を装着した内容積5リッ
トルのフラスコに仕込み、窒素気流下で攪拌しながら加
熱し、温度を210℃に昇温し反応を開始した。引き続
き温度を210℃に保ったまま分水器により生成水を連
続的に系外へ除去して、反応液の酸価が1mgKOH/
g以下になるまで反応を継続した。
【0024】反応終了後、系を減圧にして未反応のイソ
ノニルアルコールを回収した後、常圧下で中和、水洗、
及び脱水してDiNAを得た。このDiNAを圧力0.
5mmHg、温度60℃の条件にて分子蒸留して、精製
DiNA(サンプルA:臭素指数2、酪酸含量0.1p
pm、イソノニルアルコール残留量12ppm)を得
た。
【0025】<実施例2>上記の実施例1の反応終了後
のDiNAを圧力40mmHg、温度120℃の条件で
水蒸気蒸留して精製DiNA(サンプルB:臭素指数
4、酪酸含量0.5ppm、イソノニルアルコール残留
量21ppm)を得た。
【0026】<実施例3>原料アルコールとしてエステ
ル化反応の回収アルコールが混入した臭素指数0.06
2のイソノニルアルコールを用いたこと以外は実施例1
と同様にしてDiNAを製造した。このDiNAを実施
例2と同じ条件にて水蒸気蒸留を行って精製DiNA
(サンプルC:臭素指数9、酪酸含量0.1ppm、イ
ソノニルアルコール残留量16ppm)を得た。
【0027】<比較例>市販のDiNA(三菱化学
(株)製:臭素指数14、酪酸含量0.9ppm、イソ
ノニルアルコール残留量23ppm)を使用した。
【0028】(3)塩化ビニル系樹脂フィルムの作成 下記に示す配合比にて塩化ビニル樹脂及びその他の成分
を秤取した上、スーパーミキサーを用いて攪拌・混合し
所定の組成の塩化ビニル系樹脂組成物を得た。この粉体
状の組成物を170℃に加温したミル・ロールにて5分
間混練してロールシートを作成し、更に逆L型カレンダ
ー装置によって厚さ0.1mm及び0.5mmのフィル
ムに成形した。
【0029】
【表1】 塩化ビニル系樹脂(平均重合度:1050) 100重量部 (三菱化学(株)製、ビニカ37L) アジピン酸ジイソノニル(所定のもの) 40 エポキシ化大豆油(旭電化工業(株)製、O−130P) 15 ステアリン酸亜鉛 0.5 ステアリン酸カルシウム 0.5 ソルビタンモノオレエート 2
【0030】(4)フィルムの臭気の評価 上記(2)で得られた厚さ0.1mmのフィルムを10
cm×15cmに切断し、容量500ミリリットルの広
口試薬びん(ガラス製・スリ合せ蓋付)に円柱状に丸め
て投入した上、蓋をして100℃のオーブン中で30分
間加熱した後、試薬びん中の臭気を、男女各3名(非喫
煙者で臭気に敏感な者から構成)による官能試験で評価
した。臭気の程度は下記の基準で測定し、評価者の採点
の算術平均値(小数点第1位で四捨五入)を評価結果の
値とした。結果は表に示す。
【0031】
【表2】 0:無臭 1:やっと感知できる程度の臭気 2:弱い臭気 3:容易に感知できる臭気 4:強い臭気 5:激しい臭気
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明の特定の臭素指数及び酪酸含量の
可塑剤を用いた食品包装用の塩化ビニル系樹脂組成物
は、フィルムの触感や、成形加工時の加工性や耐熱性を
損なうことなく、大幅に成形品の臭気が改善され、食品
包装用の塩化ビニルストレッチフィルムとして特に好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹口 寛 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市総合研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂と、該樹脂100重量
    部当たり5〜200重量部の可塑剤とを配合してなる組
    成物において、可塑剤として臭素指数が10(mg/1
    00g)以下のものを用いることを特徴とする食品包装
    用塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 可塑剤中の酪酸の含有量が式(1)によ
    り計算される値(「BA」で表す、単位は重量ppm)
    以下であるものを用いることを特徴とする請求項1に記
    載の食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物。 【数1】 BA=−0.08×臭素指数+0.9 (1)
  3. 【請求項3】 可塑剤中に含まれる原料アルコールの残
    留量が100ppm以下である請求項1又は2に記載の
    食品用塩化ビニル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
    10〜60重量部の可塑剤を配合してなる請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の食品包装用塩化ビニル系樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
    0.1〜30重量部のエポキシ系安定剤を配合してなる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の食品包装用塩化ビ
    ニル系樹脂組成物
  6. 【請求項6】 可塑剤が、炭素原子数6〜11の脂肪族
    アルコールと炭素原子数4〜10の脂肪族二塩基酸との
    ジエステルからなる請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の塩化ビニル系樹脂組成物
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の塩
    化ビニル系樹脂組成物をフィルム状に成形してなる食品
    包装用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  8. 【請求項8】 フィルムの厚さが5〜30μmである請
    求項7に記載の食品包装用塩化ビニル系樹脂フィルム。
JP24655796A 1996-09-18 1996-09-18 食品包装用塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH1087932A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004285658A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Lonseal Corp 建築内装材
JP2020033080A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 信越ポリマー株式会社 フィルム巻回体およびカートン

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