JPH1083509A - データ記録再生装置及び同装置におけるアナログ再生信号のピーク検出方法 - Google Patents

データ記録再生装置及び同装置におけるアナログ再生信号のピーク検出方法

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JPH1083509A
JPH1083509A JP23769196A JP23769196A JPH1083509A JP H1083509 A JPH1083509 A JP H1083509A JP 23769196 A JP23769196 A JP 23769196A JP 23769196 A JP23769196 A JP 23769196A JP H1083509 A JPH1083509 A JP H1083509A
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JP
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reproduction signal
head
amplitude
signal
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JP23769196A
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Inventor
Takahiro Koyanagi
孝博 小柳
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッドにより記録媒体から読み取られたアナロ
グ再生信号の振幅が正電圧側と負電圧側で非対称であっ
ても、正しくピーク検出が行えるようにする。 【解決手段】ヘッドにより記録媒体から読み取られ、信
号増幅、波形処理が施されたアナログ再生信号24の正
電圧側の振幅,負電圧側の振幅に対する比較電圧Vref
1,Vref2の設定データがセットされるレジスタ83
1,832と、レジスタ831,832にセットされた
Vref1,Vref2の設定データに従って比較電圧Vref1,
Vref2を発生する比較電圧発生回路833,834とを
設け、コンパレータ835,836で、アナログ再生信
号24の正電圧側振幅,負電圧側振幅とVref1,Vref2
とを比較することでウィンドウ信号W1,W2を生成
し、このW1,W2とアナログ再生信号24の微分信号
25とから、パルス生成回路837にてアナログ再生信
号24のピーク検出を行い、パルス信号26を生成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に対する
情報の記録再生がヘッドを用いて行われるデータ記録再
生装置及び同装置におけるアナログ再生信号のピーク検
出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のデータ記録再生装置の代表的な
ものとして磁気ディスク装置が知られている。この磁気
ディスク装置に装着される磁気記録媒体(磁気ディス
ク)には、磁気ヘッドの位置決め制御等に用いられるサ
ーボデータが予め記録されているのが一般的である。通
常、このサーボデータは、(磁気記録媒体の円周方向に
一定の間隔で配置され、且つ半径方向に連続的につなが
るように)磁気記録媒体の半径方向及び円周方向の所定
の位置に対して記録される。
【0003】磁気記録媒体に記録されたサーボデータは
磁気ヘッドにより読み出されて再生される。この再生サ
ーボデータはアナログ信号であり、パルス化されて用い
られる。この磁気記録媒体から再生されたアナログ信号
をパルス化する技術は従来から種々知られており、その
一つに肩抜き回路を用いたパルス化技術がある。このパ
ルス化技術について図6を参照して説明する。
【0004】肩抜き回路を用いたパルス化技術では、例
えば誘導型ヘッドと称される、MIG((Metal In Ga
p)ヘッド、薄膜ヘッドに代表される磁気ヘッドにより
磁気記録媒体から再生されたアナログ信号(アナログ再
生信号)Aに対してスライスレベルVref というある一
定レベルの正負の電圧値を設定し、これを比較電圧とし
てコンパレータ等の比較回路を用いてアナログ再生信号
