JPH1087586A - 鏡像異性的に純粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための新規な効率的で高度にエナンチオ選択的な方法 - Google Patents

鏡像異性的に純粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための新規な効率的で高度にエナンチオ選択的な方法

Info

Publication number
JPH1087586A
JPH1087586A JP9122796A JP12279697A JPH1087586A JP H1087586 A JPH1087586 A JP H1087586A JP 9122796 A JP9122796 A JP 9122796A JP 12279697 A JP12279697 A JP 12279697A JP H1087586 A JPH1087586 A JP H1087586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
general formula
formula
carbon atoms
branched alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9122796A
Other languages
English (en)
Inventor
Joachim Dr Mittendorf
ヨアヒム・ミツテンドルフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Original Assignee
Bayer AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG filed Critical Bayer AG
Publication of JPH1087586A publication Critical patent/JPH1087586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C227/00Preparation of compounds containing amino and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C227/30Preparation of optical isomers
    • C07C227/32Preparation of optical isomers by stereospecific synthesis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C271/00Derivatives of carbamic acids, i.e. compounds containing any of the groups, the nitrogen atom not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C271/06Esters of carbamic acids
    • C07C271/08Esters of carbamic acids having oxygen atoms of carbamate groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C271/24Esters of carbamic acids having oxygen atoms of carbamate groups bound to acyclic carbon atoms with the nitrogen atom of at least one of the carbamate groups bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/74Esters of carboxylic acids having an esterified carboxyl group bound to a carbon atom of a ring other than a six-membered aromatic ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/06Systems containing only non-condensed rings with a five-membered ring
    • C07C2601/08Systems containing only non-condensed rings with a five-membered ring the ring being saturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 鏡像異性的に純粋なシクロペンタン−β−ア
ミノ酸の調製のための新規な効率的で高度にエナンチオ
選択的な方法の提供。 【解決手段】 メソ−ジカルボン酸無水物を、アリルア
ルコールを用い、不活性溶媒中、鏡像異性体として純粋
な形で存在するキラルアミン塩基の存在下の不斉アルコ
ーリシスによって純粋な塩段階をへて、鏡像異性的に純
粋なジカルボン酸モノエステルに転化し、これらのジカ
ルボン酸モノエステルが、アジ化物との反応によって、
クルチウス転位により、対応する酸アジドに転化し、対
応する転位イソシアン酸エステルに転化し、イソシアン
酸エステルを、アリルアルコールと反応させて、最後
に、ウレタンおよびエステル官能基を開裂することによ
って一般式(I) 具体的には,例えば

