JPH1087356A - 石炭灰球状化方法及びこれを利用する石炭灰球状化装置 - Google Patents

石炭灰球状化方法及びこれを利用する石炭灰球状化装置

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JPH1087356A
JPH1087356A JP26237296A JP26237296A JPH1087356A JP H1087356 A JPH1087356 A JP H1087356A JP 26237296 A JP26237296 A JP 26237296A JP 26237296 A JP26237296 A JP 26237296A JP H1087356 A JPH1087356 A JP H1087356A
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ash
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭灰の流動性を高めると共に粉末度の均一
化を図る。 【解決手段】 角張ったほぼ多面体である不定形粒子
や、球形粒子が互いに溶着された溶着粒子を含む石炭灰
4を揉み合い押し合いさせることにより該石炭灰の粒子
同士を擦り合わせて、不定形粒子を角取りして球状化す
ると共に溶着粒子を破壊して球状化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭灰の粒子を球状化
する方法及びこれを利用する装置に関する。更に詳述す
ると、本発明は、石炭灰の不定形粒子や溶着粒子を球状
化する方法及びこれを利用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー源の多様化から石炭の
利用が拡大され、そのガス化や高濃度石炭・水混合燃料
(CWM)等の技術の開発が推進されている。しかし、
その広い普及までにはまだ若干の時間を要するので、従
来からの石炭の生焚き、即ち塊炭を粉砕した微粉炭を直
接燃焼させる方式が石炭利用法の主流となっている。そ
して、石炭の使用量は、平成2年度には電気事業で約3
千万トン、一般産業で約1千万トン、合計約4千万トン
であり、平成5年度には電気事業で約3.2千万トン、
一般産業で約1.2千万トン、合計約4.4千万トンに
達している。
【0003】この石炭中には灰分と呼ばれる鉱物質を中
心とした燃えない成分が数〜十数wt%含まれており、
燃焼させた後に石炭灰として残される。石炭灰の量は、
平成5年度には電気事業で約4.4百万トン、一般産業
で約2百万トン、合計約6.4百万トンとなっている。
このように膨大に発生する石炭灰は以前は大部分が産業
廃棄物として埋立処理されていたが、石炭灰の発生量の
増大への対処の必要性や環境保全が求められる社会情勢
により有効利用化を促進したため、平成5年度には有効
利用率が60%強となっている。
【0004】石炭灰の有効利用は、セメント・土木・建
築・その他の分野で行われているが、特にセメント分野
の占める割合が多く全有効利用量の70%を超えてい
る。セメント分野での利用率が高い理由は、石炭灰がセ
メントの一原料である粘土に近い性状を持っているので
粘土代替品として利用できると共に、石炭灰の球形粒子
がセメント混和材としてフライアッシュセメントの副材
料に利用でき、さらにコンクリート混合材として利用で
きるからである。
【0005】ここで、石炭灰を粘土代替品として利用さ
れる場合は商品価値がないため廃棄物として取り扱われ
処理費を要するのに対し、セメント混和材として利用さ
れる場合にはセメント会社等との商取引の対象品として
取り扱われるため、安価であっても処理費を必要としな
い利点を有している。そこで、石炭灰の有効利用をより
促進するためにも、セメント混和材あるいはそれ以外の
資材としての利用可能性を広げることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、石炭灰
をセメント混和材として利用するには、JIS規格(J
IS A 6201)を満たさなければならない。この
JIS規格は、微粉炭燃焼ボイラの煙道ガスから集塵器
