JPH1087656A - シクロアルカノピリジン誘導体、その製造法及びそれを含有する消化性潰瘍剤 - Google Patents

シクロアルカノピリジン誘導体、その製造法及びそれを含有する消化性潰瘍剤

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JPH1087656A
JPH1087656A JP9049639A JP4963997A JPH1087656A JP H1087656 A JPH1087656 A JP H1087656A JP 9049639 A JP9049639 A JP 9049639A JP 4963997 A JP4963997 A JP 4963997A JP H1087656 A JPH1087656 A JP H1087656A
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pyridine
thio
amino group
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JP9049639A
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Koichi Takayanagi
浩一 高柳
Kenji Hayashi
健二 林
Seiichiro Shirakawa
誠一郎 白川
Kenji Hasegawa
健司 長谷川
Norio Anzai
則夫 安斎
Senichi Narita
仙一 成田
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Toa Eiyo Ltd
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Toa Eiyo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘリコバクター・ピロリに対する選択的な抗
菌作用を示す消化性潰瘍剤の提供。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、水酸基、置換されていてもよ
い低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、アミノ基、
モノもしくはジ置換アミノ基または環状アミノ基を、R
2 は水素原子または低級アルキル基を、R3 は窒素原子
を2個以上含む単環または縮合環の芳香族複素環を、m
は1、2または3の整数を、nは2または3の整数を、
Xは硫黄原子または酸素原子を示す。)により表される
シクロアルカノピリジン化合物およびその薬理学上許容
し得る塩を有効成分として含む消化性潰瘍剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シクロアルカノピリジ
ン誘導体に関する。この化合物は、ヘリコバクター・ピ
ロリに対する選択的な抗菌作用に基づく抗消化性潰瘍作
用および消化性潰瘍の再燃再発予防作用を有し、消化性
潰瘍剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍
に対する薬物療法の治療薬としては、ヒスタミン−2受
容体に対する拮抗薬および胃組織内壁細胞に分布し胃酸
分泌を司るとされる(H+ −K- )ATPアーゼ(プロ
トンポンプ)に対する阻害剤などの薬剤、すなわち胃酸
分泌抑制作用に基づく薬剤が広く臨床の場で用いられて
いる。例えば、特公昭60−34956号公報に開示さ
れている5−メトキシ−2−〔((4−メトキシ−3,
5−ジメチル−2−ピリジル)メチル)スルフィニル〕
−1H−ベンズイミダゾール(一般名オメプラゾール)
は強力なプロトンポンプ阻害作用を有する消化性潰瘍剤
として有用であり、臨床で繁用されている。
【0003】プロトンポンプ阻害薬の胃酸分泌抑制作用
は極めて強力であり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化
性潰瘍に対し極めて高い治癒率を示し、有用性が明らか
にされるに伴い、多数の化合物の研究が為されてきた。
例えば、特開昭59−181277号、特開平1−62
70号、同1−79177号および国際公開WO89/
00566号の各公報には、プロトンポンプ阻害作用に
基づく胃酸分泌抑制作用を示し、消化性潰瘍剤として有
用な化合物が開示されている。一方、最近の研究の進展
によって、ヒト胃粘膜内にはヘリコバクター・ピロリが
棲息することが見出され、このヘリコバクター・ピロリ
の感染が消化性潰瘍の発症や病態の増悪に深く関係して
いることが明らかにされた。上記のオメプラゾールやそ
の関連化合物がヘリコバクター・ピロリに対して抗菌活
性を有していることから、ヘリコバクター・ピロリの除
菌を目的とする化合物の研究も展開されるようになっ
た。例えば、国際公開WO93/24480号、特開平
6−100449号および同7−25767号の各公報
には、オメプラゾールの関連化合物である2−ピリジル
メチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体に関する
一群の化合物が開示されている。また、ヘリコバクター
・ピロリに対し抗菌活性を有する化合物の研究は2−ピ
リジルメチルチオ−1H−ベンズイミダゾール誘導体以
外の化合物にも展開され、例えば特開平4−21796
3号、同4−364160号、同6−298611号、
同6−306032号、同6−316571号および同
6−509353号の各公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ヒスタ
ミン−2受容体拮抗薬およびプロトンポンプ阻害薬など
の胃酸分泌抑制剤が開発され臨床応用されるようにな
り、消化性潰瘍治療が飛躍的に進歩した。しかし一方、
これら胃酸分泌抑制剤により治療された消化性潰瘍は、
一旦治癒した後に再び潰瘍を繰り返し発症することが多
い。消化性潰瘍の薬物療法においてこのような再燃再発
が高率に起こることが、現在臨床上大きな問題となって
いる。一方、胃潰瘍患者の胃粘膜中より見出された螺旋
型のグラム陰性菌であるヘリコバクター・ピロリが、胃
炎、消化性潰瘍の発症因子や病態の増悪因子、および消
化性潰瘍の再燃再発因子として着目されるに伴い、その
除菌による潰瘍治療が臨床で検討されている。
【0005】除菌療法として、プロトンポンプ阻害薬な
どの胃酸分泌抑制剤と、テトラサイクリン、アンピシリ
ン、アモキシシリン、クラリスロマイシンなどの抗生物
質や、メトロニダゾールなどの抗原虫剤、クエン酸ビス
マスなどのビスマス化合物との併用療法が試みられてい
るが、ヘリコバクター・ピロリの完全な除菌のためには
高用量の抗菌剤の投与を必要とする。高用量の抗菌剤の
投与は、ヘリコバクター・ピロリ自体の薬剤耐性株の産
生や体内の菌交代などが起こり得るばかりでなく、下痢
や悪心などの副作用も高率に誘発するため、抗菌剤の長
期投与による治療は好ましいものではない。さらに、こ
こで用いられる抗生物質は不安定な化合物が多く、特に
胃内の酸性条件下では分解されやすいなど問題点が指摘
されている。そこで、より有効な除菌療法確立のため
に、ヘリコバクター・ピロリに選択的で、しかも強力な
抗菌作用を有し、さらに安定性に優れた新たな薬剤の開
発が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規化合物お
よびその製造法に関するものであり、また、新規な消化
性潰瘍治療薬に関するものである。本発明による化合物
は、下記の一般式(I)で表される新規なシクロアルカ
ノピリジン誘導体もしくはその薬理学上許容し得る塩、
またはアルミニウム塩、ビスマス塩または亜鉛塩の中か
ら選ばれる金属塩と上記の新規なシクロアルカノピリジ
ン誘導体もしくはその薬理学上許容し得る塩とからなる
複合体形成物である。
【化6】 (式中、R1 は水素原子、水酸基、置換されていてもよ
い低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、アミノ基、
モノもしくはジ置換アミノ基または環状アミノ基を示
し、R2 は水素原子または低級アルキル基を示し、R3
は窒素原子を2個以上含む単環または縮合環の芳香族複
素環基を示し、mは1、2または3の整数を示し、nは
2または3の整数を示し、Xは硫黄原子または酸素原子
を示す。)
【0007】本発明の一般式(I)で表されるシクロア
ルカノピリジン化合物は、ヘリコバクター・ピロリに対
して強力な抗菌活性を有しながら、常在する腸内細菌に
対しては影響を与えないという極めて選択性に優れ、さ
らに強酸性の条件下においても分解されることのない物
理化学的な安定性に優れた極めて有用な化合物である。
1 の置換されていてもよい低級アルコキシ基として
は、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシなど炭素数1
〜4個のアルコキシ基、またはメトキシメトキシ、エト
キシメトキシ、プロポキシメトキシ、ブトキシメトキ
シ、ベンジルオキシメトキシ、2−メトキシエトキシ、
2−エトキシエトキシ、2−プロポキシエトキシ、2−
ブトキシエトキシ、2−フェノキシエトキシ、2−ベン
ジルオキシエトキシ、2−メトキシプロポキシ、3−メ
トキシプロポキシ、2−エトキシプロポキシ、3−エト
キシプロポキシ、4−メトキシブトキシ、4−ベンジル
オキシブトキシなど低級アルコキシ基で置換した炭素数
1〜4個のアルコキシ基などが挙げられる。
【0008】R1 の低級アルキルチオ基としては、例え
ばメチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプ
ロピルチオ、n−ブチルチオ、t−ブチルチオなど炭素
数1〜4個のアルキルチオ基などが挙げられる。R1
モノまたはジ置換アミノ基の置換基としては、例えばメ
チル、エチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチルなど
の低級アルキル基が挙げられる。R1 の環状アミノ基と
しては、例えばピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニ
ル、オキサゾリニル、チアゾリニル、モルホリノ、ピペ
ラジニル、N−メチルピペラジニル、2,6−ジメチル
モルホリノ、チオモルホリノ、2−オキシベンゾモルホ
リノ、2−オキシベンゾチオモルホリノ、2−オキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾピペ
ラジニルなどの単環性または縮環性のアミノ基が挙げら
れる。
【0009】R2 の低級アルキル基としては、直鎖状ま
たは分枝状でもよく、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ルなどの炭素数1〜4個の低級アルキル基が挙げられ
る。R3 の芳香族複素環基としては、例えば置換基を有
していてもよいベンズイミダゾル−2−イル、4,5−
ジフェニルイミダゾル−2−イル、チエノイミダゾル−
2−イル、1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−
4−イル、プリン−6−イル、1−フェニル−1H−テ
トラゾル−5−イル、5−メチル−1,3,4−チアジ
アゾル−2−イル、4−メチル−4H−トリアゾル−3
−イルなどの基が挙げられる。
【0010】置換基を有していてもよいベンズイミダゾ
ル−2−イル基の置換基としては、例えば5位、または
5位と6位の置換基として、メトキシ、エトキシ、n−
プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブト
キシなど炭素数1〜4個の低級アルコキシ基、ニトロ
基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原
子、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、t−ブチルなど炭素数1〜4個の低級アルキ
ル基、ヒドロキシカルボニル、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニルなどのカルボニル基などが挙げられ
る。また、1位の置換基として、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−
ブトキシカルボニルなど炭素数1〜4個の低級アルコキ
シカルボニル基やベンジルオキシカルボニル基、または
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、t−ブトキシなどの炭素数1〜4個
の低級アルコキシ基やヒドロキシ基などの置換基を有し
ていてもよいメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、t−ブチルなど炭素数1〜4個の低
級アルキル基などが挙げられる。
【0011】一般式(I)の化合物は、次のようにして
製造することができる。 [方法1] 一般式(II)
【化7】 (式中、Yはハロゲン原子、低級アルキルスルホニルオ
キシ基またはアリールスルホニルオキシ基を示し、
1 、R2 、m、nおよびXは前記と同義である。)に
より表される化合物と、一般式(III)
【化8】R3 −SH (III) (式中、R3 は前記と同義である。)により表される化
合物を反応させることにより、一般式(I)により表さ
れる化合物が得られる。式(II)の化合物の置換基Yの
ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子などが挙げられ、低級アルキルスルホニルオキ
シ基としては、例えばメタンスルホニルオキシ、エタン
スルホニルオキシ、n−プロパンスルホニルオキシ、イ
ソプロピルスルホニルオキシなどが挙げられ、アリール
スルホニルオキシ基としては、例えばベンゼンスルホニ
ルオキシ、p−クロロベンゼンスルホニルオキシ、p−
トルエンスルホニルオキシなどが挙げられる。
【0012】化合物(II)と化合物(III)との反応
は、不活性溶媒中、塩基の存在下に行うことが好まし
い。不活性溶媒としては、例えば水、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、
ヘキサメチルホスホアミド、スルホランなど、またはそ
れらの混合溶媒を用いることができ、好ましくは水、メ
タノール、エタノールまたはこれらの混合溶媒である。
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、ナトリウムアミド、リチウムアミド、水
素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、カリウムt
−ブトキシド、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、トリエチルアミンなどが用いられる。反応温度は−
10℃ないし用いた溶媒の沸点までの温度、好ましくは
40〜100℃であり、反応時間は約10分から15時
間、好ましくは30分から8時間である。
【0013】化合物(II)は、一般式(V)
【化9】 (式中、Zはニトロ基、またはハロゲン原子を示し、他
の各記号は前記と同義である。)により表される化合物
と、一般式(VI)
【化10】HX−(CH2 )m−R1 (VI) (式中の各記号は前記と同義である。)により表される
化合物を反応させることにより得られる一般式(VII)
【化11】 (式中の各記号は前記と同義である。)により表される
化合物から生成することができる。
【0014】式(V)の化合物の置換基Zのハロゲン原
子としては、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。化
合物(V)と化合物(VI)との反応は、不活性溶媒中
で、塩基の存在下に行うことができる。化合物(VI)を