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鏡像異性的に純粋
なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための効率的
で高度にエナンチオ選択的な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロペンタン−β−アミノ酸は、欧州
特許出願公開第571 800号、特開昭53-21 7747号および
J. Antibiot. (1991), 44 (5), 546-9より既知である。
国際公開WO95/19337は、鏡像異性体として純粋なシク
ロペンタン−および−ペンテン−β−アミノ酸の調製の
ための高度にエナンチオ選択的な方法を記述している。
これらは、対応するメソ−ジカルボン酸無水物から出発
して、6合成段階において、鏡像異性体過剰量≧98%
で理論量の28〜40%の全収率において得られる。
【0003】
【発明の構成】本発明は、一般式(I)
【0004】
【化12】
【0005】[式中、AおよびDは、同一かまたは異な
り、そして水素、ハロゲンもしくはヒドロキシルを表す
か、あるいは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシル、
フェニル、ベンジルオキシもしくはカルボキシルによる
か、または各場合、炭素原子6個までをもつ直鎖または
分枝アルコキシ、アシルもしくはアルコキシカルボニル
によるか、または式−NR78 (式中、R7およびR8は、同一かまたは異なり、そして
水素、フェニルまたは炭素原子6個までをもつ直鎖また
は分枝アルキルを示す)の基によって、同一かまたは異
なる様式で1回または2回置換されてもよい、炭素原子
8個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表すか、ある
いは、AおよびDは、一緒になって、式
【0006】
【化13】
【0007】(式中、R1およびR2は、同一かまたは異
なり、そして水素、ハロゲン、または炭素原子8個まで
をもつ直鎖または分枝アルキル、アルコキシもしくはヒ
ドロキシアシルを示す)の基を表す]の鏡像異性的に純
粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための効率
的で高度にエナンチオ選択性の方法に関するが、この方
法は、一般式(II)
【0008】
【化14】
【0009】[式中、AおよびDは、前記意味をもつ]
のメソ−ジカルボン酸無水物を、最初に、一般式(II
I)
【0010】
【化15】
【0011】[式中、R3、R4およびR5は、同一かま
たは異なり、そして水素を表すか、または、炭素原子5
個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表すか、また
は、場合により、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメト
キシ、ニトロもしくはトリフルオロメチルによるか、ま
たは各場合、炭素原子6個までをもつ直鎖または分枝ア
ルキルもしくはアルコキシによって、同一かまたは異な
る様式で3回まで置換されてもよいフェニルを表すか、
あるいは、R3は、S,Nおよび/またはOからなるシ
リーズからのヘテロ原子3個までをもつ5〜7員の芳香
族複素環式基を表す]のアリルアルコールを用い、そし
て、不活性溶媒中、鏡像異性的に純粋な形で存在するキ
ラルアミン塩基の等モル量の存在下での不斉アルコーリ
シスによって、中間体一般式(IV)
【0012】
【化16】
【0013】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
前記意味をもち、そしてEは、キラルアミン塩基を表
す]の鏡像異性的に純粋な塩段階をへて、一般式(IV
a)
【0014】
【化17】
【0015】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
前記意味をもつ]の鏡像異性的に純粋な化合物に転化
し、さらなる段階では、不活性溶媒中、塩基の存在下
で、一般式(IVa)の化合物を、一般式(V) (R6O)2−P(O)−N3 (V) [式中、R6は、フェニルを表すか、または炭素原子6
個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表す]のアジ化
物との反応によるか、あるいは一般式(IVa)の化合
物のカルボキシル基の活性化に続くアルカリ金属アジ化
物もしくはトリアルキルシリルアジドとの反応によっ
て、クルチウス転位により、中間体として対応する酸ア
ジドに転化し、そして続いて、一般式(VI)
【0016】
【化18】
【0017】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
前記意味をもつ]の対応する転位イソシアン酸エステル
に転化し、そして次に、イソシアン酸エステルを、一般
式(III)の化合物と反応して、一般式(VII)
【0018】
【化19】
【0019】[式中、R3、R4、R5、AおよびDは、
前記意味をもつ]の化合物を生成し、そして最後に、ウ
レタンおよびエステル官能基を、不活性溶媒中、Pd触
媒および/またはホスフィンおよび求核性補助剤の存在
下で開裂する、ことを特徴とする方法である。
【0020】本発明による方法は、次の式により例示的
な様式で具体的に説明できる:
【0021】
【化20】
【0022】本発明の文脈中、複素環式基は、一般に、
S,Nおよび/またはOからなるシリーズからのヘテロ
原子3個までを含有できる芳香族5〜7員、好ましくは
5〜6員の複素環式基を表す。挙げることができる例
は、ピリジル、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリ
ル、オキサゾリルもしくはイミダゾリルである。ピリジ
ルおよびチエニルが好適である。
【0023】驚くべきことに、一般式(I)のキラル化
合物は、本発明による方法を実施することによって、非
常に高い鏡像異性的純度と同時に非常に高い収率をもつ
優れた様式で得られる。
【0024】前記先行技術とは反対に、本発明による方
法は、クルチウス転位をへる対応するメソ−ジカルボン
酸無水物から出発して、総収率理論量の≧45%および
鏡像異性体過剰量≧99%をもつ6から3段階に短縮さ
れた合成系において、鏡像異性的に純粋なシクロペンタ
ン−β−アミノ酸の合成のための高度にエナンチオ選択
的な経路を可能にする。
【0025】本発明による方法のその他の利点は、ジカ
ルボン酸モノエステル(式IVa)の合成の容積収率
が、WO95/19337の方法に比較してかなり高いことであ
る。さらにまた、一般式(IV)の化合物の中間体単離
が省略される。一般式(IVa)の化合物は、鏡像異性
体過剰量80〜>97%でのみ得られるけれども、次の
