JPH108067A - プラスチックの油化方法 - Google Patents

プラスチックの油化方法

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JPH108067A JP16483896A JP16483896A JPH108067A JP H108067 A JPH108067 A JP H108067A JP 16483896 A JP16483896 A JP 16483896A JP 16483896 A JP16483896 A JP 16483896A JP H108067 A JPH108067 A JP H108067A
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック、特にポリオレフィンおよびポ
リスチレンを含む混合プラスチックを効率よく油化す
る。 【解決手段】 プラスチックを固体酸触媒の存在下に熱
分解して油化する方法において、反応系に水を供給しな
がら熱分解を行うプラスチックの油化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチック、特に
ポリオレフィンおよびポリスチレンを含む混合プラスチ
ックを加熱分解して油化し、油状物を得るプラスチック
の油化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックを熱分解して油化する方法
としてシリカ・アルミナ、ゼオライトなどの固体酸触媒
を使用する方法が知られている(例えば、特開昭48−
967号、同48−43075号、同59−11181
5号など)。このような固体酸触媒はポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィンを含むプラスチックの
油化に効果が高いとされている。
【0003】しかし、従来の方法では固体酸触媒の触媒
活性が十分とは言えず、油化速度は不十分であった。特
に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
を含むプラスチック中にポリスチレンが含まれている混
合プラスチックを油化する場合には、触媒の活性が低下
するため効率よく油化を行うことができない。
【0004】特開昭49−20284号には、触媒に鹿
沼土を用いて、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロ
ピレンおよび塩化ビニルの割合が3/3/2/2である
混合プラスチックの油化を行うと、ポリエチレン、ポリ
プロピレン単独の油化の場合に比べて触媒の活性が低下
することが示されている。活性の低下した触媒は、この
表面にカーボンが付着しており、この劣化触媒を600
℃で焼成して再生する方法が示されている。
【0005】一方、特開平6−220458号には、ポ
リスチレンについて油化を行う際、溶融物を熱分解し
て、ガス成分を分離除去した後、油状物を加熱炉でガス
化して触媒と接触させて軽質化する方法が示されてい
る。この方法では最初の熱分解で生成する軽質のガス成
分を除去することにより、このガス成分が触媒によりさ
らに軽質の成分に分解されて、油状物の生成量が低下す
るのを防止している。このため、混合プラスチックの油
化における触媒の活性低下については何ら考慮されてい
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、効率
よく油化を行うことができるプラスチックの油化方法、
特にポリオレフィンのほかポリスチレンを含む混合プラ
スチックでも効率よく油化を行うことができるプラスチ
ックの油化方法を提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次のプラスチッ
クの油化方法である。 (1) プラスチックを熱分解して油状物を製造する方
法において、反応系に水を供給しながら熱分解を行うこ
とを特徴とするプラスチックの油化方法。 (2) プラスチックの熱分解を固体酸触媒の存在下に
行うことを特徴とする上記(1)記載のプラスチックの
油化方法。 (3) 固体酸触媒がシリカ・アルミナ触媒であること
を特徴とする上記(2)記載のプラスチックの油化方
法。 (4) 固体酸触媒は、粉末X線回折法によって測定さ
れた回折線スペクトルの強度から下記の計算式(1)に