で採取した灰、即ちフライアッシュを対象として、化学
成分と共に物理的性質として比重・粉末度(比表面積)
・単位水量比・圧縮強度比を定めている。したがって、
採取したフライアッシュをJIS規格に定められた方法
によって試験して、上述した各項目の規定値を満たせば
JIS規格品のセメント混和材となる。
【0007】ところが、ボイラ等の燃焼設備から回収さ
れた石炭灰は、燃焼の仕方によっては不定形粒子や溶着
粒子を含んでしまい、粉末度の要求を満たせなくなった
り、あるいは粉末度の要求を満たしても流動性が悪く、
混和材として利用したときにセメントや石膏等の練り合
わせの作業性を低下させてしまう虞れがある。即ち、図
10に示すように、フライアッシュの比表面積そのもの
はJIS規格の規定値を超えるものであっても、例えば
ボイラの運転状態の時間変化によりフライアッシュの比
表面積の大きさが変動することがある。この変動が大き
いと、粉末度においてはJIS規格を満たしていてもフ
ライアッシュを混合して製造するフライアッシュセメン
トの品質が不均一となってしまう。この場合、JIS規
格を満たしているフライアッシュでも商取引き上の困難
さが生じるため、品質の均一性がまた強く求められてい
る。更に、余り変動が大き過ぎると、均一性に関するJ
IS規格を満たせなくなる。JIS規格ではフライアッ
シュの比表面積の値はその見本試料の比表面積の値と4
50cm2 /g以上異ならないことを要求している。こ
のため、図10の実線に示すように、比表面積の最大値
と最小値との差L1が900cm2 /g以上であると、
そのフライアッシュの比表面積の値は見本試料の比表面
積の値と450cm2 /g以上異なることになるので、
JIS規格品とはならない。
【0008】したがって、石炭灰のうちでセメントの混
和材として利用できる流動性のあるものの割合は少な
く、石炭灰のセメント分野における利用量のうちの混和
材としての利用量は、従来、1/4以下に過ぎない。
【0009】また、フライアッシュをセメント混和以外
の用途に使う場合にも、フライアッシュは大きな粒子の
分量に対して小さい粒子の分量が遥かに少なく、更にJ
IS規格を満たさないフライアッシュには不定形粒子や
溶着粒子が含まれているので、流動性が悪い上に大きな
粒子の間に小さな粒子が十分に入り込めず隙間ができて
しまい、高密度化は困難であるばかりでなく、小さな球
形粒子が大きな粒子の回りについて転がることから生じ
るボールベアリング効果による流動性の向上も期待でき
ない。即ち、JIS規格品の混和材では、図9に示すよ
うに、ほとんどの粒子が球形であるのに対し、非JIS
規格のフライアッシュには、図7及び図4に示すように
大きくて角張った不定形の粒子16や、球形粒子が互い
に溶着された溶着粒子17が含まれている。このため、
非JIS規格のフライアッシュはJIS規格品のものよ
りも流動性が劣ってしまう。このため、セメント混和材
以外の用途についても石炭灰の球状化と粉末度の向上が
望まれる。
【0010】また、フライアッシュの大部分は、図7及
び図4に示すように球形粒子であり、そこに不定形粒子
や溶着粒子が混入していることから、高度な分球技術を
用いて所定の粒径以下の球形粒子を選別することによ
り、JIS規格を満たすだけでなく品質の向上を図るこ
とも考えられているが、粒径による選別を行うため歩留
まりが悪く残渣の処理が別問題として発生してしまう。
【0011】そこで、本発明は、石炭灰の流動性を高め
ると共に粉末度の均一化を図る石炭灰球状化方法及びこ
れを利用する装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明の石炭灰球状化方法は、石炭
灰を揉み合い押し合いさせることにより該石炭灰の粒子
同士を擦り合わせて、同石炭灰中の球状粒子を除いて角
張ったほぼ多面体である不定形粒子や球形粒子が互いに
溶着された溶着粒子を選択的に摩砕し、不定形粒子を角
取りして球状化すると共に溶着粒子を破壊して球状化す
るようにしている。
【0013】したがって、集塵器等で捕集された石炭灰
が図7及び図4に示すように球形粒子の他に多量の不定
形粒子や溶着粒子を含む石炭灰であると、各粒子の揉み
