JPH1084599A - ヘッドホン装置 - Google Patents
ヘッドホン装置Info
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- JPH1084599A JPH1084599A JP9209225A JP20922597A JPH1084599A JP H1084599 A JPH1084599 A JP H1084599A JP 9209225 A JP9209225 A JP 9209225A JP 20922597 A JP20922597 A JP 20922597A JP H1084599 A JPH1084599 A JP H1084599A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 リスナの頭部の時計は反時計方向への回動角
度θ゜の変化に対する伝達関数や遅延時間の変化量を手
動のスイッチで変更出来る様に成したヘッドホン装置を
得る。 【解決手段】 メモリ77に書き込まれた複数の伝達関
数や遅延時間の変化量をメモリ77を制御するアドレス
制御回路75に設けたスイッチ76を手動切換させて、
リスナから音像までの距離感をその場に合せて変更して
選択する。
度θ゜の変化に対する伝達関数や遅延時間の変化量を手
動のスイッチで変更出来る様に成したヘッドホン装置を
得る。 【解決手段】 メモリ77に書き込まれた複数の伝達関
数や遅延時間の変化量をメモリ77を制御するアドレス
制御回路75に設けたスイッチ76を手動切換させて、
リスナから音像までの距離感をその場に合せて変更して
選択する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバイノーラル再生に
用いて好適なヘッドホン装置に関する。
用いて好適なヘッドホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘッドホンによるバイノーラル再生は、
音像の方向感、定位感及び臨場感などに優れた方法であ
る。
音像の方向感、定位感及び臨場感などに優れた方法であ
る。
【0003】しかし、スピーカによるステレオ再生の場
合には、リスナが頭(顔)の向きを変えても、音像の絶
対的な方向及び位置は変化せず、リスナの感じる音像の
相対的な方向及び位置が変化するのに対し、ヘッドホン
によるバイノーラル再生の場合には、リスナが頭の向き
を変えても、リスナの感じる音像の相対的な方向及び位
置は変化しない。このため、ヘッドホンによるバイノー
ラル再生では、音像はリスナの頭の中に形成されてしま
い、音像をリスナの前方に定位させることが難しく、し
かも、音像が上昇しがちであった。
合には、リスナが頭(顔)の向きを変えても、音像の絶
対的な方向及び位置は変化せず、リスナの感じる音像の
相対的な方向及び位置が変化するのに対し、ヘッドホン
によるバイノーラル再生の場合には、リスナが頭の向き
を変えても、リスナの感じる音像の相対的な方向及び位
置は変化しない。このため、ヘッドホンによるバイノー
ラル再生では、音像はリスナの頭の中に形成されてしま
い、音像をリスナの前方に定位させることが難しく、し
かも、音像が上昇しがちであった。
【0004】そこで、「特公昭42−227号公報」に
よれば、次のようなヘッドホンによるバイノーラル再生
方法が考えられている。
よれば、次のようなヘッドホンによるバイノーラル再生
方法が考えられている。
【0005】すなわち、音像の方向感及び定位感は、左
耳及び右耳の聴取する音の音量差、時間差、位相差など
により決定されるので、上記公報のシステムにおいて
は、左及び右チャンネルのオーディオ信号ラインに、レ
ベル制御回路及び可変遅延回路をそれぞれ設けるととも
に、リスナの頭の向きを検出し、その検出信号により各
チャンネルのオーディオ信号のレベル制御回路及び可変
遅延回路を制御してスピーカによるステレオ再生に匹敵
するステレオ音場感を得るようにしたものである。
耳及び右耳の聴取する音の音量差、時間差、位相差など
により決定されるので、上記公報のシステムにおいて
は、左及び右チャンネルのオーディオ信号ラインに、レ
ベル制御回路及び可変遅延回路をそれぞれ設けるととも
に、リスナの頭の向きを検出し、その検出信号により各
チャンネルのオーディオ信号のレベル制御回路及び可変
遅延回路を制御してスピーカによるステレオ再生に匹敵