Aと比較することにより、ウィンドウを持つ信号(ウィ
ンドウ信号)W11,W12を作成する。ここでは、ウ
ィンドウ信号W11,W12の高レベルの部分がウィン
ドウとなる。
【0005】次に、アナログ再生信号Aの微分波形Dの
ゼロクロス点が、ウィンドウ信号W11,W12中のウ
ィンドウに入っているか否かで、アナログ再生信号Aの
ピーク検出を行い、パルス信号Pを生成する。そして、
このパルス信号Pに含まれている(サーボデータの)位
置情報を読み取ることにより、磁気ヘッドの位置を認識
し、当該ヘッドを目標シリンダ位置に位置決め制御する
ことができる。
【0006】このようにヘッドにより読み取られたアナ
ログ再生信号をパルス化する従来の技術では、スライス
レベルVref の設定は、振幅の上下(正電圧側と負電圧
側)で同じレベルに設定されるようになっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の磁気
ディスク装置の大容量化に伴い、磁気ヘッドに磁束応答
型ヘッドとしてのMR(Magnetoresistive:磁気抵抗)
ヘッドが採用されるようになってきている。このMRヘ
ッドは、磁束変化によりMR素子(磁気抵抗効果素子)
の抵抗値が変化する特性を利用したもので、抵抗値の変
化するMR素子に、一定のバイアス電流を流すことによ
り、磁束変化を電圧変化として読み取るもので、誘導型
ヘッドに対して3倍以上の再生感度を有するという優れ
た特性がある。
【0008】しかしながら、MRヘッドを用いた磁気デ
ィスク装置では、誘導型ヘッドを用いた磁気ディスク装
置に比べて、ヘッドを目標シリンダ位置に位置決め制御
できない割合が多いという問題があった。本発明者は、
その要因が、MR素子の電磁変換特性の線形性が悪いも
のは、アナログ再生信号Aの振幅の振れが図7に示すよ
うに上下(正電圧側と負電圧側)で非対称になってしま
う点と、上記した従来のパルス化技術では、アナログ再
生信号Aの振幅の振れが上下(正電圧側と負電圧側)で
対称であることを当然のこととしてスライスレベルVre
f の設定を行っていた点に起因していることを認識する
に至った。
【0009】即ち、従来のパルス化技術では、アナログ
再生信号の振幅の上下で同じ値(絶対値)Vref のスラ
イスレベルしか設定できないため、アナログ再生信号A
の振幅の振れが図7の例のように上下で非対称になる
と、ウィンドウ信号W11,W12のうち、アナログ再
生信号Aの振幅の小さい方のピーク箇所71に対応する
ウィンドウ72の幅が狭くなり、マージンが少なくな
る。更に、アナログ再生信号Aの振幅の振れの非対称の
ために、スライスレベルVref の電圧値まで達しない振
幅のピーク箇所73が発生した場合には、その箇所72
に対応するウィンドウは作成できないことから、ピーク
検出できなくなる。このような場合、パルス信号Pから
正しい位置情報が読み取れなくなるため、ヘッドを目標
シリンダ位置に正しく位置決め制御することができな
い。
【0010】そこで従来のパルス化技術では、アナログ
再生信号Aの振幅の小さい方でもピーク検出が行えるよ
うに、スライスレベルVref を予め小さく設定しておく
ことが考えられるが、図8に示すようにアナログ再生信
号Aにノイズ81があると、そのノイズ81に対して、
符号82で示すような誤ったピークを検出するといった
問題が新たに生じてしまう。
【0011】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、ヘッドにより記録媒体から読み取られた
アナログ再生信号の振幅が正電圧側と負電圧側とで非対
称であっても、正しくピーク検出が行えるデータ記録再
生装置及び同装置におけるアナログ再生信号のピーク検
出方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のデータ記録再生
装置は、ヘッドにより記録媒体から読み取られたアナロ
グ再生信号のピークを検出して当該アナログ再生信号を
パルス化するピーク検出手段を、アナログ再生信号の正
電圧側の振幅に対する第1の比較電圧を設定するための
第1の比較電圧設定手段と、アナログ再生信号の負電圧
側の振幅に対する第2の比較電圧を設定するための第2
の比較電圧設定手段と、上記第1の比較電圧とアナログ
