JPH1081834A - 低フレアリングを示す黒色着色剤組成物 - Google Patents

低フレアリングを示す黒色着色剤組成物

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JPH1081834A
JPH1081834A JP9144336A JP14433697A JPH1081834A JP H1081834 A JPH1081834 A JP H1081834A JP 9144336 A JP9144336 A JP 9144336A JP 14433697 A JP14433697 A JP 14433697A JP H1081834 A JPH1081834 A JP H1081834A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低フレアリングを有する黒色着色組成物を提
供する。 【解決手段】 下記化学式で表わされる赤色着色剤を含
有する黒色着色組成物である。 【化1】 (ここで、R1 は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C
4 アルコキシおよび塩素からなる群から選択され、R2
は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C4 アルコキシお
よびCF3 からなる群から選択され、ポリ(オキシアル
キレン)置換基は、2〜200のC2 〜C4 アルキレン
オキサイドの残基から構成される。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源に関係なく実
質的に一定の色を有して見える黒色着色剤組成物に関す
る。この着色剤組成物は、樹脂中に混合することができ
る。
【0002】
【従来の技術】可視電磁スペクトル(400〜700ナ
ノメーター)における光を実質的に全て吸収するなら
ば、物体は黒色を呈する。すなわち、黒色着色剤組成物
は、2種、3種またはこれ以上の単独の着色剤の混合物
とすることができ、それらの着色剤は、スペクトルを越
えて光を吸収することを互いに引き立たせる。例えば、
橙色と青色;黄色と赤色と青色;青色と紫色は、黒色組
成物を生じ得る色の組み合わせを表わす。
【0003】一般に、2またはこれ以上の着色剤を混合
することにより得られた黒色着色剤組成物は、可視スペ
クトル全体を越えた電磁放射を吸収するが、それぞれの
波長における吸光度は均一ではない。したがって、その
ような組成物の吸光度は、可視スペクトルを越えた一連
のピークおよび谷間によって表わされる。吸光度の不均
一性は、光源が変化した際に色のシフトした組成物をも
たらし得る。
【0004】着色剤組成物の1つの特徴は、色の不変
性、あるいは逆にいえば、光源に依存して色相が変化す
る傾向であり、フレア(flair)またはフレアリン
グ(flairing)と称される。このような光源に
基づいた見かけの変化は、主として光源間の分光分布の
違いによるものである。与えられた波長において放射さ
れるエネルギーが増大すれば、組成物中の個々の着色剤
によって吸収されるべきエネルギーも増大する。あるい
は、特定の波長の光が基材により反射されると、組成物
は、同一の分光出力分布を有しない光源のもとで見られ
た場合とは異なって見える。
【0005】ある種の組成物のフレアの傾向は、昼光を
表わす発光体“D65”と、通常の白熱電球のようなタン
グステン光源を表わす“A”との間の分光出力分布の違
いを考慮すると理解できる。色彩の専門用語において、
65は、6,504°Kの黒体温度を有し、一方、
“A”光は2,856°Kの黒体温度を有しているもの
と説明されるであろう。種々の波長におけるこれら2つ
の光源からの相対出力分布は、図1に示される。吸収さ
れない任意の光は基材で反射され、反射された波長がど
のような色合いを与えるにしても基材が見えるのを引き
起こす。例えば、400〜430ナノメーターの範囲の
反射光は、紫色に見えるであろう。同様に、430〜4
80ナノメーター、480〜560ナノメーター、56
0〜590ナノメーター、590〜620ナノメータ
ー、および620〜700ナノメーターの範囲の反射光