するステレオ音場感を得るようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
システムにおいては、リスナの頭の向きの検出信号その
ものによりモータを駆動し、このモータによりレベル制
御回路及び可変遅延回路の可変抵抗器及び可変コンデン
サを機械的に制御しているので、リスナが頭の向きを変
えてからヘッドホンに供給される各チャンネルのオーデ
ィオ信号の音量差及び時間差を変化させるまでに時間の
遅れを生じてしまい、実用性がない。
システムにおいては、リスナの頭の向きの検出信号その
ものによりモータを駆動し、このモータによりレベル制
御回路及び可変遅延回路の可変抵抗器及び可変コンデン
サを機械的に制御しているので、リスナが頭の向きを変
えてからヘッドホンに供給される各チャンネルのオーデ
ィオ信号の音量差及び時間差を変化させるまでに時間の
遅れを生じてしまい、実用性がない。
【0007】また、音量差及び時間差を変化させると
き、その変化特性は、音源とリスナとの相対的な位置関
係、リスナの頭部の形状及び耳介の形状などに基づいて
決定しなければならない。すなわち、ある1つの変化特
性にした場合には、音源とリスナとの位置関係が固定さ
れてしまい、距離感を変化させることができず、また、
リスナにより頭部及び耳介の形状が異なるので、効果の
程度がばらついてしまう。
き、その変化特性は、音源とリスナとの相対的な位置関
係、リスナの頭部の形状及び耳介の形状などに基づいて
決定しなければならない。すなわち、ある1つの変化特
性にした場合には、音源とリスナとの位置関係が固定さ
れてしまい、距離感を変化させることができず、また、
リスナにより頭部及び耳介の形状が異なるので、効果の
程度がばらついてしまう。
【0008】したがって、上記公報のシステムは、商品
化という点からは、実現が極めて困難であった。本発明
は、このような問題点を解決しようとするものである。
化という点からは、実現が極めて困難であった。本発明
は、このような問題点を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、リスナのヘッドホンに供給されるステレオオーデ
ィオ信号の伝達関数及び遅延時間を、リスナの頭の動き
にしたがって制御することにより、上記ヘッドホンによ
りステレオ再生をする様にしたヘッドホン装置におい
て、ステレオオーディオ信号のうち、左チャンネルのオ
ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第1
の変更回路及び可変遅延回路と、ステレオオーディオ信
号のうち、右チャンネルのオーディオ信号の信号ライン
に設けられた伝達関数の第2の変更回路及び可変遅延回
路と、任意の基準方向に対するリスナの頭の動きの方向
及び該リスナの頭の動き角度毎の大きさを検出する検出
手段と、リスナの頭の動きの方向及び頭の変化角度毎の
大きさに対する、第1及び第2の変更回路及び可変遅延
回路の制御データがテーブルとして書き込まれているメ
モリとを有し、検出手段の検出出力をメモリのテーブル
により制御データに変換した制御データを第1及び第2
の変更回路及び可変遅延回路にその制御信号として供給
してヘッドホンに供給されるステレオオーディオ信号の
伝達関数及び遅延時間を、リスナの頭の動きの方向及び
頭の角度出力毎の大きさに対応して変更させると共にリ
スナの頭の動きの方向及び頭の変化角度毎に対する制御
データ値を変更する手動調整手段を設けたヘッドホン装
置としたものである。
ては、リスナのヘッドホンに供給されるステレオオーデ
ィオ信号の伝達関数及び遅延時間を、リスナの頭の動き
にしたがって制御することにより、上記ヘッドホンによ
りステレオ再生をする様にしたヘッドホン装置におい
て、ステレオオーディオ信号のうち、左チャンネルのオ
ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第1
の変更回路及び可変遅延回路と、ステレオオーディオ信
号のうち、右チャンネルのオーディオ信号の信号ライン
に設けられた伝達関数の第2の変更回路及び可変遅延回
路と、任意の基準方向に対するリスナの頭の動きの方向
及び該リスナの頭の動き角度毎の大きさを検出する検出
手段と、リスナの頭の動きの方向及び頭の変化角度毎の
大きさに対する、第1及び第2の変更回路及び可変遅延
回路の制御データがテーブルとして書き込まれているメ
モリとを有し、検出手段の検出出力をメモリのテーブル