溶媒として用いることもできる。不活性溶媒としては、
例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエ
チルケトン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホス
ホアミド、スルホラン、イソプロパノール、t−ブタノ
ールなど、あるいはそれらの混合溶媒を用いることがで
き、好ましくはジメチルホルムアミド、イノプロパノー
ルまたはこれらの混合溶媒を用いることができる。塩基
としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、ナトリウムアミド、リチウムアミド、
水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、カリウム
t−ブトキシド、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、トリエチルアミンなどを用いることができる。反応
温度は−10℃ないし用いた溶媒の沸点までの温度、好
ましくは室温〜80℃であり、反応時間は約5分から1
5時間、好ましくは10分から6時間である。
【0015】化合物(VII)から化合物(II)の生成
は、以下のように行うことができる。化合物(VII)を
無水酢酸存在下に60℃ないし100℃で、約10分か
ら12時間、好ましくは30分から2時間加熱し、一般
式(VIII)
【化12】 (式中の各記号は前記と同義である。)により表される
アセトキシ化合物を得る。得られた化合物(VIII)を塩
基性条件下で加水分解反応し、一般式(IX)
【化13】 (式中の各記号は前記と同義である。)により表される
化合物へと導く。化合物(IX)の水酸基を塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、またはメタン
スルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、n−プロ
パンスルホニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシ
などの低級アルキルスルホニルオキシ基、またはベンゼ
ンスルホニルオキシ、p−クロロベンゼンスルホニルオ
キシ、p−トルエンスルホニルオキシなどのアリールス
ルホニルオキシ基などへ変換することにより化合物(I
I)を生成することができる。
【0016】[方法2] 一般式(I−1)
【化14】 (式中の各記号は前記と同義である。)により表される
化合物の水酸基を反応活性な原子または基、例えば塩素
原子、臭素原子などのハロゲン原子、メタンスルホニル
オキシ、エタンスルホニルオキシ、n−プロパンスルホ
ニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシなどの低級
アルキルスルホニルオキシ基、またはベンゼンスルホニ
ルオキシ、p−クロロベンゼンスルホニルオキシ、p−
トルエンスルホニルオキシなどのアリールスルホニルオ
キシ基などへ変換した後、一般式(IV)
【化15】R4 −B (IV) (式中、R4 はアミノ基、アミノ基へ常法により変換可
能な窒素置換基、モノもしくはジ置換アミノ基または環
状アミノ基を示し、Bは水素原子またはアルカリ金属を
示す。)により表される化合物と反応させることによ
り、一般式(I−2)
【化16】 (式中の記号は前記と同義である。)により表される化
合物が得られる。R4 のアミノ基へ常法により変換可能
な窒素置換基としては、アジド基、ニトロ基、メトキシ
カルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t
−ブトキシカルボニルアミノ基などの低級アルコシキカ
ルボニルアミノ基などが挙げられる。Bのアルカリ金属
原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが
挙げられる。)
【0017】化合物(I−1)は、化合物(V)と一般
式(VI−1)
【化17】HX−(CH2 )m−OR5 (VI−1) (式中、R5 は水素原子、または常法により水素原子を
水酸基の一般的な保護基、例えばトリアルキルシリル
基、トリフェニルメチル基などに置換したものを示し、
他の各記号は前記と同義である。)により表される化合
物とを反応させることにより得られる一般式(X)
【化18】 (式中の各記号は前記と同義である。)により表される
化合物から、前記の方法1に従って反応を行い、生成す
ることができる。R5 の水産基の一般的な保護基として
は、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイ
ソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、
ジエチルイソプロピルシリル基、ジメチルエチルシリル
基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニ
ルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリベンジル
シリル基などの三置換シリル基、ベンジル基、トリフェ
ニルメチル基などが挙げられる。
【0018】このようにして生成された化合物(I)
は、再結晶やカラムクロマトグラフィーなどの慣用的手
段により単離精製することができる。本化合物(I)の
光学異性体は、反応生成物をクエン酸、乳酸、酒石酸な
どの光学活性な有機酸や、ジベンゾイル酒石酸、ジ(4
−クロルベンゾイル)酒石酸などの光学活性な有機酸の
誘導体を用いることによりジアステレオマーの塩を形成
し、これを分別結晶などに付するか、またはあらかじめ
光学分割された光学活性な原料化合物を用いて上記の反
応条件により製造することができる。
【0019】本発明の一般式(I)の化合物は、塩化水
素、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸など
の無機酸、および酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン
酸、酒石酸、メシル酸、トシル酸などの有機酸と常法に
より処理することにより酸付加塩とすることができる。
また、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水素化ナトリウム、水素化リチウム、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブト
キシド、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウムなど、対応する塩基とを反応させること
によりアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩などと
することができる。
【0020】本発明の一般式(I)の化合物及びその薬
理学的に許容される塩は、アルミニウム、ビスマスある
いは亜鉛の塩と複合体を形成することができ、ここで得
られる複合体はヘリコバクター・ピロリに対する抗菌活
性を損なうことなく、むしろ胃粘膜・粘液組織中に対す
る親和性が向上し、高濃度でしかも長時間に亘り薬物が
組織内に分布する特徴を付加することができる。すなわ
ち、ヘリコバクター・ピロリが生息する部位に薬物が選
択的に保持される結果、ヘリコバクター・ピロリに対す
る除菌効果を大幅に向上させることができる。ここで用
いられるアルミニウム、ビスマスあるいは亜鉛の塩とし
ては、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム、リン酸アルミニウム、臭化アルミニウム、
塩化アルミニウム、フッ化アルミニウム、炭酸ビスマ
ス、硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、塩化ビスマス、水酸
化亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛、炭酸亜鉛、ヨウ化亜
鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、フッ化亜鉛などを用いること
ができ、これらの塩と一般式(I)の化合物または一般
式(I)の有機酸塩、例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、
クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、シュウ酸塩、マレイ
ン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、トシル酸塩な
どを有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセト
ン、アセトニトリル、エチレングリコール、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどに溶解し
て反応し、生成する固形物を濾過して得るか、または有
機溶媒を留去して複合体形成物を得ることができる。ま
た、上記のアルミニウム、ビスマスあるいは亜鉛の塩と
一般式(I)の化合物とを硫酸、亜硫酸、塩酸、臭化水
素酸、硝酸、次亜塩素酸、過塩素酸、リン酸などの無機
酸水溶液で溶解するか、一般式(I)の化合物の無機酸
塩を水に溶解した後、アルミニウム、ビスマスあるいは
亜鉛の塩を加えて溶解して反応し、その後pHを3〜
9、好ましくは4〜7に調整することで複合体を沈殿さ
せ、これを濾取することで容易に得ることができる。
【0021】本発明の化合物は、ヘリコバクター・ピロ
リに対して優れた抗菌活性を有しているばかりでなく、
意外にも、ヘリコバクター・ピロリの除菌を目的に臨床
使用されている抗生物質や抗原虫薬、さらにはビスマス
化合物などの抗菌剤と併用するとき、この抗菌活性は極
めて強力に増強され、数十倍から数倍に相乗的に活性が
向上する性質を有することが判明した。すなわち、本発
明の化合物は、消化性潰瘍剤として単独で使用すること
ができるばかりでなく、抗菌剤との組み合わせにより、
さらに優れた臨床効果を得ることができることを示して
おり、実地診療上極めて重要な薬剤を提供することを示
している。前述のごとく、現在臨床的に行われているヘ
リコバクター・ピロリの除菌には、プロトンポンプ阻害
薬などの胃酸分泌抑制剤と、テトラサイクリン、アンピ
シリン、アモキシシリン、クラリスロマイシンなどの抗
生物質や、メトロニダゾールなどの抗原虫剤、クエン酸
ビスマスなどのビスマス化合物などとの併用療法が試み
られており、ヘリコバクター・ピロリを除菌するために
は高用量の抗菌剤を必要とする。高用量の抗菌剤の投与
は、ヘリコバクター・ピロリ自体の薬剤耐性株の産生や
体内の菌交代などが起こり得るばかりでなく、下痢や悪
心などの副作用も高率に誘発するため、治療上好まいも
のではない。本発明の化合物を併用することで、抗菌剤
の使用量を大幅に低減することができ、臨床使用上懸念
される副作用の発現を抑えることが可能となるため、本
発明の化合物は臨床的に重要な薬剤として位置付けられ
る。
【0022】本発明の化合物と併用することで、ヘリコ
バクター・ピロリに対する抗菌活性が得られる抗菌剤と
しては、アモキシシリン、アンピシリンなどのペニシリ
ン系抗生物質、セファクロル、セフテラム、セフチゾキ
シム、ラタモキセフ、セフタジジム、セフロキシムなど
のセファロスポリン系抗生物質、イミペネムなどのペネ
ム系抗生物質、エリスロマイシン、クラリスロマイシン
などのマクロライド系抗生物質、クリダマイシンなどの
リンコマイシン系抗生物質、ミノサイクリン、オキシサ
イクリン、クロルテトラサイクリンなどのテトラサイク
リン系抗生物質、さらには、オフロキサシン、ノルフロ
キサシン、シプロフロキサシン、エノキサシンなどのキ
ノロン系合成抗菌剤、メトロニダール系の抗原虫剤、ク
エン酸ビスマス、サリチル酸ビスマス、硝酸ビスマスな
どの薬剤学的に許容されるビスマス化合物などが挙げら
れる。本発明の化合物と上記の抗菌剤との併用による相
乗効果は、それぞれの薬剤を同時に併用するか、または
配合剤として用いることにより得ることができる。
【0023】一般式(I)の化合物およびその薬理学上
許容し得る塩またはアルミニウム塩、ビスマス塩もしく
は亜鉛塩の中から選ばれる金属塩と上記の一般式(I)
の化合物もしくはその薬理学上許容し得る塩とからなる
複合体形成物は消化性潰瘍剤として有用である。薬理学
上許容し得る塩としては、前記の酸付加塩が挙げられ
る。本発明の化合物および本発明の化合物と抗菌剤との
配合剤を消化性潰瘍剤として用いる場合、経口的または
非経口的に投与することができるが、一般的に経口的な
投与が好ましい。経口投与する場合の剤形としては、例
えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、
丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を
含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などが挙げられる。
また、非経口投与する場合の剤形としては、例えば注射
剤、注入剤、点滴剤、坐剤などが挙げられる。
【0024】本発明の化合物および本発明の化合物と抗
菌剤との配合剤を上記の剤形に製造する方法としては、
当該分野において通常用いられている公知の製造法を適
用することができる。また、上記の剤形に製造する場合
には、その剤形に製する際に製剤分野において通常用い
られている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、
界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤などを必要に応じて含有
させることができる。例えば、本発明の化合物および本
発明の化合物と抗菌剤との配合剤を錠剤に製する場合に
は、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤などを含有させて
製造することができる。また、丸剤および顆粒剤に製す
る場合には賦形剤、結合剤、崩壊剤などを含有させて製
造することができる。また、散剤およびカプセル剤に製
する場合には賦形剤などを、シロップ剤に製する場合に
は甘味剤などを含有させて製造することができる。ま
た、乳剤および懸濁剤に製する場合には乳化剤、懸濁化
剤、界面活性剤などを含有させて製造することができ
る。賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、ブドウ糖、澱
粉、ショ糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニト
ール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カ
ルシウムなどが挙げられる。結合剤としては、例えば5
〜10重量%デンプン糊液、10〜20重量%アラビア
ゴム液またはゼラチン液、1〜5重量%トラガント液、
カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム
液、グリセリンなどが挙げられる。崩壊剤としては、例
えば澱粉、炭酸カルシウムなどが挙げられる。滑沢剤と
しては、例えばステアリン酸、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、精製タルクなどが挙げ
られる。甘味剤としては、例えばブドウ糖、果糖、転化
糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、単シロ
ップなどが挙げられる。界面活性剤としては、例えばラ
ウリル酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタン
モノ脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40な
どが挙げられる。懸濁化剤としては、例えばアラビアゴ
ム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ベントナイトなどが
挙げられる。乳化剤としては、例えばアラビアゴム、ト
ラガント、ゼラチン、ポリソルベート80などが挙げら
れる。さらに、本発明の化合物および本発明の化合物と
抗菌剤との配合剤を上記の剤形に製造する場合には、場
合により製剤分野において通常用いられている着色剤、
保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤などを添加す
ることができる。
【0025】本発明の化合物の成人1日当たりの投与量
は、患者の症状や体重、年齢、化合物の種類、投与経路
などによって変動し得るが、経口投与の場合には、投与
量は約1〜1,000mgが適切であり、約10〜30
0mgが好ましい。また、本発明の化合物と抗菌剤との
配合剤の場合は、抗菌剤から選ばれる1〜3種を配合す
ることができ、抗菌剤と本発明の化合物またはその薬理
学上許容し得る塩との配合比率は1:1〜1:10の範
囲、好ましくは1:2〜1:5である。配合剤の投与量
は、本発明の化合物として成人1日当たり約0.2〜5
00mgが適切であり、約2〜150mgが好ましい。
【0026】
【実施例】本発明の化合物は、ヘリコバクター・ピロリ
に対して選択的な抗菌作用を示す。下記の試験例によ
り、本発明の化合物のヘリコバクター・ピロリおよび各
種細菌に対する抗菌活性、抗菌剤との相乗効果、安全性
並びに物理化学的安定性について試験した。
【0027】[試験例1] 本発明の化合物のヘリコバ
クター・ピロリに対するin vitroでの抗菌活性
を下記の寒天平板希釈法によって求めた。馬脱繊維血液
5%を加えたブレインハートインフュージョン寒天平板
を用いて、微好気条件下、37℃で3日間培養したヘリ
コバクター・ピロリをブレインハートインフュージョン
液体培地に懸濁し、約106CFU/mlになるように
同培地で希釈して接種菌液を調製した。この菌液をミク
ロプランター(佐久間製作所製)を用いて、各スポット
5μlずつ最小発育阻止濃度(MIC)測定用の培地上
に接種した。MIC測定用培地には前培養用培地と同じ
ものを用いた。本発明の化合物をジメチルスルホキシド
またはエタノールに溶解した後に滅菌超純水で2倍希釈
系列にした溶液と培地とを1:49の割合で混合し、シ
ャーレ上に固化したものをMIC測定用培地とした。前
培養と同様にしてヘリコバクター・ピロリを微好気条件
下,37℃において3日間培養後、菌の生育を肉眼で観
察し、生育の認められなかった本発明の化合物の最小濃
度をMICとし、ヘリコバクター・ピロリの臨床分離株
10〜30種について行った試験の平均値を平均MIC
とした。その結果を表1に示す。これから明らかなよう
に、一般式(I)の化合物の一部は、ヘリコバクター・
ピロリ除菌療法に使用されているテトラサイクリンまた
はメトロニダゾールを凌ぐ強力な抗菌作用を示した。
【0028】
【表1】
【0029】[試験例2] 本発明の化合物のグラム陽
性菌およびグラム陰性菌に対するinvitroでの抗
菌活性を、下記の寒天平板希釈法によって求めた。ハー
トインフュージョン液体培地で前培養した試験菌を、同
培地で約106CFU/mlになるよう希釈して接種菌
液を調製した。この菌液をミクロプランター(佐久間製
作所製)を用いて、各スポット5μlずつMIC測定用
の培地上に接種した。MIC測定用培地には前培養用培
地と同じものを用いた。本発明の化合物をジメチルスル
ホキシドまたはエタノールに溶解した後に滅菌超純水で
2倍希釈系列にした溶液と培地とを1:49の割合で混
合し、シャーレ上に固化したものをMIC測定用培地と
した。37℃において1日培養後、菌の生育を肉眼で観
察し、生育の認められなかった本発明の化合物の最小濃
度をMICとした。その結果を表2に示す。本発明の化
合物は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して無効
であった。なお、表2中のE はE.coli、S はS.aureus、
K はK.pneumoniae、PsはPs.aeruginosa、EtはEt.faecal
isを意味する。
【0030】
【表2】
【0031】[試験例3] 本発明の化合物と抗菌剤と
の併用効果について検討するため、ヘリコバクター・ピ
ロリに対するin vitroでの抗菌活性を下記の寒
天平板希釈法によって求めた。試験例1と同様に、馬脱
繊維血液5%を加えたブレインハートインフュージョン
寒天平板を用いて、微好気条件下、37℃で3日間培養
したヘリコバクター・ピロリをブレインハートインフュ
ージョン液体培地に懸濁し、約106CFU/mlにな
るように同培地で希釈して接種菌液を調製した。この菌
液をミクロプランター(佐久間製作所製)を用いて、各
スポット5μlずつ最小発育阻止濃度(MIC)測定用
の培地上に接種した。MIC測定用培地には前培養用培
地と同じものを用いた。チェッカーボード法に従い、本
発明の化合物(実施例34の化合物)をジメチルスルホ
キシドまたはエタノールに溶解した後に滅菌超純水で2
倍希釈系列にした溶液、抗菌剤(抗生物質)をジメチル
スルホキシドまたはエタノールに溶解した後に滅菌超純
水で2倍希釈系列にした溶液および培地とを1:1:4
8の割合で混合し、シャーレ上に固化したものをMIC
測定用培地とした。前培養と同様にしてヘリコバクター
・ピロリを微好気条件下,37℃において3日間培養
後、菌の生育を肉眼で観察し、生育の認められなかった
本発明の化合物の最小濃度をMICとし、ヘリコバクタ
ー・ピロリの臨床分離株27種について行った試験の平
均値を平均MICとした。なお、オメプラゾールとクラ
リスロマイシンとの併用効果についても試験し比較対照
とした。その結果を表3および表4に示す。アモキシシ
リンおよびクラリスロマイシンそれぞれの平均MICの
約4〜5分の1の濃度である0.0125μg/mlの
存在下で比較すると、本発明の化合物(実施例34の化
合物)の抗菌作用は著明に増強され、アモキシシリンの
場合は約20倍、クラリスロマイシンの場合は約7倍活
性が向上した。一方、同濃度でのオメプラゾールとクラ
リスロマイシンとの併用効果は3倍程度であり、わずか
なものであった。
【0032】
【表3】 AMPC:アモキシシリン CAM:クラリスロマイシン
【表4】 CAM:クラリスロマイシン
【0033】[試験例4] 本発明の化合物の安全性に
ついて検討するため、単回経口投与および1週間反復経
口投与による毒性試験を行った。実施例34の化合物を
被験化合物として、100、500、1,000および
2,000mg/kgをそれぞれ各群3匹のSD系ラッ
トに絶食条件下にて単回経口投与し、3日間観察した。
その結果、2,000mg/kg投与群において死亡が
1例認められたのみであり、LD50値は2,000m
g/kg以上である。また、実施例34の化合物を被験
化合物として、20、100および500mg/kgを
それぞれ各群5匹のSD系ラットに1週間反復経口投与
した。その結果、500mg/kg群で摂餌量の低下お
よび体重の増加抑制が認められたが、一般症状ではいず
れの投与群おいても変化は認められなかった。
【0034】[試験例5] 本発明の化合物として実施
例34の化合物を用い、以下の酸性、塩基性、熱に対す
る安定性試験に付した。液性に対する安定性試験では、
被験化合物をpH1.2〜11の緩衝液に溶解し、高速
液体クロマトグラフィーにより残存率を経時的に測定す
ることにより行った。熱に対する安定性試験は、被験化
合物の溶液を50℃に加熱し、前記の方法で残存率を経
時的に測定することにより行った。その結果、pH1.
2、pH7.4およびpH11のそれぞれの緩衝液中で
は6時間後いずれも98%以上の残存率を示した。ま
た、50℃加熱下でも3時間後97%の残存率を示し、
いずれの試験においても本発明の化合物は優れた安定性
を示した。
【0035】これらの試験の結果、本発明の化合物はヘ
リコバクター・ピロリに対する強力な抗菌活性を有し、
かつその他の細菌には影響を示さない選択性に優れた抗
菌作用を有することが認められた。また、本発明の化合
物は、ヘリコバクター・ピロリに対し抗菌活性を有する
抗菌剤との併用で相互の抗菌活性を相乗的に増加するの
で、併用投与における抗菌剤の投与量を大幅に減じるこ
とができ、臨床上問題となっている抗菌剤の大量投与に
よって引き起こされる種々の副作用を回避できる。さら
に、本発明の化合物は安全性が高く、しかも胃内pH条
件および通常の条件に対しても十分な物理化学的な安定
性を有し、その上、工業規模での製造が容易であるなど
極めて有用な化合物である。
【0036】次に本発明について、参考例および実施例
を挙げてより具体的に説明するが、本発明はこれらによ
り限定されるものではない。 [参考例1] 4−(2−ヒドロキシエチルチオ)−5
H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]
ピリジン N−オキシド 4−ニトロ−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシク
ロヘプタ[b]ピリジン N−オキシド4.35gを2
−メルカプトエタノール5mlに溶解し、室温で水酸化
ナトリウム1.67gを加え、50℃で4時間撹拌し、
さらに室温で一晩撹拌した。溶媒を留去した後、蒸留水
を加えてクロロホルム−メタノール混合溶媒で抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥
し、これを濃縮した。残渣を酢酸エチルで洗浄し、4−
(2−ヒドロキシエチルチオ)−5H−6,7,8,9
−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン N−オキ
シドを4.13g得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.50-2.04(6H, m), 2.77-3.92(9H,
m), 7.09(1H, d), 8.00(1H, d). IRνmax(KBr) : 3399, 3183, 3093, 2925, 2850, 14
44, 1422, 1275, 1247,1226, 1195, 1178, 1165, 1130,
1054, 1036 cm-1 . [参考例2] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−5
H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]
ピリジン N−オキシド 4−(2−ヒドロキシエチルチオ)−5H−6,7,
8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン N
−オキシド1.0gをクロロホルム10mlに溶解し、
−8℃で塩化チオニル1.0mlを加えて一晩撹拌し
た。溶媒を留去した後、蒸留水を加えてクロロホルムで
抽出し、有機層を食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。結晶を酢酸エチルで洗浄
し、褐色結晶として4−(2−クロロエチルチオ)−5
H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]
ピリジン N−オキシドの粗生成物を得た。得られた4
−(2−クロロエチルチオ)−5H−6,7,8,9−
テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン N−オキシ
ドをN,N−ジメチルホルムアミド−トルエン(2:
3)混合溶媒15mlに溶解し、ヨウ化ナトリウム62
9mgと炭酸カリウム993mg、さらにモルホリン5
50μlを加え、90℃で一晩撹拌した。溶媒を留去し
た後、蒸留水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層を
食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を
減圧留去した。シリカゲルカラムを用いて精製し、無色
アモルファスとして4−(2−モルホリノエチルチオ)
−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン N−オキシドを908mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.05-2.16(6H,m), 2.49(2H, dd),
2.64(2H, dd), 2.80-3.19(6H, m), 3.23-3.50(2H, m),
3.60-3.86(4H, m), 6.92(1H, d), 8.01(1H, d).IRνm
ax(neat) : 3361, 3098, 2925, 2852, 1601, 1424, 1
333, 1304, 1246,1207, 1117, 1069, 1037, 1001 cm
-1 .
【0037】[参考例3] 9−アセトキシ−4−(2
−モルホリノエチルチオ)−5H−6,7,8,9−テ
トラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 4−(2−モルホリノエチルチオ)−5H−6,7,
8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン N
−オキシド893mgを無水酢酸20mlに溶解し、1
00℃で2時間撹拌、溶媒を留去し、9−アセトキシ−
4−(2−モルホリノエチルチオ)−5H−6,7,
8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジンを8
10mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.40-3.83(24H, m), 5.95(1H, m),
6.95(1H, d), 8.20(1H,d). IRνmax(neat) : 2930, 2855, 2808, 1736, 1564, 1
454, 1370, 1303, 1237,1145, 1116 cm-1. [参考例4] 9−ヒドロキシ−4−(2−モルホリノ
エチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシ
クロヘプタ[b]ピリジン 9−アセトキシ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−
5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン810mgをエタノール16mlに溶解
し、0℃で10%水酸化ナトリウム水溶液を加えて1時
間撹拌した。溶媒を留去した後、蒸留水を加えてクロロ
ホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲ
ルカラムにより精製を行い、薄黄色結晶として9−ヒド
ロキシ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5H−
6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリ
ジンを712mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 0.93-3.44(16H, m), 3.72(4H, d
d), 4.77(1H, brd), 5.83(1H, brs), 6.98(1H, d), 8.1
7(1H, d). IRνmax(neat) : 3349, 2925, 2852, 2800, 1573, 1
454, 1392, 1304, 1267,1117, 1065, 1004 cm-1.