は、それぞれ青色、緑色、黄色、橙色および赤色に見え
るであろう。
【0006】フレアリングは、単一の発色団を含む個々
の着色剤、および着色剤組成物のいずれにおいても観察
される。着色剤組成物については、低フレアリングを有
し、個々の着色剤成分は、低フレアリングを示すはずで
あると一般に信じられてきた。カーボンブラックは、黒
色着色剤の色の不変性/低フレアリングについての標準
であると考えられてきた。
【0007】着色剤は、一般にポリウレタンフォームの
製造に用いられる。ポリ(オキシアルキレン)置換され
た着色剤は、ポリイソシアナートモノマーと反応し得る
点、および樹脂中で永久に結合する点で特に有用である
とされてきた。そのような着色剤の例は、以下の米国特
許に示されている。
【0008】 Cross et al. 4,284,72
9 Kluger et al. 4,507,40
7 Kluger et al. 4,751,25
4 Kluger et al. 4,761,50
2 Kluger et al. 4,775,74
8 Rekers et al. 4,846,84
6 Kluger et al. 4,912,20
3および Kluger et al. 4,978,36
2 米国特許第4,751,254号の実施例7には、ある
種のベンゾチアゾール着色剤は、ポリウレタンフォーム
の製造に用いられる2−エチルヘキサン酸第一スズ触媒
の存在下では安定でないことが示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、低フレアリングを有する黒色着色剤組成物を提供す
ることにある。さらに本発明の目的は、D65および白熱
(タングステン)光のもとで、比較的色が安定した黒色
着色剤組成物;カラーポリウレタンフォームに用いられ
得る黒色着色剤組成物;赤色のベンゾチアゾールアゾ着
色剤を含有する黒色着色剤組成物;ポリ(オキシアルキ
レン)置換された着色剤を、2またはこれ以上含有する
黒色着色剤組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、下記化学式で表わされる赤色着色剤を含
有する黒色着色剤組成物を提供する。
【0011】
【化4】
【0012】ここで、R1 は、H、C1 〜C4 アルキ
ル、クロロ、およびC1 〜C4 アルコキシから選択さ
れ、R2 は、H、Cl、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C
4 アルコキシ、およびCF3 から選択される。本発明の
黒色着色剤組成物は、また、可視スペクトルを越えた電
磁放射の吸収のための補足的な着色剤、典型的には、青
色および黄色の着色剤を含有してもよい。赤色着色剤お
よび好ましくは補足的な着色剤は、ポリウレタンを得る
ための反応中にポリイソシアナートと反応する生じるポ
リ(オキシアルキレン)置換基を有する。本発明はま
た、樹脂、特にポリウレタン樹脂の着色方法、およびこ
れにより得られた製造物を含む。
【0013】本発明は、赤色ベンゾチアゾールアゾ着色
剤を含むことを特徴とし、この着色剤自体はフレアが著
しい。それにもかかわらず、赤色着色剤は、黒色着色剤
組成物中で補足的な着色剤と組み合わせたことの利点を
有して、フレアを相殺する。赤色着色剤は、メチン、ア
ゾ、トリフェニルメタン、アントラキノンおよびフタロ
シアニン系の補足的な着色剤の広い範囲をもってフレア
を低減することが証明された。
【0014】以下、本発明の好ましい態様を示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。特に示さない
限り、部およびパーセンテージは重量で表わされ、条件
は、周辺条件、すなわち25℃1気圧であり、脂肪族炭
化水素は炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素は3〜
8の炭素原子を含む。アリールおよびアリーレンの用語
は、単環および縮合2環系炭化水素に限定することを意
図される。
【0015】本明細書中の全ての特許および文献は、本
明細書を構成する。
【0016】個々の着色剤および着色剤組成物は、CI
E(1976)L* * * Color Space