よって求められた結晶化度が5%以下の合成シリカ・ア
ルミナ触媒であって、シリカとアルミナとの重量比(S
iO2/Al2 3)が90/10〜65/35であり、
酸価が0.4mgKOH/g以下である合成シリカ・ア
ルミナ触媒であることを特徴とする上記(2)記載のプ
ラスチックの油化方法。
【数2】 結晶化度=[S1/(S1+S2)]×100(%) …(1) (式中、S1は回折角2θの範囲が22〜42度の範囲
にあるスペクトルの面積、S2は回折角2θの範囲が2
0〜70度の範囲にあるスペクトルの面積である。) (5) 合成シリカ・アルミナ触媒は、シリカとアルミ
ナとの重量比(SiO 2/Al23)が80/20〜7
0/30であることを特徴とする上記(4)記載のプラ
スチックの油化方法。 (6) 合成シリカ・アルミナ触媒は、酸価が0.1m
gKOH/g以下であることを特徴とする上記(4)ま
たは(5)記載のプラスチックの油化方法。 (7) 合成シリカ・アルミナ触媒は、比表面積が40
0m2/g以上であることを特徴とする上記(4)ない
し(6)のいずれかに記載のプラスチックの油化方法。 (8) プラスチックの熱分解を150〜600℃の範
囲で行うことを特徴とする上記(1)ないし(7)のい
ずれかに記載のプラスチックの油化方法。 (9) プラスチックがポリオレフィンおよびポリスチ
レンを含む混合プラスチックであることを特徴とする上
記(1)ないし(8)のいずれかに記載のプラスチック
の油化方法。
【0008】本発明において油化の対象となるプラスチ
ックは特に制限されず、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹
脂のいずれのものでもよいが、ポリオレフィンを含むも
の、特にポリオレフィンを主要成分として含むものが対
象として適している。上記熱可塑性樹脂としてはポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオ
レフィン(PO)、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポ
リスチレン(HIPS)、ABS樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PV
C)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA、
ナイロン)およびポリカーボネート(PC)等があげら
れる。また上記熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、
メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂およびポリウ
レタン(PU)などがあげられる。これらのプラスチッ
クは単独でも、あるいは2種以上の混合物であってもよ
い。
【0009】上記プラスチックの中では、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンおよびこれら
の混合物、あるいはこれらのポリオレフィン60〜99
重量%、好ましくは70〜90重量%と、ポリスチレン
40〜1重量%、好ましくは30〜10重量%とを含む
プラスチックの混合物(混合プラスチック)が好適であ
る。
【0010】また油化の対象となるプラスチックとして
は、都市ごみ、産業廃棄物などに含まれる廃プラスチッ
クがあげられる。このような廃プラスチックは、一般に
各種プラスチックが混合された状態で排出されるが、こ
のような混合プラスチックは予め選別してもよく、選別
しないでそのまま油化を行ってもよい。
【0011】油化の対象となるプラスチックには、いわ
ゆる樹脂に分類されるものの他に、ワックス、ゴム、エ
ラストマーなども含まれる。これらの具体的なものとし
ては次のものなどがあげられる。 ・エチレン系ワックス状重合体もしくはグリース状重合
体。 ・プロピレン系ワックス状重合体もしくはグリース状重
合体、例えばアタクチックポリプロピレン。 ・合成ゴム、例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム
(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重
合ゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム
(SBR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴ
ム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ポリイソプ
レンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ポリブタジ
エンゴム(BR)およびそれらの架橋物(加硫物)、熱
可塑性エラストマー、例えばエチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合ゴム/ポリエチレン組成物の部分架橋
物、スチレン−ブタジエン共重合体水素化物および通称
「石油樹脂」等の合成「炭化水素樹脂」など。
【0012】本発明の方法では、触媒は必ずしも必要で
はないが、固体酸触媒を使用するのが好ましい。上記固
体酸触媒としては、酸性を有する固体であり、加熱状態
でプラスチックの軽質化(低分子化)を促進する作用を
有するものが制限なく使用できる。
【0013】上記固体酸触媒としては、下記のものが例
示できる: ◆結晶性シリカ・アルミナ、無定形シリカ・アルミナ、
酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化珪素(シリカ); ◆シリカ・マグネシア、酸化亜鉛、ボーキサイト; ◆天然土(酸性白土、活性白土、鹿沼土軽石、今市軽
石、七本桜軽石、赤玉土、火山灰、真岡軽石、楡木軽
石); ◆重金属酸化物、例えば酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケ
ル、酸化モリブデン等。
【0014】本発明では上記した固体酸触媒の中では、
シリカ・アルミナ系の固体酸触媒が好ましい。該触媒は
シリカ・アルミナを主体とする触媒であって、具体的に
は結晶性シリカ・アルミナ(ゼオライト)、非晶質また
は低結晶性の合成シリカ・アルミナ、アロファン等の非
晶質の鉱物、脱アルミニウムしたY型ゼオライトなどを
例示できる。
【0015】シリカ・アルミナはアルミノシリケートと
も称されるシリカとアルミナの複合酸化物で、天然に産
する粘土、鉱物および合成されたゼオライト等を含む
が、本発明では固体酸触媒としては無定形のシリカ・ア
ルミナであってSiO2/Al23(重量比)が90/1
0〜40/60のもの;非晶質の合成シリカ・アルミナ
を使用するのが好ましく、特に粉末X線回折法によって
測定された回折線スペクトルの強度から、前記計算式
(1)によって求められる結晶化度、すなわち粉末X線
回折法によって測定されたチャートに見られる回折角2
θの範囲が22〜42度の範囲にあるスペクトルの面積
(S1)、および回折角2θの範囲が20〜70度の範
囲にあるスペクトルの面積(S2)から、前記計算式
(1)によって求められる結晶化度が5%以下、好まし
くは1%以下であり、シリカとアルミナとの重量比(S
iO2/Al23)が(90/10)〜(65/3
5)、好ましくは(80/20)〜(70/30)であ
り、酸価が0.4mgKOH/g以下、好ましくは0.
1mgKOH/g以下である合成シリカ・アルミナが好
ましい。さらにこのような合成シリカ・アルミナの中で
も、BET法により測定した比表面積が400m2/g
以上、好ましくは500m2/g以上のシリカ・アルミ
ナが望ましい。
【0016】上記合成シリカ・アルミナ触媒は、前記各
物性値が前記一般的な範囲にあるものが使用できるが、
前記物性値が全て好ましい範囲にあるシリカ・アルミナ
が最も好ましい。しかし特定の物性値が好ましい範囲に
あり、かつ他の物性値が一般的な範囲にあるシリカ・ア
ルミナも好ましいものとして使用できる。
【0017】上記シリカ・アルミナの他にも、固体酸触
媒として、アロファン;酸性白土および活性白土から選
ばれる天然のシリカ・アルミナが好ましく使用できる。
上記のアロファン(allophaneまたはallo
phan)は「アロフェン」とも表記され、アルミニウ
ムの含水ケイ酸塩鉱物であり、組成式pSiO 2・qA
23・rH2O(p:q=1〜2:1)で表される非
晶質ないし潜晶質の化合物である。このアロファンは火
山灰起源の土壌中に含まれており、無定形のものでも、
中空球状のものでも使用可能である。このようなアロフ
ァンの具体的なものとしては、鹿沼土、今市軽石、石城
川軽石、飯能軽石、早来軽石、七戸軽石、真岡軽石、飯
島味噌土、大谷粘土などがあげられる。またセカード