再生信号の正電圧側の振幅とを比較する第1の比較手段
と、上記第2の比較電圧とアナログ再生信号の負電圧側
の振幅とを比較する第2の比較手段と、この第1及び第
2の比較手段の比較結果をもとに上記アナログ再生信号
のピークを検出して当該アナログ再生信号をパルス化す
るパルス生成手段とにより構成したことを特徴とする。
【0013】このような構成においては、アナログ再生
信号との比較に用いられる比較電圧が、アナログ再生信
号の振幅の正電圧側と負電圧側のそれぞれに対して個々
に設定されることから、アナログ再生信号の振幅が正電
圧側と負電圧側とで非対称であっても、比較電圧を振幅
の正電圧側と負電圧側とで個々に調整でき、これにより
正しいピーク検出が可能となる。
【0014】また本発明は、アナログ再生信号の振幅の
非対称性がヘッド毎に異なることに着目し、上記第1及
び第2の比較電圧設定手段により設定される第1及び第
2の比較電圧を、パルス化(ピーク検出)の対象となる
アナログ再生信号の読み取りに供されるヘッドに応じて
決定する比較電圧決定手段を更に備えたことを特徴とす
る。ここで、振幅の正電圧側と負電圧側の各比較電圧
(第1及び第2の比較電圧)とヘッドとの対応関係を記
憶手段に登録しておくならば、比較電圧決定手段による
決定が簡単に行える。
【0015】このような構成においては、使用するヘッ
ドの電磁変換特性(で決まるアナログ再生信号の振幅の
非対称性)に適合した比較電圧が振幅の正電圧側と負電
圧側とで個々に設定できるため、使用するヘッドに影響
されずに正しいピーク検出が行える。
【0016】また本発明は、上記第1及び第2の比較電
圧設定手段により設定される第1及び第2の比較電圧の
組み合わせを種々変えながら、上記ヘッドを目標位置に
位置決めさせることで、正常に位置決めできた際の第1
及び第2の比較電圧の組み合わせをもとに上記ヘッドに
最適な第1及び第2の比較電圧の組み合わせを決定して
記憶手段に登録する動作を、全てのヘッドについて実行
する比較電圧決定・登録手段を更に備えたことを特徴と
する。
【0017】このような構成においては、ヘッドの電磁
変換特性(で決まるアナログ再生信号の振幅の非対称
性)に適合した比較電圧を振幅の正電圧側と負電圧側と
で個々に且つヘッド毎に決定できることから、ここで決
定された各ヘッド毎の振幅の正電圧側と負電圧側の比較
電圧(第1及び第2の比較電圧)を記憶手段に登録して
おくことで、パルス化(ピーク検出)の対象となるアナ
ログ再生信号の読み取りに供されるヘッドに最適な比較
電圧の設定が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に
係る磁気ディスク装置の主要な構成を示すブロック図で
ある。
【0019】図1において、1はデータが磁気記録され
る磁気記録媒体(磁気ディスク)、2は磁気記録媒体1
へのデータ書き込み(データ記録)及び磁気記録媒体1
からのデータ読み出し(データ再生)に用いられる磁気
ヘッドである。この磁気ヘッド2は、例えばMR素子を
用いて形成される読み取り専用ヘッドと、書き込み専用
ヘッドとから構成される再生記録分離型ヘッドであり、
磁気記録媒体1の各面(ここではヘッド“0”とヘッド
“1”)に対応してそれぞれ設けられている。
【0020】磁気記録媒体1の各面には同心円状の多数
のトラックが形成され、各トラックには、位置決め制御
等に用いられるサーボデータが記録された複数のサーボ
領域が等間隔で配置されている。これらのサーボ領域
は、磁気記録媒体1上では中心から各トラックを渡って
放射状に配置されている。
【0021】磁気記録媒体1はスピンドルモータ(SP
M)3により高速に回転する。磁気ヘッド2はキャリッ
ジ4と称するロータリタイプのヘッド移動機構に取り付
けられて、このキャリッジ4の移動により磁気記録媒体
1の半径方向に移動する。キャリッジ4は、ボイスコイ
ルモータ(VCM)5により駆動される。VCM5は、
当該VCM5に制御電流を流して当該VCM5を駆動す
るためのVCM駆動回路6に接続されている。この制御
電流の値(制御量)は、後述する位置制御回路9の計算
処理で決定される。
【0022】各磁気ヘッド2は当該ヘッド2で読み取ら
れたアナログ再生信号21を増幅するプリアンプ7の入
