JPH1086107A - 合板用再構成単板並びに合板用再構成単板若しくは合板の製造方法 - Google Patents

合板用再構成単板並びに合板用再構成単板若しくは合板の製造方法

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JPH1086107A
JPH1086107A JP26782696A JP26782696A JPH1086107A JP H1086107 A JPH1086107 A JP H1086107A JP 26782696 A JP26782696 A JP 26782696A JP 26782696 A JP26782696 A JP 26782696A JP H1086107 A JPH1086107 A JP H1086107A
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wood
veneer
log
adhesive
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JP26782696A
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Hiroyuki Asai
宏幸 浅井
Toshio Watanabe
敏男 渡辺
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ASAI GOHAN KOJO KK
Shoei Chemical Inc
Original Assignee
ASAI GOHAN KOJO KK
Shoei Chemical Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主に合板製品に使用されなかった木材片を、
合板材料として有効に利用し、合板製品の歩留りの改善
となる手段を提供する。 【解決手段】 丸太木材を剥いで得られた合板用一般単
板の木材片を、円柱形状且つ繊維方向を同一にさせて木
材片集合体を製造し、該木材片集合体を構成する木材片
を発泡型接着剤によって接着させて丸太状形成体1を作
製し、その後、該丸太状形成体1を所定の厚さに剥くこ
とによって、合板用再構成単板2を製造する。この合板
用再構成単板2は木材片21と該木材片21間を充填す
る接着部22とからなる。更に、該合板用再構成単板2
と、合板用一般単板3及び該合板用再構成単板2の一方
とを順次接着してなることによって合板用再構成単板を
備えた合板を製造する。丸太状形成体は、通常の原木と
同様の扱いによって単板とすることができ、従来の設備
を利用でき、安価に且つ有効に端材の再利用ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合板用再構成単板
並びに合板用再構成単板若しくは合板の製造方法に関
し、更に詳しく言えば、本発明は木材片を集合体として
接着して丸太状形成体とし、この丸太状形成体より製造
される合板用再構成単板並びに該合板用再構成単板を製
造する方法若しくは該合板用再構成単板から合板を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合板は、一般に丸太にしたラワン材等の
原木を、大根の桂剥きのように剥き切削加工した合板用
一般単板(ベニヤともいう)を、繊維の方向が互い違い
に直交となるように何層も重ね合わせ、加熱加圧下にて
接着したものである。また、合板用一般単板の製造方法
について更に詳しく述べると、柱長900mm又は25
00mm等の原木丸太を、ロータリーレースと呼ばれる
剥き切削機械にて厚さ0.2〜6.0mmに剥き切削さ
せて、その後、乾燥、矯正及び切断を行うことによって
合板用一般単板とする。この合板用一般単板は、単板の
繊維の向きと平行の方向に対しては強い強度を持つが、
繊維と直交する方向に対しては強度が弱いため、繊維単
位の欠落をおこしやすい。
【0003】このため、合板用一般単板は、予め単板表
面に樹脂紐又は紙テープ等を数本張り、繊維間を接合す
ることによって繊維の欠落を防止する。しかし、原木の
割れや、節又は単板製造工程中の作業によって、繊維の
欠落がおき、空隙及び端材となる箇所が発生する。これ
らの単板の不良部分は、補修装置である横接合機によっ
て接合補修され、合板製品寸法に応じて切断され合板用