段階(クルチウス転位)では、鏡像異性体過剰量>99
%までの濃度が、一般式(VI)の化合物の結晶化の間
に生じる。
【0026】先行技術とは反対に、本発明による方法
は、また、ホフマン転位および保護基の導入と切除が、
効率的なクルチウス転位によって置き換えられるという
事実によって区別される。
【0027】さらにまた、一般式(VII)の化合物の
ウレタンおよびエステル官能基の切除が、1段階で起
き;その生成物が、反応混合液から結晶化し、そして先
行技術とは反対に、濾過によって簡単に単離できる。
【0028】本発明による方法のその他の利点は、WO
95/19337の式(V)の化合物とは反対に、一般式(VI
I)の化合物が結晶であり、そして一般に、反応混合液
から結晶化されることである。このことは、取り扱いを
容易にし、そして結晶化によって、鏡像異性体純度の向
上を達成させることができる。
【0029】一般式(II)のジカルボン酸無水物の反
応のための可能な溶媒は、反応条件下で変化しない全て
の不活性溶媒である。これらは、好ましくは、エーテル
類、例えばジエチルエーテル、ジオキサン、ジイソプロ
ピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テト
ラヒドロフランもしくはグリコールジメチルエーテル、
または炭化水素類、例えばトルエン、ベンゼン、キシレ
ン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは石油留分、また
は塩素化炭化水素類、例えばクロロホルムもしくは塩化
メチレン、またはアミド類、例えばジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドもしくはヘキサメチルリン酸
トリアミド、または氷酢酸、ジメチルスルホキシド、ア
セトニトリルまたはピリジンを包含する。ジイソプロピ
ルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン、tert
−ブチルメチルエーテルおよびトルエンが、個々の段階
にとって好適である。
【0030】反応温度は、比較的広い範囲内で変えるこ
とができる。一般に、反応は、−60℃〜+40℃で、
好ましくは−20℃〜+25℃で実施される。
【0031】反応は、常圧下で実施できるが、また昇圧
または減圧下でも実施できる(例えば0.5〜80ba
r)。反応は、一般に、常圧下で実施される。
【0032】アルコーリシスのための、そしてクルチウ
ス転位による反応のための適切なアルコール類(式II
I)は、例えばアリルもしくはシンナミルアルコールの
ような第1級アリルアルコール類である。トランス−シ
ンナミルアルコールが、特に好適である。
【0033】本発明による方法のための適切なキラルア
ミン塩基類は、好ましくはアルカロイド類およびシンコ
ナアルカロイド類である。例えば、(+),(−)−キ
ニン、(+),(−)−ヒドロキニン、(+),(−)
−シンコニジン、(+),(−)−エピキニジン、
(+),(−)−エピシンコニジン、(+),(−)−
シンコニン、(+),(−)−エピシンコニン、
(+),(−)−エピキニン、(+),(−)−ヒドロ
キニジン、(+),(−)−4−クロロベンゾエート−
エピキニンもしくは(+),(−)−4−クロロベンゾ
エート−エピシンコニンのようなシンコナアルカロイド
類。(+),(−)−キニンおよび(+),(−)−キ
ニジンが、特に好適である。
【0034】キラルアミン塩基は、一般式(II)のジ
カルボン酸無水物1モル当たり当量で使用される。
【0035】遊離キラルアミン塩基の回収のための適切
な酸類は、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸もしくは硫
酸のような鉱酸類である。
【0036】酸は、一般に、一般式(IV)の化合物1
モル当たり1モル〜10モル量、好ましくは1.5モル
〜4モル量で使用される。
【0037】回収は、一般に、常圧下、温度範囲0℃〜
+50℃、好ましくは20℃〜30℃で実施される。
【0038】クルチウス転位は、一般に、前記不活性溶
媒の1種類の中で実施される。好適な溶媒は、環状炭化
水素類、例えばベンゼン、トルエンもしくはキシレン、
またはエーテル類、例えばジオキサンもしくはテトラヒ
ドロフランである。トルエンが好適である。
【0039】クルチウス転位のための適切なアミン類
は、有機アミン類、例えばN−エチルモルホリン、N−
メチルモルホリン、ピリジン、トリエチルアミンもしく
はN−メチルピペリジンである。トリエチルアミンが好
適である。
【0040】塩基は、一般に、一般式(IVa)の化合
物1モル当たり1モル〜3モル量、好ましくは1モル〜
1.5モル量で使用される。
【0041】クルチウス転位のための式(V)の適切な
アジ化物類は、リン酸エステル−アジド類、例えばリン
酸ジフェニルエステル−アジドもしくはリン酸ジエチル
エステル−アジドである。リン酸ジフェニルエステル−
アジドが好適である。
【0042】また、最初に、アミン、塩化チオニル、五
塩化リンもしくはオキシ塩化リンの存在下で、C1−C4
−アルキルクロロギ酸エステルのような活性化剤を用い
て、カルボン酸を対応する活性化誘導体に転化し、次い
で、アジ化ナトリウムのようなアルカリ金属アジ化物、
またはアジ化トリメチルシリルのようなアジ化トリアル
キルシリルとの反応によってカルボン酸アジドを調製す
ることも可能である。クルチウス転位は、一般に、温度
範囲0℃〜+130℃、好ましくは60℃〜110℃で
実施される。
【0043】クルチウス転位は、一般に、常圧下で実施
される。しかしながら、また減圧または昇圧下で、その
方法を実施することも可能である(例えば範囲0.5〜
5bar)。
【0044】一般式(IVa)の化合物のカルボキシル
基の活性化は、通常、クロロギ酸エチル/トリエチルア
ミンを用い、そして一般に、温度範囲−30℃〜+25
℃で実施される。
【0045】そのようにして得られた酸アジドは、続い
て、溶液を前記不活性溶媒の1種類中で、温度60℃〜
120℃に加熱することによって、一般式(VI)の対
応するイソシアン酸エステルに転化される。
【0046】式(VI)のイソシアン酸エステルは、単
離できるか、またはそれらの調製後、一般式(III)
のアルコールと反応される。
【0047】一般式(VII)の化合物のウレタンおよ
びエステル官能基は、一般に、前記不活性溶媒の1種類
中で開裂される。好適な溶媒は、炭化水素類、例えばト
ルエン、ベンゼンもしくはキシレン、エーテル類、例え
ばテトラヒドロフランもしくはジエチルエーテル、エス
テル類、例えば酢酸エチル、アルコール類、例えばエタ
ノール、メタノールもしくはイソプロパノール、アセト
ニトリルまたはジメチルホルムアミドである。アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルもしくはエ
タノールが特に好適である。