により制御データに変換した制御データを第1及び第2
の変更回路及び可変遅延回路にその制御信号として供給
してヘッドホンに供給されるステレオオーディオ信号の
伝達関数及び遅延時間を、リスナの頭の動きの方向及び
頭の角度出力毎の大きさに対応して変更させると共にリ
スナの頭の動きの方向及び頭の変化角度毎に対する制御
データ値を変更する手動調整手段を設けたヘッドホン装
置としたものである。
【0010】上述のヘッドホン装置によれば、ヘッドホ
ンに供給される各チャンネルのオーディオ信号の音量差
及び時間差が、リスナの頭の動きに対して実時間で変更
されるとともに、その変化特性が手動切換手段で個々の
リスナに適したものとすることが可能となる。
ンに供給される各チャンネルのオーディオ信号の音量差
及び時間差が、リスナの頭の動きに対して実時間で変更
されるとともに、その変化特性が手動切換手段で個々の
リスナに適したものとすることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1乃至図4によ
って説明する。図1において、1はステレオ信号源を示
し、この信号源1からステレオの左及び右チャンネルの
オーディオ信号L,Rが取り出される。
って説明する。図1において、1はステレオ信号源を示
し、この信号源1からステレオの左及び右チャンネルの
オーディオ信号L,Rが取り出される。
【0012】そして、これら信号L,Rが、可変遅延回
路11,41→レベル制御回路12,42→加算回路1
3,43→音量調整用の可変抵抗器14,44→出力ア
ンプ15,45の各信号ラインを通じてヘッドホン16
の左及び右の発音ユニット(電気−音響変換素子)6
L,6Rにそれぞれメインのオーディオ信号として供給
される。
路11,41→レベル制御回路12,42→加算回路1
3,43→音量調整用の可変抵抗器14,44→出力ア
ンプ15,45の各信号ラインを通じてヘッドホン16
の左及び右の発音ユニット(電気−音響変換素子)6
L,6Rにそれぞれメインのオーディオ信号として供給
される。
【0013】この場合、可変遅延回路11,41及びレ
ベル制御回路12,42は、いずれも制御信号に対して
純電子的に遅延時間及び利得(レベル)が変化する構成
とされる。
ベル制御回路12,42は、いずれも制御信号に対して
純電子的に遅延時間及び利得(レベル)が変化する構成
とされる。
【0014】また、レベル制御回路12,42は、例え
ば、オーディオ帯域を5分割し、その各分割された帯域
ごとにその利得を任意に制御できるグラフィックイコラ
イザにより構成される。
ば、オーディオ帯域を5分割し、その各分割された帯域
ごとにその利得を任意に制御できるグラフィックイコラ
イザにより構成される。
【0015】さらに、ヘッドホン6は、その発音ユニッ
ト6L,6Rが逆U字状のバンド6Bにより結合され、
リスナの頭にセットできるようにされている。
ト6L,6Rが逆U字状のバンド6Bにより結合され、
リスナの頭にセットできるようにされている。
【0016】また、スピーカによるステレオ再生の場合
には、左チャンネルのスピーカの再生音が、リスナの右
耳にも到達するというように、左右のチャンネル感に、
音響的なクロストークを生じている。
には、左チャンネルのスピーカの再生音が、リスナの右
耳にも到達するというように、左右のチャンネル感に、
音響的なクロストークを生じている。
【0017】そこで、これをシミュレートするため、信
号源1からの信号L,Rが、可変遅延回路21,31→
レベル制御回路22,32→加算回路43,13の各信
号ラインを通じて反対チャンネルの発音ユニット6R,
6Lにそれぞれクロストーク成分として供給される。
号源1からの信号L,Rが、可変遅延回路21,31→
レベル制御回路22,32→加算回路43,13の各信
号ラインを通じて反対チャンネルの発音ユニット6R,
6Lにそれぞれクロストーク成分として供給される。
【0018】なお、回路21,31及び22,32も回
路11,41及び12,42と同様に構成される。
路11,41及び12,42と同様に構成される。
【0019】さらに、リスニングルームやコンサートホ
ールなどにおけるような音場の広がり感あるいは臨場感
を拡大するため、信号源1からの信号L,Rが、残響回
路25,55に供給されて残響信号が形成され、これら
信号が加算回路13,43を通じて発音ユニット6L,
6Rに供給される。
ールなどにおけるような音場の広がり感あるいは臨場感