力に接続され、プリアンプ7の出力はリードIC(リー
ド/ライト回路)8と接続されている。
【0023】リードIC8は、プリアンプ7から出力さ
れるアナログ再生信号22を一定の振幅に増幅するAG
C(自動利得制御)アンプ81と、AGCアンプ81か
ら出力されるアナログ再生信号23に対してノイズ除去
等の波形処理を行い、ノイズが除去されたアナログ再生
信号24並びにその微分波形(微分信号)25を生成す
るフィルタ回路82と、アナログ再生信号24並びにそ
の微分信号25からアナログ再生信号24のピークを検
出してパルス化された信号(パルス信号)26を出力す
るピーク検出回路83とから構成される。
【0024】ピーク検出回路83は、アナログ再生信号
24のピーク検出に用いるスライスレベルを、当該アナ
ログ再生信号24の振幅の上下(正電圧側と負電圧側)
で別々に設定可能な構成となっている。
【0025】リードIC8は、当該リードIC8内のピ
ーク検出回路83からのパルス信号26に含まれている
位置情報を抽出し、その位置情報に基づいてVCM駆動
回路6を制御することで、磁気ヘッド2を目標トラック
に位置決めする位置制御回路9と接続されている。
【0026】リードIC8はまた制御部10とも接続さ
れている。この制御部10は装置全体の制御を司るもの
で、例えばピーク検出回路83においてアナログ再生信
号24のピーク検出に用いるスライスレベルを、当該ア
ナログ再生信号24の振幅の上下(正電圧側と負電圧
側)で別々に設定するための制御を行う。ここで、正電
圧側スライスレベルの電圧(比較電圧)をVref1、負電
圧側スライスレベルの電圧(比較電圧)をVref2とす
る。
【0027】制御部10には、当該制御部10の制御用
ファームウェアが格納されたROM11と、書き換え可
能な不揮発性メモリとしてのEEPROM12とが接続
されている。このEEPROM12の所定領域には、上
記Vref1,Vref2の設定データが各磁気ヘッド2別に登
録されている。
【0028】図2はピーク検出回路83の構成を示すブ
ロック図である。図2のピーク検出回路83は、比較電
圧Vref1,Vref2の設定データを保持するためのレジス
タ831,832と、このレジスタ831,832の保
持データの示すスライスレベルの電圧(比較電圧)Vre
f1,Vref2を発生する比較電圧発生回路833,834
と、この電圧(比較電圧)Vref1,Vref2と図1中のフ
ィルタ回路82からのアナログ再生信号24の電圧とを
比較してウィンドウ信号W1,W2を生成するコンパレ
ータ(CMP)835,836と、パルス生成回路83
7とから構成される。
【0029】パルス生成回路837は、図1中のフィル
タ回路82からの微分信号25とコンパレータ835,
836の出力(ウィンドウ信号W1,W2)をもとに、
アナログ再生信号24のピーク位置を検出し、そのピー
ク位置に同期したパルスの列からなるパルス信号26を
生成する。
【0030】次に、図1の構成の基本的な動作を図3の
信号波形図を参照して説明する。まず、磁気記録媒体1
に磁気記録された情報、例えばサーボデータは、磁気ヘ
ッド2により読み取られる。この読み取られた磁気ヘッ
ド2の出力である微小なアナログ再生信号21は、プリ
アンプ7により増幅される。
【0031】プリアンプ7の出力信号であるアナログ再
生信号22は、リードIC8内のAGCアンプ81によ
り一定の振幅に増幅されてアナログ再生信号23として
フィルタ回路82に入力される。このアナログ再生信号
23はフィルタ回路82でノイズ除去等の波形処理が施
される。これによりフィルタ回路82では、アナログ再
生信号23からノイズ等が除去された通常のアナログ再
生信号(アナログ再生波形)24と、その信号波形を微
分化した微分信号(微分波形)25とが生成される。
【0032】フィルタ回路82にて生成されたアナログ
再生信号24及びその微分信号25はピーク検出回路8
3に導かれる。ピーク検出回路83は、フィルタ回路8
2から導かれるアナログ再生信号24及びその微分信号
25をもとに、アナログ再生信号24のピークを検出し
てパルス化された信号(パルス信号)26を生成する。
このパルス信号26は位置制御回路9に導かれる。
【0033】位置制御回路9は、(リードIC8内の)