Systemにより導かれたCIE L* * *
標により特徴付けられる。異なる2つの光源に起因した
同一の着色剤または同一の組成物について観察されたカ
ラースペース中での違いは、相対フレアまたはフレアリ
ングとして報告され、二次元CIE Color Sp
aceにおけるΔabとして表わされる。以下の式はΔab
の算出に用いられ、ここでD65は、黒体または6,50
4°Kの相関色温度を有する光源を示し、“A”は、
2,856°Kの黒体温度を有するタングステン白熱球
を示す。
【0017】
【数1】
【0018】黒色着色剤組成物は、CIE L* *
* カラースペースの原点の周りの円として定義され、a
* およびb* の値は、それぞれ±20、好ましくは±1
0、最も好ましくは±5である。
【0019】本発明の黒色着色剤組成物は、少なくとも
10wt%、好ましくは少なくとも20wt%のベンゾ
チアゾールアゾ着色剤を含有する。ベンゾチアゾール環
は、4位がH、C1 〜C4 アルキル、塩素、またはC1
〜C4 アルコキシ基で置換される。ベンゾチアゾール部
分は、N,N−ポリ(オキシアルキレン)置換されたア
ニリン化合物と結合し、この化合物は2位が水素、C1
〜C4 アルキル、C1〜C4 アルコキシまたはCF3
置換されていてもよい。ピーク吸収が465〜540ナ
ノメーターであれば、着色剤のベンゾチアゾールまたは
アニリン化合物のいずれかがさらに置換されていてもよ
い。
【0020】下記化学式で表わされる赤色着色剤が用い
られる。
【0021】
【化5】
【0022】ここで、R1 は、H、C1 〜C4 アルキ
ル、塩素およびC1 〜C4 アルコキシから選択され、R
2 は、H、Cl、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C4 アル
コキシ、およびCF3 から選択され、各ポリ(オキシア
ルキレン)置換基は、C2 〜C4 アルキレンオキサイド
のオリゴマーまたはポリマーである。好ましくは、R1
はメチルまたはエチルであり、R2 はH、メチルまたは
エチルである。
【0023】ポリ(オキシアルキレン)置換基は、2〜
200、好ましくは3〜100、最も好ましくは5〜5
0のC2 〜C4 アルキレンオキサイドの残基からそれぞ
れ構成される。好ましいアルキレンオキサイドは、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、およびブチレ
ンオキサイドを含む。置換基の分岐は、Moodyet
al.(米国特許第5,290,921号)に記載さ
れているように、まず、グリシドールまたはクロロプロ
パンジオール基を含ませ、それによって複数のヒドロキ
シサイトを含ませることによって達成することができ
る。置換基中に少量の適合するモノマーを含有させ得る
ことは、当業者に知られている。ポリ(オキシアルキレ
ン)置換基は、典型的には88〜5000、好ましくは
250〜3000の分子量を有する。
【0024】上述したベンゾチアゾール赤色着色剤は、
黒色組成物中で他の赤色着色剤と組み合わせてもよい。
ベンゾチアゾール着色剤は、465〜540nmのピー
ク吸光度を有する組成物における成分の50wt%を越
えた量、好ましくは75wt%を越えた量を構成するこ
とができる。
【0025】赤色成分に加えて、黒色着色剤組成物は、
可視スペクトルを越えた電磁放射を吸収するために必要
な補足的な着色剤を含有する。したがって組成物は、4
00〜465ナノメーターの間にピーク吸光度を有する
黄色着色剤と、540〜700ナノメーターの間にピー
ク吸光度を有する青色着色剤とを含有する。黄色および
青色着色剤は、既に定義したようなポリ(オキシアルキ
レン)置換基をそれぞれ少なくとも2つ有することが好
ましい。
【0026】適切な黄色着色剤は、メチンおよびアゾ着
色剤を含み、特に米国特許第4,627,939号、同
第4,658,064号、同第4,981,516号お
よび同第4,284,729号に示されているポリ(オ
キシアルキレン)置換された着色剤が挙げられる。
【0027】適切な青色着色剤は、トリフェニルメタ
ン、アゾ、フタロシアニンおよびアントラキノン着色剤