を拡大するため、信号源1からの信号L,Rが、残響回
路25,55に供給されて残響信号が形成され、これら
信号が加算回路13,43を通じて発音ユニット6L,
6Rに供給される。
【0020】さらに、ヘッドホン6のバンド6Bには、
リスナの水平内面における頭の向きを検出する検出手段
71が設けられる。
リスナの水平内面における頭の向きを検出する検出手段
71が設けられる。
【0021】図2は、その検出手段71として、地磁気
の水平分力を利用する場合の一例を示す。すなわち、ヘ
ッドホンバンド6Bの中央頂点に、ロータリーエンコー
ダ7Rが、その回動軸が垂直方向となるように設けられ
るとともに、その回動軸に、磁針7Mが設けられる。
の水平分力を利用する場合の一例を示す。すなわち、ヘ
ッドホンバンド6Bの中央頂点に、ロータリーエンコー
ダ7Rが、その回動軸が垂直方向となるように設けられ
るとともに、その回動軸に、磁針7Mが設けられる。
【0022】したがって、ロータリーエンコーダ7Rか
らは、磁針7Mの示す南北の方向を基準とし、リスナの
頭の向きを示す出力が取り出される。
らは、磁針7Mの示す南北の方向を基準とし、リスナの
頭の向きを示す出力が取り出される。
【0023】そして、このエンコーダ71の出力が検出
回路72,73に供給され、検出回路72からは、リス
ナが頭を時計方向にまわしたときと、反時計方向にまわ
したときとで、“0”または“1”に変化する方向信号
Sdが取り出され、検出回路73からは、リスナが頭の
向きを変えたとき、その変えた角度に比例した数のパル
スPa、例えば2°変えるごとに1つのパルスPaが取
り出される。
回路72,73に供給され、検出回路72からは、リス
ナが頭を時計方向にまわしたときと、反時計方向にまわ
したときとで、“0”または“1”に変化する方向信号
Sdが取り出され、検出回路73からは、リスナが頭の
向きを変えたとき、その変えた角度に比例した数のパル
スPa、例えば2°変えるごとに1つのパルスPaが取
り出される。
【0024】そして、信号Sdが、アップダウンカウン
タ74のカウント方向入力U/Dに供給されるととも
に、パルスPaがカウンタ74のクロック入力(カウン
ト入力)CKに供給され、そのカウント出力が、アドレ
ス制御回路75を通じてメモリ77にアドレス信号とし
て供給されてメモリ77内のテーブルの該当するアドレ
スから制御データが読み出され、このデータが回路1
1,12,21,22,41,42,31,32にそれ
ぞれ制御信号として供給される。
タ74のカウント方向入力U/Dに供給されるととも
に、パルスPaがカウンタ74のクロック入力(カウン
ト入力)CKに供給され、そのカウント出力が、アドレ
ス制御回路75を通じてメモリ77にアドレス信号とし
て供給されてメモリ77内のテーブルの該当するアドレ
スから制御データが読み出され、このデータが回路1
1,12,21,22,41,42,31,32にそれ
ぞれ制御信号として供給される。
【0025】図3は、メモリ77内のテーブルのデータ
の一例を示す。ただし、このテーブルにおいては、簡単
のため、そのデータを、回路11,12,21,22,
41,42,31,32における伝達特性に変換して示
す。
の一例を示す。ただし、このテーブルにおいては、簡単
のため、そのデータを、回路11,12,21,22,
41,42,31,32における伝達特性に変換して示
す。
【0026】すなわち、今、図4に示すように、リスナ
8の前方に左及び右チャンネルのスピーカ9L,9Rが
配置されている場合、スピーカ9L,9Rとリスナ8と
の間における伝達特性として、H(ω,θ)mn=A
(ω,θ)mn・exp{jφ(ω,θ)mn}とスピ
ーカ9m(9L又は9R)からリスナ8の一方の耳8n
(8L又は8R)に至る遅延時間:τ(θ)mnを考え
る。
8の前方に左及び右チャンネルのスピーカ9L,9Rが
配置されている場合、スピーカ9L,9Rとリスナ8と
の間における伝達特性として、H(ω,θ)mn=A
(ω,θ)mn・exp{jφ(ω,θ)mn}とスピ
ーカ9m(9L又は9R)からリスナ8の一方の耳8n
(8L又は8R)に至る遅延時間:τ(θ)mnを考え
る。
【0027】尚上式で、 H(ω,θ)mn:スピーカ9mから耳8nに至る伝達
関数 A(ω,θ)mn:同じくその振幅周波数特性 φ(ω,θ)mn:同じくその位相周波数特性 ω :オーディオ信号の角周波数 θ :リスナ8の正面に対して左右スピーカ9n,9m