ピーク検出回路83から導かれるパルス信号26に含ま
れている(サーボデータの)位置情報を抽出することに
より、磁気ヘッド2の磁気記録媒体1上での現在位置を
認識する。
【0034】位置制御回路9は、この認識した磁気ヘッ
ド2の現在位置と目標位置とから、磁気ヘッド2を目標
位置に位置決めするために必要なVCM5に流す制御電
流の設定値(制御量)を決定し、その値をVCM駆動回
路6に送ることで、磁気ヘッド2を移動させる。
【0035】以上に述べた図1の構成の基本動作から明
らかなように、もしピーク検出回路83にてアナログ再
生信号24のピーク検出が正しく行われなかった場合に
は、磁気ヘッド2の位置を正確に知ることができなくな
るため、磁気ヘッド2を目標位置に位置決めする制御が
できなくなってしまう。
【0036】ところが従来のピーク検出技術では、[発
明が解決しようとする課題]の欄で説明したように、ア
ナログ再生信号の振幅が上下(正電圧側と負電圧側)で
非対称になるような場合には、当該アナログ再生信号の
ピーク検出を正しく行うことはできなかった。即ち従来
のピーク検出技術では、アナログ再生信号の振幅の上下
(正電圧側と負電圧側)で同じ電圧値のスライスレベル
(比較電圧)しか設定できないため、アナログ再生信号
の振幅が上下(正電圧側と負電圧側)で非対称になる波
形では、マージンの減少、ウィンドウの生成ミス、ピー
クの誤検出を起こしてしまう。
【0037】そこで本発明は、ピーク検出回路83を図
2のように構成し、アナログ再生信号の振幅の非対称性
に適合する2種のスライスレベル(比較電圧)Vref1,
Vref2を制御部10から設定可能なようにすることで、
アナログ再生信号のピーク検出が正しく行えるようにし
ている。
【0038】以下、図2の構成のピーク検出回路83の
動作を図4のタイミングチャートを参照して説明する。
まず制御部10は、ピーク検出回路83内の2つのレジ
スタ831,832に、アナログ再生信号(24)の振
幅の非対称性に見合った2種のスライスレベル(比較電
圧)Vref1,Vref2を設定するための設定データ(Vre
f1,Vref2用設定データ)をセットする。
【0039】Vref1,Vref2用設定データは、ヘッド別
にEEPROM12に登録されている。その理由は、ア
ナログ再生信号(24)の振幅の非対称性が、ヘッドの
電磁変換特性の線形性に依存しており、ヘッド毎に異な
るためである。
【0040】制御部10は、磁気記録媒体1のヘッド
“0”(面“0”)をアクセスする場合にはヘッド
“0”用のVref1,Vref2用設定データを、ヘッド
“1”(面“1”)をアクセスする場合にはヘッド
“1”用のVref1,Vref2用設定データをEEPROM
12から選択的に取り出して、レジスタ831,832
にセットする。
【0041】比較電圧発生回路833,834は、レジ
スタ831,832にセットされているVref1,Vref2
用設定データの示す比較電圧Vref1,Vref2を、自身に
印加されている基準電圧VSをもとに発生する。ここ
で、Vref1,Vref2用設定データは例えば8ビットのデ
ィジタルデータであり、256種類の比較電圧の1つを
指定可能なようになっている。
【0042】比較電圧発生回路833,834により発
生された比較電圧Vref1,Vref2は、コンパレータ83
5,836の一方の入力に供給される。コンパレータ8
35,836の他方の入力には、フィルタ回路82から
のアナログ再生信号24が供給される。コンパレータ8
35は、アナログ再生信号24の正電圧側の振幅と比較
電圧Vref1(正電圧)とを比較することでウィンドウ信
号W1を生成出力し、コンパレータ836は、アナログ
再生信号24の負電圧側の振幅と比較電圧Vref2(負電
圧)とを比較することでウィンドウ信号W2を生成出力
する。
【0043】ここで、比較電圧Vref1,Vref2は、図4
に示すように、アナログ再生信号24の振幅の非対称性
に見合った値となっていることから、アナログ再生信号
24の振幅の正電圧側,負電圧側のいずれに対しても、
十分なマージンのある正しいウィンドウ生成が可能とな
る。
【0044】コンパレータ835,836で生成された
ウィンドウ信号W1,W2はパルス生成回路837に供
給される。このパルス生成回路837には、フィルタ回