【0038】[参考例5] 9−ブロモ−4−(2−モ
ルホリノエチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラ
ヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、9−ヒドロキシ−4−(2−モルホ
リノエチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒド
ロシクロヘプタ[b]ピリジン863mgをテトラヒド
ロフラン40mlに溶解し、0℃でトリフェニルホスフ
ィン1.38gを加え、さらに四臭化炭素1.09gを
加えて10分間撹拌し、室温に戻してさらに2時間撹拌
した。蒸留水を加えてクロロホルムで抽出し、飽和食塩
水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧
留去した。シリカゲルカラムにより精製を行い、無色油
状物として9−ブロモ−4−(2−モルホリノエチルチ
オ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプ
タ[b]ピリジンを691mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.22-3.79(20H, m), 5.59(1H, m),
6.93(1H, d), 8.12(1H,d). IRνmax(KBr) : 3395, 3071, 2938, 2866, 1740, 15
31, 1452, 1429, 1388,1368, 1290, 1066 cm-1. [参考例6] 4−(3−メチルチオプロポキシ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン N−オキシド アルゴン雰囲気下、4−クロロ−5,6,7,8−テト
ラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン N−オキシド6
02mgと3−メチルチオ−1−プロパノール0.68
mlを無水ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、0
℃で水素化ナトリウム266mgを加え、0℃で10分
間撹拌し、さらに60℃で1.5時間撹拌した。溶媒を
留去した後、蒸留水を加えてクロロホルムで抽出し、有
機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥し、
これを濃縮した。シリカゲルカラムにより精製を行い、
褐色油状物として4−(3−メチルチオプロポキシ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン N−オキシドを705mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.60-2.25(6H, m), 2.12(3H, s),
2.50-3.03(6H, m), 4.09(2H, t), 6.58(1H, d), 8.09(1
H, d). IRνmax(neat) : 3349, 2939, 1614, 1566, 1448, 1
335, 1293, 1254, 1192,1089, 1070, 754 cm-1. [参考例7] 4−(2−(2H−1,4−ベンゾチア
ジン−3(4H)−オン−4−イル)エチルチオ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン N−オキシド アルゴン雰囲気下、4−ニトロ−5,6,7,8−テト
ラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン N−オキシド6
17.9mgと4−(2−メルカプトエチル)−2H−
1,4−ベンゾチアジン−3(4H)−オン717.1
mgを2−プロパノール30mlに加え、さらにDMF
3mlを加えた。0℃で水酸化ナトリウム129.9m
gを加え、0℃で5分間撹拌後、室温で10分撹拌し、
更に60℃で3時間撹拌した。反応液をセライトろ過
し、溶媒を留去した後に蒸留水を加えて、クロロホルム
−メタノール(4:1)混合溶媒で抽出し、有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
これを濃縮した後に、シリカゲルカラムにより精製を行
い、薄褐色アモルファスとして4−(2−(2H−1,
4−ベンゾチアジン−3(4H)−オン−4−イル)エ
チルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキ
サ[b]ピリジン N−オキシドを505.7mg得
た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.65-1.92(4H, m), 2.58(2H, br
m), 2.92(2H, brm), 3.21(2H, dd), 3.38(2H, s), 4.20
(2H, dd), 6.94-7.25(5H, m), 8.09(1H, d). IRνmax(KBr) : 3405, 3079, 2937, 2856, 1664, 15
81, 1479, 1431, 1377,1330, 1256, 1181, 1144, 1041c
m-1. [参考例8] 8−クロロ−4−(2−モルホリノ)エ
トキシ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 8−ヒドロキシ−4−(2−モルホリノ)エトキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン1gを脱水クロロホルム15mlに溶解し、−8℃
でチオニルクロライド1mlを加え、−8℃から室温で
22時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、水40mlを加
え、炭酸水素ナトリウムを加え中和し、クロロホルムに
て抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると褐色油状物
として8−クロロ−4−(2−モルホリノ)エトキシ−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジンを1.03g得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.66-2.45(6H, m), 2.59(4H, t),
2.83(2H, d), 3.73(4H,t), 4.16(2H, d), 5.19-5.32(1
H, br), 6.65(1H, d), 8.37(1H, d). IRνmax(neat) : 3402, 2948, 2854, 1580, 1455, 1
327, 1295, 1116, 1058,693 cm-1.
【0039】[実施例1] 9−(ベンズイミダゾル−
2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−
5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、9−ブロモ−4−(2−モルホリノ
エチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシ
クロヘプタ[b]ピリジン108mgをエタノール5.
0mlに溶解し、2−メルカプトベンズイミダゾール7
9mgとナトリウムエトキシド50mgを加え、加熱還
流下に3時間撹拌した。溶媒を留去した後、蒸留水を加
えてクロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗
浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し
た。シリカゲルカラムにより精製を行い、無色アモルフ
ァスとして9−(ベンズイミダゾル−2−イル)チオ−
4−(2−モルホリノエチルチオ)−5H−6,7,
8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジンを1
49mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.19-3.20(16H, m), 3.74(4H, d
d), 5.14(1H, brt), 7.01(1H, d), 7.07-7.66(4H, m),
8.22(1H, d). IRνmax(neat) : 3414, 3135, 3048, 2925, 2854, 2
810, 1618, 1563, 1499,1438, 1406, 1347, 1304, 126
7, 1115 cm-1.
【0040】[実施例2] 4−(3−メチルチオプロ
ポキシ)−8−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミ
ジン−4−イル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロ
シクロヘキサ[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、8−ブロモ−4−(3−メチルチオ
プロポキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘ
キサ[b]ピリジン48mgを無水ジメチルホルムアミ
ド3.0mlに溶解し、4−メルカプト−1H−ピラゾ
ロ[3,4−d]ピリミジン37mgと炭酸カリウム4
3mgを加え、100℃で2時間撹拌した。溶媒を留去
した後、蒸留水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層
を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムにより精製を行
い、無色アモルファスとして4−(3−メチルチオプロ
ポキシ)−8−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミ
ジン−4−イル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロ
シクロヘキサ[b]ピリジンを16mg得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.55-2.92(7H, m), 2.15(3H, s),
2.70(2H, t), 4.16(2H,t), 5.77(1H, t), 6.65(1H, d),
7.94(1H,s), 8.36(1H, d), 8.68(1H, s). IRνmax(neat) : 3410, 2921, 2865, 1558, 1451, 1
386, 1293, 1116, 1046,930 cm-1.
【0041】[実施例3] 4−(2−アジドエチルチ
オ)−9−(ベンズイミダゾル−2−イル)チオ−5H
−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピ
リジン アルゴン雰囲気下、9−(ベンズイミダゾル−2−イ
ル)チオ−4−(2−メタンスルホニルオキシエチルチ
オ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプ
タ[b]ピリジン424mgとアジ化ナトリウム126
mgを無水ジメチルホルムアミド15mlに溶解し、室
温で一晩撹拌した。溶媒を留去した後、蒸留水を加えて
クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、これを濃縮した。シリカ
ゲルカラムにより精製を行い、無色アモルファスとして
4−(2−アジドエチルチオ)−9−(ベンズイミダゾ
ル−2−イル)チオ−5H−6,7,8,9−テトラヒ
ドロシクロヘプタ[b]ピリジンを231mg得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.40-2.25(8H, m), 3.13(2H, t),
3.56(2H, t), 5.17(1H,t), 7.01(1H, d), 7.08-7.60(4
H, m), 8.25(1H, d). IRνmax(neat) : 3051, 2926, 2856, 2103, 1717, 1
560, 1437, 1348, 1267cm-1.
【0042】[実施例4] 4−(2−アミノエチルチ
オ)−9−(ベンズイミダゾル−2−イル)チオ−5H
−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピ
リジン塩酸塩 4−(2−アジドエチルチオ)−9−(ベンズイミダゾ
ル−2−イル)チオ−5H−6,7,8,9−テトラヒ
ドロシクロヘプタ[b]ピリジン231mgとトリフェ
ニルホスフィン175mgをテトラヒドロフラン−水
(50:1)混合溶媒20mlに溶解し、室温で一晩撹
拌した。溶媒を留去し、メタノールに溶解し、塩化水素
のジエチルエーテル溶液を滴下し、生成した結晶を濾取
した。これを減圧下五酸化二リンで乾燥し、無色結晶
(融点117〜122℃)として4−(2−アミノエチ
ルチオ)−9−(ベンズイミダゾル−2−イル)チオ−
5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン 塩酸塩を122mg得た。1 H−NMR(CDCl3 +CD3OD) :δ 1.30-3.80(12H, m), 5.93
(1H, br), 7.42-8.0 8(6H, m). IRνmax(KBr) : 3395, 2929, 2846, 2856, 1608, 15
07, 1450, 1377, 1265,1190, 1153 cm-1.
【0043】[実施例5] 9−(1−メチルベンズイ
ミダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチ
ルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロ
ヘプタ[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、9−(ベンズイミダゾル−2−イ
ル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5H−
6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリ
ジン146mgを無水テトラヒドロフラン6.0mlに
溶解し、0℃でヨウ化メチル30μlと、水素化ナトリ
ウム19mgを順次加えて2時間撹拌した。反応溶液中
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムに
より精製を行い、無色アモルファスとして9−(1−メ
チルベンズイミダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モ
ルホリノエチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラ
ヒドロシクロヘプタ[b]ピリジンを130mg得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.20-2.13(8H, m), 2.51(4H, m),
2.72(2H, m), 3.05(2H,m), 3.73(4H, m), 3.74(3H, s),
5.68(1H, brd), 6.98(1H, d), 7.22(2H, m), 7.65(2H,
m), 8.20(1H, d). IRνmax(KBr) : 3042, 2924, 2846, 2800, 1562, 14
60, 1416, 1358, 1278,1116, 1005, 744 cm-1. [実施例6] 8−(2−イミダゾ[4,5−c]ピリ
ジル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,
6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、8−クロロ−4−(2−モルホリノ
エチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘ
キサ[b]ピリジン126.8mgをエタノール10m
lに溶解し、2−メルカプトイミダゾ[4,5−c]ピ
リジン67.5mgとナトリウムエトキシド36.4m
gを加え1時間加熱還流した。溶媒を留去した後、蒸留
水を加えてクロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水
で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去した。残渣を酢酸エチルで洗浄し、無色アモルファス
として8−(2−イミダゾ[4,5−c]ピリジル)チ
オ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,7,
8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジンを12
4.8mg得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.87-2.64(10H, m), 2.74(2H, d
d), 3.14(2H, dd), 3.65-3.76(4H, m), 4.82(1H, brt),
7.08(1H, d), 7.44(1H, d), 8.33(2H, d), 8.88(1H,
s). IRνmax(neat) : 3116, 3014, 2946, 2856, 2809, 1
615, 1567, 1404, 1310,1274, 1192, 1117, 1031 cm-1. [実施例7] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)チ
オ−4−〔2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)
エチルチオ〕−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘ
キサ[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、8−メタンスルホニルオキシ−4−
〔2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)エチルチ
オ〕−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン107.8mgをエタノール5mlに溶
解し、2−メルカプトベンズイミダゾール43.3mg
とナトリウムエトキシド23.1mgを加え2時間加熱
還流した。溶媒を留去した後、蒸留水を加えてクロロホ
ルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリ
カゲルカラム精製し、無色アモルファスとして8−(ベ
ンズイミダゾル−2−イル)チオ−4−〔2−(4−フ
ェニルピペラジン−1−イル)エチルチオ〕−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジンを6
6.7mg得た。1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.70-3.32(19H, m), 4.77(1H, br
t), 6.70-7.72(10H, m),8.33(1H, d). IRνmax(KBr) : 3386, 3059, 2942, 2813, 1735, 15
99, 1561, 1504, 1498,1438, 1406, 1351, 1309, 1267,
1233, 1142 cm-1. [実施例8] 4−〔2−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)エチルチオ〕−8−(1H−ピラゾロ
[3,4−d]ピリミジン−4−イル)チオ−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン アルゴン雰囲気下、4−〔2−(2−(2−メトキシエ
トキシ)エトキシ)エチルチオ〕−8−メタンスルホニ
ルオキシ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン109.4mgを無水ジメチルホルムア
ミド5.0mlに溶解し、4−メルカプト−1H−ピラ
ゾロ[3,4−d]ピリミジン62.1mgと炭酸カリ
ウム58mgを加え、100℃で3時間撹拌した。溶媒
を留去した後、蒸留水を加えてクロロホルムで抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムにより精
製を行い、褐色油状物として4−〔2−(2−(2−メ
トキシエトキシ)エトキシ)エチルチオ〕−8−(1H
−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)チオ
−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピ
リジンを57.4mg得た。1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.60-2.92(6H, m), 3.22(2H, t),
3.38(3H, s), 3.47-3.87(10H, m), 5.77(1H, br), 7.04
(1H, d), 7.88(1H, s), 8.35(1H, d), 8.65(1H,s). IRνmax(neat) : 3395, 3181, 3107, 2921, 2880, 1
557, 1455, 1404, 1330,1254, 1191, 1103 cm-1. [実施例9] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)チ
オ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,7,
8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジンアルミニ
ウムコンプレックス 水酸化アルミニウム91.4mgを濃硫酸6mlに溶解
し、蒸留水に加え希釈した後、実施例34の化合物50
0mgを添加溶解し、10%水酸化ナトリウム水溶液を
加え、析出した結晶を濾取し乾燥させると8−(ベンズ
イミダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエ
チルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキ
サ[b]ピリジン アルミニウムコンプレックス41
3.8mgを得た。 無色結晶(融点172〜174℃).1 H-NMR(DMSO-d6 ) :δ 1.62-2.35(4H, m), 2.42-2.74(2
H, m), 3.00-3.58(8H, m), 3.66-3.92(4H, m), 5.17-5.