【0048】開裂は、一般に、温度範囲0℃〜+100
℃、好ましくは20℃〜80℃で実施される。
【0049】開裂は、一般に、常圧下で実施される。し
かしながら、また減圧下または昇圧下で、その方法を実
施することも可能である(例えば0.5〜5bar)。
【0050】開裂のための適切な求核性補助剤は、例え
ば、カルボン酸類およびそれらのアルカリ金属塩類(例
えばギ酸、酢酸、2−エチルヘキサン酸および2−エチ
ルヘキサン酸ナトリウム)、有機アミン類、例えばモル
ホリン、トリエチルアミン、ピロリジン、ジメチルトリ
メチルシリルアミン、トリエチルシリルモルホリンおよ
びn−ブチルアミン、ジメドン、ジエチルマロン酸ナト
リウム、水素化トリブチルスズ、N,N−ジメチルバル
ビツール酸またはギ酸アンモニウムである。モルホリン
が好適である。
【0051】補助剤は、一般に、一般式(VII)の化
合物1モル当たり1モル〜20モル量、好ましくは1.
1モル〜3モル量で使用される。
【0052】本発明による方法の文脈中適切なPd触媒
類は、例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラ
ジウム(0)(Pd(PPh34、パラジウムジベンジ
リデンアセトン(Pd2(dba)3)、Pd2(db
a)3xCHCl3、Pd(dba)2、PdCl2、Pd
(OAc)2、PdCl2(PhCN)2、PdCl2(C
3CN)2もしくはPdCl2(PPh32である。酢
酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)が好適であ
る。
【0053】触媒は、一般に、一般式(VII)の化合
物1モル当たり0.0001モル〜0.2モル量、好ま
しくは0.001モル〜0.05モル量で使用される。
【0054】適切なホスフィンは、一般に、C1−C4
トリアルキル−およびトリアリールホスフィン類、例え
ばトリフェニルホスフィン、トリイソプロピルホスフィ
ンもしくはトリ−o−トリルホスフィンである。トリフ
ェニルホスフィンが好適である。
【0055】一般式(II)の化合物は、それ自体既知
であるか、または公知の方法によって調製できる。
【0056】一般式(III)、(IIIa)および
(V)のアルコールは、既知である。一般式(VII)
の化合物は、新規であり、上記のように調製できる。
【0057】好ましくは、本発明の方法によって調製さ
れる化合物は、一般式(I)[式中、AおよびDは、同
一かまたは異なり、そして水素もしくはフッ素を表す
か、または、炭素原子6個までをもつ直鎖または分枝ア
ルキルを表すか、あるいは、AおよびDは、一緒になっ
て、式
【0058】
【化21】
【0059】(式中、R1およびR2は、同一かまたは異
なり、そして水素、フッ素、臭素、または炭素原子6個
までをもつ直鎖または分枝アルキル、ベンジルまたはフ
ェニルを示す)の基を表す]の鏡像異性的に純粋な化合
物である。
【0060】特に好ましくは、本発明の方法によって調
製される化合物は、一般式(I)[式中、AおよびD
は、同一かまたは異なり、そして水素を表すか、また
は、炭素原子4個までをもつ直鎖または分枝アルキルを
表すか、あるいは、AおよびDは、一緒になって、式
【0061】
【化22】
【0062】(式中、R1およびR2は、同一かまたは異
なり、そして水素、または炭素原子4個までをもつ直鎖
または分枝アルキルを示す)の基を表す]の鏡像異性的
に純粋な化合物である。
【0063】本発明による方法は、効率的で、優れた、
高度にエナンチオ選択的な様式で、そして同時に高い収
率をもって、抗真菌活性および抗細菌活性をもつ価値あ
る薬物である一般式(I)の鏡像異性的に純粋なシクロ
ペンタン−β−アミノ酸を得ることができる。
【0064】
【実施例】調製実施例 (実施例1) (1R,2S)−4−メチレンシクロペンタン−1,2
−ジカルボン酸1−(E)−シンナミル
【0065】
【化23】
【0066】4−メチレン−1,2−シクロペンタン−
ジカルボン酸無水物(90.0g,591mmol)
を、N2雰囲気下で、トルエン(2400ml)中に溶
解する。キニン(191.7g,591mmol)、次
いでトランス−シンナミルアルコール(119.2g,
888mmol)を、−15℃で添加する。反応混合液
を、−15℃で少なくとも4時間撹拌する。それを室温
まで暖め、そして1NHCl(3x900ml)および
水(2x900ml)で洗浄する。次いで、生成物を、
2%濃度K2CO3水溶液(1x4.5 l,2x1.5
l)で有機相から抽出する。合体した水相を、酢酸エ
チル(2x1 l)で洗浄し、トルエン(600ml)
の層で覆い、そして激しく撹拌しながら10%塩酸でp
H2に調整する。その相を分離後、生成物を、トルエン
(2x600ml)で2回以上抽出する。合体したトル
エン相を、水(2x400ml)で洗浄し、そして50
℃/約20mbarで真空濃縮する。
【0067】収量:159.1g、理論量の94% 鏡像異性体過剰量e.e.≧85%(HPLC,Chi
racel,OD−H,溶出液:n−ヘプタン/イソプ
ロパノール)。
【0068】次に、トルエン(180ml)を、その生
成物に添加し、そして形成された懸濁液を、約1時間撹
拌し、濾過し、そして濾液を真空蒸発するならば、鏡像
異性体過剰量e.e.≧98%(HPLC,Chira
cel OD−H,溶出液:n−ヘプタン/イソプロパ
ノール)の(1R,2S)−4−メチレンシクロペンタ
ン−1,2−ジカルボン酸1−(E)−シンナミル(1
44.6g、理論量の85%)を得る。
【0069】C17184(286.3) 理論値: C 71.31% H 6.34% 測定値: C 71.27% H 6.42% (実施例1a) (1S,2R)−4−メチレンシクロペンタン−1,2
−ジカルボン酸1−(E)−シンナミル
【0070】
【化24】
【0071】キニジン(179.4g,553mmo
l)の懸濁液を、N2雰囲気下で−15℃まで冷却し、
そして4−メチレン−シクロペンタン−1,2−ジカル
ボン酸無水物(84.0g,553mmol)およびト
ランス−シンナミルアルコール(111.2g,829
mmol)を添加する。その反応混合液を、−15℃で
少なくとも4時間撹拌する。精製を、実施例1からの化
合物の調製と同様にして実施する。
【0072】収量:147.3g、理論量の93% 鏡像異性体過剰量e.e.≧93%(HPLC,Chi
racel,OD−H,溶出液:n−ヘプタン/イソプ
ロパノール)。
【0073】C17184(286.3) 理論値: C 71.31% H 6.34% 測定値: C 71.23% H 6.32% (実施例2) (1R,2S)−2−N−((E)−シンナミルオキシ
カルボニル)アミノ−4−メチレン−1−シクロペンタ
ン−カルボン酸(E)−シンナミル
【0074】
【化25】
【0075】トリエチルアミン(3.5g,34.7m
mol)およびリン酸ジフェニルエステル−アジド