一般単板となり、その後の合板製造に用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の様に端
材を、横接合機で接合し使用に耐える単板としても、合
板の製造工程における、合板を所定の寸法にするための
切断で、幅の短い端材が発生する。この端材は合板用一
般単板の製造に必要な寸法を満たさないために接合して
単板とされることがなかった。また、原木を剥き切削す
るロータリーレースは、原木の中心部分まで剥くことが
できず、直径約8〜20cm程度の円筒状の剥き芯が残
る。更に単板の製造工程において、接合の困難な端材が
出る場合がある。これらの単板として利用されない端材
や剥き芯等の木材片は、単板屑として、従来はボイラー
燃料として利用する等の手段によって処理されていた。
しかし、原木丸太における単板屑としての木材片の割合
は約20%であり、また剥き芯も約7%あるため、合板
製品の歩留りの低下につながっていた。
【0005】本発明は、上記観点に鑑みてなされたもの
であり、主に合板製品に使用されなかった端材や剥き芯
等の木材片を、合板材料として有効に利用し、合板製品
の歩留りの改善となる手段を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本第1発明の合板用再構
成単板は、木材片の集合体を接着剤により接着固定して
なる丸太状形成体を、剥いで得られたことを特徴とす
る。
【0007】本発明に用いる「木材片」は、特に限定さ
れず、合板用単板材料及び合板材料に適する木材ならば
通常使用されるものを用いることができる。この木材の
例として、南洋材、広葉樹材又は針葉樹材等が挙げられ
る。また、この木材片としては、特に端材に限定される
わけではなく、剥き芯、新材からなる木材片等も含む。
この木材片としては、単板製造時又は合板製造時に生ず
る単板の端材及び/又は剥き芯(特に端材)を使用する
ことが好ましい。これにより廃材の有効利用を図ること
ができる。更に、この木材片の形状、大きさも特に限定
されることがなく、使用する所定容器内に入れることが
できたり、又は木材片の集合体を圧縮等して所定の木材
集合体が得られたりするもの等であれば良い。尚、端材
等が大きい場合には、更にこれを切断して小さくするこ
ともできる。
【0008】上記「丸太状形成体」は、木材片の集合体
と、接着剤からなる接着部とからなる。この丸太状形成
体の形状は、木材片の集合体の形状と略一致しており、
目的、用途により種々のものとすることができる。ま
た、各木材片の繊維の方向も特に限定されず、不特定方
向等でもよいが、第2発明に示すように、各木材片の繊
維の向きを一方向に、特に、例えば丸太状形成体の長尺
方向に沿った方向に揃えるのが好ましい。更に、この丸
太状形成体の大きさは、ロータリーレースにて使用され
る通常の大きさとすることができる。この丸太状形成体
の横断面形状は、円形、矩形等とすることができるが、
円形、即ち、全体として円柱形状とするのが好ましい。
これは、通常、単板製造に用いられるロータリーレース
の剥ぎ対象物が円柱形状であるためである。
【0009】本発明に用いる「接着剤」としては、一般
的に合板製造時等、木材同士の接着に適する接着剤が挙
げられるが、木材片の集合体の空隙への充填性、浸透性
に優れるものが好ましい。また、接着剤の種類として
は、非発泡型でも発泡型でも良いが、このうち、発泡型
接着剤が好ましい。木材片間の空隙に接着剤が、その発
泡の際に十分に行き渡り易いし、発泡による体積増加に
よって接着剤の使用量を軽減できるからである。
【0010】接着剤組成物に用いられる樹脂としては、
フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、α−オレ
フィン樹脂、水性高分子−イソシアネート系樹脂、酢酸
ビニル樹脂、ウレタン樹脂、変性酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン、ユリア・メラミン共縮合樹脂、フェノール・メ
ラミン共縮合樹脂等が挙げられる。特に、ウレタン樹
脂、変性酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ユリア・メラミ
ン共縮合樹脂、フェノール・メラミン共縮合樹脂が好ま
しい。尚、発泡型接着剤とする場合には、これらの樹脂
に発泡剤を加えたもの等とすることができる。