路82からの微分信号25、即ちアナログ再生信号24
の微分波形も供給される。パルス生成回路837は、ア
ナログ再生信号24の微分波形(微分信号)25のゼロ
クロス点が、コンパレータ835,836で生成された
ウィンドウ信号W1,W2中のウィンドウに入っている
か否かで、アナログ再生信号24のピーク検出を行い、
図4に示すようにパルス信号26を生成する。
【0045】さて本実施形態では、図1の構成の磁気デ
ィスク装置の製造時のテストの中で、磁気ヘッド2別の
比較電圧Vref1,Vref2(用の設定データ)を決定して
EEPROM12に登録する処理が行われるようになっ
ている。この処理は、磁気ディスク装置に接続されるホ
スト装置(図示せず)から当該磁気ディスク装置の制御
部11に対して特定のコマンドが与えられることによ
り、ROM11内の制御用ファームウェアに従って次の
ように実行される。
【0046】まず制御部10は、シーク動作のために、
対象となるヘッド番号(面番号)Hを初期値“0”に設
定する(ステップS1)。また制御部10は、ピーク検
出回路83内のレジスタ831,832にVref1,Vre
f2用設定データの初期値(初期Vref1,Vref2用設定デ
ータ)をセットする(ステップS2)。これによりピー
ク検出回路83では、初期Vref1,Vref2用設定データ
で示される所定の比較電圧Vref1,Vref2を用いたピー
ク検出が可能となる。
【0047】次に制御部10は、位置制御回路9を用い
てヘッド番号(面番号)がH(ここではH=0)の磁気
記録媒体1の面の特定シリンダ位置に磁気ヘッド2をシ
ークさせる(ステップS3)。なお、特定シリンダ位置
でなく、任意に定められるシリンダ位置へのシークであ
っても構わない。
【0048】もし、このシーク動作に失敗したならば
(ステップS4)、制御部10は同じシーク動作をリト
ライする(ステップS5)。このリトライは、予め定め
られた一定回数を上限として(ステップS7)、シーク
動作に成功するまで(ステップS6)行われる。
【0049】もし、一定回数のリトライによってもシー
ク動作に成功できなかったならば、制御部10は、現在
設定されている比較電圧Vref1,Vref2(を指定するV
ref1,Vref2用設定データ)が、現在シーク動作に用い
られている(ヘッド番号がHの面側の)磁気ヘッド2で
読み取られてピーク検出回路83に導かれるアナログ再
生信号24の振幅の非対称性に適しておらず、ピーク検
出が正しく行われていない可能性があるものと判断す
る。
【0050】この場合、制御部10は比較電圧Vref1,
Vref2(を指定するVref1,Vref2用設定データ)
の値を変更し(ステップS9)、しかる後にシーク動作
をリトライする(ステップ5)。この変更は、予め定め
られた一定回数を上限として(ステップS8)、シーク
動作に成功するまで(ステップS6)行うことができ
る。もし、一定回数だけ比較電圧Vref1,Vref2
(を指定するVref1,Vref2用設定データ)の値を変更
してもシーク動作に成功できなかったならば、装置のエ
ラーが判定される。
【0051】これに対し、最初のシーク動作、或いはリ
トライでのシーク動作に成功した場合には(ステップS
4またはS6)、制御部10は、その時点における比較
電圧Vref1,Vref2(を指定するVref1,Vref2用設定
データ)の値を基準値(例えば中心値)として、Vref
1,Vref2(を指定するVref1,Vref2用設定データ)
の値を変えながら、種々のVref1,Vref2の値の組み合
わせのもとで、シーク動作を予め定められた一定回数だ
け繰り返す(ステップS10)。
【0052】そして制御部10は、ステップS10で行
ったシーク動作の中で、シークに成功した各Vref1,V
ref2(を指定するVref1,Vref2用設定データ)の値を
もとに、ヘッド番号(面番号)Hの面側の磁気ヘッド2
に最適なVref1,Vref2(を指定するVref1,Vref2用
設定データ)の値を決定し(ステップS11)、当該磁
気ヘッド2に関連付けてEEPROM12に登録する
(ステップS12)。ここで最適なVref1,Vref2とし
ては、シークに成功した各Vref1,Vref2の値の例えば