(9.6g,34.9mmol)を、窒素雰囲気下で、
トルエン(70ml)中実施例1からの化合物(10.
0g,34.9mmol、e.e.≧85%)の溶液
に、連続して滴下する。
【0076】反応混合液を、もはや窒素が逃げなくなる
まで、約30分間90℃に加熱する。次いで、トランス
−シンナミルアルコール(5.6g,41.9mmo
l)を、90℃で滴下し、そして混合液を、窒素下還流
下で一夜加熱する。その反応混合液を、撹拌しながら室
温まで冷却し、そして氷浴によりさらに約3℃以下に冷
却し、沈殿した生成物を吸引濾取し、冷トルエン総量5
0mlで洗浄し、そして生成物を、50℃で真空乾燥す
る。
【0077】収量:10.3g、理論量の70%、白色
結晶 鏡像異性体過剰量e.e.≧99%(HPLC,Chi
racel,OD−H,溶出液:n−ヘプタン/イソプ
ロパノール+トリフルオロ酢酸)。
【0078】融点:136℃ C2627NO4(417.51) 理論値: C 74.80% H 6.52% N 3.36% 測定値: C 74.88% H 6.44% N 3.51% 上記反応を、その他は同様の条件下で、鏡像異性体過剰
量e.e.≧98%の実施例1からの化合物を用いて実
施すれば、生成物を、鏡像異性体過剰量e.e.≧99
%をもつ収量11.7g(理論量の80%)において得
る。
【0079】(実施例2a) (1S,2R)−2−N−((E)−シンナミルオキシ
カルボニル)アミノ−4−メチレン−1−シクロペンタ
ン−カルボン酸(E)−シンナミル
【0080】
【化26】
【0081】調製は、実施例1からの化合物(30.0
g,104.8mmol)より出発して、実施例2から
の化合物の調製と同様にして達成される。
【0082】収量:34.6g、理論量の79.1%、 鏡像異性体過剰量e.e.≧99%(HPLC,Chi
racel OD−H,溶出液:n−ヘプタン/イソプ
ロパノール+トリフルオロ酢酸)。
【0083】融点:137℃ C2627NO4(417.51) 理論値: C 74.80% H 6.52% N 3.36% 測定値: C 74.99% H 6.63% N 3.34% (実施例3) (1R,2S)−2−N−((E)−シンナミルオキシ
カルボニル)アミノ−4−メチレン−1−シクロペンタ
ン−カルボン酸アリル
【0084】
【化27】
【0085】調製は、(1R,2S)−4−メチレン−
シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸1−アリル(ド
イツ特許出願公開第44 007 49号;7.3g,34.9
mmol,e.e.≧96%)より出発して、実施例2
に記載の調製と同様にして実施される。
【0086】収量:7.9g、理論量の66%、白色結
晶 C2023NO4(341.38) 理論値: C 70.36% H 6.79% N 4.10% 測定値: C 70.25% H 6.97% N 4.08% (実施例4) (−)−(1R,2S)−2−アミノ−4−メチレン−
シクロペンタン−1−カルボン酸
【0087】
【化28】
【0088】トリフェニルホスフィン(5.38g,2
0.5mmol)、モルホリン(75.1g,862m
mol)および酢酸パラジウム(II)(0.97g,
4.3mmol)を、N2雰囲気下で、酢酸エチル(1
500ml)中実施例2からの化合物(180.0g,
431mmol)の溶液に、連続して添加する。反応混
合液を、還流下で2時間加熱し、次いで、約60℃に冷
却する。沈殿した生成物を吸引濾取し、酢酸エチルで洗
浄し、そして真空乾燥する。粗生成物を、85%エタノ
ール水溶液から2回再結する。
【0089】収量:42.6g、理論量の70%、白色
結晶 融点:222℃ [α]20 D=−31.6(c=1,H2O) C711NO2(141.2) 理論値: C 59.56% H 7.85% N 9.92% 測定値: C 59.46% H 7.85% N 9.88% 実施例4からの化合物の調製は、実施例3からの化合物
より出発して、同様にして、そしてほとんど同じ収率で
達成される。
【0090】(実施例4a) (+)−(1S,2R)−2−アミノ−4−メチレン−
シクロペンタン−1−カルボン酸
【0091】
【化29】
【0092】調製は、実施例2aからの化合物(60.
3g,144.4mmol)より出発して、実施例4か
らの化合物の調製と同様にして達成される。
【0093】収量:12.4g、理論量の67.6% 融点:233℃(分解) [α]20 D=+32.2(c=1.02,H2O) 理論値: C 59.56% H 7.85% N 9.92% 測定値: C 59.09% H 7.74% N 9.87% (実施例5) (1R,2S)−シクロペンタン−1,2−ジカルボン
酸1−(E)−シンナミル
【0094】
【化30】
【0095】シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸無
水物(22.0g,157.1mmol)およびトラン
ス−シンナミルアルコール(31.6g,235.7m
mol)を、N2雰囲気下、−15℃で、トルエン(6
34ml)中キニン(50.9g,157.1mmo
l)の懸濁液に、連続して添加する。反応混合液を、−
15℃で少なくとも4時間撹拌する。それを、室温まで
加温し、そして1NHCl(2x240ml)および水
(240ml)で洗浄する。次いで、生成物を、2.2
%K2CO3水溶液(1x1210ml,1x400m
l)で有機相から抽出する。合体した水相を、酢酸エチ
ル(2x260ml)で洗浄し、トルエン(260m
l)の層で覆い、そして激しく撹拌しながら10%塩酸
でpH2に調整する。その相を分離後、生成物を、トル
エン(260ml)でもう1回抽出する。合体したトル
エン相を、水(2x130ml)で洗浄し、そして50
℃で真空濃縮する。収量:40.2g(理論量の93
%) 鏡像異性体過剰量e.e.≧86%(HPLC) C16184(274.3) 理論値: C 70.06% H 6.61% 測定値: C 69.66% H 6.42% (実施例6) (1R,2S)−2−N−((E)−シンナミルオキシ
カルボニル)アミノ−シクロペンタン−1−カルボン酸
(E)−シンナミル
【0096】
【化31】
【0097】トリエチルアミン(14.3g,142m
mol)およびリン酸ジフェニルエステル−アジド(3
9.4g,143mmol)を、N2雰囲気下で、トル
エン(286ml)中実施例5からの化合物(39.3
g,143mmol)の溶液に、連続して添加する。
【0098】反応混合液を、30分間90℃に加熱し、
次いで、トランス−シンナミルアルコール(23.0
g,172mmol)を、この温度で滴下し、そして混
合液を、還流下で一夜加熱する。それを、撹拌しながら
30℃まで冷却し、そして沈殿した粗生成物(14.2
g)を吸引濾取し、そして冷トルエン(60ml)で洗