38(1H, br), 7.09-7.23(2H, m), 7.32(1H, d), 7.40-7.
55(2H, m), 8.35(1H, d). IRνmax(KBr) : 3448, 3070, 2949, 2865, 2679, 25
99, 2438, 1608, 1437,1267, 1113, 749, 619 cm-1. [実施例10] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジンアル
ミニウムコンプレックス 硫酸アルミニウム47.2mgを希硫酸10mlに加熱
溶解し、1時間撹拌した後、実施例34の化合物100
mgを添加溶解し30分撹拌後、10%水酸化ナトリウ
ム水溶液を加え、析出した結晶を濾取し乾燥させ、実施
例9と同様の化合物である8−(ベンズイミダゾル−2
−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン アルミニウムコンプレックス76.4mgを得
た。 [実施例11] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジンビス
マスコンプレックス 実施例34の化合物100mgをクロロホルム10ml
に溶解し、塩化ビスマス73.9mgの酢酸エチル溶液
10mlを加え、析出した沈殿物を濾取し乾燥させ、8
−(ベンズイミダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モ
ルホリノエチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロ
シクロヘキサ[b]ピリジン ビスマスコンプレックス
109.6mgを得た。 無色粉末(変色点173℃). IRνmax(KBr) : 3448, 3050, 2947, 2862, 2700, 16
08, 1438, 1266, 1171,1120, 1072, 751 cm-1. [実施例12] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン亜鉛
コンプレックス 実施例34の化合物100mgを希塩酸10mlに溶解
し、水酸化亜鉛23.8mgの塩酸溶液10mlを加え
5分撹拌後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、析
出した沈殿物を濾取し乾燥させ、8−(ベンズイミダゾ
ル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチ
オ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 亜鉛コンプレックス107.2mgを
得た。 無色粉末(変色点207℃). IRνmax(KBr) : 3449, 3067, 2953, 2865, 1584, 14
39, 1275, 1122, 813, 749, 653 cm-1. [実施例13] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジンコハ
ク酸塩 実施例34の化合物200mgをクロロホルム−メタノ
ール(1:1)混合溶媒10mlに溶解し、コハク酸5
5.4mgのクロロホルム−メタノール(1:1)混合
溶媒10mlを加え、室温にて5分間撹拌した。溶媒を
減圧留去し、残渣に酢酸エチル及びエーテルを加え、析
出物を濾取し8−(ベンズイミダゾル−2−イル)チオ
−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,7,8
−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン コハク酸
塩221.4mgを得た。 無色粉末(融点144〜145℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 2.53-2.83(10H, m), 3.27-3.35(8
H, m), 3.73(4H, t), 5.02-5.18(1H, br), 7.15-7.27(3
H, m), 7.46-7.85(2H, m), 8.26(1H, d). IRνmax(KBr) : 3422, 3046, 2946, 2867, 2481, 19
24, 1717, 1569, 1431,1114, 740 cm-1.
【0044】実施例1の方法に従い、以下の化合物を合
成した。 [実施例14] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
9−(5−ニトロベンズイミダゾル−2−イル)チオ−
5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン 黄色結晶(融点98〜104℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.25-3.50(20H, m), 5.07(1H, b
r), 7.06(1H, d), 7.50(1H, br), 8.10(1H, dd), 8.24
(1H, d), 8.38(1H, br). IRνmax(KBr) : 3088, 2926, 2846, 2818, 1735, 15
63, 1525, 1432, 1332,1274, 1237, 1116, 1069, 819,
735 cm-1. [実施例15] 9−(5−フルオロベンズイミダゾル
−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)
−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.25-2.77(14H, m), 3.07(2H, m),
3.72(4H, m), 5.10(1H,t), 6.75-7.50(3H, m), 7.01(1
H, d), 8.18(1H, d). IRνmax(neat) : 3423, 3153, 3070, 2925, 2854, 2
809, 1627, 1561, 1439,1408, 1346, 1305, 1262, 113
3, 1115, 837, 768 cm-1.
【0045】[実施例16] 9−(5−メトキシベン
ズイミダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノ
エチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシ
クロヘプタ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.08-3.10(16H, m), 3.72(4H, t),
3.84(3H, s), 5.11(1H,br), 6.70-7.51(3H, m), 7.02
(1H, d), 8.22(1H, d). IRνmax(neat) : 3423, 3163, 3079, 2926, 2856, 2
809, 1626, 1562, 1450,1414, 1349, 1304, 1269, 120
0, 1153, 1116 cm-1. [実施例17] 9−(5,6−ジメトキシベンズイミ
ダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチル
チオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘ
プタ[b]ピリジン 黄色アモルファス.1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.48-2.28(6H, m), 2.44-2.64(4
H, m), 2.73(2H, d), 2.96-3.23(4H, m), 3.64-3.84(4
H, m), 3.91(6H, s), 5.01-5.21(1H, m), 7.03(1H, s),
7.32(2H, s), 8.14(1H, d). IRνmax(KBr) : 3414, 3264, 3060, 2931, 2857, 15
60, 1490, 1439, 1323,1198, 1136 cm-1.
【0046】[実施例18] 4−(2−モルホリノエ
チルチオ)−9−(5−トリフルオロメチルベンズイミ
ダゾル−2−イル)チオ−5H−6,7,8,9−テト
ラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 無色結晶(融点90〜91℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.44-2.36(6H, m), 2.50(4H, t),
2.67-2.75(2H, m), 2.99-3.14(4H, m), 3.73(4H, t),
5.20(1H, t), 7.00(1H, d), 7.28-7.73(3H, m),8.23(1
H, d). IRνmax(KBr) : 3470, 3042, 2936, 2856, 2809, 15
67, 1426, 1329, 1246,1163, 1119, 1049, 930, 812, 7
71, 661 cm -1. [実施例19] 9−(3H−イミダゾ[4,5−b]
ピリジノ−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチ
ルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロ
ヘプタ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.49-2.84(12H, m), 2.92-3.22(3
H, m), 3.63-3.83(4H ,m), 5.22-5.46(1H, m), 6.92-
7.33(2H, m), 7.70-7.94(1H, m), 8.06-8.32(2H,m). IRνmax(KBr) : 3423, 3070, 3303, 2926, 2857, 28
16, 2660, 1736, 1562,1447, 1407, 1278, 1259, 1228,
1113, 770 cm-1.
【0047】[実施例20] 4−(2−モルホリノエ
チルチオ)−9−(チエノ[3,4−d]イミダゾル−
2−イル)チオ−5H−6,7,8,9−テトラヒドロ
シクロヘプタ[b]ピリジン 薄褐色アモルファス.1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.58-2.40(6H, m), 2.55(4H, t),
2.65-2.82(2H, m), 3.00-3.22(4H, m), 3.76(4H, t),
5.18-5.36(1H, m), 6.67(1H, s), 7.05(1H, d),8.16(1
H, d). IRνmax(KBr) : 3442, 3237, 3116, 3070, 2934, 28
46, 2809, 1560, 1449,1356, 1118 cm-1. [実施例21] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
9−(イミダゾル−2−イル)チオ−5H−6,7,
8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン無色
アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.40-2.25(6H, m), 2.51(4H, m),
2.67-3.16(6H, m), 3.72(4H, m), 4.84(1H, m), 6.97(1
H, d), 7.00(2H, s), 8.15(1H, d). IRνmax(KBr) : 3433, 3126, 3023, 2928, 2856, 28
09, 1646, 1561, 1441,1405, 1321, 1265, 1116, 867,
763 cm-1. [実施例22] 9−(4,5−ジフェニル−1H−イ
ミダゾル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチ
ルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロ
ヘプタ[b]ピリジン 無色結晶(融点83〜85℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.40-2.34(6H, m), 2.52(4H, t),
2.68-2.76(2H, m), 3.00-3.15(4H, m), 3.79(4H, t),
4.86-5.06(1H,br), 7.03(1H, d), 7.12-7.62(10H, m),
8.17(1H, d). IRνmax(KBr) : 3423, 3153, 3051, 2922, 2846, 28
09, 1561, 1490, 1447,1329, 1246, 1117, 765, 696 cm
-1.
【0048】[実施例23] 9−(4−メチル−4H
−トリアゾル−3−イル)チオ−4−(2−モルホリノ
エチルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシ
クロヘプタ[b]ピリジン 無色結晶(融点156〜157℃).1 H-NMR (CDCl3 +CD3OD) :δ 1.51-2.16(6H, m), 2.53-
2.77(6H, m), 2.93-3.40(4H, m), 3.63(3H, s), 3.74(4
H, t), 5.27-5.62(1H, br), 7.01(1H, d), 8.12(1H,
s), 8.20(1H, d). IRνmax(KBr) : 3423, 3070, 2925, 2853, 2800, 15
65, 1512, 1451, 1413,1305, 1113, 1068, 1005 cm-1. [実施例24] 9−(5−メチル−1,3,4−チア
ジアゾル−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチ
ルチオ)−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロ
ヘプタ[b]ピリジン 無色結晶(融点109℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.64-2.21(6H, m), 2.51(4H, t),
2.68-2.76(2H, m), 2.72(3H, s), 2.82-3.25(4H,
m), 3.73(4H, t), 5.37-5.61(1H, br), 7.00(1H, d),
8.19(1H, d). IRνmax(neat) : 3461, 2924, 2852, 2808, 1563, 1
453, 1380, 1303, 1269,1189, 1117, 1067, 1004, 867,
768, 735 cm-1. [実施例25] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
9−(1−フェニル−1H−テトラゾル−5−イル)チ
オ−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン 無色結晶(融点174〜175℃).1 H-NMR (CDCl3 ) :δ 1.54-2.24(6H, m), 2.52(4H, t),
2.69-2.77(2H, m), 3.02-3.18(4H, m), 3.74(4H, t),
5.67(1H, d), 7.01(1H, d), 7.49-7.61(5H, m),8.17(1
H, d). IRνmax(KBr) : 3414, 2933, 2846, 2809, 1561, 15
02, 1453, 1407, 1386,1306, 1270, 1234, 1114, 838,
765, 695 cm-1.
【0049】[実施例26] 4−(2−モルホリノエ
チルチオ)−9−(プリン−6−イル)チオ−5H−
6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリ
ジン 無色結晶(融点109〜113℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.44-2.38(6H, m), 2.52(4H, t),
2.68-2.76(2H, m), 2.88-3.24(4H, m), 3.73(4H, t),
5.82-6.16(1H, br), 6.95(1H, d), 8.27(1H, d),8.46(1
H, s), 8.72(1H, s). IRνmax(KBr) : 3423, 3088, 2921, 2856, 2808, 15
61, 1459, 1330, 1247,1125, 1005, 939, 847, 781, 72
5, 641 cm-1. [実施例27] 9−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−チオモルホリノエチルチオ)−5H−
6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリ
ジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.30-2.36(10H, m), 2.58-3.20(10
H, m), 5.17(1H, br), 6.92-7.79(5H, m), 8.20(1H,
d). IRνmax(KBr) : 3395, 3135, 3051, 2923, 2800, 16
55, 1561, 1497, 1437,1407, 1339 cm-1.