を含み、特に、米国特許第4,871,371号、同第
5,043,013号、同第5,059,244号、同
第5,270,363号、同第5,177,200号、
同第5,149,800号、同第4,732,570
号、同第4,640,690号、同第4,284,72
9号、同第4,137,243号、同第4,170,5
64号および同第4,846,846号に示されている
ポリ(オキシアルキレン)置換された着色剤が挙げられ
る。
【0028】本発明の他の態様において、黒色組成物
は、また、540〜580ナノメーターにピーク吸光度
を有する紫色着色剤を含有する。適切な紫色着色剤は、
アゾ着色剤を含み、特に、米国特許第4,507,40
7号、同第4,912,203号、同第4,775,7
48号、同第4,812,141号および同第4,97
8,362号に記載されているポリ(オキシアルキレ
ン)置換されたアゾ着色剤が挙げられる。
【0029】黒色着色剤組成物は、水溶液または溶媒溶
液として適切に与えられる。着色剤の溶解性は、Hau
ser et al.(米国特許第4,113,721
号)および上述した引例に記載されているようなポリ
(オキシアルキレン)置換基の相対親水性/親油性特性
を変化させることによって、特別な用途に適応させるこ
とができる。溶媒または希釈剤の存在にかかわらず、黒
色着色剤組成物の着色剤成分は、以下のモル比で処方す
ることができる。 赤色着色剤10〜60部 黄色着色剤10〜60部、および 青色着色剤10〜60部 別の態様において、組成物はまた、2〜20部の紫色着
色剤を含有してもよい。
【0030】黒色着色剤組成物を構成する個々の着色剤
は、求電子基をポリ(オキシアルキレン)置換基に、好
ましくは末端位置に有していてもよい。例えば、ポリ
(オキシアルキレン)置換基は、ヒドロキシ、メルカプ
トまたはアミノ基、好ましくはヒドロキシ基で終端され
ていてもよい。
【0031】“反応性”着色剤を含む黒色着色剤組成物
は、ポリマー樹脂を着色することへの有用性が知られて
いる。特に、着色剤組成物は、重縮合反応または重付加
反応の間に存在させることができ、例えば、ポリオール
モノマーの代わりにポリマー中に共有結合を形成する。
適切な反応系は、ポリウレタンを製造するために用いら
れるポリオール/ポリイソシアナート;ポリエステルの
製造に用いられるポリオール/ポリ酸(酸塩化物および
エステルを含む);およびポリアミドの製造に用いられ
るポリアミン/ポリ酸を含む。付加的な反応系は、アル
キド類;アリリック類;アミノ類、例えば、メラミンお
よびウレア;エポキシ類;フェノリック類およびシリコ
ーン類の製造に用いられるものを含む。重合が実質的に
終了した後に着色剤を反応系に添加してもよいこと、お
よび着色剤はポリマー鎖を“キャップ”し得ることは、
当業者には知られている。黒色着色剤組成物を用いた樹
脂の着色方法は、前述した文献、特にCross et
al.(米国特許第4,284,729号)に記載さ
れている。
【0032】特に重要なことは、ポリウレタン樹脂の着
色である。ポリウレタン樹脂の合成方法は当業者にはよ
く知られており、“Encyclopedia of Polymer Science
andEngineering”(vol.13,pp.243〜296,John Wiley &
Sons,Inc.(1988)) に記載されている。一般に、ポリウ
レタンは、ポリイソシアナートとポリオールとの発熱反
応により合成された付加ポリマーである。反応速度は、
モノマーの構造や機能、ステアリック妨害、およびヒド
ロキシル基が第1級か第2級かによって影響を受ける。
典型的に、2−エチルヘキサン酸第一スズおよびアミン
触媒のような触媒は、反応混合物中に混合される。適用
性、すなわち、ポリウレタン樹脂が軟質、半剛性または
剛性のフォームかどうか、コーティングまたはエラスト
マーかに応じて、反応混合物は、界面活性剤、発泡剤お
よび補助的な処理助剤を含有することができる。
【0033】黒色着色剤組成物は、まず、ポリオールに
着色剤を混合し、次いで混合物にポリオールを導入する
ことによって、重合反応混合物に都合よく加えることが
できる。他の方法において、着色剤組成物は、反応混合
物に直接量り入れてもよい。黒色着色剤組成物は、0.