のなす角度 m,n:それぞれLまたはRである。
関数 A(ω,θ)mn:同じくその振幅周波数特性 φ(ω,θ)mn:同じくその位相周波数特性 ω :オーディオ信号の角周波数 θ :リスナ8の正面に対して左右スピーカ9n,9m
のなす角度 m,n:それぞれLまたはRである。
【0028】上式で角度θを単位角度ずつ、例えば2°
ずつ変化させたときの伝達関数H(ω,θ)mn及び遅
延時間τ(ω,θ)mnの値(1つの角度につき8個の
値)がテーブルの1番地ごとに書き込まれている。
ずつ変化させたときの伝達関数H(ω,θ)mn及び遅
延時間τ(ω,θ)mnの値(1つの角度につき8個の
値)がテーブルの1番地ごとに書き込まれている。
【0029】また、このテーブルは、メモリ77に対し
て例えば3組設けられるとともに、その組ごとに、リス
ナの頭部及び耳介の形状に対応してデータの値が異なっ
ている。そして、その3組のテーブルのうちの1つが、
制御回路75のスイッチ76の切り換えにしたがって選
択される。
て例えば3組設けられるとともに、その組ごとに、リス
ナの頭部及び耳介の形状に対応してデータの値が異なっ
ている。そして、その3組のテーブルのうちの1つが、
制御回路75のスイッチ76の切り換えにしたがって選
択される。
【0030】なお、図1において、79はリセットスイ
ッチであり、これを「オン」したとき、カウンタ74の
カウント値は“オール0”にリセットされ、メモリ77
のテーブルはθ=0のアドレスが選択される。
ッチであり、これを「オン」したとき、カウンタ74の
カウント値は“オール0”にリセットされ、メモリ77
のテーブルはθ=0のアドレスが選択される。
【0031】このような構成によれば、信号源1からの
オーディオ信号L,Rが、回路11〜15,41〜45
を通じてヘッドホン6にメインのオーディオ信号として
供給されるとともに、回路21,22,31,32を通
じてヘッドホン6にクロストーク成分として供給され
る。
オーディオ信号L,Rが、回路11〜15,41〜45
を通じてヘッドホン6にメインのオーディオ信号として
供給されるとともに、回路21,22,31,32を通
じてヘッドホン6にクロストーク成分として供給され
る。
【0032】そして、この場合、リスナが頭を動かす
と、その向きにしたがって信号Sd,Paが得られ、こ
れによりカウンタ74のカウント値はリスナの頭の向き
にしたがった値となり、このカウント値が制御回路75
を通じてメモリ77にアドレス信号として供給されてい
るので、メモリ77からは、図3のテーブルに対応した
データのうち、リスナの頭の向きに対応したデータが取
り出され、このデータが回路11,12,21,22,
41,42,31,32に供給される。
と、その向きにしたがって信号Sd,Paが得られ、こ
れによりカウンタ74のカウント値はリスナの頭の向き
にしたがった値となり、このカウント値が制御回路75
を通じてメモリ77にアドレス信号として供給されてい
るので、メモリ77からは、図3のテーブルに対応した
データのうち、リスナの頭の向きに対応したデータが取
り出され、このデータが回路11,12,21,22,
41,42,31,32に供給される。
【0033】したがって、ヘッドホン6に供給されるオ
ーディオ信号L,Rは、リスナの頭の向きにしたがって
伝達関数H(ω,θ)mn及び遅延時間τ(θ)mnを
有するメインのオーディオ信号及びクロストーク成分と
なるので、スピーカによるステレオ再生に匹敵するステ
レオ音場感を得ることができる。
ーディオ信号L,Rは、リスナの頭の向きにしたがって
伝達関数H(ω,θ)mn及び遅延時間τ(θ)mnを
有するメインのオーディオ信号及びクロストーク成分と
なるので、スピーカによるステレオ再生に匹敵するステ
レオ音場感を得ることができる。
【0034】なお、このとき、残響回路25,55によ
る残響信号もヘッドホン6に供給されてリスニングルー
ムやコンサートホールにおける広がり感が付加される。
る残響信号もヘッドホン6に供給されてリスニングルー
ムやコンサートホールにおける広がり感が付加される。
【0035】こうして、本発明によれば、ヘッドホン6
によるステレオ再生時に、スピーカによるステレオ再生
に匹敵するステレオ音場感を得ることができるが、この
場合、特に本発明によれば、リスナの頭の向きにしたが
ってヘッドホン6に供給されるオーディオ信号の特性を
変更するとき、これをメモリ77のテーブルを使用して