平均値を用いればよい。
【0053】制御部10は、以上の処理を、ヘッド番号
(面番号)Hをインクリメントしながら(ステップS1
4)、全ての磁気ヘッド2について繰り返す(ステップ
S13)。
【0054】以上により、EEPROM12には、各磁
気ヘッド2毎に、そのヘッド2に使用されるMR素子の
電磁変換特性の線形性(で決まるアナログ再生信号24
の振幅の非対称性)に適合する最適なVref1,Vref2
(を指定するVref1,Vref2用設定データ)の値が登録
される。
【0055】なお、以上の処理を、磁気ディスク装置の
電源ON時に自動的に行うようにすることも可能であ
る。この場合には、各磁気ヘッド2毎のVref1,Vref2
(を指定するVref1,Vref2用設定データ)の登録に必
ずしもEEPROM12(不揮発性メモリ)を用いる必
要はなく、RAM等の揮発性メモリを用いるようにして
も構わない。
【0056】以上の実施形態では本発明を磁気ディスク
装置に適用した場合について説明したが、これに限るも
のではなく、記録媒体に対する情報の記録再生がヘッド
を用いて行われるものであって、特に、ヘッドにより読
み取られたアナログ再生信号を対象とするピーク検出で
パルス化された信号にヘッドの位置決め制御に用いられ
る(サーボデータ中の)位置情報が含まれているもので
あるならば、光磁気ディスク装置、フロッピーディスク
装置などのデータ記録再生装置全般に適用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ア
ナログ再生信号との比較に用いられる比較電圧を、アナ
ログ再生信号の振幅の正電圧側と負電圧側のそれぞれに
対して個々に設定することができることから、アナログ
再生信号の振幅が正電圧側と負電圧側とで非対称であっ
ても、比較電圧を振幅の正電圧側と負電圧側とで個々に
調整でき、正しいピーク検出を実現することができる。
【0058】また本発明によれば、使用するヘッドの電
磁変換特性(で決まるアナログ再生信号の振幅の非対称
性)に適合した比較電圧が振幅の正電圧側と負電圧側と
で個々に設定できるため、使用するヘッドに影響されず
に正しいピーク検出が行える。
【0059】また本発明によれば、ヘッドの電磁変換特
性(で決まるアナログ再生信号の振幅の非対称性)に最
適な比較電圧を振幅の正電圧側と負電圧側とで個々に且
つヘッド毎に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の
主要な構成を示すブロック図。
【図2】図1中のピーク検出回路83の構成を示すブロ
ック図。
【図3】図1の構成における各部の信号波形を示す図。
【図4】図2の構成のピーク検出回路83の動作を説明
するためのタイミングチャート。
【図5】同実施形態における磁気ヘッド別の比較電圧V
ref1,Vref2(用の設定データ)の決定動作を説明する
ためのフローチャート。
【図6】アナログ再生信号をパルス化する従来の技術を
説明するためのタイミングチャート。
【図7】従来のパルス化技術の問題点とその要因を説明
するためのタイミングチャート。
【図8】従来のパルス化技術で上記の問題点を解決しよ
うとした場合に生じる新たな問題点を説明するためのタ
イミングチャート。
【符号の説明】
1…磁気記録媒体、 2…磁気ヘッド、 5…ボイスコイルモータ(VCM)、 6…VCM駆動回路、 7…プリアンプ、 8…リードIC、 9…位置制御回路、 10…制御部(比較電圧決定手段、比較電圧決定・登録
手段) 11…ROM、 12…EEPROM(記憶手段)、 82…フィルタ回路、 83…ピーク検出回路、 21〜24…アナログ再生信号、 25…微分信号、 26…パルス信号、 831,832…レジスタ(比較電圧設定手段)、 833,834…比較電圧発生回路(比較電圧設定手
段)、 835,836…コンパレータ(CMP、比較手段)、 837…パルス生成回路、 Vref1,Vref2…比較電圧、 W1,W2…ウィンドウ信号。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対する情報の記録再生がヘッ
    ドを用いて行われるデータ記録再生装置において、 前記ヘッドにより前記記録媒体から読み取られたアナロ