001〜15wt%、好ましくは0.1〜5wt%の濃
度でポリマー樹脂中に配合することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
さらに詳細に説明する。
【0035】(試験)全ての着色剤および着色剤組成物
をポリウレタンフォームに混合し、Datacolor
SS−II color 分光光度計を用いてCIE
* * *座標を測定した。測定は、D65光源のもと
でいったん行ない、次いで、光源“A”と称されるタン
グステン白熱光源(黒体温度2,856K)のもとで再
度行なった。それぞれの光源について、波長に対して強
度をプロットして図1のグラフに示した。
【0036】2つの異なる光源に起因した着色剤組成物
について観測されたカラースペースにおける違いは、フ
レアリングのΔabとして示される。ここで示されるよう
に、ΔabはD65および“A”光源の比較のみに基づく。
本発明の黒色着色組成物におけるΔabは、好ましくは
1.5未満であり、より好ましくは1.0未満であり、
最も好ましくは0.5未満である。
【0037】(例1)この例は、黒色着色剤組成物の処
方、着色ポリウレタンフォームへの組成物の使用、およ
びΔabの決定を説明する。
【0038】(黒色着色剤組成物)下記化学式で表わさ
れる赤色着色剤を、Kluger et al.(米国
特許第4,751,254号)の実施例5にしたがって
合成した。
【0039】
【化6】
【0040】この赤色着色剤は、λmax は523nmで
あり、Δabは13.7であった。
【0041】下記化学式で表わされる黄色着色剤を、K
luger et al.(米国特許第4,981,5
16号)の実施例20にしたがって合成した。
【0042】
【化7】
【0043】この黄色着色剤は、λmax は423nmで
あり、Δabは13.5であった。
【0044】下記化学式で表わされる青色着色剤を、H
arris(米国特許第4,871,371号)の実施
例9にしたがって合成した。
【0045】
【化8】
【0046】この青色着色剤は、λmax は628nmで
あり、Δabは11.4であった。
【0047】これらの着色剤を以下の配合比で混合し
て、黒色着色剤組成物を得た。 赤色 31.1重量部 黄色 24.4重量部 青色 44.5重量部
【0048】(ポリウレタンの合成)上述の黒色着色剤
組成物1部を、エーテルトリオール(mw〜3000)
100部に加え、4.53部の水、1.0部のシリコー
ン界面活性剤、0.15部の2−エチルヘキサン酸第一
スズ触媒、及び0.05部のトリエチレンジアミンと混
合した。次いで、58.8部のトルエンジイソシアナー
ト(80/20)を周辺条件下で約3分間反応せしめた
後、これを冷却した。1.5lbs./ft3の密度を
有する、黒色に着色されたポリウレタンフォームが得ら
れた。
【0049】(Δabの決定)CIE L* * * 座標
は、D65および“A”光源のもとで測定され、それぞ
れ、(a* =1.2,b* =−2.27)および(a*
=1.12,b* =−2.14)であった。Δabの値
は、0.153と計算された。
【0050】(例2)この例は、実施例1の黒色着色剤
組成物への紫色着色剤の混合を説明する。
【0051】下記化学式で表わされる紫色着色剤を、K
luger et al.(米国特許第4,507,4
07号)にしたがって合成した。
【0052】
【化9】
【0053】この紫色着色剤は、λmax は571nmで
あり、Δabは7.6であった。
【0054】以下の着色剤を混合することによって、黒
色着色剤組成物を得た。 紫色(例2) 7.2重量部 赤色(例1) 27.2重量部 黄色(例1) 29.0重量部 青色(例1) 36.6重量部
【0055】黒色着色剤組成物1部を、例1のポリウレ
タン反応混合物中に置き換えて、黒色に着色されたポリ
ウレタンフォームを製造した。
【0056】このフォームについてのΔabは、0.95
3と計算された。
【0057】(例3)この例では、実施例1の黄色メチ
ン着色剤を黄色アゾ着色剤に置き換えて低フレアリング
黒色組成物を製造することを説明する。
【0058】下記化学式で表わされる黄色着色剤を、C
ross et al.(米国特許第4,284,72
9号)の実施例1にしたがって合成した。
【0059】
【化10】
【0060】この黄色着色剤は、λmax は429nmで
あり、Δabは6.57であった。
【0061】以下の着色剤を混合することによって、黒
色着色剤組成物を得た。 赤色(例1) 32.2重量部 黄色(例3) 21.8重量部 青色(例1) 46.0重量部
【0062】黒色着色剤組成物1部を、例1のポリウレ
タン反応混合物中に置き換えて黒色に着色されたポリウ
レタンフォームを製造した。
【0063】このフォームについてのΔabは、0.79
6と計算された。
【0064】(例4)この例では、実施例1の青色トリ
フェニルメタン着色剤を青色フタロシアニン着色剤に置
き換えて低フレアリング黒色組成物を製造することを説
明する。
【0065】下記化学式で表わされる青色着色剤を、K
luger et al.(米国特許第5,177,2
00号)にしたがって合成した。
【0066】