【0050】[実施例28] 9−(ベンズイミダゾル
−2−イル)チオ−4−(2−(1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリル)エチルチオ)−5H−6,7,
8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 黄色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.22-2.33(8H, m), 2.73-3.29(8H,
m), 3.72(2H, s), 5.13(1H, m), 7.00-7.25(5H, m), 8.
23(1H, d). IRνmax(KBr) : 3425, 3022, 2922, 2852, 2802, 16
54, 1561, 1437, 1407,1342, 1308, 1266, 1132, 1095
cm-1. [実施例29] 9−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−ピペリジノエチルチオ)−5H−6,
7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.20-2.72(18H, m), 2.95-3.19(4
H, m), 5.12(1H, br), 6.99-7.65(5H, m), 8.20(1H,
d). IRνmax(KBr) : 3386, 3135, 3051, 2930, 2846, 27
90, 1562, 1497, 1439,1348, 1307, 1267, 1227, 1116
cm-1.
【0051】[実施例30] 9−(ベンズイミダゾル
−2−イル)チオ−4−(2−ピペラジノエチルチオ)
−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.20-3.20(21H, m), 4.88(2H, m),
5.12(2H, m), 5.72(1H,br), 6.87-7.70(5H, m), 8.16(1
H,d). IRνmax(KBr) : 3377, 3153, 3033, 2924, 2809, 15
61, 1438, 1339, 1274,1153, 1125, 1005, 819, 741 cm
-1. [実施例31] 4−(2−ピペリジノエチルチオ)−
9−(プリン−6−イル)チオ−5H−6,7,8,9
−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 無色結晶(融点83〜85℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.30-2.75(18H, m), 2.93-3.24(4
H, m), 5.85(1H, br), 6.98(1H, d), 8.17(2H, m), 8.7
2(1H, br). IRνmax(KBr) : 3423, 3088, 3042, 2930, 2837, 28
00, 1562, 1439, 1377,1322, 1240, 1116, 847 cm-1. [実施例32] 9−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(3−モルホリノプロピルチオ)−5H−
6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリ
ジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.20-2.35(10H, m), 2.45(4H, m),
2.85-3.20(4H, m), 3.69(4H,m), 5.17(1H, br), 6.91-
7.57(5H, m), 8.18(1H, d). IRνmax(KBr) : 3135, 3063, 2926, 2846, 2800, 15
66, 1504, 1435, 1347,1267, 1229, 1117, 912 cm-1.
【0052】[実施例33] 4−(2−モルホリノエ
チルチオ)−8−(プリン−6−イル)チオ−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色結晶(融点223〜224℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.88-2.86(12H, m), 3.17(2H, m),
3.76(4H, t), 5.58-5.85(1H, br), 7.05(1H, d), 8.03
(1H, s), 8.37(1H, d), 8.61(1H, s). IRνmax(KBr) : 3414, 3088, 3046, 2938, 2856, 28
07, 1563, 1434, 1322,1240, 1163, 1117, 1002, 920,
847, 645 cm-1. [実施例34] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン無色
結晶(融点74〜76℃).1 H-NMR (CDCl3 ) :δ 1.76-2.42(6H, m), 2.52(4H, t),
2.64-2.79(2H, m), 3.05-3.21(2H, m), 3.74(4H, t),
4.78(1H, t), 7.06(1H, d), 7.13-7.26(2H, m),7.51-7.
61(2H, m), 8.34(1H, d). IRνmax(neat) : 3134, 3050, 2955, 2856, 2809, 1
732, 1617, 1567, 1436,1267, 1117, 911, 734 cm-1.
【0053】[実施例35] 8−(5−メチル−1,
3,4−チアジアゾル−2−イル)チオ−4−(2−モ
ルホリノエチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロ
シクロヘキサ[b]ピリジン 無色結晶(融点86〜87℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.68-2.40(6H, m), 2.52(4H, t),
2.69-2.78(2H, m), 2.73(3H, s), 3.04-3.20(2H, m),
3.75(4H, t), 5.12-5.34(1H, br), 6.98(1H, d),8.32(1
H, d). IRνmax(KBr) : 2934, 2852, 2809, 1559, 1542, 14
89, 1398, 1375, 1116,1067, 1038, 866 cm-1. [実施例36] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
8−(ピリミジン−2−イル)チオ−5,6,7,8−
テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 黄色粉末(融点48〜50℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.82-2.41(6H, m), 2.53(4H, t),
2.71-2.79(2H, m), 3.05-3.19(2H, m), 3.74(4H, t),
5.28-5.52(1H, br), 6.93-7.02(2H, m), 8.34(1H,d),
8.54(2H, d). IRνmax(KBr) : 2934, 2846, 2809, 1562, 1547, 14
42, 1380, 1183, 1116 cm-1. [実施例37] 8−(4−ヒドロキシピリミジン−2
−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.79-2.38(6H, m), 2.53(4H, t),
2.72(2H, t), 3.07-3.22(2H, m), 3.74(4H, t), 4.86(1
H, t), 6.20(1H, d), 7.07(1H, d), 7.77(1H, d), 8.36
(1H, d). IRνmax(KBr) : 2937, 2856, 2812, 1682, 1566, 15
30, 1454, 1271, 1116,730 cm-1. [実施例38] 8−(4,6−ジメチルピリミジン−
2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン 無色油状物.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.82-2.30(6H, m), 2.39(6H, s),
2.54(4H, t), 2.62-2.77(2H, m), 2.96-3.19(2H, m),
3.75(4H, t), 5.35-5.51(1H, br), 6.69(1H, s), 6.94
(1H, d), 8.33(1H, d). IRνmax(neat) : 3445, 2935, 2854, 2810, 1579, 1
561, 1533, 1440, 1262,1117, 731 cm-1. [実施例39] 8−(5−アミノ−1,3,4−チア
ジアゾール−2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエ
チルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキ
サ[b]ピリジン 無色結晶(融点180〜181℃).1 H-NMR(CDCl3 ):δ 1.82-2.37(6H, m), 2.53(4H, t),
2.70-2.79(2H, m), 3.01-3.20(2H, m), 3.74(4H, t),
4.83-5.09(1H, br), 6.98(1H, d), 8.33(1H, d).IRνm
ax(KBr) : 3280, 3097, 2932, 2844, 2812, 1633, 15
60, 1510, 1439, 1119, 1039, 649 cm-1. [実施例40] 4−メトキシ−9−(5−ニトロベン
ズイミダゾル−2−イル)チオ−5H−6,7,8,9
−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 黄色結晶(融点198〜200℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.42-2.43(6H, m), 2.81(1H, dd),
3.26(1H, dd), 3.89(3H,s), 5.17(1H, t), 6.77(1H,
d), 7.52(1H, d), 8.09(1H, dd), 8.31(1H, d), 8.39(1
H, d). IRνmax(KBr) : 3097, 2926, 2854, 2716, 1735, 16
21, 1581, 1516, 1475,1427, 1333, 1243, 1191, 1092,
1052 cm-1. [実施例41] 9−(イミダゾル−2−イル)チオ−
4−メトキシ−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシ
クロヘプタ[b]ピリジン 無色結晶(融点159〜161℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.08-2.20(8H, m), 2.88-3.15(2H,
m), 3.87(3H, s), 4.79(1H, t), 6.71(1H, d), 7.00(2
H, s), 8.11(1H, d). IRνmax(KBr) : 3405, 3098, 3005, 2924, 2846, 27
63, 2679, 2642, 1579,1544, 1473, 1330, 1289, 1137,
1093, 1054 cm-1.
【0054】[実施例42] 8−(ベンズイミダゾル
−2−イル)チオ−4−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロ
ヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.70-2.12(2H, m), 2.18-2.45(2H,
m), 2.60-2.88(2H, m),3.38(3H, s), 3.50-3.97(6H,
m), 4.19(2H, brm), 4.72(1H, br), 6.72(1H, d),7.09-
7.66(4H, m), 8.36(1H, d). IRνmax(neat) : 3051, 2933, 2874, 1673, 1581, 1
441, 1351, 1295, 1267,1111, 926 cm-1. [実施例43] 4−(2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ)−8−(プリン−6−イル)チオ−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.80-2.14(2H, m), 2.20-2.45(2H,
m), 2.50-2.92(2H, m),3.40(3H, s), 3.49-3.97(6H,
m), 4.22(2H, brm), 5.50(1H, br), 6.70(1H, d), 8.05
(1H, br), 8.36(1H, d), 8.63(1H, br). IRνmax(neat) : 3088, 3042, 2935, 2679, 1556, 1
455, 1384, 1316, 1237,1107, 1065 cm-1. [実施例44] 4−(3−メチルチオプロポキシ)−
8−(プリン−6−イル)チオ−5,6,7,8−テト
ラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色結晶(融点(分解)220〜250℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.60-3.10(7H, m), 2.14(3H, s),
2.71(2H, t), 4.22(2H, t), 5.40(1H, br), 6.81(1H,
d), 8.20(1H, br), 8.49(1H, d), 8.71(1H, br). IRνmax(KBr) : 3435, 3126, 1592, 1445, 1405, 12
47, 1177, 1110, 1019 cm-1.