行っているので、リスナの頭の向きに対してきめ細かく
変更でき、最適な特性とすることができる。
によるステレオ再生時に、スピーカによるステレオ再生
に匹敵するステレオ音場感を得ることができるが、この
場合、特に本発明によれば、リスナの頭の向きにしたが
ってヘッドホン6に供給されるオーディオ信号の特性を
変更するとき、これをメモリ77のテーブルを使用して
行っているので、リスナの頭の向きに対してきめ細かく
変更でき、最適な特性とすることができる。
【0036】しかも、クロストーク成分を付加するとと
もに、そのクロストーク成分の特性も制御しているの
で、より優れたステレオ音場感を得ることができる。
もに、そのクロストーク成分の特性も制御しているの
で、より優れたステレオ音場感を得ることができる。
【0037】また、メモリ77のテーブルにしたがって
回路11,12,21,22,41,42,31,32
の特性を純電子的に制御しているので、リスナの頭の動
きに対するオーディオ信号の特性の変化に遅れを生じる
ことがなく、従来のシステムにおけるような不自然さを
生じることがない。
回路11,12,21,22,41,42,31,32
の特性を純電子的に制御しているので、リスナの頭の動
きに対するオーディオ信号の特性の変化に遅れを生じる
ことがなく、従来のシステムにおけるような不自然さを
生じることがない。
【0038】さらに、メモリ77には複数のテーブルを
用意しておき、これをリスナがスイッチ76により任意
に選択できるようにしているので、リスナの頭部や耳介
の形状などが違っていても、最適な特性を得ることがで
きる。
用意しておき、これをリスナがスイッチ76により任意
に選択できるようにしているので、リスナの頭部や耳介
の形状などが違っていても、最適な特性を得ることがで
きる。
【0039】また、スイッチ76の選択により角度θの
変化に対する伝達関数及び遅延時間の変化量を、テーブ
ルによって標準値よりも大きく、あるいは小さくなるよ
うにしておくことにより、リスナの頭の動きに対する音
像の位置の変化量が異なるので、これによりリスナから
音像までの距離感などを変更することができる。
変化に対する伝達関数及び遅延時間の変化量を、テーブ
ルによって標準値よりも大きく、あるいは小さくなるよ
うにしておくことにより、リスナの頭の動きに対する音
像の位置の変化量が異なるので、これによりリスナから
音像までの距離感などを変更することができる。
【0040】また、残響回路25,55により残響信号
を付加しているとともに、この残響信号はホールの壁な
どによる反射音や残響音のように聴こえるので、あたか
も有名なコンサートホールで音楽を聴いているかのよう
な臨場感を得ることができる。
を付加しているとともに、この残響信号はホールの壁な
どによる反射音や残響音のように聴こえるので、あたか
も有名なコンサートホールで音楽を聴いているかのよう
な臨場感を得ることができる。
【0041】さらに、図3のデータは、次のようにして
得ることができる。すなわち、反射の比較的少ない部
屋、例えば無響室に、左及び右チャンネルのスピーカ
と、ダミーヘッドとを配置するとともに、ダミーヘッド
の両耳の外耳道の入口付近に小型のマイクロホンを設け
る。そして、その左及び右チャンネルのスピーカから測
定信号を再生し、これをダミーヘッドのマイクロホンに
より収音して伝達関数及び遅延時間を測定するととも
に、この測定をダミーヘッドの所定の角度θごとに行え
ばよい。
得ることができる。すなわち、反射の比較的少ない部
屋、例えば無響室に、左及び右チャンネルのスピーカ
と、ダミーヘッドとを配置するとともに、ダミーヘッド
の両耳の外耳道の入口付近に小型のマイクロホンを設け
る。そして、その左及び右チャンネルのスピーカから測
定信号を再生し、これをダミーヘッドのマイクロホンに
より収音して伝達関数及び遅延時間を測定するととも
に、この測定をダミーヘッドの所定の角度θごとに行え
ばよい。
【0042】さらに、上述においては、リスナの頭の水
平面内における向きについてのみ考慮したが垂直内面に
おける向きについても同様に処理することもできる。ま
た、メモリ77におけるテーブルは1組とし、制御回路
75においてそのテーブルに対するアドレスの指定を変
更して複数組のテーブルがある場合と同様に制御データ
を得ることもできる。
平面内における向きについてのみ考慮したが垂直内面に
おける向きについても同様に処理することもできる。ま