合い押し合い擦り合いにより、不定形粒子が角取りされ
て球状化されると共に溶着粒子が破壊されて球形粒子が
分離される。この時、球形粒子は各粒子が擦り合わされ
る時に接触位置から逃げてしまうので、削られることは
ほとんどない。即ち、球形粒子はそのままの形状を維持
し、不定形粒子や溶着粒子のみが選択的に摩砕されて球
状化される。しかも、不定形粒子は削られ易い所・角部
が削り取られて球状化されるため、球状化されるものの
粒径は極端に小さくなることはなく、超微粒子を発生す
る。そして、石炭灰は図8に示すような小さい球形粒子
を多量に含むものとなり、所定比表面積の大きな粒子の
間に小さな球形粒子が入り込み流動性を高めると共に高
密度化され、かつボールベアリング効果が生じることが
期待される。
【0014】また、請求項2の石炭灰球状化装置は、互
いの対向面同士の間に僅かな間隔を有する第1部材と第
2部材とを備え、角張ったほぼ多面体である不定形粒子
や、球形粒子が互いに溶着された溶着粒子を含む石炭灰
を対向面同士の間に挟んだ状態で第1部材と第2部材と
を対向面の間隔をほぼ一定として相対運動することによ
り、石炭灰を揉み合い押し合いして該石炭灰の粒子同士
を擦り合わせて、不定形粒子を角取りして球状化すると
共に溶着粒子を破壊して球状化するようにしている。
【0015】したがって、石炭灰は、互いに相対運動す
る第1部材と第2部材との対向面により揉み合い押し合
いされ擦り合わされる。これにより、図7及び図4に示
すような不定形粒子や溶着粒子を多量に含む石炭灰が、
石炭灰球状化装置を経て図8に示すような小さい球形粒
子を多量に含む石炭灰となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1に示すように、本実施形態の石炭灰球
状化装置1は、互いの対向面同士の間に僅かな間隔を有
する第1部材としての回転円盤2と第2部材としての固
定円盤3とを備え、対向面同士の間に石炭灰4を挟んだ
状態で回転円盤2と固定円盤3とを対向面の間隔をほぼ
一定として相対運動するようにしている。
【0018】回転円盤2は円板形状で、図示しないモー
タ等の駆動源により回転される。固定円盤3は回転円盤
2とほぼ等しい大きさ・形状で、回転できないように固
定されている。そして、固定円盤3の中央部には、該固
定円盤3の両側面に貫通された透孔3aが形成されてい
る。この透孔3aには漏斗5の小径部が取り付けられて
いる。また、回転円盤2と固定円盤3との対向面は、平
坦面とされている。但し、平坦な面に限らず、例えば溝
や突起等の凹凸部が形成された面であっても構わない。
このような面によれば、石炭灰4の揉み合い押し合いが
複雑に行われ、球状化がより効率的に行われる。
【0019】上述した石炭灰球状化装置1により石炭灰
4を球状化する際は、回転円盤2を回転させた状態で、
石炭灰4を漏斗5に流し込む。そして、石炭灰4は固定
円盤3の透孔3aを流通され、回転円盤2と固定円盤3
との対向面同士の間に挟まれる。さらに、石炭灰4は回
転円盤2の回転により層状になると共に遠心力で外周側
に移動される。ここで、粒子層のうち回転円盤2側と固
定円盤3側とに移動速度の差があることから、粒子同士
の接触・離隔による揉み合い押し合い擦り合わせが行わ
れて、図4に示す不定形粒子16の角が削り取られて球
状化されると共に溶着粒子17が破壊されて球形粒子が
分離される。
【0020】そして、石炭灰4が対向面の中心部から外
周部に移動する間に、粒子同士の揉み合い押し合い擦り
合わせが繰り返しなされることにより、石炭灰4は図7
及び図4に示すような不定形粒子16及び溶着粒子17
を多量に有するものから図8に示すような球形粒子を多
量に有するものとなる。また、球状化前から存在してい
た球形粒子は、粒子同士の接触・離隔により外力が加わ
ると逃げてしまうので、ほとんど粉砕されることはな
い。
【0021】そして、不定形粒子及び溶着粒子の球状化
により石炭灰4の流動性が向上されるので、この石炭灰
4をセメント等の混和材として使用する際の混ぜ合わせ
の作業を容易に行うことができるようになる。また、大
きな粒子の分量に対して小さな粒子の分量が十分多くな