【0055】[実施例45] 8−(ベンズイミダゾル
−2−イル)チオ−4−(3−メトキシプロポキシ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 +CD3OD) :δ 1.70-2.85(8H, m), 3.37(3
H, s), 3.58(2H, t), 4.15(2H, t), 4.74(1H, br), 6.7
3(1H, d), 7.10-7.77(4H, m), 8.34(1H, d). IRνmax(KBr) : 3414, 3051, 2932, 2865, 1582, 15
07, 1438, 1339, 1293,1188, 1118 cm-1. [実施例46] 4−(3−メトキシ)プロポキシ−8
−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾル−2−イ
ル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 無色油状物.1 H-NMR(CDCl3) :δ 2.70-3.05(8H, m), 2.73(3H, s),
3.35(3H, s), 3.54(2H, t), 4.09(2H, t), 5.22(1H, b
r), 6.63(1H,d), 8.31(1H, d). IRνmax(neat) : 3377, 2921, 2865, 1577, 1460, 1
377, 1291, 1191, 1109,1061, 1041 cm-1. [実施例47] 4−(3−メトキシプロポキシ)−8
−(プリン−6−イル)チオ−5,6,7,8−テトラ
ヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色結晶(融点186〜188℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.85-2.89(7H, m), 3.37(3H, s),
3.58(2H, t), 4.16(2H,t), 5.53(1H, br), 6.73(1H,
d), 8.03(1H, brs), 8.38(1H, d), 8.59(1H, s).IRνm
ax(KBr) : 3414, 3088, 3042, 2939, 2874, 2521, 15
63, 1459, 1385,1320, 1293, 1240, 1113, 839 cm-1. [実施例48] 9−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−ヒドロキシエチルチオ)−5H−6,
7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3+CD3OD) :δ 1.50-2.25(8H, m), 3.13(2H,
m), 3.82(2H, m), 5.27(1H, br), 7.03-7.67(6H,br),
7.01(1H, d), 8.12(1H, d). IRνmax(KBr) : 3376, 3153, 3079, 2925, 2846, 15
62, 1507, 1437, 1405,1349, 1269, 1228, 1046, 967,
819, 744, 661 cm-1. [実施例49] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−ピペリジノ)エチルチオ−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン薄黄
色結晶(融点134〜137℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.23-3.28(20H, m), 4.79(1H, br
t), 7.02-7.29(3H, m), 7.44-7.65(2H, m), 8.32(1H,
d). IRνmax(neat) : 3126, 3047, 2934, 2846, 2800, 2
210, 1559, 1542, 1507,1437, 1349, 1308, 1267, 122
8, 1188, 1107 cm-1. [実施例50] 4−(2−ピペリジノ)エチルチオ−
8−(プリン−6−イル)チオ−5,6,7,8−テト
ラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点205〜209℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.20-3.30(20H, m), 5.64(1H, br),
7.06(1H, d), 8.03(1H,s), 8.31(1H, d), 8.66(1H,
s). IRνmax(KBr) : 3414, 3247, 3181, 3088, 3042, 29
34, 2846, 2790, 1561,1438, 1322, 1240, 1191, 1107
cm-1. [実施例51] 4−(2−ピペリジノ)エチルチオ−
8−(5−メチル−1,3,4−チアジアゾル−2−イ
ル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 黄色油状物.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.30-3.22(20H, m), 2.74(3H, s),
5.23(1H, br), 6.97(1H, d), 8.28(1H, d). IRνmax(neat) : 3446, 2932, 2851, 2801, 2754, 1
557, 1435, 1375, 1308,1261, 1188, 1158, 1104, 1038
cm-1. [実施例52] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−(4−ベンジル)ピペリジノ)エチル
チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点201〜203℃).1 H-NMR(CDCl3+CD3OD) :δ 1.13-3.46(21H, m), 4.75(1
H, br), 7.03-7.65(10H,m), 8.29(1H, d). IRνmax(KBr) : 3395, 3060, 3023, 2927, 2846, 28
00, 1560, 1497, 1438,1349, 1266, 1237, 1191, 1107
cm -1. [実施例53] 4−(2−(4−ベンジル)ピペリジ
ノ)エチルチオ−8−(プリン−6−イル)チオ−5,
6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点183〜187℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.12-3.28(21H, m), 5.67(1H, b
r), 7.01-7.33(6H, m), 7.99(1H, brs), 8.32(1H, d),
8.59(1H, brs). IRνmax(KBr) : 3414, 3079, 3033, 2921, 2846, 27
90, 1562, 1442, 1337,1321, 1237, 1125 cm-1. [実施例54] 4−(2−(4−ベンジル)ピペリジ
ノ)エチルチオ−8−(5−メチル−1,3,4−チア
ジアゾル−2−イル)チオ−5,6,7,8−テトラヒ
ドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色油状物.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.12-3.21(21H, m), 2.73(3H, s),
5.23(1H, brt), 6.95(1H, d), 7.00-7.31(5H, m), 8.27
(1H, d). IRνmax(neat) : 3026, 2927, 2846, 2805, 2224, 1
558, 1455, 1374, 1339,1188, 1039 cm-1. [実施例55] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(3−モルホリノ)プロピルチオ−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点114〜120℃).1 H-NMR(CDCl3 +CD3OD) :δ 1.67-3.98(20H, m), 4.78(1
H, br), 7.03-7.61(5H,m), 8.29(1H, d). IRνmax(KBr) : 3399, 3237, 2949, 2856, 1656, 15
72, 1497, 1442, 1349,1265, 1115 cm-1. [実施例56] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−チオモルホリノ)エチルチオ−5,
6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.80-3.23(18H, m), 4.77(1H, br
t), 7.04(1H, d), 7.10-7.81(4H, m), 8.33(1H, d). IRνmax(KBr) : 3421, 3058, 2929, 2856, 2811, 15
61, 1508, 1499, 1467,1438, 1406, 1344, 1267, 1179,
1119, 1006 cm-1. [実施例57] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−(2H−1,4−ベンゾチアジン−3
(4H)−オン−4−イル)エチルチオ−5,6,7,
8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色結晶(融点174〜175℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.86-2.77(7H, m), 3.39(2H, dd),
3.41(2H, s), 4.25(2H,dd), 4.78(1H, br), 6.92-7.63
(9H, m), 8.37(1H, d). IRνmax(KBr) : 3414, 3060, 2949, 2856, 2790, 16
76, 1655, 1560, 1508,1458, 1440, 1395, 1268, 1230,
1184, 1143 cm-1. [実施例58] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−(3−エトキシカルボニル)ピペリジ
ノエチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロ
ヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.26(3H, t), 1.40-3.25(19H, m),
4.14(2H, q), 4.79(1H,brt), 7.01-7.21(3H, m), 7.37-
7.63(2H, m), 8.31(1H, d). IRνmax(KBr) : 3135, 3060, 2943, 2856, 2800, 17
30, 1618, 1563, 1497,1439, 1358, 1265, 1181, 1107,
1033 cm-1. [実施例59] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−(3−ヒドロキシカルボニル)ピペリ
ジノエチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシク
ロヘキサ[b]ピリジン 薄褐色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.58-3.29(19H, brm), 4.78(1H, b
t), 6.98-7.22(3H, m),7.49-7.63(2H, m), 8.33(1H,
d). IRνmax(KBr) : 3405, 3247, 2949, 2856, 2809, 15
61, 1414, 1349, 1274,1200, 1097 cm-1. [実施例60] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−ピロリジノエチルチオ)−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン無色
アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.48-2.74(14H, m), 2.82(2H, d),
3.17(2H, d), 4.74(1H,brs), 7.07(1H, d), 7.05-7.27
(2H, m), 7.38-7.68(2H, m), 8.31(1H, d). IRνmax(KBr) : 3395, 3135, 3049, 2957, 2874, 27
96, 1561, 1438, 1406,1350, 1267, 1227, 1191 cm-1. [実施例61] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−チアゾリジン−3−イルエチルチオ)
−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピ
リジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.80-2.17(2H, m), 2.22-2.48(2H,
m), 2.56-3.25(12H, m), 4.11(2H, s), 4.78(1H, br
t), 7.01-7.22(3H, m), 7.42-7.60(2H, m), 8.33(1H,
d). IRνmax(KBr) : 3386, 3135, 3057, 2943, 2868, 15
66, 1544, 1508, 1499,1467, 1438, 1406, 1348, 1309,
1267, 1226, 1188 cm-1. [実施例62] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−(3−エトキシカルボニル)ピペリジ
ノエチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロ
ヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.26(3H, t), 1.40-2.24(19H, m),
4.14(2H, q), 4.76(1H,brt), 7.03-7.27(3H, m), 7.44-
7.63(2H, m), 8.34(1H, d). IRνmax(KBr) : 3135, 3051, 2944, 2800, 1727, 15
66, 1497, 1438, 1311,1265, 1183, 1046 cm-1.
【0056】実施例2の方法に従い、以下の化合物を合
成した。 [実施例63] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
9−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−
イル)チオ−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシク
ロヘプタ[b]ピリジン 黄色結晶(融点83〜85℃).1 H-NMR (CDCl3) :δ 1.68-2.29(6H, m), 2.53(4H, t),
2.69-3.17(6H, m), 3.74(4H, t), 5.80-6.12(1H,br),
7.00(1H, d), 8.19(1H, s), 8.25(1H, d), 8.79(1H,
s). IRνmax(KBr) : 3181, 3107, 2923, 2852, 2809, 15
61, 1450, 1403, 1259,1116, 1002, 936, 840, 787 cm
-1. [実施例64] 4−(2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ)−8−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリ
ミジン−4−イル)チオ−5,6,7,8−テトラヒド
ロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.80-2.14(2H, m), 2.20-2.44(2H,
m), 2.52-2.88(2H, m),3.41(3H, s), 3.49-3.98(6H,
m), 4.20(2H, brm), 5.76(1H, br), 6.65(1H, d), 7.92
(1H, s), 8.37(1H, d), 8.66(1H, s). IRνmax(neat) : 3088, 2921, 2865, 1558, 1455, 1
384, 1302, 1247, 1109,1061, 933, 837 cm-1. [実施例65] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
8−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−
イル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキ
サ[b]ピリジン 淡黄色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.91-2.40(6H, m), 2.56(4H, t),
2.77-2.83(2H, m), 3.06-3.25(2H, m), 3.77(4H, t),
5.70-5.85(1H, br), 7.05(1H, d), 7.82(1H, s), 8.43
(1H, d), 8.62(1H, s). IRνmax(KBr) : 3082, 2933, 2856, 2812, 1561, 14
47, 1402, 1268, 1116,935, 840, 730 cm-1. [実施例66] 4−(3−メトキシ)プロポキシ−8
−(1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イ
ル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 黄色結晶(融点177〜179℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 2.60-3.08(8H, m), 3.36(3H, s),
3.55(2H, t), 4.13(2H,t), 5.70(1H, br), 6.68(1H,d),
7.72(1H, s), 8.43(1H, d), 8.56(1H, s). IRνmax(KBr) : 3414, 3181, 3079, 2935, 2880, 15
79, 1561, 1459, 1405,1315, 1295, 1254, 1217, 1191,
1115, 1059 cm -1. [実施例67] 4−(2−モルホリノエチルチオ)−
8−(4(3H)−キナゾリノン−2−イル)チオ−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン 無色結晶(融点145〜146℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.51-2.41(6H, m), 2.54(4H, t),
2.67-2.81(2H, m), 3.08-3.25(2H, m), 3.75(4H, t),
4.81-4.95(1H, m), 7.08(1H, d), 7.38-7.80(3H, m),
8.24(1H, d), 8.40(1H, d). IRνmax(KBr) : 3449, 2949, 2850, 1687, 1560, 14
67, 1260, 1160, 1117,762, 614 cm-1. [実施例68] 4−(2−ピペリジノ)エチルチオ−
8−(ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)
チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点185〜187℃).1 H-NMR(CDCl3 +CD3OD) :δ 1.22-3.50(20H, m), 5.78(1
H, br), 7.19(1H, d), 7.99(1H, s), 8.33(1H, d), 8.6
8(1H, s). IRνmax(KBr) : 3375, 2945, 1637, 1560, 1448, 14
05, 1269, 1142 cm-1. [実施例69] 4−(2−(4−ベンジル)ピペリジ
ノ)エチルチオ−8−(ピラゾロ[3,4−d]ピリミ
ジン−4−イル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロ
シクロヘキサ[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点160〜162℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.12-3.38(21H, m), 5.74(1H, br),
6.90-7.35(6H, m), 7.86(1H, s), 8.36(1H, d), 8.63
(1H, s). IRνmax(KBr) : 3423, 3172, 3086, 2925, 2805, 27
54, 1560, 1447, 1401,1328, 1267, 1217, 1140, 1107
cm-1. [実施例70] 4−(3−モルホリノ)プロピルチオ
−8−(ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イ
ル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点109〜112℃).1 H-NMR(CDCl3 +CD3OD) :δ 1.71-3.94(20H, m), 5.78(1
H, br), 7.00(1H, d), 7.99(1H, s), 8.30(1H, d), 8.6
9(1H, s). IRνmax(KBr) : 3423, 3181, 3105, 2938, 2856, 28
09, 1561, 1449, 1401,1330, 1257, 1216, 1139, 1117
cm-1. [実施例71] 4−(2−チオモルホリノ)エチルチ
オ−8−(ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イ
ル)チオ−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ
[b]ピリジン 薄黄色結晶(融点144〜148℃).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.70-3.42(18H, m), 5.78(1H, br),
6.93(1H, d), 8.00(1H,s), 8.29(1H, d), 8.70(1H,
s). IRνmax(KBr) : 3420, 3200, 3107, 3060, 2933, 28
09, 2772, 1560, 1458,1439, 1400, 1270 cm-1. [実施例72] 8−(1H−ピラゾロ[3,4−d]
ピリミジン−4−イル)チオ−4−(2−ピロリジノエ
チルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキ
サ[b]ピリジン 黄色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.74-2.82(14H, m), 2.87(2H, dd),
3.21(2H, dd), 5.86(1H, brs), 7.06(1H, d), 7.79(1
H, s), 8.38(1H, d), 8.56(1H, s). IRνmax(KBr) : 3405, 3181, 3088, 2940, 2865, 28
00, 1560, 1442, 1405,1330, 1265, 1191, 1144 cm-1.
【0057】実施例5の方法に従い、以下の化合物を合
成した。 [実施例73] 9−(1−エトキシカルボニル−5−
ニトロベンズイミダゾル−2−イル)チオ−4−メトキ
シ−5H−6,7,8,9−テトラヒドロシクロヘプタ
[b]ピリジン 無色結晶(融点188〜190℃).1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.09-3.42(11H, m), 3.86(3H, s),
4.65(2H, brq), 5.66(1H, r), 6.70(1H, d), 7.62(1H,
d), 7.89-8.75(3H, m). IRνmax(KBr) : 3448, 3096, 2925, 2851, 1755, 15
78, 1523, 1435, 1376,1328, 1277, 1240, 1200, 1137,
1082, 1054, 1011 cm-1. [実施例74] 8−(1−メチルベンズイミダゾル−
2−イル)チオ−4−(2−モルホリノエチルチオ)−
5,6,7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリ
ジン 無色アモルファス(粘性).1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.90-2.80(12H, m), 3.00-3.17(2H,
m), 3.67-3.79(4H, m),5.38(1H, br), 6.95(1H, d),
7.24(2H, br), 7.55-7.76(2H, brm), 8.27(1H, d). IRνmax(neat) : 3421, 3060, 3023, 2938, 2854, 2
811, 1562, 1444, 1417,1359, 1280, 1237, 1116, 104
3, 1005 cm-1.