【0011】更に、接着剤の粘度としては、木材片空隙
への充填性・浸透性を上げるためには、なるべく小さい
ものが好ましい。例えば、本発明に使用される接着剤の
粘度としては、0.1〜200ポイズ(P)が望まし
く、より好ましくは、0.5〜50P、更により好まし
くは1〜20Pとすることができる。尚、この粘度の値
は、回転式粘度計により測定されるものである。また、
この粘度値は使用時の温度により調整することもでき
る。更に、接着剤の使用量は木材片が分離せずに十分に
接合できる程度の使用量、即ち木材片の空隙に十分に充
填・浸透する量であれば足り、余りにも多い場合には、
硬化物が硬くなり過ぎ、しかも高価となり好ましくな
い。特に、発泡型接着剤の場合にはその使用量を低減で
きるので、好ましい。木材片集合体が、より密に圧縮さ
れた場合には、この空隙が少なくなるので、接着剤の使
用量も少なくなる。また、接着温度及び接着時間等は、
使用する接着剤等によって異なるが、通常、0〜40
℃、2分〜24時間程度が用いられる。
【0012】また、固化後の各種特性が木材と似通って
いる接着剤を用いることが好ましい。この接着剤の固化
後の特性として、例えば、比重が0.3〜0.8程度、
好ましくは0.4〜0.6程度である等が挙げられる。
上記合板用再構成単板の大きさ及び形状は、特に限定さ
れず、通常使用される合板用一般単板と同程度とするこ
とができる。例えば、幅が900mm又は2500mm
程度、厚さは0.2〜6.0mm程度とすることができ
る。
【0013】本第5発明の合板用再構成単板の製造方法
は、丸太木材を剥いで得られた合板用一般単板の木材片
を、所定形状に集合させて木材片集合体を製造し、該木
材片集合体を構成する上記木材片を接着剤によって接着
させて丸太状形成体を作製し、その後、該丸太状形成体
を所定の厚さに剥くことを特徴とする。上記木材片を、
木材片集合体とする際において、加圧圧縮してもよい
し、常圧でも良い。尚、木材片を加圧圧縮して木材片集
合体とする場合の圧力は、0.1〜10kg/cm2
することができる。また、好ましい圧力は0.5〜9k
g/cm2 であり、更に好ましくは1〜8kg/cm2
である。また、この木材片集合体は、集合状態を安定化
させるために、この周囲を紐、テープ等でくくること等
もできる。更に、「木材片集合体」内に、即ち、各木材
片間に上記「接着剤」を充填・浸透させる方法は、特に
問わず、例えば、木材片集合体を所定容器内に入れて
その後該容器内に所定量の接着剤を入れる、所定容器
に接着剤を入れ、該容器に木材片集合体を浸漬し、その
後引き上げる、所定容器内に木材片集合体及び接着剤
を入れ、該容器全体を回転させて該木材片集合体の上下
を含む全体に接着剤が十分に行き渡らせる、木材片集
合体に接着剤をスプレイする、等の方法が挙げられる。
【0014】本第6発明の合板用再構成単板の製造方法
は、丸太木材を剥いで得られた合板用一般単板の木材
片を、所定容器内に充填し、その後、該容器内に所定量
の接着剤を入れ、又は、所定容器内に所定量の接着剤
を入れ、その後、該容器内に、丸太木材を剥いで得られ
た合板用一般単板の木材片を入れ、次いで、各木材片を
接着させて丸太状形成体を作製し、その後、該丸太状形
成体を所定の厚さに剥くことを特徴とする。
【0015】上記両発明の製造方法において使用する
「木材片」と、使用する「接着剤」に含まれる樹脂につ
いては、前記に示す説明をそのまま適用できる。また、
この「接着剤」は、前記に示すと同様に、発泡型のみな
らず、非発泡型の接着剤をも含まれる。尚、ここで、
「合板用一般単板」とは、従来の丸太木材を剥いで得ら
れた合板用単板を意味する。「合板用再構成単板」と
は、本願発明において製造される単板であり、接着後の
丸太状形成体を所定の厚さに剥いで得られた合板用単板
を意味する。また、上記各発明において、接着剤を木材
片に浸透させるとき、常圧下でおこなってもよいし、加
圧又は減圧下にて浸透させてもよい。
【0016】本第7発明の合板の製造方法は、合板用再
構成単板と、合板用一般単板及び該合板用再構成単板の
一方とを、隣接する各合板用単板の繊維の方向が平行又
は直交するように互いに積層配置して、これらを接着し
て3層以上の積層体としたことを特徴とする。この製造
方法は、通常、合板用再構成単板と、合板用一般単板及
び該合板用再構成単板とを、複数枚用意し、このうちの
中板となる単板に各種接着剤を塗布し、積層した単板群