るので、大きな粒子の隙間を小さな粒子が埋めることに
なり、石炭灰4の高密度化を図ることができ、かつボー
ルベアリング効果が期待できる。このため、セメント等
の流動性は高まり、固化されたものの強度を向上させる
ことができる。
【0022】さらに、図10に示すように、球状化前の
石炭灰(図中、実線で示す)と球状化後の石炭灰(図
中、破線で示す)との比表面積の分布を比べると、球状
化前の石炭灰のうち比表面積が小さい部分のみが比表面
積を増大されている。これは、不定形粒子及び溶着粒子
のみが選択的に摩砕されて球状化されるからである。こ
のため、球状化により、各石炭灰の比表面積の最大値は
同等であるにもかかわらず、最小値は大きくなってい
る。これにより、比表面積の最大値と最小値との差は、
L1からL2に減少される。したがって、石炭灰4の均
質化を図ることができ、この石炭灰4を混和材として使
用したセメント等が固化された時の強度の均一化を図る
ことができる。
【0023】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では、石炭灰球状化装置1の
漏斗5を取り付けた方の円盤を固定円盤3としている
が、これを回転円盤にして他方の漏斗5のない円盤を固
定円盤にしても構わない。また、両方の円盤をそれぞれ
回転させても構わない。さらに、回転円盤を偏心させな
がら回転させたり、回転させずに摺動させても構わな
い。
【0024】また、図2に示すように、石炭灰球状化装
置1の回転円盤2’と固定円盤3’との対向面がほぼ鉛
直になるように設置して、固定円盤3’の透孔3a’に
スクリューフィーダ6を取り付けたものとすることがで
きる。そして、スクリューフィーダ6のスクリューを回
転させることにより、石炭灰4が回転円盤2’と固定円
盤3’との間に送り込まれて球状化される。また、この
実施形態では、回転円盤2’と固定円盤3’との対向面
は、平坦面とされている。但し、平坦な面に限らず、例
えば溝や突起等の凹凸部が形成された面であっても構わ
ない。
【0025】さらに、図3に示すように、石炭灰球状化
装置1を、互いに僅かな間隔をおいて対向する第1部材
及び第2部材としての2枚の平板7,8を備えたものと
しても構わない。そして、石炭灰球状化装置1の上方か
ら石炭灰4を供給し、各平板7,8の間に挟んだ状態で
対向面の間隔をほぼ一定として相対摺動させる。この場
合、相対運動としては、一方の平板7を固定して他方の
平板8を対向面と平行な方向に摺動させることや、各平
板7,8の両方を移動させることができる。そして、こ
の相対運動により、石炭灰4の球状化を図ることができ
る。
【0026】また、各平板7,8の対向面に同一方向を
長手方向とする凹部や凸部を形成して、これらを噛み合
わせたり、図4に示すように球形粒子と不定形粒子16
と溶着粒子17とを引っ掛けたりすることにより石炭灰
4の擦り合わせを行っても構わない。これによれば、石
炭灰4の揉み合い押し合いが複雑に行われ、球状化がよ
り効率的に行われる。
【0027】さらに、図5に示すように、石炭灰球状化
装置1を、第1部材としての円筒部材9と、該円筒部材
9に隙間嵌めにより貫通される第2部材としての軸10
とを備えたものとしても構わない。この場合、円筒部材
9と軸10の一方または両方を互いに回転したり軸方向
に摺動するよう移動させる。そして、円筒部材9と軸1
0との間に石炭灰4を挟んで相対移動させることによ
り、石炭灰4の球状化を図ることができる。
【0028】なお、円筒部材9の内周面と軸10の外周
面とに軸方向または周方向に沿った凹部や凸部を形成し
たり、螺旋状の凹部や凸部を形成することもできる。こ
れによれば、石炭灰4の揉み合い押し合いが複雑に行わ
れ、球状化がより効率的に行われる。また、石炭灰4を
円筒部材9の内部で一方向に流動させるには、例えば一
方の隙間から強制的に押し込んだり、また円筒部材9及
び軸10の一端の径を他端の径より大きくしてテーパを
設ければよい。
【0029】上述した図1から図5までに示した石炭灰
球状化装置1では、漏斗5等の石炭灰4が供給される部
分と球状化された石炭灰が排出される部分とが別個に形
成されているので、石炭灰球状化装置1の上流や下流に