【0058】実施例6の方法に従い、以下の化合物を合
成した。 [実施例75] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−モルホリノ)エトキシ−5,6,7,
8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 無色アモルファス.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.65-2.08(2H, br), 2.08-2.41(2
H, br), 2.41-2.95(2H, br), 2.55(4H, t), 2.79(2H,
d), 3.70(4H, t), 4.11(2H, d), 4.62-4.88(1H, br),
6.63(1H, d), 7.09-7.20(2H, m), 7.48-7.59(2H, m),
8.32(1H, d). IRνmax(KBr) : 3367, 3135, 3051, 2940, 2856, 28
00, 1580, 1439, 1293,1115, 742 cm-1.
【0059】実施例7の方法に従い、以下の化合物を合
成した。 [実施例76] 8−(ベンズイミダゾル−2−イル)
チオ−4−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エト
キシ)エチルチオ)−5,6,7,8−テトラヒドロシ
クロヘキサ[b]ピリジン 無色油状物.1 H-NMR(CDCl3) :δ 1.60-2.94(6H, m), 3.21(2H, t),
3.37(3H, s), 3.45-3.88(10H, m), 4.75(1H, brt), 7.0
9-7.28(3H, m), 7.40-7.65(2H, brm), 8.31(1H, d). IRνmax(neat) : 3135, 3051, 2930, 2878, 1566, 1
497, 1442, 1405, 1351,1267, 1196, 1104 cm-1. [実施例77] 4−(2−(2−(2−メトキシエト
キシ)エトキシ)エチルチオ)−8−(5−メチル−
1,3,4−チアジアゾル−2−イル)チオ−5,6,
7,8−テトラヒドロシクロヘキサ[b]ピリジン 黄色油状物.1 H-NMR(CDCl3 ) :δ 1.70-2.90(6H, m), 2.73(3H, s),
3.19(2H, t), 3.37(3H,s), 3.48-3.95(10H, m),5.25(1
H, brs), 7.00(1H, d), 8.29(1H, d). IRνmax(neat) : 3406, 2921, 2874,1637, 1563, 14
47, 1403, 1293, 1247,1196, 1103, 1041 cm-1.
【0060】[製剤例1] 実施例9の化合物 150g アビセル(商標名、旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40g メタノール 40g 本発明化合物、アビセル、コーンスターチ及びステアリ
ン酸マグネシウムを混合研磨後、糖衣R10mmのキネで
打錠する。得られた錠剤をヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、ポリエチレングリコール−6000、ヒマシ
油及びメタノールからなるフィルムコーティング剤で被
覆を行い、本発明化合物150mgを含有するフィルム
コーティング錠を1000錠製造する。 [製剤例2] 実施例9の化合物 150g クエン酸 1.0g ラクトース 33.5g リン酸二カルシウム 70.0g プルロニックF−68 30.0g ラウリル硫酸ナトリウム 15.0g ポリビニルピロリドン 15.0g ポリエチレングリコール(カルボワックス1500) 4.5g ポリエチレングリコール(カルボワックス6000) 45.0g コーンスターチ 30.0g 乾燥ラウリル硫酸ナトリウム 3.0g 乾燥ステアリン酸マグネシウム 3.0g エタノール 適量 本発明化合物、クエン酸、ラクトース、リン酸二カルシ
ウム、プルロニックF−68及びラウリン硫酸ナトリウ
ムを混合する。上記混合物をNo.60スクリーンでふ
るい、ポリビニルピロリドン、カルボワックス1500
及び6000を含むアルコール性溶液で湿気粒状化す
る。必要に応じてアルコールを添加して粉末をペースト
状塊にする。コーンスターチを添加し、均一な粒子が形
成されるまで混合を続ける。No.10スクリーンを通
過させ、トレイに入れ100℃のオーブンで12〜14
時間乾燥する。乾燥粒子をNo.16スクリーンでふる
い、乾燥ラウリル硫酸ナトリウム及び乾燥ステアリン酸
マグネシウムを加え混合し、打錠機で所望の形状に圧縮
する。上記の芯部をワニスで処理し、タルクを散布し湿
気の吸収を防止する。芯部の周囲に下塗り層を被覆す
る。内服用のために十分な回数のワニス被覆を行う。錠
剤を完全に丸くかつ滑らかにするためにさらに下塗層お
よび平滑被覆が適用される。所望の色合が得られるまで
着色被覆を行う。乾燥後、被覆錠剤を磨いて均一な光沢
の錠剤とし、本発明の化合物を150mgを含有する錠
剤を1000錠製造する。 [ 実施例3] 実施例34の化合物 50g アモキシシリン 50g ラクトース 55g 結晶セルロース 20g コーンスターチ 20g 3%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液 100ml ステアリン酸マグネシウム 2g 本発明化合物、アモキシシリン、ラクトース、結晶セル
ロース及びコーンスターチを混合し、No.60スクリ
ーンでふるい練合機に入れ、3%ヒドロキシプロピルセ
ルロース水溶液を注加して練合した。No.16スクリ
ーンで篩化し造粒を行い、50℃にて送風乾燥した。乾
燥後、整粒を行い、乾燥ステアリン酸マグネシウムを加
え混合し、打錠機にて錠剤にした後、必要に応じて糖衣
もしくはフィルムコーティングして、本発明の化合物5
0mg及びアモキシシリン50mgを含有する糖衣錠又
はフィルムコーティング錠を1000錠製造する。 [製剤例4] 実施例9の化合物 50g アモキシシリン 50g ラクトース 200g コーンスターチ 97g ステアリン酸マグネシウム 3g本発明化合物、
アモキシシリン、ラクトース、コーンスターチおよびス
テアリン酸マグネシウムを細かく粉末状にし、均一にな
るよう十分混合した後、これをゼラチンカプセルに20
0mgづつ充填し、本発明の化合物50mg及びアモキ
シシリン50mgを含有するカプセル剤を1000カプセ
ル製造する。
【0061】[製剤例5] 実施例9の化合物 50g クラリスロマイシン 50g ラクトース 150g 結晶セルロース 50g コーンスターチ 54g カルボキシメチルセルロース・Ca 40g ステアリン酸マグネシウム 6g 本発明化合物、クラリスロマイシン、ラクトース、結晶
セルロース、コーンスターチ及びカルボキシメチルセル
ロース・Caを混合し、No.60スクリーンでふるい
練合機に入れ練合した。No.16スクリーンで篩化し
造粒を行い、50℃にて送風乾燥した。乾燥後、整粒を
行い、乾燥ステアリン酸マグネシウムを加え混合し、打
錠機にて錠剤にした後、必要に応じて糖衣もしくはフィ
ルムコーティングして、本発明の化合物50mg及びク
ラリスロマイシン50mgを含有する糖衣錠又はフィル
ムコーティング錠を1000錠製造する。 [製剤例6] 実施例34の化合物 80g アモキシシリン 20g ラクトース 55g 結晶セルロース 20g コーンスターチ 20g 3%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液 100ml ステアリン酸マグネシウム 2g 本発明化合物、アモキシシリン、ラクトース、結晶セル
ロース及びコーンスターチを混合し、No.60スクリ
ーンでふるい練合機に入れ、3%ヒドロキシプロピルセ
ルロース水溶液を注加して練合した。No.16スクリ
ーンで篩化し造粒を行い、50℃にて送風乾燥した。乾
燥後、整粒を行い、乾燥ステアリン酸マグネシウムを加
え混合し、打錠機にて錠剤にした後、必要に応じて糖衣
もしくはフィルムコーティングして、本発明の化合物8
0mg及びアモキシシリン20mgを含有する糖衣錠又
はフィルムコーティング錠を1000錠製造する。 [製剤例7] 実施例9の化合物 75g アモキシシリン 25g ラクトース 200g コーンスターチ 97g ステアリン酸マグネシウム 3g 本発明化合物、アモキシシリン、ラクトース、コーンス
ターチおよびステアリン酸マグネシウムを細かく粉末状
にし、均一になるよう十分混合した後、これをゼラチン
カプセルに200mgづつ充填し、本発明の化合物3
7.5mg及びアモキシシリン12.5mgを含有する
カプセル剤を2000カプセル製造する。
【0062】
【発明の効果】本発明のシクロアルカノピリジン誘導体
は、ヘリコバクター・ピロリに対する選択的な抗菌作用
を有し、消化性潰瘍剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/505 A61K 31/505 31/52 31/52 31/535 ADZ 31/535 ADZ C07D 401/14 211 C07D 401/14 211 413/14 221 413/14 221 417/12 221 417/12 221 471/04 106 471/04 106Z 487/04 143 487/04 143 495/04 103 495/04 103 (72)発明者 長谷川 健司 埼玉県大宮市天沼町2丁目293−3 トー アエイヨー株式会社東京研究所内 (72)発明者 安斎 則夫 埼玉県大宮市天沼町2丁目293−3 トー アエイヨー株式会社東京研究所内 (72)発明者 成田 仙一 東京都文京区小石川3丁目27−6−504

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、水酸基、置換されていてもよ
    い低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、アミノ基、
    モノもしくはジ置換アミノ基または環状アミノ基を示
    し、R2 は水素原子または低級アルキル基を示し、R3
    は窒素原子を2個以上含む単環または縮合環の芳香族複
    素環基を示し、mは1、2または3の整数を示し、nは
    2または3の整数を示し、Xは硫黄原子または酸素原子
    を示す。) により表されるシクロアルカノピリジン誘導
    体およびその薬理学上許容される塩。
  2. 【請求項2】アルミニウム塩、ビスマス塩または亜鉛塩
    の中から選ばれる金属塩と請求項1に記載の化合物とか
    らなる複合体形成物。
  3. 【請求項3】 R1 がアミノ基、モノもしくはジ置換ア
    ミノ基または環状アミノ基である請求項1または2に記
    載の化合物または複合体形成物。
  4. 【請求項4】 R1 が置換されていてもよい低級アルコ
    キシ基である請求項1または2に記載の化合物または複
    合体形成物。
  5. 【請求項5】 Xが硫黄原子である請求項1、2または
    3に記載の化合物または複合体形成物。
  6. 【請求項6】 一般式(II) 【化2】 (式中、R1 は水素原子、水酸基、置換されていてもよ
    い低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、アミノ基、
    モノもしくはジ置換アミノ基または環状アミノ基を示
    し、R2 は水素原子または低級アルキル基を示し、mは
    1、2または3の整数を示し、nは2または3の整数を
    示し、Xは硫黄原子または酸素原子を示し、Yはハロゲ
    ン原子、低級アルキルスルホニルオキシ基またはアリー
    ルスルホニルオキシ基を示す。)により表される化合物
    と、一般式(III) 【化3】R3 −SH (III) (式中、R3 は窒素原子を2個以上含む単環または縮合
    環の芳香族複素環基を示す。)により表される化合物を
    反応させることを特徴とする請求項1に記載の化合物ま
    たは複合体形成物の製造法。
  7. 【請求項7】 一般式(I−1) 【化4】 (式中、R2 は水素原子または低級アルキル基を示し、
    3 は窒素原子を2個以上含む単環または縮合環の芳香
    族複素環基を示し、mは1、2または3の整数を示し、
    nは2または3の整数を示し、Xは硫黄原子または酸素
    原子を示す。)により表される化合物と、一般式(IV) 【化5】R4 −B (IV) (式中、R4 はアミノ基、アミノ基に変換可能な窒素置
    換基、モノもしくはジ置換アミノ基または環状アミノ基
    を示し、Bは水素原子またはアルカリ金属を示す。)に
    より表される化合物を反応させることを特徴とする請求
    項3に記載の化合物または複合体形成物の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物
    または複合体形成物の少なくとも1種を、ヘリコバクタ
    ー・ピロリに対して抗菌活性を有する抗菌剤の中から選
    ばれる薬剤の1〜3種と併用することを特徴とする消化
    性潰瘍剤。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物
    または複合体形成物の少なくとも1種を有効成分として
    含む消化性潰瘍剤。
  10. 【請求項10】 ヘリコバクター・ピロリに対して抗菌
    活性を有する抗菌剤の中から選ばれる薬剤の1〜3種を
    含有する請求項9の消化性潰瘍剤。
JP9049639A 1996-02-21 1997-02-19 シクロアルカノピリジン誘導体、その製造法及びそれを含有する消化性潰瘍剤 Pending JPH1087656A (ja)

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JP8-212168 1996-07-24
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006528689A (ja) * 2003-05-06 2006-12-21 ムルイェ、ニルマル エリスロマイシン誘導体の徐放製剤

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JP2006528689A (ja) * 2003-05-06 2006-12-21 ムルイェ、ニルマル エリスロマイシン誘導体の徐放製剤
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