(品川化成社製のアロファン、商標)などの市販品も使
用可能であり、これらのアロファンは安価に入手でき
る。
【0018】酸性白土はモンモリロン石を主として含む
白色粘土で、塩基未飽和による酸性を示す鉱物である。
また活性白土はモンモリロン石を主として含む粘土を酸
処理により活性を高めた鉱物である。ゼオライトはSi
2とAl23の三次元結晶構造を有する鉱物であり、
天然に産するもの、および合成のものがあり、いずれも
使用可能である。
【0019】本発明の方法によりプラスチックを油化す
るには、反応系に水を供給しながら前記プラスチックを
熱分解する。これによりプラスチックの油化速度が速く
なり、油状物が得られる。水を反応系に供給する方法と
しては、水蒸気を反応装置内に連続的または間欠的に供
給するのが好ましいが、液状の水を反応装置内に供給
し、反応装置内で水蒸気を発生させるようにしてもよ
い。またこれらを組合せてもよい。本発明の方法では、
無触媒下で上記方法によりプラスチックを熱分解するこ
とができるが、反応系に水を供給しながら前記固体酸触
媒の存在下に接触熱分解すると、油化速度(分解速度)
がさらに速くなるので好ましい。
【0020】水の供給量は、水蒸気または液状の水を反
応装置内に連続的に供給する場合、原料プラスチック1
gあたり、液状の水に換算して0.1〜1000μl/
min、好ましくは1〜100μl/minの量で供給
するのが望ましい。間欠的に供給する場合には連続的に
供給するものとして平均化した量が上記と同じ量になる
ように導入するのが好ましい。なお、本発明の方法によ
り得られる分解油に混入する水分は、必要に応じて油水
分離、脱水処理などにより除去することができる。
【0021】プラスチックの分解温度は150〜600
℃、好ましくは250〜500℃、反応時間は0.1m
in〜5hrに設定するのが望ましい。反応系の雰囲気
は本反応を妨害しない雰囲気であれば何れでも良く、例
えば窒素雰囲気下で分解を行うことができる。固体酸触
媒を使用する場合その使用量は、プラスチックに対して
0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%
とするのが望ましい。
【0022】プラスチックの熱分解に用いる反応装置は
槽式、スクリュー式、パイプ式等の何れの形式でもよ
い。分解反応装置の具体例としては、管内に搬送用スク
リューおよび水蒸気供給手段を備えた管型分解炉内であ
って、油状化対象のプラスチックを150〜600℃、
好ましくは250〜500℃に加熱する機構を備えた装
置があげられる。この型の分解反応装置は連続的分解能
力を備えていることから、多量のプラスチックが定常的
(継続的)に集積される処理施設に好適である。
【0023】本発明の方法では、反応系に水を供給しな
がらプラスチックを熱分解しているので、プラスチック
を効率よく油化することができる。特に、ポリオレフィ
ンのほか、ポリスチレンを含む混合プラスチックを油化
する場合においても、効率よく油化することができる。
【0024】本発明の方法により得られる油状物は燃
料、原料、その他の任意の用途に利用することができ
る。固体酸触媒は油状物に混入した状態にしてもよい
が、分離回収して再利用することもできる。
【0025】
【発明の効果】本発明のプラスチックの油化方法は、反
応系に水を供給しながらプラスチックを熱分解している
ので、プラスチック、特にポリオレフィンおよびポリス
チレンを含む混合プラスチックであっても、油化を効率
よく行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。 実施例1 固体酸触媒として、シリカ・アルミナ〔触媒化成工業
(株)製、シリカアルミナHA、前記計算式(1)によ
り求めた結晶化度=0%、SiO2/Al23の重量比
=71/29、酸価=0mgKOH/g、BET法で測
定した表面積=510m2/g〕を錠剤成型器で成形し
た後、粉砕して18〜50メッシュの粒径のものを分別
して使用した。なお、シリカ・アルミナの酸価は、触媒
1gに50mlの水を加え、攪拌30分煮沸、濾過後、
濾液を0.01molKOH水溶液で滴定して求めた。
【0027】高密度ポリエチレン5g、ポリプロピレン
2g、およびポリスチレン3gを、蒸留物受器付きの内
容積200mlの石英反応器に入れ、反応器内部を窒素
で置換した。常圧で350℃付近まで加熱した後、0.