浄する。その母液を、5%クエン酸水溶液(410m
l)、水(410ml)、飽和NaHCO3溶液(41
0ml)および飽和NaCl溶液(410ml)で、連
続して洗浄する。有機相を真空濃縮した後、さらなる粗
生成物(30.0g)を得る。次いで、粗生成物を、イ
ソプロパノールから再結する。
【0099】収量:33.3g(理論量の57.3
%)、白色結晶 鏡像異性体過剰量e.e.≧99%(HPLC,Chi
racel OD−H) 融点:84〜85℃ C2527NO4(405.5) 理論値: C 74.05% H 6.71% N 3.45% 測定値: C 74.12% H 6.58% N 3.53% (実施例7) (−)−(1R,2S)−2−アミノ−シクロペンタン
−1−カルボン酸
【0100】
【化32】
【0101】モルホリン(19.3g,221mmo
l)および酢酸パラジウム(II)(0.062g,
0.28mmol)を、N2雰囲気下で、エタノール
(127ml)中実施例6からの化合物(44.8g,
110.5mmol)およびトリフェニルホスフィン
(1.37g,5.2mmol)の溶液に添加する。反
応混合液を、還流下で2時間加熱し、3−メルカプト−
1,2,4−トリアゾール(1.12g,11.1mm
ol)を添加し、そして混合液を、還流下でさらに1.
5時間加熱し、次いで、0〜5℃に冷却する。沈殿した
粗生成物を吸引濾取し、エタノールで洗浄し、そして真
空乾燥する。粗生成物を、メルカプト−1,2,4−ト
リアゾール5mol%の存在下、85%エタノール水溶
液から再結する。 収量:9.4g(理論量の66%)、白色結晶 融点:218℃(分解) [α]20 D=9.9(c=1.0,H2O) C611NO2(129.2) 理論値: C 55.80% H 8.59% N 10.84% 測定値: C 55.53% H 8.24% N 10.83% 本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
【0102】1. 一般式(I)
【0103】
【化33】
【0104】[式中、AおよびDは、同一かまたは異な
り、そして水素、ハロゲンもしくはヒドロキシルを表す
か、あるいは、場合により、ハロゲン、ヒドロキシル、
フェニル、ベンジルオキシもしくはカルボキシルによる
か、または各場合、炭素原子6個までをもつ直鎖または
分枝アルコキシ、アシルもしくはアルコキシカルボニル
によるか、または式−NR78 (式中、R7およびR8は、同一かまたは異なり、そして
水素、フェニルまたは炭素原子6個までをもつ直鎖また
は分枝アルキルを示す)の基によって、同一かまたは異
なる様式で1回または2回置換されてもよい、炭素原子
8個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表すか、ある
いは、AおよびDは、一緒になって、式
【0105】
【化34】
【0106】(式中、R1およびR2は、同一かまたは異
なり、そして水素、ハロゲン、または炭素原子8個まで
をもつ直鎖または分枝アルキル、アルコキシもしくはヒ
ドロキシアシルを示す)の基を表す]の鏡像異性的に純
粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための方法
であって、一般式(II)
【0107】
【化35】
【0108】[式中、AおよびDは、前記意味をもつ]
のメソ−ジカルボン酸無水物を、最初に、一般式(II
I)
【0109】
【化36】
【0110】[式中、R3、R4およびR5は、同一かま
たは異なり、そして水素を表すか、または、炭素原子5
個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表すか、また
は、場合により、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメト
キシ、ニトロもしくはトリフルオロメチルによるか、ま
たは各場合、炭素原子6個までをもつ直鎖または分枝ア
ルキルもしくはアルコキシによって、同一かまたは異な
る様式で3回まで置換されてもよいフェニルを表すか、
あるいは、R3は、S,Nおよび/またはOからなるシ
リーズからのヘテロ原子3個までをもつ5〜7員の芳香
族複素環式基を表す]のアリルアルコールを用い、そし
て、不活性溶媒中、鏡像異性的に純粋な形で存在するキ
ラルアミン塩基の等モル量の存在下での不斉アルコーリ
シスによって、中間体一般式(IV)
【0111】
【化37】
【0112】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
前記意味をもち、そしてEは、キラルアミン塩基を表
す]の鏡像異性的に純粋な塩段階をへて、一般式(IV
a)
【0113】
【化38】
【0114】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
前記意味をもつ]の鏡像異性的に純粋な化合物に転化
し、さらなる段階では、不活性溶媒中、塩基の存在下
で、一般式(IVa)の化合物を、一般式(V) (R6O)2−P(O)−N3 (V) [式中、R6は、フェニルを表すか、または炭素原子6
個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表す]のアジ化
物との反応によるか、あるいは一般式(IVa)の化合
物のカルボキシル基の活性化に続くアルカリ金属アジ化
物もしくはトリアルキルシリルアジドとの反応によっ
て、クルチウス転位により、中間体として対応する酸ア
ジドに転化し、そして続いて、一般式(VI)
【0115】
【化39】
【0116】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
前記意味をもつ]の対応する転位イソシアン酸エステル
に転化し、そして次に、イソシアン酸エステルを、一般
式(III)の化合物と反応されて、一般式(VII)
【0117】
【化40】
【0118】[式中、R3、R4、R5、AおよびDは、
前記意味をもつ]の化合物を生成し、そして最後に、ウ
レタンおよびエステル官能基を、不活性溶媒中、Pd触
媒および/またはホスフィンおよび求核性補助剤の存在
下で開裂する、ことを特徴とする方法。
【0119】2. 一般式(I)のジカルボン酸無水物
の反応が、温度範囲−60℃〜+40℃、好ましくは−
20℃〜+25℃で実施されることを特徴とする、第1
項記載の方法。
【0120】3. 一般式(I)のジカルボン酸無水物
の反応が、圧力範囲0.5〜80bar、好ましくは常
圧下で実施されることを特徴とする、第1項記載の方
法。
【0121】4. クルチウス転位が、温度範囲0〜+
130℃、好ましくは6〜110℃で実施されることを
特徴とする、第1項記載の方法。
【0122】5. クルチウス転位が、圧力範囲0.5
〜5bar、好ましくは常圧下で実施されることを特徴
とする、第1項記載の方法。