【化11】
【0067】この青色着色剤は、λmax は666nmで
あり、Δabは10.8であった。
【0068】黒色着色剤組成物1部を、例1のポリウレ
タン反応混合物中に置き換えて黒色に着色されたポリウ
レタンフォームを製造した。
【0069】このフォームについてのΔabは、1.36
と計算された。本発明の赤色着色剤のレベルが減少する
にしたがって、Δab値の増加が観察された。
【0070】例5(比較例)この比較例では、例2にお
ける赤色着色剤および黄色着色剤を橙色着色剤単独で置
き換えることは、得られる黒色組成物のフレアリングに
不利な影響を及ぼすこと説明する。
【0071】末端基を加水分解してヒドロキシル基を取
り除いた以外は、Baungarter et al.
(米国特許第4,640,690号)の実施例5にした
がって、下記化学式で表わされる橙色着色剤を合成し
た。
【0072】
【化12】
【0073】この橙色着色剤は、λmax は471nmで
あり、Δabは13.79であり、この値は、例2におけ
る赤色着色剤および黄色着色剤のΔab値、それぞれ1
3.7および13.5に匹敵する。
【0074】黒色着色剤組成物は、以下の着色剤を混合
して得た。 橙色(例5) 46.6重量部 赤色(例1) 37.2重量部 紫色(例2) 16.2重量部
【0075】黒色着色剤組成物1部を、例1のポリウレ
タン反応混合物中に置き換えて黒色に着色されたポリウ
レタンフォームを製造した。
【0076】このフォームについてのΔabは、1.95
5と計算された。この値は、本発明の赤色着色剤で得ら
れたレベルより非常に大きく、目視により観測し得る色
相のシフトを示す。
【0077】当然ながら、本発明の多くの別の態様およ
び変更が存在し、それらは本発明のクレームに含まれる
ことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】可視スペクトルの範囲にわたった波長に対する
(D65または“A”タングステン白熱灯)光源の強度を
示すグラフ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビッド・ジェッス・ムーディー アメリカ合衆国、サウス・カロライナ州 29302、スパータンバーグ、ガーデン・グ ローブ・コート 409 (72)発明者 エリック・ビー・スチーブンス アメリカ合衆国、サウス・カロライナ州 29376、ロウバック、ラズベリー・コート 204

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式で表わされる赤色着色剤を含
    有する黒色着色剤組成物 【化1】 (ここで、R1 は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C
    4 アルコキシおよび塩素からなる群から選択され、R2
    は、H、Cl、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C4アルコ
    キシおよびCF3 からなる群から選択され、ポリ(オキ
    シアルキレン)置換基は、2〜200のC2 〜C4 アル
    キレンオキサイドの残基から構成される。)
  2. 【請求項2】 トリフェニルメタン、フタロシアニン、
    アントラキノンおよびアゾ着色剤からなる群から選択さ
    れ、540〜700nmの間にピーク吸収を有するポリ
    (オキシアルキレン)置換された青色着色剤と、メチン
    およびアゾ着色剤からなる群から選択され、400〜4
    65nmの間にピーク吸収を有するポリ(オキシアルキ
    レン)置換された黄色着色剤とをさらに含有する請求項
    1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記R1 はメチルであり、R2 は、H、
    メチルまたはエチルであり、ポリオキシアルキレン置換
    基は、5〜50のアルキレンオキサイド残基を含む請求
    項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記青色着色剤は、トリフェニルメタン
    着色剤である請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記黄色着色剤は、メチンおよびアゾ着
    色剤からなる群から選択された請求項4に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】 D65とタングステン白熱光との間のCI
    E L* * * 座標におけるΔabが1.5未満である
    請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 D65とタングステン白熱光との間のCI
    E L* * * 座標におけるΔabが1.0未満である
    請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 (a)下記化学式で表わされる赤色着色