を常温で仮圧縮し、高温加圧下にて接着剤を熱硬化等さ
せて、所定寸法に切断するものである。尚、必要に応じ
て、その表面を平滑に研磨することもできる。これらの
各工程における方法は通常行われる公知の方法を適宜選
択できる。また、各層における単板の繊維方向は、従来
の単板の様に互いに直交するように積層配置してもよい
し、LVL(平行合板ともいう)の様に平行となるよう
に積層配置してもよい。
【0017】この製造される合板を構成する各単板は、
例えば、図4に示すように、全て合板用再構成単板2
a、2b、2cとしてもよいし、図5に示すように表裏
層を合板用一般単板3a、3cとし、内層を合板用再構
成単板2bとしてもよい。前者においては、端材等を十
分に有効利用したものとすることができ、資源の有効活
用の点で大変優れる。後者においては、合板表面に接着
部が現れないので合板表面の各種特性及び美観が従来と
変わりなく、合板材料に合板用再構成単板を使用したこ
とを問題とすることなく使用できる。尚、単板の組み合
わせはこれに限らず、他の組み合わせとしてもよい。更
に、3層積層板に限らず、4層又はそれ以上とすること
もでき、この場合にも種々の、合板用一般単板と合板用
再構成単板との組み合わせとすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下実施例により本発明を具体的
に説明する。尚、実施例において組成を示す数値は重量
部を示す。 (1)接着剤の組成 合板用再構成単板の材料となる丸太状形成体の形成に用
いる接着剤は、次に示す3種類の組成を使用した。 接着剤A 「エスレジン SP−300」 200部 (フェノール・メラミン共縮合樹脂、松栄化学工業株式会社製) 「エスレジン SF−5」 50部 (メラミン・ユリア共縮合樹脂、松栄化学工業株式会社製) 水 30部 小麦粉「赤花」(日清製粉株式会社製) 50部 塩化アンモニウム(セントラルガラス株式会社製) 1部 「マツモトマイクロスフェア F−30」 5.6部 (発泡剤、松本油脂製薬株式会社製) 尚、使用した樹脂はいずれにおいても熱硬化性である
が、木材と同程度の固さとするために、一般に使われる
条件より硬化を短縮し、硬くなりすぎないようにした。
接着剤粘度は、約20Pである。この粘度は、回転式粘
度計(VT−04No1ローター、リオン社製)にて、
20℃の条件下で測定した値である。以下に示す粘度値
も同測定値である。
【0019】 接着剤B 「インスターボンド KH−1085」 100部 (変性酢酸ビニル樹脂エマルジョン、松栄化学工業株式会社製) 水 20部 尚、インスターボンドの粘度は100Pである。従って、接着時には、水20 部を配合して粘度を下げて(30〜40P)、充填性を改善した。 接着剤C 「コロネート43」 100部 「DN−1914」 100部 (人工木材用ウレタン樹脂、日本ポリウレタン株式会社製) 接着剤粘度は2〜10P程度である。
【0020】(2)丸太状形成体及び合板用再構成単板
の製造 20リットル容量のペール缶(高さ約300〜400m
m、直径約250〜350mmの円筒缶)に、木材片と
しての、合板用一般単板の端材(厚さ:約2〜3mm、
幅:約10mm〜80mm、長さ:約300mm〜35
0mmのレッドラワン約8kgを上下方向、つまり円筒
の軸方向に繊維方向をそろえて、しっかりと詰め込み、
所定大きさの円柱状木材片集合体とした。このペール缶
に、上記組成の接着剤を表1に示す量だけ流し込み、表
1に示す条件によって、硬化させて丸太状形成体1A、
1B、1Cを形成した。尚、使用接着剤A及びBの場合
の接着は、熱風乾燥ドライヤー(180℃)中にて行っ
た。使用接着剤Cの場合の接着は常温下(25℃)にて
行った。その後、形成された各丸太状形成体1A、1
B、1Cをペール缶から抜き出した。尚、表1に示す接
着剤使用量は、いずれも、硬化後に接着剤が略全体に行
き渡るような量とした。即ち、接着剤Aの場合には、発
泡前において木材片集合体のうちの下方側の約77%に
充填されており、接着剤Cの場合には約40%であり、
接着剤Bでは略全体(即ち上面に近い位置まで)に充填
されている。
【0021】
【表1】
【0022】この丸太状形成体1A、1B、1Cは、図
2及び図3に示すように、柱高約350mm、直径約3
00mmの円柱形状であり、木材片11と、該木材片1
1間を充填する接着部12と、から構成される。尚、表