た、メモリ77におけるテーブルは1組とし、制御回路
75においてそのテーブルに対するアドレスの指定を変
更して複数組のテーブルがある場合と同様に制御データ
を得ることもできる。
【0043】さらに、テーブルのデータは、リスナの一
般的な頭の向きの範囲に限ってもよく、また、角度θ
は、例えば、θ=0°付近では0.5゜おき、|θ|≧
45°では3°おきのように、向きによって角度θの間
隔を異ならせてもよい。
般的な頭の向きの範囲に限ってもよく、また、角度θ
は、例えば、θ=0°付近では0.5゜おき、|θ|≧
45°では3°おきのように、向きによって角度θの間
隔を異ならせてもよい。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、リスナの頭の向きに
したがってヘッドホン6に供給されるオーディオ信号の
特性を変更するとき、これをメモリ77のテーブルを使
用して行っているので、リスナの頭の向きに対してきめ
細かく変更でき、最適な特性とすることができる。
したがってヘッドホン6に供給されるオーディオ信号の
特性を変更するとき、これをメモリ77のテーブルを使
用して行っているので、リスナの頭の向きに対してきめ
細かく変更でき、最適な特性とすることができる。
【0045】しかも、クロストーク成分を付加するとと
もに、そのクロストーク成分の特性も制御しているの
で、より優れたステレオ音場感を得ることができる。ま
た、メモリ77のテーブルにしたがって回路11,1
2,21,22,41,42,31,32の特性を純電
子的に制御しているので、リスナの頭の動きに対するオ
ーディオ信号の特性の変化に遅れを生じることがなく、
従来のシステムにおけるような不自然さを生じることが
ない。
もに、そのクロストーク成分の特性も制御しているの
で、より優れたステレオ音場感を得ることができる。ま
た、メモリ77のテーブルにしたがって回路11,1
2,21,22,41,42,31,32の特性を純電
子的に制御しているので、リスナの頭の動きに対するオ
ーディオ信号の特性の変化に遅れを生じることがなく、
従来のシステムにおけるような不自然さを生じることが
ない。
【0046】さらに、メモリ77には複数のテーブルを
用意しておき、これをリスナがスイッチ76により任意
に選択できるようにしているので、リスナの頭部や耳介
の形状などが違っていても、最適な特性を得ることがで
きる。
用意しておき、これをリスナがスイッチ76により任意
に選択できるようにしているので、リスナの頭部や耳介
の形状などが違っていても、最適な特性を得ることがで
きる。
【0047】さらに、スイッチ76の選択で角度θの変
化に対する伝達関数及び遅延時間の変化量を、テーブル
によって標準値よりも大きく、あるいは小さくなるよう
にしておくことにより、リスナの頭の向きに対する音像
の位置の変化量が異なるので、これによりリスナから音
像までの距離感などを変更することができる。
化に対する伝達関数及び遅延時間の変化量を、テーブル
によって標準値よりも大きく、あるいは小さくなるよう
にしておくことにより、リスナの頭の向きに対する音像
の位置の変化量が異なるので、これによりリスナから音
像までの距離感などを変更することができる。
【0048】また、残響回路25,55により残響信号
を付加しているとともに、この残響信号はホールの壁な
どによる反射音や残響音のように聴こえるので、あたか
も有名なコンサートホールで音楽を聴いているかのよう
な臨場感を得ることができる。
を付加しているとともに、この残響信号はホールの壁な
どによる反射音や残響音のように聴こえるので、あたか
も有名なコンサートホールで音楽を聴いているかのよう
な臨場感を得ることができる。
【図1】本発明のヘッドホン装置の全体の回路図であ
る。
る。
【図2】本発明のヘッドホン装置に用いる検出手段の斜
視図である。
視図である。
【図3】本発明のヘッドホン装置に用いるメモリ内のデ
ータテーブルである。
ータテーブルである。
【図4】本発明のヘッドホン装置の伝達特性を説明する
為の平面図である。
為の平面図である。
1‥‥ステレオ信号源、11,21,41,31‥‥可
変遅延回路、12,22,42,32‥‥レベル制御回
路、6‥‥ヘッドホン、72,73‥‥検出手段、77
‥‥メモリ
変遅延回路、12,22,42,32‥‥レベル制御回
路、6‥‥ヘッドホン、72,73‥‥検出手段、77
‥‥メモリ
Claims (1)
- 【請求項1】 リスナのヘッドホンに供給されるステレ