【0123】6. クルチウス転位において、塩基が、
一般式(Va)の化合物1モル当たり1〜3モル量、好
ましくは1〜1.5モル量で使用されることを特徴とす
る、第1項記載の方法。
【0124】7. ウレタンおよびエステル官能基が、
温度範囲0℃〜+100℃、好ましくは20℃〜80℃
で開裂されることを特徴とする、第1項記載の方法。
【0125】8. ウレタンおよびエステル官能基が、
圧力範囲0.5〜5bar、好ましくは常圧下で開裂さ
れることを特徴とする、第1項記載の方法。
【0126】9. 一般式(IV)
【0127】
【化41】
【0128】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
第1項に定められた意味をもち、そしてEは、キラルア
ミン塩基を表す]の鏡像異性的に純粋な化合物。
【0129】10.一般式(IVa)
【0130】
【化42】
【0131】[式中、A,D,R3、R4およびR5は、
第1項に定められた意味をもつ]の鏡像異性的に純粋な
化合物。
【0132】11.一般式(VII)
【0133】
【化43】
【0134】[式中、R3、R4、R5、AおよびDは、
第1項に定められた意味をもつ]の鏡像異性的に純粋な
化合物。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中、 AおよびDは、同一かまたは異なり、そして水素、ハロ
    ゲンもしくはヒドロキシルを表すか、あるいは、場合に
    より、ハロゲン、ヒドロキシル、フェニル、ベンジルオ
    キシもしくはカルボキシルによるか、または各場合、炭
    素原子6個までをもつ直鎖または分枝アルコキシ、アシ
    ルもしくはアルコキシカルボニルによるか、または式−
    NR78 (式中、R7およびR8は、同一かまたは異なり、そして
    水素、フェニルまたは炭素原子6個までをもつ直鎖また
    は分枝アルキルを示す)の基によって、同一かまたは異
    なる様式で1回または2回置換されてもよい、炭素原子
    8個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表すか、ある
    いは、 AおよびDは、一緒になって、式 【化2】 (式中、R1およびR2は、同一かまたは異なり、そして
    水素、ハロゲン、または炭素原子8個までをもつ直鎖ま
    たは分枝アルキル、アルコキシもしくはヒドロキシアシ
    ルを示す)の基を表す]の鏡像異性的に純粋なシクロペ
    ンタン−β−アミノ酸の調製のための方法であって、 一般式(II) 【化3】 [式中、AおよびDは、前記意味をもつ]のメソ−ジカ
    ルボン酸無水物を、最初に、一般式(III) 【化4】 [式中、R3、R4およびR5は、同一かまたは異なり、
    そして水素を表すか、または、炭素原子5個までをもつ
    直鎖または分枝アルキルを表すか、または、場合によ
    り、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメトキシ、ニトロ
    もしくはトリフルオロメチルによるか、または各場合、
    炭素原子6個までをもつ直鎖または分枝アルキルもしく
    はアルコキシによって、同一かまたは異なる様式で3回
    まで置換されてもよいフェニルを表すか、あるいは、R
    3は、S,Nおよび/またはOからなるシリーズからの
    ヘテロ原子3個までをもつ5〜7員の芳香族複素環式基
    を表す]のアリルアルコールを用い、そして、不活性溶
    媒中、鏡像異性的に純粋な形で存在するキラルアミン塩
    基の等モル量の存在下での不斉アルコーリシスによっ
    て、中間体一般式(IV) 【化5】 [式中、A,D,R3、R4およびR5は、前記意味をも
    ち、そしてEは、キラルアミン塩基を表す]の鏡像異性
    的に純粋な塩段階をへて、一般式(IVa) 【化6】 [式中、A,D,R3、R4およびR5は、前記意味をも
    つ]の鏡像異性的に純粋な化合物に転化し、 さらなる段階では、不活性溶媒中、塩基の存在下で、一
    般式(IVa)の化合物を、一般式(V) (R6O)2−P(O)−N3 (V) [式中、R6は、フェニルを表すか、または炭素原子6
    個までをもつ直鎖または分枝アルキルを表す]のアジ化
    物との反応によるか、あるいは一般式(IVa)の化合
    物のカルボキシル基の活性化に続くアルカリ金属アジ化
    物もしくはトリアルキルシリルアジドとの反応によっ
    て、クルチウス転位により、中間体として対応する酸ア
    ジドに転化し、そして続いて、一般式(VI) 【化7】 [式中、A,D,R3、R4およびR5は、前記意味をも
    つ]の対応する転位イソシアン酸エステルに転化し、 そして次に、イソシアン酸エステルを、一般式(II
    I)の化合物と反応して、一般式(VII) 【化8】 [式中、R3、R4、R5、AおよびDは、前記意味をも
    つ]の化合物を生成し、 そして最後に、ウレタンおよびエステル官能基を、不活
    性溶媒中、Pd触媒および/またはホスフィンおよび求
    核性補助剤の存在下で開裂する、ことを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 一般式(IV) 【化9】 [式中、A,D,R3、R4およびR5は、請求項1に定
    められた意味をもち、そしてEは、キラルアミン塩基を
    表す]の鏡像異性的に純粋な化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(IVa) 【化10】 [式中、A,D,R3、R4およびR5は、請求項1に定
    められた意味をもつ]の鏡像異性的に純粋な化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(VII) 【化11】 [式中、R3、R4、R5、AおよびDは、請求項1に定
    められた意味をもつ]の鏡像異性的に純粋な化合物。
JP9122796A 1996-05-03 1997-04-28 鏡像異性的に純粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための新規な効率的で高度にエナンチオ選択的な方法 Pending JPH1087586A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19617772.3 1996-05-03
DE19617772A DE19617772A1 (de) 1996-05-03 1996-05-03 Neues effizientes und hochenantioselektives Verfahren zur Herstellung von enantiomerenreinen Cyclopentan-beta-aminosäuren