    剤を10〜60モル部、 【化2】 (ここで、R1 は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C
    4 アルコキシおよび塩素からなる群から選択され、R2
    は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C4 アルコキシお
    よびCF3 からなる群から選択され、ポリ(オキシアル
    キレン)置換基は、2〜200のC2 〜C4 アルキレン
    オキサイドの残基から構成される。) (b)トリフェニルメタン、フタロシアニン、アントラ
    キノンおよびアゾ着色剤からなる群から選択され、54
    0〜700nmの間にピーク吸光度を有するポリ(オキ
    シアルキレン)置換された青色着色剤を10から60モ
    ル部、および (c)メチンおよびアゾ着色剤からなる群から選択さ
    れ、400〜465nmの間にピーク吸収を有するポリ
    (オキシアルキレン)置換された黄色着色剤を10〜6
    0モル部を含有する黒色着色剤組成物。
  9. 【請求項9】 前記R1 はメチルであり、R2 は、H、
    メチルまたはエチルであり、ポリオキシアルキレン置換
    基は、5〜50のアルキレンオキサイド残基を含む請求
    項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記青色着色剤はトリフェニルメタン
    であり、前記黄色着色剤は、アゾおよびメチン着色剤か
    らなる群から選択された請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 D65とタングステン白熱光との間のC
    IE L* * *座標におけるΔabが1.0未満であ
    る請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 D65とタングステン白熱光との間のC
    IE L* * *座標におけるΔabが0.5未満であ
    る請求項8に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 (a)重合反応に先立って、(i)下
    記化学式で表わされる赤色着色剤と、(ii)トリフェニ
    ルメタン、フタロシアニン、アントラキノンおよびアゾ
    着色剤からなる群から選択され、540〜700nmの
    間にピーク吸収を有するポリ(オキシアルキレン)置換
    された青色着色剤と、 (iii)メチンおよびアゾ着色剤か
    らなる群から選択され、400〜465nmの間にピー
    ク吸収を有するポリ(オキシアルキレン)置換された黄
    色着色剤とを含有する黒色着色剤組成物混合物を与える
    工程、および (b)前記反応混合物を重合させ、それによって、前記
    着色剤は、ポリイソシアナートと共有結合を形成し、ポ
    リウレタン主鎖に取り込まれる工程、を具備する、ポリ
    オールとイソシアナートとの混合物を重合してポリウレ
    タンを得る方法。 【化3】 (ここで、R1 は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C
    4 アルコキシおよび塩素からなる群から選択され、R2
    は、H、C1 〜C4 アルキル、C1 〜C4 アルコキシお
    よびCF3 からなる群から選択され、ポリ(オキシアル
    キレン)置換基は、2〜200のC2 〜C4 アルキレン
    オキサイドの残基から構成される。)
  14. 【請求項14】 D65とタングステン白熱光との間のC
    IE L* * *座標におけるΔabが1.5未満であ
    る請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 D65とタングステン白熱光との間のC
    IE L* * *座標におけるΔabが1.5未満であ
    る請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記R1 はメチルであり、R2 は、
    H、メチルまたはエチルであり、ポリオキシアルキレン
    置換基は、5〜50のアルキレンオキサイド残基を含
    み、前記青色着色剤はトリフェニルメタン着色剤であ
    り、前記黄色着色剤はメチン着色剤であり、全てのポリ
    オキシアルキレン置換基はヒドロキシ基で終端されてい
    る請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載の方法により得られ
    る黒色ポリウレタン組成物。
  18. 【請求項18】 請求項14に記載の方法により得られ
    る黒色ポリウレタン組成物。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載の方法により得られ
    る黒色ポリウレタン組成物。
  20. 【請求項20】 請求項16に記載の方法により得られ
    る黒色ポリウレタン組成物。
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