オオーディオ信号の伝達関数及び遅延時間を、該リスナ
の頭の動きにしたがって制御することにより、該ヘッド
ホンによりステレオ信号を再生する様にしたヘッドホン
装置に於いて、 上記ステレオオーディオ信号のうち、左チャンネルのオ
ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第1
の変更回路及び可変遅延回路と、 上記ステレオオーディオ信号のうち、右チャンネルのオ
ーディオ信号の信号ラインに設けられた伝達関数の第2
の変更回路及び可変遅延回路と、 任意の基準方向に対する上記リスナの頭の動きの方向及
び該リスナの頭の動き角度毎の大きさを検出する検出手
段と、 上記リスナの頭の動きの方向及び頭の変化角度毎の大き
さに対する、上記第1及び第2の変更回路及び可変遅延
回路の制御データがテーブルとして書き込まれているメ
モリとを有し、 上記検出手段の検出出力を上記メモリのテーブルにより
上記制御データに変換した制御データを上記第1及び第
2の変更回路及び可変遅延回路にその制御信号として供
給して上記ヘッドホンに供給されるステレオオーディオ
信号の伝達関数及び遅延時間を、上記リスナの頭の動き
の方向及び頭の角度出力毎の大きさに対応して変更させ
ると共に、上記リスナの頭の動きの方向及び頭の変化角
度毎に対する制御データの値を変更する手動調整手段を
設けたヘッドホン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9209225A JP2947235B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | ヘッドホン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9209225A JP2947235B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | ヘッドホン装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62269898A Division JP2751166B2 (ja) | 1987-10-26 | 1987-10-26 | ヘッドホン装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1084599A true JPH1084599A (ja) | 1998-03-31 |
JP2947235B2 JP2947235B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=16569431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9209225A Expired - Lifetime JP2947235B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | ヘッドホン装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2947235B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000041065A (ko) * | 1998-12-21 | 2000-07-15 | 이형도 | 3차원 입체 음향 헤드폰 |
-
1997
- 1997-08-04 JP JP9209225A patent/JP2947235B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000041065A (ko) * | 1998-12-21 | 2000-07-15 | 이형도 | 3차원 입체 음향 헤드폰 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2947235B2 (ja) | 1999-09-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702 Year of fee payment: 9 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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