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1087586A true JPH1087586A (ja) 1998-04-07

Family

ID=7793231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9122796A Pending JPH1087586A (ja) 1996-05-03 1997-04-28 鏡像異性的に純粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための新規な効率的で高度にエナンチオ選択的な方法

Country Status (25)

Country Link
US (1) US5877343A (ja)
EP (1) EP0805145B1 (ja)
JP (1) JPH1087586A (ja)
KR (1) KR970074749A (ja)
CN (1) CN1168883A (ja)
AR (2) AR006944A1 (ja)
AT (1) ATE207876T1 (ja)
AU (1) AU1915697A (ja)
BR (1) BR9701983A (ja)
CA (1) CA2204055A1 (ja)
CZ (1) CZ135397A3 (ja)
DE (2) DE19617772A1 (ja)
DK (1) DK0805145T3 (ja)
ES (1) ES2166930T3 (ja)
HR (1) HRP970214A2 (ja)
HU (1) HU9700831D0 (ja)
ID (1) ID16859A (ja)
IL (1) IL120747A0 (ja)
NO (1) NO971983L (ja)
PL (1) PL319775A1 (ja)
PT (1) PT805145E (ja)
SI (1) SI0805145T1 (ja)
SK (1) SK55497A3 (ja)
SV (1) SV1997000031A (ja)
ZA (1) ZA973796B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100799789B1 (ko) * 2000-07-31 2008-01-31 브랜데이스 유니버시티 키랄 2- 및 3-치환된 카르복실산의 속도론적 분할
KR20040030905A (ko) * 2001-07-31 2004-04-09 브랜데이스 유니버시티 키랄 2- 및 3-치환된 카르복실산의 속도론적 분할
US7531662B2 (en) * 2003-06-11 2009-05-12 Brandeis University Cinchona-alkaloid-based catalysts, and asymmetric alcoholysis of cyclic anhydrides using them

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3560565A (en) * 1969-06-03 1971-02-02 American Home Prod 1-amino-n-sulfonylcyclopentane-carboxamides
GB8716278D0 (en) * 1987-07-10 1987-08-19 Fujisawa Pharmaceutical Co Antimicrobial agent
AU673824B2 (en) * 1992-05-29 1996-11-28 Bayer Aktiengesellschaft Cyclopentane- and -pentene-beta-amino acids
DE4400749A1 (de) * 1994-01-13 1995-07-20 Bayer Ag Neues hochenantioselektives Verfahren zur Herstellung von enantiomerenreinen Cyclopentan- und -penten-beta-Aminosäuren

Also Published As

Publication number Publication date
EP0805145B1 (de) 2001-10-31
EP0805145A1 (de) 1997-11-05
CN1168883A (zh) 1997-12-31
SV1997000031A (es) 1997-10-23
KR970074749A (ko) 1997-12-10
DK0805145T3 (da) 2002-03-04
AU1915697A (en) 1997-11-06
MX9702768A (es) 1997-11-29
IL120747A0 (en) 1997-09-30
PL319775A1 (en) 1997-11-10
NO971983D0 (no) 1997-04-29
US5877343A (en) 1999-03-02
HRP970214A2 (en) 1998-04-30
BR9701983A (pt) 1998-09-15
HU9700831D0 (en) 1997-06-30
ES2166930T3 (es) 2002-05-01
AR006944A1 (es) 1999-09-29
NO971983L (no) 1997-11-04
ID16859A (id) 1997-11-20
CA2204055A1 (en) 1997-11-03
DE59705135D1 (de) 2001-12-06
PT805145E (pt) 2002-03-28
CZ135397A3 (cs) 1998-05-13
AR013071A2 (es) 2000-12-13
ATE207876T1 (de) 2001-11-15
SK55497A3 (en) 1997-11-05
DE19617772A1 (de) 1997-11-13
ZA973796B (en) 1997-12-01
SI0805145T1 (en) 2002-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08119968A (ja) 縮合ピリジン化合物類の製造方法
KR100882765B1 (ko) 3-아실아미노벤조푸란-2-카르복실산 유도체의 제법
JP2002544207A (ja) 2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン中間体の塩及びその製法
US5962724A (en) High enantio-selective process for producing pure enantiomeric cyclopentane and cyclopentene-(β)-amino acids
US4978773A (en) Process for the preparation of 2,6-dichlorodiphenylaminoacetic acid derivatives
JPH1087586A (ja) 鏡像異性的に純粋なシクロペンタン−β−アミノ酸の調製のための新規な効率的で高度にエナンチオ選択的な方法
US6548665B2 (en) Asymmetric synthesis of a key intermediate for making benazepril and analogues thereof
JP4852528B2 (ja) オキシカルバゼピンの製造方法
JP3563643B2 (ja) イミダゾリン化合物、その中間体、およびそれらの製造方法、並びにアゼピン化合物およびその塩の製造方法
US5650514A (en) 3-substituted quinoline-5-carboxylic acid derivatives and processes for their preparation
WO2004087640A1 (en) Process for the manufacture of n-alkoxalyl-alaninates
CN112272665A (zh) 制备立他司特的方法
US7375245B2 (en) N-(4-oxo-butanoic acid) -L-amino acid-ester derivatives and methods of preparation thereof
KR100900177B1 (ko) 트리테르펜 유도체의 제조 방법
JP4238978B2 (ja) ベンゾアゼピン化合物及びその製造法
US4835302A (en) Method for producing indan derivatives
US5382668A (en) Processes for the preparation of 5,6-di-hydropyrrolo[2,3-d]pyrimidines
JP5230609B2 (ja) Ace阻害薬の合成における新規な医薬中間体及びその使用
HU223138B1 (hu) Új eljárás racém alkil-4,6,7,8,9,9a-hexahidro-2H, 3H-pirido-[1,2-a] pirazin-1-on-7-karbonsavészterek előállítására
US5151544A (en) Intermediates in the preparation of chiral spirofluorenehydantoins
JPH0446175A (ja) 5―ヒドロキシ―3,4―メチレンジオキシ安息香酸誘導体の製造法
US4461728A (en) Preparation of 4-phenyl-1,3-benzodiazepins
JP3013760B2 (ja) 4−ヒドロキシ−2−ピロリドンの製法
JP6169721B2 (ja) パピローマウイルスの治療で用いることができるヒドラジンの合成方法
MXPA97002768A (en) New effective and high selectivity procedureanantiomerica for the production of ciclopentano-beta- aminoacidos enantiomericamente pu

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070619

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070831

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070905

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080304

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080328