1gの上記シリカ・アルミナ触媒を加えた。
【0028】次に、水を加熱して水蒸気にして反応器内
に導入した。水蒸気の導入は、液状の水として50μl
/minの速度で行った。反応器を430℃まで昇温
し、分解油が8ml留出するまで接触分解反応を行い、
要した時間で割って、平均留出速度を求めた。その結果
平均留出速度は1.07ml/minであった。分解油
の重量は7.2g、反応器に残った残渣量は2.4gで
あった。
【0029】実施例2 触媒の添加温度を300℃に変更し、また水蒸気の導入
速度を液状の水として25μl/minに変更した以外
は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0030】実施例3 原料プラスチックを高密度ポリエチレン7gおよびポリ
プロピレン3gを含むプラスチックに変更し、また水蒸
気の導入速度を液状の水として25μl/minに変更
した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示
す。
【0031】実施例4 シリカアルミナHAの代わりに、シリカアルミナHAを
1.0mol/l濃度のCu(NO3)2溶液で処理した触
媒0.1gを使用した以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0032】実施例5 シリカアルミナHAの代わりに、鹿沼土軽石0.1gを
触媒として使用した以外は実施例1と同様に行った。結
果を表1に示す。
【0033】実施例6 原料プラスチックとしてポリスチレン10gを使用し、
触媒の使用量を0.2gに変更した以外は実施例1と同
様に行った。結果を表1に示す。
【0034】実施例7 触媒を使用しなかった以外は実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0035】比較例1 実施例1と同様のシリカ・アルミナ触媒を0.3g使用
し、水蒸気を導入しなかったこと以外は実施例1と同様
に行った。その結果、平均留出速度は0.47μl/m
in、分解油の重量は6.7g、反応器に残った残渣量
は2.6gであった。
【0036】比較例2 水蒸気を導入しなかった以外は実施例3と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0037】比較例3 触媒を使用せず、また水蒸気を導入しなかった以外は実
施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0038】比較例4 触媒を使用せず、また水蒸気を導入しなかった以外は実
施例3と同様に行った。結果を表1に示す。
【0039】比較例5 水蒸気を導入しなかった以外は実施例4と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0040】比較例6 水蒸気を導入しなかった以外は実施例5と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0041】比較例7 水蒸気を導入しなかった以外は実施例6と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1の結果から、水蒸気を導入した場合に
油化促進効果が高いことがわかる。また固体酸触媒を用
いると、さらに油化促進効果が高いことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:06 (72)発明者 田中 通雄 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを熱分解して油状物を製造
    する方法において、反応系に水を供給しながら熱分解を
    行うことを特徴とするプラスチックの油化方法。
  2. 【請求項2】 プラスチックの熱分解を固体酸触媒の存
    在下に行うことを特徴とする請求項1記載のプラスチッ
    クの油化方法。
  3. 【請求項3】 固体酸触媒がシリカ・アルミナ触媒であ
    ることを特徴とする請求項2記載のプラスチックの油化
    方法。
  4. 【請求項4】 固体酸触媒は、粉末X線回折法によって
    測定された回折線スペクトルの強度から下記の計算式
    (1)によって求められた結晶化度が5%以下の合成シ
    リカ・アルミナ触媒であって、シリカとアルミナとの重
    量比(SiO2/Al23)が90/10〜65/35
    であり、酸価が0.4mgKOH/g以下である合成シ
    リカ・アルミナ触媒であることを特徴とする請求項2記
    載のプラスチックの油化方法。 【数1】 結晶化度=[S1/(S1+S2)]×100(%) …(1) (式中、S1は回折角2θの範囲が22〜42度の範囲
    にあるスペクトルの面積、S2は回折角2θの範囲が2
    0〜70度の範囲にあるスペクトルの面積である。)
  5. 【請求項5】 合成シリカ・アルミナ触媒は、シリカと
    アルミナとの重量比(SiO2/Al23)が80/2
    0〜70/30であることを特徴とする請求項4記載の
    プラスチックの油化方法。
  6. 【請求項6】 合成シリカ・アルミナ触媒は、酸価が
    0.1mgKOH/g以下であることを特徴とする請求
    項4または5記載のプラスチックの油化方法。
  7. 【請求項7】 合成シリカ・アルミナ触媒は、比表面積
    が400m2/g以上であることを特徴とする請求項4
    ないし6のいずれかに記載のプラスチックの油化方法。
  8. 【請求項8】 プラスチックの熱分解を150〜600
    ℃の範囲で行うことを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれかに記載のプラスチックの油化方法。
  9. 【請求項9】 プラスチックがポリオレフィンおよびポ
    リスチレンを含む混合プラスチックであることを特徴と
    する請求項1ないし8のいずれかに記載のプラスチック
    の油化方法。
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