1に示す発泡型接着剤A及び発泡型接着剤Cを用いた場
合には、接着剤が膨張することにより細部まで接着剤が
行き渡ったため、この丸太状形成体1A、1Cは、略全
体が均一に接着されていた。しかし、非発泡型接着剤B
を用いた場合には、接着剤が略全体に接着剤が行き渡ら
なかったため、丸太状形成体の上方側等には、空隙が多
くあり十分な均一接着が行われておらず、その一部が剥
がれてしまった。
【0023】上記により製造された各丸太状形成体1
A、1B、1Cを、ロータリーレース(株式会社名南製
作所製)を用いて剥いで単板状に切り出して、各合板用
再構成単板2A、2B、2Cを得た。この合板用再構成
単板2A、2B、2Cは、21cm×31cmの板状で
あり、図1に示すように木材片21と、該木材片21間
を充填する接着部22とからなる。また、各合板用再構
成単板の含水率を表1に示した。尚、これらのうち、接
着剤Bを用いた合板用再構成単板2Bは、接着剤Bが3
0〜40Pと高粘度であったため、木材片集合体の空隙
を全て充填できず、合板用再構成単板2Bに一部、空隙
が目立って生じている。尚、比較例として、ラワン材を
用いた合板用一般単板(厚さ:3.5mm)Nを、作製
して、比較試験用とした。
【0024】(3)合板の製造 これらの各合板用再構成単板2A、2B、2C及び合板
用一般単板Nを、表2に示すように組み合わせて、合板
〜を試作した。これらは、いずれも3合わせ(3
プライ)の合板(縦横:20cm×30cm)である。
尚、合板の厚さは、表2に示すものであり、いずれも、
冷圧、熱圧を経ることにより縮み、合板(製品)となっ
たときは、接着前の98〜95%の厚みとなった。
【0025】
【表2】
【0026】合板の製造方法は以下の通りである。即
ち、接着に用いた接着剤は、「エスレジン SP−30
0」(フェノール・メラミン共縮合樹脂、松栄化学工業
株式会社製)100部、小麦粉(「赤花」日清製粉株式
会社製)20部、水10部、及び塩化アンモニウム(セ
ントラルガラス株式会社製)1部を混合したものであ
る。中板となる各単板に接着剤を塗布する。この接着剤
の塗布量は30cm×30cm当たり40gである。そ
して、各所定の単板を積層配置し、その後、仮圧締とし
て冷圧を、8kg/cm2 にて30℃(室温)30分間
行い、更に熱圧を8kg/cm2 にて120℃、5分間
行って、各合板を製造した。
【0027】(4)合板の性能評価 また、各合板〜をJAS1類浸漬剥離試験にて試験
を行い、その結果を表2に示した。この結果によれば、
合板〜の全てにおいて不都合がなく、合格となっ
た。なお、JAS1類浸漬剥離試験の試験方法は、75
mm平方の合板片各4枚を煮沸4時間後、60℃で20
時間乾燥し、再び煮沸4時間後、60℃で3時間乾燥を
行い、試験片の同一接着層における剥離しない部分の長
さがそれぞれの側面において50mm以上である試験片
を合格とするものである。
【0028】尚、本発明においては、上記具体的な実施
の形態に示すものに限らず、目的、用途に応じて本発明
の範囲内で種々変更した別の実施の形態、変形的な形
態、別の実施例、変形例とすることができる。即ち、接
着剤は上記実施例にて用いた接着剤だけではなく、一般
的に合板製造時等、木材同士の接着に適する接着剤を使
用することができる。また、木材片に、充填剤として木
材の切断時等に出る木材粉末を配合することもできる。
また、丸太状形成体(横断面が丸形ではなく矩形等でも
よい。)は、その周囲を剥いで合板用再構成単板とする
のみならず、適宜の形状に切断して角材等を製造できる
し、製材機又はスライサーを用いて種々の加工をするこ
ともできる。
【0029】更に、上記実施例においては、上方が開放
された開放缶に木材片を充填して丸太状形成体を製造し
たが、これに限らず、木材片を先に圧縮して木材片集合
体を製作することもできる。この場合、圧縮されている
ので、ある程度の賦形製はあるものの、ばらける場合も
あるので、紐若しくは輪状物(ゴム製、樹脂製等を問わ
ない。)を用いて円筒状に賦形して、この空隙に種々の
方法にて接着剤を充填・浸透させて硬化させることもで
きる。この接着剤で硬化させる場合、この賦形円筒体を
適宜大きさの缶に入れて、この中で接着剤を浸透させる
こともできるし、これを袋内に入れてこの中で接着剤を
浸透させることもできる。尚、接着剤中にこの賦形円筒
体又は前記に示す各木材片集合体を浸漬し、十分に細部
まで浸透させた後、引き出し、その後、接着硬化させる