他の装置を配置しても石炭灰の処理を連続的に行うこと
ができる。
【0030】また、図6に示すように、石炭灰球状化装
置1を、第1部材としての軸部材11と、該軸部材11
の先端部が隙間嵌めにより収容される凹部12aを有す
る第2部材としての軸受12とを備えたものとしても構
わない。この場合、軸部材11と軸受12との一方また
は両方を互いに回転したり軸方向に摺動するよう移動さ
せる。そして、凹部12aと軸部材11との間に石炭灰
4を挟んで相対移動させることにより、石炭灰4の球状
化を行うことができる。
【0031】なお、図3と図5と図6とに示す石炭灰球
状化装置1では、各対向面を平滑としているが、例えば
溝や突起等の凹凸部が形成された形状としても構わな
い。また、所定間隔をおいて直線上に点在する突起部が
平行に複数配列された形状としても構わない。これらの
形状によれば、石炭灰4の擦り合わせが複雑に行われ、
球状化がより確実に行われる。
【0032】
【実施例】石炭火力発電所でフライアッシュを採取し
た。このフライアッシュのうちJIS規格を満足するも
の(JIS規格品14)と満足しないもの(非JIS規
格品(球状化前)13)とのふるい下累積による粒径分
布を図11に示す。さらに、各フライアッシュのふるい
下累積10%径,同50%径,同90%径を表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】非JIS規格品(球状化前)13の代表粒
径がJIS規格品14の代表粒径より大きいのは、JI
S規格品14には図9に示すように球形粒子が多く存在
するのに対し、非JIS規格品(球状化前)13には図
7に示すように溶岩のような空隙を持つ不定形粒子や溶
着粒子が多量に混入していることによる。
【0035】そして、上述した石炭灰球状化装置1に非
JIS規格品13を投入して本発明の球状化処理を実施
した。これにより、不定形粒子の一部のものは空隙部等
から破砕されて角張っているところが角取り球状化さ
れ、また空隙部が破砕されないような小さなものあるい
は空隙部のないものは単に角取り球状化される。また、
この粒子同士の揉み合い押し合いは、不定形粒子を角取
り球状化する作用をもたらすだけでなく、球形粒子同士
が溶着された溶着粒子を破壊する作用ももたらす。これ
により、溶着粒子から球形粒子が分離される。
【0036】図7に示す非JIS規格品13を石炭灰球
状化装置1により球状化した結果を図8に示す。同図に
示すように、球状化前に存在した不定形粒子は見られ
ず、図9に示すJIS規格品と同様な分布状態を示して
いる。さらに、図11の粒径分布に示すように、非JI
S規格品であったフライアッシュの球状化後の粒径分布
は、30μm以上の粒径の大きなところでJIS規格品
14と同程度であり、また30μm以下の小粒子側では
JIS規格品14を上廻る含有率となっている。したが
って、不定形粒子及び溶着粒子が摩砕されて球状化され
たことが明らかである。そして、JIS規格品と同等あ
るいはそれ以上の粉末度と均質性並びに流動性が得られ
たことは明白である。更にこの石炭灰の球状化技術は、
JIS規格品のフライアッシュに適用することもあり、
その場合には、ブレーン値の変動を小さくし尚かつ全体
に高い値に引き上げて品質の均一化・安定化を達成する
ことができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の石炭灰球状化方法は、石炭灰の粒子同士を揉み
合い押し合いさせることにより擦り合わさせて、石炭灰
中の球形粒子を除いて不定形粒子や溶着粒子を選択的に
摩砕し、不定形粒子を角取りして球状化すると共に溶着
粒子を破壊して球状化するようにしているので、図7に
示すような石炭灰中の不定形粒子や溶着粒子が選択的に
摩砕されて球状化されると共に球形粒子はそのままの形
状を維持することになり、図8に示すような小さい球形
粒子を多量に含む粉末度の大きな石炭灰を得ることがで
きる。
【0038】これにより、石炭灰の流動性が向上するの
で、セメント等に混合した時に練り合わせの作業を容易
に行うことができるようになる。また、大きな粒子の分
量に対して小さな粒子の分量が十分なものとなるので、