    グ再生信号のピークを検出して前記アナログ再生信号を
    パルス化するピーク検出手段を備え、 前記ピーク検出手段は、 前記アナログ再生信号の正電圧側の振幅に対する第1の
    比較電圧を設定するための第1の比較電圧設定手段と、 前記アナログ再生信号の負電圧側の振幅に対する第2の
    比較電圧を設定するための第2の比較電圧設定手段と、 前記第1の比較電圧と前記アナログ再生信号の正電圧側
    の振幅とを比較する第1の比較手段と、 前記第2の比較電圧と前記アナログ再生信号の負電圧側
    の振幅とを比較する第2の比較手段と、 前記第1の比較手段並びに前記第2の比較手段の比較結
    果をもとに前記アナログ再生信号のピークを検出して前
    記アナログ再生信号をパルス化するパルス生成手段とを
    具備することを特徴とするデータ記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の比較電圧設定手段に
    より設定される前記第1及び第2の比較電圧を、前記パ
    ルス化の対象となるアナログ再生信号の読み取りに供さ
    れるヘッドに応じて決定する比較電圧決定手段を更に具
    備することを特徴とする請求項1記載のデータ記録再生
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の比較電圧と前記ヘッ
    ドとの対応関係を登録した記憶手段を更に具備し、 前記比較電圧決定手段は、前記記憶手段に登録されてい
    る前記第1及び第2の比較電圧と前記ヘッドとの対応関
    係から前記第1及び第2の比較電圧設定手段により設定
    される前記第1及び第2の比較電圧を決定することを特
    徴とする請求項2記載のデータ記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記パルス生成手段によりパルス化され
    た信号には前記ヘッドの位置決め制御に用いられる位置
    情報が含まれているデータ記録再生装置であって、 前記第1及び第2の比較電圧設定手段により設定される
    前記第1及び第2の比較電圧の組み合わせを種々変えな
    がら、前記ヘッドを目標位置に位置決めさせることで、
    正常に位置決めできた際の前記第1及び第2の比較電圧
    の組み合わせをもとに前記ヘッドに最適な前記第1及び
    第2の比較電圧の組み合わせを決定して、前記記憶手段
    に登録する動作を、全ての前記ヘッドについて実行する
    比較電圧決定・登録手段を更に具備することを特徴とす
    る請求項3記載のデータ記録再生装置。
  5. 【請求項5】 ヘッドにより記録媒体から読み取られた
    アナログ再生信号のピークを検出して前記アナログ再生
    信号をパルス化するアナログ再生信号のピーク検出方法
    において、 前記アナログ再生信号の正電圧側の振幅及び負電圧側の
    振幅に対する比較電圧をそれぞれ別個に設定して、前記
    アナログ再生信号の正電圧側の振幅及び負電圧側の振幅
    との比較をそれぞれ行わせ、その両比較結果をもとに前
    記アナログ再生信号のピークを検出して前記アナログ再
    生信号をパルス化するようにしたことを特徴とするアナ
    ログ再生信号のピーク検出方法。
  6. 【請求項6】 前記別個に設定される比較電圧を、前記
    パルス化の対象となるアナログ再生信号の読み取りに供
    されるヘッドに応じて決定することを特徴とする請求項
    4記載のアナログ再生信号のピーク検出方法。
  7. 【請求項7】 前記パルス化された信号には前記ヘッド
    の位置決め制御に用いられる位置情報が含まれており、
    前記別個に設定される比較電圧の組み合わせを種々変え
    ながら、前記ヘッドを目標位置に位置決めさせること
    で、正常に位置決めできた際の前記比較電圧の組み合わ
    せをもとに前記ヘッドに最適な前記比較電圧の組み合わ
    せを決定する動作を全ての前記ヘッドについて実行する
    ことを特徴とする請求項6記載のアナログ再生信号のピ
    ーク検出方法。
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