こともできる。また、木材片を木材片集合体とする、木
材片集合体を接着して丸太状形成体とする及び丸太状形
成体を剥き合板用再構成単板とする等の各工程は、適当
な手段を用いて、連続したものとし、木材片から合板用
再構成単板までを連続製造することができる。
【0030】また、この賦形円筒体等の賦形体を製作す
るのに、図6に示すような装置4を用いることができ
る。即ち、円筒体を2分割した圧搾部41A、41Bを
備え、この中に木材片を入れ、油圧シリンダ43A、4
3Bにて圧縮賦形するものである。この装置を用いれ
ば、木材片を強力に、例えば1〜8kg/cm2 にて圧
縮することができるので、木材片集合体の空隙が圧縮さ
れることによって減少し、そのため、木材密度を高める
ことができ、端材の利用に大変優れ、しかも接着剤の使
用量を大きく減らすことができる。更に圧搾部41A、
41Bは2枚の半円筒を一組として木材を圧縮するので
はなく、複数組の筒長が短い円筒又は複数組の半円形状
のアーム等とする事ができる。また、圧搾部41A、4
1Bは互いに同径ではなく異なる径として、一方の圧搾
部を他方の圧搾部の半円筒の内側に重ねながら木材片を
圧縮し、様々な径の木材片集合体を形成してもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、丸太状形成体とした後
は、通常の原木と同様の扱いで扱うことができるため、
従来の設備を無駄なく利用でき、安価に端材の再利用を
することができる。また、原木丸太の利用率を高めるこ
とで、原木丸太の使用量を押さえ、合板にかかるコスト
を減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において製造された合板用再構成単板の
斜視図である。
【図2】実施例において製造された丸太状形成体の斜視
図である。
【図3】図2に示す丸太状形成体の部分説明図である。
【図4】合板の説明断面図である。
【図5】合板の他の態様を示す説明断面図である。
【図6】木材片集合体の仮締め装置の説明図である。
【符号の説明】
1;丸太状形成体、11、21;木材片、12、22;
接着部、2;合板用再構成単板、3;合板用一般単板、
4;木材片集合体用仮締め装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材片の集合体を接着剤により接着固定
    してなる丸太状形成体を、剥いで得られたことを特徴と
    する合板用再構成単板。
  2. 【請求項2】 上記木材片は合板用一般単板の端材を含
    み、上記丸太状形成体は該木材片の繊維の方向が一方向
    に揃えられている請求項1記載の合板用再構成単板。
  3. 【請求項3】 上記丸太状形成体は円柱形状である請求
    項1及び2記載の合板用再構成単板。
  4. 【請求項4】 上記接着剤は、発泡型接着剤である請求
    項1、2又は3に記載の合板用再構成単板。
  5. 【請求項5】 丸太木材を剥いで得られた合板用一般単
    板の木材片を、所定形状に集合させて木材片集合体を製
    造し、該木材片集合体を構成する上記木材片を接着剤に
    よって接着させて丸太状形成体を作製し、その後、該丸
    太状形成体を所定の厚さに剥くことを特徴とする合板用
    再構成単板の製造方法。
  6. 【請求項6】 丸太木材を剥いで得られた合板用一般
    単板の木材片を、所定容器内に充填し、その後、該容器
    内に所定量の接着剤を入れ、又は、所定容器内に所定
    量の接着剤を入れ、その後、該容器内に、丸太木材を剥
    いで得られた合板用一般単板の木材片を入れ、 次いで、各木材片を接着させて丸太状形成体を作製し、
    その後、該丸太状形成体を所定の厚さに剥くことを特徴
    とする合板用再構成単板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1及至6のいずれかに記載の合板
    用再構成単板と、合板用一般単板及び該合板用再構成単
    板の一方とを、隣接する各合板用単板の繊維の方向が平
    行又は直交するように互いに積層配置して、これらを接
    着して3層以上の積層体としたことを特徴とする合板の
    製造方法。
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