大きな粒子の間に多量の小さな粒子が入り込み石炭灰の
高密度化を図ることができる。このため、セメント混和
材等に用いて固化したときの強度を向上させることがで
きる。勿論、セメント混和材は、本発明で得られる球状
化石炭灰の有用な用途の一つではあるが、この用途に特
に限られずその他の建築資材などとして利用することも
できる。
【0039】さらに、石炭灰中の小径の球状粒子を除い
て不定形粒子や溶着粒子のみが選択的に摩砕されて球状
化されるので、ブレーン値の変動を小さくして尚かつ全
体に高い値に引き上げることができ、品質の均一化・安
定化を達成できる。すなわち、図10に示すように、比
表面積の最大値と最小値との差は、球状化前L1よりも
球状化後L2の方が小さくなる。これにより、石炭灰の
粉末度の均一化を図ることができるので、セメント混和
材として要求されるJIS規格を完全に満たすと共にセ
メント等の混和材に用いて固化したときの強度の均一性
を向上させることができる。
【0040】また、請求項2の石炭灰球状化装置は、石
炭灰を対向面同士の間に挟んだ状態で第1部材と第2部
材とを対向面の間隔をほぼ一定として相対運動すること
により、石炭灰を揉み合い押し合いして該石炭灰の粒子
同士を擦り合わせて、不定形粒子を角取りして球状化す
ると共に溶着粒子を破壊して球状化するようにしている
ので、図7に示すような石炭灰中の不定形粒子や溶着粒
子が選択されて球状化されると共に球形粒子はそのまま
の形状を維持することになり、図8に示すような小さい
球形粒子を多量に含む粉末度の大きな石炭灰を簡単な装
置構成で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石炭灰球状化装置の一実施形態を示す斜視図で
ある。
【図2】石炭灰球状化装置の他の実施形態を示す斜視図
である。
【図3】石炭灰球状化装置の更に他の実施形態を示す斜
視図である。
【図4】石炭球状化装置での石炭灰の球状化の様子を示
す拡大図である。
【図5】石炭灰球状化装置の別の実施形態を示す斜視図
である。
【図6】石炭灰球状化装置の更に別の実施形態を示す斜
視図である。
【図7】非JIS規格品のフライアッシュの球状化前の
粒子構造を示す顕微鏡写真である。
【図8】非JIS規格品であったフライアッシュの球状
化後の粒子構造を示す顕微鏡写真である。
【図9】JIS規格品のフライアッシュの粒子構造を示
す顕微鏡写真である。
【図10】フライアッシュの比表面積の時間変化を示す
図である。
【図11】各種フライアッシュの粒径分布図(質量基
準)である。
【符号の説明】
1 石炭灰球状化装置 2 回転円盤(第1部材) 3 固定円盤(第2部材) 4 石炭灰 7 平板(第1部材) 8 平板(第2部材) 9 円筒部材(第1部材) 10 軸(第2部材) 11 軸部材(第1部材) 12 軸受(第2部材) 16 不定形粒子 17 溶着粒子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰を揉み合い押し合いさせることに
    より該石炭灰の粒子同士を擦り合わせ、同石炭灰中の球
    形粒子を除いて角張ったほぼ多面体である不定形粒子や
    球形粒子が互いに溶着された溶着粒子が選択的に摩砕さ
    れ、前記不定形粒子を角取りして球状化すると共に前記
    溶着粒子を破壊して球状化することを特徴とする石炭灰
    球状化方法。
  2. 【請求項2】 互いの対向面同士の間に僅かな間隔を有
    する第1部材と第2部材とを備え、角張ったほぼ多面体
    である不定形粒子や、球形粒子が互いに溶着された溶着
    粒子を含む石炭灰を前記対向面同士の間に挟んだ状態で
    前記第1部材と第2部材とを前記対向面の間隔をほぼ一
    定として相対運動することにより、前記石炭灰を揉み合
    い押し合いして該石炭灰の粒子同士を擦り合わせて、前
    記不定形粒子を角取りして球状化すると共に前記溶着粒
    子を破壊して球状化することを特徴とする石炭灰球状化
    装置。
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